JP6816502B2 - 車両用スライドドアモジュール - Google Patents

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Description

本発明は、車両用スライドドアモジュールに関するものである。
従来、車両用スライドドアモジュールとしては、例えば特許文献1に記載されたものが知られている。この車両用スライドドアモジュールは、スライドドアのインナーパネルに取り付けられる樹脂製のベースパネルと、窓ガラスを昇降する窓ガラス昇降装置と、スライドドアを移動させるドア移動装置とを備え、窓ガラス昇降装置とドア移動装置とはベースパネルに取り付けられている。
ドア移動装置は、スライドドアを牽引する一対のケーブルやそれら両ケーブルを案内するケーシングを有するケーブルサブアッシーと、両ケーブルを巻くドラムと、ドラムを回転させるアクチュエータとを備える。
特開2016−97940号公報
ところで、特許文献1では、ドア移動装置の構成部品(ケーブルサブアッシー、ドラム、アクチュエータ)をベースパネルに直接組み付ける構造になっている。例えばアクチュエータやケーブルサブアッシーのケーシングは、スクリュで個別にベースパネルに締結されることになっている。このため、組付工数の増大を余儀なくされている。
本発明の目的は、組付工数をより低減できる車両用スライドドアモジュールを提供することにある。
上記課題を解決する車両用スライドドアモジュールは、スライドドアのインナーパネルに取り付けられる樹脂製のベースパネルと、前記スライドドアを移動させるドア移動装置とを備え、前記ドア移動装置は、前記ベースパネルに締結されたブラケットと、前記ブラケットに取着されたアクチュエータと、前記ブラケットに取着され、前記アクチュエータにより回転させられるドラムと、前記ドラムに巻かれ、前記スライドドアを牽引する一対のケーブルと、前記ブラケットに取着され、前記一対のケーブルを案内するケーシングとを有した車両用スライドドアモジュールであって、前記ベースパネルには、車両の前後方向に開口する導出口が形成されるとともに、該導出口の縁部に係合溝が形成され、前記ケーシングは、前記導出口に遊挿されて前記一対のケーブルを案内するガイド部と、前記ガイド部の前記ブラケットに近付く先端から突出して前記導出口を閉塞するフランジと、前記係合溝に対応して前記フランジの縁部に突設され、前記係合溝に係入する係合突部と、を有する
この構成によれば、前記ドア移動装置は、前記アクチュエータ、前記一対のケーブルを巻く前記ドラム及び前記ケーシングが前記ブラケットに取着されることでユニット化されている。そして、このユニット化された前記ドア移動装置は、前記ブラケットを前記ベースパネルに締結することで該ベースパネルに組み付けられることで、組付工数をより低減できる。
この構成によれば、前記ケーシングは、前記係合溝に前記係合突部を係入することで前記ベースパネルに固定されることで、例えばスクリュで締結する場合に比べて組付工数をより低減できる。
上記車両用スライドドアモジュールについて、前記ケーシングには、前記ガイド部の挿入方向に該ガイド部に沿って凹む取付凹部と、前記フランジから前記挿入方向とは逆方向に突設され、先端に抜け止め爪を有する抜け止め部と、が形成され、前記ブラケットは、前記取付凹部に前記挿入方向に移動自在に圧入状態で挿入される取付片と、前記フランジ及び前記抜け止め爪の間で前記挿入方向における前記抜け止め爪の移動軌跡を遮るように突設された抜け止め片と、を有することが好ましい。
この構成によれば、前記ブラケットは、前記フランジ及び前記抜け止め爪の間で前記抜け止め片を前記挿入方向に移動させつつ前記取付凹部に対する前記取付片の圧入状態での挿入代を調整することで、前記挿入方向における前記ケーシングとの相対位置を調整できる。従って、前記係合溝に前記係合突部を係入する際、前記挿入方向において、前記ブラケット及び前記ケーシングの相対位置を調整することで、前記ブラケットを前記ベースパネルに締結する取付位置における前記ブラケットと前記ベースパネルの相対位置のばらつきを吸収できる。
本発明は、組付工数をより低減できる効果がある。
