JP3789446B2 - 超臨界水酸化処理用insitu触媒、並びに該触媒を用いる超臨界水酸化処理法及び装置 - Google Patents
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Description
本発明は、超臨界水酸化処理用in situ触媒、該触媒を用いる超臨界水酸化処理法及び装置に関する。
焼却法に替わる有害廃液の無害処理法として、超臨界水酸化法が近年注目されている。超臨界水酸化法とは、超臨界状態の水、即ち圧力22.1MPa以上且つ温度374℃以上の状態の水の特性を利用した有機物の酸化・分解方法である。超臨界水は酸素と有機物との均一な反応場となり、且つ高拡散性を有することから極めて短時間に有機物を水と二酸化炭素まで完全に分解することができる。
しかしながら、超臨界水は塩、例えば無機塩に対して難溶性を示すため、廃液中に含まれる塩又は超臨界水酸化処理中に生じる塩が析出しやすく、析出した塩によって処理経路、例えば反応器、配管などに詰まりが生じるという第1の問題点を有している。また、超臨界状態、即ち高温且つ高圧状態で反応・操作を行うため、装置に腐蝕が生じやすいという第2の問題点を有している。
第1の問題点に関して、反応器内に温度差を設けて亜臨界相と超臨界相とに分け、亜臨界相において塩を溶解させる方法が検討されている(例えば特許文献1参照のこと)。しかしながら、反応器内に温度差を設けることは、反応器材質の腐蝕・劣化を招きやすいため、且つ特殊形状の反応器を必要とするため、経済的・技術的にさらなる課題が生じることとなる。
第2の問題点に関して、反応器の材質を向上させることが考えられる他、超臨界状態であっても比較的低温・低圧状態で操作して腐蝕の進行を抑える手法が提案されている(例えば特許文献2、及び非特許文献1〜4を参照のこと)。しかしながら、反応器の材質の向上については経済的・技術的な、さらなる課題を生じることとなる。また、比較的低温・低圧状態での操作は、有機物の不完全分解を招くこととなり、超臨界水酸化処理法の利点を失うこととなる。有機物の不完全分解を生じさせずに比較的低温・低圧状態で反応を行う手法として、触媒存在下で反応を行うことが提案されている。しかしながら、触媒を用いる場合、第1の問題点である塩の析出が触媒表面で生じ、触媒被毒という新たな課題が生じることとなる。
特開2002−361069 例えば[0004]〜[0005]。
国際公開番号WO00/25913号公報。
Environmental Science & Technology, 29(11), p.2748-2753 (Nov 1995)。
Industrial & Engineering Chemistry Research, 35(10), p.3257-3279 (Oct 1996)。
Industrial & Engineering Chemistry Research, 36(9), p.3439-3445 (Sep 1997)。。
Industrial & Engineering Chemistry Research, 38(10), p.3793-3801 (Oct 1996)。
そこで、本発明の目的は、従来技術における問題点を解決することにある。
具体的には、本発明の目的は、本来、不所望な、超臨界水酸化処理中に生じる塩の析出を、超臨界水酸化処理用in situ触媒へと転化し、不所望な塩の析出を抑制又は制御し、且つ超臨界水酸化反応を効率よく行う超臨界水酸化処理方法及び装置、並びに超臨界水酸化処理用in situ触媒を提供することにある。
具体的には、本発明の目的は、本来、不所望な、超臨界水酸化処理中に生じる塩の析出を、超臨界水酸化処理用in situ触媒へと転化し、不所望な塩の析出を抑制又は制御し、且つ超臨界水酸化反応を効率よく行う超臨界水酸化処理方法及び装置、並びに超臨界水酸化処理用in situ触媒を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、転化された超臨界水酸化処理用in situ触媒を再度触媒前駆体に再生する触媒前駆体の再生方法をも提供し、これにより反応器内に生じる塩を反応器外に排出することができる。
本発明者らは、以下の発明により、上記課題を解決できることを見出した。
<1> 有機物を含む処理すべき液を超臨界水酸化処理する方法であって、該方法は、反応器に触媒前駆体を導入する工程;処理すべき液を超臨界水状態とし且つ処理すべき液にアルカリ金属又はアルカリ土類金属が存在するように反応器に導入する工程;反応器において、酸化剤、及びアルカリ金属又はアルカリ土類金属の存在下、且つ超臨界水状態で処理すべき液が酸化且つ分解される酸化分解工程;前記触媒前駆体が、反応器において、酸化剤、及びアルカリ金属又はアルカリ土類金属の存在下、且つ超臨界水状態で水熱合成されて金属酸塩を有してなる超臨界水酸化処理用in situ触媒が形成される触媒形成工程;を有し、該触媒形成工程と前記酸化分解工程とが協奏的に行われ、前記触媒形成工程によって形成された触媒によって前記酸化分解工程が促進される、上記方法。
<1> 有機物を含む処理すべき液を超臨界水酸化処理する方法であって、該方法は、反応器に触媒前駆体を導入する工程;処理すべき液を超臨界水状態とし且つ処理すべき液にアルカリ金属又はアルカリ土類金属が存在するように反応器に導入する工程;反応器において、酸化剤、及びアルカリ金属又はアルカリ土類金属の存在下、且つ超臨界水状態で処理すべき液が酸化且つ分解される酸化分解工程;前記触媒前駆体が、反応器において、酸化剤、及びアルカリ金属又はアルカリ土類金属の存在下、且つ超臨界水状態で水熱合成されて金属酸塩を有してなる超臨界水酸化処理用in situ触媒が形成される触媒形成工程;を有し、該触媒形成工程と前記酸化分解工程とが協奏的に行われ、前記触媒形成工程によって形成された触媒によって前記酸化分解工程が促進される、上記方法。
<2> 上記<1>において、触媒前駆体は、チタン族元素(例えばTi、Zrなど)、第VIII族元素(例えばFe、Co、Niなど)、第VIIA族元素(例えばMnなど)、及び第IIIB族元素(例えばAlなど)からなる群から選ばれるのがよい。特に、触媒前駆体は、Ti、Fe、Al、Zr、Mnであるのがよく、さらにTi、Feであるのがよい。
