JP6835048B2 - コルゲート管 - Google Patents

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Description

本発明は、長手方向に連続する開口部を有し、開口端部近傍の重ね合わせ部同士を重ね合わせて閉管することが可能なコルゲート管に関するものである。
従来、電線等を敷設する際に、電線等はコルゲート管などの保護管に挿通される。コルゲート管は管状であるため、このような管状の部材に電線を挿通するためには、電線を端部から順次送り込む必要がある。しかし、この作業は必ずしも容易ではなかった。
これに対し、コルゲート管の一部に、長手方向に沿ってスリットを形成して開口部を形成し、この開口部から電線を挿入する方法がある。この場合には、電線を長手方向に送り込む必要がないため作業性が良い。
このようなコルゲート管としては、従来は長手方向に沿ってスリットを入れただけのコルゲート管が使用されてきたが、電線の挿入量が多い場合とかコルゲート管を曲げて使用する場合にはスリット部が口開きしてしまうため、コルゲート管外周にテープ巻きを行い、口開きを防いできた。しかしテープ巻きを行なったコルゲート管は、加工性が悪くなるとともにコストアップになる問題がある。
このようなコルゲート管としては、例えば、管軸方向に山部と谷部が繰り返して形成され、円周方向に内側重ね合わせ部と外側重ね合わせ部を重ねて使用するコルゲート管が提案されている(特許文献1)。
また、さらに、管軸方向に沿って山部同士を結ぶリブが内側重ね合わせ部の谷部に形成されていて、内側重ね合わせ部の谷部に形成されたリブが、外側重ね合わせ部の谷部に形成されたリブに収納できる寸法に形成されているコルゲート管が提案されている(特許文献2)。
また、長手方向に沿って環状突部と環状凹部とが交互に形成されたコルゲート管が提案されている(特許文献3)。特許文献3のコルゲート管は、コルゲートチューブ本体部に、スリットを挟んで一方側の側縁部に設けられたロック受部と、他方側の側縁部に設けられ、ロック受部に外周側から嵌るロック片とを含む拡径部とを備える。
また、スロットと長手方向のタングを有する割れ目入り環状保護用シースが提案されている(特許文献4)。特許文献4の環状保護用シースは、連続的な長手方向のスロットによって2つの溝縁部に分離される。タングは、実質的に溝中空部であって、スロットの一方の縁部に形成され、他のスロット縁部に配置可能である。溝は、長手方向に形成される壁によって、スロットの両縁部のレベルで溝縁部壁により閉塞される。また、タングが他方側の縁部の下方に留るとともに平坦であり、タングの厚みが溝中空部又は環状管の壁の厚みと実質的に同等である。また、溝縁部壁は、傾斜され外側に配向している。
また、板状のラップ部を備えながら可撓性を向上させると共にワイヤハーネス等を容易に収容することができるコルゲートチューブが提案されている(特許文献5、6)。特許文献5、6のコルゲートチューブは、チューブ本体の軸線方向に沿って設けられたスリットを挟む一方の端縁に突設された板状のラップ部が、他方の端縁の内周側に重ねられる。また、板状のラップ部に重ねられる各突条部の端部は、切除されて開口が形成されている。
また、管軸方向に山部と谷部が繰り返して形成され、円周方向に内側嵌合部と外側嵌合部を重ねて嵌合させて使用するコルゲート管であって、重ね合わせ部の波部の壁厚が曲線状接続部側の壁厚より薄く、内側重ね合わせ部の幅が内側重ね合わせ部の先端に向けて徐々に小径化して、外側嵌合部と内側嵌合部が密着して嵌合するコルゲート管が提案されている(特許文献7)。
特開2017−175802号公報 特開2017−198257号公報 特開2015−162955号公報 特表2000−505533号公報 特開2002−369331公報 特開2002−369332号公報 特表2001−509241号公報
しかし、特許文献1のコルゲート管は、外側重ね合わせ部と内側重ね合わせ部の重ね合わせが不十分であり、外側重ね合わせ部が内側重ね合わせ部より必要以上に外側に突出するおそれがある。あるいは内側重ね合わせ部が、所定位置に納まらずに、内側重ね合わせ部の先端が重ね合わせ部からはみ出して、コルゲート管の内部に突出し、コルゲート管の内部に収納される電線を傷付けるおそれがある。このように、特許文献1のコルゲート管は、重ね合わせ部の形状が安定しない問題がある。
また、特許文献2のコルゲート管は、管軸方向にリブが形成されているため、内側重ね合わせ部と外側重ね合わせ部の嵌合構造は安定するが、コルゲート管を自動車に取付ける時に、コルゲート管を折り曲げて配管するため、リブ部があると可撓性が低下する問題がある。
また、特許文献3のコルゲート管は、形状が複雑で、加工が困難である。同時に、ロック片の先端が嵌合するロック受部の底部が長手方向に連続して形成されるため、曲げた際に、この部分に白化部が形成されて破断する問題がある。また、白化部が形成された場合において直ぐには破断に到らないでも、自動車に白化部を有するコルゲート管が取付けられた場合には、自動車の走行中の振動疲労などにより、白化部が破断するリスクが高く、実用に供することができない。
また、特許文献4の割れ目入り環状保護用シースは、溝形状の端部に、溝縁部壁が形成されているため、この壁によりコルゲート管の曲げ性が低下するとともに、タングがコルゲート管を曲げた場合に、白化する恐れがある。また、コルゲート管を曲げて使用する場合、タングが内側に突出して内部の電線を傷つける恐れがある。
