JP6835049B2 - 金属帯の処理ラインにおける張力制御方法 - Google Patents

金属帯の処理ラインにおける張力制御方法 Download PDF

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本発明は、金属帯を通板させながら、圧延、酸洗、焼鈍、表面処理等の処理を行う金属帯の処理ラインにおいて、前記金属帯を巻きつけた複数の駆動ロールのロール回転数をプロセスコンピュータにより調節して前記金属帯の張力を制御する、張力制御方法に関する。
金属帯の処理ラインでは、処理部の入側および出側に複数設置したブライドルロールやデフレクターロール等の駆動ロール(駆動装置により回転駆動されるロール)のロール回転数をプロセスコンピュータにより調節して金属帯の張力を制御することが一般的に行われている。そのため、前記複数の駆動ロールはそれぞれロール回転数を測定して前記プロセスコンピュータへ入力する回転計を具備している。この回転計としてはパルス発生器が一般に使用されている。
前記駆動ロールによる金属帯の張力制御において、駆動ロールを長期間使用した場合には、ロール表面の摩耗による金属帯表面との摩擦係数の低下が起こり、その結果、張力を保持しきれずにスリップが発生するようになる。このようなスリップが発生すると、金属帯の擦り疵等の表面品質不良の問題、および搬送速度異常や張力異常の問題等が発生する。
したがって、このような問題が発生する前に、金属帯と駆動ロール間のスリップを検出し、対策を講じていた。
そこで、従来技術として以下のようなスリップ検出方法が提案されている。
(あ) ブライドルロール群とその前段のデフレクターロールについて各々のロール周速(=回転数×円周率×ロール径)を比較し、前者のロール周速が後者のそれより速くなったときスリップ発生有りと判定する(特許文献1参照)。
(い) 一対のブライドルロールの一方と他方のロール周速の差が所定設定値以上となったときスリップ発生有りと判定する(特許文献2参照)。
(う) ブライドルロール群(Bロール群と略記する。)の外側に昇降可能に設置した通板速度測定ロール(Mロールと略記する。)をスリップの発生しない条件下で金属帯例えば鋼帯に接触させて測定した通板速度(=Mロールのロール周速=回転数×円周率×ロール径)と、Bロール群の各ロールのロール周速(=Bロールの各ロールについての、回転数×円周率×ロール径)の差の絶対値が所定の閾値より大となったときにスリップ発生有りと判定する(特許文献3参照)。
特開昭59−30425号公報 特開昭61−249620号公報 特開平10−235423号公報
しかしながら、上記従来技術(あ)では、金属帯(ストリップ)とデフレクターロール間にスリップが無いことを前提としているが、通常、ブライドルロールでスリップが生じる際はデフレクターロールでもスリップが生じており、前記の前提が成立しない場合(これが通常である。)には、ブライドルロール群のスリップ検出は困難であった(特許文献3参照)。
また、従来技術(い)では、ブライドルロールが2組以上の場合、スリップの発生しているブライドルロールの特定が困難であり、また、全てのブライドルロールでスリップが発生し、かつ、各ロールの周速が一定の範囲内に収まっているが、全体として統括すると大きくスリップしていると、スリップ検出がされない場合があった(特許文献3参照)。
一方、従来技術(う)では、通板速度測定ロールを用いることから、従来技術(あ)、(い)に存在するような難点はないが、金属帯(鋼帯)と接触している通板速度測定ロールが摩擦等により変形して、通板速度の正確な測定が困難になってスリップの程度を正確に検出することが困難になる場合があった。
すなわち、上記従来技術では、駆動ロールと金属帯とのスリップを常時、リアルタイムで検出して、さらにスリップ疵を予防することが未解決であった。
特に板厚の薄い冷延金属帯製品を製造する連続焼鈍プロセスなどでは、ロール間の金属帯の張力制御の精度が厳格であり、張力制御用の駆動ロールにおいて、複数の金属帯を通板する距離や金属帯ごとの表面粗さの相違によってロール摩耗は一律でないことから、プロセスコンピュータやPLG(プログラマブルロジックコントローラ)等への精度の高い入力を必要とするロール径が変化し、このことによる不適正な張力制御に由来するスリップ疵が発生して、そのスリップ疵による製品品質不良が問題となる。しかし、上記の従来技術では、スリップ検出後、プロセスコンピュータ等のロール径入力値について、精度高く、常時、リアルタイムに自動修正する方法について示されていない。
