JP6835934B2 - 作業車両 - Google Patents
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Description
本発明は、作業車両に関する。
特許文献1には、左右一対のクローラ式走行装置を備えるクローラトラクタの構成が開示されている。ここでは、左右のクローラの速度差を利用して旋回する旋回方式が採用されており、旋回用の油圧式無断変速機が搭載されている。そのため、ミッションケース内に潤滑油と兼用させた作動油を貯留させるとともに、ミッションケースに連結される専用の作動油タンクを設けることで、必要な作動油の油量を確保している。
従来のクローラ式走行装置を備えたクローラトラクタは、クローラトラクタ専用の設計思想に基づいて設計されていたが、ホイルトラクタやクローラトラクタを含んだトラクタ全体の製造コストを削減するという観点から、フレーム構造を他種類のトラクタで共用したり、部品を共通化して流用したりするということが求められている。つまり、生産数の多いホイルトラクタの構造をベースとして、クローラトラクタを製造するという需要が高くなっている。
特に、クローラ式走行装置の旋回用油圧式無段変速機に所定量の作動油量を確保しなければならないという点では、ホイルトラクタの機体レイアウトを踏襲しながら、必要な作動油の量を確保し、機体傾斜時のエア吸い込み防止などを考慮しつつ、作動油タンクを配置することが難しい。さらに、中小型のトラクタにおいては、機体のコンパクト化が進められているため、余分なスペースがなく、新たに所望の容量を有した作動油タンクを配置することが難しくなっている。
機体後部に設けた後部ミッションケースと機体前部に設けた前部ミッションケースとを連結して循環する油圧配管装置を機体前後方向に沿って設けるとともに、前記油圧配管装置の機体前後方向中間部をタンク部とし、当該タンク部に作動油を貯留する構成とした作業車両である。
前記タンク部にサクションフィルタを内蔵した。
前記油圧配管装置は、機体左右方向において、機体フレームとクローラ式走行装置のトラックフレームとの間のスペースに配置される。
本発明によれば、新たに作動油タンクを追加配置する必要がなく、ホイルトラクタ、クローラトラクタ等に共用可能な機体レイアウトを有する作業車両を実現できる。
図1から図4を参照して、クローラトラクタ1について説明する。クローラトラクタ1は、左右一対のクローラ式走行装置2、クローラ式走行装置2に支持される機体フレーム3、機体フレーム3上に載置されるエンジン4やミッションケース5、旋回用ミッションケース6、並びに、エンジン4を被覆するボンネット7、ボンネット7の後方に設けられるキャビン8等を備える。ミッションケース5は機体後端部に配置され、ミッションケース5の後面からPTO軸9が突出され、PTO軸9を介してトラクタ後方に取り付けられる作業機に動力が伝達される。旋回用ミッションケース6は機体前端部に配置されている。
クローラトラクタ1では、エンジン4の動力がミッションケース5に伝達され、さらに、ミッションケース5に付設される直進HSTで変速された後に、機体前後方向に延びるドライブシャフトを介して旋回用ミッションケース6に動力が伝達される。そして、旋回用ミッションケース6に付設される旋回用HSTによって入力された動力を変速して、左右のクローラ式走行装置2に異なる回転数を出力する。このように、クローラトラクタ1は、旋回時に左右のクローラ式走行装置2の速度差を利用する旋回方式を採用している(詳しくは後述)。
機体フレーム3は、機体前後方向に延出される左右一対の板体と、左右の板体を連結する補強体を有する。機体フレーム3の前部を構成するフロントフレーム3aにエンジン4が、後部を構成するリアフレーム3bにミッションケース5がそれぞれ支持されている。ミッションケース5は、機体フレーム3の左右の板体の間に固定されており、機体フレーム3とミッションケース5とによって剛性の高いフレーム構造を形成している。このように、機体フレーム3はフロントフレーム3aとリアフレーム3bを前後に連結させた分割構造を有し、フロントフレーム3aにエンジン4を、リアフレーム3bにミッションケース5をそれぞれ固定して組み付けることでフレーム構造の組付性を向上している。
クローラ式走行装置2は、機体の左右に対として設けられている。クローラ式走行装置2は、トラックフレーム21、駆動スプロケット22、テンションローラ23、遊転輪24、ガイドローラ25、クローラベルト26等を備える。トラックフレーム21は、機体フレーム3の外側に設けられている。トラックフレーム21は、機体前後方向に延出され、フロントビーム27によって左右のトラックフレーム21の前部が連結され、リアビーム30によってそれらの後部が連結されている。
