JP6832055B2 - 熱膨張性ブッシング - Google Patents

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Description

本発明は、建築物における区画貫通部の貫通孔に装着されるスリーブ用のブッシング及び該ブッシングを備えた耐火構造に関する。
建築物内などを区画する壁、床、板などの区画体には、配管又はケーブル用の貫通孔が設けられており、かかる区画貫通部には火災時の延焼を防止するための耐火構造が施工されている。例えば特許文献1には、貫通孔が設けられた区画体の貫通部構造であって、貫通孔に貫装されたスリーブと、スリーブの端部に装着されたブッシングと、スリーブに挿通されたケーブルと、スリーブの一方の端部とケーブルとの間の隙間を覆う熱膨張性シートとを有する貫通部構造が開示されている。
特開2007-312599
特許文献1では、鋼製電線管などを通して機器等に引き込むケーブルをスリーブの外部から絶縁するために、ブッシング(碍管)がスリーブの端部に設置されているが、ブッシングは公知の絶縁性の樹脂等により形成された成形品であり、ブッシングの耐火性については着目されていなかった。
本発明の目的は、区画体の貫通部における火炎による延焼を、簡便かつ、より確実に防止することのできるブッシング及びかかるブッシングを備えた耐火構造を提供することにある。
本発明者らは、上記の目的を達成すべく、ブッシングに熱膨張性材料を含有させることで、火災時にブッシングとケーブルの間の空間への火炎の侵入を防ぐことができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の通りである。
[1]貫通孔が設けられた区画体の貫通部の該貫通孔に装着されるスリーブ用のブッシングであって、熱膨張性材料を含むことを特徴とするブッシング。
[2]前記熱膨張性材料が絶縁性であり、かつブッシングの環状本体の内周側に設けられていることを特徴とする項1に記載のブッシング。
[3]前記熱膨張性材料が、ブッシングの環状本体の全体に含まれるか、または
環状本体が、内周部を含む内側部分と、前記内側部分より外側の、外周部を含む外側部分とを備え、前記熱膨張性材料が、ブッシングの環状本体の内側部分に含まれることを特徴とする項1または2に記載のブッシング。
[4]貫通孔が設けられた区画体の貫通部の耐火構造であって、
貫通孔に装着されたスリーブと、
前記スリーブの端部に取り付けられた項1〜3のいずれか一項に記載のブッシングと
を備えたことを特徴とすることを特徴とする耐火構造。
[5]スリーブに挿通された配管又はケーブルと、
前記ブッシングの外周面と前記配管又はケーブルの外周面とを被覆し、前記スリーブの前記端部と前記配管又はケーブルとの間の隙間を閉塞するカバー部材と
をさらに備えたことを特徴とする項4に記載の耐火構造。
本発明によれば、ブッシングが熱膨張性材料を含むため、ケーブルをスリーブ内に引き込むときに絶縁できるだけでなく、火災時にブッシングとケーブルの間の空間への火炎の侵入を防ぐこともでき、区画体の貫通部における火炎による延焼を、簡便かつ、より確実に防止することができる。
(a)本発明の第1実施形態の区画体の貫通部の耐火構造を示す断面図。(b)ブッシングの例を示す斜視図。(c)図1(a)におけるブッシングの要部拡大図。 本発明の第2実施形態の区画体の貫通部の耐火構造を示す断面図。 本発明の第3実施形態の区画体の貫通部の耐火構造を示す断面図。 ブッシングの別例を示す斜視図。 熱膨張性シートの配置の別例を示す断面図。 熱膨張性ケーシングの例を示す断面図。
(第1実施形態)
本発明を建築物における区画体の貫通部の耐火構造に具体化した第1実施形態について図1(a)〜(c)に従って説明する。
図1(a)は防火区画体貫通部構造を示す。図1(a)において、10は防火区画体であるコンクリート壁であり、このコンクリート壁10にケーブル用貫通孔11が設けられている。このケーブル用貫通孔11には電線管であるスリーブ12が貫装されている。スリーブ12の両端部には、電線であるケーブル14を保護する電気絶縁性のブッシング13,13が施されている。スリーブ12は金属製、特には鋼製で、一般に耐火性を有しており、スリーブ12内には複数のケーブル14,14,・・・が挿通されている。
