JP6810817B1 - ヒアルロニダーゼ阻害剤 - Google Patents
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Abstract
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(1)本発明の一形態によれば、ヒアルロニダーゼ阻害剤が提供される。このヒアルロニダーゼ阻害剤は、セルロース繊維の一部の水酸基が下記式(1)で表される置換基によって修飾されている硫酸化セルロース繊維を有効成分として含有し、前記硫酸化セルロース繊維は、以下の(A)から(E)の条件を満たすことを特徴とする。
(A)数平均繊維径が2nm以上500nm以下
(B)平均アスペクト比が50以上3000以下
(C)セルロースI型結晶構造を有する
(D)前記硫酸化セルロース繊維の含有量に対する前記置換基の含有量(置換基の含有量[mmol]/硫酸化セルロース繊維の含有量[g])が、0.1mmol/g以上3.0mmol/g以下
(E)結晶化度が70%以上
(2)上記形態のヒアルロニダーゼ阻害剤において、前記硫酸化セルロース繊維の含有量に対する前記置換基の含有量(置換基の含有量[mmol]/硫酸化セルロース繊維の含有量[g])が、1.2mmol/g以上2.7mmol/g以下であってもよい。
(3)上記形態のヒアルロニダーゼ阻害剤において、前記硫酸化セルロース繊維の結晶化度が70%以上98%以下であってもよい。
(4)上記形態のヒアルロニダーゼ阻害剤において、前記硫酸化セルロース繊維の含有量が0.05質量%以上1質量%以下であってもよい。
(5)上記形態のヒアルロニダーゼ阻害剤において、前記硫酸化セルロース繊維の数平均繊維径が310nm以下であってもよい。
その他、本発明は、以下のような形態として実現することも可能である。
(A)数平均繊維径が2nm以上500nm以下
(B)平均アスペクト比が50以上3000以下
(C)セルロースI型結晶構造を有する
(D)前記硫酸化セルロース繊維の含有量に対する前記置換基の含有量(置換基の含有量[mmol]/硫酸化セルロース繊維の含有量[g])が、0.01mmol/g以上3.0mmol/g以下
本発明の一実施形態であるヒアルロニダーゼ阻害剤は、セルロース繊維の一部の水酸基が下記式(1)で表される置換基によって修飾されている硫酸化セルロース繊維を有効成分として含有する。本明細書において、「有効成分」とは、ヒアルロニダーゼの活性を抑制する上で、必要とされる成分のことを意味する。
(A)数平均繊維径が2nm以上500nm以下
(B)平均アスペクト比が50以上3000以下
(C)セルロースI型結晶構造を有する
(D)前記硫酸化セルロース繊維の含有量に対する前記置換基の含有量(置換基の含有量[mmol]/硫酸化セルロース繊維の含有量[g])が、0.01mmol/g以上3.0mmol/g以下
本明細書において、「硫酸化セルロース繊維」とは、セルロース繊維の一部の水酸基が下記式(1)で表される置換基によって修飾されているセルロース繊維を示す。下記式(1)では、波線部分がセルロース分子を表す。つまり、硫酸化セルロース繊維は、セルロース中の水酸基の酸素原子に対して、水素原子の代わりに−SO3 −Mが結合した構造を有し、セルロース繊維表面に硫酸基が導入されている。
本実施形態の硫酸化セルロース繊維において、硫酸化セルロース繊維1gあたりにおける前記式(1)で表される置換基の含有量(置換基の含有量[mmol]/硫酸化セルロース繊維の含有量[g])は、0.01mmol/g以上3.0mmol/g以下である。セルロース結晶構造を保持する観点から、この含有量は、より好ましくは2.8mmol/g以下であり、さらに好ましくは2.7mmol/g以下であり、特に好ましくは2.5mmol/g以下である。また、セルロース繊維の表面を置換基で覆うという観点から、この含有量は、0.05mmol以上/gであることが好ましく、より好ましくは0.1mmol/g以上であり、さらに好ましくは1.0mmol/g以上であり、特に好ましくは1.2mmol/g以上である。
本実施形態の硫酸化セルロース繊維は、セルロースI型結晶構造を有するものであり、硫酸化セルロース繊維の結晶化度が40%以上であることが好ましい。結晶化度が40%以上であることにより、セルロース結晶構造に由来する特性をより効果的に発現することができる。結晶化度は、より好ましくは60%以上、さらに好ましくは65%以上であり、70%以上でもよい。結晶化度の上限は特に限定されないが、98%以下が好ましく、より好ましくは95%以下であり、更に好ましくは90%以下であり、特に好ましくは85%以下である。
