JP6830352B2 - アルカリ可溶性樹脂および感光性樹脂組成物 - Google Patents

アルカリ可溶性樹脂および感光性樹脂組成物 Download PDF

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Description

本発明は、アルカリ可溶性樹脂、および、このアルカリ可溶性樹脂を含有する感光性樹脂組成物に関する。特に、弾性回復率に優れた硬化物を形成できるアルカリ可溶性樹脂に関する。
一般的に液晶表示装置は、薄膜トランジスタ基板(TFT)と、対向するカラーフィルター基板に透明電極を積層した基板との間に、液晶を配置することにより構成されている。高品質の液晶表示装置を得るためには、両基板間の間隔(ギャップ)を精度よく均一にコントロールする必要がある。このようなギャップコントロールのために、従来、均一な粒子径をもつシリカビーズ、プラスチックビーズなどの粒子状のスペーサーが使用されている。しかし、粒子状スペーサーは球形であるため、基板上の特定位置に配置することが困難である。そして、画素形成領域にスペーサー粒子が存在すると、スペーサー粒子の写り込み現象、入射光が散乱を受けることによるコントラストの低下という問題がある。
そこで、これらの問題を解決するために、スペーサーをフォトリソグラフィーにより形成する方法が提案されている。この方法では、感光性樹脂組成物を基板上に塗布し、所定のマスクを介して紫外線を露光し、アルカリ現像することで、ドット状やストライプ状のスペーサーを形成する。この方法では、画素形成領域以外の所定の場所にのみスペーサーを形成することができる。前記感光性樹脂組成物としては、アルカリ可溶性共重合体、多官能エチレン性不飽和化合物、エポキシ樹脂および光重合開始剤を含有する樹脂組成物が用いられている。
ところで、液晶表示装置は、通常、常温下で製造されるが、製造された液晶表示装置は、極低温条件下で輸送されたり、寒冷地において極低温に暴露されたりすることがある。この時、TFT基板とカラーフィルター基板との間に存在する液晶が収縮し、この収縮によってスペーサーが圧縮される。その後、液晶表示装置が常温下に戻されると、収縮していた液晶が元の体積へと膨張する。この時、スペーサーの膨張、すなわち弾性回復が不十分である場合、基板とスペーサーとの接触部分に低温発泡と呼ばれる空隙ができ、表示不良を引き起こすという問題がある。
そこで、高い弾性回復率を有する硬化物を形成し得る感光性樹脂組成物が提案されている。特許文献1には、[A](a)不飽和カルボン酸由来のモノマー単位とラジカル重合性不飽和化合物由来のモノマー単位からなるアルカリ可溶性樹脂及び(b)不飽和カルボン酸由来のモノマー単位とエポキシ基含有ラジカル重合性不飽和化合物由来のモノマー単位からなるアルカリ可溶性樹脂、[B]多官能性(メタ)アクリレート、並びに[C]光重合開始剤を含有するネガ型感光性樹脂組成物が記載されている(特許文献1(請求項1、段落0040、0067、0068)参照)。
国際公開第2009/022644号
従来の感光性樹脂組成物では、共役ジエンに由来する構造単位を有するアルカリ可溶性樹脂を用いた場合、アルカリ可溶性樹脂中の共役ジエンに由来する構造単位の量が増えると、アルカリ現像性が低下していくという欠点があった。本発明は上記事情を鑑みてなされたものであり、アルカリ現像性に優れ、かつ、弾性回復率に優れた硬化物を形成できるアルカリ可溶性樹脂を提供することを目的とする。
本発明のアルカリ可溶性樹脂は、共役ジエンモノマーと酸性基を有するビニルモノマーとを含有するモノマー組成物をリビング重合することで得られたものであり、全構造単位中の共役ジエンモノマーに由来する構造単位の含有量が10質量%以上であることを特徴とする。本発明のアルカリ可溶性樹脂は、上記構成を有することで、共役ジエンモノマーに由来する化合物の含有量が高いにもかかわらず、アルカリ現像性に優れている。よって、前記アルカリ可溶性樹脂を用いることで、フォトリソグラフィーによって、弾性回復率に優れた硬化物を形成できる。
全構造単位中の共役ジエンモノマーに由来する構造単位の含有量は、20質量%〜90質量%が好ましい。前記酸性基を有するビニルモノマーは、カルボキシ基を有するビニルモノマー、スルホン酸基を有するビニルモノマーおよびリン酸基を有するビニルモノマーよりなる群から選択される少なくとも1種のビニルモノマーが好ましい。前記共役ジエンモノマーは、1,3−ブタジエン、イソプレン、クロロプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエンおよび1,3−ペンタジエンよりなる群から選択される少なくとも1種のモノマーが好ましい。前記アルカリ可溶性樹脂の酸価は、40mgKOH/g〜200mgKOH/gが好ましい。前記アルカリ可溶性樹脂の重量平均分子量は、2,000〜60,000が好ましい。前記リビング重合としては、リビングラジカル重合が好ましい。
本発明の感光性樹脂組成物は、前記アルカリ可溶性樹脂、光重合開始剤およびエチレン性不飽和化合物を含有することを特徴とする。前記感光性樹脂組成物は、さらにエポキシ樹脂を含有することが好ましい。
本発明には、前記感光性樹脂組成物を用いて作製されたカラムスペーサーも含まれる。また、本発明には、前記カラムスペーサーを具備する液晶表示装置も含まれる。
本発明のアルカリ可溶性樹脂は、アルカリ現像に優れ、かつ、弾性回復率に優れた硬化物を形成できる。
共役ジエン化合物を含有するモノマー組成物をフリーラジカル重合することで得られたアルカリ可溶性樹脂の分子鎖の一例を示す。 共役ジエン化合物を含有するモノマー組成物をリビング重合することで得られたアルカリ可溶性樹脂の分子鎖の一例を示す。 本発明の液晶表示装置の一例の断面模式図を示す。
以下、本発明を実施した好ましい形態の一例について説明する。但し、下記の実施形態は単なる例示である。本発明は、下記の実施形態に何ら限定されない。
本発明において、「Aブロック」は「Aセグメント」と言い換えることができ、「Bブロック」は「Bセグメント」と言い換えることができる。「ビニルモノマー」とは分子中にラジカル重合可能な炭素−炭素二重結合を有するモノマーである。「ビニルモノマーに由来する構造単位」とはビニルモノマーのラジカル重合可能な炭素−炭素二重結合が炭素−炭素単結合になった構造単位をいう。「(メタ)アクリル」は「アクリルおよびメタクリルの少なくとも一方」をいう。「(メタ)アクリレート」は「アクレートおよびメタクリレートの少なくとも一方」をいう。「(メタ)アクリロイル」は「アクリロイルおよびメタクロイル少なくとも一方」をいう。
<アルカリ可溶性樹脂>
本発明のアルカリ可溶性樹脂は、共役ジエンモノマーと酸性基を有するビニルモノマーとを含有するモノマー組成物をリビング重合することで得られたものであり、全構造単位中の共役ジエンモノマーに由来する構造単位の含有量が10質量%以上であることを特徴とする。
前記アルカリ可溶性樹脂は、上記構成を有することで、共役ジエンモノマーに由来する化合物の含有量が高いにもかかわらず、アルカリ現像性に優れている。よって、前記アルカリ可溶性樹脂を用いることで、フォトリソグラフィーによって、弾性回復率に優れた硬化物を形成できる。
なお、前記アルカリ可溶性樹脂が、共役ジエンモノマーに由来する化合物の含有量が高いにもかかわらず、アルカリ現像性に優れている理由は以下のように考えられる。ここで、図1は、共役ジエン化合物を含有するモノマー組成物をフリーラジカル重合することで得られたアルカリ可溶性樹脂の分子鎖の一例を示す。図2は、共役ジエン化合物を含有するモノマー組成物をリビング重合することで得られたアルカリ可溶性樹脂の分子鎖の一例を示す。従来のように、共役ジエン化合物を含有するモノマー組成物をフリーラジカル重合することでアルカリ可溶性樹脂を作製すると、図1の(a1)〜(a3)に示すように、重合後の各分子鎖の鎖長が不均一となり、かつ、各分子鎖の単量体組成も異なる。そのため、モノマー組成物中の共役ジエン化合物の配合量を高めると、(a1)のように、共役ジエンモノマーに由来する構造単位1の含有量が多く、酸性基を有するビニルモノマーに由来する構造単位2の含有量の非常に少ない分子鎖が生成してしまう。このような分子鎖は、アルカリ溶解性が非常に低い。そのため、フリーラジカル重合で得られたアルカリ可溶性樹脂は、アルカリ現像において残渣が残り易くなる。
これに対して、リビング重合により得られたアルカリ可溶性樹脂は、図2の(b1)〜(b3)に示すように、重合後の各分子鎖の鎖長が均一となり、かつ、各分子鎖の単量体組成も均一となる。そのため、モノマー組成物中の共役ジエン化合物の配合量を高めた場合でも、各分子鎖に共役ジエン化合物に由来する構造単位1と酸性基を有するビニルモノマーに由来する構造単位2が均一に取り込まれる。よって、全ての分子鎖が高い弾性を有し、かつ、高いアルカリ溶解性を有する。したがって、本発明のアルカリ可溶性樹脂は、アルカリ現像が高く、かつ、硬化物の弾性回復率も向上させることができる。
(共役ジエンモノマー)
共役ジエンモノマーは、分子中に、共役ジエン構造を有する化合物であって、重合性を有する化合物である。前記共役ジエン構造を有する化合物としては、例えば、R1−CR2=CR3−CR4=CR5−R6(R1〜R6は、同一または異なって、水素原子、塩素原子、臭素原子、メチル基、エチル基、フェニル基を示す。)で表される化合物が挙げられる。共役ジエンモノマーを配合することで、硬化物の弾性回復率を向上させることができる。共役ジエンモノマーは、単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。前記共役ジエンモノマーとしては、例えば、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン、クロロプレン、ブロモプレン、2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン、2,3−ジブロモ−1,3−ブタジエン、1,1,2−トリクロロ−1,3−ブタジエン、ヘキサクロロ−1,3−ブタジエン、2−フェニル−1,3−ブタジエンなどが挙げられる。これらの中でも共役ジエンモノマーとしては、1,3−ブタジエン、イソプレン、クロロプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエンおよび1,3−ペンタジエンよりなる群から選択される少なくとも1種のモノマーが好ましく、特に1,3−ブタジエン、イソプレンが好ましい。
アルカリ可溶性樹脂の全構造単位中の共役ジエンモノマーに由来する構造単位の含有率は、10質量%以上であり、より好ましくは20質量%以上、さらに好ましくは30質量%以上であり、90質量%以下が好ましく、より好ましくは85質量%以下、さらに好ましくは60質量%以下である。共役ジエンモノマーに由来する構造単位の含有率が10質量%未満では硬化物の弾性回復率が向上せず、90質量%超では相対的に酸性基を有するビニルモノマーに由来する構造単位の含有率が減少し、アルカリ溶解性が低下する。
(酸性基を有するビニルモノマー)
前記酸性基を有するビニルモノマーを配合することで、得られる樹脂がアルカリ可溶性となる。前記酸性基としては、カルボキシ基(−COOH)、スルホン酸基(−SO3H)、リン酸基(−OPO32)、ホスホン酸基(−PO32)、ホスフィン酸基(−PO22)が挙げられる。これらの酸性基を有するビニルモノマーに由来する構造単位を1種のみ有してもよいし、2種以上有していてもよい。