ブッシング13は、ケーブル14が動いた際にスリーブ12の端部でケーブル14を傷つけないようにするためのものであり、図1(b)に示すように、ブッシング13は、熱膨張性材料からなる、中空の略円形の断面を有する環状本体13Aを備え、環状本体13Aによって区画された貫通孔13Cにケーブル14が挿通される。環状本体13は環状本体13Aに設けられた断面略円環状の溝によりスリーブ12を収容する。環状本体13Aの上には、作業者によるブッシング13のスリーブ12への着脱を容易にするための複数の突起部13Bが環状本体13Aの側面に等間隔に設けられている。さらに図1(c)に示すように、環状本体13Aの環状の内側部分(環状本体13Aに設けられたスリーブ12を収容する溝より内方)である内周部13Dと、環状本体13Aの環状の外側部分(環状本体13Aに設けられたスリーブ12を収容する溝より外方)である外周部13Eとは縁部13Fを介して連続しており、内周部13Dはスリーブ12の端部に装着された状態で、ケーブル用貫通孔11内でケーブル14と対面する。
この第1実施形態では、スリーブ12として外径38.1mm、長さ300mmの鋼製電線管(JISC8305)を用い、これを厚さ100mmのコンクリート壁10に予め埋設し、スリーブ12の径に適合したブッシング13をスリーブ12の端部に装着した。ケーブル14としてCV38mm×4心のケーブルを用いる。
本実施形態の防火区画体貫通部構造によれば、一方の室内側(図1のコンクリート壁10の右側かつスリーブ12の外側)で火災が発生した場合、その火災によりスリーブ12の外側のケーブル14,14,・・・が焼失しても、スリーブ12の一端12Aに装着したブッシング13が熱膨張する。より詳細には、ケーブル14に対面するブッシング13の環状本体13Aの内周部13Dが膨張し、ケーブル14の周囲に膨張断熱層を形成する。この膨張断熱層がケーブル14,14,・・・とスリーブ12との間の隙間を閉塞するので、熱や火炎がスリーブ12内を伝搬することを防ぎ、一方の部屋(図1のコンクリート壁10の右側の部屋)からスリーブ12内を通って他方の部屋(図1のコンクリート壁10の左側の部屋)へ熱や火炎や煙が入り込んでしまうことが防止され、火災による延焼が防止される。
また、他方の室内側(図1のコンクリート壁10の左側の部屋)で火災が発生した場合も、火災による室内の温度や圧力が上昇し、スリーブ12を通って熱や火炎が反対側の部屋(図1のコンクリート壁10の右側の部屋) に伝搬しようとしても、ブッシング13がスリーブ12に装着されてあることにより、ブッシング13の内周部13Dが熱膨張してスリーブ12の内周面に接触してスリーブ12の端部12Aを閉塞し、他方の部屋(図1のコンクリート壁10の右側の部屋)へ熱や火炎や煙が入り込んでしまうことが防止され、火災による延焼が防止される。
上記のように、第1実施形態の構成によれば、熱膨張性材料からなる絶縁性のブッシング13をスリーブの端部12Aに配置することで、ケーブル14をスリーブ12内に引き込むときに絶縁できるだけでなく、火災時にブッシング13内に位置するブッシング13の環状本体13Aの内周部13Dが膨張し、区画体の一方の空間から他方の空間へとスリーブ内を通って熱や火炎や煙が入り込むことが防止され、区画体の貫通部における火炎による延焼を、簡便かつ、より確実に防止することができる。
ブッシング13を構成する熱膨張性材料について以下に詳しく説明する。ブッシング13は絶縁性の熱膨張性材料、具体的にはバインダー又はマトリックスとしての熱可塑性樹脂、ゴム物質、又は熱硬化性樹脂などの合成樹脂、熱膨張性黒鉛、及び無機充填材を含む、熱膨張性樹脂組成物から形成された、火災時の熱により膨張する成形品である。成形は射出成型や押出し成形などの公知の方法により行うことが可能である。
ブッシング13を構成する熱膨張性樹脂組成物は、燃焼により焼失した部分を膨張成分が埋める材料から形成であれば特に限定されないが、好ましくは50kW/m2の加熱条件下で30分間加熱した後の体積膨張率が元の体積の2倍以上40倍以下、より好ましくは3倍以上40倍以下、更に好ましくは10倍以上40倍以下である。体積膨張率が2倍を上回ると、膨張成分が合成樹脂の焼失部分を十分に埋めることができる防火性能が発揮され、また40倍以下であると、膨張断熱層の強度が維持され、火炎の貫通を防止する効果が維持されるため、前記の範囲が好ましい。
熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリブテン系樹脂、ポリペンテン系樹脂等のポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂等が挙げられる。
ゴム物質としては、例えば、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、1,2−ポリブタジエンゴム(1,2−BR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、クロロプレンゴム(CR)、ニトリルゴム(NBR)、ブチルゴム(IIR)、エチレン−プロピレンゴム(EPR、EPDM)、クロロスルホン化ポリエチレン(CSM)、アクリルゴム(ACM、ANM)、エピクロルヒドリンゴム(CO、ECO)、多加硫ゴム(T)、シリコーンゴム(Q)、フッ素ゴム(FKM、FZ)、ウレタンゴム(U)等が挙げられる。