そこで、本発明は、上述の事情に鑑み、金属帯と駆動ロール間のスリップを常時検出できて、さらに、プロセスコンピュータ等のロール径入力値をリアルタイムで自動修正して、スリップ疵を予防できる金属帯の処理ラインにおける張力制御方法を提供することを目的とする。
上述の課題を解決するための本発明は、以下のとおりである。
[1] 金属帯の処理ラインにおいて、前記金属帯を巻きつけた複数の駆動ロールのロール回転数を調節して前記金属帯の張力を制御するにあたり、前記複数の駆動ロールのそれぞれに具備された回転計がそれぞれのロール回転数を測定する工程を有する張力制御方法であって、
前記複数の駆動ロールのうちの少なくともいずれか1本を、その入側または出側に非接触式板速計を設置して板速計設置ロールとなし、当該板速計設置ロールの入側または出側に設置した前記非接触式板速計により、前記金属帯の通板速度を前記金属帯との非接触状態下で測定する工程と、
前記板速計設置ロールの回転計がロール回転数N1[/s]を測定するのと同期して、前記非接触式板速計が板速V0[mm/s]を測定する工程と、
次いで、下記(1)式でロール周速V1[mm/s]を算出し、さらに下記(2)式でスリップ率S1を算出して、所定値K1と比較し、S1≧K1、となった時点で、下記(3)式でα1を算出し、ロール径定数αの値をα0からα1に修正することを特徴とする、金属帯の処理ラインにおける張力制御方法。

V1=D1×π×N1 ‥‥(1)
S1=|V0−V1|/V0×100(%) ‥‥(2)
α1={V0/(π×N1)}/D1I ‥‥(3)
ここで、D1=α×D1I、D1:板速計設置ロールのロール径[mm]、D1I:板速計設置ロールの初期ロール径[mm]、α:板速計設置ロールのロール径定数でN1測定時点の値はα0、π:円周率である。
[2] 前記S1≧K1となった時点でアラートを出力することを特徴とする[1]に記載の金属帯の処理ラインにおける張力制御方法。
[3] 前記ロール径定数αの値をα0からα1に修正後、前記板速計設置ロールを乙とし、乙に隣接した、板速計設置ロール以外の駆動ロールを甲として、乙の回転計におけるロール回転数N1[/s]の測定と同期して甲の回転計で測定されたロール回転数N2[/s]を用いて下記(4)式で甲のロール周速V2[mm/s]を算出すると共に、下記(4A)式で乙のロール周速V1A[mm/s]を算出し、さらに下記(5)式で甲のスリップ率S2を算出して所定値K2と比較し、S2≧K2となった時点で下記(6)式でβ2を算出し、甲のロール径定数βの値をβ0からβ2に修正する工程を有することを特徴とする[2]に記載の金属帯の処理ラインにおける張力制御方法。

V2=D2×π×N2 ‥‥(4)
V1A=V1×α1/α0 ‥‥(4A)
S2=|V2−V1A|/V1A×100(%) ‥‥(5)
β2=(α1×D1I×N1/N2)/D2I ‥‥(6)
ここで、D2=β×D2I、D2:甲のロール径[mm]、D2I:甲の初期ロール径[mm]、β:甲のロール径定数でN2測定時点の値はβ0、π:円周率である。
本発明によれば、金属帯と駆動ロール間のスリップの程度を、常時、正確に検出して、プロセスコンピュータ等のロール径入力値をリアルタイムで自動修正して、金属帯の張力を適正に保ち、ロール径入力値誤差によるロールと金属帯間のスリップによる疵など製品品質不良の発生を確実に予防できるようになる。
本発明の第1の実施形態の例を示す概略図である。 本発明の第2の実施形態の例を示す概略図である。
まず、本発明の第1の実施形態について、その1例を示す図1を参照し、説明する。
