JP3237587B2 - 熱間圧延方法 - Google Patents

熱間圧延方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱間連続圧延機を
用いた先進率に基づく熱間圧延方法に関し、より具体的
には、例えば熱間仕上げ圧延機を備える熱間連続圧延機
を用いて先進率に基づいて鋼板等の被圧延材に熱間圧延
を行う方法に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、熱延鋼板は、タンデムに
配置された複数の圧延スタンドを備える熱間連続圧延機
を用いて、熱間連続圧延を行われることにより製造され
る。
【0003】この熱間連続圧延においては、各圧延スタ
ンドにおけるロールギャップおよびロール周速度は、と
もに、各圧延スタンドの出側における被圧延材のマスフ
ローが一定になるように、決定される。
【0004】この際、初期ロール周速度、すなわち被圧
延材が各圧延ロールに噛み込む際のロール周速度は、圧
延理論式に基づく計算によって算出される先進率fに基
づいて、設定される。
【0005】圧延過程において、圧延ロールは、被圧延
材の断面積が連続的に減少する噛み込み部でも被圧延材
と等しいロール周速度で被圧延材を通過させようとする
が、被圧延材の体積は一定であることから、噛み込み部
の被圧延材にはロール周速度よりも遅い部分と速い部分
とが発生し、両者が等しい中立点から圧延ロール出口ま
での間では、被圧延材はロール周速度より相対的に速い
速度を有し、いわゆる先進滑りとなる。前述の先進率f
とは、被圧延材の圧延ロール出側速度V0 が圧延ロール
周速VR よりも大きくなる中立点から圧延ロール出口ま
での間に関して下記式により定義され、先進滑りの程
度を示す。
【0006】[数1] f= (V0 −VR ) /VR ・・・・・ 一般に、先進滑りは、被圧延材温度が低い程、また圧下
率が大きい程、大きく、圧延ロールの摩耗に影響すると
される。従来、経験的に、先進滑りの程度は圧延時には
余り変わらず、よって先進率の変化は一定であるとして
差し支えない程度に小さいとの前提に立っていた。
【0007】しかし、この先進率は、基本的に、各圧延
スタンド間における張力、変形抵抗さらには摩擦係数等
の諸因子により、時々刻々変化する。特に、熱間連続圧
延では、被圧延材の温度分布が大きいために被圧延材の
変形抵抗や張力等も大きく変化し易く、このような大き
な変化が生じる部分ではロールギャップ変化も過大とな
り、過大なロールギャップ変化に起因して、被圧延材に
ループや過テンションといったマスフローバランス崩れ
を生じさせることになる。被圧延材のマスフローバラン
ス崩れが生じると、被圧延材の板厚や板幅に関する寸法
精度も低下する。
【0008】そのため、これまでにも、被圧延材のマス
フローバランス崩れに起因した操業トラブルや板厚、板
幅の寸法不良を解消するために、様々な提案が行われて
いる。例えば、特開平2−258105号公報や特公平6−47
127 号公報には、非接触式の速度計を用いて、巻取機に
巻き取られて張力が安定した状態の被圧延材の速度を実
測し、この実測値と圧延ロールのロール周速度とにより
先進率を比較・補正する発明が提案されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの提案
にかかる方法は、ともに、先進率を被圧延材先端部が巻
取機に巻き付いて張力が安定した状態で実測することに
より求めているため、前述したように先進率が変化する
と、正確な追従を行うことはできず、最悪の場合には、
被圧延材先端部の先進率の予測精度不良による通板トラ
ブルを生じてしまうおそれがある。
【0010】本発明は、このような従来の技術の課題に
鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、
熱間連続圧延機を用いて先進率に基づいて被圧延材の熱
間圧延を行う際、例えば、熱間仕上げ圧延機を備える熱
間連続圧延機を用いて先進率に基づいて鋼板等の被圧延
材の熱間圧延を行う際に、従来よりもいっそう高精度に
被圧延材のマスフローバランス崩れを防止できる熱間圧