熱硬化性樹脂としては、例えば、ポリウレタン、ポリイソシアネート、ポリイソシアヌレート、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリイミド等が挙げられる。
これらの樹脂は、単独で用いても、2種以上を併用してもよい。これらの樹脂のうち、後述する熱膨張性黒鉛を配合する場合に、その膨張温度以下で成形可能であるという観点から、ポリオレフィン系樹脂又はゴム物質が好ましく、中でもポリエチレン系樹脂が好ましい。また、防火性能をより向上させるために、充填剤を多量に配合することが可能であるという観点からは、ゴム物質が好ましい。さらに、樹脂自体の難燃性を上げて防火性能を向上させるという観点からは、フェノール樹脂、エポキシ樹脂が好ましい。特に分子構造の選択が広範囲で、樹脂組成物の防火性能や力学物性を調整することが容易であることから、エポキシ樹脂が好ましい。
膨張性黒鉛は、従来公知の物質であり、天然鱗状グラファイト、熱分解グラファイト、キッシュグラファイト等の粉末を濃硫酸、硝酸、セレン酸等の無機酸と、濃硝酸、過塩素酸、過塩素酸塩、過マンガン酸塩、重クロム酸塩、過酸化水素等の強酸化剤とで処理してグラファイト層間化合物を生成させたもので、炭素の層状構造を維持したままの結晶化合物である。このように酸処理して得られた熱膨張性黒鉛は、さらにアンモニア、脂肪族低級アミン、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物等で中和したものを使用するのが好ましい。
熱膨張性黒鉛の粒度は、20〜200メッシュが好ましい。粒度が200メッシュより小さくなると、黒鉛の膨張度が小さく、十分な膨張断熱層が得られず、また粒度が20メッシュより大きくなると、黒鉛の膨張度が大きいという利点はあるが、樹脂に配合する際に分散性が悪くなり、物性の低下が避けられない。熱膨張性黒鉛の市販品としては、例えば、東ソー社製「GREP−EG」、GRAFTECH社製「GRAFGUARD」等が挙げられる。
熱膨張性樹脂組成物には、さらに無機充填剤を配合することが好ましい。無機充填剤は、膨張断熱層が形成される際、熱容量を増大させ伝熱を抑制するとともに、骨材的に働いて膨張断熱層の強度を向上させる。
無機充填剤としては特に限定されず、例えば、アルミナ、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化鉄、酸化錫、酸化アンチモン、フェライト類等の金属酸化物;水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、ハイドロタルサイト等の含水無機物;塩基性炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛、炭酸ストロンチウム、炭酸バリウム等の金属炭酸塩;硫酸カルシウム、石膏繊維、ケイ酸カルシウム等のカルシウム塩;シリカ、珪藻土、ドーソナイト、硫酸バリウム、タルク、クレー、マイカ、モンモリロナイト、ベントナイト、活性白土、セピオライト、イモゴライト、セリサイト、ガラス繊維、ガラスビーズ、シリカ系バルン、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ケイ素、カーボンブラック、グラファイト、炭素繊維、炭素バルン、木炭粉末、各種金属粉、チタン酸カリウム、硫酸マグネシウム「MOS」(商品名)、チタン酸ジルコン酸鉛、アルミニウムボレート、硫化モリブデン、炭化ケイ素、ステンレス繊維、ホウ酸亜鉛、各種磁性粉、スラグ繊維、フライアッシュ、脱水汚泥等が挙げられる。これらの無機充填剤は単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
無機充填剤の粒径としては、0.5〜100μmが好ましく、より好ましくは1〜50μmである。無機充填剤は、添加量が少ないときは、分散性が性能を大きく左右するため、粒径の小さいものが好ましいが、0.5μm未満になると二次凝集が起こり、分散性が悪くなる。添加量が多いときは、高充填が進むにつれて、樹脂組成物の粘度が高くなり成形性が低下するが、粒径を大きくすることで樹脂組成物の粘度を低下させることができる点から、粒径の大きいものが好ましい。粒径が100μmを超えると、成形体の表面性、樹脂組成物の力学的物性が低下する。