<3> 上記<1>又は<2>において、金属酸塩は、Na、K、Rb、Cs、Mg、Ca、Sr、Ba及びRaからなる群から選ばれる少なくとも1種のアルカリ金属又はアルカリ土類金属と、チタン族元素(例えばTi、Zrなど)、第VIII族元素(例えばFe、Co、Niなど)、第VIIA族元素(例えばMnなど)、及び第IIIB族元素(例えばAlなど)からなる群から選ばれる少なくとも1種の金属種とを有するのがよい。なお、少なくとも1種の金属種は、Ti、Fe、Al、Zr、Mnであるのがよく、さらにTi、Feであるのがよい。
<4> 上記<1>〜<3>のいずれかにおいて、金属酸塩は、チタン酸塩又は鉄酸塩であるのがよく、例えばチタン酸ナトリウム、チタン酸カリウム、鉄酸ナトリウム及び鉄酸カリウムからなる群から選ばれるのがよい。
<5> 上記<1>〜<4>のいずれかにおいて、反応器に形成された超臨界水酸化処理用in situ触媒を亜臨界水によって溶解・洗浄して触媒前駆体に再生する工程をさらに有するのがよい。
<5> 上記<1>〜<4>のいずれかにおいて、反応器に形成された超臨界水酸化処理用in situ触媒を亜臨界水によって溶解・洗浄して触媒前駆体に再生する工程をさらに有するのがよい。
<6> 上記<1>〜<4>のいずれかの方法によって形成された反応器中の超臨界水酸化処理用in situ触媒を亜臨界水によって溶解・洗浄して触媒前駆体に再生する工程を有する触媒前駆体再生方法。
<7> 超臨界水酸化処理用反応器を有する超臨界水酸化処理装置であって、前記反応器に触媒前駆体を備え、反応器内において、酸化剤、及びアルカリ金属又はアルカリ土類金属の存在下、且つ超臨界水状態で処理すべき液を酸化及び分解し、且つ反応器内において、前記触媒前駆体が酸化剤、及びアルカリ金属又はアルカリ土類金属の存在下、且つ超臨界水状態で水熱合成されて金属酸塩を有してなる超臨界水酸化処理用in situ触媒が形成され、該触媒によって前記酸化及び分解が促進されることを特徴とする超臨界水酸化処理装置。
<8> 上記<7>において、触媒前駆体は、チタン族元素(例えばTi、Zrなど)、第VIII族元素(例えばFe、Co、Niなど)、第VIIA族元素(例えばMnなど)、及び第IIIB族元素(例えばAlなど)からなる群から選ばれるのがよい。特に、触媒前駆体は、Ti、Fe、Al、Zr、Mnであるのがよく、さらにTi、Feであるのがよい。
<9> 上記<7>又は<8>において、金属酸塩は、Na、K、Rb、Cs、Mg、Ca、Sr、Ba及びRaからなる群から選ばれる少なくとも1種のアルカリ金属又はアルカリ土類金属と、チタン族元素(例えばTi、Zrなど)、第VIII族元素(例えばFe、Co、Niなど)、第VIIA族元素(例えばMnなど)、及び第IIIB族元素(例えばAlなど)からなる群から選ばれる少なくとも1種の金属種とを有するのがよい。なお、少なくとも1種の金属種は、Ti、Fe、Al、Zr、Mnであるのがよく、さらにTi、Feであるのがよい。
<10> 上記<7>〜<9>のいずれかにおいて、金属酸塩は、チタン酸塩又は鉄酸塩であるのがよく、例えばチタン酸ナトリウム、チタン酸カリウム、鉄酸ナトリウム及び鉄酸カリウムからなる群から選ばれるのがよい。
<11> 上記<7>〜<10>のいずれかにおいて、反応器に形成された超臨界水酸化処理用in situ触媒を亜臨界水によって溶解・洗浄して触媒前駆体に再生する手段をさらに有するのがよい。
<11> 上記<7>〜<10>のいずれかにおいて、反応器に形成された超臨界水酸化処理用in situ触媒を亜臨界水によって溶解・洗浄して触媒前駆体に再生する手段をさらに有するのがよい。
<12> アルカリ金属又はアルカリ土類金属の存在下で超臨界水状態で水熱合成される金属酸塩を有してなる超臨界水酸化処理用in situ触媒。
<13> 上記<12>において、金属酸塩は、金属酸塩は、Na、K、Rb、Cs、Mg、Ca、Sr、Ba及びRaからなる群から選ばれる少なくとも1種のアルカリ金属又はアルカリ土類金属と、チタン族元素(例えばTi、Zrなど)、第VIII族元素(例えばFe、Co、Niなど)、第VIIA族元素(例えばMnなど)、及び第IIIB族元素(例えばAlなど)からなる群から選ばれる少なくとも1種の金属種とを有するのがよい。なお、少なくとも1種の金属種は、Ti、Fe、Al、Zr、Mnであるのがよく、さらにTi、Feであるのがよい。
<14> 上記<12>又は<13>において、金属酸塩は、チタン酸塩又は鉄酸塩であるのがよく、例えばチタン酸ナトリウム、チタン酸カリウム、鉄酸ナトリウム及び鉄酸カリウムからなる群から選ばれるのがよい。
<15> 上記<12>〜<14>のいずれかにおいて、超臨界水酸化処理用in situ触媒は、亜臨界水によって溶解・洗浄されて触媒前駆体に再生されるのがよい。
<15> 上記<12>〜<14>のいずれかにおいて、超臨界水酸化処理用in situ触媒は、亜臨界水によって溶解・洗浄されて触媒前駆体に再生されるのがよい。
本発明により、本来、不所望な、超臨界水酸化処理中に生じる塩の析出を、超臨界水酸化処理用in situ触媒へと転化し、不所望な塩の析出を抑制又は制御し、且つ超臨界水酸化反応を効率よく行う超臨界水酸化処理方法及び装置、並びに超臨界水酸化処理用in situ触媒を提供することができる。
また、本発明により、転化された超臨界水酸化処理用in situ触媒を再度触媒前駆体に再生する触媒前駆体の再生方法をも提供することができ、これにより反応器内に生じる塩を反応器外に排出することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
まず、本発明による、有機物を含む処理すべき液を超臨界水酸化処理する方法を説明する。
本発明の方法は、反応器に触媒前駆体を導入する工程;処理すべき液を超臨界水状態とし且つ処理すべき液にアルカリ金属又はアルカリ土類金属が存在するように反応器に導入する工程;反応器において、酸化剤、及びアルカリ金属又はアルカリ土類金属の存在下、且つ超臨界水状態で処理すべき液が酸化且つ分解される酸化分解工程;前記触媒前駆体が、酸化剤、及びアルカリ金属又はアルカリ土類金属の存在下、且つ超臨界水状態で水熱合成されて金属酸塩を有してなる超臨界水酸化処理用in situ触媒が形成される触媒形成工程;を有する。
まず、本発明による、有機物を含む処理すべき液を超臨界水酸化処理する方法を説明する。
本発明の方法は、反応器に触媒前駆体を導入する工程;処理すべき液を超臨界水状態とし且つ処理すべき液にアルカリ金属又はアルカリ土類金属が存在するように反応器に導入する工程;反応器において、酸化剤、及びアルカリ金属又はアルカリ土類金属の存在下、且つ超臨界水状態で処理すべき液が酸化且つ分解される酸化分解工程;前記触媒前駆体が、酸化剤、及びアルカリ金属又はアルカリ土類金属の存在下、且つ超臨界水状態で水熱合成されて金属酸塩を有してなる超臨界水酸化処理用in situ触媒が形成される触媒形成工程;を有する。