延方法を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するため、まず、従来はあまり著しく変化しないと
考えられていた先進率の変化の状態を調査した。図1
(a) は、本出願人が非接触式の速度計を用いて実測した
被圧延材の実測速度と、熱間仕上圧延機のロール周速度
との関係の一例を被圧延材の全長(圧延開始時からの経
過時間)について示すグラフであり、図1(b) は図1
(a) における被圧延材の速度およびロール周速度から求
めた、被圧延材の全長に関する先進率の変化の一例を示
すグラフである。
【0012】図1(b) から、先進率は、被圧延材が巻取
機へ巻き付く時点(図1(b) におけるコイラー噛み時)
を境にして、約3.5 %程度から約4.5 %程度へ大きく増
加することがわかる。したがって、従来の技術のよう
に、巻取機への巻き付き後の張力安定時期に基づいて算
出した先進率では、いわゆるセットアップ計算に用いる
被圧延材先端部の先進率に対しては、大きな誤差を生じ
てしまう。
【0013】そこで、本発明者はさらに検討を重ね、特
に被圧延材の先端部が巻取機へ巻き付く前後における先
進率の変化を求め、この先進率の変化を用いてロール周
速度の変更を行うことにより、圧延時の先進率の変化に
伴う被圧延材の各圧延スタンド間におけるループや過テ
ンションといったマスフローバランス崩れ、すなわち各
圧延スタンドの出側と次圧延スタンドの入側における体
積速度一定崩れの発生を防止できることを知見して、本
発明を完成した。
【0014】ここに、本発明の要旨とするところは、タ
ンデムに配置された複数の圧延スタンドを備える熱間連
続圧延機の最終圧延スタンドの出側で巻取機に巻き取ら
れながら搬送される被圧延材の速度を非接触式の速度計
により測定するとともに当該最終圧延スタンドのロール
周速度を演算することにより、先進率を前記被圧延材の
全長について求める際に、前記被圧延材の先端部が前記
巻取機に巻き付く前後それぞれにおける前記先進率を求
め、求めた当該先進率に基づいて、前記被圧延材のマス
フローバランス崩れを防止するように、複数の前記圧延
スタンドそれぞれのロール周速度を変更することを特徴
とする。
【0015】上記の本発明にかかる熱間圧延方法におい
ては、先進率の変化を、被圧延材の材質および寸法の一
方または双方をマトリックスとする学習値として求め、
次材のセットアップ計算に用いることが、よりいっそう
の寸法精度の向上や通板トラブルの減少のためには望ま
しい。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかる熱間圧延方
法 (以下、単に「本発明法」という。) の実施形態を添
付図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以降の実
施形態の説明は、被圧延材が熱延鋼帯である場合を例に
とって、行う。
【0017】図2は、本発明法を実施する際に用いる熱
間連続圧延機10を一部省略して示す説明図である。この
熱間連続圧延機10は、タンデムに配置された複数(図示
する範囲では2基)の圧延スタンド2A、2Bを備える。な
お、圧延スタンド2Bは、この熱間連続圧延機10の最終仕
上圧延スタンドである。また、各圧延スタンド2A、2Bに
おけるロール径とモーターの回転数Nとより、各圧延ス
タンドにおけるロール周速度VR が算出され、演算機能
を有する制御装置6へ入力される。
【0018】同図において、熱延鋼帯 (被圧延材) 1
は、各圧延スタンド2A、2Bによる圧延を行われて、コイ
ラー(巻取機)3によりコイルに巻き取られる。最終仕
上圧延スタンド2Bの下流側には、最終圧延スタンド出側
厚み計4と板速度計5とが配置される。
【0019】最終圧延スタンド出側厚み計4は、圧延終
了後の熱延鋼帯1には非接触でその板厚を測定すること
ができる厚み計であり、最終圧延スタンド2Bの出側にお
ける熱延鋼帯1の板厚hf を、制御装置6へ出力する。
【0020】一方、板速度計5は、熱延鋼帯1には非接
触であって、被圧延材速度VS を測定し、制御装置6へ