上記無機充填剤の中では、特に含水無機物及び/ 又は金属炭酸塩が好ましい。含水無機物と金属炭酸塩は、骨材的な働きをするところから、燃焼残渣の強度向上や熱容量の増大に寄与するものと考えられる。特に、周期律表I I 族又はI I I 族に属する金属の炭酸塩( 炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム) は、樹脂組成物( I ) の燃焼時に発泡して焼成物を形成するため、形状保持性を高める点から好ましい。
上記水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム等の含水無機物は、加熱時の脱水反応によって生成した水のために吸熱が起こり、温度上昇が低減されて高い耐熱性が得られる点、及び、加熱残渣として酸化物が残存し、これが骨材となって働くことで残渣強度が向上する点で特に好ましい。水酸化マグネシウムと水酸化アルミニウムは、脱水効果を発揮する温度領域が異なるため、併用すると脱水効果を発揮する温度領域が広がり、より効果的な温度上昇抑制効果が得られる。
無機充填剤としては、例えば、水酸化アルミニウムでは、粒径18μmの「ハイジライトH−31」(昭和電工社製)、粒径25μmの「B325」(ALCOA社製)、炭酸カルシウムでは、粒径1.8μmの「ホワイトンSB赤」(備北粉化工業社製)、粒径8μmの「BF300」(備北粉化工業社製)等が挙げられる。
熱膨張性樹脂組成物では、膨張断熱層の強度を増加させ防火性能を向上させるために、前記の各成分に加えて、さらにリン化合物を添加してもよい。リン化合物としては、特に限定されず、例えば、赤リン;トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、キシレニルジフェニルホスフェート等の各種リン酸エステル;リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸マグネシウム等のリン酸金属塩;ポリリン酸アンモニウム類;下記化学式(1)で表される化合物等が挙げられる。これらのうち、防火性能の観点から、赤リン、ポリリン酸アンモニウム類、及び、下記化学式(1)で表される化合物が好ましく、性能、安全性、コスト等の点においてポリリン酸アンモニウム類がより好ましい。
化学式(1)中、R1及びR3は、水素、炭素数1〜16の直鎖状あるいは分岐状のアルキル基、又は、炭素数6〜16のアリール基を表す。R2は、水酸基、炭素数1〜16の直鎖状あるいは分岐状のアルキル基、炭素数1〜16の直鎖状あるいは分岐状のアルコキシル基、炭素数6〜16のアリール基、又は、炭素数6〜16のアリールオキシ基を表す。
赤リンとしては、市販の赤リンを用いることができるが、耐湿性、混練時に自然発火しない等の安全性の点から、赤リン粒子の表面を樹脂でコーティングしたもの等が好適に用いられる。ポリリン酸アンモニウム類としては特に限定されず、例えば、ポリリン酸アンモニウム、メラミン変性ポリリン酸アンモニウム等が挙げられるが、取り扱い性等の点からポリリン酸アンモニウムが好適に用いられる。市販品としては、例えば、クラリアント社製「AP422」、「AP462」、Budenheim Iberica社製「FR CROS 484」、「FR CROS 487」等が挙げられる。
化学式(1)で表される化合物としては特に限定されず、例えば、メチルホスホン酸、メチルホスホン酸ジメチル、メチルホスホン酸ジエチル、エチルホスホン酸、プロピルホスホン酸、ブチルホスホン酸、2−メチルプロピルホスホン酸、t−ブチルホスホン酸、2,3−ジメチル−ブチルホスホン酸、オクチルホスホン酸、フェニルホスホン酸、ジオクチルフェニルホスホネート、ジメチルホスフィン酸、メチルエチルホスフィン酸、メチルプロピルホスフィン酸、ジエチルホスフィン酸、ジオクチルホスフィン酸、フェニルホスフィン酸、ジエチルフェニルホスフィン酸、ジフェニルホスフィン酸、ビス(4−メトキシフェニル)ホスフィン酸等が挙げられる。中でも、t−ブチルホスホン酸は、高価ではあるが、高難燃性の点において好ましい。前記のリン化合物は、単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
また、樹脂組成物には、その物性を損なわない範囲で、さらにフェノール系、アミン系、イオウ系等の酸化防止剤、金属害防止剤、帯電防止剤、安定剤、架橋剤、滑剤、軟化剤、顔料等が添加されてもよい。また、一般的な難燃剤を添加してもよく、難燃剤による燃焼抑制効果により防火性能を向上させることができる。
熱膨張性耐火材料を構成する樹脂組成物において、熱膨張性黒鉛の配合量は、樹脂成分100重量部に対して10〜300重量部が好ましい。配合量が10重量部以上であると、体積膨張率が大きく樹脂サッシを構成する合成樹脂製部材が焼失した部分を十分埋めきることができ防火性能が発揮され、300重量部以下であると機械的強度が維持される。熱膨張性黒鉛の配合量は、より好ましくは20〜250重量部である。
