JP3968581B2 - 4輪駆動車の動力伝達装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は4輪駆動車の動力伝達装置に関するものである。
【0002】
【関連する背景技術】
4輪駆動車の動力伝達方式の一つとして、エンジンの動力を変速機を介して前輪又は後輪の何れか一方の左右車輪軸に伝達すると共に、その動力の一部をトランスファ機構により分配して、プロペラシャフトを介して前輪又は後輪の他方に伝達する方式が実施されている。この種の動力伝達装置では、トランスファ機構からプロペラシャフトへの動力の取出し位置が不適切であると、トランスファ機構側の動力伝達軸とプロペラシャフトとを接続するジョイント部に大きな角度が生じて、動力損失や騒音及び振動の増加に繋がることから、適切な位置に動力取出し位置を設定するための対策が実施されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
上記特許文献1に記載された動力伝達装置は、エンジン及び変速機を前輪と後輪と間に配置した所謂ミッドシップ方式の車両に適用されており、変速機からの動力を後輪用差動機構を介して後輪の左右車輪軸に伝達すると共に、その後輪用差動機構のデフケースに駆動ベベルギアを配置し、変速機の軸線に対して直交方向(車両の前後方向)にトランスファ機構の回転軸及び動力伝達軸をそれぞれ配置している。
【0004】
回転軸の前端には被動ベベルギアを設けて駆動ベベルギアと噛合させ、回転軸及び動力伝達軸の後端は駆動スプロケット及び被動スプロケットを設けてチェーンにより連結し、変速機からの動力を駆動ベベルギア及び被動ベベルギアを介して回転軸に入力した後にチェーンにより動力伝達軸に伝達し、動力伝達軸の前端からプロペラシャフト側に伝達している。そして、このように回転軸及び動力伝達軸をチェーンで連結することで、回転軸に対する動力伝達軸の上下左右位置を任意に設定可能としている。
【0005】
【特許文献1】
特許第2765054号明細書(図3)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記特許文献1のようにミッドシップ方式の車両に適用した場合、トランスファ機構の動力伝達軸は、エンジン及び変速機の下方を潜って前方に延設されてプロペラシャフトと連結されるため、動力伝達軸の高さをかなり低く設定する必要があり、動力伝達軸に設けられた被動スプロケットが車両の最低地上高を制限する要因の一つとなる。特に自動変速機の場合、変速機構の下方には油圧制御手段としてのバルブボディやオイルパンが配置されるため、地上高に対する余裕は少ない。そして、この自動変速機の下方に動力伝達軸を配置すると、車両の地上高が制限される。
【0007】
そして、スプロケットサイズはチェーンサイズから一義的に決定され、チェーンサイズはトランスファ機構の伝達トルクから決定されるが、一般的にトランスファ機構に要求される伝達トルクを満たすチェーンサイズを選択すると、必然的にかなり大径のスプロケットサイズを選択することになり、車両の最低地上高が制限されてしまうという問題があった。
【0008】
本発明の目的は、エンジンや変速機に対するトランスファ機構の動力伝達軸の干渉を未然に防止した上で、十分な最低地上高を確保することができる4輪駆動車の動力伝達装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、前輪と後輪との間に配置される横置きエンジンと、エンジンの車幅方向一側に配置される変速機と、変速機から出力される動力を入力して、前輪又は後輪の一方の左右車輪軸に分配する差動機構と、車両前後方向に配置される動力伝達軸に変速機から出力される動力を伝達することにより、動力を前輪又は後輪の他方に伝達する動力伝達機構とを備えた4輪駆動車の動力伝達装置において、動力伝達機構が、一方の左右車輪軸の軸心に対して略同一軸心上で回転自在に配置され、変速機からの動力を入力すると共に第1かさ歯車から出力する第1伝達部材と、車両前後方向に延びる回転軸、回転軸の一端に配置されて第1かさ歯車に噛合する第2かさ歯車、及び回転軸の他端側に配置される駆動ギアを有する第2伝達部材と、回転軸と平行に配置される中間軸、及び中間軸上に配置されて駆動ギアと動力伝達軸の一端に配置される被動ギアとに噛合するアイドラギアを有する第3伝達部材とを備えたものである。