トラックフレーム21の前端は、旋回用ミッションケース6の側方に設けられるアクスルケース31に固定され、後端には前後方向に伸縮可能なテンションフレーム28が連結される。テンションフレーム28には、テンションローラ23が回転自在に支持されている。駆動スプロケット23は、アクスルケース31から突出される出力軸に固定されている。遊転輪24は、トラックフレーム21の前部及び後部の二箇所に設けられており、それぞれトラックフレーム21の下部に前後揺動自在に支持されたイコライザフレーム29の前後に回転自在に支持されている。ガイドローラ25は、トラックフレーム21の前後中途部の上部に回転自在に設けられる。クローラベルト26は、駆動スプロケット22、テンションローラ23、遊転輪24、及び、ガイドローラ25に巻回される。
ミッションケース5内に貯留される潤滑油は、直進HST及び旋回用HSTの作動油として利用される。ミッションケース5と旋回用ミッションケース6の間で、油圧配管装置40を介して作動油が循環されるように構成されている。なお、油圧配管装置40のシステム内には、作動油を送油する油圧ポンプが含まれている。
油圧配管装置40は、機体後部のミッションケース5と機体前部の旋回用ミッションケース6とを連結する油圧配管構造であり、クローラトラクタ1の機体前後方向に沿って設けられている。油圧配管装置40は、ミッションケース5から機体左右一側(本実施形態では右側)に配置される送り側のサクション配管41と、他側に配置される戻り側のリダクション配管51とを含む。サクション配管41及びリダクション配管51は、それぞれミッションケース5と旋回用ミッションケース6(及び旋回用HST)とを連通連結する油圧配管である。サクション配管41及びリダクション配管51は、機体左右方向において、機体フレーム3とトラックフレーム21の間に配置され、機体上下方向において、トラックフレーム21よりも上方に配置されている。
サクション配管41の機体前後方向中間部は、配管の他の部位(前側配管部及び後側配管部)よりも大径のパイプによって構成されたタンク部42として構成されている。リダクション配管51の機体前後方向中間部も同様に、配管の他の部位(前側配管部及び後側配管部)よりも大径のパイプによって構成されたタンク部52として構成されている。つまり、油圧配管装置40では、ミッションケース5と旋回用ミッションケース6とを連結する油圧配管の一部を大径化し、部分的に容量を増やして作動油タンクとして利用している。
サクション配管41は、ミッションケース5と連結された後側配管43と、旋回用HST93と連結された前側配管44と、タンク部42とによって構成される。後側配管43及び前側配管44は、タンク部42よりも小径のパイプによって構成されている。タンク部42の前端は、ステー45を介して、フロントビーム27上に固定される。タンク部42の後端は、ブラケット46を介して、リアフレーム3bに固定される。
リダクション配管51は、旋回用HST93と連結された前側配管53と、ミッションケース5に付設されるリアハウジング70に連結された後側配管54と、タンク部52とによって構成される。前側配管53と後側配管54は、タンク部52よりも小径のパイプによって構成されている。タンク部52の前端は、ステー55を介して、フロントビーム27上に固定される。タンク部52の後端は、ブラケット56を介して、リアフレーム3bに固定される。サクション配管41のタンク部42とリダクション配管51のタンク部52は、機体前後方向中央を中心とした対称位置に配置されるとともに、それぞれの固定位置も対称位置に配置されている。
このように、油圧配管装置40は、前後中途部にタンク部42を備えたサクション配管41と、前後中途部にタンク部52を備えたリダクション配管51とを有して構成され、タンク部42・52を作動油タンクとして機能させている。これにより、直進HSTと旋回用HSTを備えるクローラトラクタ1において、油圧式無段変速装置の安定的な作動に必要な作動油の油量を確保している。油圧配管の一部を大径化して作動油タンクの機能を持たせることで、旋回用HSTを搭載する際に作動油タンクを別途設ける必要がなくなる。また、作動油タンクを設置するスペースを用意する必要がないため、トラクタの大きさに関わらずに、簡単に採用することができる。