車両用スライドドアモジュールの一実施形態が適用される車両を模式的に示す平面図。 同実施形態の車両用スライドドアモジュールが適用されるスライドドアを示す模式図。 (a)は同実施形態の車両用スライドドアモジュールについてその構造を車幅方向において内側から見た図であり、(b)は(a)の3B−3B線に沿った断面図。 同実施形態の車両用スライドドアモジュールについてその構造を車幅方向において内側から見た図。 図4の5−5線に沿った断面図。 図4の6−6線に沿った断面図。
以下、車両用スライドドアモジュールの一実施形態について説明する。
図1に示すように、車両1のボデー2の両側部の各々には、乗降口3が形成されるとともに該乗降口3に対応してスライドドア10が取着されている。そして、各スライドドア10には、車両用スライドドアモジュール30が設けられている。なお、スライドドア10がボデー2に取着された状態で、車両1の上下方向と一致する方向を車両用スライドドアモジュール30の「上下方向DZ」と規定する。同様に、車両1の前後方向と一致する方向を車両用スライドドアモジュール30の「前後方向DY」と規定し、車両1の車幅方向と一致する方向を車両用スライドドアモジュール30の「車幅方向DX」と規定する。
図2に示すように、ボデー2には、乗降口3の上縁及び下縁に沿ってアッパレール5a及びロアレール5bがそれぞれ設置されるとともに、乗降口3の後方において前後方向に延在するセンターレール5cが設置されている。そして、これらアッパレール5a、ロアレール5b及びセンターレール5cには、ガイドローラユニット6を介してスライドドア10が前後方向に移動可能に支持されている。スライドドア10は、前後方向への移動に伴って乗降口3を開閉する。つまり、スライドドア10は、乗降口3を閉塞する全閉位置から該乗降口3を最大限に開放する全開位置までの範囲を移動する。
スライドドア10は、アウターパネル11と、該アウターパネル11の車幅方向における内側に取り付けられるインナーパネル12と、窓ガラス4とを備えている。インナーパネル12には、開口部12aが形成されており、該開口部12aに対応して前述の車両用スライドドアモジュール30が配置及び固定されている。インナーパネル12及び車両用スライドドアモジュール30は、協働してインナー部材IMを構成する。このインナー部材IMは、アウターパネル11との間に空間を形成する。この空間には窓ガラス4が収容され得る。つまり、この空間は、窓ガラス4の出没口等を通じた浸水の許容された空間である。換言すれば、インナー部材IMは、スライドドア10の内部を仕切ってインナー部材IMよりも車幅方向における内側(室内側)の浸水を遮断する。なお、インナーパネル12には、車幅方向における内側において図示しない内装パネルが取り付けられる。
スライドドア10には、その前部に配置される第1ロック装置13と、後部に配置される第2ロック装置14と、下部に配置される第3ロック装置15とが設けられる。第1〜第3ロック装置13〜15は、アウターパネル11とインナーパネル12との間に配置される。
第1ロック装置13は、ボデー2の乗降口3の前縁部に設けられたストライカ16a(図1参照)に係合する。第2ロック装置14は、ボデー2の乗降口3の後縁部に設けられたストライカ16b(図1参照)に係合する。第3ロック装置15は、ボデー2の乗降口3の下縁部に設けられたストライカ(図示省略)に係合する。
スライドドア10は、全閉位置に位置するとき、第1及び第2ロック装置13,14に拘束される。また、スライドドア10は、全開位置に位置するとき、第3ロック装置15に拘束される。スライドドア10は、第1及び第2ロック装置13,14又は第3ロック装置15により拘束されることによりその移動が制限される。
車両用スライドドアモジュール30は、樹脂製のベースパネル31と、窓ガラス4を昇降させる窓ガラス昇降装置40と、スライドドア10を移動させるドア移動装置50と、第1〜第3ロック装置13〜15を操作するドア開閉装置60と、これら装置に給電する給電装置70とを備える。窓ガラス昇降装置40、ドア移動装置50、ドア開閉装置60及び給電装置70は、ベースパネル31に取り付けられている。