出力する。本実施形態では、熱延鋼帯1の全長を測定す
るレーザードップラー方式を用いた板速度計を用いた
が、板速度を非接触で測定することができる手段であれ
ばよく、例えば、先端部スタンド噛み検出信号から検出
する通過時間および圧延スタンド間距離に基づいて速度
を演算する手段を用いることもできる。
【0021】制御装置6では、入力されるロール周速度
R および被圧延材速度VS に基づいて、熱延鋼帯1の
実測先進率fa を下記式に基づいて演算する。 [数2] fa = (VS −VR ) /VR ・・・・・ ただし、VS は熱延鋼帯1の速度を、VR はロール周速
度をそれぞれ示す。
【0022】この演算に際して、ロール周速度VR およ
び被圧延材速度VS それぞれのデータサンプリングは、
熱延鋼帯1の先端部が最終仕上圧延スタンド2Bに噛み込
んだ時点から任意の間隔 (例えば100msec ピッチ) で連
続的に行われる。このように、実測先進率fa は、圧延
開始時から制御装置6により連続的に演算され、特に巻
取機への巻き付きの前後におけるデータが各々ダイナミ
ックに取り込まれ、先進率変化に伴う各圧延スタンドの
ロール周速度補正信号が演算される。
【0023】制御装置6により演算されたロール周速度
補正信号は、各圧延スタンド2A、2Bへ出力され、各圧延
スタンド2A、2Bの圧延ロールのロール周速度を、マスフ
ローバランス崩れが発生しないように変更して、制御す
る。
【0024】例えば、7基の圧延スタンドを備える熱間
連続圧延機において、最終圧延スタンドF7とその一つ上
流側の圧延スタンドF6との間で速度バランス不良が発生
したと仮定すると、圧延スタンドF6と圧延スタンドF7と
の間における速度V6-7 は、下記式により算出され
る。
【0025】[数3] V6-7 = (1+f7)VR7− (1+f6)VR6 ・・・・・ ただし、符号VRiは、第i圧延スタンドにおけるロール
周速度を示す。
【0026】一方、先進率誤差をΔf6 、Δf7 とする
と、式により算出される速度V6-7 には、下記式に
より算出される先進率誤差が存在する。 [数4] ΔV6-7 =Δf7R7−Δf6R6 ・・・・・ この式より、先進率誤差ΔV6-7 が低減されるよう
に、ロール周速度VR7、VR6を変更すれば、圧延スタン
ドF6と圧延スタンドF7との間における速度のアンバラン
スが改善されることがわかる。
【0027】したがって、本発明法により、特にセット
アップ計算での先進率予測精度の向上が得られ、巻取機
への巻き付き後における定常部の先進率予測精度の向上
とともに、先進率予測精度の向上に起因して、ループ・
テンションに代表される巻取機への巻き付き前の被圧延
材先端部における通板不良が低減される。
【0028】また、制御装置6では、熱延鋼帯1を1本
圧延した後に、熱延鋼帯1の板厚をマトリックスとし
て、巻取機への巻き付き前後における先進率の平均値を
算出し、算出した平均値を学習値として記憶しておき、
次材のセットアップ計算に使用する。これにより、次材
のセットアップ計算の際の先進率予測精度をさらに向上
させることができ、被圧延材のマスフローバランス崩れ
をより確実に防止できる。
【0029】さらに、式における各圧延スタンドの先
進率f6 、f7 は、熱延鋼帯1の材質によっても変化す
るため、板厚とともに学習値として熱延鋼帯1の材質毎
に区別してセットアップ計算での先進率f6 、f7 の予
測計算に用いることが、さらに望ましい。 図3は、制
御装置6による先進率の演算内容の一例を示すフロー図
である。以下、各ステップ (以下、単に「S」と記
す。) 毎に、制御装置6による処理手順を説明する。
【0030】S1では、セットアップでの計算先進率f
c を、fc = (Vc −VR ) /VRとして算出し、S2
に移行する。ただし、Vc は熱延鋼帯1の速度を、VR
はロール周速度をそれぞれ示す。
【0031】S2では、板速度計5により熱延鋼帯1の
速度VA を実測し、熱延鋼帯1が捲取機(コイラー)へ
巻き付く前である場合はS3へ移行し、熱延鋼帯1がコ
イラーへ巻き付いた後である場合にはS6へ移行する。
【0032】S4では、演算される先進率の平均化処理