ここで、触媒形成工程と酸化分解工程とは協奏的に行われ、触媒形成工程によって形成された触媒によって酸化分解工程がより促進される。また、触媒形成工程においては、本来、不所望であった塩の形成・析出の代わりに、該塩を形成する成分を含んでなる超臨界水酸化処理用in situ触媒が形成される。したがって、本発明により、不所望な塩が有用な触媒へと転化させることができる。
本発明の方法はまず、反応器に触媒前駆体を導入する工程に付される。
触媒前駆体は、酸化剤、及びアルカリ金属又はアルカリ土類金属の存在下、且つ超臨界水状態で、水熱合成されて金属酸塩となりうる物質であれば、特に限定されない。但し、該物質は、超臨界水酸化処理を促進する触媒作用を有するのがよい。
これらの触媒前駆体として、チタン族元素(例えばTi、Zrなど)、第VIII族元素(例えばFe、Co、Niなど)、第VIIA族元素(例えばMnなど)、及び第IIIB族元素(例えばAlなど)、並びにこれらの化合物を挙げることができる。特に、触媒前駆体は、Ti、Fe、Al、Zr、Mnであるのがよく、さらにTi、Feであるのがよい。
触媒前駆体は、酸化剤、及びアルカリ金属又はアルカリ土類金属の存在下、且つ超臨界水状態で、水熱合成されて金属酸塩となりうる物質であれば、特に限定されない。但し、該物質は、超臨界水酸化処理を促進する触媒作用を有するのがよい。
これらの触媒前駆体として、チタン族元素(例えばTi、Zrなど)、第VIII族元素(例えばFe、Co、Niなど)、第VIIA族元素(例えばMnなど)、及び第IIIB族元素(例えばAlなど)、並びにこれらの化合物を挙げることができる。特に、触媒前駆体は、Ti、Fe、Al、Zr、Mnであるのがよく、さらにTi、Feであるのがよい。
次いで、本発明の方法は、処理すべき液を超臨界水状態として反応器に導入する工程に付される。
処理すべき液は、超臨界水酸化処理によって分解される有機物を含む液であり、所望により無機物を含んでもよい。
超臨界水状態とは、温度が374℃以上、圧力が22.1MPa以上である状態をいう。本発明において、好ましい温度及び圧力は、処理すべき液に依存する。例えば、温度は、374〜700℃とすることができる。なお、本発明においては、超臨界水酸化処理用in situ触媒を用いることにより、作用温度を、従来の方法又は装置よりも相対的に低下させることができる。例えば、従来600℃で処理したものについては、本発明においては500℃程度で処理することができる。このように、本発明は、従来よりも低温で作用させることにができるため、コスト面でのメリット、後述する亜臨界状態に移行する際のエネルギーロスを抑制するメリットなどを発揮することができる。
処理すべき液は、超臨界水酸化処理によって分解される有機物を含む液であり、所望により無機物を含んでもよい。
超臨界水状態とは、温度が374℃以上、圧力が22.1MPa以上である状態をいう。本発明において、好ましい温度及び圧力は、処理すべき液に依存する。例えば、温度は、374〜700℃とすることができる。なお、本発明においては、超臨界水酸化処理用in situ触媒を用いることにより、作用温度を、従来の方法又は装置よりも相対的に低下させることができる。例えば、従来600℃で処理したものについては、本発明においては500℃程度で処理することができる。このように、本発明は、従来よりも低温で作用させることにができるため、コスト面でのメリット、後述する亜臨界状態に移行する際のエネルギーロスを抑制するメリットなどを発揮することができる。
圧力は、22.1〜40MPa、好ましくは25〜30MPaであるのがよい。なお、後者の値は、安定した超臨界状態を奏する圧力であり、且つ本発明の装置の一部に用いるコンプレッサの負荷が過大とならない圧力である。
処理すべき液は、該液中にアルカリ金属又はアルカリ土類金属が存在するように、反応器に導入されるのがよい。即ち、処理すべき液がアルカリ金属又はアルカリ土類金属を含んでいない場合、処理すべき液を反応器に導入する前に該液にアルカリ金属又はアルカリ土類金属を含ませる工程を設けるか;又は処理すべき液を反応器に導入し、それとは別に反応器中の処理すべき液にアルカリ金属又はアルカリ土類金属が含むように、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の化合物の水溶液を反応器に導入する工程を設けるのがよい。なお、処理すべき液が本来、アルカリ金属又はアルカリ土類金属を含んでいる場合には、上記工程を設けても設けなくてもよい。
アルカリ金属又はアルカリ土類金属は、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、及び/又はラジウムであるのがよく、好ましくはナトリウム、カリウム、マグネシウム、及び/又はカルシウムであるのがよく、より好ましくはナトリウム及び/又はカリウムであるのがよい。
アルカリ金属又はアルカリ土類金属が存在する処理すべき液は、25℃、1気圧の状態で塩基性を示す状態であるのが好ましい。このため、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の化合物の水溶液を反応器に導入する工程を設ける場合、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸マグネシウムなどの炭酸塩;酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸マグネシウムなどの酢酸塩;ギ酸ナトリウム、ギ酸カリウム、ギ酸マグネシウムなどのギ酸塩;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化マグネシウムなどの水酸化物塩などの塩基性化合物の水溶液であるのが好ましい。
さらに、本発明の方法は、処理すべき液が酸化且つ分解される酸化分解工程に付される。
この工程において、処理すべき液に含まれる有機物は、超臨界水状態で、酸化剤である酸素等と反応し、二酸化炭素等に酸化、分解される。ここで、超臨界水状態は、上述したのと同様な状態である。
酸化剤として、酸素を用いる他、該酸素を含む空気、酸素富化空気、酸素を含むガス、過酸化水素水などを用いることができる。
この工程において、処理すべき液に含まれる有機物は、超臨界水状態で、酸化剤である酸素等と反応し、二酸化炭素等に酸化、分解される。ここで、超臨界水状態は、上述したのと同様な状態である。