前記酸性基を有するビニルモノマーとしては、カルボキシ基を有するビニルモノマー、スルホン酸基を有するビニルモノマーおよびリン酸基を有するビニルモノマーよりなる群から選択される少なくとも1種が好ましい。これらの中でも好ましくは、カルボキシ基を有する(メタ)アクリルモノマー、スルホン酸基を有する(メタ)アクリルモノマー、またはリン酸基を有する(メタ)アクリルモノマーから選択される少なくとも1種である。
カルボキシ基を有するビニルモノマーとしては、(メタ)アクリル酸;2−(メタ)アクリロイルオキシエチルサクシネート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルマレアート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルフタレートなどのヒドロキシ基を有するビニルモノマー(好ましくは(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキル)に無水マレイン酸、無水コハク酸、無水フタル酸などの酸無水物を反応させたモノマー;クロトン酸、マレイン酸、イタコン酸などが挙げられる。
スルホン酸基を有するビニルモノマーとしては、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、ジスルホン酸エチル(メタ)アクリレート、メチルプロピルスルホン酸(メタ)アクリルアミド、スルホン酸エチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルプロピルスルホン酸(メタ)アクリルアミドなどが挙げられる。
リン酸基を有するビニルモノマーとしては、(メタ)アクリル酸2−(ホスホノオキシ)エチルなどが挙げられる。
前記酸性基を有するビニルモノマーとしては、カルボキシル基を有するビニルモノマーが好ましく、(メタ)アクリル酸がより好ましい。
アルカリ可溶性樹脂の全構造単位中の酸性基を有するビニルモノマーに由来する構造単位の含有率は、5質量%以上が好ましく、より好ましくは8質量%以上、さらに好ましくは10質量%以上であり、70質量%以下が好ましく、より好ましくは50質量%以下、さらに好ましくは30質量%以下である。酸性基を有するビニルモノマーに由来する構造単位の含有率が5質量%以上であればアルカリ現像において、アルカリで中和した際の溶解速度が速くなり、70質量%以下であれば親水性が高すぎず、形成される硬化物の型崩れを抑制できる。
アルカリ可溶性樹脂は、前記共役ジエンモノマーに由来する構造単位、および、酸性基を有するビニルモノマーに由来する構造単位のみであってもよいし、弾性回復率およびアルカリ現像性が保持できる範囲において他の構造単位を含んでいてもよい。他の構造単位は、前記共役ジエンモノマー、前記酸性基を有するビニルモノマーと共重合し得るビニルモノマーにより形成されるものであれば特に制限されない。他の構造単位を形成し得るビニルモノマーは単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
他の構造単位を形成し得るビニルモノマーの具体例としては、α−オレフィン、芳香族ビニルモノマー、ヘテロ環を含有するビニルモノマー、ビニルアミド、カルボン酸ビニル、(メタ)アクリルモノマーなどが挙げられる。これらのビニルモノマーはヒドロキシ基、エポキシ基を有していてもよい。
α−オレフィンとしては、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセンなどが挙げられる。
芳香族ビニルモノマーとしては、スチレン、α−メチルスチレン、4−メチルスチレン、2−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−メトキシスチレン、2−ヒドロキシメチルスチレン、1−ビニルナフタレンなどが挙げられる。
ヘテロ環を含有するビニルモノマーとしては、2−ビニルチオフェン、N−メチル−2−ビニルピロール、1−ビニル−2−ピロリドン、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、N−フェニルマレイミド、N−ベンジルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミドなどが挙げられる。
ビニルアミドとしては、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、N−ビニル−ε−カプトラクタム、N−ビニル−2−ピロリドンなどが挙げられる。
カルボン酸ビニルとしては、酢酸ビニル、ピバル酸ビニル、安息香酸ビニルなどが挙げられる。
(メタ)アクリルモノマーとしては、鎖状アルキル基(直鎖アルキル基または分岐鎖状アルキル基)を有する(メタ)アクリレート;環状アルキル基(単環構造)を有する(メタ)アクリレート;芳香環基を有する(メタ)アクリレート;アミノ基を有する(メタ)アクリレート;(メタ)アクリルアミド;ポリエチレングリコール構造単位を有する(メタ)アクリレート;ヒドロキシ基を有する(メタ)アクリレート;ヒドロキシ基を有する(メタ)アクリレートのカプロラクトン付加物;アルコキシ基を有する(メタ)アクリレート;環状エーテル基を有する(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリロイルモルホリンなどが挙げられる。
鎖状アルキル基を有する(メタ)アクリレートとしては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸−n−プロピル、(メタ)アクリル酸−n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸−sec−ブチル、(メタ)アクリル酸−tert−ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸ベヘニルなどが挙げられる。環状アルキル基を有する(メタ)アクリレートとしては、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸メチルシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロドデシル、(メタ)アクリル酸ボルニル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンタニル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンテニル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンテニルオキシエチルなどが挙げられる。芳香環基を有する(メタ)アクリレートとしては、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸フェノキシエチルなどが挙げられる。アミノ基を有する(メタ)アクリレートとしては、(メタ)アクリル酸2−(ジメチルアミノ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(ジエチルアミノ)エチルなどが挙げられる。
(メタ)アクリルアミドとしては、(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、3−(ジメチルアミノ)プロピル(メタ)アクリルアミドなどが挙げられる。ポリエチレングリコール構造単位を有する(メタ)アクリレートとしては、ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシテトラエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(n=1〜5)メチルエーテル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(n=1〜5)エチルエーテル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(n=1〜5)プロピルエーテル(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(n=1〜5)メチルエーテル(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(n=1〜5)エチルエーテル(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(n=1〜5)プロピルエーテル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
ヒドロキシ基を有する(メタ)アクリレートとしては、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸−3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸−4−ヒドロキシブチルなどのヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
ヒドロキシ基を有する(メタ)アクリレートのカプロラクトン付加物としては、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチルまたは(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチルの水酸基にε−カプロラクトンを1〜10単位開環重合させたマクロモノマーなどが挙げられる。
アルコキシ基を有する(メタ)アクリレートとしては、(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸エトキシエチルなどが挙げられる。
環状エーテル基を有する(メタ)アクリレートとしては、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリル、(メタ)アクリロイルモルホリン、(メタ)アクリル酸2−(4−モルホリニル)エチル、(3−エチルオキセタン−3−イル)メチル(メタ)アクリレート、(2−メチル−2−エチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチル(メタ)アクリレート、環状トリメチロールプロパンホルマール(メタ)アクリレート、2−〔(2−テトラヒドロピラニル)オキシ〕エチル(メタ)アクリレート、1,3−ジオキサン−(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
他の構造単位を形成し得るビニルモノマーとしては、(メタ)アクリルモノマーが好ましく、より好ましくは鎖状アルキル基(直鎖アルキル基または分岐鎖状アルキル基)を有する(メタ)アクリレートであり、特に(メタ)アクリル酸メチルが好ましい。
アルカリ可溶性樹脂はランダムポリマー、ブロックポリマー、グラジエントポリマー、スターポリマー、多分岐ポリマー、グラフトポリマーなどいずれの構造であっても構わない。この中でも、ランダムポリマー、ブロックポリマー、グラジエントポリマーが好ましい。