【0010】
従って、変速機から出力されるエンジンの動力は差動機構を介して前輪又は後輪の一方の左右車輪軸に分配される。又、変速機からの動力は一方の左右車輪軸に対して略同一軸心上に配置された第1伝達部材に入力され、第1かさ歯車及び第2かさ歯車を介して第2伝達部材の回転軸に伝達された後、回転軸の駆動ギアから第3伝達部材の中間軸のアイドラギアを介して動力伝達軸の被動ギアに伝達され、動力伝達軸を介して前輪又は後輪の他方の左右車輪軸に分配される。
【0011】
このようにギア列を介して回転軸から動力伝達軸への動力伝達を行っているため、チェーンを利用して動力伝達する場合のスプロケット径に比較して、動力伝達機構に要求されるトルクをより小径のギアで伝達可能となる。
一方、回転軸の駆動ギアと動力伝達軸の被動ギアとを直接噛合させた場合、回転軸と動力伝達軸との軸間距離が長いことからギアが大径化してしまうが、駆動ギアと被動ギアとの間にアイドラギアが介されることで、軸間距離に関係なく駆動ギア及び被動ギアが小径化される。
【0012】
そして、エンジン及び変速機が前輪と後輪との間に配置され、その一方の左右車輪軸と略同一軸心上に第1伝達部材が配置されているため、変速機からの動力を第1伝達部材、第2伝達部材、第3伝達部材を経て入力した動力伝達軸は、必然的にエンジン又は変速機の下方を潜って他方の左右車輪軸へと動力を伝達することになる。よって、車両の最低地上高を確保するために動力伝達軸を上方に位置変位させると、エンジン及び変速機への干渉に繋がるが、このように被動ギアが小径化されるため、動力伝達軸を上方に位置変位させることなく最低地上高の確保が可能となる。
【0013】
請求項2の発明は、請求項1において、動力伝達軸の軸心が回転軸の軸心よりも下方に位置し、中間軸の軸心が動力伝達軸の軸心よりも上方に位置するものである。
従って、動力伝達軸が下方に配置されることにより、エンジン及び変速機と干渉することなく動力伝達軸を前後方向に配置可能となる。
【0014】
請求項3の発明は、請求項2において、中間軸の軸心が回転軸の軸心と動力伝達軸の軸心とを結ぶ直線よりも上方に位置するものである。
従って、中間軸のアイドラギアは動力伝達軸の被動ギアに比較してかなり高く配置され、被動ギアのように最低地上高を制限する要因とはならない。その結果、最低地上高を確保するために動力伝達軸の被動ギアのみを考慮し、中間軸のアイドラギアに関しては注意を払う必要がなくなり、最低地上高を制限する要因が被動ギアに限定されることから、十分な最低地上高を確実に確保可能となると共に設計が容易となる。
【0015】
又、各ギアをオイルにより潤滑している場合には、アイドラギアがオイルの油面より高い位置に配置されるため、回転に伴ってオイルを攪拌することがなくなる。
請求項4の発明は、請求項1乃至3において、中間軸の軸心が回転軸の軸心よりも車幅方向変速機側に位置し、動力伝達軸の軸心が中間軸の軸心よりも車幅方向変速機側に位置するものである。
【0016】
従って、変速機に対して車幅方向のエンジン側に偏った位置で、変速機からの動力が第1伝達部材の第1かさ歯車から第2伝達部材の第2かさ歯車へと伝達されるが、伝達された動力は回転軸の駆動ギア、中間軸のアイドラギア、動力伝達軸の被動ギアの順に車幅方向の変速機側に伝達されるため、結果として車幅方向略中央の適切な位置に動力伝達軸が配置され、動力伝達軸のジョイント部に大きな角度が生じたときの動力損失の増加が抑制される。
【0017】
請求項5の発明は、請求項1乃至4において、第1伝達部材が差動機構の入力部材に連結されると共に、前輪又は後輪の一方の左右車輪軸上に回転自在に配置され、第2伝達部材が一方の左右車輪軸を挟んでエンジンの反対側に配置されたものである。
