JP6836026B2 - 浸炭装置 - Google Patents

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本発明は、浸炭装置に係り、詳しくは、浸炭用雰囲気ガス生成装置で生成した一酸化炭素と水素とを含む浸炭用雰囲気ガスを洗浄液中に送り込んで洗浄する洗浄装置を備えた浸炭装置に関する。
一般的なガス浸炭処理は、浸炭炉内に一酸化炭素及び水素を含む浸炭用雰囲気ガスを導入しながら被処理材を加熱することにより行われ、浸炭用雰囲気ガスを生成する方法としては、炭化水素ガスと空気とを混合した後、この混合した原料ガスを高温に保持したニッケル触媒層を有する浸炭用雰囲気ガス生成装置に導入し、空気中の酸素と炭化水素とを触媒反応させて一酸化炭素と水素とを含む浸炭用ガスを得る空気混合法が広く用いられている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、酸素源として用いる空気には、約78%(体積%、以下同じ)の窒素が含まれているため、生成する浸炭用ガス中の一酸化炭素および水素の濃度は、所定の濃度以上にはならないという課題があった。具体的には、例えば、炭素源としてメタンガスを用いた場合には、一酸化炭素濃度は20%が限界であり、ブタンガスを用いた場合には、23.5%が限界である。
ところで、ガス浸炭処理においては、浸炭用ガス中の一酸化炭素濃度が低いと浸炭炉内で安定した浸炭雰囲気となりにくいことが知られている。特に、高温迅速浸炭処理では、高温でのガス平衡により、この傾向が顕著となる。このため、一酸化炭素濃度が高い浸炭用雰囲気ガスが求められている。
また、浸炭用ガス中の一酸化炭素濃度を高くすることにより、例えば、被処理材として孔を有する部品の浸炭処理をする場合には、孔の奥にまで十分、且つ、均一に浸炭することが可能となるというメリットや、細かな部品を積み重ねてベルトで搬送しながら浸炭処理をする場合には、ベルト上に積み重ねる部品の厚みを増すことが可能となるというメリットがある。
特開2004−332080号公報 特開2000−256824号公報 特開2008−290905号公報 特開2015−4109号公報 特開2005−13940号公報
ところで、浸炭用ガス中の一酸化炭素濃度を高める方法としては、炭化水素ガスに混合する空気に代えて、二酸化炭素ガスを用いた変成反応により生成する方法が知られている(例えば、特許文献2参照。)。理論的には、例えば、メタンガスと二酸化炭素とのモル比を1:1として変成反応を行う場合、2モルの一酸化炭素と2モルの水素とが生成し、両者の濃度はそれぞれ50%になる。さらに、炭化水素としてブタンガスを用いた場合は、4モルの二酸化炭素との反応で8モルの一酸化炭素と5モルの水素とが生成する。
しかしながら、浸炭用ガスを生成する際、酸素源として空気ではなく二酸化炭素ガスを用いて高濃度の一酸化炭素を生成しようとすると、浸炭用雰囲気ガス生成装置内で煤が発生し、煤除去に大きな手間が掛かっていた。
また、浸炭用ガスを生成する際に、酸素源に空気を使用しないものでは、炭化水素系ガスと水蒸気とを混合したものに酸素系ガスを加えて原料ガスとし、電気炉内で浸炭用雰囲気ガスを生成する方法が開示されている(例えば、特許文献3参照)。しかし、電気炉内の温度低下や浸炭用雰囲気ガス生成に伴って煤が堆積し、浸炭用雰囲気ガスの組成変動や連続運転時間の低下といった問題があった。