また、特許文献5、6のコルゲートチューブは、各突条部の端部の開口を形成するために、各突条部の端部近傍と板状のラップ部の端部を同時に切断する必要がある。このため、ブロー成形による切断前のチューブ本体の製造ばらつきを考えると、製造が困難であると同時に板状のラップ部が曲げ加工時に白化する問題がある。
これに対して、チューブ本体の周方向に沿って複数の切込みを形成した板状ラップを、スリットの軸線方向に沿って形成する方法がある。この場合には、ラップが軸線方向に沿って複数の切り込みに分割されているため、コルゲート管が曲げられた場合でも、白化が起こらないが、形状が複雑で各突条部の端部の開口を形成するための切断が困難で生産性が悪いという問題がある。
また、特許文献7のコルゲート管は、内側嵌合部と外側嵌合部を嵌合後に溶接できることが記載されているように、内側嵌合部と外側嵌合部が密着したコルゲート管が形成される。この際、コルゲート管に配線を挿入して、曲げ加工を行なうと、内側重ね合わせ部と外側重ね合わせ部が密着した部分と、重ね合わせ部が存在しない曲線状接続部とでは、剛性に相違が生じる。このため、コルゲート管を曲げると、コルゲート管の口開きや扁平化が起こり、コルゲート管の曲げ加工性が悪いという問題がある。またコルゲート管を曲げて使用するとき、内側重ね合わせ部は内側に突出し、外側重ね合わせ部は外側に突出して、内部の電線や外部の部品を傷つける恐れがある。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、コルゲート管の重ね合わせ部の形状安定性を担保するとともに、重ね合わせ部の先端が管外周に突出するか、あるいは管内周に突出して、周辺部品等を傷付けることなく、曲げ加工性が良好なコルゲート管を提供することを目的とする。
前述した目的を達するために本発明は、円周方向に伸びる山部と谷部が所定間隔で交互に管軸方向に繰り返して複数形成されたコルゲート管であって、管円周方向断面に管軸方向に連続する開口部を有し、前記コルゲート管の長手方向に垂直な断面において、前記コルゲート管の周方向の両端に前記コルゲート管の前記山部同士および前記谷部同士が相互に重なり合う重ね合わせ部と、両端の前記重ね合わせ部をつなぐ曲線状接続部とを有し、前記重ね合わせ部は、外側重ね合わせ部を内側重ね合わせ部の外周側に配置し、前記重ね合わせ部のそれぞれの前記山部同士および前記谷部同士を重ね合わせて管を閉じることが可能であり、前記曲線状接続部と前記内側重ね合わせ部には、前記山部または前記谷部が連続して形成され、前記曲線状接続部と前記内側重ね合わせ部の接続部には、前記接続部の外周側が急激に縮径する段差部が形成され、前記段差部における前記内側重ね合わせ部の前記山部の外周部の高さが前記内側重ね合わせ部の他の部位よりも低く形成され、前記外側重ね合わせ部の先端部近傍の前記山部の高さは、前記外側重ね合わせ部の先端に向かって低くなり、前記内側重ね合わせ部と前記外側重ね合わせ部を重ね合わせる際に、前記外側重ね合わせ部の先端を、前記段差部の近傍に配置することを特徴とするコルゲート管である。
前記外側重ね合わせ部は、前記外側重ね合わせ部の先端部を除いて前記山部の高さが前記曲線状接続部と略同一であり、前記曲線状接続部と前記外側重ね合わせ部との接続部の近傍において、前記曲線状接続部の内周側に突出する突出部が形成され、前記コルゲート管の長手方向に垂直な断面において、前記突出部と前記曲線状接続部とが滑らかにつながることが望ましい。
前記外側重ね合わせ部の先端部近傍には、大径部と前記大径部の先端側に形成される小径部の2段に形成され、前記コルゲート管の長手方向に垂直な断面において、前記大径部の先端側には、前記小径部側に向かう斜め壁が設けられ、前記小径部の周方向の端部が開口するか、あるいは大径部から徐々に縮径する縮径部が設けられ、縮径部の周方向端部が開口されてもよい。
前記外側重ね合わせ部の前記山部の内周面に対して、前記内側重ね合わせ部の前記山部の外周面の高さを低く形成して、前記重ね合わせ部を重ね合わせた際に、前記外側重ね合わせ部の前記山部の内周面と前記内側重ね合わせ部の前記山部の外周面との間に、隙間が形成され、前記外側重ね合わせ部の前記小径部の周方向端部あるいは縮径部の周方向端部の前記隙間は、前記外側重ね合わせ部の他の部分の前記隙間より小さくてもよい。
前記コルゲート管の長手方向の管軸方向の断面において、前記内側重ね合わせ部の前記山部の外周面の幅は、前記外側重ね合わせ部の前記山部の内周面の幅よりも狭く、前記重ね合わせ部を重ね合わせる時に前記外側重ね合わせ部と前記内側重ね合わせ部の前記山部同士の幅方向の間に隙間が形成されることが望ましい。
前記内側重ね合わせ部の円周方向断面の端部の谷部の先端部には、前記谷部の先端部が内周方向に突出しないように斜めに曲線状部または直線状部が形成されることが望ましい。前記内側重ね合わせ部の先端部は、山谷の高さを大きくして重なりの安定性を確保している。このため、前記内側重ね合わせ部の先端部近傍の谷部の高さを高くして、内周側に突出させる。この突出部の面取りを行なって面取部を形成することでバリ防止を行うことができる。
前記外側重ね合わせ部の円周方向断面の端部の山部の先端部近傍には、前記山部の先端部が外周方向に突出しないように斜めに曲線状部または直線状部が形成されてもよい。
前記コルゲート管の内側重ね合わせ部または外側重ね合せ部の円周方向断面の先端部近傍には、前記先端部の谷部または山部の先端部の角部が突出しないように形成される曲線状部または直線状部は、外周方向あるいは内周方向に向けたR面取またはC面取りのいずれかであっても良い。