従って、前輪又は後輪の一方の左右車輪軸上で、差動機構の入力部材に第1伝達部材が連結されると共に、その一方の左右車輪軸を挟んでエンジンの反対側に第2伝達部材が配置される。その結果、一方の左右車輪軸を駆動するための差動機構までの構成に対して、他方の左右車輪軸を駆動するための第1伝達部材以降の構成(即ち、第1乃至第3伝達部材や動力伝達軸)が明確に区分された状態で車両に設置され、差動機構までの構成を2輪駆動用の動力伝達装置と共用化可能となる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した4輪駆動車の動力伝達装置の一実施形態を説明する。尚、本実施形態の説明では、車両の進行方向を基準として前後及び左右の方向を表すことにする。
図1は本実施形態の4輪駆動車を示す全体構成図であり、まず、同図に従ってエンジンから駆動輪までの動力伝達経路の概要を説明する。本実施形態ではエンジン1がガソリン機関として構成されて、車両の後輪2bの前側に横置き配置されており、エンジン1の車幅方向の左側にトルクコンバータ3aを有する自動変速機3が配置されている。尚、トルクコンバータ3aに変えて発進クラッチとしてもよい。自動変速機3はエンジン1からの動力を入力すると共に、車両の走行状態等に応じて変速段を自動的に切換える。自動変速機3の後側には後輪用差動機構4が配置され、後輪用差動機構4は左右の車輪軸5a,5b(一方の左右車輪軸)を介して車両の左右後輪2bにそれぞれ連結されている。よって、エンジン1の動力は自動変速機3から後輪用差動機構4に入力された後、車輪軸5a,5bを介して左右の後輪2bに伝達される。
【0019】
後輪用差動機構4の右側にはトランスファ機構6(動力伝達機構)が設けられ、トランスファ機構6からは動力伝達軸7a,7bが自動変速機3の下方を潜って前方に延設されている。自動変速機3から後輪用差動機構4に入力されたエンジン1の動力の一部はこのトランスファ機構6を介して動力伝達軸7a,7bに分配される。動力伝達軸7a,7bの前端はプロペラシャフト8a,8b及びビスカスカップリング9を介して前輪用差動機構10に連結され、前輪用差動機構10は左右の車輪軸11(他方の左右車輪軸)を介して車両の左右前輪2aにそれぞれ連結されている。よって、トランスファ機構6により分配された動力はプロペラシャフト8a,8bを介して前輪用差動機構10に入力された後、車輪軸11を介して左右の前輪2aに伝達される。
【0020】
図2は後輪用差動機構4及びトランスファ機構6の詳細を示す平断面図であり、以下、この図に従って後輪用差動機構4及びトランスファ機構6の詳細を説明する。後輪用差動機構4のハウジング21内にはデフケース22(入力部材)が左右一対のベアリング23により回転自在に支持され、デフケース22内には一対のサイドギア24が配置されている。デフケース22内において、両サイドギア24にはピニオンシャフト25により回転自在に支持された一対のピニオンギア26が噛合し、以上により後輪用差動機構4が構成されている。両サイドギア24には左右からデフケース22を貫通して内側車輪軸5aの内端がそれぞれ嵌合固定され、両内側車輪軸5aの外端はジョイント27を介して外側車輪軸5bにそれぞれ連結されている。
【0021】
デフケース22の一側には終減速被動ギア28がボルト29により固定され、終減速被動ギア28は上記自動変速機3の図示しない出力軸に固定された終減速駆動ギア30と噛合している。これらの終減速被動ギア28及び終減速駆動ギア30が終減速機構として機能し、自動変速機3から出力されたエンジン1の動力を所定のギア比により減速した後にデフケース22に伝達する。そして、伝達されたエンジン1の動力は後輪用差動機構4から左右の内側車輪軸5aに分配され、外側車輪軸5bを介して左右の後輪2bに伝達される。
【0022】
ここで、本実施形態の動力伝達装置は4輪駆動車のみならず2輪駆動車にも共用可能に構成され、以上説明した構成が共用部分に相当し、この共用部分に対して、以下に述べる構成を付加することで4輪駆動車用の動力伝達装置を成立させている。