窓ガラス昇降装置40は、窓ガラス4を牽引する一対のケーブルの巻回される窓ガラス昇降用ドラム41や、該窓ガラス昇降用ドラム41を回転させる窓ガラス昇降用モータ42などを備える。窓ガラス昇降装置40は、窓ガラス昇降用モータ42により窓ガラス昇降用ドラム41を回転させて両ケーブルを巻き取り・巻き出しすることで、窓ガラス4を所定移動範囲内で昇降する。
ドア移動装置50は、上下方向DZでセンターレール5cの付近でベースパネル31の車幅方向DXにおける内側(室内側)の面に取着されている。このドア移動装置50は、アクチュエータ51、ドラム52及び該ドラム52よりも後方に配置されるガイドプーリ53を有する。アクチュエータ51は、例えば減速機付きモータを主体に構成されており、ドラム52を回転させる。また、ドア移動装置50は、スライドドア10を牽引する一対のケーブルとしての第1ケーブル55及び第2ケーブル56を有する。これら第1及び第2ケーブル55,56は、一方の端末がドラム52に掛止された状態で該ドラム52に巻回されている。
なお、第1及び第2ケーブル55,56のいずれか一方は、ガイドプーリ53によってドラム52に案内されている。つまり、第1及び第2ケーブル55,56のいずれか一方はガイドプーリ53に案内されてドラム52に巻かれ、いずれか他方はガイドプーリ53に案内されずにドラム52に巻かれる。これにより、第1ケーブル55のドラム52に対する巻き方向と第2ケーブル56のドラム52に対する巻き方向とが互いに逆にされている。
第1ケーブル55は、ガイドローラユニット6を介してセンターレール5cに沿うように案内されて、他方の端末がセンターレール5cの前端部付近に接続されている。第2ケーブル56は、ガイドローラユニット6を介してセンターレール5cに沿うように案内されて、他方の端末がセンターレール5cの後端部付近に接続されている。つまり、第1及び第2ケーブル55,56は、ガイドローラユニット6を経てスライドドア10側からボデー2側へと渡され、センターレール5cに沿って前後方向に配索されている。
ここで、ドラム52が所定方向に回転すると、第1及び第2ケーブル55,56のいずれか一方が巻き取られるとともにいずれか他方が巻き出される。ドラム52が所定方向とは逆方向に回転すると、巻き取られるケーブルと巻き出されるケーブルとが、所定方向に回転する場合に対して逆になる。このようにして、スライドドア10が車両1の前方又は後方に移動する。
ドア開閉装置60は、インナーハンドル61と、ロッキングアクチュエータ63と、各種の動作に基づいて第1〜第3ロック装置13〜15を動作させる伝達機構65とを備える。スライドドア10の外側に取り付けられるアウターハンドル62は、ドア開閉装置60に図示しないレバー等を介して接続される。インナーパネル12に取り付けられるリリースアクチュエータ64は、図示しないケーブルを介して伝達機構65に接続される。
インナーハンドル61は、回転可能に車両用スライドドアモジュール30のベースパネル31に取り付けられている。インナーハンドル61は、内装パネルから車幅方向DXにおける内側(室内側)に露出するように設けられている。
第1の所定操作(以下、「閉操作」という)によりインナーハンドル61が第1方向に回転するとき、この回転動作が伝達機構65を介して第3ロック装置15に伝達されて第3ロック装置15が解放状態になる。例えばスライドドア10が全開位置で第3ロック装置15により拘束されているとき、インナーハンドル61の閉操作により第3ロック装置15が解放状態になることでスライドドア10が全閉位置に向かって移動可能になる。
一方、第2の所定操作(以下、「開操作」という)によりインナーハンドル61が第2方向に回転するとき、この回転動作が伝達機構65を介して第1及び第2ロック装置13,14に伝達されて第1及び第2ロック装置13,14が解放状態になる。例えばスライドドア10が全閉位置で第1及び第2ロック装置13,14により拘束されているとき、インナーハンドル61の開操作により第1及び第2ロック装置13,14が解放状態になることでスライドドア10が全開位置に向かって移動可能になる。
アウターハンドル62は、回転可能にアウターパネル11の外面に取り付けられている。アウターハンドル62の回転動作は伝達機構65に伝達される。
