JP6832066B2 - コルゲートチューブの固定構造、及びこれに用いるコルゲートチューブの製造方法 - Google Patents

コルゲートチューブの固定構造、及びこれに用いるコルゲートチューブの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、例えば自動車等に配索されるワイヤハーネスの電線群を集束保護するコルゲートチューブの固定構造、及びこれに用いるコルゲートチューブの製造方法に関する。
通常、コルゲートチューブは、ワイヤハーネスの長さ方向の所定箇所に樹脂材からなる保護材としてのプロテクタが取り付けられ、該プロテクタによってコルゲートチューブを介したワイヤハーネスの位置決め保持がなされるもので、当該コルゲートチューブをプロテクタに固定する従来のコルゲートチューブの固定構造として、以下の特許文献1に記載されているものが知られている。
このコルゲートチューブの固定構造では、図13に示すように、軸線方向に凹部101及び凸部102が繰り返し連続形成されたほぼ円筒状のコルゲートチューブ100の凹部101を、プロテクタ110のチューブ挿入口111の開口部内周側に突設された係止突部112へと嵌合させることで、プロテクタ110に対してコルゲートチューブ100を係止固定するようになっている。
ところが、コルゲートチューブ100には、図示外のワイヤハーネスに被嵌可能とするスリット103が軸線方向の全域にわたって延設されていることで、このスリット103によって分割された周方向一端側100aが他端側100bの内周側に重合するように入り込むことによってコルゲートチューブ全体が小径化して(図14参照)、該コルゲートチューブ100の凹部101がプロテクタ110の係止突部112から脱落してしまうおそれがある。
そこで、当該固定構造においては、前記プロテクタ110のチューブ挿入口111の開口部内周側に挿入突条113を設けて、この挿入突条113を前記スリット103内へと挿入し、該スリット103により分割された前記一端側100a及び他端側100bをそれぞれ挿入突条113の一端側面113a及び他端側面113bに当接させることによって、前述したような、コルゲートチューブ100の周方向両端側100a,100bが相互に重合してチューブ全体が収縮(小径化)してしまうこと(以下、「コルゲートチューブの重合収縮」と略称する。)による前記コルゲートチューブ100のプロテクタ110からの脱落を防止している。
特開2014−99976号公報
しかしながら、前記従来のコルゲートチューブの固定構造では、コルゲートチューブ100のプロテクタ110挿入後については、前記挿入突条113によって前記コルゲートチューブ100の重合収縮を防止できるが、プロテクタ110への挿入前に前記コルゲートチューブ100の重合収縮が生じた場合は、該コルゲートチューブ100の重合収縮により前記スリット103が閉塞してしまう結果、直ちにコルゲートチューブ100をプロテクタ110に挿入することができず、プロテクタ110に対するコルゲートチューブ100の良好な挿入作業性を確保できない問題があった。
本発明は、かかる技術的課題に着目して案出されたものであり、プロテクタに対するコルゲートチューブの挿入作業性を向上し得るコルゲートチューブの固定構造等を提供することを目的としている。
本発明は、軸線方向に凹部と凸部とが繰り返し連続して形成され、かつ前記軸線方向の全域に延在するスリットが切欠形成されたほぼ円筒状のコルゲートチューブが、内周側に係止突部が突設されたプロテクタの開口部に挿入されることで、前記係止突部が前記凹部に係止してなるコルゲートチューブの固定構造において、前記開口部内に挿入されるコルゲートチューブの凹部のうち前記スリットを介して分割された周方向の一端部及び他端部に、前記凹部よりも大きな肉厚を有する厚肉部を設けたことを特徴としている。
