JP6834028B2 - カメラを用いたエレベータの手挟み防止用安全装置 - Google Patents

Description

本発明は、エレベータの手挟み防止用安全装置に関し、具体的には、カメラを用いて、エレベータドアとドアフレーム間の間隙に人の手が挟まる時、ドアの開閉を制御して手挟みを防止する安全装置に関する。

エレベータドアＤの円滑な開閉動作のためにドアＤとドアフレーム１０との間に間隙が存在しており、エレベータに搭乗するために乗り場で待機する乗客が手をドア表面に当てている場合、ドアＤが開かれるのを認識できず手をドア表面に当てている状態で、ドアフレームとドア間の間隙に手が挟まって傷害を受ける事故が頻繁に発生する。特に、子供の場合、注意力が不足しており、このような手挟み事故が発生する場合が多い。

国民安全処が２０１６年２月１９日に発行した統計資料によれば、過去１０年間総３１９件の不注意による事故が発生して３６５人の死傷者が発生し、この中で死亡者は９１人であった。この中、手挟み事故の場合、３週以上の治療が必要な重大事故は毎年１件ほど発生し、韓国消費者院に申告された軽微な事故は、２０１３年に７９件、２０１４年に１０３件、２０１５年に９２件に達した。このような事故を防止するために、国内昇降機法は、エレベータドアとドアフレーム間の間隙基準を従来の１０ｍｍから５ｍｍに強化したりもした。

このような問題を解決するために熱検知センサを用いた従来の装置が図１に示されている。

本実施形態においては、ドアＤと向かい合う上端ドアフレーム１０の両側のエッジ部分に２台の熱検知センサ１を設け、破断線の矢印で示されているように乗客の手がドアフレームとドアＤ間の間隙付近に位置するのを検知して手が挟まるのを防止しているが、乗客の手の位置を分析し体温のような熱を検知しなければならないため、位置分析に時間がかかり、乗客が手袋を着用していればそれを検知できないという問題がある。

本発明は、従来のこのような問題点を考慮して導き出されたものであり、カメラを用いて間隙付近に乗客の手や異物体が挟まるのを検知することによって、位置分析が不要であり、手袋の着用有無に関係なく手挟みを防止することを目的とする。

また、本発明は、このような手挟み防止装置を外部携帯機器を用いて制御することによって、メンテナンスと管理の便宜性を図ることを目的とする。

このような目的達成のために、本発明は、
エレベータドアＤに隣接したドアフレーム１０の左右側のエッジを観察することができるようにドアフレーム１０に埋め込まれて設けられる１台以上のカメラ２０、
前記カメラ２０に連結され、カメラ２０が向かい側のドアフレーム１０のエッジに沿って前記ドアフレーム１０の全長にわたって形成する細長い標的グラフィックＴＧの不連続性を検知するカメラコントローラ３０、および
前記カメラコントローラ３０に連結されるエレベータコントローラＥＣとドアコントローラＤＣを含み、
乗客の手や外部物体が前記標的グラフィックＴＧを遮るかまたは切る位置に入ることで生じる前記標的グラフィックの不連続性をカメラコントローラ３０が検知すれば、エレベータコントローラＥＣとドアコントローラＤＣによってドア作動が停止するかまたは開閉速度が遅れる、カメラを用いたエレベータの手挟み防止用安全装置を提供する。

本発明において、カメラコントローラ３０に連結される連結ポート４０がドアフレーム１０に設けられ、ノートブック、ラップトップ、携帯電話を含む各種携帯機器を前記連結ポート４０を介してカメラコントローラ３０に連結して、標的グラフィックＴＧを制御してもよい。

このように構成された本発明によれば、カメラを用いて間隙付近に乗客の手や異物体が挟まるのを検知することによって、位置分析と手袋の着用有無に関係なく手挟み事故を予防できることは勿論、外部携帯機器を用いてカメラと標的グラフィックの状態を制御することができるため、メンテナンスと管理の便宜性を大幅に向上させることができる。

熱検知センサを用いた従来の装置の正面図である。 本発明を示す図であって、２Ａは正面図と部分拡大図、２Ｂは側面図と部分拡大図である。 本発明の他の実施形態を示す図である。 手挟みが発生する状況を順に示す平面図である。

図２は本発明を示す図であって、２Ａはエレベータドアの正面に乗客が立っている状態の正面図と部分拡大図、２Ｂは図２Ａの側面図と部分拡大図である。

図示されたように、エレベータドアＤに隣接した左右側の側面ドアフレーム１０の中間に左右１台ずつカメラ２０がドアフレーム１０に埋め込まれて設けられる。左右カメラ２０の各々が向かい側の側面ドアフレーム１０のエッジ１２に沿ってドアフレーム１０の全長にわたって細長い標的グラフィックＴＧを形成する。図２Ａに示されたように、カメラ２０の視野角を調節して向かい側ドアフレームエッジの全長にわたって標的グラフィックＴＧを形成するようにし、このように標的グラフィックを形成することはカメラ分野で広く知られた既存の方式で可能であるため、詳しい説明は省略する。

