JP5069672B2 - エレベーターの安全装置 - Google Patents

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本発明は、エレベーターの出入口付近にある異物を検出して事故を未然に防止するエレベーターの安全装置に関する。
エレベーターの出入口付近にある異物を検出して衝突や挟み込みを防止するために用いられる安全装置としては、例えば、扉に垂直に所定間隔で設けた発光部、および発光部と対向する位置に設けた受光部を備え、光線が遮断されると扉は開状態を保持するか、或いは、閉動作中であれば停止して扉を再び開動作させるものがある。このように構成される安全装置では、扉が閉動作中に駆け込んで乗車しようとする利用者、台車を使用することで乗車に時間がかかる場合などには、十分に反応できるが、光線を遮らない小さな異物は検知できない。例えば、利用者が犬を連れてエレベーターを利用する場合に、紐でつながれた犬だけが先にかごに乗り込んだ状態で扉が閉じてしまい、そのままかごが昇降してしまう可能性がある。これは、紐が小径のため、前述した安全装置の光線を検出可能な程度まで遮らないからである。
このような小径の異物を検出可能なエレベーターの安全装置として、従来、監視カメラを応用したものがある。すなわち、扉に挟まれる異物を検出するために、扉の上方にカメラを設置して扉の開閉路空間を撮像し、異物の有無を検出する。具体的には、扉の敷居上面に敷居色と異色で敷居長手方向に直線状、或いは、曲線状の塗装やシールからなる異物検出用マークを設け、異物が無いときの基本画像と比較して、前記異物検出用マークが途切れている場合は異物があると判断し、扉の開状態を保持する、或いは、閉動作中の扉を停止して再び開動作させるようにしたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−89190号公報(段落番号0011〜0020、図1)
しかしながら、前述した従来のものでは、荷物運搬に用いる台車の車輪等によって敷居表面に設けた異物検出用マークの塗装やシールに傷が付いた場合、敷居表面の経年変化による傷や汚れがついた場合、或いは、線状の床模様が設置されている場合、これらを異物として判断してしまう可能性がある。その結果、扉は無用な開き状態を保持し続けてしまうため運行効率が低下するという問題がある。
また、紐状の異物が、例えば扉端面に沿って接触している場合、扉端面と紐状の異物との区別が困難となり、異物検出がなされないまま運転が継続される恐れがある。
本発明は、前述した従来技術における実状からなされたもので、その目的は、出入口床の状態に影響されることなく、かつ、紐状の異物が機器端面に沿って接触している場合であっても確実に異物検出を行なうことのできるエレベーターの安全装置を提供することである。
前記目的を達成するために、本発明の請求項1に係る発明は、エレベーターの出入口の上部に設置され、前記出入口近傍を撮像する画像認識手段と、この画像認識手段より取得した画像情報に基づき異物の有無を判断する異物検出画像処理手段と、扉の開閉動作を制御する扉制御手段と、前記扉を駆動する扉駆動手段とを有するエレベーターの安全装置において、移動手段により異物の移動を試み、異物の真偽判定および有無判定の少なくとも一方を行なうこと特徴としている。
このように構成した本発明の請求項1に係る発明では、移動手段により異物の移動を試み、異物の真偽判定、すなわち、一旦検出した異物が真の異物か誤検出かどうかを判定する。これによって、出入口床の状態に影響されることなく異物検出を行うことができる。また、移動手段により異物の移動を試み、異物の有無判定、すなわち、機器端面に沿った紐状の異物があるかどうかを判定する。これによって、確実に異物検出を行なうことができる。
また、本発明の請求項2に係る発明は、前記異物検出画像処理手段が異物有りと判断した後、所定時間経過したとき、前記移動手段により前記判断された異物の移動を試み、真偽判定を行なうことを特徴としている。