さらに、浸炭用雰囲気ガスを生成する際に、炭化水素と酸素とを旋回流火炎として燃焼させて、浸炭用雰囲気ガスを生成するもの(例えば、特許文献4参照)では、浸炭用雰囲気ガスを生成する際に、微量に煤が発生していた。また、浸炭用雰囲気ガス生成装置は、被処理材の処理状態に応じて長時間の連続運転が求められるが、微量の煤の生成や堆積によって処理状態に問題が発生することがあった。このため、浸炭用雰囲気ガス生成装置で生成した浸炭用雰囲気ガスを洗浄液中に送り込んで洗浄し、煤を除去しているが、洗浄液中の煤の量が増加すると装置を止めて洗浄装置を清掃しなければならなかった。
また、洗浄液中の煤を除去する方法としては、洗浄装置内の洗浄液を濾過器に送り、フィルタで濾過するとともに、フィルタを格納するフィルタ格納容器に、濾過する径路とは逆方向に圧縮空気を注入し、フィルタ表面に付着した固形物を剥離させ、フィルタ格納容器の下部から排出させる方法が提案されている(例えば、特許文献5参照)が、圧縮空気を用いて固形物を除去した際に、圧縮空気がフィルタ格納容器内に浸入し、浸炭用雰囲気ガスに圧縮空気が混合する虞がある。さらに、煤は洗浄液に浮上することから、フィルタ格納容器の下部から煤を除去するのは困難であった。
そこで本発明は、浸炭用雰囲気ガス生成装置で浸炭用雰囲気ガスを生成する際に発生する煤を確実に除去することができる浸炭装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明の浸炭装置は、炭化水素ガスと支燃性ガスとの燃焼反応によって、浸炭処理に用いる一酸化炭素と水素とを含む浸炭用雰囲気ガスを生成する浸炭用雰囲気ガス生成装置と、該浸炭用雰囲気ガス生成装置から導出した前記浸炭用雰囲気ガスを洗浄液中に送り込んで洗浄する洗浄装置と、該洗浄装置で洗浄した前記浸炭用雰囲気ガスに含まれた水分を除去する除湿器と、該除湿器で除湿した前記浸炭用雰囲気ガスを導入しながら被処理材を加熱してガス浸炭処理を行う浸炭炉とを備えた浸炭装置において、前記洗浄装置から、前記浸炭用雰囲気ガスを洗浄した洗浄液を導出する洗浄液流路と、該洗浄液流路から供給される前記洗浄液をフィルタで濾過する濾過器と、前記フィルタに付着した煤を逆洗する逆洗用溶液を前記濾過器に供給する逆洗流路と、逆洗後の廃液を前記濾過器から抜き出す廃液流路とを備えた洗浄液濾過装置を設けたことを特徴としている。
また、前記濾過器は、前記フィルタを収容した縦型筒状の格納容器を備え、前記廃液流路は、前記洗浄液流路よりも高い位置で前記格納容器に接続していると好適である。
本発明の浸炭装置によれば、浸炭用雰囲気ガス生成装置で生成され浸炭用雰囲気ガスとともに排出される煤を洗浄装置で洗浄するとともに、洗浄装置の洗浄液に排出された煤を濾過する洗浄液濾過装置を設けたことにより、浸炭用雰囲気ガスと共に排出された煤を確実に除去することができる。さらに、洗浄液濾過装置は、逆洗流路を介して供給される逆洗用溶液によって、フィルタに付着した煤を逆洗でき、また、廃液流路を介して逆洗後の廃液を濾過器から抜き出すことができることから、装置を止めて清掃することなく、フィルタを常に良好な状態に保持できる。
また、濾過器の廃液流路は、洗浄液流路よりも高い位置でフィルタを収容した格納容器に接続していることから、洗浄液に浮き上がる煤を良好に排出することができる。
本発明の一形態例を示す浸炭装置の系統図である。 同じく洗浄液濾過装置の系統図である。 実施例2を示す洗浄液濾過装置の系統図である。 比較例1を示す洗浄液濾過装置の系統図である。
図1及び図2は本発明の浸炭装置の一形態例を示す図で、本形態例の浸炭装置11は、図1に示されるように、浸炭処理に用いる一酸化炭素と水素とを含む浸炭用雰囲気ガスを生成する浸炭用雰囲気ガス生成装置12と、浸炭用雰囲気ガス生成装置12から導出した浸炭用雰囲気ガスを冷却する熱交換器13と、洗浄冷却した浸炭用雰囲気ガスを洗浄液中に導入して洗浄する洗浄装置14と、洗浄装置14で洗浄した浸炭用雰囲気ガスに含まれた水分を除去する除湿器15と、除湿器15で除湿した浸炭用雰囲気ガスを導入しながら被処理材を加熱してガス浸炭処理を行う浸炭炉16とを備え、洗浄装置14には、洗浄液に捕捉された煤を濾過して取り除く洗浄液濾過装置17が接続されている。