セルロースI型結晶化度(%)=〔(I22.6−I18.5)/I22.6〕×100
〔式中、I22.6は、X線回折における格子面(200面)(回折角2θ=22.6°)の回折強度を示し、I18.5は、アモルファス部(回折角2θ=18.5°)の回折強度を示す。〕
なお、セルロースI型とは天然セルロースの結晶型のことであり、セルロースI型結晶化度とは、セルロース全体のうち結晶領域量の占める割合のことを意味する。
硫酸化セルロース繊維の数平均繊維径は2nm以上500nm以下であるが、好ましくは2nm以上150nm以下であり、より好ましくは2nm以上100nm以下であり、特に好ましくは3nm以上80nm以下である。数平均繊維径が2nm未満であると、セルロースが溶解してナノファイバーとして得られず、ゲル状のバリアが形成されない虞がある。一方、数平均繊維径が500nm超の場合、繊維が太すぎるため、使用感が極端に悪化する虞がある。硫酸化セルロース繊維の最大繊維径は、皮膚に塗布後の透明性に優れ、かつ、使用感に優れる観点から、1000nm以下であることが好ましく、特に好ましくは500nm以下である。
上記硫酸化セルロース繊維の平均アスペクト比は50以上3000以下であるが、好ましくは2000以下、より好ましくは1000以下であり、好ましくは100以上、より好ましくは200以上である。平均アスペクト比が50未満であるとネットワークを形成せず、保湿効果が低減し、皮膚へ塗布した際の使用感が悪化する虞がある。
平均アスペクト比=数平均繊維長[nm]/数平均繊維径[nm]
硫酸化セルロース繊維の製造方法は、特に限定されないが、例えば、セルロース原料とスルファミン酸を反応させる方法が挙げられる。この製造方法は、繊維形状を保ったままのセルロース繊維をスルファミン酸で処理することによって、スルファミン酸と当該セルロース繊維の構成要素であるセルロース微細繊維を反応させることにより、セルロース微細繊維を硫酸エステル化する工程(化学修飾工程)を含む。
上記の化学修飾工程で用いるセルロース繊維(セルロース原料)の具体例としては、特に限定されないが、例えば、植物、動物(例えば、ホヤ類)、藻類、微生物(例えば、酢酸菌)、微生物産生物等を起源とするもの等が挙げられる。植物としては、例えば、木材、綿、竹、麻、ジュート、ケナフ、農地残廃物、布、パルプ、再生パルプ、古紙等が挙げられる。これらの中で、植物由来パルプが好ましい原材料として挙げられる。
嵩密度が10kg/m3以上のセルロース原料を用いる場合は、化学修飾工程の反応に先立ち、前処理を行い、嵩密度を0.1〜5.0kg/m3にしてもよい。この前処理を予め行うことにより、硫酸エステル化工程をより効率的に行うことができる。前処理方法としては、特に限定されないが、機械処理を行うことにより、セルロース原料を適度な嵩密度にすることができる。機械処理としては、使用する機械や処理条件に制限はなく、例えばシュレッダー、ボールミル、振動ミル、石臼、グラインダー、ブレンダー、高速回転ミキサー等が挙げられる。嵩密度は好ましくは、0.1〜5.0kg/m3であり、より好ましくは0.1〜3.0kg/m3であり、さらにより好ましくは0.1〜1.0kg/m3である。
硫酸エステル化工程において、セルロース繊維と硫酸化試薬との反応(即ち、硫酸エステル化反応)は、硫酸化試薬を含む薬液にセルロース原料(セルロース繊維)を浸漬することにより行うことができる。
本実施形態では、必要に応じて、硫酸エステル塩を中和する工程を設けてもよい。硫酸エステル塩は、得られた粗製物のpHが低下することによって酸性を示した場合、粗製物の保存安定性が低い。そのため、この硫酸エステル塩に塩基性化合物を添加して中和させることにより、pHを中性もしくはアルカリ性に調整することが好ましい。中和に用いる塩基性化合物としては、特に限定されるものではないが、例えば、アルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物、その他の無機塩、アミン類、オニウム化合物等が挙げられる。具体的には、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、酢酸カルシウム、乳酸カルシウム、シュウ酸カルシウム、水酸化マグネシウム、酢酸マグネシウム、乳酸マグネシウム、シュウ酸マグネシウム、塩基性乳酸アルミニウム、塩基性塩化アルミニウム、アンモニア、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルホスホニウムヒドロキシド等が挙げられる。なお、本実施形態において、一種以上の塩基性化合物を使用して中和することができる。