このように構成した本発明の請求項2に係る発明では、異物検出画像処理手段が、所定時間、異物位置に変化がないことを判断すると、移動手段により異物の移動を試み、異物の真偽判定を行なう。これによって、異物の真偽判定を確実に行なうことができる。
さらに、本発明の請求項3に係る発明は、前記移動手段が、前記扉からなり、この扉の開閉動作により異物の移動を試みることを特徴としている。
このように構成した本発明の請求項3に係る発明では、扉の開閉動作により異物の移動を試みるようになっており、特別な機器を要することなく、すなわち、既存の機器を用いて異物の移動を試みる手段を備えることができる。
さらにまた、本発明の請求項4に係る発明は、前記異物検出画像処理手段が、異物検出からの時間経過を計測する時間計測部と、異物位置を特定する座標演算部と、異物位置に変化があるか否かを判定する座標比較部とを備えたことを特徴としている。
このように構成した本発明の請求項4に係る発明では、異物を検出すると、時間計測部により時間経過の計測を開始するとともに、座標演算部により異物位置を特定する。この間、移動手段により異物の移動が試みられる。そして、所定時間経過後、すなわち、移動手段により異物の移動が試みられた後、座標比較部により初期座標と所定時間経過後の座標とが比較され、座標に変化があった場合に異物有りと判断する。一方、座標に変化がない場合、異物の誤検出と判断する。
また、本発明の請求項5に係る発明は、前記異物検出画像処理手段が、前記扉の戸当り側端部近傍、戸当り枠近傍の乗場床およびかご床を含む画像情報を用いて異物検出を行うことを特徴としている。
このように構成した本発明の請求項5に係る発明では、片開き式のエレベーターにあって紐状の異物が戸当り枠に接触している場合であっても、扉の戸当り側端部近傍、戸当り枠近傍の乗場床およびかご床を含む画像情報を異物検出に用いることで、通常と異なるライン形状が存在すること、すなわち、紐状の異物が戸当り枠側のエッジに沿わない領域があることを判断し、異物検出を行うことができる。
本発明によれば、出入口床の状態に影響されることなく、かつ、紐状の異物が機器端面に沿って接触している場合であっても確実に異物検出を行なうことができ、これによって、エレベーターの安全性向上を図るとともに、誤検出に伴う運転効率の低下を防ぐことができる。
以下、本発明に係るエレベーターの安全装置の実施の形態を図に基づいて説明する。
図1は本発明に係るエレベーターの安全装置の第1の実施形態を示す概略構成図、図2は安全装置における異物検出領域の説明図、図3は異物検出画像処理手段の構成を示すブロック図、図4は扉の下部を示す正面図、図5は異物検出画像処理手段の制御動作を示すフローチャート、図6は異物真偽判定時の画像変化の様子を示す説明図である。
エレベーターには、図1に示すように、両開き式の扉1と、扉1を開閉させるための扉駆動装置2と、扉1の開閉動作を制御する扉制御装置3とが設けられている。
扉駆動装置2は、扉1の上方に設置されるモータ2aと、モータ軸に取り付けた駆動プーリ2bと、所定距離隔てて設置された従動プーリ2cと、両プーリ2b、2cに掛け渡されたエンドレスベルト2dと、扉1を吊って支持しながら開閉動作のためにレール2eを移動する回転自在なローラ2fと、エンドレスベルト2dを把持する把持部材2gが取り付けられた扉吊り板2h、扉1の下端を案内する敷居2iとを有している。よって、モータ2aを所定方向に回転させることで扉1の開閉動作を行うことができる。
そして、エレベーターの安全装置として、扉1の出入口の上方中央に設置され、敷居2iを含む出入口近傍を撮像するCCDカメラ等の画像認識手段(以下、単にカメラと称する)10と、このカメラ10で得られた画像情報から異物の有無を判断する異物検出画像処理手段11と、異物が出入口部に存在していることを注意喚起する警報手段12とを備えている。また、異物の移動を試みる移動手段が、例えば、扉1からなっている。