前記重ね合わせ部を曲げ部の外周側に向けてコルゲート管を長手方向に曲げた時に、前記外側重ね合わせ部の先端と、前記内側重ね合わせ部との嵌合位置が、前記内側重ね合わせ部の前記段差部側から前記内側重ね合わせ部の先端部側に移動曲げた後の前記外側重ね合わせ部の先端部と前記内側重ね合わせ部の隙間が小さくなることで、前記外側重ね合わせ部が外方に突出することなく、曲げた後の前記外側重ね合わせ部と前記内側重ね合わせ部の隙間が小さくなってもよい。
本発明によれば、曲線状接続部と内側重ね合わせ部の接続部に段差部が形成され、段差部における内側重ね合わせ部の山部の外周面の高さが、内側重ね合わせ部の他の部位よりも低く形成される。このため、コルゲート管の外側重ね合わせ部を内側重ね合わせ部に重ね合わせたときに、外側重ね合わせ部の先端近傍では、内側重ね合わせ部からの弾性反発力が緩和され、コルゲート管の重ね合わせ部の形状安定性が担保され、外側重ね合させ部の先端が管外周に突出して、周辺部品を傷付けることを抑制することができる。
また、内側重ね合わせ部は、内側重ね合わせ部の先端近傍から段差部に向かって外周への山部の高さを徐々に低くすることにより、外側重ね合せ部の先端近傍の外周への山部の高さも低くなる。このため、コルゲート管の外側重ね合わせ部を内側重ね合わせ部に重ね合わせたときに、重ね合わせ部が簡単に嵌合されることにより、コルゲート管の重ね合せ部の形状安定化が担保され、外側重ね合せ部の先端が外周に突出して、周辺部品を傷付けることを抑制することができる。
更に、内側重ね合わせ部の先端部から段差部に向かって、外側重ね合わせ部の山部外周面の高さを徐々に低くすることにより、外側重ね合わせ部の先端部を内側重ね合わせ部に重ね合せたとき、外側重ね合わせ部を段差部にスムーズに誘導することができる。また、外側重ね合わせ部の先端部が段差部に到達後は、外側重ね合わせ部の移動が内側重ね合わせ部に形成された段差部に阻止され、それ以上の進入が防止される。このためコルゲート管を重ね合わせたときは、外側重ね合わせ部の先端部が内側重ね合わせ部の段差部付近に配置されることで、形状の安定化を図ることができる。
また、外側重ね合わせ部の先端部を除いて、外側重ね合わせ部の山部の高さが曲線状接続部の山部の高さと略同一であれば、コルゲート管の外周に、円周方向の凹凸や段部が形成されず、外傷等を抑制することができる。この際、曲線状接続部と外側重ね合わせ部との接続部近傍の曲線状接続部の内周側に突出する突出部を形成することで、内側重ね合わせ部の先端が、突出部より外周側に配置され、突出部によって保護される。すなわち、内側重ね合わせ部の先端が、管内周に突出しても、内部の電線を傷付けることを抑制することができる。このとき、突出部の形状はなだらかな曲線状であっても良い。
また、外側重ね合わせ部の先端部近傍の山部の高さを、外側重ね合わせ部の先端に向かって低くすることで、より確実に、外側重ね合させ部の先端が管外周に突出することを抑制し、周辺部品を傷付けることを抑制することができ、また外側重ね合わせ部を内側重ね合わせ部の外周により確実に配置することが可能になる。さらに外側重ね合せ部の先端部を開口することで、開口部を小さくすることができ、外部からの塵埃およびその他の異物の浸入も防止できる。
また、内側重ね合わせ部と外側重ね合わせ部を重ね合わせる際に、外側重ね合わせ部の先端を内側重ね合わせ部の段差部の近傍に配置することで、重ね合せ部を曲げ部の外周側に向けて長手方向に沿って曲率を有するように曲げた時に、外側重ね合わせ部の先端と、内側重ね合わせ部との嵌合位置が、内側重ね合わせ部の段差部側から内側重ね合わせ部の先端部側に移動する。また、反対に重ね合せ部を曲げ部の内周側に向けて曲げた時には、嵌合位置が内側重ね合せ部の段差部にて拘束され、それ以上移動しないことにより確実にコルゲート管の重ね合わせ部の重ね合わせ形状を維持することができる。
また、外側重ね合わせ部の先端部近傍に、大径部と小径部を2段に形成し、大径部の先端側には、小径部側に向かう斜め壁を設けられ、小径部の周方向の端部が開口されることで、より確実に、外側重ね合させ部の先端が管外周に突出することを抑制し、周辺部品を傷付けることを抑制することができる。この際、大径部と小径部を2段に形成するのではなく、大径部から徐々に縮径されるように斜め壁を形成する縮径部が設けられ、縮径部の周方向端部が開口されてもよい。
また、外側重ね合せ部の大径部の先端側に設けられた斜め壁により、外側重ね合せ部先端の開口部を小さくすることができるため、外部からの塵埃およびその他の異物の浸入も防止できる。
また、重ね合わせ部を重ね合わせた際に、外側重ね合わせ部の山部の内周面と内側重ね合わせ部の山部の外周面との間に隙間を形成し、外側重ね合わせ部の小径部先端が開口され、開口部の周方向端部と内側重ね合わせ部との隙間を外側重ね合わせ部の他の部分の隙間より小さくするか、あるいは大径部から徐々に縮径する縮径部の先端近傍または縮径部の先端が開口され、開口部の周方向端部と内側重ね合わせ部との隙間を、外側重ね合わせ部のその他の部分の隙間より小さく形成することで、重ね合わせた後の嵌合の安定化および曲げた時の先端嵌合部の安定性を向上させることができる。
また、外側重ね合せ部先端開口部と内側重ね合せ部との隙間を小さくし、更に内側重ね合せ部の段差部の山部を低くすることで、外側重ね合わせ部の山部も低く形成でき、重ねた合せた場合は、嵌合部の安定化を損なうことなく、外部からの塵埃およびその他の異物の浸入も防止できる。
また、同様に、重ね合わせ部を重ね合わせる時に外側重ね合わせ部と内側重ね合わせ部の山部同士の幅方向の間に隙間を形成することで、重ね合わせた後の嵌合の安定化および曲げた時の可撓性を向上させることができる。