浸炭用雰囲気ガス生成装置12は、上端を閉塞した小径の上部筒12aの下部に大径の下部筒12bが連設されたもので、上部筒12aの内部に燃焼室12cが形成される。燃焼室12cは、原料ガスとなる炭化水素ガスを供給するための炭化水素ガス噴出孔と、酸素ガスを供給するための酸素ガス噴出孔とが交互に設けられ、炭化水素ガス噴出孔には炭化水素ガス供給管12dが流量調整バルブ12eを介して接続され、酸素ガス噴出孔には酸素ガス供給管12fが流量調整バルブ12gを介して接続されている。
燃焼室12cは、原料ガスが旋回流として導入され、旋回流火炎となることから、燃焼室12cの内周壁の表面が火炎によって直接的に加熱されることはないが、酸素ガスを使用することや、製作性を考慮して、SUS等の金属製であることが望ましい。また、燃焼室12cには、安全性を考慮して熱伝導度の大きいCu材等を主材料とした、水冷構造を採用しても良い。ただし、生成したガスの組成に影響するため、燃焼室12cを極端に冷却しないようにすることを要する。
下部筒12bは、燃焼室12cよりも容積の大きい筒状の内部空間が燃焼室12cに連通して設けられ、底部に、浸炭用雰囲気ガス導出路L1が接続されている。内部空間には、底部に触媒層12hが設けられ、この触媒層12hによって、燃焼室12cで生成した浸炭用雰囲気ガス中に含まれた炭化水素を反応させて除去させる。また、触媒層12hの上方は、所要の空間が確保され、この空間により滞留室12iが形成されている。
触媒層12hを構成する触媒は、炭化水素を一酸化炭素(CO)と水素(H2)とにすることが可能な触媒であれば、特に限定されるものではなく、例えば、ニッケル触媒を用いることが好ましい。なお、触媒の選定にあたっては、生成するガス温度によって触媒機能が損なわれないようなものを選定することを要する。なお、触媒層12hを別体にして、燃焼室12cの後段に設けることもできる。
滞留室12iは、燃焼室12cで原料ガスを燃焼させて浸炭用雰囲気ガスを生成する際に、生成されるガス流量、温度或いは組成に幾分かの変動が生じた場合に、安定したガス流量、温度及び組成で浸炭用雰囲気ガスを生成するためのバッファー層として機能する。なお、本形態例では、滞留室12iは下部筒12b内に設けられているが、滞留室12iを浸炭用雰囲気ガス生成装置12と別体に形成し、燃焼室12cの後段に設けてもよい。
また、原料となる炭化水素ガスは、特に限定されるものではなく、メタンガス、プロパンガス、ブタンガス、都市ガス、LPG等の一般的な炭化水素ガスを用いることができ、炭化水素ガスの供給形態は、炭化水素ガス生成装置や、炭化水素ガスが充填されたボンベを適用できる。さらに、原料となる酸素ガスの供給形態も特に限定されるものではなく、酸素PSA等の酸素ガス生成装置であっても、酸素ガスが充填されたボンベであってもよい。また、酸素ガスの濃度は、93〜100%の範囲が好ましく、用いられる酸素ガスは、窒素ガス等の不活性ガスもしくは空気によって希釈されていてもよい。
熱交換器13は、浸炭用雰囲気ガス生成装置12によって生成された浸炭用雰囲気ガスを、前記浸炭用雰囲気ガス導出路L1を介して導入して急冷する冷却手段で、浸炭用雰囲気ガスを急冷することにより、ブードア反応による煤の発生を抑制するもので、50℃以下の温度まで2000℃/secの速度で急冷する能力を有するものが好ましい。