このように、プロテクタの開口部内に挿入されるコルゲートチューブの凹部のうちスリットを介して分割された周方向の一端部及び他端部に、凹部よりも大きな肉厚を有する厚肉部を設けたことにより、コルゲートチューブの周方向一端部及び他端部が前記厚肉部の肉厚分だけ相互に位置ずれしない限り、前記コルゲートチューブの重合収縮を招来するおそれがなくなる。
また、前記コルゲートチューブの固定構造の別の態様として、前記厚肉部は、前記周方向の一端部及び他端部の凹部の外周側に肉盛り部を設けてなることが好ましい。
このように、厚肉部を、周方向の一端部及び他端部の凹部に肉盛り部を付設するかたちで形成することにより、チューブ本体の成形に際して当該成形に係る成形型に変更を加えることなく継続して使用することができ、厚肉部の形成に伴うコルゲートチューブの製造コスト増を抑制することができる。
さらに別の好ましい態様として、前記コルゲートチューブの固定構造の態様のいずれかにおいて、前記厚肉部は、前記スリットを挟んで対向する前記周方向の一端部及び他端部の対向端縁が最も大きな肉厚を形成する最大厚部として構成され、前記最大厚部は、前記凸部とほぼ同じ外径位置まで延設されていることが好ましい。
このように、最大厚部を凸部とほぼ同じ外径位置まで延設することにより、厚肉部を設けたことによってコルゲートチューブが大径化してしまうおそれがなく、従来と同じ(従来と同径の開口部を有する)のプロテクタを使用することができ、厚肉部の形成に伴う当該プロテクタの製造コストの増大を抑制することが可能となる。
さらに、最大厚部を凸部とほぼ同じ外径位置まで延設することにより、前記プロテクタの製造コスト増を招来しない範囲内で、前記コルゲートチューブの重合収縮が発生するまでの周方向一端部及び他端部の相対移動量を最大限に確保することが可能となり、当該コルゲートチューブの重合収縮をより効果的に抑制することができる。
また、別の観点から、前記厚肉部は、チューブ本体を成形した後、該チューブ本体の凹部の表面に樹脂材料を熱溶着して肉盛りすることで、前記チューブ本体の凹部に一体形成されることが好ましい。
かかる構成とすることで、厚肉部の配置や形態等の自由度を大きく確保でき、また、その形成も容易なものとなる結果、当該厚肉部の形成に係る製造コスト増や生産性の低下を抑制することができる。
本発明によれば、コルゲートチューブのスリットを挟んで対向する周方向の両端部に厚肉部を設けたことによって、コルゲートチューブの重合収縮の発生に係る前記周方向両端部の相対移動量が増大する結果、コルゲートチューブの重合収縮を抑制することができる。
本発明に係るコルゲートチューブの固定構造を構成するコルゲートチューブとプロテクタの分解斜視図である。 (a)は図1に示すコルゲートチューブとプロテクタとの組立斜視図、(b)は(a)の縦断面図である。 本発明に係るコルゲートチューブの第1実施形態を示す図であって、(a)は図1に示すコルゲートチューブ単体を下方側から見た斜視図、(b)は(a)のA−A線断面図である。 図3に示すコルゲートチューブの製造方法を表した図であって、(a)はコルゲートチューブを成形型にセットする前の型開状態を表した斜視図、(b)はコルゲートチューブを成形型にセットした型閉状態、(c)は成形型のキャビティ内部に樹脂材料を射出している状態、(d)は成形型からコルゲートチューブを取り出した状態を表した成形型の接合面に沿う断面図である。 本発明に係るコルゲートチューブの第1実施形態の作用効果の説明に供する図3(b)相当図である。 本発明に係るコルゲートチューブの第2実施形態を示す図であって、(a)は図1に示すコルゲートチューブ単体を下方側から見た斜視図、(b)は(a)のB−B線断面図である。 本発明に係るコルゲートチューブの第2実施形態の作用効果の説明に供する図3(b)相当図である。 本発明に係るコルゲートチューブの固定構造の第1変形例を表したプロテクタの斜視図である。 本発明に係るコルゲートチューブの固定構造の第2変形例を表したプロテクタの斜視図である。 本発明に係るコルゲートチューブの固定構造の第3変形例を表したプロテクタの斜視図である。 本発明に係るコルゲートチューブの固定構造の参考例に係るプロテクタの斜視図であり、(a)はプロテクタを装着する前の状態、(b)はプロテクタを装着した後の状態を表した図である。 