また、内側重ね合わせ部の円周方向断面端部谷部の先端部は、先端部近傍の先端内径が拡径されるように、曲線状または直線状に形成された面取部を設けることで、より確実に、内側重ね合わせ部の先端のとがった部位が管内周に突出することを抑制し、内部の電線または周辺部品を傷付けることを抑制することができる。
外側重ね合わせ部の先端部の円周方向断面の端部の山部の先端部近傍には、前記山部の先端が外周方向に突出しないように内周方向に向けた曲線状または直線状に形成された面取部を設けることで、外部の電線または部品を傷付けることを抑制することができる。
外側重ね合わせ部に設けた面取部または、内側重ね合せ部先端近傍に設けた面取り部は、コルゲート管の長手方向に垂直な断面において、内周方向あるいは外周方向に向けたR面取りまたはC面取りのいずれかとすることができる。
また、重ね合わせ部を曲げ部の外周側に向けてコルゲート管を曲げた時に、外側重ね合わせ部の先端と内側重ね合わせ部との嵌合位置が、内側重ね合わせ部の段差部側から内側重ね合わせ部の先端部側に移動し、曲げた後の外側重ね合わせ部の先端部と内側重ね合わせ部の隙間が小さくなることで、外側重ね合わせ部が外方に突出することを抑制することができる。
本発明によれば、コルゲート管の重ね合わせ部の形状安定性を担保するとともに、重ね合わせ部の先端が管外周に突出して、周辺部品等を傷付けることなく、曲げ加工性が良好なコルゲート管を提供することができる。
コルゲート管1を示す平面図。 コルゲート管1を示す断面図であり、図1のA−A線断面図。 (a)は、図2のB部拡大図、(b)は、図2のC部拡大図。 閉じた状態のコルゲート管1を示す平面図。 閉じた状態のコルゲート管1を示す断面図であり、図4のH−H線断面図。 (a)は、図5のI部拡大図、(b)は、外側重ね合わせ部7bの他の実施形態を示す図。 閉じた状態のコルゲート管1を示す断面図であり、図4のG−G線断面図。 図7のK部拡大図。 (a)は、図8のL−L線断面図、(b)は、図8のM−M線断面図、(c)は、図8のN−N線断面図、(d)は、図8のO−O線断面図。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。図1は、コルゲート管1を示す平面図であり、図2は、図1のA−A線断面図(コルゲート管1の長手方向に垂直な断面図)、図3(a)は、図2のB部拡大図、図3(b)は、図2のC部拡大図である。
コルゲート管1には、円周方向に伸びる山部3と谷部5が所定間隔で交互に管軸方向に繰り返して複数形成される。なお、以下の説明において、コルゲート管1のコルゲートの凸形状の部位である外周部を山部3とし、コルゲート管1のコルゲートの凹形状の部位である内周部を谷部5とする。また、コルゲート管1の山部3、谷部5を、外周側から見た面が山部3、谷部5のそれぞれの外周面となり、山部3、谷部5を、内周側(中心側)から見た面が山部3、谷部5のそれぞれの内周面となる。
コルゲート管1は、管円周方向断面に管軸方向に連続する開口部11を有する。すなわち、開口部11は、コルゲート管1の管軸方向に連続して形成される。また、コルゲート管1の長手方向に垂直な断面において、コルゲート管1の周方向の両端には、コルゲート管1の山部3同士および谷部5同士が相互に重なり合う重ね合わせ部7が設けられる。なお、重ね合わせ部7の一方の側が、内側重ね合わせ部7aであり、他方の側が外側重ね合わせ部7bである。
コルゲート管1の内側重ね合わせ部7aと外側重ね合わせ部7bの間には、曲線状接続部9が形成される。すなわち、曲線状接続部9は、コルゲート管1の周方向両端に設けられた内側重ね合わせ部7aと外側重ね合わせ部7bとをつなぐ部位である。
コルゲート管1の重ね合わせ部7は、外側重ね合わせ部7bを内側重ね合わせ部7aの外周側に配置し、重ね合わせ部7のそれぞれの山部3同士および谷部5同士を重ね合わせて管を閉じることが可能である。なお、コルゲート管1を閉じた状態については詳細を後述する。
図2に示すように、外側重ね合わせ部7bの山部3の高さは、外側重ね合わせ部7bの先端部を除いて曲線状接続部9の山部3の高さと略同一である。すなわち、外側重ね合わせ部7bと曲線状接続部9の境界部においては、外周側に段差等が形成されない。
また、曲線状接続部9の内周部であって、曲線状接続部9と外側重ね合わせ部7bとの接続部の近傍において、曲線状接続部9の内周側に突出する突出部15が形成される。突出部15は、谷部5の内周部に形成され、他の部位に対して内径が小さくなるように内周側に突出して形成された部位である。なお、コルゲート管1の長手方向に垂直な断面において、突出部15と曲線状接続部9とは滑らかにつなげられる。
図3(a)に示すように、外側重ね合わせ部7bの先端部近傍には、大径部19と、大径部19の先端側に形成される略直線状の小径部21の2段に形成される。
また、外側重ね合わせ部7bの先端部近傍の山部3の外周面高さは、外側重ね合わせ部7bの先端に向かって低くなる。より詳細には、コルゲート管1の長手方向に垂直な円周方向の断面において、大径部19の先端側には、小径部21側に向かって径が小さくなる斜め壁20が設けられる。すなわち、外側重ね合わせ部7bの円周方向断面の山部3の先端部近傍には、山部3の先端部が外周方向に突出しないように斜めに曲線状部または直線状部が形成される。例えば、先端部の山部3の先端部が突出しないように形成される曲線状部または直線状部は、外周方向に向けたR面取またはC面取りのいずれかである。
図2に示すように外側重ね合わせ部7bと内側重ね合わせ部7aとを突き合わせた状態において、外側重ね合わせ部7bの谷部5の内周面は、内側重ね合わせ部7aの谷部5の内周面よりも外側に位置する。すなわち、外側重ね合わせ部7bと内側重ね合わせ部7aの突合せ部近傍において、曲線状接続部9の中心から、外側重ね合わせ部7bの谷部5の内周面までの距離よりも、曲線状接続部9の中心から、内側重ね合わせ部7aの谷部5の内周面までの距離の方が小さい。