従って、クローラ式走行装置を有しないホイルトラクタの機体レイアウトから極力少ない変更(機体フレーム3とトラックフレーム21との間のスペースに機体前後方向に延出される油圧配管装置40を追加すること等)で、クローラ式走行装置2を備えたクローラトラクタ1の機体レイアウトの設計を行うことが可能となる。そして、相違部位を少なくすることで、部品の共通化を図ることが可能となる。例えば、ホイルトラクタの機体レイアウトからクローラトラクタ1の機体レイアウトを設計する際に、クローラ式走行装置2の構成を追加するが、その際の変更点は、機体フレーム3とトラックフレーム21との間の余剰スペースに油圧配管装置40を配置するだけで良い。つまり、クローラトラクタを製造する際に生じる余剰スペースを有効活用することができるとともに、他の部位を変更する必要がないという特有の効果を奏する。
さらには、作動油タンクとしてのタンク部42・52を大径パイプによって構成することで、空気と触れる表面積を通常のパイプ部よりも大きくすることができるため、作動油が循環する際に、油の温度の低減が期待できるという特有の効果を奏する。
サクション配管41のタンク部42には、サクションフィルタ47が内蔵されている。すなわち、大径パイプとして構成されたタンク部42の下流側端部の取り出し側にサクションフィルタ47が設けられている。本実施形態の作動油タンクとしてのタンク部42は、大径パイプであることから、循環経路の同軸上にサクションフィルタ47を設けることができる。そのため、従来の直方体容器型の作動油タンクと違って外部にサクションフィルタを設ける必要がなく、スペースを圧迫することがない。また、一部を大径パイプとしてタンク部42とすることで、油圧配管の取り外しが容易となるため、サクションフィルタ47のメンテナンス性も向上することができる。
そして、機体前後方向に延出される油圧配管の一部をタンク部42・52とし、作動油タンクとしていることで、機体傾斜に対するロバスト性が高く、作動油へのエア吸い込みを低減することが可能である。また、リダクション配管51のタンク部52に、同様にリターンフィルタを内蔵することもできる。
図5及び図6に示すように、遊転輪24及びイコライザフレーム29を含むイコライザ60には、補強板61が設けられている。イコライザ60は、回動支軸62を中心として機体前後方向に揺動可能に構成されているが、補強板61がトラックフレーム21と当接することでその揺動範囲が規制されている。
このように、イコライザ60を補強するための板の前後端を折り曲げて、トラックフレーム21との当接面を形成することで、補強板61を回動規制のストッパとして兼用することが可能となる。従来、ストッパ用としてシャフトを設けたりしていたが、補強板61がストッパの役割も兼ねることで、シャフトが不要となる。
図7及び図8に示すように、ミッションケース5の左右両側方には、リアハウジング70が取り付けられている。ホイルトラクタではリアアクスルケースが設けられている場所に相当する位置に、クローラトラクタ1ではリアハウジング70を設けている。リアハウジング70の内部はミッションケース5と連通しており、ミッションケース5に貯留される潤滑油がリアハウジング70にも流通可能である。言い換えれば、リアハウジング70を設置することで、ミッションケース5とリアハウジング70とで貯留できる油量を増大させることができる。
左右一側(本実施形態では右側)のリアハウジング70の背面の一部に検油窓71が設けられている。検油窓71は、リアハウジング70の上下中途部に設けられ、ミッションケース5及びリアハウジング70内に貯留される作動油の油面の低下を確認することが可能な位置に設けられている。検油窓71を通じてミッションケース5内の油量を確認することで、各油圧系統に必要な油量を担保することが可能である。
ミッションケース5とリアハウジング70はそれぞれボルト締結等によって固定される。リアハウジング70は、リアビーム30にボルト締結等によって固定される。つまり、ミッションケース5はリアハウジング70・70を介してリアビーム30に支持されている。また、リアハウジング70は、キャビン8及び燃料タンク72を支持している。燃料タンク72は、支持ステー73を介してリアハウジング70に取り付けられる。
以上のように、クローラトラクタ1のミッションケース5の両側方に設けられるリアハウジング70に、作動油タンクとしての機能、検油窓71による検量機能、キャビン8及び燃料タンク72を支持する機能等の各種機能を付随させることで、一つ一つの部材を別途設ける必要がなく、部品点数を削減することができる。
図9に示すように、ミッションケース5の左右に取り付けられるアクスルケース31・40を同じ構成としている。アクスルケースの下部には、メンテナンス用のドレン穴を設ける必要があるが、本実施形態のアクスルケース31は、左右対称の形状を有するとともに、ケース下端部にドレン穴41を対称に設け、右側と左側とで、それぞれ組み付けた際に下側に位置する方のドレン穴41をメンテナンス用のドレン穴として使用することで、部品を共通化している。