ここで、安全装置における異物検出領域を図2に基づき説明する。図2はカメラ10が撮像する領域をかご上方から見た模式図であり、カメラ10は、出入口の異物30を検出するために、図示されていないかご側の出入口枠に下方向の向きで取り付けられる。カメラ10が視野に入れるべき範囲は、少なくとも異物30を検出すべき領域である異物検出領域20を含み、それより広い領域を撮像領域21として設定される。よって、図示よりもっと広い視野を持っていても構わない。また、異物検出領域20は、扉1の開閉動作に合わせて変更すると画像処理時間を短縮できる。例えば、扉1が閉じ動作中には異物検出領域20を徐々に狭めることもできる。
異物検出領域20横方向(扉開閉方向)は、かご側敷居2i、乗場側敷居2jを含む出入口全幅と、かご扉1a、1bおよび乗場扉1c、1dの前縁の一部、三方枠4a、4b,かご内の出入口近傍の側板5a、5bを含んだ範囲である。例えば、床面から扉の1/2以上の高さまでが含まれる範囲までとする。異物検出領域20の縦方向(乗降方向)は、乗場床6とかご床7の一部を含む範囲に設定する。
次に、異物検出画像処理手段11の構成の詳細を図3に基づき説明する。異物検出画像処理手段11は、カメラ10より送られてくる画像情報を受信し所定の処理をして異物の有無を判断する画像情報処理部11aと、この画像情報処理部11aの判別結果により、扉制御装置3、或いは注意喚起を促す警報装置12に制御信号を送るための判別結果処理部11bで構成されている。
画像情報処理部11aは、検出された異物が真の異物か否かを判断するのに異物の座標変化の有無を捉えて判断するものであり、扉位置より異物検出領域を決める異物検出領域演算部11a1、所定間隔で送られてくる入力画像を記憶する入力画像記憶部11a2、入力画像から特徴を抽出し異物の有無を判別する異物判別部11a3、異物が有ると判断されたときにその異物位置を把握する座標演算部11a4、複数の入力画像の異物座標を比較する座標比較部11a5、および、時間経過を計測する時間計測部11a6を備えている。
ここで、扉1の構造について図4に基づき説明する。例えば、かご扉1a、1bの下部戸当り側に、異物移動部材1e、1fを備えている。これは、扉閉動作を行って異物30が真の異物か否かを確認するときに小径異物がかご扉1a、1bと敷居2iの間に潜り込むことを防ぐとともに、かご扉1a、1bが閉じ完了する間際の領域である出入口幅方向中央でも異物30と当接しやすくするため設けたものである。これによって、出入口幅方向中央付近で検出した異物が誤検出だったにもかかわらず警報を促してしまう領域を小さくできる。また、かご扉1a、1b下部には敷居2iの溝内を移動するように凸状の案内部材1g、1h、1i、1jを備えている。なお、これらの案内部材1g〜1jのうち、かご扉1a、1bの戸当り側の案内部材1h、1iを扉角部近傍に設けて異物移動部材の代わりとすることもできる。
次に、異物の検出および真偽判定動作を図5に基づき説明する。まず、ステップS1に示すように、かごが目的階に着床し扉が全開になった状態で、カメラ10から最新の入力画像を異物検出画像処理手段11に取り込み記憶する。ステップS2では、取り込んだ入力画像から新たな異物検出領域を設定・更新する。なお、扉1が全開状態の場合、図2で説明した異物検出領域20となる。そして、ステップS3では、入力画像からライン状の領域を抽出し、ステップS4において、抽出した画像の画素同士の連続性を判別した結果、所定の大きさ以上の画素群で乗場床6からかご床7までに亘る領域に連続して存在し、ライン方向がかご床7側から乗場床7側へ延伸するものを紐状異物として抽出する。次いで、ステップS5で所定領域に異物が有ると判断した場合には、ステップS6で検出した異物の座標を算出し記憶する。座標は、異物検出領域の任意の角部を基準にして求めることができる。そして、ステップS7ではあらかじめ記憶されていた初期座標と比較され、座標に変化があれば(移動物体が異物検出領域内にある場合)、ステップS8に進んで、扉制御装置3に扉1を開保持する信号を送る。そして、ステップS1へと戻り再び入力画像を取り込む。しかし、ステップS7で座標に変化がないと判断した場合はステップS9へと移る。