図1に示すように、内側重ね合わせ部7aには、山部3または谷部5が、曲線状接続部9から周方向に連続して形成される。すなわち、曲線状接続部9と内側重ね合わせ部7aの境界部においても、山部3と谷部5とが管軸方向に繰り返して複数形成される。なお、内側重ね合わせ部7aにおける山部3の外周面の幅は、外側重ね合わせ部7bの山部3の内周面の幅および曲線状接続部9の山部3の内周面の幅よりも狭い。
図3(b)に示すように、内側重ね合わせ部7aと曲線状接続部9との接続部の外周側には、周方向に対して接続部の外周側が急激に縮径する段差部13が設けられる。段差部13においては、内側重ね合わせ部7aの山部3の外周面高さが、曲線状接続部9の山部3の外周面高さよりも低く形成される。さらに、段差部13における内側重ね合わせ部7aの山部3の外周部の高さ(図中D)は、内側重ね合わせ部7aの他の部位の山部3の外周部高さ(図中E)よりも低く形成されている。図示した例では、内側重ね合わせ部7aの先端側から段差部13に向かって、山部3の外周面高さが徐々に低くなる部位が形成される。なお、内側重ね合わせ部7aの先端側から段差部13に向かって、山部3の外周面高さを段階的に低くしてもよい。
また、図3(a)に示すように、コルゲート管1の長手方向に垂直な断面において、内側重ね合わせ部7aの先端部近傍の内面には、内径が拡径されるように外方に向かう面取部23が形成される。すなわち、内側重ね合わせ部7aの円周方向断面の谷部5の先端部には、谷部5の先端部が内周方向に突出しないように斜めに曲線状部または直線状部が形成される。面取部23は、谷部5の内周部の内径が徐々に大きくなるように形成される。例えば、面取部23は、コルゲート管1の長手方向に垂直な断面において、内周方向あるいは外周方向に向けたR面取りまたはC面取りのいずれかである。面取部23によって、内側重ね合わせ部7aの谷部5の先端のとがった部位が管の内周方向に突出することを抑制することができる。
次に、コルゲート管1の製造方法について説明する。図2は、コルゲート管1を示す断面図である。コルゲート素管は、図示を省略するが、本発明にかかるコルゲート管1を製造する前の状態の管体であり、前述したコルゲート管1に形成される開口部11が形成される前の状態である。すなわち、コルゲート管1は、切断部17を刃物で切断することで開口部11を形成し、コルゲート素管はその開口部11近傍を除き、コルゲート管1と同様の構造となる。
コルゲート素管は、例えば押出後ブロー成形等によって製造される。例えば、押出機より、樹脂を筒状に押し出し、筒状素材を形成する。また、無限軌道に設置された金型の移送速度を筒状素材の押出速度と同期させながら、金型を繰り返して移送供給する。
筒状素材は一対の金型により挟まれて成形される。金型は、内面にコルゲート素管の外形に応じた凹凸等が形成された半割り状の半筒部材である。一対の金型が互いに向き合って合わさることで、筒状部材となり、内面にコルゲート素管の外形に応じた山部および谷部等が形成される。
コルゲート素管は、長手方向に沿った開口部を有さない、全体として管状の部材である。コルゲート素管は、円周方向に伸びる山部3と谷部5が所定間隔で交互に管軸方向に繰り返して複数形成される。
コルゲート素管では、内側重ね合わせ部7aの先端と外側重ね合わせ部7bの先端とが接続されている。内側重ね合わせ部7aの先端と外側重ね合わせ部7bの先端との間で切断される。コルゲート素管の切断部17を所定位置において刃物等で切断することで、開口部11を有するコルゲート管1を製造することができる。
前述したように、コルゲート管は、外側重ね合わせ部7bと内側重ね合わせ部7aとを突き合わせた状態において、外側重ね合わせ部7bの谷部5の内周面は、内側重ね合わせ部7aの谷部5の内周面よりも外側に位置する。このため、外側重ね合わせ部7bの山部3(大径部19)の外周面は、内側重ね合わせ部7aの山部3の外周面よりも外側に位置する。したがって、外側重ね合わせ部7b側の山部3(大径部19)と内側重ね合わせ部7aの山部3との突合わせ部の外面に段差が生じる。
次に、コルゲート管1の使用方法について説明する。前述の通り、コルゲート管1の長手方向に垂直な断面において、重ね合わせ部7は、外側重ね合わせ部7bを内側重ね合わせ部7aの外周側に配置し、それぞれの山部3同士および谷部5同士を重ね合わせて管を閉じることが可能である。
図4は、閉じた状態のコルゲート管1を示す平面図である。また、図5は、図4のH−H線断面図であり、図6(a)は、図5のI部拡大図である。
すなわち、図5、図6(a)は、山部3におけるコルゲート管1の長手方向に垂直な断面図である。また、図7は、図4のG−G線断面図であり、図8は、図7のK部拡大図である。すなわち、図7、図8は、谷部5におけるコルゲート管1の長手方向に垂直な断面図である。
前述した様に、内側重ね合わせ部7aと外側重ね合わせ部7bのそれぞれにおいて、山部3と谷部5とが交互に繰り返して形成される。また、外側重ね合わせ部7bの山部3の内周面寸法は、内側重ね合わせ部7aの山部3の外周面寸法よりも大きい。すなわち、外側重ね合わせ部7bの山部3の内周面に対して、内側重ね合わせ部7aの山部3の外周面の高さが低く形成される。また、外側重ね合わせ部7bの谷部5の内周面寸法は、内側重ね合わせ部7aの谷部5の外周面寸法よりも大きく形成されている。