図11に示すコルゲートチューブの製造方法を表した図であって、(a)はコルゲートチューブを成形型にセットする前の型開状態を表した斜視図、(b)はコルゲートチューブを成形型にセットした型閉状態、(c)は成形型のキャビティ内部に樹脂材料を射出している状態、(d)は成形型からコルゲートチューブを取り出した状態を表した成形型の接合面に沿う断面図である。 従来のコルゲートチューブの固定構造に係るプロテクタの斜視図である。 従来のコルゲートチューブの固定構造に係るコルゲートチューブの横断面図であって、(a)は通常の状態、(b)は重合収縮が発生した状態を表した図である。
以下、本発明に係るコルゲートチューブの固定構造、及びこれに用いるコルゲートチューブの製造方法の実施形態を、図面に基づいて詳述する。
〔第1実施形態〕
図1〜図5は、本発明に係るコルゲートチューブの固定構造の第1実施形態を示す。このコルゲートチューブの固定構造は、従来と同様、図1、図2に示すように、図示外のワイヤハーネスに外装され当該ワイヤハーネスの電線群を集束保護するほぼ円筒状のコルゲートチューブ1と、該コルゲートチューブ1の保護及び保持等に供するプロテクタ2との連結固定に係るものである。
前記コルゲートチューブ1は、軸線方向に凹部11及び凸部12が繰り返し連続形成されてなるほぼ円筒状を呈し、その周方向の所定位置には、前記図示外のワイヤハーネスへの外嵌に供するスリット13が、前記軸線方向の全域にわたって直線状に切欠形成されている。
前記プロテクタ2は、樹脂材料によって上下2分割に形成されたほぼ角筒状を呈し、両側部にそれぞれ矩形枠状の係止枠23,23が突設されたベースとなる下側のプロテクタ本体21と、両側部にそれぞれ前記係止枠23,23に係止可能な係止爪24,24が下方へ向けて延設された上側のカバー部材22と、から構成される。そして、前記カバー部材22の係止爪24,24が前記プロテクタ本体21の前記係止枠23,23に係止することによって、これら両者21,22が連結固定されるようになっている。
また、前記プロテクタ本体21及びカバー部材22には、それぞれ前端側に、連結時において上下に対向するほぼ半円状の開口構成部25a,25bが設けられ、プロテクタ本体21とカバー部材22とが連結されることで、対向する前記両開口構成部25a,25bによって1つの開口部であるチューブ挿入口25が構成されるようになっている。
また、前記各開口構成部25a,25bの内側面には、前記各凹部11に嵌合して係止可能な複数の係止突部26a,26bが周方向に沿って延設され、上下に対向する1対の係止突部26a,26bがそれぞれ対応する前記各凹部11に嵌合して係止するようになっている。
前記各係止突部26a,26bは、縦断面ほぼ三角形状を呈し、先端側の軸方向幅寸法が前記各凹部11の軸方向幅寸法よりも小さく設定されると共に、前記1対の係止突部26a,26bによって形成される内径寸法D2が前記各凸部12の外径寸法D1よりも若干小さくなるように設定されることにより、前記各凹部11に嵌合して係止するようになっている。
また、前記プロテクタ本体21の後端側の内周面であって、その底部となる位置には、コルゲートチューブ1のスリット13内に挿入可能な挿入突条27が、軸線方向に沿って立設されている。この挿入突条27は、プロテクタ本体21に一体成形されてなるもので、前記開口構成部25aの内周面に立設され、前記スリット13内に挿入される挿入部28と、該挿入部28の上端部に段差拡幅状に設けられ、コルゲートチューブ1の内周側に収容される収容部29と、から構成される。
すなわち、前記挿入突条27は、前記挿入部28がコルゲートチューブ1のスリット13内に挿入されて介在することで、コルゲートチューブ1の周方向の相対移動が規制され、該コルゲートチューブ1の重合収縮が規制されるようになっていると共に、前記収容部29がコルゲートチューブ1の内周側に収容されてその内周面に係止することで、コルゲートチューブ1の上下方向の相対移動が規制され、該コルゲートチューブ1をプロテクタ本体21の開口構成部25aへ挿入した後、カバー部材22をプロテクタ本体21に被嵌するまでの間におけるコルゲートチューブ1のプロテクタ本体21からの脱落が規制されるようになっている。