このように、左右のアクスルケース31に同一部品を採用することで、部品種類数を削減でき、製造コストを低減できるとともに、部品管理コストを低減することができる。また、左右で異なる部品を用いた際に発生し得る類似部品による誤組を防止することができる。
図10に示すように、旋回用ミッションケース6は、エンジン4の前下方に配置されており、旋回用ミッションケース6の上面は、前方から後方にかけて下方に傾斜するように形成されている。これにより、旋回用ミッションケース6の前方からの風が上面に沿って流れることで、エンジン4の下部に位置するエンジンオイルパン75に向けて風を循環させることができ、エンジンオイルパン75内のエンジンオイルを冷却することができる。
このように、旋回用ミッションケース6の外形形状を、風の流れを考慮したものとすることで、別途風向板を設置する必要がなく、部品点数削減につなげることができる。また、簡単な工夫でエンジン4周りの風の循環性を高めることができる。
次に、図11を参照して、クローラトラクタ1の動力伝達構成について説明する。
エンジン4から後方に突出した後出力軸80からミッションケース5内のポンプ軸81とPTOクラッチ82に動力が伝達される。PTOクラッチ82からは、PTO変速装置83により変速されて、PTO軸9に動力が伝達される。ポンプ軸81上に直進HST84が配置される。直進HST84のモータ軸85は、パイプ状に形成され、ポンプ軸81上に配置されている。モータ軸85から前後進切替クラッチ86が設けられた伝動軸87を介して変速軸88に動力が伝達される。変速軸88上には、1速、2速、3速のクラッチがそれぞれ設けられている。変速軸88からの出力は、伝動軸・伝動ギアを介して旋回用ミッションケース6の入力ベベルシャフト91に伝達される。
エンジン4から前方に突出した前出力軸92から旋回用HST93のポンプ軸94に動力が伝達される。旋回用HST93は、旋回用ミッションケース6の前面に付設される。旋回用HST93の可動斜板はキャビン8内のステアリングハンドルと連係されている。旋回用HST93のモータ軸95は、旋回用ミッションケース6内に延出され、その先端にベベルギア96が固定されている。ベベルギア96は、左右のベベルギア97・97と歯合し、モータ軸95から、その一方には正転、他方には逆転の動力が伝達される。ベベルギア97・97から強制デフを形成する左右の遊星歯車機構98のキャリア99に動力が伝達される。
入力ベベルシャフト91から遊星歯車機構98のデフ入力軸100に動力が伝達される。デフ入力軸100の端部には、遊星歯車機構98のサンギア101が固定され、サンギア101はプラネタリギア102と歯合されている。プラネタリギア102は、キャリア99のキャリア軸に回転自在に支持されている。遊星歯車機構98から減速軸103を介して駆動スプロケット22の駆動軸104に伝達される。
ステアリングハンドルが直進状態のときは、旋回用HST93は中立となり、モータ軸95は回転されず、ミッションケース5により変速された後の出力が駆動軸104に伝達され、左右同数の回転数となって直進する。ステアリングハンドルを左右一方に回転すると、その回転方向及び回転角度に応じて旋回用HST93の可動斜板が傾倒され、それに応じた出力回転方向及び回転数がモータ軸95に出力される。そして、モータ軸95から左右一方のベベルギア97に正転の回転が遊星歯車機構98に加えられて増速され、他方の遊星歯車機構98には逆転の回転が加えられて減速される。このようにして、クローラトラクタ1は、ステアリングハンドルの回転に応じて、左右のクローラ式走行装置2への出力を変えて旋回方式を採用している。
図12に示すように、アクスルケース31内の減速軸103は、中途部で分割されたものではなく、一本のシャフトとして構成されている。減速軸103は、旋回用ミッションケース6で変速された回転動力を駆動スプロケット22の入力軸に出力する最終減速軸である。このように、従来分割構造としていた減速軸103を一本化することで組立工数を削減することができ生産性を向上することができる。また、分割構造と違い、減速軸103を支持するベアリングの個数を減らすことができ、部品点数の削減につなげることができる。
図11及び図13に示すように、駐車ブレーキの摩擦板105を入力ベベルシャフト91上には配置せず、別途設けたブレーキシャフト106上に配置し、ブレーキシャフト106を介してブレーキをかける仕組みを採用している。ブレーキシャフト106には、ブレーキギア107が固定されている。このブレーキギア107は、入力ベベルシャフト91側のブレーキギア108と歯合している。摩擦板105を作用させてブレーキシャフト106の回転を止めることで、ブレーキギア107・108を介して、入力ベベルシャフト91の回転を止める仕組みである。