ブロックポリマーの例としては、ABジブロックポリマー、ABAトリブロックポリマー、ABCトリブロックポリマーが挙げられる。なお、各ブロックの順列はBA、BAB、ACB、BACなどいずれでも構わない。前記ブロックポリマーは、線状ブロックポリマーが好ましい。ここで、Aブロックはポリマー全体の酸性基を有するビニルモノマーに由来する構造単位の含有量の80質量%以上を含有するアルカリ可溶性ブロックである。Bブロックはポリマー全体の共役ジエンモノマーに由来する構造単位の含有量の50質量%以上を含有する柔軟性ブロックである。CブロックはA、Bブロックに該当しないブロックであり、主に共役ジエンモノマーおよび酸性基を有するビニルモノマー以外のビニルモノマーに由来する構造単位からなるブロックである。
(A−Bで表されるジブロックポリマー)
ジブロックポリマー全体が含有する酸性基を有するビニルモノマーに由来する構造単位を100質量%としたとき、前記Aブロックが含有する酸性基を有するビニルモノマーに由来する構造単位の含有率は、80質量%以上が好ましく、より好ましくは90質量%以上である。ジブロックポリマー全体が含有する共役ジエンモノマーに由来する構造単位を100質量%としたとき、前記Bブロックが含有する共役ジエンモノマーに由来する構造単位の含有率は、50質量%以上が好ましく、より好ましくは60質量%以上、さらに好ましくは90質量%以上である。
Aブロックの含有率は、ジブロックポリマー全体100質量%中において、10質量%以上が好ましく、より好ましくは20質量%以上、さらに好ましくは30質量%以上であり、90質量%以下が好ましく、より好ましくは80質量%以下、さらに好ましくは70質量%以下である。Bブロックの含有率は、ジブロックポリマー全体100質量%中において、10質量%以上が好ましく、より好ましくは20質量%以上、さらに好ましくは30質量%以上であり、90質量%以下が好ましく、より好ましくは80質量%以下、さらに好ましくは70質量%以下である。
(A1−B−A2で表されるトリブロックポリマー)
アルカリ可溶性樹脂が、A1−B−A2で表されるトリブロックポリマーの場合、A1およびA2ブロックが酸性基を有するビニルモノマーに由来する構造単位を含有し、Bブロックが共役ジエンモノマーに由来する構造単位を含有することが好ましい。トリブロックポリマー全体が含有する酸性基を有するビニルモノマーに由来する構造単位を100質量%としたとき、前記A1ブロックとA2ブロックが含有する酸性基を有するビニルモノマーに由来する構造単位の合計含有率は、80質量%以上が好ましく、より好ましくは90質量%以上である。前記A1ブロックが含有する酸性基を有するビニルモノマーに由来する構造単位とA2ブロックが含有する酸性基を有するビニルモノマーに由来する構造単位との質量比(A1/A2)は、0.2以上が好ましく、より好ましくは0.5以上であり、0.8以下が好ましく、より好ましくは0.7以下である。
トリブロックポリマー全体が含有する共役ジエンモノマーに由来する構造単位を100質量%としたとき、前記Bブロックが含有する共役ジエンモノマーに由来する構造単位の含有率は、50質量%以上が好ましく、より好ましくは60質量%以上、さらに好ましくは90質量%以上である。
1ブロックとA2ブロックの含有率は、トリブロックポリマー全体100質量%中において、10質量%以上が好ましく、より好ましくは30質量%以上、さらに好ましくは50質量%以上であり、90質量%以下が好ましく、より好ましくは70質量%以下、さらに好ましくは60質量%以下である。Bブロックの含有率は、トリブロックポリマー全体100質量%中において、10質量%以上が好ましく、より好ましくは30質量%以上、さらに好ましくは40質量%以上であり、90質量%以下が好ましく、より好ましくは70質量%以下、さらに好ましくは50質量%以下である。
グラジエントポリマーとは、分子鎖中において、各モノマーに由来する構造単位の比率(以下、組成という)が徐々に変遷するポリマーである。例えば、共役ジエンモノマーと酸性基を有するビニルモノマーをランダム共重合する場合、重合初期は共役ジエンモノマーの単独重合速度が速いため、共役ジエンモノマーに由来する構造単位の比率が高くなる。そのため、重合が進行するにつれて共役ジエンモノマーの残量が少なくなり、共役ジエンモノマーに由来する構造単位の比率が低下する。よって、得られた分子鎖は、一方端から他方端に向かって、共役ジエンモノマーに由来する構造単位の比率が徐々に低下する構成となる。
前記アルカリ可溶性樹脂の重量平均分子量(Mw)は、2,000以上が好ましく、より好ましくは4,000以上、さらに好ましくは8,000以上であり、60,000以下が好ましく、より好ましくは40,000以下、さらに好ましくは30,000以下である。重量平均分子量(Mw)が上記範囲内であれば、感光性樹脂組成物の耐熱性、塗布性、溶媒への溶解性、アルカリ現像処理におけるアルカリ現像液への溶解性などが良好となる。
前記アルカリ可溶性樹脂の分子量分布(PDI)は、2.4以下であることが好ましく、2.0以下であることより好ましい。PDIが2.4以下であれば、高分子量成分が多いことによる現像性の低下や低分子量成分が多いことによる弾性回復率の低下が抑制される。なお、本発明において、分子量分布(PDI)とは、(ブロック共重合体の重量平均分子量(Mw))/(ブロック共重合体の数平均分子量(Mn))によって求められるものである。PDIが小さいほど分子量分布の幅が狭い、分子量のそろった共重合体となり、その値が1.0のとき最も分子量分布の幅が狭い。
前記アルカリ可溶性樹脂の酸価は、40mgKOH/g以上が好ましく、より好ましくは50mgKOH/g以上、さらに好ましくは80mgKOH/g以上であり、200mgKOH/g以下が好ましく、より好ましくは180mgKOH/g以下、さらに好ましくは150mgKOH/g以下である。酸価が40mgKOH/g以上であればアルカリ現像性がより向上し、200mgKOH/g以下であればアルカリ現像したスペーサーがアルカリ現像液に浸食されることが抑制され、スペーサー形状がより良好となる。
本発明のアルカリ可溶性樹脂は、アルカリ現像性に優れ、かつ、硬化物の弾性回復率が高い。そのため、本発明のアルカリ可溶性樹脂は、カラムスペーサーの形成に好適に使用できる。
(アルカリ可溶性樹脂の製造方法)
本発明のアルカリ可溶性樹脂の製造方法としては、リビング重合法が用いられる。リビング重合法としては、リビングラジカル重合法、リビングアニオン重合法が好ましく、より好ましくはリビングラジカル重合法である。
従来のラジカル重合法は、開始反応、成長反応だけでなく、停止反応、連鎖移動反応により成長末端の失活が起こり、様々な分子量、不均一な組成のポリマーの混合物となり易い傾向がある。一方、リビング重合法は、従来のラジカル重合法の簡便性と汎用性を保ちながら、停止反応や、連鎖移動が起こりにくく、成長末端が失活することなく成長するため、分子量分布の精密制御、均一な組成のポリマーの製造が容易であるという利点がある。
本発明では、リビング重合法を用いてアルカリ可溶性樹脂を製造することで、共役ジエンモノマーを用いたランダム共重合において、アルカリ現像性に優れ、かつ、硬化物の弾性回復率が一層向上する。この理由として次のようなことが推測される。
共役ジエンモノマーと酸性基を有するビニルモノマーをリビング重合法によりランダム共重合すると、各モノマーの重合性の違いに起因してグラジエントポリマー構造となるが、単一ポリマー鎖の平均組成は各ポリマー鎖間で比較的均一なものとなる。一方、従来のラジカル重合では、重合開始後即座に成長、末端失活が起こるため、各ポリマー鎖間で組成の変遷が起こる。すなわち、各ポリマー鎖の共役ジエンモノマーに由来する構造単位の比率や酸価は、リビング重合法では比較的均一となるのに対して、従来のラジカル重合法では不均一となる。
したがって、リビング重合法では弾性回復率、アルカリ現像性とも優れるアルカリ可溶性樹脂が得られるのに対し、従来のラジカル重合法では、弾性回復率不良、現像性不良な成分を含むアルカリ可溶性樹脂となると考えられる。なお、リビング重合法で合成されるブロックポリマーは、このグラジエント構造を意図的に強調したものであり、ポリマー鎖間の組成はランダム共重合と同様に均一であると考えられる。
前記リビングラジカル重合法には、重合成長末端を安定化させる手法の違いにより、遷移金属触媒を用いる方法(ATRP法);硫黄系の可逆的連鎖移動剤を用いる方法(RAFT法);有機テルル化合物を用いる方法(TERP法)などがある。ATRP法は、アミン系錯体を使用するため、酸性基を有するビニルモノマーの酸性基を保護しなければ使用できない場合がある。RAFT法は、多種のモノマーを使用した場合、低分子量分布になりづらく、かつ硫黄臭や着色などの不具合がある場合がある。これらの方法の中でも、使用できるモノマーの多様性、高分子領域での分子量制御、均一な組成、あるいは着色の観点から、TERP法を用いることが好ましい。
TERP法とは、有機テルル化合物を重合開始剤として用い、ラジカル重合性化合物(ビニルモノマー)を重合させる方法であり、例えば、国際公開2004/14848号、国際公開第2004/14962号、国際公開第2004/072126号、および、国際公開第2004/096870号に記載された方法である。
TERP法の具体的な重合法としては、下記(a)〜(d)が挙げられる。
(a)ビニルモノマーを、一般式(1)で表される有機テルル化合物を用いて重合する方法。
(b)ビニルモノマーを、一般式(1)で表される有機テルル化合物とアゾ系重合開始剤との混合物を用いて重合する方法。
(c)ビニルモノマーを、一般式(1)で表される有機テルル化合物と一般式(2)で表される有機ジテルル化合物との混合物を用いて重合する方法。
(d)ビニルモノマーを、一般式(1)で表される有機テルル化合物とアゾ系重合開始剤と一般式(2)で表される有機ジテルル化合物との混合物を用いて重合する方法。
Figure 0006830352
〔一般式(1)において、R1は、炭素数1〜8のアルキル基、アリール基または芳香族ヘテロ環基を示す。R2およびR3は、それぞれ独立に、水素原子または炭素数1〜8のアルキル基を示す。R4は、炭素数1〜8のアルキル基、アリール基、置換アリール基、芳香族ヘテロ環基、アルコキシ基、アシル基、アミド基、オキシカルボニル基、シアノ基、アリル基またはプロパルギル基を示す。〕
Figure 0006830352
〔一般式(2)において、R1は、炭素数1〜8のアルキル基、アリール基または芳香族ヘテロ環基を示す。〕
1で表される基は、炭素数1〜8のアルキル基、アリール基または芳香族ヘテロ環基であり、具体的には次の通りである。
炭素数1〜8のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基などの直鎖または分岐鎖アルキル基や、シクロヘキシル基などの環状アルキル基を挙げることができる。好ましくは炭素数1〜4の直鎖または分岐鎖アルキル基であり、さらに好ましくはメチル基またはエチル基である。
アリール基としては、フェニル基、ナフチル基などを挙げることができる。
芳香族ヘテロ環基としては、ピリジル基、フリル基、チエニル基などを挙げることができる。