マイクロオーダーの硫酸化セルロース繊維に対して、機械的解繊による微細化処理を行うことにより、ナノオーダーの硫酸化セルロース繊維を得ることができる。硫酸化セルロース繊維の微細化処理を行う装置としては、特に限定されないが、例えば、リファイナー、二軸混錬機(二軸押出機)、高圧ホモジナイザー、媒体撹拌ミル(例えば、ロッキングミル、ボールミル、ビーズミル等)、石臼、グラインダー、振動ミル、サンドグラインダー等が挙げられる。
まず、実験に用いる硫酸化セルロース繊維を下記の製造例1〜3に従って合成する。
まず、反応工程として、スルファミン酸14.4g(セルロース分子中のアンヒドログルコース単位1モル当たり1.2モル)に、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)620gを添加した後、30分撹拌を行った。その後、室温(25℃)下において、セルロース原料として針葉樹クラフトパルプ20.0gを添加した。その後、55℃で4時間反応させた後、室温(25℃)まで冷却した。次に、繊維を取り出した後に、水で洗浄した後、中和剤として2N水酸化ナトリウム水溶液を添加することにより、pHを7.6に調整した。その後、脱水を行った後に、固形分濃度が6.0%になるように水で希釈した。その後、微細化処理工程として、マイクロフルイタイザーによる処理(150MPa、10パス)を行うことによって、硫酸化セルロース繊維A1を得た。
反応工程においてスルファミン酸の仕込み量を23.9gとした点、微細化処理工程において固形分濃度を3.0%とした点、マイクロフルイタイザー処理を150MPa、5パスとした点以外は、製造例1と同様の手順により硫酸化セルロース繊維A2を得た。
反応工程においてスルファミン酸の仕込み量を41.9gとした点、微細化処理工程において固形分濃度を2.0%とした点、マイクロフルイタイザー処理を150MPa、3パスとした点以外は、製造例1と同様の手順により硫酸化セルロース繊維A3を得た。
製造例1〜3により得られたセルロースについて硫酸基量と、結晶化度とを測定した。測定結果を表1に示す。各測定の詳細については、以下に示す。
硫酸基量は、電位差滴定により算出した。ここで、硫酸基量は、硫酸化セルロース繊維の含有量に対する置換基の含有量(置換基の含有量[mmol]/硫酸化セルロース繊維の含有量[g])と同義である。乾燥質量を精秤した硫酸化セルロース繊維試料を用いて、固形分率0.5%に調製した硫酸化セルロース繊維の水分散体を60mL調製した。その後、1N塩酸水溶液によって、水分散体のpHを約1.0とした。その後、ろ過及び水洗浄をした後、硫酸エステル化セルロース繊維を再び固形分率0.5%となるように水に再分散させた。その後、0.1N水酸化カリウム水溶液を滴下することにより電位差測定を行った。そして、この滴下量を用いて硫酸基量を算出した。
硫酸化セルロース繊維のX線回折強度を、X線回折法を用いて測定した。そして、その測定結果からSegal法を用いて、下記式により結晶化度を算出した。
セルロースI型結晶化度(%)=〔(I22.6−I18.5)/I22.6〕×100
X線源:Cu/Kα―radiation
管電圧:40kV
管電流:30mA
測定範囲:回折角2θ=5〜35°
X線のスキャンスピード:10°/min
セルロース繊維の平均繊維径及び平均繊維長は、光学顕微鏡又は原子間力顕微鏡(AFM)で観察した繊維50本の平均値である。また、平均アスペクト比は、平均繊維長/平均繊維径の値である。
比較例に用いるTEMPO酸化セルロース繊維について、製造例4に従って合成した。
針葉樹クラフトパルプ2.0gに、水150mL、臭化ナトリウム0.25g、2,2,6,6−テトラメチルピペリジノオキシラジカル(TEMPO)0.025gを加えた後、十分撹拌させた。その後、13質量%次亜塩素酸ナトリウム水溶液を、上記パルプ1.0gに対して次亜塩素酸ナトリウム量が10mmol/gとなるように加えることにより、反応を開始した。さらに、反応中のpHが10〜11に保持するように0.5N水酸化ナトリウム水溶液を滴下しながら、45分間反応させた。反応後、0.1N塩酸を加えてpHを7.0とした後、脱水を行った後、固形分濃度が2.0%になるように水で希釈した。その後、微細化処理工程としてマイクロフルイタイザーによる処理(150MPa、3パス)を行うことにより、TEMPO酸化セルロース繊維B1を得た。
製造例4により得られたTEMPO酸化セルロース繊維B1についてカルボキシル基量と、結晶化度とを測定した。なお、カルボキシル基量の測定方法は以下の方法で行い、結晶化度の測定方法は硫酸化セルロース繊維の評価と同様の手法で行った。測定結果を表1に示す。