樹脂組成物において、無機充填剤の配合量は、樹脂成分100重量部に対して10〜400重量部が好ましい。配合量が10重量部以上であると、十分な防火性能が得られ、400重量部以下であると機械的強度が維持される。無機充填剤の配合量は、より好ましくは40〜350重量部である。
樹脂組成物において、リン化合物を添加する場合、リン化合物の配合量は、樹脂成分100重量部に対して30〜300重量部である。配合量が30重量部以上であると、膨張断熱層の強度を向上させる効果が十分であり、300重量部以下であると、機械的強度が維持される。リン化合物の配合量は、より好ましくは40〜250重量部である。
(第2実施形態)
次に本発明の第2実施形態の区画体の貫通部の耐火構造を図2に従って説明する。図1と同じ構成については説明を省略する。
第2実施形態では、第1の実施形態の構成に加えて、スリーブ12の一端(図1において右端)のブッシング13の外周部13Eの外表面がカバー部材としての熱膨張性シート20で巻回されると共に、スリーブ12の外側の位置でケーブル14,14,・・・が熱膨張性シート20で巻回されており、スリーブ12の一端とケーブル14,14との間の隙間が熱膨張性シート20により覆われている。
熱膨張性シート20は、押さえ部材としての針金16によってケーブル14,14,・・・に固定されている。この固定は、熱膨張性シート20がケーブル14,14,・・・に接触する部分を固定すれば十分である。
熱膨張性シート20は、熱膨張層としてのシート状の樹脂組成物の片面に熱非膨張層としてのアルミガラスクロスを積層したものであり、所定温度以上で加熱されると、厚み方向に膨張して膨張断熱層を形成するようになっている。ここで前記熱膨張層の加熱されたときの膨張の程度は、好ましくは元の体積の2倍以上40倍以下、より好ましくは3倍以上40倍以下、更に好ましくは10倍以上40倍以下である。
熱膨張性シート20の熱膨張層としてのシート状の樹脂組成物の成分は、バインダー又はマトリックスとしての熱可塑性樹脂、ゴム物質、又は熱硬化性樹脂などの合成樹脂、熱膨張性黒鉛、及び無機充填材を含み、合成樹脂、熱膨張性黒鉛、及び無機充填材の種類及び含有量は、上述したブッシング13を構成する熱膨張性樹脂組成物と同じであっても異なっていてもよい。
また、好適には、前記樹脂組成物には粘着性付与剤が混合され、これにより、前記熱膨張性シート20をスリーブ12の外周面12Bに直接に又はブッシング13等を介して間接に粘着することができる。このとき、熱膨張性シート20を、部分的にブッシング13を介して外周面12Bに巻き付けると共に、その残部を直接に外周面12Bに巻き付けることもできる。この場合、熱膨張性シート20は、ブッシング13と外周面12Bとに跨って巻き付けられた構成となる。
このような熱非膨張層は、火災による熱によって実質的に膨張せず、内側の熱膨張層が外方に膨らむことを妨げるように機能できるものであれば、適宜素材は選択することができる。このため、不燃性や難燃性の材料が望ましい。例えば、ロックウール、セラミックウール、ガラス繊維等を用いた無機繊維紙、難燃剤を表面に塗布した難燃紙、アルミニウム箔、ステンレス箔等の金属箔、アルミニウム箔積層紙、アルミガラスクロス等を用いることができる。
熱膨張性シート20は、アルミガラスクロスを外側にして巻回される。すなわち、熱膨張性シート20のスリーブ側20Aは、スリーブ12の一方の端部12Aの外周面12Bに粘着されている。ここでは、熱膨張性シート20のスリーブ側20Aは、ブッシング13を介して外周面12Bに取り付けられている。更に、熱膨張性シート20のケーブル側20Bはケーブル14の外周面14Aに巻き付けられている。熱膨張性シート20のケーブル側20Bは、針金16によって外方から押さえられている。熱膨張性シート20の作製方法については特開2007-312599に記載されている。
第2実施形態では、第1実施形態の寸法のスリーブ12、コンクリート壁10、ブッシング13、及びケーブル14に対し、幅60mm、長さ160mmにカットした熱膨張性シート20を用いた。
第2実施形態の防火区画体貫通部構造によれば、熱膨張性シート20を巻き付けた室内側(図1のコンクリート壁10の右側かつ熱膨張性シート20の外側)で火災が発生した場合、その火災により熱膨張性シート20の外側のケーブル14,14,・・・が焼失しても、スリーブ12の一端12Aに装着したブッシング13が熱膨張するのに加えて、スリーブ12の一端12Aにケーブル14,14,・・・とともに巻回した熱膨張性シート20が熱膨張して膨張断熱層を形成する。より詳細には、ケーブル14に対面するブッシング13の環状本体13Aの内周部13Dが膨張し、ケーブル14の周囲に膨張断熱層を形成するのに加え、熱膨張性シート20の熱膨張層が膨張し、更にこれが外方に膨らむのを熱非膨張層が抑え、ケーブル14の周囲に膨張断熱層を形成する。これらの膨張断熱層がケーブル14,14,・・・とスリーブ12との間の隙間を閉塞するので、熱や火炎がスリーブ12内を伝搬することを防ぎ、一方の部屋(図1のコンクリート壁10の右側の部屋)からスリーブ12内を通って他方の部屋(図1のコンクリート壁10の左側の部屋)へ熱や火炎や煙が入り込んでしまうことが防止され、火災による延焼がさらに効果的に防止される。
