JP3601237B2 - 鋼帯のプロフィール測定方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、鋼帯のプロフィール測定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
プロフィール計を用いて連続圧延設備で圧延される鋼帯の板幅方向のプロフィールを測定する場合の装置配列の一例を図5に示す。すなわち、プロフィール計2を仕上ミル1の出側に設置して測定するのであるが、このプロフィール計2はセンタ測定用板厚計3とオペレータサイド測定用板厚計4とドライブサイド測定用板厚計5の3台の板厚計とで構成される。なお、オペレータサイド測定用板厚計4およびドライブサイド測定用板厚計5はそれぞれ、オペレータサイドトラバース用台車6、ドライブサイドトラバース用台車7によってラインセンタLCに対して直角方向に移動自在とされる。
【0003】
オペレータサイド測定用板厚計4およびドライブサイド測定用板厚計5は、鋼帯先端がプロフィール計2を通過した後に板幅方向に移動しながら鋼帯のオペレータサイド半分、ドライブサイド半分の板厚をそれぞれ測定する。プロフィール計2の各板厚計で測定された信号は板厚偏差信号としてプロフィール演算処理装置8に入力されて、後述するような演算処理がなされる。
【0004】
これらの板厚計の板長手方向の位置関係は、図示のように、仕上ミル1の下流のラインセンタLC上に最終スタンドのロール中心RCからL1 mm離れた位置にセンタ測定用板厚計3が、これからL2 mm離れた下流のオペレータサイドの位置にオペレータサイド測定用板厚計4が、さらにL3 mm離れた下流のドライブサイドの位置にドライブサイド測定用板厚計5がそれぞれ配置されるのである。通常、L1 =2000〜3000mm、L2 = 700〜 900mm、L3 = 700〜 900mmが適当である。
【0005】
上記のプロフィール演算処理装置8では各板厚計からの板厚偏差信号を用いてプロフィールを演算する。ここで、圧延鋼帯のプロフィール不良の一つにハイスポットがある。ハイスポットとは、図6に示すような板幅方向の局部的な厚さのふくらみHのことを言う。ハイスポットの発生原因は仕上圧延機ワークロールの局部摩耗等、仕上ワークロールのプロフィール異常によるものであり、圧延中にハイスポットが発生し始めたら、ロール交換などにより仕上ワークロールのプロフィールを正常化した後に圧延を再開するようにしている。
【0006】
ハイスポット検出法としては一般にしきい値法が用いられている。このしきい値法は図7に示すように、各板厚計によって測定されたプロフィール測定データAを移動平均処理回路11においてたとえば100 個のデータごとに移動平均処理して、移動平均後のプロフィールBを得る。そして、差演算子12でこの移動平均後のプロフィールBとプロフィール測定データAとの差を演算してフラット化データCとして、ハイスポットしきい値比較回路13でハイスポットを検出し、表示装置14にハイスポットのプロフィールデータDとしてその高さ、幅、位置の値をそれぞれ表示するのである。なお、上記のしきい値法と一次微分による傾きとからハイスポットを検出する方法も知られている。
【0007】
ところで、各板厚計で測定されたプロフィール測定データAにはバックアップロールの偏心の影響による板厚変動分が含まれている。前述のように、オペレータサイド測定用板厚計およびドライブサイド測定用板厚計は、板幅方向に移動しながら鋼帯の板厚を測定する。板厚測定中に鋼帯はライン方向に搬送中であるため、バックアップロールの偏心の影響による板厚変動があると、演算処理後のプロフィール測定結果には図4(b) に示すごとく波うちが発生する。
【0008】
このように測定した鋼帯のプロフィールに波うちが発生していると、例えば前述のハイスポット検出の際には、バックアップロールの偏心の影響による波うちをハイスポットとして誤検出してしまうという問題がある。バックアップロールの偏心による板厚変動分を取り除くために、最終スタンドのロール周速、先進率から求めた板速度と各板厚計の位置関係より、シフトレジスタを用いた距離の補正を施すことがなされている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した従来法における距離補正によるバックアップロール偏心の板厚変動除去法の場合には、その演算過程にロール周速、先進率といったロールスリップ等の影響により誤差を生じて、正確な値が得られない因子が入っているため、板厚変動を確実に除去できないという欠点が潜在する。