を行い、コイラー巻き付き前の先進率平均値fを求
め、S5に移行する。そして、S5において、先進率平
均値fとS1で計算した計算先進率fc とを比較し、
S9に移行する。
【0033】一方、S7では、演算される先進率の平均
化処理を行い、コイラー巻き付き後の先進率平均値f
を求め、S8へ移行する。そして、S8において、先進
率平均値fとS4で計算した先進率平均値fとを比
較し、S9に移行する。
【0034】S9では、先進率を、コイラーへの巻き付
きの前後に分けて板厚および材質毎に学習テーブルに書
き込み、記憶し、S11またはS12へ移行する。なお、コ
イラー巻き付き後に関しては、S10により、先進率の変
化が許容基準値に含まれているか否かをチェックする。
【0035】そして、S11ではS9で書き込んだ先進率
を次材のセットアップ計算に反映させ、一方、S12では
コイラー巻付き後に反映させる。以下、この手順を繰り
返す。
【0036】このように、本発明法によれば、変化する
先進率を制御因子とし、この先進率の変化に応じて圧延
ロールのロール周速度を制御するため、先進率の適中精
度を著しく向上することができる。これにより、本発明
によれば、予測精度不足により被圧延材に発生するおそ
れがあったループ、過テンション等に起因した操業トラ
ブルや、板厚や板幅等の寸法精度不良といった品質不良
を、いずれも確実に防止することが可能となる。
【0037】
【実施例】さらに、本発明法を実施データを参照しなが
ら詳細に説明する。7基の圧延スタンド (最終圧延スタ
ンドにおける圧下率:15%) を備える図2に示す熱間連
続圧延機10を用いて、低炭素鋼からなる熱延鋼帯1 (板
厚:2.3 mm、板幅:1030mm) の熱間連続圧延を行った。
【0038】本実施例では、最終圧延スタンド2Bの出側
に、レーザードップラー方式の板速度計5を設置し、板
速度計5からの被圧延材速度VS の実測値と、最終圧延
スタンド2Bからのロール周速度VR の実測値とを用い
て、制御装置6により先進率を演算した。測定結果およ
び演算結果は、前述した図1にグラフに示すとおりであ
った。
【0039】図1に示すグラフから、本実施例では、巻
取機3への巻き付きの前後における先進率の平均値は、
約1.0 %大きくなっていることがわかる。このため、巻
取機3への巻き付き後における熱延鋼帯1の定常部のみ
を用いて平均先進率の合わせ込みを行うと、この先進率
を熱延鋼帯1の先端部 (セットアップ位置〜コイラー巻
き付きまで) に用いても正確な先進率とはならず、マス
フローバランス崩れに起因した通板トラブル防止効果は
小さい。
【0040】そこで、本発明法では、図1(a) における
コイラー巻き付き時を境として、先端部と定常部とに分
け、別々に先進率のデータ採取を行うとともに、制御装
置6への学習も、図3に示すフロー図を用いて説明した
ように、別枠化した。また、定常部のデータをもとに先
端部での先進率補正 (先端部と定常部とでの偏差分の補
正) を任意に行い、調整することとした。
【0041】図4は、最終圧延スタンドF7における被圧
延材先端部でのセットアップ計算での計算先進率と実測
先進率との偏差について示すグラフであり、図4(a) は
従来法による場合を示し、図4(b) は本発明法による場
合を、それぞれ示す。
【0042】従来法によると、図4(a) に示すように、
コイラー巻き付き後の実績速度をもとに求めた先進率を
セットアップ計算での計算先進率として用いているた
め、コイラー巻き付き前での被圧延材先端部での実績先
進率とは平均で約0.6 %の偏差が発生した。すなわち、
計算先進率に対して実績先進率が小さい値となるため、
圧延スタンドF6と最終圧延スタンドF7との間で、熱延鋼
帯1には、マスフローバランス崩れに起因したループが
発生した。
【0043】これに対し、本発明法によれば、図4(b)
に示すように、コイラー巻き付き前の実測先進率を直接
次材の計算先進率として学習するため、計算先進率と実
測先進率との偏差が低減される。これにより、速度バラ
ンス不良によるループ・テンション等の通板不良や、厚
み、幅等の寸法精度不良を確実に解消することができ
た。