この例では、金属帯Sの処理ラインにおいて、プロセスコンピュータ10により、金属帯Sを巻きつけた複数の駆動ロール1,2のロール回転数を調節して金属帯Sの張力を制御する。詳しくは、プロセスコンピュータ10は、ロール径、ロール回転数等への張力の依存性に関する予め格納された定量的情報に則って、張力が所望の値となるように駆動ロール1,2のロール回転数(モータ31,32の回転数)を調節する。そのため、駆動ロール1,2のそれぞれに具備された回転計41,42によりそれぞれのロール回転数を測定する。なお、測定されたロール回転数は直ちにプロセスコンピュータ10へ入力される。回転計41,42としてはパルス発生器を用いることができる。
さらに、この例は、駆動ロール1,2のうち例えば駆動ロール1を、その入側または出側、詳しくは、駆動ロール1から駆動ロール1と入側(上流側)または出側(下流側)で隣接するロールまたは装置まで間の領域、に金属帯Sの板速(通板速度の意。以下同じ)V0[mm/s]を金属帯Sとの非接触状態下で測定する非接触式板速計5を設置して、板速計設置ロール1Aとした例である。なお、非接触式板速計5として、非接触式レーザードップラー速度計、CCDセンサー回折格子活用速度計などを用いることができる。
図1は駆動ロール1の出側に非接触式板速計5を設置した場合であるが、駆動ロール1の入側に非接触式板速計5を設置してもよい。駆動ロール1の入側に非接触式板速計5を設置した場合は、駆動ロール2はその出側に非接触式板速計5を設置された板速計設置ロールになる。また、図1の例では、2本の駆動ロールのうち1本を板速計設置ロールとした場合を示したが、本発明は、3本以上の駆動ロールのうち2本以上を板速計設置ロールとする場合も含む。
第1の実施形態では、板速計設置ロール1Aの回転計41がロール回転数N1[/s]を測定するのと同期して、板速計設置ロール1Aの非接触式板速計5が板速V0[mm/s]を測定する。なお、駆動ロール1の回転計41が駆動ロール1のロール回転数N1[/s]を測定するのと同期して、駆動ロール2の回転計42も駆動ロール2のロール回転数N2[/s]を測定し、N1と共に張力制御用の監視データとして用いるが、この第1の実施形態のステップ101ではN1のみを使用し、N2はステップ101では使用せず、後述の第2の実施形態のステップ102で使用する。
次いで、プロセスコンピュータ10により、ステップ101が実行される。すなわち、まず(1)式でロール周速V1[mm/s]を算出する。ロール周速V1は、板速計設置ロール1Aのロール周速である。
V1=D1×π×N1 ‥‥(1)
ここで、Dは板速計設置ロール1AのN1測定時点のロール径[mm]であり、D=α×DIで算出される。DIは板速計設置ロール1Aの初期ロール径[mm]、αは板速計設置ロール1Aのロール径定数でN1測定時点の値はα0であり、DI、αの値はプロセスコンピュータ10に記憶させてある。また、πは円周率であり、πの値は、例えば小数点以下6桁までの、3.141592を用いると良い(以下同じ)。
次に、(2)式でスリップ率S1を算出し、算出したS1を所定値K1と比較し、S1≧K1、となった時点でアラートを出力する。
S1=|V0−V1|/V0×100(%) ‥‥(2)
スリップ率S1はスリップの程度を表す指標として採用した。例えば、発明者が冷延金属板の連続焼鈍ラインでS1とスリップ疵発生傾向の関係を調査して得た知見によると、S1が0.1%未満ではスリップ疵の発生が認められないが、S1が0.2%以上ではスリップ疵の発生が認められた。そこで、スリップ疵発生に至らないうちに、ロール径入力値の修正等のスリップ軽減対策をとるための合図として、S1の0.1%以上0.15%(0.1%から0.2%までの中間点)以下の範囲内に所定値K1を設け、S1≧K1となった時点でアラートを出力するようにするとよい。なお、この例ではK1=0.1%とした。
本発明では、板速を測定する手段として、従来技術(う)の、金属帯と接触する通板速度測定ロールではなく、金属帯と接触しない非接触式板速計を採用したから、従来技術(う)の通板速度測定ロールではロールが摩耗等により変形して板速の正確な測定が困難になる場合でも、非接触式板速計による板速の正確な測定が容易にできて、スリップの程度の検出を正確に行うことができる。なお、前述のスリップ率S1の代わりに|V0−V1|が所定値以上となった場合にアラートを出力してもよい。
次に、(3)式でα1を算出し、駆動ロール1のロール径定数αの値をα0からα1に修正する。