後輪用差動機構4のハウジング21の右側には上記トランスファ機構6のハウジング31が配設され、このハウジング31は左右方向に延びる略円筒状をなしている。トランスファ機構6のハウジング31の左端は、図示しないボルトにより後輪用差動機構4のハウジング21に結合され、一方、ハウジング31の右端は図示しないボルトにより略円板状の軸受カバー32が固定されて閉塞されている。上記右側の内側車輪軸5aは、このトランスファ機構6のハウジング31の内部及び軸受カバー32を貫通して右方に突出している。
【0023】
トランスファ機構6のハウジング31内において、内側車輪軸5aの外周には筒状の駆動スリーブ41が外嵌され、駆動スリーブ41は内側車輪軸5aに対して軸心C1を一致させた状態で相対回転し得るようになっている。駆動スリーブ41の右側外周にはフランジ部41aが一体形成され、このフランジ部41aにはベベルギア42(第1かさ歯車)がボルト43により固定されている。本実施形態では、これらの駆動スリーブ41及びベベルギア42により第1伝達部材が構成されている。
【0024】
駆動スリーブ41の左右両側は、ハウジング31及び軸受カバー32に設けられたベアリング44により回転自在に支持されると共に、駆動スリーブ41の左端は上記デフケース22の右端外周に対してスプライン結合部45により回転規制されている。よって、駆動スリーブ41は内部の内側車輪軸5aに支持されながらその回転が許容される一方、ベアリング44に支持されながら内側車輪軸5aの回転とは別個にデフケース22と一体で回転駆動されることになる。
【0025】
図3はギアの配列状態を示す平断面図、図4は同じくギアの配列状態を示す図2のA矢視図であり、図4ではギアカバー51を省いて示している。
トランスファ機構6のハウジング31の後部、つまりハウジング31を挟んでエンジン1の反対側にはギアベース部31aが一体形成され、このギアベース部31aは後方に面する略平面状をなしている。ギアベース部31aはトランスファ機構6のハウジング31の後部のみならず左方及び下方に延設され、図4に示すように、ギアベース部31aの最も左下の箇所は、エンジン1及び自動変速機3間の下方に形成された車両の前後方向に延びる空間Sに及んでいる。
【0026】
ギアベース部31aには後方よりギアカバー51が配設され、このギアカバー51は多数のボルト51a(図3に示す)により周囲をギアベース部31aに固定されて、ギアベース部31との間にギア室52を形成している。ギアベース部31aにはハウジング31内とギア室52内とを連通させるベアリング孔53が貫設され、このベアリング孔53内には回転軸54が前後方向に延びるように配設されて、ベアリング55により回転自在に支持されている。
【0027】
ハウジング31内に突出した回転軸54の前端にはベベルギア56(第2かさ歯車)が設けられ、このベベルギア56は上記駆動スリーブ41のベベルギア42に噛合している。又、ギア室52内に突出した回転軸54の後端には駆動ギア57が嵌合されて、この駆動ギア57はスプライン58により回転規制されてナット59で回転軸54に固定されている。本実施形態では、これらの回転軸54、ベベルギア56、及び駆動ギア57により第2伝達部材が構成されている。
【0028】
ギア室52内において、回転軸54の軸心C2より左方(変速機3側)で、且つ回転軸54の軸心C2より下方位置には中間軸60が配設されている。中間軸60は回転軸54に対して平行に配置されており、ギアベース部31a及びギアカバー51に設けられたベアリング61により前後両端を回転自在に支持されている。中間軸60にはアイドラギア62が一体成形され、このアイドラギア62は上記回転軸54の駆動ギア57と噛合している。本実施形態では、これらの中間軸60及びアイドラギア62により第3伝達部材が構成されている。
【0029】
ギア室52内において、中間軸60の軸心C3より左方(変速機3側)で、且つ中間軸60の軸心C3より下方位置には第1動力伝達軸7aが配設されている。この第1動力伝達軸7aは、上記したギアベース部31aの最も左下の延設箇所に位置して、軸心C4を自動変速機3の下方に形成された空間Sと対応させている。