したがって、コルゲート管1は、曲線状接続部9を縮径して、内側重ね合わせ部7aと外側重ね合わせ部7bのそれぞれの山部3同士および谷部5同士を重ね合わせることが可能である。このようにすることで、コルゲート管1を閉じることが可能である。
ここで、内側重ね合わせ部7aと外側重ね合わせ部7bを重ね合わせる際には、外側重ね合わせ部7bの先端が、内側重ね合わせ部7aの段差部13の近傍に配置される。すなわち、外側重ね合わせ部7bの小径部21の先端あるいは先端近傍の開口部が、内側重ね合わせ部7aの段差部13の近傍であって、内側重ね合わせ部7aの基部近傍(曲線状接続部9との境界部近傍)に配置される。
なお、大径部19の先端側に形成される略直線状の小径部21に代えて、大径部19から先端側に向かって徐々に縮径する縮径部としてもよい。図6(b)は、縮径部24が形成された外側重ね合わせ部7bを示す図である。縮径部24は、大径部19から、連続的に高さが低くなるように形成される。なお、縮径部24は、高さが段階的に低くなるように形成されてもよい。
小径部21および縮径部24は、いずれの場合でも、周方向の端部は開口する。すなわち、外側重ね合わせ部7bの先端部近傍に、大径部19と、大径部19の先端側の小径部21とが、小径部21側に向かう斜め壁20を介して2段に形成される場合には、コルゲート管1の長手方向に垂直な断面において、大径部19の先端側には、小径部21の周方向の端部が開口する。または、外側重ね合わせ部7bの先端部近傍に、大径部19から先端側に向かって徐々に縮径する縮径部24が設けられる場合には、縮径部24の周方向端部が開口する。
ここで、図6(a)に示すように、外側重ね合わせ部7bと曲線状接続部9が接続する曲線状接続部9の接続部の谷部の内周部には、突出部15が形成される。前述したように、突出部15における内径(図中R1)は、突出部15以外の部位における内径(図中R2)よりも小さく、突出部15は、曲線状接続部9の中心方向に突出する。
一方、内側重ね合わせ部7aの内周部は、外側重ね合わせ部7bの内側に配置されるため、外側重ね合わせ部7bの内径(例えば図中R2とほぼ同様)に対して、内側重ね合わせ部7aの内径(図中R3)の方が小さい。このため、内側重ね合わせ部7aは、外側重ね合わせ部7bに対して、内周側にはみ出すこととなり、内側重ね合わせ部7aの内周部の先端によって内周側の周方向に段差が形成されることとなる。
しかし、内側重ね合わせ部7aの先端近傍に形成される突出部15によって、内側重ね合わせ部7aの先端が周方向に対して隠される。すなわち、内側重ね合わせ部7aの先端部が、突出部15の最内径部の内接円(図中J)と外側重ね合わせ部7bの内面の間に配置されることで、内側重ね合わせ部7aの先端が、コルゲート管1の内周側に突出して、電線等と接触することを抑制することができる。
特に、内側重ね合わせ部7aの先端内面には、突出部を面取りして形成した面取部23が形成されるため、内側重ね合わせ部7aの先端のとがった部位が、コルゲート管1の内面に突出することを抑制することができる。例えば、前述したコルゲート素管の切断部を切断した際に、内側にバリが形成されても、面取部23によって、バリがコルゲート管1の内側に突出することを抑制することができる。
なお、外側重ね合わせ部7bの山部3の内周面に対して、内側重ね合わせ部7aの山部3の外周面高さは低く形成される。このため、外側重ね合わせ部7bと内側重ね合わせ部7aを重ね合わせた際に、外側重ね合わせ部7bの山部3の内周面と内側重ね合わせ部7aの山部3の外周面間には、隙間が形成される。
また、図8に示すように、内側重ね合わせ部7aの先端部近傍である外側重ね合わせ部の接続部近傍においては、外側重ね合わせ部7bと内側重ね合わせ部7aを重ね合わせた際に、外側重ね合わせ部7bの谷部5の内周面と内側重ね合わせ部7aの谷部5の外周面間にも、隙間が形成される。
図9(a)は、図8のL−L線断面図、図9(b)は、図8のM−M線断面図、図9(c)は、図8のN−N線断面図、図9(d)は、図8のO−O線断面図である。図9(a)〜図9(d)に示すように、各部において、外側重ね合わせ部7bの山部3の内周面と内側重ね合わせ部7aの山部3の外周面間には、隙間25が形成される。この際、外側重ね合わせ部7bの小径部21の周方向端部(あるいは縮径部24の周方向端部)における、外側重ね合わせ部7bの山部3の内周面と内側重ね合わせ部7aの山部3の外周面間の隙間25(図9(a))は、外側重ね合わせ部7bの他の部分(図9(b)〜図9(d))の隙間25より小さい。
なお、高さ方向に対して、例えば、隙間25は、外側重ね合せ部の先端開口部(L−L断面の図9(a))から内側重ね合わせ部の先端部に向かって徐々に大きくなり、段差部13付近(M−M断面の図9(b))その他の部分(N−N断面の図9(c))では、ほぼ同じ隙間が形成される。これにより、外側重ね合わせ部と内側重ね合わせ部の安定した配置が確保され、外側重ね合せ部の外周への突出および内側重ね合せ部の内周への突出が抑制できる。
また、コルゲート管1の長手方向の管軸方向の断面において、内側重ね合わせ部7aの山部3の外周面の幅は、外側重ね合わせ部7bの山部3の内周面の幅よりも狭い。このため、内側重ね合わせ部7aと外側重ね合わせ部7bを重ね合わせる時に、外側重ね合わせ部7bと内側重ね合わせ部7aの山部3同士の幅方向の間にも隙間25が形成される。
なお図9(a)に示す、外側重ね合わせ部7bの先端部近傍(小径部21および斜め壁20近傍の先端開口部)においては、外側重ね合わせ部7bの谷部5の内周面と、内側重ね合わせ部7aの谷部5の外周面とが接触する。更に先端開口部近傍では、図9(a)に示すように、内側重ね合わせ部7aの山部3の外周面と外側重ね合わせ部7bの開口部の山部3内周面との間で小さな隙間25が形成される。この時、開口部近傍での隙間25は、他の重ね合せ部における内側重ね合わせ部7aの山部3の外周面と外側重ね合わせ部7bの内周面との隙間と比べ最も小さい。