酸化剤として、酸素を用いる他、該酸素を含む空気、酸素富化空気、酸素を含むガス、過酸化水素水などを用いることができる。
本発明の方法は、上記酸化分解工程と共に、触媒形成工程が協奏的に生じる。即ち、反応器内に備えた触媒前駆体が、酸化剤の存在下且つ超臨界水状態であって、さらにアルカリ金属又はアルカリ土類金属の存在下において、水熱合成されて金属酸塩を有してなる超臨界水酸化処理用in situ触媒が形成される。
臨界水酸化処理中に形成される触媒は、臨界水酸化処理をさらに促進する。また、この触媒は、従来の方法においては不所望な析出塩の代わりに形成される。即ち、本発明においては、不所望な塩の析出が観察されないか又は観察されても「詰まり」を生じる程度ではない。
触媒形成工程で形成される金属酸塩は、チタン酸塩又は鉄酸塩であるのがよく、例えばチタン酸ナトリウム、チタン酸カリウム、鉄酸ナトリウム及び鉄酸カリウムなどを挙げることができる。
触媒形成工程で形成される金属酸塩は、チタン酸塩又は鉄酸塩であるのがよく、例えばチタン酸ナトリウム、チタン酸カリウム、鉄酸ナトリウム及び鉄酸カリウムなどを挙げることができる。
本発明の方法は、上述した、処理すべき液を酸化・分解する一連の作業とは別に、超臨界水酸化処理用in situ触媒を触媒前駆体に再生する工程を有することができる。この工程は、反応器に形成された、金属酸塩を有してなる超臨界水酸化処理用in situ触媒を亜臨界水によって溶解・洗浄する工程である。
亜臨界水は、臨界状態から温度及び圧力をシフトすることによって亜臨界状態をもたらすことにより、得ることができる。なお、臨界状態から亜臨界状態へのシフトは、一般的には、温度をシフトすることによってもたらされる。なお、理論上、圧力をシフトすることによっても亜臨界状態へのシフトは可能であるが、圧力制御の困難性、コスト面などの点から、温度シフトを用いることが一般的である。
温度シフトは、金属酸塩が溶解し得る温度であれば特に限定されないが、エネルギー効率の観点及び水のイオン積が高まる温度という観点から、例えば200℃以上374℃以下、好ましくは300℃近辺であるのがよい。
温度シフトは、金属酸塩が溶解し得る温度であれば特に限定されないが、エネルギー効率の観点及び水のイオン積が高まる温度という観点から、例えば200℃以上374℃以下、好ましくは300℃近辺であるのがよい。
亜臨界水は、超臨界水と異なり、無機塩を溶解する性質を有する。そのため、形成された金属酸塩を溶解し、超臨界水酸化処理用in situ触媒を触媒前駆体へと再生することができる。
なお、この工程によって得られた廃液から、所望の処理によって、金属酸塩に含まれる各成分を回収することができる。また、回収した各成分、特にアルカリ金属又はアルカリ土類金属、若しくはその化合物を、本発明の方法にリサイクル利用することもできる。
なお、この工程によって得られた廃液から、所望の処理によって、金属酸塩に含まれる各成分を回収することができる。また、回収した各成分、特にアルカリ金属又はアルカリ土類金属、若しくはその化合物を、本発明の方法にリサイクル利用することもできる。
また、本発明は、超臨界水酸化処理装置も提供する。
本発明の超臨界水酸化処理装置は、上記方法を達成することができる装置である。即ち、本発明の装置は、超臨界水酸化処理用反応器を有し、該反応器に触媒前駆体を備え、反応器内において、酸化剤、及びアルカリ金属又はアルカリ土類金属の存在下、且つ超臨界水状態で処理すべき液を酸化及び分解し、且つ反応器内において、前記触媒前駆体が酸化剤、及びアルカリ金属又はアルカリ土類金属の存在下、且つ超臨界水状態で水熱合成されて金属酸塩を有してなる超臨界水酸化処理用in situ触媒が形成され、該触媒によって前記酸化及び分解が促進されることを特徴とする。
本発明の超臨界水酸化処理装置は、上記方法を達成することができる装置である。即ち、本発明の装置は、超臨界水酸化処理用反応器を有し、該反応器に触媒前駆体を備え、反応器内において、酸化剤、及びアルカリ金属又はアルカリ土類金属の存在下、且つ超臨界水状態で処理すべき液を酸化及び分解し、且つ反応器内において、前記触媒前駆体が酸化剤、及びアルカリ金属又はアルカリ土類金属の存在下、且つ超臨界水状態で水熱合成されて金属酸塩を有してなる超臨界水酸化処理用in situ触媒が形成され、該触媒によって前記酸化及び分解が促進されることを特徴とする。
本発明において、反応器は、特にその形状、特性は限定されることがない。具体的には、前述の特許文献1(特開2002−361069)と比較すれば、亜臨界水域と超臨界水域を有する反応器である必要はない。このため、反応器を、従来と比較して安価に製造することができる。
また、本発明の装置は、上述の方法と同様に、処理すべき液を酸化・分解する一連の作業とは別に、超臨界水酸化処理用in situ触媒を触媒前駆体に再生する触媒前駆体再生手段を有することができる。具体的には、触媒前駆体再生手段は、水を亜臨界水状態にする手段、反応器に水、特に亜臨界水を導く手段、亜臨界水を超臨界水酸化処理用in situ触媒と反応させて得られた廃液を反応器外に排出する手段などを有するのがよい。本発明の装置は、上記各種手段を必要とするが、該各種手段は、従来技術(例えば特許文献1(特開2002−361069))と比較して、安価に製造でき、その操作も容易に行うことができる。
図1は、本発明の装置の一態様を示す。図1において、本発明の装置1は、処理すべき液を貯蔵する槽3、空気・酸素などの酸化剤用導入口5、処理すべき液を反応器7へと導入する導入管8a及び酸化剤を反応器7へと導く導入管8b、処理すべき液及び酸化剤を所望の圧力にして反応器7へと導くコンプレッサ9a及び9b、並びに処理すべき液及び酸化剤を所望の温度とする加熱手段11a及び11bを有する。また、本発明の装置は、反応器7から反応物などの排出物を排出する排出管13、排出物を温度制御(主に冷却)する温度制御器15、温度制御器の下流に配置され且つ圧力を制御する(主に圧力を大気圧にまで下げる)弁17、弁17の下流に配置される後処理槽19を有する。さらに、装置1は、弁17と後処理槽19との間には排出先変更手段21を有し、排出物を後処理槽19又は後処理槽23へと導く。
超臨界水酸化処理を行う場合、処理すべき液及び酸化剤は、コンプレッサ9a及び9bにより超臨界水状態をもたらす圧力へと加圧され、且つ加熱手段11a及び11bによって超臨界水状態をもたらす温度に加熱されて、反応器7へと導かれる。図1における反応器7はコイル型を有する。反応器の形状・特性は、上述のように特に限定されないが、温度効率及び反応効率を高めるため、並びに省スペースのため、コイル型としている。反応器7は、超臨界水酸化処理用in situ触媒を有し、超臨界水酸化処理が促進される。