また、前記コルゲートチューブ1の凹部11のうちプロテクタ2のチューブ挿入口25に挿入される所定領域Aにおいてスリット13を介して分割された周方向の一端部1a及び他端部1bには、凹部11の肉厚T1よりも大きな肉厚T2を有する厚肉部30が設けられている。
なお、本実施形態では、前記領域Aに係る3つの凹部11のうち2つに前記厚肉部30が設けられているが、当該厚肉部30は1つのみでもよく、また、全ての凹部11に設けることとしてもよく、数量及び配置については前記領域Aの範囲などコルゲートチューブ1の固定構造の仕様によって自由に変更可能である。
そして、前記厚肉部30は、該当する凹部11の表面に樹脂材料を熱溶着により肉盛りしてなるもので、この肉盛り部31は、横断面ほぼ矩形状を呈し、全体がほぼ均一の肉厚となるように構成されている。換言すれば、この厚肉部30は、周方向全体が最大肉厚T2となる最大厚部30aとして構成されると共に、この最大厚部30aは、前記凸部12とほぼ同じ外径位置まで延設されている。
以下、前記コルゲートチューブ1の製造方法であって、とりわけ厚肉部30を構成する肉盛り部31を成形する方法について、図4に基づいて説明する。
なお、前記肉盛り部31の成形には、半割状の上型41と下型42からなる1対の成形型を用いる。当該成形型の構成について具体的に説明すれば、この上型41及び下型42には、それぞれの接合面に、後述するチューブ本体14の収容保持に供するほぼ半円柱状の収容空間を画成するチューブ保持部41a,42aが凹設されると共に、前記チューブ保持部42aの内周面には、前記各凹部11に嵌合して係止可能な係止突部43が立設されている。そして、この係止突部43のうち肉盛り部31が形成される位置、すなわち当該係止突部43の後述するゲート42c,42c側の端部については、肉盛り部31に相当する部分が切欠形成されていて、前記上下型41,42間に肉盛り部31の成形に係る樹脂材料Pの充填に供する空間としての充填部42b,42bが画成されるようになっていて、下型42の上型41との接合面には、当該各充填部42b,42bに樹脂材料Pを導くための導入通路となる1対のゲート42c,42cが形成されている。
かかる成形型41,42を用いて前記肉盛り部31の成形を行うには、まず、予め前記コルゲートチューブ1の本体となるチューブ本体14を成形した後、このチューブ本体14の前記領域Aを、型開された前記上型41及び下型42のチューブ保持部41a,42aの間に収容保持させて型閉する(図4(a)(b)参照)。
続いて、前記下型42に形成された前記各ゲート42c,42cを介して、前記各充填部42b,42bへと樹脂材料Pを充填することにより、肉盛り部31が成形される(図4(c)参照)。このとき、前記チューブ本体14も加熱された状態となっていて、高温となり液状化した前記樹脂材料Pが充填されることによって、チューブ本体14の凹部11の表面が溶融して、該凹部11の表面に肉盛り部31が一体に成形されることとなる。
そして、前記肉盛り部31の成形が終了した後、上型41及び下型42を型開してコルゲートチューブ1を取り出すことによって、該コルゲートチューブ1が完成する(図4(d)参照)。
以下、本実施形態に係るコルゲートチューブの固定構造の作用効果について具体的に説明する。
従来は、図14に示すように、コルゲートチューブ100自体が薄肉の肉厚T1でもって成形されるため、周方向の一端側100aと他端側100bとが前記肉厚T1分ずれるだけで当該両端側100a,100bが相互に重合してしまうため、比較的容易に前記コルゲートチューブ100の重合収縮が生じてしまっていた。