このようなコルゲート管1を閉じた状態において、重ね合わせ部7を外周側に向けてコルゲート管1を長手方向に曲げると、外側重ね合わせ部7bの先端と、内側重ね合わせ部7aとの嵌合位置が、内側重ね合わせ部7aの段差部13側から内側重ね合わせ部7aの先端部側に移動しバランスする。このため、曲げた後の外側重ね合わせ部7bと内側重ね合わせ部7aの隙間25が小さくなるが、外側重ね合わせ部7bが外方に突出することがなく、さらに、内側重ね合わせ部7aと外側重ね合わせ部7bの良好な嵌合状態が維持され、安定した嵌合状態が確保される。
このように、コルゲート管1によれば、コルゲート管1の曲げ加工時の口開きや、コルゲート管1の重ね合わせ部の形状安定性を担保するとともに、重ね合わせ部7の先端が、管内周又は管外周に突出して、電線や周辺部品を傷付けることなく、曲げ加工性が良好である。
以上、本実施の形態によれば、コルゲート管1を開いた状態において、開口部11から電線等をコルゲート管1の内部に収容することができるため、コルゲート管1の端部から全長にわたって電線等を送り込む必要がない。その後、前述した様にコルゲート管1を閉管することで、電線等が外部に露出することなく、確実に電線等を保護することができる。また、もちろん、コルゲート管1を閉じた状態で、電線等を送り込んで使用することもできる。
また、曲線状接続部9と内側重ね合わせ部7aの接続部に段差部13が形成されるため、外側重ね合わせ部7bの先端がコルゲート管1の外周に突出して、周辺部品を傷付けることを抑制することができる。また、段差部13における内側重ね合わせ部7aの山部3の外周面の高さが、内側重ね合わせ部7aの他の部位よりも低く形成されるため、コルゲート管1の重ね合わせ部7の形状が安定する。
また、外側重ね合わせ部7bは、先端部を除いて山部3の外周面の高さが曲線状接続部9と略同一である。このため、コルゲート管1の外周に、円周方向の凹凸や段差が形成されず、コルゲート管1の外傷等を抑制することができる。
特に、外側重ね合わせ部7bの先端部近傍の山部3の高さを、外側重ね合わせ部7bの先端に向かって低くすることで、より確実に、外側重ね合わせ部7bの先端が管外周に突出して、周辺部品を傷付けることを抑制することができる。
また、外側重ね合わせ部7bの先端部近傍に、大径部19と小径部21を2段に形成するか、あるいは大径部19から先端側に向かって徐々に縮径する縮径部24を形成して、縮径部24の先端に開口部を設けることで、大径部19の先端側には、小径部21あるいは縮径部24が設けられ、より確実に、外側重ね合わせ部7bが管外周に突出して、周辺部品を傷付けることを抑制することができる。
この際、内側重ね合わせ部7aと曲線状接続部9との境界部近傍に段差部13を設け、内側重ね合わせ部7aと外側重ね合わせ部7bとを重ねる際に、外側重ね合わせ部7bの先端を段差部13の近傍に配置することで、より確実に、コルゲート管1の重ね合わせ部7の形状を安定させることができる。
また、曲線状接続部9と外側重ね合わせ部7bとの接続部近傍の谷部の内周部に、突出部15が形成されるため、内側重ね合わせ部7aの先端が、突出部15によって保護される。このため、内側重ね合わせ部7aの先端が、管内周に突出して、内部の電線を傷付けることを抑制することができる。
特に、内側重ね合わせ部7aの先端部近傍の内面に、R面取りまたはC面取り形状の面取部23が形成される。このため、例えば、コルゲート素管を切断する際に、内側重ね合わせ部7aの先端の内面方向に切断バリが生じた場合でも、内側重ね合わせ部7aの先端のとがった部位がコルゲート管1の内周に突出して、内部の電線を傷付けることを抑制することができる。
また、外側重ね合わせ部7bの山部3の内周面と内側重ね合わせ部7aの山部3の外周面間に隙間25を形成し、外側重ね合わせ部7bの先端の小径部21や縮径部24の隙間を、外側重ね合わせ部7bの他の部分の隙間25より小さくすることで、先端の開口部付近からの塵埃およびその他望ましくない物の浸入を抑え、重ね合わせた後の嵌合状態の安定化するとともに、コルゲート管を曲げる場合の可撓性を損なうことなく、両者を両立させることができる。
同様に、外側重ね合わせ部7bと内側重ね合わせ部7aの山部3同士の幅方向の間に隙間25を形成することで、重ね合わせた後の嵌合の安定化および曲げた時の可撓性を向上させることができる。
以上、添付図を参照しながら、本発明の実施の形態を説明したが、本発明の技術的範囲は、前述した実施の形態に左右されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
たとえば、前述したコルゲート管1は、ヒンジ部を有さず、曲線状接続部9の周方向の断面形状は略一定であるが、曲線状接続部9の少なくとも一部にヒンジ部を配置してもよい。ヒンジ部は曲線状接続部の略中央に設けることが望ましい。
また、より確実に、コルゲート管1の閉管状態を維持させるために、コルゲート管1に対して加熱処理を行ってもよい。例えば、コルゲート管1が熱可塑性樹脂製である場合において、コルゲート管1を加熱することで、コルゲート管1を所望の形状で安定して維持させることができる。