【0044】図5は、本実施例において、214 本の熱延
鋼帯1の先端部における板厚偏差の平均値を、本発明例
と従来例とについて示すグラフである。本発明例によれ
ば、被圧延材のマスフローバランス崩れを防止できるた
め、板厚偏差を約6μm 低減することができ、熱延鋼帯
1の寸法精度を向上することができた。
【0045】以上のように、本実施例によれば、板速度
計を用いて被圧延材の速度を実測することにより、先進
率をコイラー巻き付きの前後について正確に算出し、こ
れに基づいて、被圧延材のマスフローバランス崩れを防
止するようにコイラー巻き付きの前後でロール周速度の
変更を行うため、コイラー巻き付きの前後における先進
率の推定精度を向上することができ、さらに、定常部で
の先進率誤差も低減できる。
【0046】また、セットアップ計算で生じる先進率誤
差についても、先行材の先進率の実績値を用いた学習制
御を後行材について行うため、誤差を大幅に低減するこ
とができる。
【0047】
【発明の効果】本発明法によれば、被圧延材の先端部が
巻取機に巻き付く前後それぞれにおける先進率の変化を
求め、この実測先進率の変化によってロール周速度の変
更を行うために、被圧延材のマスフローバランス崩れを
防止することができる。
【0048】また、巻取機への巻き付き前後における先
進率の変化を、材質・寸法毎に各々学習値とし、次材の
セットアップ計算にフィードバックし、被圧延材先端部
の先進率の学習制御を行うことによってセットアップで
の先進率予測誤差の低減を図ることもできる。
【0049】この結果、通板不良によるトラブルを防止
するとともに、寸法精度を向上させて品質不良発生防止
を図ることもできる。かかる効果を有する本発明の意義
は、著しい。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a) は、非接触式の速度計を用いて測定し
た被圧延材の実測速度と、熱間仕上圧延機のロール周速
度との関係の一例を被圧延材の全長について示すグラフ
であり、図1(b) は図1(a) における被圧延材の速度お
よびロール周速度から求めた、被圧延材の全長に関する
先進率の変化の一例を示すグラフである。
【図2】図2は、本発明法を実施する際に用いる熱間連
続圧延機を一部省略して示す説明図である。
【図3】制御装置による演算内容の一例を示すフロー図
である。
【図4】実施例において、最終圧延スタンドF7における
被圧延材先端部でのセットアップでの計算先進率と実測
先進率との偏差について示すグラフであり、図4(a) は
従来法による場合を示し、図4(b) は本発明法による場
合を、それぞれ示す。
【図5】実施例の結果を示すグラフである。
【符号の説明】
1 熱延鋼板 (被圧延材) 2A、2B 圧延スタンド 3 コイラー (巻取機) 4 最終圧延スタンド出側厚み計 5 板速度計 6 制御装置 10 熱間連続圧延機

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タンデムに配置された複数の圧延スタン
    ドを備える熱間連続圧延機の最終圧延スタンドの出側で
    巻取機に巻き取られながら搬送される被圧延材の速度を
    非接触式の速度計により測定するとともに当該最終圧延
    スタンドのロール周速度を演算することにより、先進率
    を前記被圧延材の全長について求める際に、 前記被圧延材の先端部が前記巻取機に巻き付く前後それ
    ぞれにおける前記先進率を求め、求めた当該先進率に基
    づいて、前記被圧延材のマスフローバランス崩れを防止
    するように、複数の前記圧延スタンドそれぞれのロール
    周速度を変更することを特徴とする熱間圧延方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の熱間圧延方法において、
    前記変化を、前記被圧延材の材質および/または寸法を
    マトリックスとする学習値として求め、次材のセットア
    ップ計算に用いることを特徴とする熱間圧延方法。
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