JP2020152469A - エレベータの利用者検知システム - Google Patents

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Abstract

【課題】複数のセンサ類を必要とせずに、ドア近くにいる利用者または物を正確に検知して、ドア開閉時の事故を未然に防ぐ。【解決手段】一実施形態に係るエレベータの利用者検知システムは、撮像手段と、検知エリア設定手段と、検知処理手段とを備える。上記撮像手段は、乗りかご内からドアが開閉する出入口付近を含む所定の範囲を撮影する。上記検知エリア設定手段は、上記撮像手段によって得られる撮影画像上で、上記出入口の両側の少なくとも一方に設けられた正面柱に第1の検知エリアを設定し、上記乗りかごの床面のかごシル側に第2の検知エリアを設定する。上記検知処理手段は、上記検知エリア設定手段によって設定された上記第1および第2の検知エリア内の画像に基づいて利用者または物の有無を検知する。【選択図】 図1

Description

本発明の実施形態は、エレベータの利用者検知システムに関する。
エレベータの乗りかごが戸開するときに、利用者の指などが戸袋へ引き込まれることがある。このような事故を防止するため、例えば戸袋付近に光電センサを設置しておき、戸袋付近にいる利用者などを検知して警告する方法が知られている。
特開平10−152277号公報 特開2007−314284号公報
しかしながら、上述したような光電センサなどのセンサ類を用いる方法では、利用者が戸袋付近を通過しただけで作動して、頻繁に警告が発せられる可能性がある。このため、センサが誤検知しないように、設置位置を微調整する作業が必要となる。また、2枚戸両開きドアの場合、乗りかごの出入口の両側に戸袋があるため、これらの戸袋に対してセンサを設置しておく必要がある。
さらに、2枚戸両開きドアであれば、戸閉時にドアとドアの間に手などが挟まれる「ドア間挟まれ事故」がある。2枚戸片開きドアであれば、戸開時にドアとドアとの隙間に手などが引き込まれる「隙間引き込まれ事故」などがある。これらの事故を防ぐためには、ドア近くにいる利用者または物を多数のセンサ類を用いて検知しなければならない。
本発明が解決しようとする課題は、複数のセンサ類を必要とせずに、ドア近くにいる利用者または物を正確に検知して、ドア開閉時の事故を未然に防ぐことのできるエレベータの利用者検知システムを提供することである。
一実施形態に係るエレベータの利用者検知システムは、撮像手段と、検知エリア設定手段と、検知処理手段とを備える。
上記撮像手段は、乗りかご内からドアが開閉する出入口付近を含む所定の範囲を撮影する。上記検知エリア設定手段は、上記撮像手段によって得られる撮影画像上で、上記出入口の両側の少なくとも一方に設けられた正面柱に第1の検知エリアを設定し、上記乗りかごの床面のかごシル側に第2の検知エリアを設定する。上記検知処理手段は、上記検知エリア設定手段によって設定された上記第1および第2の検知エリア内の画像に基づいて利用者または物の有無を検知する。
図1は第1の実施形態に係るエレベータの利用者検知システムの構成を示す図である。 図2は同実施形態における乗りかご内の出入口周辺部分の構成を示す図である。 図3は同実施形態におけるカメラの撮影画像の一例を示す図である。 図4は同実施形態における利用者検知システムの全体の処理の流れを示すフローチャートである。 図5は同実施形態における実空間での座標系を説明するための図である。 図6は同実施形態におけるエリア設定方法を説明するための図である。 図7は同実施形態における別のエリア設定方法を説明するための図である。 図8は同実施形態における乗りかご内の利用者と検知エリアとの関係を示す図である。 図9は同実施形態における撮影画像上における利用者と検知エリアとの関係を示す図である。 図10は同実施形態における利用者検知処理に用いられる差分法を説明するための図である。 図11は同実施形態における利用者検知処理に用いられる動き検知を説明するための図である。 図12は同実施形態における利用者検知処理に用いられる境界検知を説明するための図である。 図13は同実施形態における片開きタイプのかごドアが用いられた乗りかご内の出入口周辺部分の構成を示す図である。 図14は同実施形態における片開きタイプのかごドアの開閉動作を説明するための図である。 図15は第2の実施形態におけるカメラの撮影画像の一例を示す図である。 図16は同実施形態におけるエリア設定方法を説明するための図である。 図17は同実施形態における別のエリア設定方法を説明するための図である。 図18は同実施形態における乗りかご内の利用者と検知エリアとの関係を示す図である。 図19は同実施形態における撮影画像上における利用者と検知エリアとの関係を示す図である。 図20は同実施形態における片開きタイプのかごドアが用いられた乗りかご内の出入口周辺部分の構成を示す図である。 図21は同実施形態における片開きタイプのかごドアの開閉動作を説明するための図である。
以下、実施の形態について図面を参照して説明する。