これに対して、本実施形態に係るコルゲートチューブの固定構造によれば、プロテクタ2のチューブ挿入口25に挿入されるコルゲートチューブ1の凹部11のうちスリット13を介して分割された周方向一端部1a及び他端部1bに、凹部11よりも大きな肉厚T2を有する厚肉部30を設けたことによって、コルゲートチューブ1の周方向両端部1a,1bが前記肉厚T2分だけ径方向へと相互に位置ずれしない限り、コルゲートチューブ1の重合収縮を招来するおそれがなくなる。
すなわち、前記厚肉部30を設けたことによって、コルゲートチューブ1の重合収縮の発生に係る周方向両端部1a,1bの相対移動量を稼ぐことが可能となり、前記コルゲートチューブ1の重合収縮の発生を抑制することができる。これにより、コルゲートチューブ1をプロテクタ2のチューブ挿入口25へと挿入する際の挿入作業性を向上させることができる。
しかも、前記厚肉部30を、前記周方向一端部1a及び他端部1bの凹部11に肉盛り部31を付設するかたちで形成したことから、チューブ本体14の成形に際して当該成形に係る成形型に変更を加えることなく継続して使用することができ、厚肉部30の形成に伴うコルゲートチューブ1の製造コスト増を抑制することができる。
さらに、本実施形態では、前記スリット13を挟んで対向する前記周方向の一端部1a及び他端部1bの対向端縁がそれぞれ最も大きな前記肉厚T2を形成する最大厚部30aとして構成され、かつ該各最大厚部30aがコルゲートチューブ1の凸部12とほぼ同じ外径位置まで延設されていることから、厚肉部30を設けたことによるコルゲートチューブ1の大型化を招来するおそれがなく、従来と同じ(従来と同径のチューブ挿入口25を有する)のプロテクタ2を使用することができ、厚肉部30の形成に伴うプロテクタ2の製造コスト増を抑制することができる。
加えて、前記各最大厚部30aを前記凸部12とほぼ同じ外径位置まで延設することにより、前記プロテクタ2の製造コスト増を招来しない範囲で、前記コルゲートチューブ1の重合収縮が発生するまでの周方向両端部1a,1bの相対移動量を最大限に確保することが可能となり、該コルゲートチューブ1の重合収縮をより効果的に抑制することができる。
また、前記厚肉部30を形成するにあたり、本実施形態では、チューブ本体14を成形した後、該チューブ本体14の凹部11の表面に樹脂材料を熱溶着により肉盛りして一体形成するようにしたことから、厚肉部30の配置や形態等の自由度を大きく確保でき、また、その形成も容易なものとなる結果、当該厚肉部30の形成に係る製造コスト増や生産性の低下を抑制することができる。
〔第2実施形態〕
図6、図7は、本発明に係るコルゲートチューブの固定構造の第2実施形態を示したものであって、前記第1実施形態に係る厚肉部30の形態を変更したものである。なお、本実施形態も、基本的な構成については前記第1実施形態と同様であることから、該第1実施形態と同様の構成については同一の符号を付すことにより、具体的な説明は省略する。
すなわち、本実施形態に係るコルゲートチューブ3では、図6に示すように、前記第1実施形態に係る肉盛り部31が、横断面ほぼ矩形状ではなく、横断面ほぼ三角形状となるように形成されている(図6の符号32参照)。具体的には、本実施形態に係る肉盛り部32は、スリット13を挟んで対向する前記周方向の一端部3a及び他端部3bの対向端縁がコルゲートチューブ3の凸部12とほぼ同じ外径位置まで延設されることよって最も大きな肉厚(図6の符号T2参照)を形成する最大厚部30aとして構成されていて、この最大厚部30aから周方向内側へ肉厚が漸減するように構成されている。
また、本実施形態に係る肉盛り部32についても、前記第1実施形態と同様に、チューブ本体14を成形した後に熱溶着により成形することが可能であり、当該成形方法についての具体的な説明は省略する。
かかる構成から、本実施形態に係るコルゲートチューブの固定構造によっても、コルゲートチューブ3の重合収縮には、前記第1実施形態と同様に、前記肉厚T2分の相対移動量が必要となることから(図7参照)、前記第1実施形態と同様の作用効果が奏せられる。
以上、本発明は、前記各実施形態において例示した構成に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で適用対象の仕様等に応じて自由に変更することができる。