超臨界水酸化処理によって排出管13を介して排出されるCO2、水などは、温度制御器15で降温され、弁17で大気圧又はその近辺まで圧力が低下されて、後処理槽19へと導かれる。後処理槽19では、気液分離等がなされ、後処理槽19で分離された水は、所望により導入管25及び導入管25aを介して導入管8aへと導かれ、再利用される。また、処理槽19で分離された空気又は酸素は、導入管25及び導入管25bを介して導入管8bへと導かれ、再利用される。処理済の物質、例えばCO2、水などは、手段22を介して装置1から排出される。
一方、超臨界水酸化処理用in situ触媒を触媒前駆体に再生する場合、次のような操作を行う。即ち、処理すべき液は、コンプレッサ9aにより亜臨界水状態をもたらす圧力へと加圧され、且つ加熱手段11aによって亜臨界水状態をもたらす温度に加熱されて、反応器7へと導かれる。反応器7において、処理すべき液は亜臨界水状態であるため、超臨界水酸化処理用in situ触媒として有する金属酸塩は溶解し、触媒前駆体に再生される。金属酸塩を溶解した後、亜臨界水状態の液は、排出管13を介して温度制御器15で降温され、弁17で大気圧又はその近辺まで圧力が低下される。亜臨界水状態の液は、この場合、排出先変更手段21により金属酸塩を溶解した後処理槽23に導かれる。後処理槽23において、適宜、分離処理がなされ、処理すべき有機物を有する液は導入管27を介して槽3へと導かれ、処理済の物質は手段29を介して装置1から排出される。
超臨界水酸化処理を行う場合、処理すべき液及び酸化剤は、コンプレッサ9a及び9bにより超臨界水状態をもたらす圧力へと加圧され、且つ加熱手段11a及び11bによって超臨界水状態をもたらす温度に加熱されて、反応器7へと導かれる。図1における反応器7はコイル型を有する。反応器の形状・特性は、上述のように特に限定されないが、温度効率及び反応効率を高めるため、並びに省スペースのため、コイル型としている。反応器7は、超臨界水酸化処理用in situ触媒を有し、超臨界水酸化処理が促進される。
超臨界水酸化処理によって排出管13を介して排出されるCO2、水などは、温度制御器15で降温され、弁17で大気圧又はその近辺まで圧力が低下されて、後処理槽19へと導かれる。後処理槽19では、気液分離等がなされ、後処理槽19で分離された水は、所望により導入管25及び導入管25aを介して導入管8aへと導かれ、再利用される。また、処理槽19で分離された空気又は酸素は、導入管25及び導入管25bを介して導入管8bへと導かれ、再利用される。処理済の物質、例えばCO2、水などは、手段22を介して装置1から排出される。
一方、超臨界水酸化処理用in situ触媒を触媒前駆体に再生する場合、次のような操作を行う。即ち、処理すべき液は、コンプレッサ9aにより亜臨界水状態をもたらす圧力へと加圧され、且つ加熱手段11aによって亜臨界水状態をもたらす温度に加熱されて、反応器7へと導かれる。反応器7において、処理すべき液は亜臨界水状態であるため、超臨界水酸化処理用in situ触媒として有する金属酸塩は溶解し、触媒前駆体に再生される。金属酸塩を溶解した後、亜臨界水状態の液は、排出管13を介して温度制御器15で降温され、弁17で大気圧又はその近辺まで圧力が低下される。亜臨界水状態の液は、この場合、排出先変更手段21により金属酸塩を溶解した後処理槽23に導かれる。後処理槽23において、適宜、分離処理がなされ、処理すべき有機物を有する液は導入管27を介して槽3へと導かれ、処理済の物質は手段29を介して装置1から排出される。
さらに、本発明は、超臨界水酸化処理用in situ触媒を提供する。該触媒は、上述のように、超臨界水酸化処理を行う際に、in situで生じる触媒である。また、従来技術においては、不所望な析出塩を生じる成分から成っており、本発明の方法又は装置においては、in situで生じる触媒が生じ、不所望な析出塩は生じないか又はたとえ生じたとしても「詰まり」を生じない程度である。
なお、本発明の超臨界水酸化処理用in situ触媒は、本発明と同様な条件を有する装置、即ち触媒前駆体を反応器内に配置し、酸化剤及びアルカリ金属又はアルカリ土類金属の存在下であって超臨界水状態で該触媒前駆体を水熱反応させる条件を有する装置に配置すれば、種々の超臨界水酸化処理装置においても、同様な効果、即ち不所望な析出塩発生を防ぎ、且つ超臨界水酸化処理を促進する効果を奏することができる。
以下、実施例に基づいて、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は本実施例に限定されるものではない。
以下、実施例に基づいて、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は本実施例に限定されるものではない。
(超臨界水酸化処理装置)
連続型反応器を有する実験装置を用いて、超臨界水酸化処理実験を行った。用いた実験装置を図2に示す。図2の装置201において、反応器203は、内径7.05mm、長さ7cmのSUS−316製パイプであり、該反応器203内部を所望の温度にするために、溶融塩浴205及び電気炉207を設けた。反応器203に処理すべき液を導入する処理液導入管209及び酸化剤を導入する酸化剤導入管211を設けた。処理液導入管209の上流には処理すべき液の容器213及び該液を所望の圧力にして反応器に導くポンプ215を設けた。また、酸化剤導入管211の上流には酸化剤のための容器217及び該酸化剤を所望の圧力にして反応器に導くポンプ219を設けた。処理液導入管209及び酸化剤導入管211は、溶融塩浴205を通って所望の温度に加温されて反応器203に導かれるように、配置した。
反応器203は、超臨界水酸化処理によって生じるガス(二酸化炭素など)を排出する排出口を有し、該排出口には冷却管221が設けられ、該冷却管において室温まで冷却され、背圧弁223を通して大気圧まで減圧した。背圧弁223の下流に気液分離器225及びガスバッグ227を配置した。
連続型反応器を有する実験装置を用いて、超臨界水酸化処理実験を行った。用いた実験装置を図2に示す。図2の装置201において、反応器203は、内径7.05mm、長さ7cmのSUS−316製パイプであり、該反応器203内部を所望の温度にするために、溶融塩浴205及び電気炉207を設けた。反応器203に処理すべき液を導入する処理液導入管209及び酸化剤を導入する酸化剤導入管211を設けた。処理液導入管209の上流には処理すべき液の容器213及び該液を所望の圧力にして反応器に導くポンプ215を設けた。また、酸化剤導入管211の上流には酸化剤のための容器217及び該酸化剤を所望の圧力にして反応器に導くポンプ219を設けた。処理液導入管209及び酸化剤導入管211は、溶融塩浴205を通って所望の温度に加温されて反応器203に導かれるように、配置した。