2およびR3で表される基は、それぞれ独立に水素原子または炭素数1〜8のアルキル基であり、各基は、具体的には次の通りである。
炭素数1〜8のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基などの直鎖または分岐鎖アルキル基や、シクロヘキシル基などの環状アルキル基などを挙げることができる。好ましくは炭素数1〜4の直鎖または分岐鎖アルキル基であり、さらに好ましくはメチル基またはエチル基である。
4で表される基は、炭素数1〜8のアルキル基、アリール基、置換アリール基、芳香族ヘテロ環基、アルコキシ基、アシル基、アミド基、オキシカルボニル基、シアノ基、アリル基またはプロパルギル基であり、具体的には次の通りである。
炭素数1〜8のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基などの直鎖または分岐鎖アルキル基、シクロヘキシル基などの環状アルキル基などを挙げることができる。好ましくは炭素数1〜4の直鎖または分岐鎖アルキル基であり、さらに好ましくはメチル基またはエチル基である。
アリール基としては、フェニル基、ナフチル基などを挙げることができる。好ましくはフェニル基である。
置換アリール基としては、置換基を有しているフェニル基、置換基を有しているナフチル基などを挙げることができる。置換基を有しているアリール基の置換基としては、例えば、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、−COR41で示されるカルボニル含有基(R41は炭素数1〜8のアルキル基、アリール基、炭素数1〜8のアルコキシ基またはアリーロキシ基)、スルホニル基、トリフルオロメチル基などを挙げることができる。また、これらの置換基は、1個または2個置換しているのがよい。
芳香族ヘテロ環基としては、ピリジル基、フリル基、チエニル基などを挙げることができる。
アルコキシ基としては、炭素数1〜8のアルキル基が酸素原子に結合した基が好ましく、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tet−ブトキシ基、ペンチロキシ基、ヘキシロキシ基、ヘプチロキシ基、オクチロキシ基などを挙げることができる。
アシル基としては、アセチル基、プロピオニル基、ベンゾイル基などを挙げることができる。
アミド基としては、−CONR421422(R421、R422は、それぞれ独立に水素原子、炭素数1〜8のアルキル基またはアリール基)を挙げることがきる。
オキシカルボニル基としては、−COOR43(R43は水素原子、炭素数1〜8のアルキル基またはアリール基)で表される基が好ましく、例えばカルボキシ基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、n−ブトキシカルボニル基、sec−ブトキシカルボニル基、ter−ブトキシカルボニル基、n−ペントキシカルボニル基、フェノキシカルボニル基などを挙げることができる。好ましいオキシカルボニル基としては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基が挙げられる。
アリル基としては、−CR441442−CR443=CR444445(R441、R442は、それぞれ独立に水素原子または炭素数1〜8のアルキル基、R443、R444、R445は、それぞれ独立に水素原子、炭素数1〜8のアルキル基またはアリール基であり、それぞれの置換基が環状構造で繋がっていてもよい)を挙げることができる。
プロパルギル基としては、−CR451452−C≡CR453(R451、R452は、水素原子または炭素数1〜8のアルキル基、R453は、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、アリール基またはシリル基)を挙げることができる。
一般式(1)で表される有機テルル化合物は、具体的には(メチルテラニルメチル)ベンゼン、(メチルテラニルメチル)ナフタレン、エチル−2−メチル−2−メチルテラニル−プロピオネート、エチル−2−メチル−2−n−ブチルテラニル−プロピオネート、(2−トリメチルシロキシエチル)−2−メチル−2−メチルテラニル−プロピネート、(2−ヒドロキシエチル)−2−メチル−2−メチルテラニル−プロピネートまたは(3−トリメチルシリルプロパルギル)−2−メチル−2−メチルテラニル−プロピネートなど、国際公開第2004/14848号、国際公開第2004/14962号、国際公開第2004/072126号、および国際公開第2004/096870号に記載された有機テルル化合物の全てを例示することができる。
一般式(2)で表される有機ジテルル化合物は、具体的には、ジメチルジテルリド、ジエチルジテルリド、ジ−n−プロピルジテルリド、ジイソプロピルジテルリド、ジシクロプロピルジテルリド、ジ−n−ブチルジテルリド、ジ−s−ブチルジテルリド、ジ−t−ブチルジテルリド、ジシクロブチルジテルリド、ジフェニルジテルリド、ビス−(p−メトキシフェニル)ジテルリド、ビス−(p−アミノフェニル)ジテルリド、ビス−(p−ニトロフェニル)ジテルリド、ビス−(p−シアノフェニル)ジテルリド、ビス−(p−スルホニルフェニル)ジテルリド、ジナフチルジテルリドまたはジピリジルジテルリドなどを例示することができる。
アゾ系重合開始剤は、通常のラジカル重合で使用するアゾ系重合開始剤であれば特に制限なく使用することができる。例えば2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)(AIBN)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)(AMBN)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(ADVN)、1,1’−アゾビス(1−シクロヘキサンカルボニトリル)(ACHN)、ジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート(MAIB)、4,4’−アゾビス(4−シアノバレリアン酸)(ACVA)、1,1’−アゾビス(1−アセトキシ−1−フェニルエタン)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチルアミド)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)(V−70)、2,2’−アゾビス(2−メチルアミジノプロパン)二塩酸塩、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]、2,2’−アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド]、2,2’−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)、2−シアノ−2−プロピルアゾホルムアミド、2,2’−アゾビス(N−ブチル−2−メチルプロピオンアミド)、または2,2’−アゾビス(N−シクロヘキシル−2−メチルプロピオンアミド)などを例示することができる。
前記(a)、(b)、(c)および(d)の重合法において、ビニルモノマーの使用量は、目的とする共重合体の物性により適宜調節すればよいが、通常、一般式(1)の有機テルル化合物1molに対しビニルモノマーを5〜10,000molとすることが好ましい。
前記(b)の重合法において、一般式(1)の有機テルル化合物とアゾ系重合開始剤とを併用する場合、アゾ系重合開始剤の使用量としては、通常、一般式(1)の有機テルル化合物1molに対してアゾ系重合開始剤を0.01mol〜10molとすることが好ましい。
前記(c)の重合法において、一般式(1)の有機テルル化合物と一般式(2)の有機ジテルル化合物とを併用する場合、一般式(2)の有機ジテルル化合物の使用量としては、通常、一般式(1)の有機テルル化合物1molに対して一般式(2)の有機ジテルル化合物を0.01mol〜100molとすることが好ましい。
前記(d)の重合法において、一般式(1)の有機テルル化合物と一般式(2)の有機ジテルル化合物とアゾ系重合開始剤とを併用する場合、アゾ系重合開始剤の使用量としては、通常、一般式(1)の有機テルル化合物と一般式(2)の有機ジテルル化合物の合計1molに対してアゾ系重合開始剤を0.01mol〜100molとするのがよい。
重合反応は、無溶媒でも行うことができるが、ラジカル重合で一般に使用される非プロトン性溶媒またはプロトン性溶媒を使用し、前記混合物を撹拌して行なってもよい。使用できる非プロトン性溶媒は、例えば、ベンゼン、トルエン、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、アセトン、2−ブタノン(メチルエチルケトン)、ジオキサン、ヘキサフルオロイソプロパオール、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、クロロホルム、四塩化炭素、テトラヒドロフラン(THF)、酢酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートまたはトリフルオロメチルベンゼンなどを例示することができる。また、プロトン性溶媒としては、例えば、水、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、1−メトキシ−2−プロパノールまたはジアセトンアルコールなどを例示することができる。
溶媒の使用量としては、適宜調節すればよく、例えば、ビニルモノマー1gに対して、0.01ml以上が好ましく、より好ましくは0.05ml以上、さらに好ましくは0.1ml以上であり、50ml以下が好ましく、より好ましくは10ml以下、さらに好ましくは1ml以下である。
反応温度、反応時間は、得られる共重合体の分子量或いは分子量分布により適宜調節すればよいが、通常、0〜150℃で、1分〜100時間撹拌する。TERP法は、低い重合温度および短い重合時間であっても高い収率と精密な分子量分布を得ることができる。
重合反応の終了後、得られた反応混合物から、通常の分離精製手段により、目的とする共重合体を分離することができる。
重合反応により得られる共重合体の成長末端は、−TeR1(式中、R1は前記と同じである)の形態であり、重合反応終了後の空気中の操作により失活していくが、テルル原子が残存する場合がある。テルル原子が末端に残存した共重合体は着色したり、熱安定性が劣ったりするため、テルル原子を除去することが好ましい。
テルル原子を除去する方法としては、トリブチルスタンナンまたはチオール化合物などを用いるラジカル還元方法;活性炭、シリカゲル、活性アルミナ、活性白土、モレキュラーシーブスおよび高分子吸着剤などで吸着する方法;イオン交換樹脂などで金属を吸着する方法;過酸化水素水または過酸化ベンゾイルなどの過酸化物を添加したり、空気または酸素を系中に吹き込むことで共重合体末端のテルル原子を酸化分解させ、水洗や適切な溶媒を組み合わせることにより残留テルル化合物を除去する液−液抽出法や固−液抽出法;特定の分子量以下のもののみを抽出除去する限界ろ過などの溶液状態での精製方法;を用いることができ、また、これらの方法を組み合わせて用いることもできる。