異物座標に変化が無い場合は、異物が静止状態にあるか、或いは異物が無いのに誤検出した可能性がある。例えば、台車の乗降で付いた敷居上面の傷や汚れなどの誤検出、および画像ノイズが想定される。そこで、異物の真偽を確認する。ここでは、異物の真偽を判定するのに扉1の閉じ動作を行う。ステップS9で、静止状態にある異物について異物真偽を確認するために扉開閉動作を行っていない場合には、ステップS13へ移り時間計測部11a6を始動させる。次に、ステップS14で所定時間経過するまではステップS1からステップS9までの処理を繰り返し異物の動きの有無を捉える。そして、所定時間経過した後、異物に座標変化がない場合は、ステップS15およびステップS16にて扉1を一旦閉じ、その後再び扉1を開く。この後、扉開閉動作の前後の異物座標を比較して、座標に変化があった場合は、異物が扉1と接触して移動したと考えられるので検出した異物は真の異物と判断し、扉1の開状態を再び保持する。あわせて、異物が有る旨の警告を警報手段12を介してアナウンスする。逆に、扉開閉動作の前後の異物座標を比較して座標に変化が無く、扉1の閉動作が最後まで行えた場合は、扉1を閉じたときに異物が扉1と接触しなかったと考えられるので、当該異物検出は真の異物検出では無く誤検出だったと判断する。
しかし、本実施形態のように両開き式のエレベーターの場合、閉じ動作完で扉同士が接触する出入口幅方向中央で前述の状態を想定すると、扉1を完全に閉じても紐状異物では扉1に接触しない場合が考えられる。例えば、紐状異物が扉1と敷居2i、2jの間に潜り込むことを考慮すれば出入口幅中央から約20〜30mm幅程度の領域を設定する。この領域を極力小さくする方法については、後述する。よって、ステップS17で出入口幅中央領域で異物を所定時間検出し続けた場合は、異物座標変化の有無に関係なくステップS18に移り警報をアナウンスする。その後にもステップS19で異物を検出し続けた場合は、ステップS20でコールセンタに異常を知らせる。
また、前述したステップS17で異物座標が出入口幅中央領域以外の場合は、ステップS11で扉閉動作を再び開始し、ステップS12で扉閉じ完了を確認し異物検出制御は終了となる。しかし、ステップS10で異物座標に変化が無いが扉1を最後まで閉じることができなかった場合には、例えば、重い異物が出入口に放置された可能性があり、ステップS18で異物が有る旨の警報をアナウンスし、ステップS19で異物を継続して検出した場合は、ステップS20でコールセンタに異常を知らせる。そして、アナウンス後に異物が無くなればステップS11に移行し、扉閉動作を行なう。なお、ここでは、異物座標変化を扉開閉動作実施の後に確認しているが、扉閉動作と並行して行うこともできる。この場合は、座標変化を確認できた時点で扉1を停止させ、その後再び扉1を開けば、扉動作時間を短縮できる。また、異物に張力が付与されて扉1が異物に接触した時には座標変化するが扉1から離れると再びもとの位置に戻る場合などにも有効である。この場合は、ステップS10に示したように扉閉動作完したかで異物が重量物か否かを判断する制御は使えない。そこで、例えば、扉駆動モータのトルクを計測して所定以上のトルクが発生した場合は重量物に遮られて扉閉完しなかったと判断するなどの制御方法が適用できる。また、扉1の開閉速度は、例えば、通常と同じ速度で行っても何ら問題ないが、低速度で行えば扉1が万が一、重い異物と衝突した場合の両者の破損程度を極力抑えることができる。
ここで、異物真偽判定時の画像変化の様子を図6にも基づき説明する。図6の(a)は、扉1a〜1dが全開状態で敷居上2i、2jに真の異物30がある状態の画像を示す。図6の(b)は、(a)の画像状態で所定時間経過した(異物座標に変化が無かった)後に扉1a〜1dの閉動作を行っている状態の画像を示す。扉閉動作を行うことで真の異物30と扉1a、1cが接触している。図6の(c)は、再び扉1a〜1dを開いた状態の画像を示す。真の異物30の位置(座標)が変化している様子がわかる。なお、異物座標の変化を求める方法として、例えば、最初に検出した異物の敷居2j(または2i)上の任意座標(X1、Y1)を求め、扉開閉動作を行った後に同じ座標(X1、Y1)に異物が検出されたかを確認すればよい。