引き操作によりアウターハンドル62が所定方向に回転するとき、この回転動力が第1〜第3ロック装置13〜15に伝達されて第1〜第3ロック装置13〜15が解放状態になる。例えばスライドドア10が全閉位置又は全開位置で拘束されているとき、アウターハンドル62の引き操作によりスライドドア10が移動可能になる。
ロッキングアクチュエータ63は、伝達機構65に接続されており、スライドドア10をドアロック状態にする。ドアロック状態とは、インナーハンドル61の開閉操作及びアウターハンドル62の引き操作によっても、スライドドア10を全閉位置から移動させることができない状態を示す。ロッキングアクチュエータ63は、ロッキングスイッチ(図示略)のロックオン操作に基づいて伝達機構65を作動させ、インナーハンドル61又はアウターハンドル62の回転動作を第1〜第3ロック装置13〜15に伝達不能にする。
リリースアクチュエータ64は、伝達機構65に接続されており、第1〜第3ロック装置13〜15の解放状態を所定時間だけ維持する。具体的には、リリースアクチュエータ64は、所定条件が成立するときに伝達機構65を作動させ、第1〜第3ロック装置13〜15を解除状態に維持する。所定条件とは、例えばインナーハンドル61の開閉操作又はアウターハンドル62の引き操作が実行されることである。これは、インナーハンドル61の開閉操作又はアウターハンドル62の引き操作に伴い、ドア移動装置50による前述のスライドドア10の移動が開始された状態で、第1〜第3ロック装置13〜15がスライドドア10を拘束することがないようにするためである。
次に、ベースパネル31に対するドア移動装置50の取付構造について説明する。
図3(a)、(b)に示すように、ドラム52等に前後方向DYで対向するインナーパネル12の開口部12aの後縁部は、段差12bを介して車幅方向DXにおける内側に隆起しており、該段差12bには前後方向DYに開口する取出口12cが形成されている。
一方、取出口12c等に前後方向DYで対向するベースパネル31の後縁部には、車幅方向DXにおける外側に凹む断面略U字状の凹部31aが形成されている。凹部31aの後壁31bは、開口部12aに隣接するように車幅方向DXにおいてインナーパネル12よりも内側まで延びている。そして、後壁31bには、取出口12cに対向して前後方向DYに開口する略四角形の導出口31cが形成されている。
ドア移動装置50は、例えば金属板からなるブラケット57を有する。このブラケット57は、基本的にベースパネル31に沿って広がっており、凹部31aの配置に合わせてベースパネル31に複数(3つ)のスクリュ58で締結されている。なお、ドア移動装置50は、ドラム52及びガイドプーリ53を回転可能に収容するカバー59を有しており、一部(図3(a)において上側及び右下側)のスクリュ58はブラケット57及びカバー59を共締めしている。従って、ドラム52及びガイドプーリ53は、カバー59との協働でブラケット57に取着されている。また、ブラケット57には、例えばスクリュによる締結によってアクチュエータ51が取着されている。
さらに、ブラケット57には、例えば樹脂材からなる筒状のケーシング80が取着されている。すなわち、図4〜図6に示すように、ブラケット57の後端部57aは、車幅方向DXにおける外側にオフセットする状態で前後方向DYに延びており、導出口31cに遊挿されてその後方に進出している。そして、図5に実線で描いたように、後端部57aの上縁部は、前述のオフセットを解消する状態で前後方向DYに延びて取付片57bを形成する。つまり、取付片57bは、車幅方向DXにおける内側で当該方向に後端部57aとの間に一定距離を保つ状態で前後方向DYに延びている。後端部57aの下縁部も、同様の取付片57bを形成する。従って、後端部57aは、実質的に車幅方向DXにおいて前述のオフセット分の寸法を有している。また、ブラケット57の上端には、導出口31cに隣接するその後方で車幅方向DXにおける外側に略四角形の抜け止め片57cが突設されている。