洗浄装置14は、浸炭用雰囲気ガス生成装置12によって発生した浸炭用雰囲気ガス中の微量の煤(炭素)を除去するために設けられた炭素除去手段で、熱交換器13の後段にガス流路L2を介して設けられ、生成した浸炭用雰囲気ガスを水中にバブリングして水洗することにより、煤を浸炭用雰囲気ガス中から除去する。なお、熱交換器13を設けず、浸炭用雰囲気ガス導出路L1に洗浄装置14を直接接続してもよい。また、洗浄液は水に限定されるものではなく、酸性ガスを吸収するような水溶液であってもよい。
除湿器15は、洗浄装置14で洗浄された浸炭用雰囲気ガス中の水分を除去するために設けられた水分除去手段で、浸炭炉16に供給する浸炭用雰囲気ガス中に含まれる水分を除去し、脱炭反応を引き起こすことを防止している。除湿の方法は特に限定されるものではないが、露点0℃以下まで除湿する装置が好ましい。
図2に示されるように、洗浄液濾過装置17は、気液分離器18と濾過器19とを有し、洗浄装置14から排出した洗浄液を気液分離器18を介して濾過器19へ導入する洗浄液流路L3と、濾過器19で濾過した濾過液を洗浄装置14に戻す循環径路L4と、濾過器19のフィルタ19bを逆洗する逆洗流路L5と、濾過器19から逆洗後の廃液を抜き出す廃液流路L6とを備えている。また、循環径路L4には循環ポンプ20が設けられ、該循環ポンプ20の稼働によって、洗浄装置14から洗浄液を濾過器19へ移送するとともに、濾過器19から濾過液を洗浄装置14に戻す。さらに、洗浄液流路L3には接続弁21が、循環径路L4には濾過液弁22が、逆洗流路L5には逆洗弁23が、廃液流路L6にはドレン弁24がそれぞれ設けられている。
濾過器19は、円筒状の格納容器19aの内部に円筒状の前記フィルタ19bを備えたもので、格納容器19aには、底部に洗浄液流路L3が、上部側に廃液流路L6がそれぞれ接続される。廃液流路L6は、洗浄液を濾過する際や逆洗時に浮上する煤を効率的に除去するために、液面高さの3分の1より上方、具体的には、格納容器19aの液面付近に設けることが好ましい。フィルタ19bは、ステンレス等の金属,セラミック,焼結金属等で形成される。また、再使用可能な金属フィルタとすることで、フィルタの交換頻度を飛躍的に長くすることができる。フィルタ19bのメッシュは、生成される煤の径よりも小さく、且つ、1μm以上の径であることが好ましい。
このように形成された洗浄液濾過装置17では、濾過時間は12時間以内とし、3時間〜5時間の範囲で行うことが好ましい。濾過時間が12時間を超えると、フィルタ19bの目詰まりにより煤の除去機能を失う虞がある。また、逆洗時間は、1分〜20分の範囲で行うことが好ましい。さらに逆洗の水量は1L/min以上とし、5L/min〜15L/minが好ましい。逆洗の水量を15L/min以上としても、著しい逆洗の効果向上は得られない。
上述の様に形成された浸炭装置11では、浸炭用雰囲気ガス生成装置12で浸炭用雰囲気ガスを生成し、浸炭用雰囲気ガスに含まれる微量の煤を洗浄装置14で水洗する。次いで、接続弁21を開,濾過液弁22を開,ドレン弁24を閉,逆洗弁23を閉とし、循環ポンプ20を稼働させ、水洗後の洗浄液を気液分離器18を介して洗浄液濾過装置17に移送し、フィルタ19bによって洗浄液中の煤を除去し、濾過後の濾過液は、循環ポンプ20により、洗浄装置14に戻される。
フィルタ19bによる濾過を所定時間行った後、接続弁21を閉,濾過液弁22を閉とし、循環ポンプ20を停止し、ドレン弁24を開,逆洗弁23を開とし、煤が堆積したフィルタ19bの逆洗をするとともに煤を排出する。その後、ドレン弁24を閉,逆洗弁23を閉とした後、直ちに、接続弁21を開,濾過液弁22を開とする。