α1={V0/(π×N1)}/D1I ‥‥(3)
(3)式は、ロール回転数N1の板速計設置ロール1Aのロール周速が非接触式板速計5の検出した板速V0に等しくなる場合の、ロール径定数αの値α1を求める式である。ロール径定数αの値をN1測定時点のα0から(3)式の値α1に修正することで、板速計設置ロール1Aにおけるスリップを終息させることができる。
次に、本発明の第2の実施形態について、その1例を示す図2を参照し、説明する。図2に示すとおり、第2の実施形態では、第1の実施形態において、前記ロール径定数αの値をα0からα1に修正後、まず、板速計設置ロール1A(以下、乙という。)の回転計41でのロール回転数N1の測定と同期して、乙に隣接した駆動ロール2(以下、甲という。)の回転計42により測定されたロール回転数N2[/s]を用いて下記(4)式で甲のロール周速V2[mm/s]を算出すると共に、下記(4A)式で乙のロール周速V1A[mm/s]を算出する。
V2=D2×π×N2 ‥‥(4)
V1A=V1×α1/α0 ‥‥(4A)
ここで、D2は甲のN2測定時点のロール径[mm]であり、D2=β×D2Iで算出される。D2Iは甲の初期ロール径[mm]、βは甲のロール径定数で現時点の値はβ0であり、D2I,βの値はプロセスコンピュータ10に記憶させてある。また、(4A)式より、乙のロール周速V1Aは、乙のロール径定数αの値をα0からα1に修正した後のものである。そこで、このとき乙と金属帯S間にスリップはなく、この乙のロール周速V1Aが乙の入側の板速すなわち甲の出側の板速に等しいとみなし、(5)式で甲のスリップ率S2を算出して所定値K2と比較する。
S2=|V2−V1A|/V1A×100(%) ‥‥(5)
甲(駆動ロール2)のスリップ率S2は乙(板速計設置ロール1A)のスリップ率S1の場合と同様、スリップの程度を表す指標として採用した。例えば、発明者が冷延金属板の連続焼鈍ラインでS2とスリップ疵発生傾向の関係を調査して得た知見によると、S2が0.1%未満ではスリップ疵の発生が認められないが、S2が0.2%以上ではスリップ疵の発生が認められた。そこで、スリップ疵発生に至らないうちに、ロール径入力値の修正によるスリップ軽減対策をとるために、S2の0.1%以上0.15%(0.1%から0.2%までの中間点)以下の範囲内に所定値K2を設け、S2≧K2となった時点で(6)式でβ2を算出し、甲のロール径定数βの値をβ0からβ2に修正するようにした。なお、この例ではK2=0.1%とした。
β2=(α1×D1I×N1/N2)/D2I ‥‥(6)
(6)式は、甲のロール径定数βをβ0からβ2に修正後のロール周速(=β2×D2I×N2)と、乙のロール径定数αをα0からα1に修正後のロール周速(=α1×D1I×N1)が、共に乙と甲間の板速に等しくなるとして立てた等式を、β2について解いた式である。甲のロール径定数βの値をN2測定時点のβ0から(6)式の値β2に修正することで、甲におけるスリップを終息させることができる。
なお、甲の場合も、乙の場合と同様、スリップ率が所定値以上となった時点で、ロール径定数を修正する前にアラートを出力してもよい。
実施例1として、プロセスコンピュータが全10本の駆動ロールのロール回転数を調節して張力制御を行っている冷延鋼帯の連続焼鈍ラインに、上述の第1の実施形態で本発明を実施した。このラインの操業条件としては、鋼帯の板厚=0.35〜2.4mm、板幅=700〜1850mm、駆動ロールの初期ロール径=800mm、板速の実用範囲=830〜6700mm/s、ロール回転数の実用範囲=0.3〜2.7/sである。ここでは、非接触式板速計としてCCDセンサー回折格子活用速度計を用い、これを上流側から、駆動ロールの1〜2本目間、5〜6本目間、および9〜10本目間の計3箇所に設置して、1,2,5,6,9,10本目の駆動ロールを板速計を近傍に設置したロールとした。次いで、α1を算出し、ロール径定数αの値をN1測定時点のα0からα1に修正するようにした。
そして、スリップ率S1が所定値K1(=0.1%)以上となった時点でアラートを出力し、次いで通板速度をそれまでの5%減に低下させるようにした。