一方、ケーシング80は、ブラケット57の後端部57aを内包する状態で導出口31cに遊挿される略四角筒状のガイド部81と、該ガイド部81の前端(ブラケット57に近付く先端)から突出して導出口31cをその前方から閉塞する略四角板状のフランジ82とを有する。そして、ガイド部81の上縁部は、車幅方向DXにおける後端部57aの実質的な寸法に当該方向の開口幅が略一致するように車幅方向DXにおける外側に向かって閉じて取付凹部83を形成する。換言すれば、車幅方向DXにおける外側でガイド部81を上方に拡開することで取付凹部83が形成されている。ガイド部81の下縁部も、同様の取付凹部83を形成する。取付凹部83がガイド部81の挿入方向に該ガイド部81に沿って凹むことはいうまでもない。従って、ガイド部81の車幅方向DXにおける外側の内壁面には後端部57aが当接(圧接)し、取付凹部83の車幅方向DXにおける内側の内壁面には取付片57bが当接(圧接)している。
また、ケーシング80は、取付凹部83よりも車幅方向DXにおける外側でフランジ82から前方(挿入方向とは逆方向)に突設された抜け止め部84を有する。この抜け止め部84の前端には抜け止め爪84aが形成されている。
このような構成にあって、ケーシング80は、ガイド部81に後端部57aが挿入される際に両取付凹部83に両取付片57bが圧入状態で挿入されることでブラケット57に固定される。このとき、前後方向DYにおけるフランジ82及び抜け止め爪84aの間に抜け止め片57cが配置される。換言すれば、抜け止め片57cは、前後方向DY(挿入方向)における抜け止め爪84aの移動軌跡を遮るように突設されている。従って、ブラケット57は、フランジ82及び抜け止め爪84aの間で抜け止め片57cを前後方向DY(挿入方向)に移動させつつ取付凹部83に対する取付片57bの圧入状態での挿入代を調整することで、前後方向DYにおけるケーシング80との相対位置を調整できる。つまり、当該相対位置の調整方向は前後方向DYに一致する。
以上により、ドア移動装置50は、アクチュエータ51、第1及び第2ケーブル55,56を巻くドラム52及びケーシング80がブラケット57に取着されたユニット(サブアッシー)となっている。
ブラケット57に取着されたケーシング80は、ベースパネル31に固定されている。すなわち、ベースパネル31の導出口31cの車幅方向DXにおける外側及び内側の縁部は、互いに相反する車幅方向DXに突出して後壁31bの車幅方向DXにおける外側端及び内側端にそれぞれ繋がる延出壁31d,31eをそれぞれ形成する。両延出壁31d,31eは、後壁31bと協働して互いに対向する車幅方向DXに開口する一対の断面略V字状の係合溝31fを形成する。なお、各延出壁31d,31eの後壁31bに対向する面は、後方に向かうに従い係合溝31fの深部に向かうように傾斜するガイド面31gを形成する。
一方、ケーシング80は、フランジ82の車幅方向DXにおける外側及び内側の縁部に前方に向かって突設された一対の断面略三角形の係合突部85を有する。この係合突部85の前端面は、ガイド面31gにならって傾斜してガイド面85aを形成する。ケーシング80は、各係合突部85が係合溝31fに係入することでベースパネル31に固定されている。なお、フランジ82の後端面には、その周縁部の全周に亘って環状のシール部材90が貼着されている。このシール部材90は、圧縮状態で導出口31cの周縁部との間に介装されている。
そして、図6に2点鎖線で描いた状態から実線で描いた状態への変化で示すように、各係合突部85を係合溝31fに係入する際には、シール部材90を導出口31cの周縁に当接させるとともにガイド面31g,85aの先端同士を近付けた状態で、シール部材90を圧縮しつつガイド面31gに沿って係合突部85を係合溝31fに挿入する。これにより、各係合突部85は、ガイド面85aがガイド面31gに圧接する状態で係合溝31fに係入する。そして、シール部材90により導出口31cの周縁部の全周に亘ってシールされた状態でベースパネル31にケーシング80が固定される。
既述のように、ブラケット57は、取付凹部83に対する取付片57bの圧入状態での挿入代を調整することで、前後方向DYにおけるケーシング80との相対位置が調整可能である。従って、係合溝31f及び係合突部85の相対位置がばらついたとしても、当該圧入状態での挿入代を調整することでこれを吸収できる。