このように、駐車ブレーキの仕組みを入力ベベルシャフト91から一軸離した位置に設けることで、入力ベベルシャフト91周辺のスペースに余裕を持たせることができる。また、ミッションケース5からの出力軸となるドライブシャフトと入力ベベルシャフト91を同軸上に配置することができるため、ストレートタイプのドライブシャフトを採用することが可能となる。
また、図14に示すように、駐車ブレーキ仕組みとして、摩擦板105、ブレーキシャフト106、及びブレーキギア107をサブ組立して、入力ベベルシャフト91及びブレーキギア108を組み立てた後の旋回用ミッションケース6に組み付けることが可能となり、組立性を向上できる。
さらに、図15の上図に示すように、旋回用ミッションケース6への動力の取り込み方式として、入力ベベルシャフト91から直接ベベルギア109に入力し、デフ入力軸100に伝達する方式と、図15の下図に示すように、ブレーキシャフト106からブレーキギア107・108及び入力ベベルシャフト91を介してベベルギア110に入力する方式の二つ用意することで、クローラトラクタ1のサイズやトラクタの種類等に応じて臨機応変に変更することが可能となる。このように、旋回用ミッションケース6への動力の取り込み方式を複数用意することで、新作時の発生費用の高いミッションケースの流用性を高めることができ、コスト削減を図ることができる。
図16に示すように、駐車ブレーキを操作するためのカム軸111にユニバーサルジョイント112を接続し、ユニバーサルジョイント112を回転操作し、カム軸111にトルクを入力するためのアーム113を設けている。アーム113は、回動片114を介してユニバーサルジョイント112に連結される。アーム113はキャビン8内に延出されて、リンク機構115を介してキャビン8内のブレーキペダル116に連結される。ブレーキペダル116を押し込むと、リンク機構115がアーム113を上方に持ち上げるように回転し、アーム113の移動に伴って、回動片114が時計回りに回動される。そして、ユニバーサルジョイント112が時計回りに回転し、カム軸111を同方向に回転させる。このようにして、ブレーキペダル116の操作がアーム113を介したトルク入力となり、ユニバーサルジョイント112及びカム軸111に伝達される。
このように、カム軸から直接アームを出すのではなく、ユニバーサルジョイント112を介してアーム113を連結しているため、カム軸111の周辺にスペースを設ける必要がなく、レイアウトの自由度を確保することができる。
次に、図17を参照して、クローラトラクタ1の油圧回路について説明する。
ミッションケース5内に貯留された潤滑油は、直進HST84や旋回用HST93、作業機昇降装置、油圧クラッチ等の作動油として利用される。エンジン4の後出力軸80からの動力によって、昇降装置へ作動油を圧送する油圧ポンプ120と、直進HST84及びPTOクラッチ82へ作動油を圧送する油圧ポンプ121が駆動される。エンジン4の前出力軸92からの動力によって、旋回用HST93へ作動油を圧送する油圧ポンプ122が駆動される。上述のように、ミッションケース5と旋回用ミッションケース6との間には、油圧配管装置40が設けられており、油圧ポンプ122の駆動により、ミッションケース5から後側配管43、タンク部42、前側配管44を含むサクション配管41を通じて、旋回用HST93に供給される。そして、旋回用HST93から前側配管53、タンク部52、後側配管54を含むリダクション配管51を通じてミッションケース5に戻される。
1:クローラトラクタ、2:クローラ式走行装置、3:機体フレーム、5:ミッションケース、6:旋回用ミッションケース、21:トラックフレーム、40:油圧配管装置、41:サクション配管、42:タンク部、43:後側配管、44:前側配管、47:サクションフィルタ、51:リダクション配管、52:タンク部、53:前側配管、54:後側配管
Claims (3)
- 機体後部に設けた後部ミッションケースと機体前部に設けた前部ミッションケースとを連結して循環する油圧配管装置を機体前後方向に沿って設けるとともに、
前記油圧配管装置の機体前後方向中間部をタンク部とし、
当該タンク部に作動油を貯留する構成とした
ことを特徴とする作業車両。 - 前記タンク部にサクションフィルタを内蔵したことを特徴とする請求項1に記載の作業車両。
- 前記油圧配管装置は、機体左右方向において、機体フレームとクローラ式走行装置のトラックフレームとの間のスペースに配置されることを特徴とする請求項1に記載の作業車両。
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