また、熱膨張性シート20を巻き付けていない室内側(図1のコンクリート壁10の左側の部屋)で火災が発生した場合も、火災による室内の温度や圧力が上昇し、スリーブ12を通って熱や火炎が反対側の部屋(図1のコンクリート壁10の右側の部屋) に伝搬しようとしても、ブッシング13が熱膨張性シート20に装着されてあることにより、ブッシング13の内周部13Dが熱膨張してスリーブ12の内周面に接触してスリーブ12の端部12Aを閉塞し、他方の部屋(図1のコンクリート壁10の右側の部屋)へ熱や火炎や煙が入り込んでしまうことが防止され、火災による延焼が防止される。さらに、スリーブ12の端部12Aに熱膨張性シート20に装着されてあることにより、スリーブ12の外部への延長内部が酸欠状態となり、且つ熱量の供給が抑制されることによっても延焼を防ぐことができる。
(第3の実施形態)
次に本発明の第3実施形態の区画体の貫通部の耐火構造を図3に従って説明する。図1と同じ構成については説明を省略する。
図3では、防火区画体としての床50に上下階にケーブルを通すためのケーブル用貫通孔51を設け、このケーブル用貫通孔11にスリーブ52を貫装させ、スリーブ52にブッシング13を装着し、スリーブ52内に複数のケーブル14,14,・・・を挿通させた。そして、熱膨張性シート20を、スリーブ52の上端部(即ち、一方の端部)52Aの外周面52Bにブッシング13を介して巻き付けた。また、熱膨張性シート20をケーブル14にも巻き付け、これにより上端部52Aとケーブル14との間の隙間を覆った。
第3実施形態では、スリーブ52として外径113.4mm、長さ300mmの鋼製電線管(JISC8305)を用い、これを厚さ100mmのコンクリート壁10に予め埋設し、スリーブ12の径に適合したブッシング13をスリーブ12の端部に装着した。ケーブル14としてCV325mmのケーブルを用いる。上記熱膨張性シート20は幅150mm、長さ460mmにカットして用いる。
第3実施形態によれば、下の階で火災が発生した場合、火災による室内の温度や圧力が上昇し、スリーブ52を通って熱や火炎が上の階へ伝搬しようとするが、スリーブ52の上端部にブッシング13が装着されていることにより、火災時にはブッシング13がケーブル14,14,・・・とスリーブ12との間の隙間を閉塞するので、熱や火炎がスリーブ52内を伝搬することが防止される。
さらにはスリーブ52の上端部に熱膨張性シート20が巻き付けてあることにより、スリーブ52の上端部が閉塞された状態となるため、火炎の侵入スリーブ52の内部が酸欠状態となり、且つ熱量の供給が抑制されるため延焼を防ぐことができ、また、この火災の熱により、熱膨張性シート20が熱膨張して膨張断熱層を形成し、この膨張断熱層がケーブル14,14,・・・とスリーブ52の上部との間の隙間を閉塞するので、下の階の部屋からスリーブ52内を通って上の階の部屋へ熱や火炎や煙が入り込んでしまうことが防止され、火災による延焼が防止される。
ところで、火は下から上に燃え上がっていくので、上の階から下の階へ燃え広がることはなく、また床の温度も高くないので、下の階から上の階へ燃え広がることだけを想定しておけばよく、スリーブ52の上部側のみに熱膨張性シート20を巻回しておくだけで、延焼の防止を有効に図ることができる。
ここまで、本発明を第1〜3実施形態を例にとって説明してきたが、本発明はこれに限られず、以下のような種々の変形が可能である。
・ブッシング13は第1〜3実施形態に示したものに限定されず、熱膨張性材料を含有する任意のブッシングであってもよい。例えば図4に示すように、環状本体13Aが、2つの異なる部分、すなわち内周部13Dを含む環状本体13Aの内側部分13Gと、内側部分13Gより外側の、環状本体13Aの外周部13Eを含む環状本体13Aの外側部分13Hとから形成されてもよい。この場合、内側部分13Gは熱膨張性材料である上述の熱膨張性樹脂組成物を含み、外側部分13Hは内側部分13Gとは異なる熱膨張性樹脂組成物又は非熱膨張性樹脂組成物を含む。火災時には、第1実施形態と同様、ケーブル14に対面するブッシング13の環状本体13Aの内側部分13G(及び内周部13D)が膨張することで、この膨張断熱層がケーブル14,14,・・・とスリーブ12との間の隙間を閉塞するので、熱や火炎がスリーブ12内を伝搬することが防止される。