本形態例は以上のように形成されることから、洗浄液中の煤を濾過する際に、洗浄液の流速を低下させることなく、また、逆洗によりフィルタ表面に堆積した煤を剥離させてフィルタの閉塞を自動で解消することができ、浸炭用雰囲気ガス発生装置の連続運転が可能になる。さらに、逆洗には、浸炭用雰囲気ガス生成装置及び/又は熱交換器の冷却水を利用できることから、ガス逆洗と異なり、浸炭用雰囲気ガスへの影響がなく、また、コストの削減も図ることができる。さらに、安定した浸炭用の浸炭用雰囲気ガスを生成することが可能であることから、浸炭炉への浸炭用雰囲気ガスの供給及び製品処理の歩留まりの低下がない。
次に、本形態例の浸炭用雰囲気ガス生成装置(実施例1,2)と、他の浸炭用雰囲気ガス生成装置(比較例1)とを用いて煤の除去状態を比較した結果を説明する。
(実施例1)
まず、図1及び図2に示される本形態例の浸炭用雰囲気ガス生成装置12で、高い濃度の一酸化炭素を含む浸炭用雰囲気ガスの安定生成(浸炭用雰囲気ガス生成装置の定常運転)を確認した。その後、浸炭用雰囲気ガスに含まれる微量の煤を洗浄装置14で水洗し、接続弁21を開,濾過液弁22を開,ドレン弁24を閉,逆洗弁23を閉とし、循環ポンプ20により10L/minの流量で、水洗後の洗浄液を気液分離器18を介して洗浄液濾過装置17に移送した。フィルタ19bによって、洗浄液中の煤を除去し、濾過後の濾過液を洗浄装置14に戻した。
煤の除去を5時間行った後、接続弁21を閉,濾過液弁22を閉とし、循環ポンプ20を停止した後、ドレン弁24を開,逆洗弁23を開とし、煤が堆積したフィルタ19bの逆洗を実施した。逆洗条件は、圧力0.1〜0.4MPa,流量1〜15L/min,逆洗時間5minとした。その後、ドレン弁24を閉,逆洗弁23を閉とした後、直ちに、接続弁21を開,濾過液弁22を開とし、循環ポンプ20を稼働させた。
フィルタ19bに堆積した煤の除去状態を逆洗水圧と逆洗流量の変化に応じて目視にて確認し、煤の堆積が確認されない場合を○,煤の堆積が微量に確認された場合を△,煤の堆積が確認された場合を×として、その結果を表1に示した。
Figure 0006836026
(実施例2)
図3に示す比較例1の洗浄液濾過装置31は、濾過器19の格納容器19aの底部に廃液流路L6を、上部側に洗浄液流路L3をそれぞれ接続する。なお、本形態例と同様の構成要素を示すものには、同一の符号をそれぞれ付して、その詳細な説明は省略する。
まず、浸炭用雰囲気ガス生成装置12で、高い濃度の一酸化炭素を含む浸炭用雰囲気ガスの安定生成(浸炭用雰囲気ガス生成装置の定常運転)を確認した。その後、浸炭用雰囲気ガスに含まれる微量の煤を洗浄装置14で水洗し、接続弁21を開,濾過液弁22を開,ドレン弁24を閉,逆洗弁23を閉とし、循環ポンプ20により10L/minの流量で、水洗後の洗浄液を気液分離器18を介して洗浄液濾過装置31に移送した。フィルタ19bによって、洗浄液中の煤を除去し、濾過後の濾過液を洗浄装置14に戻した。
煤の除去を5時間行った後、接続弁21を閉,濾過液弁22を閉とし、循環ポンプ20を停止した後、ドレン弁24を開,逆洗弁23を開とし、煤が堆積したフィルタ19bの逆洗を実施した。逆洗条件は、圧力0.1〜0.4MPa,流量1〜15L/min,逆洗時間5minとした。その後、ドレン弁24を閉,逆洗弁23を閉とした後、直ちに、接続弁21を開,濾過液弁22を開とし、循環ポンプ20を稼働させた。
次いで、フィルタ19bに堆積した煤の除去状態を逆洗水圧と逆洗流量の変化に応じて目視にて確認した。煤の堆積が確認されない場合を○,煤の堆積が微量に確認された場合を△,煤の堆積が確認された場合を×として、その結果を表2に示した。
Figure 0006836026
(比較例1)
図4に示す比較例2の洗浄液濾過装置41は、本形態例の濾過器に接続された逆洗流路L5と廃液流路L6とを除いた濾過器42が用いられ、濾過器42には一般的なフィルタ42aが設けられている。なお、本形態例と同様の構成要素を示すものには、同一の符号をそれぞれ付して、その詳細な説明は省略する。