<感光性樹脂組成物>
本発明の感光性樹脂組成物は、前記アルカリ可溶性樹脂、光重合開始剤およびエチレン性不飽和化合物を含有することを特徴とする。以下に、感光性樹脂組成物の各種構成成分などについて、それぞれ説明する。
(光重合開始剤)
前記光重合開始剤は、光照射によってラジカルを発生し、後述のエチレン性不飽和化合物のエチレン性不飽和二重結合の重合反応を生起させる。前記光重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン類、ベンゾイン類、アセトフェノン類、α−ヒドロキシケトン類、アルキルフェノン類、トリアジン類、アシルホスフィンオキサイド類、オキシムエステル類が挙げられる。前記光重合開始剤は単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記ベンゾフェノン類としては、ベンゾフェノン、2,2’−ジクロロベンゾフェノン、4,4’−ジクロロベンゾフェノン、2−ベンゾイル安息香酸、4−ベンゾイル安息香酸、2−ベンゾイル安息香酸メチル、4−ベンゾイル安息香酸メチルなどが挙げられる。
前記ベンゾイン類としては、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾイン−n−プロピルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾイン−n−ブチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテルなどが挙げられる。
前記アセトフェノン類としては、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジ−n−ブトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノンなどが挙げられる。
前記α−ヒドロキシケトン類としては、1−ヒドロキシヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニルプロパン]−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオニル)ベンジル]フェニルプロパン}−1−オンなどが挙げられる。
アルキルフェノン類としては、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−(N,N−ジメチルアミノ)−1−(4−モルホリノフェニル)ブタン−1−オン、2−(N,N−ジメチルアミノ)−2−(4−メチルベンジル)−1−(4−モルホリノフェニル)ブタン−1−オンなどが挙げられる。
前記トリアジン類としては、2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−(フラン−2−イル)ビニル]−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−(5−メチルフラン−2−イル)ビニル]−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(3,4−ジメトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジンなどが挙げられる。
前記アシルホスフィンオキサイド類としては、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイドなどが挙げられる。
前記オキシムエステル類としては、1,2−オクタンジオン−1−[4−(フェニルチオ)−2−(2−ベンゾイルオキシム)]、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、1,2−オクタンジオン1−[4−(フェニルチオ)−2−(O−ベンゾイルオキシム)]、エタノン−1−〔9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル〕−1−(O−アセチルオキシム)、1−〔9−エチル−6−ベンゾイル−9.H.−カルバゾール−3−イル〕−オクタン−1−オンオキシム−O−アセテート、1−〔9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9.H.−カルバゾール−3−イル〕−エタン−1−オンオキシム−O−ベンゾエート、1−〔9−n−ブチル−6−(2−エチルベンゾイル)−9.H.−カルバゾール−3−イル〕−エタン−1−オンオキシム−O−ベンゾエート、エタノン−1−[9−エチル−6−(2−メチル−4−テトラヒドロフラニルベンゾイル)−9.H.−カルバゾール−3−イル]−1−(O−アセチルオキシム)、エタノン−1−〔9−エチル−6−(2−メチル−4−テトラヒドロピラニルベンゾイル)−9.H.−カルバゾール−3−イル〕−1−(O−アセチルオキシム)、エタノン−1−〔9−エチル−6−(2−メチル−5−テトラヒドロフラニルベンゾイル)−9.H.−カルバゾール−3−イル〕−1−(O−アセチルオキシム)、エタノン−1−〔9−エチル−6−{2−メチル−4−(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラニル)メトキシベンゾイル}−9.H.−カルバゾール−3−イル〕−1−(O−アセチルオキシム)などが挙げられる。
前記光重合開始剤としては、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン、1,2−オクタンジオン1−[4−(フェニルチオ)−2−(O−ベンゾイルオキシム)]が好ましい。これらの光重合開始剤は、フォトリソグラフィーで使用する露光機器のランプの発光スペクトルに合わせて用いてもよい。なお、ランプの発光スペクトルのピークがいくつかある場合には、そのピークに合わせて光重合開始剤を複数種組み合わせて使用すると、感光速度を高くすることができる。
光重合開始剤の含有量は、アルカリ可溶性樹脂100質量部に対して、1質量部以上が好ましく、より好ましくは5質量部以上であり、40質量部以下が好ましく、より好ましくは30質量部以下である。光重合開始剤の含有量が1質量部〜40質量部であれば、感光性樹脂組成物は、低露光量であっても、高い耐溶媒性、高い硬度および高い密着性を有する硬化物を形成できる。
(エチレン性不飽和化合物)
前記エチレン性不飽和化合物は、分子中にエチレン性不飽和結合を少なくとも1個有する化合物である。前記エチレン性不飽和化合物としては、分子中にエチレン性不飽和結合を1個有する単官能エチレン性不飽和化合物、分子中にエチレン性不飽和結合を2個以上有する多官能エチレン性不飽和化合物が挙げられる。前記エチレン性不飽和化合物は単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。前記エチレン性不飽和化合物としては、(メタ)アクリル酸エステルが、重合性が良好であり、かつ、形成される硬化物の強度が向上する点から好ましい。前記エチレン性不飽和化合物は、多官能エチレン性不飽和化合物を含有することが好ましい。
単官能の(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノエチルエーテル(メタ)アクリレート、(2−(メタ)アクリロイルオキシエチル)(2−ヒドロキシプロピル)フタレート、ω―カルボキシポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレートが挙げられる。
2官能以上の(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレートなどのポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート;プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレートなどのポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート;1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレートなどのアルキルジオールジ(メタ)アクリレート;ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド変性ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレートなどのネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート類;ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート{2,2−ビス[4−(メタ)アクリロキシフェニル]プロパン}、エチレンオキシド変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレートなどのビスフェノールAジ(メタ)アクリレート類;グリセロールトリ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性グリセロールトリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド変性グリセロールトリ(メタ)アクリレートなどのグリセロールトリ(メタ)アクリレート類;トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ε−カプロラクトン変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートなどのトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート類;トリス[2−(メタ)アクリロキシエチル]イソシアヌレート、トリス[3−(メタ)アクリロキシプロピル]イソシアヌレートなどのトリス[(メタ)アクリロキシアルキル]イソシアヌレート;ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ε−カプロラクトン変性ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレートなどのジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート類;ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ε−カプロラクトン変性ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレートなどのペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート類;ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ε−カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートなどのジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート類などが挙げられる。