なお、開示はあくまで一例にすぎず、以下の実施形態に記載した内容により発明が限定されるものではない。当業者が容易に想到し得る変形は、当然に開示の範囲に含まれる。説明をより明確にするため、図面において、各部分のサイズ、形状等を実際の実施態様に対して変更して模式的に表す場合もある。複数の図面において、対応する要素には同じ参照数字を付して、詳細な説明を省略する場合もある。
(第1の実施形態)
図1は第1の実施形態に係るエレベータの利用者検知システムの構成を示す図である。なお、ここでは、1台の乗りかごを例にして説明するが、複数台の乗りかごでも同様の構成である。
乗りかご11の出入口上部にカメラ12が設置されている。具体的には、カメラ12は、乗りかご11の出入口上部を覆う幕板11aの中にレンズ部分を直下方向、もしくは、乗場15側あるいは乗りかご11内部側に所定の角度だけ傾けて設置される。
カメラ12は、例えば車載カメラ等の小型の監視用カメラであり、広角レンズもしくは魚眼レンズを有し、1秒間に数コマ(例えば30コマ/秒)の画像を連続的に撮影可能である。カメラ12は、乗りかご11が各階の乗場15に到着したときに起動され、かごドア13付近を含む所定の範囲Lを撮影する。
なお、カメラ12の設置場所は、かごドア13付近であれば、乗りかご11の出入口上部でなくても良い。例えば、乗りかご11の出入口に近い側面壁の上部など、乗りかご11の出入口付近を撮影できる場所であれば良い。このような場所にカメラ12を設置しておくことで、後述する検知エリアを適正に設定することができ、その検知エリア内の画像から利用者または物を正しく検知することができる。
これに対し、一般的に監視目的の用途で用いられる監視カメラはかご奥部や天井面などに設置されるため、撮影範囲がかご内全体に広い。このため、検知エリアの設定が難しく、乗りかご11の出入口から離れている利用者も含めて検知してしまう可能性が高い。
各階の乗場15において、乗りかご11の到着口には乗場ドア14が開閉自在に設置されている。乗場ドア14は、乗りかご11の到着時にかごドア13に係合して開閉動作する。なお、動力源(ドアモータ)は乗りかご11側にあり、乗場ドア14はかごドア13に追従して開閉するだけである。以下の説明においては、かごドア13を戸開している時には乗場ドア14も戸開しており、かごドア13が戸閉している時には乗場ドア14も戸閉しているものとする。
カメラ12によって連続的に撮影された各画像(映像)は、画像処理装置20によってリアルタイムに解析処理される。なお、図1では、便宜的に画像処理装置20を乗りかご11から取り出して示しているが、実際には、画像処理装置20はカメラ12と共に幕板11aの中に収納されている。
画像処理装置20には、記憶部21と検知部22とが備えられている。記憶部21は、カメラ12によって撮影された画像を逐次保存すると共に、検知部22の処理に必要なデータを一時的に保存しておくためのバッファエリアを有する。なお、記憶部21には、撮影画像に対する前処理として、歪み補正や拡大縮小、一部切り取り等の処理が施された画像が保存されるとしても良い。
検知部22は、カメラ12の撮影画像を用いてかごドア13付近にいる利用者を検知する。この検知部22を機能的に分けると、検知エリア設定部22a、検知処理部22bで構成される。
検知エリア設定部22aは、カメラ12の撮影画像上で乗りかご11の出入口の両側の少なくとも一方に設けられた正面柱に検知エリアを設定する。具体的には、検知エリア設定部22aは、正面柱の内側側面に沿って帯状の検知エリアを設定する。「正面柱」は、出入口柱あるいは出入口枠とも言い、乗りかご11の出入口の両側あるいは片側に設けられている(図2参照)。正面柱の裏側には、かごドア13を収納するための戸袋が設けられているのが一般的である。
検知処理部22bは、この検知エリア設定部22aによって設定された検知エリア内の画像に基づいて利用者または物の有無を検知する。ここで言う「物」とは、例えば利用者の衣服や荷物、さらに車椅子等の移動体を含む。なお、画像処理装置20の一部あるいは全部の機能をかご制御装置30に持たせることでも良い。
かご制御装置30は、乗りかご11に設置される各種機器類(行先階ボタンや照明等)の動作を制御する。また、かご制御装置30は、戸開閉制御部31と通知部32を備える。戸開閉制御部31は、乗りかご11が乗場15に到着したときのかごドア13の戸開閉を制御する。詳しくは、戸開閉制御部31は、乗りかご11が乗場15に到着したときにかごドア13を戸開し、所定時間経過後に戸閉する。
ここで、かごドア13の戸開中に検知処理部22bによって利用者または物が検知された場合には、戸開閉制御部31は、ドア事故(戸袋への引き込まれ事故)を回避するための戸開閉制御を行う。具体的には、戸開閉制御部31は、かごドア13の戸開動作を一時停止するか、逆方向(戸閉方向)に動かす、あるいは、かごドア13の戸開速度を遅くする。通知部32は、検知処理部22bによって検知結果に基づいて、乗りかご11内の利用者に注意を喚起する。
図2は乗りかご11内の出入口周辺部分の構成を示す図である。