第1の実施形態によれば、移動手段である扉1により異物の移動を試み、異物の真偽判定を行なうことで、出入口床の状態に影響されることなく異物検出を確実に行うことができる。これによって、エレベーターの安全性向上を図るとともに、誤検出に伴う運転効率の低下を防ぐことができる。また、扉1の開閉動作により異物の移動を試みるようになっており、特別な機器を要することなく、すなわち、既存の機器を用いて異物の移動を試みる手段を備えることができる。
図7は本発明に係るエレベーターの安全装置の第2の実施形態を示す説明図である。なお、前述したものと同等のものには同一符号が付してある。
図7の(a)は、紐状異物が出入口の下部端部に沿った状態にある場合を出入口上方のカメラから見た図である。図に示す破線の四角い領域は、異物検出領域20である。この領域から、例えば、扉端部40、41、三方枠4aのエッジ42、および側板5aのエッジ43に沿った紐状異物44を検出するのは両者の区別が付きにくく困難である。すなわち、紐状異物44がこの状態に至るまで、乗降する人物やペット等の大きな移動体を検出することはできるが、図7の(a)のように紐状異物のみが異物検出領域に有り、それが扉端部40、41、三方枠4aのエッジ42、および側板5aのエッジ43に沿って移動する、或いは静止していると検出が困難となる。そこで、扉1a〜1dの閉動作を行いながら画像を取得し、これを画像処理することで異物の有無判定を行なうようにしたものである。
図7の(b)は、図7の(a)の状態から扉閉じ動作を行った場合の画像を示しており、扉閉動作を行なうことで、紐状異物44は扉端部40、41には接触した状態で移動するが、三方枠4aのエッジ42、ならびに側板5aのエッジ43から離れる。よって、破線領域内で扉端部近傍の乗場床領域、またはかご内床領域から紐状異物44の部位44a、44bをライン形状抽出、或いは時間的な画像変化として捕らえることで異物検出が可能となる。
第2の実施形態によれば、移動手段である扉1により異物の移動を試み、異物の有無判定を行なう。これによって、紐状の異物が扉端面に倣って接触している場合であっても確実に異物検出を行ない、エレベーターの安全性向上を図ることができる。
図8は本発明に係るエレベーターの安全装置の第3の実施形態を示す正面図、図9は片開き式のエレベーターにおける異物検出を示す説明図、図10は片開き式のエレベーターにおける画像処理装置の制御動作を示すフローチャートである。なお、前述したものと同等のものには同一符号が付してある。
第3の実施形態に示すエレベーターは、片開き式のエレベーターであり、扉50、51は図中右側に開く。そして、カメラ10は、扉50、51が閉じ完了したときに当接する戸当り枠52、53寄りの出入口上方に設置される。また、カメラ10の向きは、出入口全幅敷居を含む出入口全幅と、かご扉50および乗場扉51の前縁の一部、戸当り枠52、53の一部を含むように傾斜して取り付けられる。扉安全装置の動作は、両開き扉の場合と同様に行えばよい。但し、以下の場合については、別の制御動作を行う。
片開き式のエレベーターは、図9に示すように、扉50、51と、戸当り枠52、53と、乗場側に設けられる三方枠54a、54bと、かご内にあって扉50が閉じたときその端部が略同一となる側板55と、扉50、51の下端を案内する敷居56、57
が設けられている。そして、図9は前述した図7に示したように紐状異物が出入口の下部端部に沿った状態にある場合を出入口上方のカメラから見た図である。しかし、図7と異なる点は、紐状異物62が扉50、51側でなく、戸当り枠52、53のエッジ60、61、三方枠54bに沿っていることである。この状態では紐状異物62を検出する際に扉開閉動作を行っても有効に作用しない。そこで、以下の処理を実施する。異物検出領域20の縦方向(乗降方向)は、乗場床とかご床の一部を含み、かつ三方枠54a、54b、戸当り枠52、および側板55の位置よりも広く設定してある。これにより、紐状異物62がエッジに沿わない領域63、64を含み、この領域での紐状異物62をライン形状抽出、或いは時間的な画像変化として捕らえることで異物検出が可能となる。