なお、このラインでは、従来例として、従来技術(い)の方法、すなわち、一対のブライドルロールの一方と他方の周速の差が所定値以上となったとき、スリップ発生有りとする方法でスリップ検出を行いつつ張力制御を行っており、一対の駆動ロールの一方と他方のロール周速の差が所定設定値(=8m/分=133mm/s)以上となったとき、通板速度をそれまでの5%減に低下させていた。
実施例1の実施結果によると、従来例と比べて、月間スリップ疵発生率[=月間のスリップ疵発生重量/月間の総処理重量×100(%)]が、従来例を100とした相対値で、5に低減できた。
実施例2として、実施例1において、板速計設置ロールに隣接する、板速計設置ロール以外の駆動ロール(2本目に隣接する3本目,5本目に隣接する4本目,6本目に隣接する7本目,および9本目に隣接する8本目)の各々に対し、第2の実施形態に則して、算出したスリップ率S2が所定値K2(=0.1%)以上になった時点でβ2を算出し、ロール径定数βの値をN2測定時点のβ0からβ2に修正するようにした。
その結果、実施例2では、従来例と比べて、前記月間スリップ疵発生率が、従来例を100とした相対値で、3に低減できた。
1,2 駆動ロール
1A 板速計設置ロール
5 非接触式板速計
10 プロセスコンピュータ
31,32 モータ
41,42 回転計
S 金属帯

Claims (3)

  1. 金属帯の処理ラインにおいて、前記金属帯を巻きつけた複数の駆動ロールのロール回転数を調節して前記金属帯の張力を制御するにあたり、前記複数の駆動ロールのそれぞれに具備された回転計がそれぞれのロール回転数を測定する工程を有する張力制御方法であって、
    前記複数の駆動ロールのうちの少なくともいずれか1本を、その入側または出側に非接触式板速計を設置して板速計設置ロールとなし、当該板速計設置ロールの入側または出側に設置した前記非接触式板速計により、前記金属帯の通板速度を前記金属帯との非接触状態下で測定する工程と、
    前記板速計設置ロールの回転計がロール回転数N1[/s]を測定するのと同期して、前記非接触式板速計が板速V0[mm/s]を測定する工程と、
    次いで、下記(1)式でロール周速V1[mm/s]を算出し、さらに下記(2)式でスリップ率S1を算出して、所定値K1と比較し、S1≧K1、となった時点で、下記(3)式でα1を算出し、ロール径定数αの値をα0からα1に修正することを特徴とする、金属帯の処理ラインにおける張力制御方法。

    V1=D1×π×N1 ‥‥(1)
    S1=|V0−V1|/V0×100(%) ‥‥(2)
    α1={V0/(π×N1)}/D1I ‥‥(3)
    ここで、D1=α×D1I、D1:板速計設置ロールのロール径[mm]、D1I:板速計設置ロールの初期ロール径[mm]、α:板速計設置ロールのロール径定数でN1測定時点の値はα0、π:円周率である。
  2. 前記S1≧K1となった時点でアラートを出力することを特徴とする請求項1に記載の金属帯の処理ラインにおける張力制御方法。
  3. 前記ロール径定数αの値をα0からα1に修正後、前記板速計設置ロールを乙とし、乙に隣接した、板速計設置ロール以外の駆動ロールを甲として、乙の回転計におけるロール回転数N1[/s]の測定と同期して甲の回転計で測定されたロール回転数N2[/s]を用いて下記(4)式で甲のロール周速V2[mm/s]を算出すると共に、下記(4A)式で乙のロール周速V1A[mm/s]を算出し、さらに下記(5)式で甲のスリップ率S2を算出して所定値K2と比較し、S2≧K2となった時点で下記(6)式でβ2を算出し、甲のロール径定数βの値をβ0からβ2に修正する工程を有することを特徴とする請求項2に記載の金属帯の処理ラインにおける張力制御方法。

    V2=D2×π×N2 ‥‥(4)
    V1A=V1×α1/α0 ‥‥(4A)
    S2=|V2−V1A|/V1A×100(%) ‥‥(5)
    β2=(α1×D1I×N1/N2)/D2I ‥‥(6)
    ここで、D2=β×D2I、D2:甲のロール径[mm]、D2I:甲の初期ロール径[mm]、β:甲のロール径定数でN2測定時点の値はβ0、π:円周率である。
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