乗りかご11の出入口にかごドア13が開閉自在に設けられている。図2の例では2枚戸両開きタイプのかごドア13が示されており、かごドア13を構成する2枚のドアパネル13a,13bが間口方向(水平方向)に沿って互いに逆方向に開閉動作する。なお、「間口」とは、乗りかご11の出入口と同じである。
乗りかご11の出入口の両側に正面柱41a,41bが設けられており、幕板11aと共に乗りかご11の出入口を囲っている。かごドア13が戸開したときに、一方のドアパネル13aは正面柱41aの裏側に設けられた戸袋42aに収納され、他方のドアパネル13bは正面柱41bの裏側に設けられた戸袋42bに収納される。
正面柱41a,41bの一方あるいは両方に表示器43や、行先階ボタン44などが配設された操作盤45、スピーカ46が設置されている。図2の例では、正面柱41aにスピーカ46、正面柱41bに表示器43、操作盤45が設置されている。
ここで、乗りかご11の出入口上部の幕板11aの中央部にカメラ12が設置されている。カメラ12は、かごドア13が乗場ドア14と共に戸開したときに、出入口付近を含めて撮影できるように(図3参照)、幕板11aの下部から下方向に向けて設置される。
図3はカメラ12の撮影画像の一例を示す図である。かごドア13(ドアパネル13a,13b)と乗場ドア14(ドアパネル14a,14b)が全開した状態で、乗りかご11の出入口上部から下方向に撮影した場合を示している。図3において、上側は乗場15、下側は乗りかご11内を示している。
乗場15において、乗りかご11の到着口の両側に三方枠17a,17bが設けられており、その三方枠17a,17bの間の床面16に所定の幅を有する帯状の乗場シル18が乗場ドア14の開閉方向に沿って配設されている。また、乗りかご11の床面16の出入口側に所定の幅を有する帯状のかごシル47がかごドア13の開閉方向に沿って配設されている。
ここで、撮影画像上において、正面柱41a,41bの内側側面41a−1,41b−1のそれぞれに検知エリアEa,Ebが設定される。検知エリアEa,Ebは、撮影画像上で利用者または物を検知するためのエリアであり、ここでは戸開動作中における戸袋42a,42bへの引き込まれ事故を防止するために用いられる。
検知エリアEa,Ebは、それぞれに正面柱41a,41bの内側側面41a−1,41b−1の幅方向に所定の幅D1,D2を有して帯状に設定される。上記幅D1,D2は、例えば内側側面41a−1,41b−1の横幅(短手方向の幅)と同じか、あるいは、若干小さく設定される。上記幅D1,D2と同じ値でも、異なる値でも良い。
また、上記幅D1,D2を部分的に変えて、例えば利用者の手が触れやすい部分の幅D1a,D2aを幅D1,D2よりも少し広げておくことでも良い(図9参照)。これにより、戸袋引き込まれ事故を早めに検知できる。
なお、正面柱41a,41bの正面はエリア設定外とする。正面柱41a,41bの正面には操作盤45などがあり、利用者が近くにいることが多いためである。正面柱41a,41bの内側側面41a−1,41b−1であれば、操作盤45を操作する利用者などを誤検知することがなく、また、かごドア13の開閉動作に影響されない検知エリアEa,Ebを設定することができる。
次に、本システムの動作について詳しく説明する。
図4は本システムにおける全体の処理の流れを示すフローチャートである。
まず、初期設定として、画像処理装置20に備えられた検知部22の検知エリア設定部22aによって検知エリア設定処理が実行される(ステップS11)。この検知エリア設定処理は、例えばカメラ12を設置したとき、あるいは、カメラ12の設置位置を調整したときに、以下のようにして実行される。
すなわち、検知エリア設定部22aは、カメラ12によって撮像された画像上で、検知エリアEa,Ebを設定する。詳しくは、かごドア13が2枚戸両開きタイプであれば、検知エリア設定部22aは、一方のドアパネル13aが引き込まれる戸袋42a付近の正面柱41aの内側側面41a−1に検知エリアEaを設定する。続いて、検知エリア設定部22aは、他方のドアパネル13bが引き込まれる戸袋42b付近の正面柱41bの内側側面41b−1に検知エリアEbを設定する。
撮影画像上で正面柱41a,41bが映る領域は、乗りかご11の各構成部の設計値や、カメラ12固有の値に基づいて算出される。
・間口の幅(かごの出入口の横幅)
・ドアの高さ
・柱の幅
・ドアのタイプ(両開き/右側あるいは左側の片開き)
・間口に対するカメラの相対位置(3次元)
・カメラの角度(3軸)
・カメラの画角(焦点距離)
検知エリア設定部22aは、これらの値に基づいて撮影画像上で正面柱41a,41bが映る領域を算出する。つまり、検知エリア設定部22aは、間口(出入口)の両端から垂直に正面柱41a,41bが立っていると仮定し、間口に対するカメラ12の相対位置・角度・画角を基に正面柱41a,41bの3次元座標を算出する。
3次元座標とは、図5に示すように、かごドア13と水平の方向をX軸とし、かごドア13の中心から乗場15の方向(かごドア13に対して垂直の方向)をY軸とし、乗りかご11の高さ方向をZ軸とした場合の座標である。