【0030】
第1動力伝達軸7aは回転軸54及び中間軸60に対して平行に配置されており、ギアベース部31a及びギアカバー51に設けられたベアリング64により前後両端を回転自在に支持されている。第1動力伝達軸7aには被動ギア65が一体成形され、この被動ギア65は上記中間軸60のアイドラギア62と噛合している。尚、本実施形態では、駆動ギア57、アイドラギア62、被動ギア65をはすば歯車として構成しているが、これに代えて平歯車としてもよい。
【0031】
即ち、回転軸54の駆動ギア57、中間軸60のアイドラギア62、第1動力伝達軸7aの被動ギア65によりギア列が構成されており、本実施形態では図4から明らかなように、中間軸60の軸心C3が、回転軸52の軸心C2と第1動力伝達軸7aの軸心C4とを結ぶ直線Lよりも上方に位置している。そして、これらのギア列を収容するようにハウジング31のギアベース部31aとギアカバー51との形状が設定され、各部材31a,51の被動ギア65に対応する箇所(図4に矢印で示す)が車両の最下部に相当し、当該最下部により車両の最低地上高が決定されている。
【0032】
第1動力伝達軸7aの前方には、軸心C4を一致させて第2動力伝達軸7bが配設され、第2動力伝達軸7bの後端は、第1動力伝達軸7aの前端に嵌挿されてスプライン73により回転規制されている。
各図中の74a〜74dはシールであり、これらのシール74a〜74dにより、上記後輪用差動機構4及びトランスファ機構6のハウジング31内やギア室52内に貯留された潤滑用オイルの流出が防止されている。
【0033】
図5は第2動力伝達軸7bの配置状態を示す図4のB矢視図、図6は同じく第2動力伝達軸7bの配置状態を示す図4のC矢視図である。図4〜6に示すように、第2動力伝達軸7bは、自動変速機3におけるトルクコンバータ3aの下方を潜るように空間Sを経て前方に延設されている。自動変速機3のコンバータハウジング81の一側には取付座81aが一体形成され、取付座81aにはボルト82により軸受部材83が固定されている。第2動力伝達軸7bの前部は、この軸受部材83に貫設された軸受孔83a内に挿入され、ベアリング84により回転自在に支持されている。尚、図6における3bはオイルパンであり、このオイルパンの上方には変速機構にオイルを供給するため油圧制御手段としてのバルブボディが配置されている。
【0034】
第2動力伝達軸7bの前部に形成された段差部71はベアリング84に対して後方より当接して前方への移動が規制されており、これにより第2動力伝達軸7bの後部側が上記第1動力伝達軸7aのスプライン73から離脱するのが防止されている。第2動力伝達軸7bの前端は軸受部材83から前方に突出してジョイント部85が固定され、図示はしないがジョイント部85には上記プロペラシャフト8aの後端が連結され、結果として第2動力伝達軸7bがプロペラシャフト8a,8b及びビスカスカップリング9を介して前輪用差動機構10側と連結されている。尚、図中の86はシールである。
【0035】
次に、以上のように構成された4輪駆動車の動力伝達装置の差動状況を説明する。
車両の走行中において、エンジン1からの動力は自動変速機3の変速段に従って変速された後、最終減速駆動ギア30と最終減速被動ギア28とのギア比により減速されて、後輪用差動機構4から左右の内側車輪軸5a及び外側車輪軸5bを介して左右の後輪2bに伝達される。
【0036】
一方、最終減速被動ギア28と共に後輪用差動機構4のデフケース22が回転駆動されると、デフケース22と一体で駆動スリーブ41が回転駆動され、駆動スリーブ41の回転はベベルギア42及びベベルギア56を介して回転軸54に伝達される。回転軸54の回転は駆動ギア57からアイドラギア62を介して被動ギア65に伝達され、被動ギア65と共に第1動力伝達軸7aが回転駆動される。第1動力伝達軸7aの回転は第2動力伝達軸7bからプロペラシャフト8a,8b及びビスカスカップリング9を介して前輪用作動機構10に伝達され、更に前輪用差動機構10から車輪軸11を介して左右の前輪2aに伝達される。