片開き式のエレベーターにおける画像処理装置の制御動作の基本的な流れは、前述した両開き扉の場合と同じである。但し、図9で説明した戸当り側近傍で異物を抽出した場合の処理が追加される。すなわち、図10に示すように、ステップS1から制御動作が流れて、ステップS7で検出した異物の座標に変化が無く、ステップS21でその異物座標があらかじめ定めた戸当り側面近傍の所定領域内63、64であると判断した場合は、扉開閉動作を実施せずに、ステップS18で異物が有る旨の警報をアナウンスする。ステップS19で異物検出が継続されればステップS20でコールセンタへ異常を知らせる。戸当り近傍で座標変化の無い異物を検出した場合は、それが万が一、誤検出の可能性があったとしても安全を優先させた制御を行うことで事故を防ぐようになっている。なお、アナウンス後に所定領域内63、64から異物が無くなればステップS11へ流れ、扉閉動作に移る。
第3の実施形態によれば、片開き式のエレベーターにあって、移動手段である扉50、51により異物の移動を試み、異物の真偽判定、および異物の有無の判定を行なうことで、出入口床の状態に影響されることなく異物検出を確実に行うことができる。これによって、エレベーターの安全性向上を図るとともに、誤検出に伴う運転効率の低下を防ぐことができる。また、片開き式のエレベーターにあって紐状の異物が戸当り枠52、53に接触している場合であっても、戸当り枠近傍の乗場床およびかご床を含む画像情報を異物検出に用いることで、通常と異なるライン形状が存在すること、すなわち、紐状の異物が戸当り枠側のエッジに沿わない領域があることを判断し、異常検出を行うことができる。
本発明のエレベーターの安全装置の第1の実施形態を示す概略構成図である。 安全装置における異物検出領域の説明図である。 異物検出画像処理手段の構成を示すブロック図である。 扉の下部を示す正面図である。 異物検出画像処理手段の制御動作を示すフローチャートである。 異物真偽判定時の画像変化の様子を示す説明図である。 本発明に係るエレベーターの安全装置の第2の実施形態を示す説明図である。 本発明に係るエレベーターの安全装置の第3の実施形態を示す正面図である。 片開き式のエレベーターにおける異物検出を示す説明図である。 片開き式のエレベーターにおける画像処理装置の制御動作を示すフローチャートである。
符号の説明
1、50、51 扉
2 扉駆動装置
3 扉制御装置
10 撮像装置(カメラ)
11 異物検出画像処理手段
11a 画像情報処理部
11a1 異物検出領域演算部
11a2 入力画像記憶部
11a3 異物判別部
11a4 座標演算部
11a5 座標比較部
11a6 時間計測部
11b 判別結果処理部
12 警報装置
20 異物検出領域

Claims (5)

  1. エレベーターの出入口の上部に設置され、前記出入口近傍を撮像する画像認識手段と、この画像認識手段より取得した画像情報に基づき異物の有無を判断する異物検出画像処理手段と、扉の開閉動作を制御する扉制御手段と、前記扉を駆動する扉駆動手段とを有するエレベーターの安全装置において、
    移動手段により異物の移動を試み、異物の真偽判定および有無判定の少なくとも一方を行なうことを特徴とするエレベーターの安全装置。
  2. 前記異物検出画像処理手段が異物有りと判断した後、所定時間経過したとき、前記移動手段により前記判断された異物の移動を試み、真偽判定を行なうことを特徴とする請求項1記載のエレベーターの安全装置。
  3. 前記移動手段が、前記扉からなり、この扉の開閉動作により異物の移動を試みることを特徴とする請求項1記載のエレベーターの安全装置。
  4. 前記異物検出画像処理手段が、異物検出からの時間経過を計測する時間計測部と、異物位置を特定する座標演算部と、異物位置に変化があるか否かを判定する座標比較部とを備えたことを特徴とする請求項2記載のエレベーターの安全装置。
  5. 前記異物検出画像処理手段が、前記扉の戸当り側端部近傍、戸当り枠近傍の乗場床およびかご床を含む画像情報を用いて異物検出を行うことを特徴とする請求項1記載のエレベーターの安全装置。
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