なお、例えば図6に示すように、かごシル47のかご内側の両端にマーカm1,m2をそれぞれに置いておき、そのマーカm1,m2の位置を基準にして正面柱41a,41bの3次元座標を求めても良い。あるいは、図7に示すように、かごシル47のかご内側の2点P1,P2の位置を画像処理によって求め、その2点P1,P2の位置を基準にして正面柱41a,41bの3次元座標を求めても良い。
検知エリア設定部22aは、正面柱41a,41bの3次元座標を撮影画像上の2次元座標に投影して、撮影画像上における正面柱41a,41bが映る領域を求め、当該領域内で検知エリアEa,Ebを設定する。詳しくは、検知エリア設定部22aは、正面柱41a,41bの内側側面41a−1,41b−1の長手方向に沿って所定の幅D1,D2を有する検知エリアEa,Ebを設定する。
検知エリアEa,Ebの設定処理は、かごドア13を戸開した状態で実行しても良いし、かごドア13を戸閉した状態で実行しても良い。かごドア13を戸閉した状態の方がカメラ12の撮影画像に乗場15が映り込まない分、検知エリアEa,Ebを設定しやすい。なお、通常、かごシル47の横幅(短手方向の幅)はかごドア13の厚みよりも広い。このため、かごドア13が全閉状態にあっても、かごシル47の一端側が撮影画像に映り込んでいる。したがって、その一端側の位置を基準に正面柱41a,41bの位置を特定して、検知エリアEa,Ebを設定することができる。
このように、正面柱41a,41bの内側側面41a−1,41b−1に検知エリアEa,Ebを設定しておくことで、図8および図9に示すように、戸開時に利用者が正面柱41aの内側側面41a−1に手をついたときに、その手が戸袋42aに引き込まれる前に検知することが可能となる。
以下に乗りかご11の運転時の動作について説明する。
図4に示すように、乗りかご11が任意の階の乗場15に到着すると(ステップS12のYes)、かご制御装置30は、かごドア13を戸開する(ステップS13)。
このとき(かごドア13の戸開動作中)、乗りかご11の出入口上部に設置されたカメラ12によってかごドア13の周辺(正面柱41a,41bなど)が所定のフレームレート(例えば30コマ/秒)で撮影される。画像処理装置20は、カメラ12で撮影された画像を時系列で取得し、これらの画像を記憶部21に逐次保存しながら(ステップS14)、以下のような利用者検知処理をリアルタイムで実行する(ステップS15)。なお、撮影画像に対する前処理として、歪み補正や、拡大縮小、画像の一部の切り取りなどを行っても良い。
利用者検知処理は、画像処理装置20に備えられた検知部22の検知処理部22bによって実行される。
すなわち、検知処理部22bは、カメラ12によって時系列で得られる複数の撮影画像から検知エリアEa,Eb内の画像を抽出することにより、これらの画像に基づいて利用者また物の有無を検知する。具体的には、以下のような方法で検知する。
(a)差分法
図10に示すように、検知処理部22bは、検知エリアEa,Eb内の画像を時系列順に基本画像と比較して、両者の画像の差分から利用者また物の有無を検知する。図10(a)は基本画像であり、予め乗りかご11内に利用者や物が存在しない状態でカメラ12によって撮影した画像から検知エリアEa,Eb内の画像を抽出したものである。同図(b)は検知対象画像であり、戸開時の撮影画像から検知エリアEa,Eb内の画像を抽出したものである。
検知処理部22bは、基本画像と検知対象画像とを比較し、両者の画像に画素の値が異なる部分が所定量以上あれば、戸袋42a,42bの近くに利用者また物が存在しているものと判断する。
(b)動き検知
図11に示すように、検知処理部22bは、撮影画像を所定のブロック単位でマトリックス状に分割し、これらのブロックの中で動きのあるブロックに着目して利用者また物の有無を検知する。
詳しくは、検知処理部22bは、記憶部21に保持された各画像を時系列順に1枚ずつ読み出し、これらの画像の平均輝度値をブロック毎に算出する。その際、初期値として最初の画像が入力されたときに算出されたブロック毎の平均輝度値を記憶部21内の図示せぬ第1のバッファエリアに保持しておくものとする。
2枚目以降の画像が得られると、検知処理部22bは、現在の画像のブロック毎の平均輝度値と上記第1のバッファエリアに保持された1つ前の画像のブロック毎の平均輝度値とを比較する。その結果、現在の画像の中で予め設定された値以上の輝度差を有するブロックが存在した場合には、検知処理部22bは、当該ブロックを動きありのブロックとして判定する。現在の画像に対する動きの有無を判定すると、検知処理部22bは、当該画像のブロック毎の平均輝度値を次の画像との比較用として上記第1のバッファエリアに保持する。以後同様にして、検知処理部22bは、各画像の輝度値を時系列順にブロック単位で比較しながら動きの有無を判定することを繰り返す。
検知処理部22bは、検知エリアEa,Eb内の画像に動きありのブロックがあるか否かをチェックする。その結果、検知エリアEa,Eb内の画像に動きありのブロックがあれば、検知処理部22bは、戸袋42a,42bの近くに人または物が存在するものと判断する。