【0037】
ここで、車幅方向の略中央に位置する後輪用差動機構4に対して駆動スリーブ41が右方(エンジン1側)に位置することから、必然的に駆動スリーブ41の回転は車幅方向の右側に偏った位置でトランスファ機構6に伝達されるが(具体的には、ベベルギア42からベベルギア56へと伝達)、トランスファ機構6内で駆動ギア57、アイドラギア62、被動ギア65の順に左方(変速機3側)に回転伝達することから、結果として車幅方向の略中央の適切な位置で第1及び第2動力伝達軸7a、7bからプロペラシャフト8a側に動力が出力される。
【0038】
その結果、図1に示すように、第2動力伝達軸7bとプロペラシャフト8a,8bとが略一直線状に配置されることになり、第2動力伝達軸7bの前端とプロペラシャフト8aの後端とがジョイント部85で角度を生じることなく連結されて、ジョイント部85に大きな角度が生じた場合の動力損失や騒音及び振動の増加が未然に防止される。
【0039】
そして、本実施形態では、回転軸54から第1動力伝達軸7aへの動力伝達を、駆動ギア57、アイドラギア62、被動ギア65から構成されるギア列を介して行っているため、例えば特許文献1に記載された技術のようにチェーンを利用して動力伝達する場合に比較して、エンジン1や自動変速機3への第2動力伝達軸7bの干渉を防止した上で、車両の最低地上高を確保でき、以下,その理由を詳述する。
【0040】
まず、特許文献1に関して述べたように、仮に回転軸54と第1動力伝達軸7aとをチェーンにより連結した場合には、トランスファ機構6に要求される伝達トルクを満たすべく、第1動力伝達軸7a側の被動スプロケットがかなり大径に設定され、必然的に最低地上高が制限されてしまう。一方、スプロケットに比較してギアは、その仕様(モジュールや歯幅等)の設定によっては同一トルクをより小径で伝達可能であるが、軸間距離に関する別の問題が生じる。
【0041】
即ち、上記構成から明らかなように、回転軸54の上下左右位置は、駆動スリーブ41のベベルギア56の位置から定められ(多少のオフセット自由度はあるが)、一方、第1動力伝達軸7aの上下左右位置は、上記した自動変速機3の下方の空間Sと対応するように定められている。尚、第1動力伝達軸7aの上方及び左右への位置変位は、同軸上の第2動力伝達軸7bのエンジン1や自動変速機3への干渉に繋がり、第1動力伝達軸7aの下方への位置変位は、被動ギア65の位置によって決定される最低地上高の減少に繋がる。
【0042】
これらの要因により、図4に示す回転軸54と第1動力伝達軸7aとの軸間距離Dが自ずと定まるが、軸間距離Dは、回転軸54の駆動ギア57と第1動力伝達軸7aの被動ギア65とを直接噛合させるには長過ぎる。つまり、この場合には、両ギア57,65の半径の和が軸間距離Dと等しく設定されるが(尚、半径の内分けはギア比に基づく)、軸間距離Dが長いことから両ギア57,65が大径化し、被動ギア65の大径化に伴って最低地上高が制限されてしまう。
【0043】
上記のように本実施形態では、駆動ギア57と被動ギア65との間にアイドラギア62を介しているため、軸間距離Dに関係なく駆動ギア57及び被動ギア65を小径化可能である。又、当然ながら、ギアを採用したことによりスプロケットに比較して伝達トルクの面でも小径化可能である。よって、第1動力伝達軸7aを上方に位置変位させた場合のエンジン1や自動変速機3に対する第2動力伝達軸7bの干渉を未然に防止した上で、被動ギア65の小径化に伴ってハウジング31のギアベース部31a及びギアカバー51の下端を極力上方位置に設定でき、もって、車両の最低地上高を十分に確保することができる。
【0044】