まず、浸炭用雰囲気ガス生成装置12で、高い濃度の一酸化炭素を含む浸炭用雰囲気ガスの安定生成(浸炭用雰囲気ガス生成装置の定常運転)を確認した。その後、浸炭用雰囲気ガスに含まれる微量の煤を洗浄装置14で水洗し、接続弁21を開,濾過液弁22を開とし、循環ポンプ20により10L/minの流量で、水洗後の洗浄液を気液分離器18を介して洗浄液濾過装置41に移送した。フィルタ42aによって、洗浄液中の煤を除去し、濾過後の濾過液を洗浄装置14に戻した。
実施例1及び実施例2と比較例1の浸炭用雰囲気ガス生成装置を720時間(30日間)連続稼働し、濾過条件は、循環ポンプ20により10L/minの流量とした。また、実施例1と比較例1の逆洗条件を、圧力:0.2MPa,流量:10L/min,逆洗時間:5minとし、煤除去時間:5時間毎に逆洗を実施した。なお、ポンプ流量が0L/minとなった場合には浸炭用雰囲気ガス生成装置を停止した。その結果、実施例1は720時間連続稼働した後もポンプ流量は約8L/minを維持した。実施例2は約80時間後に、比較例1は約35時間後にそれぞれポンプ流量が0L/minとなり装置を停止した。
表1,2及び連続稼働実験によれば、実施例1の浸炭用雰囲気ガス生成装置では、洗浄水を濾過する際にポンプの流量を低下させることなくフィルタの表面に堆積した煤を良好に剥離させることができるとともに、フィルタの閉塞を自動的に解消でき、浸炭用雰囲気ガス生成装置の連続運転が可能となることが分かった。さらに、安定した浸炭用雰囲気ガスを連続して生成することが可能であることが分かり、製品処理の歩留まりを向上させることができる。また、実施例2の浸炭用雰囲気ガス生成装置においても、比較例1の2倍以上のポンプ流量を得ることができた。
11…浸炭装置、12…浸炭用雰囲気ガス生成装置、12a…上部筒、12b…下部筒、12c…燃焼室、12d…炭化水素ガス供給管、12e…流量調整バルブ、12f…酸素ガス供給管、12g…流量調整バルブ、12h…触媒層、12i…滞留室、13…熱交換器、14…洗浄装置、15…除湿器、16…浸炭炉、17…洗浄液濾過装置、18…気液分離器、19…濾過器、19a…格納容器、19b…フィルタ、20…ポンプ、21…接続弁、22…濾過液弁、23…逆洗弁、24…ドレン弁、31,41…洗浄液濾過装置、42…濾過器、42a…フィルタ、L1…浸炭用雰囲気ガス導出路、L2…ガス流路、L3…洗浄液流路、L4…循環径路、L5…逆洗流路、L6…廃液流路

Claims (2)

  1. 炭化水素ガスと支燃性ガスとの燃焼反応によって、浸炭処理に用いる一酸化炭素と水素とを含む浸炭用雰囲気ガスを生成する浸炭用雰囲気ガス生成装置と、該浸炭用雰囲気ガス生成装置から導出した前記浸炭用雰囲気ガスを洗浄液中に送り込んで洗浄する洗浄装置と、該洗浄装置で洗浄した前記浸炭用雰囲気ガスに含まれた水分を除去する除湿器と、該除湿器で除湿した前記浸炭用雰囲気ガスを導入しながら被処理材を加熱してガス浸炭処理を行う浸炭炉とを備えた浸炭装置において、
    前記洗浄装置から、前記浸炭用雰囲気ガスを洗浄した洗浄液を導出する洗浄液流路と、該洗浄液流路から供給される前記洗浄液をフィルタで濾過する濾過器と、前記フィルタに付着した煤を逆洗する逆洗用溶液を前記濾過器に供給する逆洗流路と、逆洗後の廃液を前記濾過器から抜き出す廃液流路とを備えた洗浄液濾過装置を設けたことを特徴とする浸炭装置。
  2. 前記濾過器は、前記フィルタを収容した縦型筒状の格納容器を備え、前記廃液流路は、前記洗浄液流路よりも高い位置で前記格納容器に接続していることを特徴とする請求項1記載の浸炭装置。
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