図3に示したように、検知エリアEa,Ebは、正面柱41a,41bの内側側面41a−1,41b−1に設定されている。したがって、かごドア13(ドアパネル13a,13b)が開閉したときの動きが検知エリアEa,Eb内で検知されることはない。
(c)境界検知
検知処理部22bは、検知エリアEa,Eb内における画像からエレベータ構造物の境界を検知する。ここで言う「エレベータ構造物の境界」とは、正面柱41a,41bの内側側面41a−1,41b−1と戸袋42a,42bとの境界である。検知処理部22bは、上記境界が画像上で途切れていた場合(部分的に隠れていた場合)に、利用者または物の存在するものと判断する。
この方法では、図12に示すように検知エリアEa,Ebを拡張して、上記境界を含むように設定しておく必要がある。なお、画像上で検知エリア内の境界を検出する方法について、例えば特願2017−240799号公報で公知であるため、ここでは詳しい説明を省略する。
カメラ12で撮影された画像には、かごドア13の開閉状態に関係なく、正面柱41a,41bの内側側面41a−1,41b−1と戸袋42a,42bとの境界が存在する。したがって、その境界が画像上で途切れているか否かを検出することで、戸袋42a,42bに近い利用者または物を確実に検知することができ、かつ、戸袋42a,42bから離れている利用者または物を誤検知することがない。
その他の方法として、検知エリアEa,Eb内の画像からエレベータ構造物以外の物体を認識し、その認識結果に基づいて利用者または物の存在を判断することでも良い。物体認識の手法は一般に知られているもので良い。例えば、ディープラーニングやSVM(Support Vector Machine)、ランダムフォレストなどがある。
図4に戻って、かごドア13の戸開動作中に検知エリアEa,Eb内で利用者または物の存在が検知されると(ステップS16のYes)、画像処理装置20からかご制御装置30に対して利用者検知信号が出力される。かご制御装置30の戸開閉制御部31は、この利用者検知信号を受信すると、かごドア13の戸開動作を一時停止し、数秒後にその停止位置から戸開動作を再開する(ステップS17)。
なお、利用者検知信号を受信したときに、かごドア13の戸開速度を通常より遅くすることや、あるいは、かごドア13を逆方向(戸閉方向)に若干移動させてから戸開動作を再開することでも良い。
また、かご制御装置30の通知部32は、乗りかご11内のスピーカ46を通じて音声アナウンスを行い、利用者に対して戸袋42a,42bから離れるように注意を喚起する(ステップS18)。なお、通知の方法は音声アナウンスに限らず、例えば「戸袋の近くは危険ですので、すぐに離れて下さい。」といったようなメッセージを表示することでも良いし、音声アナウンスとメッセージ表示を併用することでも良い。さらに、警告音を鳴らすことでも良い。
検知エリアEa,Eb内で利用者または物の存在が検知されている間、上記処理が繰り返される。これにより、例えば利用者が戸袋42aの近くに手を置いている場合に、戸袋42aに引き込まれることを未然に防ぐことができる。
検知エリアEa,Eb内で利用者または物の存在が検知されなかった場合には(ステップS16のNo)、かご制御装置30はかごドア13の戸閉動作を継続し、戸閉完了後に乗りかご11を目的階に向けて出発させる(ステップS19)。
なお、上記実施形態では、両開きタイプのかごドアを例にして説明したが、図13に示すような片開きタイプであっても同様である。
図13は2枚戸片開きタイプのかごドアが用いられた乗りかご内の出入口周辺部分の構成を示す図である。この例では、乗りかご11の出入口に2枚戸片開きタイプのかごドア13が開閉自在に設置されている。かごドア13は、図14に示すように2枚のドアパネル13a,13bを有し、これらが間口方向に沿って同じ方向に開閉動作する。
かごドア13が片開きタイプの場合、戸袋42aが出入口の片側だけに設けられる。図13の例では、出入口の左側に戸袋42aが設けられており、戸開時に2枚のドアパネル13a,13bが戸袋42aの中に重なった状態で収納される。
ここで、幕板11aに設置されるカメラ12を戸袋42a側に寄せておき、戸袋42a側の正面柱41aに対して検知エリアEaを設定しておく。詳しくは、図3で説明したように、正面柱41aの内側側面41a−1に沿って所定の幅D1を有する帯状の検知エリアEaを設定しておく。これにより、例えば利用者の手が戸袋42aの近くにある場合に、検知エリアEa内の画像からその状態を検知でき、戸開閉動作に反映させることで、戸袋42aへの引き込まれ事故を未然に防ぐことができる。
なお、図13において、他方の正面柱41aに対しても検知エリアEbを設定しておけば、戸閉時にかごドア13の側端部が当たる事故(戸当たり事故)を未然に防ぐことができる。
このように第1の実施形態によれば、乗りかご11の出入口の両側に検知エリアEa,Ebを設定しておくことにより、ドア近くにいる利用者または物を正確に検知できる。これにより、戸袋への引き込まれ事故など、ドアの開閉時に生じる事故を未然に防ぐことができ、エレベータを安全に利用できるようになる。一方、検知エリアEa,Ebを設定する場所を限定することにより、ドアから離れている利用者または物を誤検知することを回避でき、不要なドア制御や注意喚起を防ぐことができる。