反応器203は、超臨界水酸化処理によって生じるガス(二酸化炭素など)を排出する排出口を有し、該排出口には冷却管221が設けられ、該冷却管において室温まで冷却され、背圧弁223を通して大気圧まで減圧した。背圧弁223の下流に気液分離器225及びガスバッグ227を配置した。
上記装置の容器213に、酢酸ナトリウムの水溶液:1.75mmol/l(常温・常圧状態)を入れ、これを処理すべき液とした。また、反応器内に、スポンジチタン粒子(φ2.0〜3.35mm、2.313g)を配置したもの(実施例1)と配置しないもの(参照例1)との双方について、超臨界水酸化処理実験を行った。なお、超臨界水酸化処理の条件は、圧力25MPa;温度450℃;酢酸ナトリウムの初期濃度:1.75mmol/l;酸素の初期濃度:酢酸塩の20倍;滞留時間:10秒であった。
スポンジチタン粒子(φ2.0〜3.35mm、2.313g)を配置したもの(実施例1)と配置しないもの(参照例1)について、酢酸ナトリウム水溶液中からナトリウムが除去された割合を観察した。観察結果を図3に示す。図3において、横軸は実験開始からの経過時間であり、縦軸はNaの除去率である。また、図3中、◆は実施例1、■は参照例1の結果を示す。なお、Naの除去率は、次の式により算出した。式中、Ctは、処理時間t経過後の反応器内の溶液の超臨界状態でのNa濃度を示し、Ciは、反応器入口でのNa濃度(超臨界状態)を示す。
(Naの除去率)=1−(Ct/Ci)
(Naの除去率)=1−(Ct/Ci)
図3から、実施例1において、スポンジチタン粒子を反応器内に配置することにより、Naの除去率が高いことがわかる。このことから、Naのほとんどがスポンジチタン粒子に結合又は吸着しており、反応器又はその他の配管においてNa塩が析出しないことを示唆している。一方、スポンジチタン粒子を配置していない参照例1は、Naの除去率が低い。参照例1においてNaの除去率が低いことは、反応器又はその他の配管においてNa塩を析出させる可能性があることを示唆している。
実施例1のスポンジチタン粒子に替えて、6.0mm×10.0mmのチタン片を用いた以外、実施例1と同様に超臨界水酸化処理実験を5時間行った。実施例2の前後におけるチタン片の表面をSEMで観察した。その結果を図4及び図5に示す。図4は、実施例2の実験前の画像であり、図5は実施例2の実験後の画像である。図5から針状結晶がチタン表面に析出していることがわかる。この結晶をSEM−EPMAで元素分析したところ、チタン酸ナトリウムであることが確認された。即ち、酢酸ナトリウムの存在下、超臨界水状態で、チタンからチタン酸ナトリウムが水熱合成されたものと推察される。
実施例1と同様の装置を用いて超臨界水酸化処理を行った。但し、実施例3の反応器は、実施例1で超臨界水酸化処理を行ったものを用いた。即ち、反応器は、内径7.05mm、長さ7cmのSUS−316製パイプにスポンジチタン粒子(φ2.0〜3.35mm、2.313g)を配置し、且つ該スポンジチタン粒子の表面にナトリウムの析出(析出量:0.177mmol)が確認されたものを用いた。
また、実施例3と比較する参照例2として、内径7.05mm、長さ7cmのSUS−316製パイプにスポンジチタン粒子(φ2.0〜3.35mm、2.313g)を配置した反応器(即ち、該スポンジチタン粒子の表面にはナトリウムなし)を用いて、超臨界水酸化処理を行った。
実施例3及び参照例2では、処理すべき液を酢酸:1.75mmol/l(常温・常圧状態)とした。
また、実施例3と比較する参照例2として、内径7.05mm、長さ7cmのSUS−316製パイプにスポンジチタン粒子(φ2.0〜3.35mm、2.313g)を配置した反応器(即ち、該スポンジチタン粒子の表面にはナトリウムなし)を用いて、超臨界水酸化処理を行った。
実施例3及び参照例2では、処理すべき液を酢酸:1.75mmol/l(常温・常圧状態)とした。
実施例3及び参照例2に関して、超臨界水酸化処理による酢酸の分解率を測定した。その結果を図6に示す。図6中、縦軸は、酢酸の分解率、横軸(W/F)は、(W:触媒量)/(F:処理すべき液の流量)(単位は、g(触媒量)/(L/分))を示す。なお、本明細書において、「酢酸の分解率」は、次の式により算出した。式中、Caは、あるW/Fで処理した場合の反応器内の液中の酢酸濃度(超臨界状態)を示し、Ciは、反応器入口での酢酸濃度(超臨界状態)を示す。
(分解率)=1−(Ca/Ci)
(分解率)=1−(Ca/Ci)
図6から、ナトリウムがスポンジチタン粒子表面に存在する場合(実施例3)、酢酸の分解率が高くなることが分かる。即ち、ナトリウム及びチタンの存在下の条件が、超臨界水酸化処理を促進させることがわかる。
実施例1と同様の装置を用いて超臨界水酸化処理を行った。但し、実施例4の反応器は、内径2.18mm、長さ5mのSUS−316製パイプを用い、該パイプの内面表面にナトリウムの析出が確認されたものを用いた。なお、実施例4の反応器は、次のように作製した。即ち、実施例1の反応器の代わりに、内径2.18mm、長さ5mのSUS−316製パイプを用い、且つスポンジチタンを用いない以外、実施例1と同様の装置を用いて、酢酸ナトリウムの超臨界水酸化処理を行い、その内側表面にナトリウムの存在が確認されたSUS−316製パイプを得た。
また、実施例4と比較する参照例3として、内径2.18mm、長さ5mのSUS−316製パイプ(即ち、内側表面にナトリウムの存在なし)を反応器として用いて、超臨界水酸化処理を行った。
実施例4及び参照例3では、処理すべき液を酢酸:1.75mmol/l(常温・常圧状態)とした。
また、実施例4と比較する参照例3として、内径2.18mm、長さ5mのSUS−316製パイプ(即ち、内側表面にナトリウムの存在なし)を反応器として用いて、超臨界水酸化処理を行った。
実施例4及び参照例3では、処理すべき液を酢酸:1.75mmol/l(常温・常圧状態)とした。
実施例4及び参照例3に関して、超臨界水酸化処理による酢酸の分解率を、実施例3及び参照例2と同様に測定した。その結果を図7に示す。図7中、縦軸は酢酸の分解率、横軸は滞留時間(秒)を示す。