なお、この場合、コルゲート管1を所定温度に加熱した後に、閉管形状にしてもよく、コルゲート管1を所定温度に加熱しながら、閉管形状にしてもよく、コルゲート管1を所定温度で形状に保持した後、所定温度に加熱してもよい。また、コルゲート管1の閉管形状への加工は、バッチ式で金型に保持して成形加工しても良いし、加熱オーブン中で、ロール加工を行うなどのいかなる方法でも良い。なお、熱可塑性樹脂としては、成形性とコストの観点から、PP(ポリプロピレン)及びPA(ポリアミド)が望ましい。また、その他の熱可塑性樹脂も適宜使用することができる。
1………コルゲート管
1a………コルゲート素管
3………山部
5………谷部
7………重ね合わせ部
7a………内側重ね合わせ部
7b………外側重ね合わせ部
9………曲線状接続部
11………開口部
13………段差部
15………突出部
17………切断部
19………大径部
20………斜め壁
21………小径部
23………面取部
24………縮径部
25………隙間

Claims (9)

  1. 円周方向に伸びる山部と谷部が所定間隔で交互に管軸方向に繰り返して複数形成されたコルゲート管であって、
    管円周方向断面に管軸方向に連続する開口部を有し、前記コルゲート管の長手方向に垂直な断面において、前記コルゲート管の周方向の両端に前記コルゲート管の前記山部同士および前記谷部同士が相互に重なり合う重ね合わせ部と、両端の前記重ね合わせ部をつなぐ曲線状接続部とを有し、
    前記重ね合わせ部は、外側重ね合わせ部を内側重ね合わせ部の外周側に配置し、前記重ね合わせ部のそれぞれの前記山部同士および前記谷部同士を重ね合わせて管を閉じることが可能であり、
    前記曲線状接続部と前記内側重ね合わせ部には、前記山部または前記谷部が連続して形成され、
    前記曲線状接続部と前記内側重ね合わせ部の接続部には、前記接続部の外周側が急激に縮径する段差部が形成され、前記段差部における前記内側重ね合わせ部の前記山部の外周部の高さが前記内側重ね合わせ部の他の部位よりも低く形成され
    前記外側重ね合わせ部の先端部近傍の前記山部の高さは、前記外側重ね合わせ部の先端に向かって低くなり、前記内側重ね合わせ部と前記外側重ね合わせ部を重ね合わせる際に、前記外側重ね合わせ部の先端を、前記段差部の近傍に配置することを特徴とするコルゲート管。
  2. 前記外側重ね合わせ部は、前記外側重ね合わせ部の先端部を除いて前記山部の高さが前記曲線状接続部と略同一であり、
    前記曲線状接続部と前記外側重ね合わせ部との接続部の近傍において、前記曲線状接続部の内周側に突出する突出部が形成され、
    前記コルゲート管の長手方向に垂直な断面において、前記突出部と前記曲線状接続部とが滑らかにつながること特徴とする請求項に記載のコルゲート管。
  3. 前記外側重ね合わせ部の先端部近傍には、大径部と前記大径部の先端側に形成される小径部の2段に形成され、前記コルゲート管の長手方向に垂直な断面において、前記大径部の先端側には、前記小径部側に向かう斜め壁が設けられ、前記小径部の周方向の端部が開口するか、あるいは前記外側重ね合わせ部の先端部近傍には、大径部から先端側に向かって徐々に縮径する縮径部が設けられ、前記縮径部の周方向端部が開口されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のコルゲート管。
  4. 前記外側重ね合わせ部の前記山部の内周面に対して、前記内側重ね合わせ部の前記山部の外周面の高さを低く形成して、前記重ね合わせ部を重ね合わせた際に、前記外側重ね合わせ部の前記山部の内周面と前記内側重ね合わせ部の前記山部の外周面との間に、隙間が形成され、前記外側重ね合わせ部の前記小径部の周方向端部あるいは前記縮径部の周方向端部の前記隙間は、前記外側重ね合わせ部の他の部分の前記隙間より小さいことを特徴とする請求項に記載のコルゲート管。
  5. 前記コルゲート管の長手方向の管軸方向の断面において、前記内側重ね合わせ部の前記山部の外周面の幅は、前記外側重ね合わせ部の前記山部の内周面の幅よりも狭く、前記重ね合わせ部を重ね合わせる時に前記外側重ね合わせ部と前記内側重ね合わせ部の前記山部同士の幅方向の間に隙間が形成されることを特徴とする請求項または請求項に記載のコルゲート管。
  6. 前記内側重ね合わせ部の円周方向断面の端部の前記谷部の先端部には、前記谷部の先端部が内周方向に突出しないように斜めに曲線状部または直線状部が形成されることを特徴とする請求項1から請求項のいずれかに記載のコルゲート管。
  7. 前記外側重ね合わせ部の円周方向断面の端部の前記山部の先端部近傍には、前記山部の先端部が外周方向に突出しないように斜めに曲線状部または直線状部が形成されることを特徴とする請求項1から請求項のいずれかに記載のコルゲート管。
  8. 前記コルゲート管の前記内側重ね合わせ部または前記外側重ね合せ部の円周方向断面の先端部近傍には、前記先端部の前記谷部または前記山部の先端部が突出しないように形成される曲線状部または直線状部は、外周方向あるいは内周方向に向けたR面取またはC面取りのいずれかであることを特徴とする請求項または請求項に記載のコルゲート管。
  9. 前記重ね合わせ部を曲げ部の外周側に向けて前記コルゲート管を長手方向に曲げた時に、前記外側重ね合わせ部の先端と、前記内側重ね合わせ部との嵌合位置が、前記内側重ね合わせ部の前記段差部側から前記内側重ね合わせ部の先端部側に移動曲げた後の前記外側重ね合わせ部の先端部と前記内側重ね合わせ部の隙間が小さくなることで、前記外側重ね合わせ部が外方に突出することなく、曲げた後の前記外側重ね合わせ部と前記内側重ね合わせ部の隙間が小さくなることを特徴とする請求項1から請求項のいずれかに記載のコルゲート管。
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