なお、上記第1の実施形態では、乗りかご11の出入口の両側に検知エリアEa,Ebを設定したが、少なくとも一方だけに検知エリアを設定しておくことでも良い。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について説明する。
図15は第2の実施形態におけるカメラ12の撮影画像の一例を示す図である。かごドア13(ドアパネル13a,13b)と乗場ドア14(ドアパネル14a,14b)が全開した状態で、乗りかご11の出入口上部から下方向に撮影した場合を示している。図3において、上側は乗場15、下側は乗りかご11内を示している。
上記第1の実施形態と同様に、撮影画像上において、正面柱41a,41bの内側側面41a−1,41b−1のそれぞれに検知エリアEa,Ebが設定される。検知エリアEa,Ebは、利用者または物を検知するためのエリアであり、ここでは戸開動作中における戸袋42a,42bへの引き込まれ事故を防止するために用いられる。
ここで、第2の実施形態では、撮影画像上において、検知エリアEa,Ebに加え、検知エリアEcが設定される。検知エリアEcは、乗りかご11の床面19に設けられたかごシル47に隣接させて設けられる。検知エリアEcは、検知エリアEa,Ebと同様に、撮影画像上で利用者または物を検知するためのエリアであり、かごドア13が2枚戸両開きタイプの場合には、戸閉動作中におけるドア間挟まれ事故を防止するために用いられる。
検知エリアEcは、出入口と直交する方向に所定の幅D3を有し、かごシル47の長手方向に沿って帯状に設定される。上記幅D3は、検知エリアEaの幅D1または検知エリアEbの幅D2と同じでも良いし、異なる値でも良い。
上記幅D3を部分的に変えることでも良い。かごドア13が2枚戸両開きタイプの場合、戸閉動作中に間口の中心でドア間挟まれ事故が発生する。したがって、検知エリアEcの中央部分付近の幅D3aを幅D3よりも少し広げておく(図19参照)。これにより、ドア間挟まれ事故を早めに検知できる。
なお、かごシル47上はかごドア13(ドアパネル13a,13b)が移動するため、エリア設定外とする。つまり、検知エリアEcは、かごシル47上を除き、かごシル47の長手方向の一側辺に隣接させて設定される。これにより、かごドア13の開閉動作に影響されない検知エリアEcを設定することができる。
なお、撮影画像上で検知エリアEcを設定する方法については、検知エリアEa,Ebと同様である。すなわち、乗りかご11の各構成部の設計値や、カメラ12固有の値に基づいてかごシル47の3次元座標を求め、これを撮影画像上の2次元座標に投影して、撮影画像上におけるかごシル47が映る領域を求め、当該領域内で検知エリアEcを設定する。
この場合、例えば図16に示すように、かごシル47のかご内側の両端にマーカm1,m2をそれぞれに置いておき、そのマーカm1,m2の位置を基準にしてかごシル47の3次元座標を求めても良い。あるいは、図17に示すように、かごシル47のかご内側の2点P1,P2の位置を画像処理によって求め、その2点P1,P2の位置を基準にして正面柱41a,41bとかごシル47の3次元座標を求めても良い。
また、検知エリアEcを用いた利用者検知処理についても、検知エリアEa,Ebと同様である。すなわち、検知処理部22bは、カメラ12によって時系列で得られる複数の撮影画像から検知エリアEc内の画像を抽出することにより、これらの画像に基づいて利用者また物の有無を検知する。
このように、検知エリアEa,Ebに加えて、検知エリアEcを設定しておくことで、図18および図19に示すように、例えば戸閉時にかご内から利用者の手が外に出ているような場合に、その手がドアパネル13a,13bの間に挟まれる前に検知することが可能となる。
戸閉動作中に検知エリアEcで人または物が検知されると、画像処理装置20からかご制御装置30に対して利用者検知信号が出力される。かご制御装置30の戸開閉制御部31は、この利用者検知信号を受信すると、かごドア13の戸閉動作を停止して、かごドア13を逆方向(戸開方向)に移動させてリオープンする。このとき、かご制御装置30の通知部32は、乗りかご11内のスピーカ46を通じて音声アナウンスを行い、利用者に対してかごドア13から離れるように注意を喚起する。
ここで、かごドア13が2枚戸両開きタイプの場合には、かごドア13の戸開時に間口中央付近での挟まれ事故は発生しないので、検知エリアEcを無効にしておくことが好ましい。これは、2枚戸両開きタイプの場合、ドアパネル13aとドアパネル13bが間口中央から開くため、利用者が戸開途中で間口中央付近から乗り降りする可能性があるためである。このとき、検知エリアEcが有効であると、乗り降りしている利用者を検知してしまう。
したがって、かごドア13の戸開時に、かごドア13のタイプ(開閉方向による種類:両開/片開き)に応じて検知エリアEcを有効/無効に切り換える構成としておくことが好ましい。つまり、検知処理部22bは、かごドア13の戸開時に、かごドア13の種類を判断し、2枚戸両開きタイプであれば、検知エリアEcを無効にして、当該検知エリアEcを用いた検知処理を実行しない構成にしておく。