図3(a)、(b)に示すように、ガイド部81の導出口31cを貫通する先端は、インナーパネル12の取出口12cに取着されている。従って、ガイド部81は、取出口12cにおいてインナーパネル12の車幅方向DXにおける内側に連通している。なお、第1及び第2ケーブル55,56は、ガイド部81に案内されて取出口12cからインナーパネル12の車幅方向DXにおける内側に導出される。このように取出口12cから導出された第1及び第2ケーブル55,56は、前述のようにガイドローラユニット6を経てスライドドア10側からボデー2側へと渡される。
次に、本実施形態の作用とともに、その効果について説明する。
(1)本実施形態では、ドア移動装置50は、アクチュエータ51、第1及び第2ケーブル55,56を巻くドラム52及びケーシング80がブラケット57に取着されることでユニット化されている。そして、このユニット化されたドア移動装置50は、ブラケット57をベースパネル31に締結することで該ベースパネル31に組み付けられることで、部品点数及び組付工数をより低減できる。
(2)本実施形態では、ケーシング80は、係合溝31fに係合突部85を係入することでベースパネル31に固定されることで、例えばスクリュで締結する場合に比べて部品点数及び組付工数をより低減でき、ひいてはコストをより低減できる。また、ケーシング80は、係合溝31fから係合突部85を外すことでベースパネル31から外れることで、例えばスクリュによる締結を外す場合に比べて取外工数をより低減でき、ひいてはコストをより低減できる。
さらに、ケーシング80は、ブラケット57に加えてベースパネル31にも固定されることで、ケーシング80の姿勢をより安定化できる。
(3)本実施形態では、ブラケット57は、フランジ82及び抜け止め爪84aの間で抜け止め片57cを前後方向DY(挿入方向)に移動させつつ取付凹部83に対する取付片57bの圧入状態での挿入代を調整することで、前後方向DYにおけるケーシング80との相対位置を調整できる。従って、係合溝31fに係合突部85を係入する際、前後方向DY(挿入方向)において、ブラケット57及びケーシング80の相対位置を調整することで、ブラケット57をベースパネル31にスクリュで取り付ける取付位置におけるブラケット57とベースパネル31の相対位置のばらつきを吸収できる。そして、ケーシング80をより円滑にベースパネル31に固定できる。
(4)本実施形態では、ベースパネル31に窓ガラス昇降装置40が取着されているため、インナーパネル12にベースパネル31を取り付けることにより、当該スライドドア10に窓ガラス昇降装置40を取り付けることができる。このため、窓ガラス昇降装置40をインナーパネル12に別途、取り付ける場合に比べて、スライドドア10の生産効率をより向上させることができる。
(5)本実施形態では、ベースパネル31にドア開閉装置60が取着されているため、インナーパネル12にベースパネル31を取り付けることにより、当該スライドドア10にドア開閉装置60を取り付けることができる。このため、ドア開閉装置60をインナーパネル12に別途、取り付ける場合に比べて、スライドドア10の生産効率をより向上させることができる。
(6)本実施形態では、例えば故障等でドア移動装置50を交換する場合、係合溝31fから係合突部85を外してスクリュ58によるベースパネル31との締結を外すことで、車両用スライドドアモジュール30全体ではなくドア移動装置50のみの交換が可能である。このため、部品費及び作業工数をより低減できる。また、ドア移動装置50を交換してもベースパネル31等を再利用できるため、廃棄部品数をより低減できる。
(7)本実施形態では、シール部材90は、係合突部85が係合溝31fに係入された状態で圧縮されて後壁31bとの間に介装されることで、シール性能をより向上させることができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・前記実施形態において、ベースパネル31に、例えば音響用のスピーカユニットなどの装置を取り付けてもよい。
・前記実施形態において、ドア開閉装置60は、インナーパネル12に別途、取り付けられていてもよい。
・前記実施形態において、窓ガラス昇降装置40は、インナーパネル12に別途、取り付けられていてもよい。