図7から、ナトリウムがSUS反応器内面に存在すること(実施例4)により、酢酸の分解率が高くなることが分かる。このことから、SUS、即ちFeとナトリウムとが共存する条件が、超臨界水酸化処理を促進させることがわかる。また、実施例3と実施例4とを比較すると、スポンジチタンの代わりに、SUS、即ちFeが触媒前駆体として作用することがわかる。
図7から、ナトリウムがSUS反応器内面に存在すること(実施例4)により、酢酸の分解率が高くなることが分かる。このことから、SUS、即ちFeとナトリウムとが共存する条件が、超臨界水酸化処理を促進させることがわかる。また、実施例3と実施例4とを比較すると、スポンジチタンの代わりに、SUS、即ちFeが触媒前駆体として作用することがわかる。
実施例1と同様の装置を用いて超臨界水酸化処理を行った。但し、実施例5の反応器は、内径1.775mm、長さ2mのチタン製パイプを用い、該パイプの内面表面にカリウムの析出(析出量:0.529mmol)が確認されたものを用いた。なお、実施例5の反応器は、次のように作製した。即ち、実施例1の反応器の代わりに、内径1.775mm、長さ2mのチタン製パイプを用い、且つスポンジチタンを用いない以外、実施例1と同様の装置を用いて、酢酸カリウムの超臨界水酸化処理を行い、その内側表面にカリウムの存在が確認されたチタン製パイプを得た。
また、実施例5と比較する参照例4として、内径1.775mm、長さ2mのチタン製パイプ(即ち、内側表面にカリウムの存在なし)を反応器として用いて、超臨界水酸化処理を行った。
実施例5及び参照例4では、処理すべき液を酢酸:1.75mmol/l(常温・常圧状態)とした。
また、実施例5と比較する参照例4として、内径1.775mm、長さ2mのチタン製パイプ(即ち、内側表面にカリウムの存在なし)を反応器として用いて、超臨界水酸化処理を行った。
実施例5及び参照例4では、処理すべき液を酢酸:1.75mmol/l(常温・常圧状態)とした。
実施例5及び参照例4に関して、超臨界水酸化処理による酢酸の分解率を、実施例4及び参照例3と同様に測定した。その結果を図8に示す。
図8から、カリウムがチタン反応器内面に存在すること(実施例5)により、酢酸の分解率が高くなることが分かる。このことから、チタンとカリウムとが共存する条件が、超臨界水酸化処理を促進させることがわかる。また、実施例3と実施例5とを比較すると、ナトリウムに代えてカリウムを用いた場合にも、同様に、超臨界水酸化処理を促進させることがわかる。
図8から、カリウムがチタン反応器内面に存在すること(実施例5)により、酢酸の分解率が高くなることが分かる。このことから、チタンとカリウムとが共存する条件が、超臨界水酸化処理を促進させることがわかる。また、実施例3と実施例5とを比較すると、ナトリウムに代えてカリウムを用いた場合にも、同様に、超臨界水酸化処理を促進させることがわかる。
実施例1と同様の装置を用いて超臨界水酸化処理を行った。
但し、実施例6の反応器は、内径7.05mm、長さ7cmのSUS−316製パイプ内にスポンジチタン粒子(φ2.0〜3.35mm、3.262g)を配置したものを用いた。
但し、実施例6の反応器は、内径7.05mm、長さ7cmのSUS−316製パイプ内にスポンジチタン粒子(φ2.0〜3.35mm、3.262g)を配置したものを用いた。
実施例1と同様の装置を用いて超臨界水酸化処理を行った。
但し、実施例7の反応器は、内径7.05mm、長さ7cmのSUS−316製パイプ内にスポンジチタン粒子(φ2.0〜3.35mm、3.262g)を配置し、且つ該スポンジチタン粒子の表面にナトリウムの析出(析出量:0.023mmol)が確認されたものを用いた。なお、実施例7の反応器は、実施例3の反応器と同様な方法に得られたものを用いた。
但し、実施例7の反応器は、内径7.05mm、長さ7cmのSUS−316製パイプ内にスポンジチタン粒子(φ2.0〜3.35mm、3.262g)を配置し、且つ該スポンジチタン粒子の表面にナトリウムの析出(析出量:0.023mmol)が確認されたものを用いた。なお、実施例7の反応器は、実施例3の反応器と同様な方法に得られたものを用いた。
実施例1と同様の装置を用いて超臨界水酸化処理を行った。
但し、実施例8の反応器は、実施例7の反応器に含まれるナトリウムの析出が確認されたスポンジチタン粒子を、圧力25MPa、及び温度350℃の亜臨界水に浸漬し、付着したナトリウムを溶解して取り除いたものを用いた。即ち、実施例8の反応器は、内径7.05mm、長さ7cmのSUS−316製パイプ内にスポンジチタン粒子(φ2.0〜3.35mm、3.262g)を配置したもの(ナトリウムの溶解処理あり)を用いた。
但し、実施例8の反応器は、実施例7の反応器に含まれるナトリウムの析出が確認されたスポンジチタン粒子を、圧力25MPa、及び温度350℃の亜臨界水に浸漬し、付着したナトリウムを溶解して取り除いたものを用いた。即ち、実施例8の反応器は、内径7.05mm、長さ7cmのSUS−316製パイプ内にスポンジチタン粒子(φ2.0〜3.35mm、3.262g)を配置したもの(ナトリウムの溶解処理あり)を用いた。
実施例1と同様の装置を用いて超臨界水酸化処理を行った。
但し、実施例9の反応器は、実施例8の反応器を、再度、実施例1と同様の超臨界水酸化処理を行うことで得られたものを用いた。即ち、実施例9の反応器は、内径7.05mm、長さ7cmのSUS−316製パイプ内にスポンジチタン粒子(φ2.0〜3.35mm、3.262g)を配置し、且つ該スポンジチタン粒子の表面にナトリウムの析出(ナトリウムの溶解処理後、Na再析出)が確認されたものを用いた。
但し、実施例9の反応器は、実施例8の反応器を、再度、実施例1と同様の超臨界水酸化処理を行うことで得られたものを用いた。即ち、実施例9の反応器は、内径7.05mm、長さ7cmのSUS−316製パイプ内にスポンジチタン粒子(φ2.0〜3.35mm、3.262g)を配置し、且つ該スポンジチタン粒子の表面にナトリウムの析出(ナトリウムの溶解処理後、Na再析出)が確認されたものを用いた。
なお、実施例8の亜臨界水での溶解によって、析出したナトリウム塩の95%を溶解できることが確認された。また、実施例8と実施例9との反応器により、スポンジチタン粒子表面にナトリウムが再析出することが確認された。このことから、ナトリウム塩は、亜臨界水によって溶解し、スポンジチタン粒子をナトリウム析出のない状態にすることができ、且つさらなる超臨界水酸化処理によりスポンジチタン粒子にナトリウムを再析出できることがわかる。
実施例6、7、9では、処理すべき液を酢酸:1.75mmol/l(常温・常圧状態)とした。