一方、かごドア13が2枚戸片開きタイプの場合には、戸開時に隙間引き込まれ事故が発生するので、検知エリアEcは有効にしておく必要がある。以下に、2枚戸片開きタイプの場合について説明する。
図20は2枚戸片開きタイプのかごドアが用いられた乗りかご内の出入口周辺部分の構成を示す図である。この例では、乗りかご11の出入口に2枚戸片開きタイプのかごドア13が開閉自在に設置されている。かごドア13は、図21に示すように2枚のドアパネル13a,13bを有し、これらが間口方向に沿って同じ方向に開閉動作する。
ここで、2枚戸片開きタイプでは、戸開時にドアパネル13aとドアパネル13bが間口中央付近から重なり出して戸袋42aの中に収納される。このとき、ドアパネル13aとドアパネル13bとの間の隙間13cに、利用者の手や衣服、荷物などが引き込まれることがある。2枚戸片開きタイプにおいて、検知エリアEcは、このような戸開動作中における隙間引き込まれ事故を防止するために用いられる。
上述したように、検知エリアEcは、かごシル47の長手方向に所定の幅D3を有して帯状に設定される。ここで、かごドア13が2枚片開きタイプの場合、戸開動作中に2枚のドアパネル13a,13bが間口の中心から戸開方向に向けて重なって移動するため、その間に隙間引き込まれ事故が発生する。したがって、検知エリアEcの中央部分付近から戸開方向に向けた幅D3aを幅D3よりも少し広げておくことでも良い(図21参照)。これにより、隙間挟まれ事故を早めに検知できる。
戸開動作中に検知エリアEcで人または物が検知されると、画像処理装置20からかご制御装置30に対して利用者検知信号が出力される。かご制御装置30の戸開閉制御部31は、この利用者検知信号を受信すると、検知エリアEa,Ebの場合と同様に、かごドア13の戸開動作を一時停止し、数秒後にその停止位置から戸開動作を再開する。なお、かごドア13の戸開速度を通常より遅くすることや、あるいは、かごドア13を逆方向(戸閉方向)に若干移動させてから戸開動作を再開することでも良い。また、かご制御装置30の通知部32は、乗りかご11内のスピーカ46を通じて音声アナウンスを行い、利用者に対してかごドア13から離れるように注意を喚起する。
一方、かごドア13が2枚戸片開きタイプの場合には、かごドア13の戸閉時にかごドア13の側端部(ドアパネル13a,13bの一方の側端部)がぶつかる事故(戸当たり事故)や、かごドア13と間口との間に挟まれる事故が発生することがある。したがって、戸閉時には検知エリアEcを有効にしておくことが好ましい。つまり、検知処理部22bは、かごドア13が2枚戸片開きタイプであった場合には、戸開時でも戸閉時でも検知エリアEcを有効とし、その検知エリアEcを用いた検知処理を実行する。
このように第2の実施形態によれば、乗りかご11の出入口の両側に設定される検知エリアEa,Ebに加え、乗りかご11の床面16のかごシル47側に設定された検知エリアEcを用いて利用者または物が検知される。これにより、例えば間口中央付近で発生するドア間挟まれ事故や隙間引き込まれ事故なども含めて、ドアの開閉時に生じる事故を未然に防ぐことができ、エレベータを安全に利用できるようになる。
なお、上記第2の実施形態では、検知エリアEa,Ebに加えて、検知エリアEcを設定したが、検知エリアEcだけを設定して、利用者または物を検知する構成も可能である。
以上述べた少なくとも1つの実施形態によれば、複数のセンサを必要とせずに、ドア近くにいる利用者または物を正確に検知して、ドア開閉時の事故を未然に防ぐことのできるエレベータの利用者検知システムを提供することができる。
なお、上記各実施形態では、エレベータの乗りかごに設けられるドアを想定して説明したが、例えばビルの玄関口などに設けられる自動ドアであっても本発明を適用することができる。すなわち、例えばビルの玄関口の自動ドアであれば、上記玄関口上部にカメラを設置し、そのカメラの撮影画像を用いて、上記玄関口両側の柱部分の内側に検知エリアEa,Eb(片開きであれば、どちらか一方)を設定する。さらに、上記玄関口の床面にドアの戸開閉方向に沿って検知エリアEcを設定する。以後は、上記各実施形態と同様に検知エリアEa,Eb,Ec内の画像で利用者または物を検知して戸開閉制御に反映させると共に注意喚起を行う。
要するに、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
11…乗りかご、11a…幕板、12…カメラ、13…かごドア、14…乗場ドア、15…乗場、16…乗場の床面、17a,17b…三方枠、18…乗場シル、19…乗りかごの床面、20…画像処理装置、21…記憶部、22…検知部、22a…検知エリア設定部、22b…検知処理部、30…かご制御装置、31…戸開閉制御部、41a,41b…正面柱、41a−1,41b−1…正面柱の内側側面、42a,42b…戸袋、43…表示器、44…行先階ボタン、45…操作盤、46…スピーカ、47…かごシル、32…通知部、Ea,Eb…検知エリア、Ec…検知エリア。