【0010】
本発明は、上記のような従来技術の有する課題を解決した鋼帯のプロフィール測定方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、センタ測定用板厚計、オペレータサイド測定用板厚計、ドライブサイド測定用板厚計の3台の板厚計でプロフィール計を構成し、オペレータサイド測定用板厚計およびドライブサイド測定用板厚計は、鋼帯先端がプロフィール計を通過した後に板幅方向に移動しながら鋼帯のオペレータサイド半分、ドライブサイド半分の板厚をそれぞれ測定すると共に、プロフィール計の各板厚計で測定された信号に基づき、プロフィール測定値を演算するプロフィール演算処理装置を具備した連続圧延設備においてプロフィール計を用いて鋼帯の板幅方向のプロフィールを測定するに際し、
プロフィール演算処理装置の演算回路は、各板厚計での測定板厚偏差データのそれぞれが周波数解析装置とローパスフィルタとで処理されて、さらに演算子によって各板厚計の測定データから鋼帯の幅方向の板厚偏差分布を求める演算がなされてプロフィール測定値が得られる構成とされ、
前記圧延設備による板厚変動の主要因であるバックアップロールの偏心成分を周波数解析によって測定し、得られたバックアップロール偏心周波数以上の周波数成分をローパスフィルタを用いて除去するようにしてなることを特徴とする鋼帯のプロフィール測定方法。である。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照して詳しく説明する。図1は本発明の一実施例の構成を示す概要図であり、図2は本発明での演算処理の手順の原理を示す説明図である。
図1に示すように、プロフィール演算処理装置8には、仕上ミル1の最終スタンドのバックアップロールの回転軸に取り付けられた回転数計9によって検出されるバックアップロール回転数RBUR が入力されるとともに、バックアップロールの径DBUR があらかじめ設定される。
【0013】
プロフィール演算処理装置8の演算回路は原理的には、図2に示すように、周波数解析装置15とローパスフィルタ16とで構成される。そして、プロフィール計2の各板厚計によって測定された板厚偏差信号からなるプロフィール測定データAは周波数解析装置15とローパスフィルタ16とに同時に入力される。また、周波数解析装置15においてはバックアップロール回転数RBUR とバックアップロールの径DBUR とを用いてバックアップロール偏心を主要因とする板厚変動成分が周波数解析によって求められる。ついでローパスフィルタ16によってバックアップロール偏心の周波数を含むそれよりも高い周波数成分帯が除去され、補正された板厚偏差信号からなる補正プロフィール測定データA′が出力される。
【0014】
プロフィール演算処理装置8の演算回路の実際の構成は、いま、センタ測定用板厚計3、オペレータサイド測定用板厚計4、ドライブサイド測定用板厚計5での測定板厚偏差データをA1 ,A2 ,A3 とすると、図3に示すように、それぞれが周波数解析装置15とローパスフィルタ16とで処理されてA1 ′,A2 ′,A3 ′となり、さらに演算子17によって各板厚計の測定データから鋼帯の板幅方向の板厚偏差分布を求める演算がなされてプロフィール測定値Eが得られることになる。
【0015】
【実施例】
仕上ミルの最終スタンドである第7スタンドの出側に、ロールセンタからL1 =2744mmの位置にセンタ測定用板厚計を、またそのL2 = 741mmの位置にオペレータサイド測定用板厚計を、さらにそのL3 = 746mmの位置にドライブサイド測定用板厚計をそれぞれ取り付けて、仕上圧延された鋼帯のプロフィールを測定した。このとき用いられた第7スタンドのワークロール径は700 mmφ、バックアップロール径は1600mmφであった。
【0016】
そして、バックアップロールを2.625 回転/sec で回転させて、ローパスフィルタの遮断周波数を 1.5Hzとしてプロフィール測定データから 1.5Hz以上の周波数成分を除去してプロフィールを測定した。その結果の一例を図4(a) に示したが、本発明法は図4(b) に示した従来例ではバックアップロール偏心により周期Tで波うっているのに比べ、バックアップロール偏心による板厚変動分が消えてきわめて精度よく鋼帯のプロフィール測定が可能となったことが明らかである。