本発明の感放射線性樹脂組成物におけるエチレン性不飽和化合物の使用割合は、アルカリ可溶性樹脂100質量部に対して、30質量部以上が好ましく、より好ましくは50質量部以上であり、250質量部以下が好ましく、より好ましくは200質量部以下である。エチレン性不飽和化合物の使用割合を上記の範囲とすることにより、現像残渣の問題を生じることなく、弾性回復率に優れる硬化物を、高い解像度で形成することができる。
(有機溶媒)
前記感光性樹脂組成物は有機溶媒を含有してもよい。前記有機溶媒としては、含有成分と反応せず、含有成分を溶解でき、感光性樹脂組成物を製膜する際に適当な揮発性を持つ溶媒を選択すればよい。具体的には、例えばジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、酢酸3−メトキシブチル、シクロヘキサノールアセテート、ベンジルアルコール、3−メトキシブタノール、1−メトキシ−2−プロパノールなどが挙げられる。
(エポキシ樹脂)
前記感光性樹脂組成物は、エポキシ樹脂を含有することが好ましい。前記エポキシ樹脂としては、従来から知られているエポキシ樹脂のいずれも使用できる。前記エポキシ樹脂は、分子中にエポキシ基を2個以上含有するポリエポキシ化合物が挙げられる。エポキシ樹脂は、単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記エポキシ樹脂の具体例としては、レゾルシノールジグリシジルエーテル、トリグリシジル−p−アミノフェノール、m−アミノフェノールトリグリシジルエーテル、テトラグリシジルメチレンジアニリン、(トリヒドロキシフェニル)メタントリグリシジルエーテル、テトラフェニルエタンテトラグリシジルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グリシジルメタクリレートなどのエポキシ基含有ビニルモノマーの(共)重合によって得られるエポキシ樹脂;ビスフェノール型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、オルトクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ジフェニルフルオレン型エポキシ樹脂およびこれらのハロゲン、アミノ基またはアルキル置換体、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、複素環式エポキシ樹脂などの芳香族環・脂肪族環含有型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、イソシアネート変性エポキシ樹脂、ジアリールスルホン型エポキシ樹脂、ヒドロキノン型エポキシ樹脂、ヒダントイン型エポキシ樹脂などが挙げられる。これらの中でも、エポキシ樹脂としては、ビスフェノール型エポキシ樹脂が好ましい。
前記感光性樹脂組成物におけるエポキシ樹脂の使用割合は、アルカリ可溶性樹脂100質量部に対して、10質量部以上が好ましく、より好ましくは20質量部以上であり、500質量部以下が好ましく、より好ましくは300質量部以下である。エポキシ樹脂の使用割合が10質量部以上であれば、硬化物の弾性回復率、耐熱性、耐溶媒性、硬度がより向上し、500質量部以下であれば、感光性樹脂組成物のアルカリ現像性が良好となる。
従来、アルカリ可溶性樹脂にエポキシ基を導入することで、感光性樹脂組成物のアルカリ現像性を向上することが提案されている。本発明のアルカリ可溶性樹脂は、上記のように組成が均一なポリマー鎖を有し、アルカリ現像性に優れる。そのため、上記のようなエポキシ樹脂の内、非アルカリ溶解性のエポキシ樹脂を用いても、感光性樹脂組成物は十分なアルカリ現像性を保持できる。
本発明の感光性樹脂組成物には、適宜その他の成分を添加することができる。その他の成分としては、例えば接着助剤、界面活性剤などを挙げることができる。
(接着助剤)
前記接着助剤は、形成される硬化物と基板との接着性をさらに向上するために使用することができる。このような接着助剤としては、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルエチルジメトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン、トリメトキシシリル安息香酸、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルアルキルジアルコキシシラン、γ−クロロプロピルトリアルコキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリアルコキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランなどを使用することができる。
前記接着助剤の使用割合は、アルカリ可溶性樹脂100質量部に対して、1質量部以上であり、20質量部以下が好ましく、より好ましくは10質量部以下である。接着助剤の含有割合を上記の範囲とすることにより、形成される硬化物と基板との密着性が効果的に改善される。
(界面活性剤)
前記界面活性剤としては、例えばフッ素系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤などを挙げることができる。本発明の感放射線性樹脂組成物における界面活性剤の使用割合は、アルカリ可溶性樹脂100質量部に対して、0.01質量部以上が好ましく、1質量部以下が好ましく、より好ましくは0.6質量部以下である。
前記感光性樹脂組成物は、カラムスペーサー作製用として好適に使用できる。また、前記感光性樹脂組成物は、絶縁膜やオーバーコート膜用の材料としても使用することができる。
<感光性樹脂組成物の調製方法>
本発明の感光性樹脂組成物を調製する場合、固形分濃度(組成物溶液中に占める溶媒以外の成分、すなわちアルカリ可溶性樹脂、エチレン性不飽和化合物および光ラジカル重合開始剤並びに任意的に添加されるその他の成分の合計量の割合)は、使用目的や所望の膜厚の値などに応じて任意の濃度に設定することができる。好ましい固形分濃度は、基板上への塗膜の形成方法により異なる。塗布方法としてスピンコート法を採用する場合の固形分濃度は、2質量%以上が好ましく、より好ましくは10質量%以上であり、60質量%以下が好ましく、特に50質量%以下である。感光性樹脂組成物が有機溶剤を含有する場合、孔径0.1μm〜1.0μm程度のメンブレンフィルターなどを用いて濾過した後、使用に供してもよい。
<カラムスペーサーの形成方法>
本発明のカラムスペーサーは、前記感光性樹脂組成物を用いて作製されたものである。以下、前記感光性樹脂組成物を用いたカラムスペーサーの形成方法の一例について説明する。
前記カラムスペーサーの形成方法は、少なくとも下記の工程(1)〜(4)を下記に記載の順で含む。
(1)感光性樹脂組成物を基板上に塗布して塗膜を形成する工程、
(2)該塗膜の少なくとも一部に露光する工程、
(3)露光後の塗膜を現像する工程、および
(4)現像後の塗膜を焼成(ポストベーク)する工程。
以下、これらの各工程について順次説明する。
(1)感光性樹脂組成物を基板上に塗布して塗膜を形成する工程
先ず、基板上に感光性樹脂組成物を塗布して塗膜を形成する。基板は好ましくは透明基板であり、例えばガラス基板、樹脂基板などを挙げることができる。より具体的には、ソーダライムガラス、無アルカリガラスなどのガラス基板;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエーテルスルホン、ポリカーボネート、ポリイミドなどの合成樹脂からなる樹脂基板を挙げることができる。また、上記ガラス基板、樹脂基板などに透明導電膜として、例えば酸化インジウム−酸化スズ(In23−SnO2)からなるITO膜などを形成したものを用いることもできる。
感光性樹脂組成物を塗布する方法は特に限定されず、例えばスプレー法、ロールコート法、回転塗布法(スピンコート法)、スリット塗布法、バー塗布法、インクジェット法などの適宜の方法を採用することができる。
塗布後、好ましくはプリベークが行われる。プリベークの条件は、感光性樹脂組成物に含有される成分の種類、使用割合などによって適宜調節すればよい。プリベークは、例えば70〜100℃において、例えば1〜15分程度の条件で行うことができる。
このようにして形成された塗膜の膜厚は、好ましくは0.1〜8μmであり、より好ましくは1〜6μmである。
(2)塗膜の少なくとも一部に露光する工程
次いで、形成された塗膜の少なくとも一部に放射線を照射する。このとき、塗膜の一部にのみ照射する際には、例えば所定のパターンを有するフォトマスクを介して照射する方法などによることができる。
照射に使用される放射線としては、可視光線、紫外線、遠紫外線などを挙げることができる。このうち波長が250〜550nmの範囲にある放射線が好ましく、特に365nmの紫外線を含む放射線が好ましい。放射線照射量(露光量)は、照射される放射線の波長365nmにおける照度は、好ましくは10〜1000mJ/cm2、より好ましくは50〜500mJ/cm2である。
(3)露光後の塗膜を現像する工程
次に、放射線照射後の塗膜を現像することにより、不要な部分(非露光部分)を除去して、所定のパターンを形成する。現像に使用される現像液としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウムなどの無機アルカリ性化合物;テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシドなどの4級アンモニウム塩などの有機アルカリ性化合物の水溶液を使用することができる。上記アルカリ性化合物の水溶液には、メタノール、エタノールなどの水溶性有機溶媒および界面活性剤よりなる群から選択される少なくとも1種を適当量添加して使用してもよい。
現像方法としては、液盛り法、ディッピング法、シャワー法などのいずれでもよく、現像時間は、10〜180秒間程度とすることが好ましい。現像温度は、常温でよい。現像処理に続いて、好ましくは例えば流水洗浄を30〜90秒間行った後、圧縮空気や圧縮窒素で風乾することによって所望のパターンを得ることができる。
(4)現像後の塗膜を焼成(ポストベーク)する工程
次いで、得られたパターン状塗膜を、ホットプレート、オーブンなどの適当な加熱装置により、所定温度、例えば100〜250℃で、所定時間、例えばホットプレート上では5〜30分間、オーブン中では30〜180分間、加熱ないし焼成(ポストベーク)することにより、所望のパターンを有する硬化膜を得ることができる。
このポストベークは、高温で加熱することにより、溶媒と水分を除去すると共に、アルカリ可溶性樹脂中の酸性基とエポキシ樹脂中のエポキシ基との反応を生起させると同時にエチレン性不飽和結合をもつ化合物の未反応の架橋を生起させて、より3次元架橋された塗膜、いわゆるスペーサーを得ることにある。これにより、得られるスペーサーは、機械的強度、収縮率、耐熱性、耐溶剤性などの特性が向上する。
<液晶表示装置>
本発明の液晶表示装置は、前記感光性樹脂組成物から作製されたカラムスペーサーを具備する。本発明の液晶表示装置の一例を、図3を参照して説明する。図3は、本発明の液晶表示装置の一例の断面模式図を示す。図3に示す液晶表示装置10は、第一基板12と、この第一基板12に対向する第二基板14と、前記第一基板および第二基板の間に配置された液晶層16とを有し、前記第二基板14に前記感光性樹脂組成物から作製されたカラムスペーサー18が配置されている。