〔その他の実施例〕
図8〜図10は、本発明に係るコルゲートチューブの固定構造に適用し得るプロテクタの他の形態例を示したものである。なお、コルゲートチューブ1については共通であるから、プロテクタ単体のみについて説明すると共に、前記各実施形態と同様の構成については、同一の符号を付すことにより、具体的な説明は省略する。
図8に係るプロテクタ51は、前記挿入突条27を、チューブ挿入口25の開口端部内周に設けた態様を示している。このように、前記各係止突部26a,26bと前記挿入突条27とを、チューブ挿入口25の同一の軸方向領域内に重合するかたちで設けたものを用いてもよい。
図9に係るプロテクタ52は、前記各係止突部26を、前記カバー部材22側にのみ設けることとし、前記プロテクタ本体21には前記挿入突条27のみを設けた態様を示している。このように、前記各係止突部26と前記挿入突条27とを、それぞれ別の部材に配置することによって、チューブ挿入口25の同一の軸方向領域内に重合するかたちで設けたものを用いてもよい。
図10に係るプロテクタ53は、前記プロテクタ本体21と前記カバー部材22とが一体的に構成されたもので、複数に分割形成されたカバー部53a,53bが、プロテクタ本体21の上端縁にそれぞれヒンジ部53c,53dを介して開閉可能に設けられている。このように、前記プロテクタ本体21及びカバー部材22を一体成形したものを用いることも可能である。なお、本実施形態では、作図上、前記挿入突条27については省略してある。
〔参考例〕
図11、図12は、本発明に係るコルゲートチューブの製造方法を応用したコルゲートチューブの固定構造の参考例を示したものである。なお、便宜上、前記各実施形態と同様の構成については、同一の符号を付すことにより、具体的な説明は省略する。
すなわち、本参考例に係るコルゲートチューブの固定構造では、図11に示すように、コルゲートチューブ4のうち、プロテクタ54の内部に挿入される前記領域A内の凹部11に一体形成されたほぼL字形状の係止部55が、上下2分割に形成されたプロテクタ本体21とカバー部材22の接合面にそれぞれ対向するかたちで切欠形成された凹部56a,56bからなる係止凹部56に係止することによって、プロテクタ54に対するコルゲートチューブ4の相対移動が規制されて、プロテクタ54にコルゲートチューブ4が固定されるようになっている。
なお、前記係止部55の形態については、前記係止凹部56に係止することが可能な態様であれば、ほぼL字形状の形態のみならず、コルゲートチューブ4の仕様等に応じて自由に変更することができる。
また、前記係止部55については、図12に示すように、前記第1実施形態に係る肉盛り部31の成形方法を応用して形成することができる。
なお、当該係止部55の成形には、上下2分割の半割状に構成され、各接合面間にチューブ保持部41a,42aが凹設された1対の上型41と下型42からなる成形型を用いる。そして、この成形型のうち下型42の上型41との接合面には、前記係止部55が付設される凹部11に臨むかたちで当該係止部55の形態に対応する凹部であって当該係止部55の成形に係る樹脂材料Pの充填に供する空間としての充填部42bが凹設されると共に、該充填部42bに樹脂材料Pを導くための導入通路となるゲート42cが形成されている。
具体的には、まず、予め前記チューブ本体14を成形した後、このチューブ本体14の前記領域Aを、型開された上型41及び下型42のチューブ保持部41a,42aの間に収容保持させて型閉する(図12(a)(b)参照)。
続いて、前記下型42に形成されたゲート42cを介して充填部42bへと樹脂材料Pを充填することによって、係止部55が成形される(図12(c)参照)。このとき、前記チューブ本体14も加熱された状態となっていて、高温となり液状化した前記樹脂材料Pが充填されることによって、チューブ本体14の凹部11の表面が溶融して、該凹部11の表面に係止部55が一体に成形されることとなる。