・熱膨張性シート20は、スリーブ12の一方の端部だけでなく、図5に示すように、スリーブ12の両端に巻回されていてもよい。
・スリーブ12や、スリーブ12の端部12A、熱膨張性シート20及びケーブル14の間に形成された空間には、耐熱シール材( 耐火パテ) 、熱膨張性シート、または不燃材からなる充填材(非図示)がさらに設けられてもよい。この不燃材は例えばロックウールやセラミックウールなどである。
・熱膨張性シート20の代わりに、アルミニウムはく張ガラスクロス(ALGC)テープや、アルミニウムはく張割布、アルミニウムはく張クラフト紙などの不燃性カバー材を用いてもよい。
・熱膨張性シート20の代わりに、図6に示すように、カバー部材としてのカバーキャップ120が設けられていてもよい。カバーキャップ120は樹脂成形品である。カバーキャップ120は、火災時の熱に対して実質的に非変形のケーシング122と、このケーシング122の内部空間に充填された熱膨張性材124とを備えている。ケーシング122には、例えばアルミニウム、スチール材等を用いることができる。熱膨張性材124には、上記の第2又は3実施形態で用いた熱膨張性シート20の熱膨張層の樹脂組成物を使用することができる。ただし後述するように熱膨張性材124をスリーブの外周面の粘着に用いないので、粘着性付与剤を混合しなくても良い。
この実施形態では、カバーキャップ120は二つの部品120A,120Bから構成されている。この二つの部品120A,120Bは、同一形状であり、部品の共用化が図られている。二つの部品120A,120Bが組み付けられてできるカバーキャップ120は、管形状となっており、一方の管端(図6において右側)が半球状に形成され且つその先端には断面円形の先端側開口が設けられている。カバーキャップ120の管状部分の内径は適用するスリーブの外径に、先端側開口の内径は適用するケーブル14の外径に合わせて適宜変更可能である。
ケーシング122の内部には、熱膨張性材124を充填するための空間が形成されており、この内部空間に熱膨張性材124が充填されている。ケーシング122の一方の端部(一端)122A側は閉止されており、他方の端部(他端)122B側には熱膨張性材124が膨張した際に膨出可能な膨出用開口122Cが設けられている。更に、他端122Bには組付用フランジ122Dが形成されている。
次に、このような構成を有するカバーキャップ120を用いた貫通部構造について説明する。この実施例2の貫通部構造では、区画体としてのコンクリート壁10の貫通孔11にスリーブ12が貫装されており、このスリーブ12に1本のケーブル14が挿通されている。カバーキャップ120は、スリーブ12の一方の端部12Aとケーブル14との間の隙間を覆うように組み付けられる。このとき、カバーキャップ120は二つの部品120A,120Bから構成されるため、組み付けが容易である。
この貫通部構造をより詳細に説明すると、ケーシング122の一端122Aはスリーブ12の一方の端部12Aの外周面12Bに取り付けられ、他端122Bはケーブル14の外周面14A上又は外周面14A近傍に配置される。すなわち、膨出用開口122Cがケーブル14の外周面14A上又は外周面14A近傍に位置する。ここで他端122Bとケーブル14の外周面14Aとの間には、好適には、粘着テープや粘着剤が設けられる。これにより、ケーブル14の外周面14Aの周囲をより確実に閉塞することができる。
この例では、スリーブ12の一方の端部12Aにブッシング13が装着されており、ケーシング122の一端122Aがブッシング13を介してスリーブ12の外周面12Bに取り付けられている。このとき、ケーシング122の一端122Aはアルミテープや不燃性のバンド、針金等を用いて適宜スリーブ12に取り付けることができる。
ケーシング122の他端122B側については、ケーブル14がケーシング122の先端側開口を通るように配置して、例えば針金やバンドからなる押さえ部材16を、組付用フランジ122Dの周囲に巻き付けることにより固定できる。
この貫通部構造においても、実施例1の試験3と同様にスリーブ12の一方の端部12A、カバーキャップ120及びケーブル14の間に形成された空間に、耐熱シール材( 耐火パテ) 、熱膨張性シート、または不燃材からなる充填材30を充填することが可能である。
貫通部構造を備える区画体の近傍において火災が発生した場合、その熱によって熱膨張性材124が膨張するが、ケーシング122の一端122A側が閉止されているので、熱膨張性材124は膨出用開口122Cのみから膨出する。しかも、膨出用開口122Cがケーブル14の外周面14A上又は外周面14A近傍に位置している。従って、増加体積分の熱膨張性材がケーブル14側に向けて膨出するため、ケーブル14が焼失した場合であっても早期に且つより確実に隙間を閉塞することができる。