前記第一基板12は、薄膜トランジスタ基板である。前記第二基板14は、カラーフィルター基板であり、透明電極が積層されている。前記第一基板12と第二基板14との間の外周縁にはシール剤(図示せず)が配置されており、これらの第一基板12と第二基板14の間に液晶が封入され液晶層16が形成されている。そして、第二基板14の内面側には、第一基板12と第二基板14との間隔を一定に保つために、カラムスペーサー18が配置されている。なお、本発明の液晶表示装置の構成は、図3に示した構成に限定されない。
以下に該液晶表示装置の製造方法について説明する。
まず初めに、例えばカラーフィルター上にインジウム−スズ酸化物(ITO)などの透明電極を積層したガラス基板の透明電極表面に、前記カラムスペーサーの作製方法に準じて、前記感光性樹脂組成物の溶液を塗布して目的の厚さの薄膜を形成する。次いで、例えば5μm×5μm〜15μm×15μm角の透光部を有するパターンが画かれたフォトマスクを介して光(放射線)を照射し、前記カラムスペーサーの作製方法と同様にアルカリ現像液で現像し、洗浄後、ポストベークを行うことで、カラムスペーサーを作製する。このようにして得られた上記基板の表面に配向膜を塗布して焼成後、ラビング処理を施すことにより、配向膜が積層された基板を得る。さらにこの配向膜が積層された基板の外縁に、液晶封止材料、いわゆるシール剤を塗布した後、当該基板と配向膜が積層された別の基板とを、配向膜表面が対向するように貼り合わせて圧着する。最後に、液晶注入口から基板間に液晶を注入し、注入口を封止することによって、液晶表示装置が製造される。このようにして、配向膜材料を含有する高極性溶媒のはじきなどによる塗布不良がなく、高い収縮率と高い弾性回復率を有するカラムスペーサーが組み込まれた液晶表示装置を得ることができる。
前記液晶表示装置の製造で用いられる配向膜、液晶封止材料(シール剤)および液晶は、通常この分野で用いられる化合物または組成物であれば、特に限定されず、また、その塗布方法や注入方法も特に限定されない。なお、前記製造方法において、カラムスペーサーを、カラーフィルター上に透明電極および配向膜が順次積層されたガラス基板の表面に作製してもよい。また、配向膜が積層された基板の外縁に、シール剤を塗布し、この基板上に先に液晶を散布した後、TFT基板と基板同士を貼り合わせて密封することによって、液晶表示装置を製造してもよい。
前記液晶表示装置の製造におけるカラムスペーサーの高さは、液晶表示装置のモードによって変わるが、応答速度を考え、通常3μm〜5μmである。また、カラムスペーサーの形状は、通常この分野で使用される形状であれば、特に限定されないが、真上から見た場合、好ましくは、正方形、長方形、円形、楕円形である。前記形状が、長方形、楕円形の場合には、長軸方向が、ラビング方向と水平または直交しているのが好ましい。真横から見た形状は、好ましくは、正方形、長方形、台形であり、中でも台形がより好ましい。また、台形の上部の角が丸まっていてもよく、台形の下部が裾を引いていてもよい。台形の形状は、カラムスペーサー上に配向膜を積層してラビング処理を施す場合に、均一な配向膜を積層する際、または均一なラビング処理を施す際に、特に有効である。
以下、本発明について、具体的には実施例に基づいて、さらに詳細を説明する。本発明は、以下の実施例に何ら限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲において適宜変更して実施することが可能である。なお、実施例および比較例における各種物性測定は下記の方法に従って行った。なお、略語の意味は下記のとおりである。
BTEE:エチル−2−メチル−2−n−ブチルテラニル−プロピオネート
DBDT:ジブチルジテルリド
ACHN:1,1’−アゾビスシクロヘキサン−1−カルボニトリル
AIBN:2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)
IP:イソプレン
MMA:メタクリル酸メチル
MAA:メタクリル酸
ECMA:メタクリル酸−3,4−エポキシシクロヘキシルメチル
PMA:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
MP:1−メトキシ−2−プロパノール
THF:テトラヒドロフラン
(重合率)
核磁気共鳴(NMR)測定装置(Bruker社製、型式AVANCE 500(周波数500MHz))を用いて、H−NMRを測定(溶媒:重水素化クロロホルム、内部標準:テトラメチルシラン)した。得られたNMRスペクトルについて、モノマー由来のビニル基と、ポリマーに由来するピークの積分比を求め、各モノマーの重合率を算出した。
(重量平均分子量(Mw)および分子量分布(PDI))
高速液体クロマトグラフ(東ソー社製、型式HLC−8320GPC)を用いて、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により求めた。カラムとしてTSKgel SuperMultipore HZ−H(Φ4.6mm×150mm)(東ソー社製)を2本、移動相にTHF、検出器に示差屈折率検出器を使用した。測定条件は、カラム温度を40℃、試料濃度を2mg/mL、試料注入量を10μL、流速を0.35mL/minとした。試料は予め、THF/メタノール=7/3(体積比)で2mg/mLに希釈し、酸性基の3倍mol等量のトリメチルシリルジアゾメタンでメチルエステル化したものを測定した。標準物質としてポリスチレン(東ソー社製、TSK Standard(分子量(Mw−Ls)2,890,000、1,090,000、775,000、427,000、190,000、96,400、37,900、10,200、2,630、440))を使用して検量線(校正曲線)を作成し、重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)を測定し、これらの測定値から分子量分布(PDI)を算出した。
(酸価)
酸価は、固形分1gあたりの酸性成分を中和するのに要する水酸化カリウムの重量を表したものである。測定試料をTHFに溶解し、得られた溶液にフェノールフタレイン溶液加え、0.1mol/L水酸化カリウム/2−プロパノール溶液で中和滴定した。目視で赤色呈色したところを滴定終点として、次式により酸価(A)を算出した。
A=56.11×Vs×0.1×f/w
A:酸価(mgKOH/g)
Vs:滴定に要した0.1mol/L水酸化カリウム/2−プロパノール溶液の使用量(mL)
f:0.1mol/L水酸化カリウム/2−プロパノール溶液の力価
w:測定試料の質量(g)(固形分換算)
(現像性)
露光後の感光性樹脂組成物の被膜について現像操作を行い、現像性を評価した。評価基準は、1回の現像操作でカラムスペーサーを現像できたものを「○」、2回の現像操作で現像できたものを「×」とした。現像は、液盛り法により1分間アルカリ現像した後、1分間脱イオン水でリンスする工程を、1回の現像操作とした。
(弾性回復率)
超微小押し込み硬さ試験機(商品名:ENT−1100a)を用いて、カラムスペーサーの弾性回復率を測定した。超微小押し込み硬さ試験機は、先端直径50μmのダイヤモンド製平面台圧子を装着した。測定は、圧子を2.2mN/秒で押し込み、50mNまで荷重し5秒間保持した後、2.2mN/秒で除荷し、荷重−変位曲線を取得した。得られた荷重−変位曲線から、下式により弾性回復率を求めた。
弾性回復率(%)=(除荷終了時の変位)/(除荷前最大変位)
<アルカリ可溶性樹脂の合成>
(アルカリ可溶性樹脂No.1)
アルゴン置換された攪拌機付き1Lオートクレーブに、予めアルゴン置換したIP 60.0g、MMA 109g、MAA 30.7g、BTEE 4.00g、DBDT 0.493g、ACHN 3.26g、PMA 85.7gを仕込み、80℃で41時間反応させた。重合率は、IPが100%、MMAが100%、MAAが100%であった。
反応終了後、反応溶液をTHFで希釈し、撹拌下のヘプタン中に注いだ。析出したポリマーを吸引ろ過、乾燥し、アルカリ可溶性樹脂No.1を得た。アルカリ可溶性樹脂No.1は、Mwが20,413、PDIが1.59、酸価が100mgKOH/gであった。
(アルカリ可溶性樹脂No.3)
アルゴン置換されたグローブボックス中で、撹拌子を入れたねじ口試験管に、予めアルゴン置換した原料モノマー、有機テルル化合物、有機ジテルル化合物、アゾ系重合開始剤、溶媒を仕込み、反応させた。反応終了後、反応溶液をTHFで希釈し、撹拌下のヘプタン中に注いだ。析出したポリマーを吸引ろ過、乾燥し、アルカリ可溶性樹脂No.3を得た。
(アルカリ可溶性樹脂No.4)
アルゴン置換されたグローブボックス中で、撹拌子を入れたねじ口試験管に、予めアルゴン置換した第1ブロック作製用の原料モノマー、有機テルル化合物、有機ジテルル化合物、アゾ系重合開始剤、溶媒を仕込み、反応させた。この反応液に、予めアルゴン置換した第2ブロック作製用の原料モノマー、アゾ系重合開始剤、溶媒を加え、反応させた。反応終了後、反応溶液をTHFで希釈し、撹拌下のヘプタン中に注いだ。析出したポリマーを吸引ろ過、乾燥し、アルカリ可溶性樹脂No.4を得た。
(アルカリ可溶性樹脂No.6)
アルゴン置換されたグローブボックス中で、撹拌子を入れたねじ口試験管に、予めアルゴン置換した第1ブロック作製用の原料モノマー、有機テルル化合物、有機ジテルル化合物、アゾ系重合開始剤、溶媒を仕込み、反応させた。この反応液に、予めアルゴン置換した第2ブロック作製用の原料モノマー、アゾ系重合開始剤、溶媒を加え、反応させた。さらに、この反応液に、予めアルゴン置換した第3ブロック作製用の原料モノマー、アゾ系重合開始剤、溶媒を加え、反応させた。反応終了後、反応溶液をTHFで希釈し、撹拌下のヘプタン中に注いだ。析出したポリマーを吸引ろ過、乾燥し、アルカリ可溶性樹脂No.6を得た。
(アルカリ可溶性樹脂No.7)
アルゴン置換されたグローブボックス中で、撹拌子を入れたねじ口試験管に、予めアルゴン置換した第1ブロック作製用の原料モノマー、有機テルル化合物、有機ジテルル化合物、アゾ系重合開始剤、溶媒を仕込み、60℃で23時間反応させた。この反応液に、予めアルゴン置換した第2ブロック作製用の原料モノマー、アゾ系重合開始剤、溶媒を加え、80℃で69時間反応させた。さらに、この反応液に、予めアルゴン置換した第3ブロック作製用の原料モノマー、アゾ系重合開始剤、溶媒を加え、80℃で23時間反応させ、さらに90℃で43時間反応させた。反応終了後、反応溶液をTHFで希釈し、撹拌下のヘプタン中に注いだ。析出したポリマーを吸引濾過、乾燥し、アルカリ可溶性樹脂No.7を得た。
(アルカリ可溶性樹脂No.9)
アルゴン置換されたグローブボックス中で、撹拌子を入れたねじ口試験管に、予めアルゴン置換した原料モノマー、アゾ系重合開始剤、溶媒を仕込み、反応させた。反応終了後、減圧乾燥しアルカリ可溶性樹脂No.9を得た。
(アルカリ可溶性樹脂No.2、5、8、10〜12)