【0017】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の鋼帯のプロフィール測定方法によれば、バックアップロールの偏心成分を周波数解析によって測定し、得られたバックアップロール偏心周波数以上の周波数をローパスフィルタを用いて除去するようにしたので、精度のよいプロフィールの測定が可能となり、製品の品質保証に貢献することができる。また、ハイスポット等の誤検出によるミス発生を削減し得るという効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプロフィール計の一実施例の構成を示す概要図である。
【図2】本発明での演算処理の手順の原理を示す説明図である。
【図3】本発明での実際の演算処理の手順の説明図である。
【図4】鋼帯のプロフィールの測定結果を示す特性図で、(a) は本発明法の場合、(b) は従来法での場合を示す。
【図5】従来例の構成を示す概要図である。
【図6】ハイスポットが発生している鋼帯のプロフィールを示す説明図である。
【図7】従来の演算処理の手順の説明図である。
【符号の説明】
1 仕上ミル
2 プロフィール計
3 センタ測定用板厚計
4 オペレータサイド測定用板厚計
5 ドライブサイド測定用板厚計
6 オペレータサイドトラバース用台車
7 ドライブサイドトラバース用台車
8 プロフィール演算処理装置
9 回転数計
15 周波数解析装置
16 ローパスフィルタ
17 演算子
Claims (1)
- センタ測定用板厚計、オペレータサイド測定用板厚計、ドライブサイド測定用板厚計の3台の板厚計でプロフィール計を構成し、オペレータサイド測定用板厚計およびドライブサイド測定用板厚計は、鋼帯先端がプロフィール計を通過した後に板幅方向に移動しながら鋼帯のオペレータサイド半分、ドライブサイド半分の板厚をそれぞれ測定すると共に、プロフィール計の各板厚計で測定された信号に基づき、プロフィール測定値を演算するプロフィール演算処理装置を具備した連続圧延設備においてプロフィール計を用いて鋼帯の板幅方向のプロフィールを測定するに際し、
プロフィール演算処理装置の演算回路は、各板厚計での測定板厚偏差データのそれぞれが周波数解析装置とローパスフィルタとで処理されて、さらに演算子によって各板厚計の測定データから鋼帯の幅方向の板厚偏差分布を求める演算がなされてプロフィール測定値が得られる構成とされ、
前記圧延設備による板厚変動の主要因であるバックアップロールの偏心成分を周波数解析によって測定し、得られたバックアップロール偏心周波数以上の周波数成分をローパスフィルタを用いて除去するようにしてなることを特徴とする鋼帯のプロフィール測定方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP07190597A JP3601237B2 (ja) | 1997-03-25 | 1997-03-25 | 鋼帯のプロフィール測定方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07190597A JP3601237B2 (ja) | 1997-03-25 | 1997-03-25 | 鋼帯のプロフィール測定方法 |
Publications (2)
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JPH10267645A JPH10267645A (ja) | 1998-10-09 |
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Family
ID=13474032
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP07190597A Expired - Fee Related JP3601237B2 (ja) | 1997-03-25 | 1997-03-25 | 鋼帯のプロフィール測定方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3601237B2 (ja) |
-
1997
- 1997-03-25 JP JP07190597A patent/JP3601237B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH10267645A (ja) | 1998-10-09 |
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