上記撮像手段は、乗りかご内からドアが開閉する出入口付近を含む所定の範囲を撮影する。上記検知エリア設定手段は、上記撮像手段によって得られる撮影画像上で、上記出入口の両側の少なくとも一方に設けられた正面柱に第1の検知エリアを設定し、上記乗りかごの床面のかごシル側に第2の検知エリアを設定する。上記検知処理手段は、上記検知エリア設定手段によって設定された上記第1および第2の検知エリア内の画像に基づいて利用者または物の有無を検知する。
上記構成において、上記検知処理手段は、上記ドアの戸開時に、上記ドアのタイプに応じて上記第2の検知エリアを有効/無効に切り換えることを特徴とする。

Claims (16)

  1. 乗りかご内からドアが開閉する出入口付近を含む所定の範囲を撮影する撮像手段と、
    この撮像手段によって得られる撮影画像上で、上記出入口の両側の少なくとも一方に設けられた正面柱に第1の検知エリアを設定し、上記乗りかごの床面のかごシル側に第2の検知エリアを設定する検知エリア設定手段と、
    この検知エリア設定手段によって設定された上記第1および第2の検知エリア内の画像に基づいて利用者または物の有無を検知する検知処理手段と
    を具備したことを特徴とするエレベータの利用者検知システム。
  2. 上記検知処理手段は、
    上記ドアの戸開動作中に上記第1の検知エリア内の画像および上記第2の検知エリア内の画像に基づいて利用者または物の有無を検知することを特徴とする請求項1記載のエレベータの利用者検知システム。
  3. 上記検知処理手段は、
    上記ドアの戸閉動作中に上記第1の検知エリア内の画像および上記第2の検知エリア内の画像に基づいて利用者または物の有無を検知することを特徴とする請求項1記載のエレベータの利用者検知システム。
  4. 上記検知処理手段は、
    上記ドアの戸開時に、上記ドアのタイプに応じて上記第2の検知エリアを有効/無効に切り換えることを特徴とする請求項1または2記載のエレベータの利用者検知システム。
  5. 上記検知処理手段は、
    上記ドアが両開きタイプの場合に、上記第2の検知エリアを無効にして、上記第2の検知エリアを用いた検知処理を実行しないことを特徴とする請求項4記載のエレベータの利用者検知システム。
  6. 上記第1の検知エリアは、上記撮影画像上で上記正面柱の内側側面に設定されることを特徴とする請求項1記載のエレベータの利用者検知システム。
  7. 上記第1の検知エリアは、上記正面柱の内側側面の幅方向に所定の幅を有して設定されることを特徴とする請求項6記載のエレベータの利用者検知システム。
  8. 上記第2の検知エリアは、上記撮影画像上で上記乗りかごの床面の上記かごシル側に上記ドアの開閉方向に沿って設定されることを特徴とする請求項1記載のエレベータの利用者検知システム。
  9. 上記第2の検知エリアは、上記かごシルの短手方向に所定の幅を有して設定されることを特徴とする請求項8記載のエレベータの利用者検知システム。
  10. 上記検知エリア設定手段は、
    上記乗りかごの各構成部の設計値と上記撮像手段の設置角度、画角とに基づいて上記撮影画像上における上記正面柱の位置と上記かごシルの位置を算出し、その算出された上記正面柱に上記第1の検知エリアを設定し、上記乗りかごの床面の上記かごシル側に上記第2の検知エリアを設定することを特徴とする請求項1記載のエレベータの利用者検知システム。
  11. 上記撮像手段は、
    上記乗りかごの出入口上部に設置されることを特徴とする請求項1記載のエレベータの利用者検知システム。
  12. 上記検知処理手段は、
    上記第1および第2の検知エリア内の画像を時系列順に比較し、各画像の差分から利用者または物の有無を検知することを特徴とする請求項1記載のエレベータの利用者検知システム。
  13. 上記検知処理手段は、
    上記第1および第2の検知エリア内の画像の輝度を時系列順にブロック単位で比較し、動きのあるブロックに基づいて利用者または物の有無を検知することを特徴とする請求項1記載のエレベータの利用者検知システム。
  14. 上記検知処理手段は、
    上記第1の検知エリア内の画像から上記正面柱と上記乗りかごの出入口との第1の境界を検出し、上記第2の検知エリア内の画像から上記かごシルと上記乗りかごの出入口との第2の境界を検出し、上記第1および第2の境界の少なくとも一方が途切れているか否かによって利用者または物の有無を検知することを特徴とする請求項1記載のエレベータの利用者検知システム。
  15. 上記検知処理手段の検知結果に基づいて、上記ドアの開閉動作を制御する戸開閉制御手段をさらに具備したことを特徴とする請求項1記載のエレベータの利用者検知システム。
  16. 上記検知処理手段の検知結果に基づいて、上記乗りかご内の利用者に注意を喚起する通知手段をさらに具備したことを特徴とする請求項1記載のエレベータの利用者検知システム。
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