図9は、実施例6、実施例7、実施例9における超臨界水酸化処理による酢酸の分解率を示す。図9中、◆は実施例6、■は実施例7、□は実施例9をそれぞれ示す。
図9から、実施例7及び9が、ほぼ同様な酢酸分解率を示すと共に、それが高い値を示すことがわかる。このことから、再生させた反応器であっても、再生前とほぼ同様の触媒活性を有することがわかる。なお、図9の実施例7及び9と実施例6とを比較すると、超臨界水酸化処理前にナトリウムの析出が確認される反応器(実施例7及び9)の方が、超臨界水酸化処理前にナトリウムの析出が確認されない反応器(実施例6)よりも、高い触媒活性を示すことがわかる。
図9は、実施例6、実施例7、実施例9における超臨界水酸化処理による酢酸の分解率を示す。図9中、◆は実施例6、■は実施例7、□は実施例9をそれぞれ示す。
図9から、実施例7及び9が、ほぼ同様な酢酸分解率を示すと共に、それが高い値を示すことがわかる。このことから、再生させた反応器であっても、再生前とほぼ同様の触媒活性を有することがわかる。なお、図9の実施例7及び9と実施例6とを比較すると、超臨界水酸化処理前にナトリウムの析出が確認される反応器(実施例7及び9)の方が、超臨界水酸化処理前にナトリウムの析出が確認されない反応器(実施例6)よりも、高い触媒活性を示すことがわかる。
図10は、実施例6及び8に示した反応器を用いた超臨界水酸化処理のナトリウム除去率を示す。但し、図10において処理すべき液は、酢酸ナトリウム:1.75mmol/l(常温・常圧状態)を用い、この処理すべき液からのナトリウムの除去率を測定した。
図10中、○は実施例6に示した反応器を用いた場合の結果を、◆は実施例8に示した反応器を用いた場合の結果を、それぞれ示す。
図10から、再生したスポンジチタン粒子を有する反応器(実施例8に示した反応器)を用いた場合であっても、新鮮なスポンジチタン粒子を有する反応器(実施例6に示した反応器)を用いた場合であっても、ほぼ同様のナトリウム除去率を示すことがわかる。
このことから、実施例8での亜臨界水によるナトリウム塩の除去によって、再生利用が可能であることがわかる。
図10中、○は実施例6に示した反応器を用いた場合の結果を、◆は実施例8に示した反応器を用いた場合の結果を、それぞれ示す。
図10から、再生したスポンジチタン粒子を有する反応器(実施例8に示した反応器)を用いた場合であっても、新鮮なスポンジチタン粒子を有する反応器(実施例6に示した反応器)を用いた場合であっても、ほぼ同様のナトリウム除去率を示すことがわかる。
このことから、実施例8での亜臨界水によるナトリウム塩の除去によって、再生利用が可能であることがわかる。
Claims (14)
- 有機物を含む処理すべき液を超臨界水酸化処理する方法であって、該方法は、反応器に触媒前駆体を導入する工程;処理すべき液を超臨界水状態とし且つ処理すべき液にアルカリ金属又はアルカリ土類金属が存在するように反応器に導入する工程;反応器において、酸化剤、及びアルカリ金属又はアルカリ土類金属の存在下、且つ超臨界水状態で処理すべき液が酸化且つ分解される酸化分解工程;前記触媒前駆体が、反応器において、酸化剤、及びアルカリ金属又はアルカリ土類金属の存在下、且つ超臨界水状態で水熱合成されて金属酸塩を有してなる超臨界水酸化処理用in situ触媒が形成される触媒形成工程;を有し、該触媒形成工程と前記酸化分解工程とが協奏的に行われ、前記触媒形成工程によって形成された触媒によって前記酸化分解工程が促進される、上記方法。
- 前記触媒前駆体は、チタン族元素、第VIII族元素、第VIIA族元素、及び第IIIB族元素からなる群から選ばれる請求項1記載の方法。
- 前記金属酸塩は、Na、K、Rb、Cs、Mg、Ca、Sr、Ba及びRaからなる群から選ばれる少なくとも1種のアルカリ金属又はアルカリ土類金属と、チタン族元素、第VIII族元素、第VIIA族元素、及び第IIIB族元素からなる群から選ばれる少なくとも1種の金属種とを有する請求項1又は2記載の方法。
- 前記金属酸塩は、チタン酸塩又は鉄酸塩である請求項1〜3のいずれか1項記載の方法。
- 反応器に形成された超臨界水酸化処理用in situ触媒を亜臨界水によって溶解・洗浄して触媒前駆体に再生する工程をさらに有する請求項1〜4のいずれか1項記載の方法。
- 請求項1〜4のいずれかの方法によって形成された反応器中の超臨界水酸化処理用in situ触媒を亜臨界水によって溶解・洗浄して触媒前駆体に再生する工程を有する触媒前駆体再生方法。
- 超臨界水酸化処理用反応器を有する超臨界水酸化処理装置であって、前記反応器に触媒前駆体を備え、反応器内において、酸化剤、及びアルカリ金属又はアルカリ土類金属の存在下、且つ超臨界水状態で処理すべき液を酸化及び分解し、且つ反応器内において、前記触媒前駆体が酸化剤、及びアルカリ金属又はアルカリ土類金属の存在下、且つ超臨界水状態で水熱合成されて金属酸塩を有してなる超臨界水酸化処理用in situ触媒が形成され、該触媒によって前記酸化及び分解が促進されることを特徴とする超臨界水酸化処理装置。
- 前記触媒前駆体は、チタン族元素、第VIII族元素、第VIIA族元素、及び第IIIB族元素からなる群から選ばれる請求項7記載の装置。
- 前記金属酸塩は、Na、K、Rb、Cs、Mg、Ca、Sr、Ba及びRaからなる群から選ばれる少なくとも1種のアルカリ金属又はアルカリ土類金属と、チタン族元素、第VIII族元素、第VIIA族元素、及び第IIIB族元素からなる群から選ばれる少なくとも1種の金属種とを有する請求項7又は8記載の装置。
- 前記金属酸塩は、チタン酸塩又は鉄酸塩である請求項7〜9のいずれか1項記載の装置。
- 反応器に形成された超臨界水酸化処理用in situ触媒を亜臨界水によって溶解・洗浄して触媒前駆体に再生する手段をさらに有する請求項7〜11のいずれか1項記載の装置。
- アルカリ金属又はアルカリ土類金属の存在下で超臨界水状態で水熱合成される金属酸塩を有してなる超臨界水酸化処理用in situ触媒。
- 前記金属酸塩は、Na、K、Rb、Cs、Mg、Ca、Sr、Ba及びRaからなる群から選ばれる少なくとも1種のアルカリ金属又はアルカリ土類金属と、チタン族元素、第VIII族元素、第VIIA族元素、及び第IIIB族元素からなる群から選ばれる少なくとも1種の金属種とを有する請求項12記載の触媒。
- 前記金属酸塩は、チタン酸塩又は鉄酸塩である請求項12又は13記載の触媒。
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