一方、中間軸60の軸心C3は、回転軸54の軸心C2と第1動力伝達軸7aの軸心C4とを結ぶ直線Lよりも上方に位置しているため、ギア室52内においてアイドラギア62はかなり高い位置に配置され、第1動力伝達軸7aの被動ギア65のように最低地上高を制限するための要因になることは一切ない。よって、最低地上高を確保するためには第1動力伝達軸7aの被動ギア65のみを考慮し、中間軸60のアイドラギア62に関しては注意を払う必要がなくなり、最低地上高を制限する要因が被動ギア65に限定されることから、十分な最低地上高を確実に確保できると共に、動力伝達装置の設計を容易化できるという利点も得られる。
【0045】
又、結果としてアイドラギア62は、ギア室52内に貯留された潤滑用オイルの油面より高い位置に配置されて、回転に伴ってオイルを攪拌することがなくなり、攪拌抵抗を軽減することにも繋がる。
【0046】
更に、図2から明らかなように、車両に後輪2bを駆動するための後輪用差動機構4等を設けた上で、その車輪軸5a,5bを挟んでエンジンの反対側、つまり後側に前輪2aを駆動するためのトランスファ機構6等を配置したため、後輪2bを駆動するための後輪用差動機構4までの構成に対して、前輪2aを駆動するためのトランスファ機構6等の構成が明確に区分された状態で車両に設置されることになる。その結果、トランスファ機構6等の前輪用の動力伝達機構を省略することで、極めて簡単に2輪駆動車に適用でき、もって、後輪用差動機構4までの構成を2輪駆動用の動力伝達装置と共用化して、その製造コストを低減することができる。
【0047】
以上で実施形態の説明を終えるが、本発明の態様はこの実施形態に限定されるものではない。例えば上記実施形態では、エンジン1と自動変速機3を後輪2b寄りに搭載したが、逆に前輪2a寄りにエンジン1と自動変速機3とを搭載してもよい。つまり、図1の上下が逆転したレイアウトになるが、この場合でも上記実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
【0048】
又、上記実施形態では、ガソリンエンジン1をトルクコンバータ式の自動変速機3と組み合わせる一方、ビスカスカップリング9により車両旋回時の前後輪2a,2bの回転差を吸収する4輪駆動システムを採用したが、エンジンや変速機の種別或いは4輪駆動のシステム構成はこれらに限らず、例えばディーゼルエンジンや手動変速機を適用したり、ビスカスカップリング9に代えてセンタデフを備えた4輪駆動システムを採用したりしてもよい。
【0049】
更に、上記実施形態では、回転軸54の軸心C2に対して左下に中間軸60の軸心C3を配置し、その中間軸60の軸心C3に対して左下に第1動力伝達軸7aの軸心C4を配置したが、各ギアの配置状態はこれに限ることはなく、例えば中間軸60の軸心C3を回転軸54の軸心C2より上側に配置したり、中間軸60の軸心C3を第1動力伝達軸7aの軸心C4より左側に配置したりしてもよい。同様に、上記実施形態では、中間軸60の軸心C3を、回転軸52の軸心C2と第1動力伝達軸7aの軸心C4とを結ぶ直線Lよりも上方に位置させたが、例えば図7に示すように、中間軸60の軸心C3を直線Lよりも下方に位置させてもよい。
【0050】
一方、上記実施形態では、組立等の便宜を図って動力伝達軸を第1及び第2動力伝達軸7a,7bとして前後に分割したが、これらを単一の動力伝達軸として構成してもよい。
又、上記実施形態では、第1かさ歯車及び第2かさ歯車としてベベルギアを用いた構成としたが、これに代えてハイポイドギアを用いた構成としてもよい。
【0051】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1の発明の4輪駆動車の動力伝達装置によれば、回転軸から動力伝達軸への動力伝達をギア列を介して行うことで、エンジン及び変速機に対する動力伝達軸の干渉を未然に防止した上で、十分な最低地上高を確保することができる。
【0052】
請求項2の発明の4輪駆動車の動力伝達装置によれば、請求項1に加えて、動力伝達軸を下方に配置してエンジン及び変速機との干渉を確実に防止することができる。
請求項3の発明の4輪駆動車の動力伝達装置によれば、請求項2に加えて、最低地上高を制限する要因が被動ギアに限定され、十分な最低地上高を確実に確保できると共に、その設計を容易化でき、しかも、ギアの回転に伴う潤滑オイルの攪拌抵抗を軽減することができる。