図２Ａと２Ｂの部分拡大図に詳しく表示されたように、ドアフレームのエッジ１２に沿って形成される帯状の標的グラフィックＴＧが乗客の手や外部物体によって遮られるかまたは切れて標的グラフィックの不連続性が生じれば、（後述する）カメラコントローラ３０がそれを検知する。図２Ｂの部分拡大図から分かるように、標的グラフィックＴＧはドアフレーム１０のエッジ１２に沿って形成され、ドアフレーム１０とドアＤ間の間隙１４に乗客の手が挟まれば、標的グラフィックＴＧの不連続性が生じるようになる。

図２Ａから分かるように、左右カメラ２０はカメラコントローラ３０に連結され、カメラコントローラ３０にエレベータコントローラＥＣとドアコントローラＤＣが連結される。前述したように、標的グラフィックＴＧの不連続性をカメラコントローラ３０が検知すれば、エレベータコントローラＥＣとドアコントローラＤＣによってドア作動が停止するかまたは開閉速度が遅れることによって、手挟み事故を未然に防止することができる。

一方、このような左右カメラ２０を両側面ドアフレーム１０の中間に設けたものを例に挙げて説明したが、必要によってはカメラ２０を上端ドアフレームを含めてドアフレームのどの部分に配置してもよい。

また、左右側の各々に１台ずつ２台のカメラを例に挙げて説明したが、必要によっては、カメラをドアフレームの中間に１台のみ設けて両側ドアフレームのエッジを同時に監視してもよく、また、ドアフレームの適切な位置に３台以上のカメラを設けてより精密に手挟みを防止してもよい。

また、ドアフレームのエッジではなく、エレベータ出入口の他の位置に標的グラフィックを形成することもできる。
図３は、本発明の他の実施形態を示す一例であって、カメラコントローラ３０に連結される別途の連結ポート４０がドアフレーム１０に設けられたものを示す。

一般に、カメラ２０は、外部の衝撃と異質物から保護するために透明カバー２２で覆われるのが普通である。例えば、カメラ２０が形成する標的グラフィックＴＧをセットアップしたり修正したりしなければならない場合または標的グラフィックの位置を変更しなければならない場合、透明カバー２２を開いて、連結ポート４０にＵＳＢ連結装置などを介してノートブック、ラップトップ、携帯電話を含む各種携帯機器を連結し、（ノートブックのような）携帯機器の画面にカメラ２０の画面をディスプレイした状態で必要なセットアップ、修正作業および位置変更作業を行うことができるため、ユーザの便宜性に合わせて必要な作業を容易に行うことができる。例えば、標的グラフィックＴＧの直線状の幅が狭すぎると判断されれば、連結ポート４０にノートブックを連結し、標的グラフィックの幅を増加させることができる。

図４は、手挟みが発生する状況を順に示す平面図である。

図４Ａのようにカメラ２０によって反対側ドアフレームのエッジに標的グラフィックＴＧが形成され、図４ＢのようにドアＤ表面に向かって乗客の手が近付いて、図４Ｃのように乗客の手がドア表面に接すれば、乗客の手によって標的グラフィックＴＧが切れるようになり、カメラ２０を介してカメラコントローラがそれを検知する。

Claims (1)

1. エレベータドアに隣接したドアフレームの左右側のエッジを観察することができるようにドアフレームに埋め込まれて設けられる１台以上のカメラ、
   前記カメラに連結され、前記カメラが向かい側のドアフレームのエッジに沿って前記ドアフレームの全長にわたって形成する細長い標的グラフィックの不連続性を検知するカメラコントローラ、および
   前記カメラコントローラに連結されるエレベータコントローラとドアコントローラを含み、
   乗客の手や外部物体が前記標的グラフィックを遮るかまたは切る位置に入ることで生じる前記標的グラフィックの不連続性を前記カメラコントローラが検知すれば、前記エレベータコントローラと前記ドアコントローラによってドア作動が停止するかまたは開閉速度が遅れ、
   前記カメラコントローラに連結される連結ポートが前記ドアフレームに設けられ、ノートブック、ラップトップ、携帯電話を含む各種携帯機器を前記連結ポートを介して前記カメラコントローラに連結して、前記標的グラフィックの状態を制御する手段を更に含み、
   前記標的グラフィックの状態の制御は、前記標的グラフィックの位置及び／又は幅を変更するものである、ことを特徴とする、カメラを用いたエレベータの手挟み防止用安全装置。

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