・前記実施形態において、取付凹部83に対する取付片57bの圧入状態での挿入代は調整不能であってもよい。例えば抜け止め片57cは、フランジ82及び抜け止め爪84aの間で前後方向DYの移動が拘束されていてもよい。また、例えば取付凹部83及び取付片57bを省略してブラケット57にケーシング80を締結してもよい。この場合、抜け止め片57c及び抜け止め部84を省略してもよい。
・前記実施形態において、係合溝31f及び係合突部85を省略してもよい。例えばケーシング80は、ベースパネル31に固定されていなくてもよい。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について以下に追記する。
(イ)上記車両用スライドドアモジュールにおいて、
前記ベースパネルに取着され、窓ガラスを昇降させる窓ガラス昇降装置を備えた、車両用スライドドアモジュール。
この構成によれば、前記ベースパネルに前記窓ガラス昇降装置が取着されているため、前記インナーパネルに前記ベースパネルを取り付けることにより、当該スライドドアに前記窓ガラス昇降装置を取り付けることができる。このため、前記窓ガラス昇降装置を前記インナーパネルに別途、取り付ける場合に比べて、前記スライドドアの生産効率をより向上させることができる。
(ロ)上記車両用スライドドアモジュールにおいて、
前記ベースパネルに取着され、前記スライドドアのロック装置を動作させるドア開閉装置を更に備えた、車両用スライドドアモジュール。
この構成によれば、前記ベースパネルに前記ドア開閉装置が取着されているため、前記インナーパネルに前記ベースパネルを取り付けることにより、当該スライドドアに前記ドア開閉装置を取り付けることができる。このため、前記ドア開閉装置を前記インナーパネルに別途、取り付ける場合に比べて、前記スライドドアの生産効率をより向上させることができる。
1…車両、4…窓ガラス、10…スライドドア、12…インナーパネル、30…車両用スライドドアモジュール、31…ベースパネル、31c…導出口、31f…係合溝、40…窓ガラス昇降装置、50…ドア移動装置、51…アクチュエータ、52…ドラム、55…第1ケーブル(ケーブル)、56…第2ケーブル(ケーブル)、57…ブラケット、57b…取付片、57c…抜け止め片、58…スクリュ、60…ドア開閉装置、80…ケーシング、81…ガイド部、82…フランジ、83…取付凹部、84…抜け止め部、84a…抜け止め爪、85…係合突部。

Claims (2)

  1. スライドドアのインナーパネルに取り付けられる樹脂製のベースパネルと、
    前記スライドドアを移動させるドア移動装置とを備え、
    前記ドア移動装置は、
    前記ベースパネルに締結されたブラケットと、
    前記ブラケットに取着されたアクチュエータと、
    前記ブラケットに取着され、前記アクチュエータにより回転させられるドラムと、
    前記ドラムに巻かれ、前記スライドドアを牽引する一対のケーブルと、
    前記ブラケットに取着され、前記一対のケーブルを案内するケーシングとを有した車両用スライドドアモジュールであって、
    前記ベースパネルには、車両の前後方向に開口する導出口が形成されるとともに、該導出口の縁部に係合溝が形成され、
    前記ケーシングは、
    前記導出口に遊挿されて前記一対のケーブルを案内するガイド部と、
    前記ガイド部の前記ブラケットに近付く先端から突出して前記導出口を閉塞するフランジと、
    前記係合溝に対応して前記フランジの縁部に突設され、前記係合溝に係入する係合突部と、を有した、車両用スライドドアモジュール。
  2. 請求項に記載の車両用スライドドアモジュールにおいて、
    前記ケーシングには、
    前記ガイド部の挿入方向に該ガイド部に沿って凹む取付凹部と、
    前記フランジから前記挿入方向とは逆方向に突設され、先端に抜け止め爪を有する抜け止め部と、が形成され、
    前記ブラケットは、
    前記取付凹部に前記挿入方向に移動自在に圧入状態で挿入される取付片と、
    前記フランジ及び前記抜け止め爪の間で前記挿入方向における前記抜け止め爪の移動軌跡を遮るように突設された抜け止め片と、を有した、車両用スライドドアモジュール。
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