アルカリ可溶性樹脂No.2は、アルカリ可溶性樹脂No.1の作製方法と同様にして作製した。アルカリ可溶性樹脂No.5は、アルカリ可溶性樹脂No.4の作製方法と同様にして作製した。アルカリ可溶性樹脂No.8は、アルカリ可溶性樹脂No.3の作製方法と同様にして作製した。アルカリ可溶性樹脂No.10〜12は、アルカリ可溶性樹脂No.9の作製方法と同様にして作製した。
(参考例1)
アルゴン置換されたグローブボックス中で、撹拌子を入れたねじ口試験管に、予めアルゴン置換した原料モノマー、有機テルル化合物、有機ジテルル化合物、アゾ系重合開始剤、溶媒を仕込み、反応させた。反応開始から23時間後、50時間後において、それぞれモノマーの重合率、Mw、PDIを測定した。
(参考例2、3)
アルゴン置換されたグローブボックス中で、撹拌子を入れたねじ口試験管に、予めアルゴン置換した原料モノマー、アゾ系重合開始剤、溶媒を仕込み、反応させた。反応開始から4時間後において、モノマーの重合率、Mw、PDIを測定した。
表1、2、3に、使用した原料モノマー、有機テルル化合物、有機ジテルル化合物、アゾ系重合開始剤、溶媒、反応条件、重合率を示した。また、表4、5に、各アルカリ可溶性樹脂の組成、Mw、PDI、酸価を示した。さらに、表6に参考例のポリマー組成、Mw、PDIを示した。
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<感光性樹脂組成物の調製>
(感光性樹脂組成物No.1)
アルカリ可溶性樹脂No.1を31.2質量部、エポキシ樹脂(ビスフェノールA型エポキシ樹脂、商品名:jER828、三菱化学社製)13.7質量部、多官能エチレン性不飽和化合物(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、商品名:NKエステル A−DPH、新中村化学工業社製)45.0質量部、光重合開始剤1(2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン、商品名:IRGACURE 907、BASF社製)4.5質量部、光重合開始剤2(1,2−オクタンジオン1−[4−(フェニルチオ)−2−(O−ベンゾイルオキシム)]、商品名:IRGACURE OXE01、BASF社製)2.2質量部、接着助剤(γ‐グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、東京化成社製試薬)3.6質量部、有機溶媒(PMA/MPの混合液(60質量部/40質量部))133質量部を混合し、不揮発分43質量%の感光性樹脂組成物を作製した。
(感光性樹脂組成物No.2〜11)
アルカリ可溶性樹脂No.1を、アルカリ可溶性樹脂No.2〜11に替えたこと以外は感光性樹脂組成物No.1と同様にして感光性樹脂組成物No.2〜11を作製した。
(感光性樹脂組成物No.12)
アルカリ可溶性樹脂No.1 31.2質量部を、アルカリ可溶性樹脂No.12 45.0質量部に変え、さらにエポキシ樹脂(jER828)を使用しなかったこと以外は感光性樹脂組成物No.1と同様にして感光性樹脂組成物No.12を作製した。
<カラムスペーサーの作製>
上記で得た感光性樹脂組成物No.1〜12のいずれかを、無アルカリガラス(商品名:EAGLE−XG、コーニング社製)にスピンコートし、100℃のホットプレート上で2分間乾燥させ、膜厚5μmの被膜を作製した。UV露光機(商品名:オプティカルモデュレックス、ウシオ電機社製)を用いて、直径15μmの円型光透過部を複数持つ石英製フォトマスクを介して、乾燥性樹脂組成物被膜を20mW/cm2の光量で10秒間UV露光した。被膜に水酸化カリウム0.05質量%水溶液を滴下し、液盛り法により1分間アルカリ現像した後、1分間脱イオン水でリンスし、円柱状のスペーサーパターンを現像した。この時、被膜残渣がなくなるまで現像操作を繰り返した。現像後、230℃のオーブンで30分間ベークすることで、直径15μmの円柱状カラムスペーサーを作製した。得られたスペーサーについて、弾性回復率を測定した。結果を表7に示した。
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表7に示すように、リビング重合法により製造されたアルカリ可溶性樹脂(No.1〜8)においては、IP含有量増大に伴い、弾性回復率が向上した。これに対して、フリーラジカル重合法により製造されたアルカリ可溶性樹脂(No.9〜11)においては、弾性回復率は向上せず、IP含有量15質量%以上ではアルカリ現像性の悪化が見られた。また、エポキシ基を有するモノマーに由来する構造単位をもつアルカリ可溶性樹脂(No.12)を用いて、エポキシ樹脂を添加しない場合、アルカリ現像性の悪化が見られた。
また、表3、6に示すように、重合途中におけるIP、MMAおよびMAAの重合率が異なっている。よって、参考例1のリビング重合法では、反応時間の経過とともにMwが増大するため、ポリマー鎖中でグラジエント構造が形成されると考えられる。これに対し、参考例2、3のフリーラジカル重合法では、反応時間の経過とともに、重合開始と重合停止が繰り返されるため、ポリマー鎖間で組成が変遷していくと考えられる。
本発明は、下記の態様を含む。
態様1
共役ジエンモノマーと酸性基を有するビニルモノマーとを含有するモノマー組成物をリビング重合することで得られたものであり、全構造単位中の共役ジエンモノマーに由来する構造単位の含有量が10質量%以上であることを特徴とするアルカリ可溶性樹脂。
態様2
全構造単位中の共役ジエンモノマーに由来する構造単位の含有量が、20質量%〜90質量%である態様1に記載のアルカリ可溶性樹脂。
態様3
前記酸性基を有するビニルモノマーが、カルボキシ基を有するビニルモノマー、スルホン酸基を有するビニルモノマーおよびリン酸基を有するビニルモノマーよりなる群から選択される少なくとも1種のビニルモノマーである態様1または2に記載のアルカリ可溶性樹脂。
態様4
前記共役ジエンモノマーが、1,3−ブタジエン、イソプレン、クロロプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエンおよび1,3−ペンタジエンよりなる群から選択される少なくとも1種のモノマーである態様1〜3のいずれか一項に記載のアルカリ可溶性樹脂。
態様5
酸価が、40mgKOH/g〜200mgKOH/gである態様1〜4のいずれか一項に記載のアルカリ可溶性樹脂。
態様6
重量平均分子量が、2,000〜60,000である態様1〜5のいずれか一項に記載のアルカリ可溶性樹脂。
態様7
前記リビング重合が、リビングラジカル重合である態様1〜6のいずれか一項に記載のアルカリ可溶性樹脂。
態様8
態様1〜7のいずれか一項に記載のアルカリ可溶性樹脂、光重合開始剤およびエチレン性不飽和化合物を含有することを特徴とする感光性樹脂組成物。
態様9
さらにエポキシ樹脂を含有する態様8に記載の感光性樹脂組成物。
態様10
態様8または9に記載の感光性樹脂組成物を用いて作製されたことを特徴とするカラムスペーサー。
態様11
態様10に記載のカラムスペーサーを具備することを特徴とする液晶表示装置。
1:共役ジエンモノマーに由来する構造単位、2:酸性基含有モノマーに由来する構造単位、10:液晶表示装置、12:第一基板、14:第二基板、16:液晶層、18:カラムスペーサー

Claims (12)

  1. 共役ジエンモノマーと酸性基を有するビニルモノマーとを含有するモノマー組成物をリビングラジカル重合することで得られたものであり、
    前記共役ジエンモノマーが、R 1 −CR 2 =CR 3 −CR 4 =CR 5 −R 6 (R 1 〜R 6 は、同一または異なって、水素原子、塩素原子、臭素原子、メチル基、エチル基、フェニル基を示す。)で表される化合物であり、
    前記酸性基を有するビニルモノマーが、カルボキシ基を有するビニルモノマー、スルホン酸基を有するビニルモノマーおよびリン酸基を有するビニルモノマーよりなる群から選択される少なくとも1種のビニルモノマーであり、
    全構造単位中の共役ジエンモノマーに由来する構造単位の含有量が10質量%以上であり、
    酸価が、40mgKOH/g〜200mgKOH/gであることを特徴とするアルカリ可溶性樹脂。
  2. 全構造単位中の前記共役ジエンモノマーに由来する構造単位の含有量が、20質量%〜90質量%である請求項1に記載のアルカリ可溶性樹脂。
  3. 前記酸性基を有するビニルモノマーが、(メタ)アクリル酸である請求項1または2に記載のアルカリ可溶性樹脂。
  4. 前記共役ジエンモノマーが、1,3−ブタジエン、イソプレン、クロロプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエンおよび1,3−ペンタジエンよりなる群から選択される少なくとも1種のモノマーである請求項1〜3のいずれか一項に記載のアルカリ可溶性樹脂。
  5. 全構造単位中の前記酸性基を有するビニルモノマーに由来する構造単位の含有率が、5質量%〜70質量%である請求項1〜4のいずれか一項に記載のアルカリ可溶性樹脂。
  6. 重量平均分子量が、2,000〜60,000である請求項1〜5のいずれか一項に記載のアルカリ可溶性樹脂。
  7. 前記アルカリ可溶性樹脂が、A−Bジブロックポリマーであり、
    前記ジブロックポリマー全体が含有する酸性基を有するビニルモノマーに由来する構造単位を100質量%としたとき、前記Aブロックが含有する酸性基を有するビニルモノマーに由来する構造単位の含有率が80質量%以上であり、
    前記ジブロックポリマー全体が含有する共役ジエンモノマーに由来する構造単位を100質量%としたとき、前記Bブロックが含有する共役ジエンモノマーに由来する構造単位の含有率が50質量%以上である請求項1〜6のいずれか一項に記載のアルカリ可溶性樹脂。
  8. 前記アルカリ可溶性樹脂が、A 1 −B−A 2 トリブロックポリマーであり、
    前記トリブロックポリマー全体が含有する酸性基を有するビニルモノマーに由来する構造単位を100質量%としたとき、前記A 1 ブロックとA 2 ブロックが含有する酸性基を有するビニルモノマーに由来する構造単位の合計含有率が80質量%以上であり、
    前記トリブロックポリマー全体が含有する共役ジエンモノマーに由来する構造単位を100質量%としたとき、前記Bブロックが含有する共役ジエンモノマーに由来する構造単位の含有率が50質量%以上であり、
    前記A 1 ブロックが含有する酸性基を有するビニルモノマーに由来する構造単位とA 2 ブロックが含有する酸性基を有するビニルモノマーに由来する構造単位との質量比(A 1 /A 2 )が、0.2〜0.8である請求項1〜6のいずれか一項に記載のアルカリ可溶性樹脂。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載のアルカリ可溶性樹脂、光重合開始剤およびエチレン性不飽和化合物を含有することを特徴とする感光性樹脂組成物。
  10. さらにエポキシ樹脂を含有する請求項9に記載の感光性樹脂組成物。
  11. 請求項9または10に記載の感光性樹脂組成物を用いて作製されたことを特徴とするカラムスペーサー。
  12. 請求項11に記載のカラムスペーサーを具備することを特徴とする液晶表示装置。
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