この例では、カバーキャップ120が二つの部品から構成されているため、ケーブル14が挿通された状態でも組み付け可能であり便利である。しかし、カバーキャップ120を一部品で構成しても良いし、三つ以上の部品で構成しても良い。また、スリーブ12の他方の端部12C側に、カバーキャップ120と同様の第二のカバーキャップ(図示せず)を設けてもよい。
・ケーブル14は、第1〜3実施形態では電線であったが、他の任意の配管又はケーブルがスリーブ12内に配置されてもよい。
10・・・区画体としての壁、11,51…貫通孔、12,52…スリーブ、13…ブッシング、12A,52A…スリーブの端部、13A…ブッシングの環状本体、13D…内周部、13E…外周部、14…ケーブル、14A…配管又はケーブルの外周面、20…カバー部材としての熱膨張性シート、120…カバー部材としてのカバーキャップ。

Claims (6)

  1. 貫通孔が設けられた区画体の貫通部の耐火構造であって、
    貫通孔に装着されたスリーブと、前記スリーブに挿通された配管又はケーブルと、前記スリーブの端部に取り付けられたブッシングとを備え
    前記ブッシングは環状本体を有し、前記環状本体には、前記スリーブの端部を収容する溝が設けられ、
    前記環状本体の全体が熱膨張性材料を含み、前記熱膨張性材料は合成樹脂、熱膨張性黒鉛および無機充填材を含有しており、前記ブッシングと前記配管又はケーブルとの間には熱膨張性材料は配置されていないことを特徴とする耐火構造。
  2. 貫通孔が設けられた区画体の貫通部の耐火構造であって、
    貫通孔に装着されたスリーブと、前記スリーブに挿通された配管又はケーブルと、前記スリーブの端部に取り付けられたブッシングとを備え
    前記ブッシングは環状本体を有し、前記環状本体には、前記スリーブの端部を収容する溝が設けられ、
    前記環状本体が内周部を含む内側部分と、前記内側部分より外側の外周部を含む外側部分とを備え、
    前記環状本体の内側部分の全体が熱膨張性材料を含み、前記熱膨張性材料は合成樹脂、熱膨張性黒鉛および無機充填材を含有しており、前記環状本体の外側部分は、前記内側部分とは異なる熱膨張性組成物又は非熱膨張性組成物を含有しており、前記ブッシングと前記配管又はケーブルとの間には熱膨張性材料は配置されていないことを特徴とする耐火構造。
  3. 前記ブッシングの外周面と前記配管又はケーブルの外周面とを被覆し、前記スリーブの前記端部と前記配管又はケーブルとの間の隙間を閉塞するカバー部材をさらに備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の耐火構造。
  4. 貫通孔が設けられた区画体の貫通部の耐火構造であって、
    貫通孔に装着されたスリーブと、前記スリーブに挿通された配管又はケーブルと、前記スリーブの端部に取り付けられたブッシングとを備え、
    前記ブッシングは環状本体を有し、前記環状本体には、前記スリーブの端部を収容する溝が設けられ、
    前記環状本体の全体が熱膨張性材料を含み、前記熱膨張性材料は合成樹脂、熱膨張性黒鉛および無機充填材を含有しており、
    前記ブッシングの外周面と前記配管又はケーブルの外周面とを被覆し、前記スリーブの前記端部と前記配管又はケーブルとの間の隙間を閉塞するカバー部材を備え、前記カバー部材は前記ブッシングの外周面の全面を被覆している耐火構造。
  5. 貫通孔が設けられた区画体の貫通部の耐火構造であって、
    貫通孔に装着されたスリーブと、前記スリーブに挿通された配管又はケーブルと、前記スリーブの端部に取り付けられたブッシングとを備え、
    前記ブッシングは環状本体を有し、前記環状本体には、前記スリーブの端部を収容する溝が設けられ、
    前記環状本体が内周部を含む内側部分と、前記内側部分より外側の外周部を含む外側部分とを備え、
    前記環状本体の内側部分の全体が熱膨張性材料を含み、前記熱膨張性材料は合成樹脂、熱膨張性黒鉛および無機充填材を含有しており、前記環状本体の外側部分は、前記内側部分とは異なる熱膨張性組成物又は非熱膨張性組成物を含有しており、
    前記ブッシングの外周面と前記配管又はケーブルの外周面とを被覆し、前記スリーブの前記端部と前記配管又はケーブルとの間の隙間を閉塞するカバー部材を備え、前記カバー部材は前記ブッシングの外周面の全面を被覆している耐火構造。
  6. 前記熱膨張性材料が絶縁性であることを特徴する請求項1〜5のいずれか一項に記載の耐火構造
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