そして、前記係止部55の成形が終了した後、上型41及び下型42を型開してコルゲートチューブ4を取り出すことによって、該コルゲートチューブ4が完成する(図12(d)参照)。
以上のように、前記第1実施形態に係る肉盛り部31の成形方法を応用することにより、本参考例のような、コルゲートチューブ4側に雄型の係止部55を設け、かつプロテクタ54側に雌型の係止凹部56を設けて固定するというような固定構造を実現することもできる。
そして、従来は、プロテクタ110のチューブ挿入口111の内周面に係止突部112が突設されていたことによって、コルゲートチューブ100の円滑な挿入が困難となる問題があったが(図13参照)、本参考例のように、前記プロテクタ2の係止突部26a,26bを廃止して、コルゲートチューブ4側に雄型の係止部55を設けると共にプロテクタ54側に雌型の係止凹部56を設けて係止固定するように構成したことで、コルゲートチューブ4に対しプロテクタ54が上下から係止部55を挟み込むかたちで被嵌することとなる結果、前述したようなコルゲートチューブ100の挿入性不良の問題を解消することができる。
また、従来は、プロテクタ110のチューブ挿入口111に突設された挿入突条113がスリット103を介してコルゲートチューブ100の内周側へと入り込むことで前記図示外のワイヤハーネスの収容空間が侵食されてしまうという問題もあったが(図13参照)、本参考例のように、コルゲートチューブ4の外周側に付設した係止部55がプロテクタ54の係止凹部56に係止することで、コルゲートチューブ4の位置決め保持を行うと同時に当該コルゲートチューブ4の重合収縮も抑制されることとなって、前述したようなコルゲートチューブ4の内周側における前記図示外のワイヤハーネスの収容空間の侵食の問題を解消することもできる。
1…コルゲートチューブ
1a・・・周方向一端部
1b・・・周方向他端部
2…プロテクタ
11…凹部
12…凸部
13…スリット
14・・・チューブ本体
25…チューブ挿入口(開口部)
30…厚肉部
30a…最大厚部
31・・・肉盛り部

Claims (4)

  1. 軸線方向に凹部と凸部とが繰り返し連続して形成され、かつ前記軸線方向の全域に延在するスリットが切欠形成されたほぼ円筒状のコルゲートチューブが、周方向に沿って延びる係止突部と、前記軸線方向に沿って延びる突条とが内周側に突設されたプロテクタの開口部に挿入されることで、前記突条が前記スリットに挿入されて当該スリット内に介在することにより前記スリットの開口状態を維持しつつ前記スリットを介して分割された前記コルゲートチューブの周方向の一端部と他端部の重なりが規制された状態で維持されると共に、前記係止突部が前記凹部に係止されるコルゲートチューブの固定構造において、
    前記開口部内に挿入されるコルゲートチューブの凹部のうち前記スリットを介して分割された周方向の一端部及び他端部に、前記凹部よりも大きな肉厚を有する厚肉部を設けたことを特徴とするコルゲートチューブの固定構造。
  2. 請求項1に記載のコルゲートチューブの固定構造において、
    前記厚肉部は、前記周方向の一端部及び他端部の凹部の表面に肉盛り部を設けてなることを特徴とするコルゲートチューブの固定構造。
  3. 請求項1又は2に記載のコルゲートチューブの固定構造において、
    前記厚肉部は、前記スリットを挟んで対向する前記周方向の一端部及び他端部の対向端縁が最も大きな肉厚を形成する最大厚部として構成され、
    前記最大厚部は、前記凸部とほぼ同じ外径位置まで延設されていることを特徴とするコルゲートチューブの固定構造。
  4. 請求項1に記載のコルゲートチューブの製造に供するコルゲートチューブの製造方法であって、
    前記厚肉部は、チューブ本体を成形した後、該チューブ本体の凹部の表面に樹脂材料を熱溶着して肉盛りすることで、前記チューブ本体の凹部に一体形成されることを特徴とするコルゲートチューブの製造方法。
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