【0053】
請求項4の発明の4輪駆動車の動力伝達装置によれば、請求項1乃至3に加えて、動力伝達軸を車幅方向略中央の適切な位置に配置して、動力伝達軸のジョイント部に大きな角度が生じたときの動力損失の増加を未然に抑制することができる。
請求項5の発明の4輪駆動車の動力伝達装置によれば、請求項1乃至4に加えて、2輪駆動用の動力伝達装置と部品を共用化して、その製造コストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態の4輪駆動車を示す全体構成図である。
【図2】後輪用差動機構及びトランスファ機構の詳細を示す平断面図である。
【図3】ギアの配列状態を示す平断面図である。
【図4】同じくギアの配列状態を示す図2のA矢視図である。
【図5】第2動力伝達軸の配置状態を示す図4のB矢視図である。
【図6】同じく第2動力伝達軸の配置状態を示す図4のC矢視図である。
【図7】図4に対応したギアの配列状態の別例を示す図である。
【符号の説明】
1 エンジン
2a 前輪
2b 後輪
3 自動変速機
4 後輪用差動機構
5a 内側車輪軸(一方の左右車輪軸)
5b 外側車輪軸(一方の左右車輪軸)
7b 第1動力伝達軸
7b 第2動力伝達軸
11 車輪軸(他方の左右車輪軸)
22 デフケース(入力部材)
41 駆動スリーブ(第1伝達部材)
42 ベベルギア(第1かさ歯車、第1伝達部材)
54 回転軸(第2伝達部材)
56 ベベルギア(第2かさ歯車、第2伝達部材)
67 駆動ギア(第2伝達部材)
60 中間軸(第3伝達部材)
62 アイドラギア(第3伝達部材)
65 被動ギア
L 直線
C1〜C4 軸心
Claims (5)
- 前輪と後輪との間に配置される横置きエンジンと、
上記エンジンの車幅方向一側に配置される変速機と、
上記変速機から出力される動力を入力して、上記前輪又は後輪の一方の左右車輪軸に分配する差動機構と、
車両前後方向に配置される動力伝達軸に上記変速機から出力される動力を伝達することにより、上記動力を上記前輪又は後輪の他方に伝達する動力伝達機構と
を備えた4輪駆動車の動力伝達装置において、
上記動力伝達機構は、
上記一方の左右車輪軸の軸心に対して略同一軸心上で回転自在に配置され、上記変速機からの動力を入力すると共に第1かさ歯車から出力する第1伝達部材と、
上記車両前後方向に延びる回転軸、該回転軸の一端に配置されて上記第1かさ歯車に噛合する第2かさ歯車、及び上記回転軸の他端側に配置される駆動ギアを有する第2伝達部材と、
上記回転軸と平行に配置される中間軸、及び該中間軸上に配置されて上記駆動ギアと上記動力伝達軸の一端に配置される被動ギアとに噛合するアイドラギアを有する第3伝達部材と
を備えたことを特徴とする4輪駆動車の動力伝達装置。 - 上記動力伝達軸の軸心が上記回転軸の軸心よりも下方に位置し、上記中間軸の軸心が上記動力伝達軸の軸心よりも上方に位置することを特徴とする請求項1記載の4輪駆動車の動力伝達装置。
- 上記中間軸の軸心が上記回転軸の軸心と上記動力伝達軸の軸心とを結ぶ直線よりも上方に位置することを特徴とする請求項2記載の4輪駆動車の動力伝達装置。
- 上記中間軸の軸心が上記回転軸の軸心よりも車幅方向変速機側に位置し、上記動力伝達軸の軸心が上記中間軸の軸心よりも車幅方向変速機側に位置することを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の4輪駆動車の動力伝達装置。
- 上記第1伝達部材は、上記差動機構の入力部材に連結されると共に、上記前輪又は後輪の一方の左右車輪軸上に回転自在に配置され、
上記第2伝達部材は、上記一方の左右車輪軸を挟んで上記エンジンの反対側に配置されることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の4輪駆動車の動力伝達装置。
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