上記セルロース繊維0.25gを水に分散させたセルロース水分散体60mlを調製した後、0.1Nの塩酸水溶液によってpHを約2.5とした。その後、0.05Mの水酸化ナトリウム水溶液を滴下することにより、電気伝導度測定を行った。測定は、pHが11になるまで続けた。電気伝導度の変化が緩やかな弱酸の中和段階において、消費された水酸化ナトリウム量(V)を用いて、下記式に基づいてカルボキシル基量を求めた。
カルボキシル基量[mmol/g]=V[ml]×(0.05/セルロース質量[g])
水溶性セルロースとして用いる硫酸化セルロースを製造例5に従って合成した。
結晶性セルロース50.0gにDMF150mLを加えた後、1時間撹拌させた。18質量%無水硫酸―DMF溶液480mLを氷冷下でゆっくり滴下した後、室温(25℃)で6時間反応させた。その後、反応液を5℃まで冷却した後、氷冷下において反応液を水400gに滴下した。pHが10となるよう5N水酸化ナトリウム水溶液を加えた後、さらに1N塩酸を加えることにより、pHを7.0とした。その後、析出物を濾別した後、ろ液をイソプロピルアルコール2Lに滴下した後、ろ過及びろ物の乾燥を行うことにより、硫酸化セルロースC1を得た。その後、硫酸化セルロースC1の乾燥固形分量が1.0gとなるように秤量した後、水を添加し、その後、一日スターラーで撹拌することで1%の硫酸化セルロース溶液を得た。
λ−カラギーナンを乾燥固形分量が1.0gとなるように秤量した後、水を添加し、その後、一日スターラーで撹拌することで1%のセルロース溶液を得た。
次に、上記製造方法により得られたセルロース繊維等を用いてヒアルロニダーゼ阻害剤を調製した。
製造例1により得られた硫酸化セルロース繊維A1を、終濃度で0.2質量%となるように水を加えて調製した。その後、プライミクス社製のホモミキサーMARKII2.5型により8,000rpmで10分間撹拌した後、脱気することにより、ヒアルロニダーゼ阻害剤を調製した。
製造例1〜3により得られた硫酸化セルロース繊維を用いて、表2に示す含有量となるように、実施例1と同様の操作を行うことでヒアルロニダーゼ阻害剤を調製した。
硫酸化セルロース繊維A1の代わりに製造例5で製造した硫酸化セルロースC1を用いた以外は、実施例1と同様の操作でヒアルロニダーゼ阻害剤を調製した。
硫酸化セルロース繊維A1の代わりに製造例6のカラギーナンを用いた以外は、実施例1と同様の操作でヒアルロニダーゼ阻害剤を調製した。
硫酸化セルロース繊維A1の代わりに製造例4で製造したTEMPO酸化セルロース繊維B1を用いた以外は、実施例1と同様の操作でヒアルロニダーゼ阻害剤を調製した。
実施例及び比較例について、ヒアルロニダーゼ阻害活性を評価した。
ヒアルロニダーゼ阻害剤2.5mLを15mL容量の遠沈管に添加した後、さらに、酢酸緩衝液7.5mLを加えて、ボルテックスミキサー(サイエンティフィックインダストリーズ社製、ジェニー2)で混合した。その後、24wellプレートへ100μLずつ添加した。その後、各ウェルへ4mg/mLのヒアルロニダーゼ/酢酸緩衝液を50μL加えた後、恒温機を用いて37℃で20分間加熱した。その後、その後の溶液中のCompound48/80と塩化カルシウムとがそれぞれ0.05質量%、0.5質量%となるように、Compound48/80と塩化カルシウムとを含む酢酸緩衝液を上記混合物に100μL加えた後、37℃で20分間加温した。その後、0.8mg/mLのヒアルロン酸ナトリウムの酢酸緩衝液250μLを添加した後、37℃で40分間酵素反応を行った。その後、0.4NNaOHを100μL、0.4NKOH/0.8Nホウ酸溶液を100μL添加し、100℃のオーブンで3分間加熱した。その後、p−ジメチルアミノベンズアルデヒド/酢酸・塩酸溶液を150μL添加し、37℃で20分間加温した後、585nmにおける吸光度を測定した。ヒアルロニダーゼ阻害剤を加えない以外は同様の方法でブランクを作製し、この吸光度をブランクとした。そして、ヒアルロニダーゼ阻害率を下記式より算出した。
ヒアルロニダーゼ阻害率(%)=[〔1−(サンプル吸光度−サンプルブランクの吸光度)/(コントロールの吸光度−コントロールブランクの吸光度)〕]×100
ここで、式中の「サンプル吸光度」とは、ヒアルロニダーゼ阻害剤を添加しヒアルロニダーゼ阻害活性試験を2回行うことによって得られた吸光度の平均値である。「サンプルブランクの吸光度」とは、ヒアルロニダーゼを添加せずに酢酸緩衝液を添加して調製したサンプルの吸光度である。「コントロールの吸光度」とは、ヒアルロニダーゼ阻害剤の代わりに酢酸緩衝液を添加して調製したサンプルの吸光度である。「コントロールブランクの吸光度」とはヒアルロニダーゼ阻害剤及びヒアルロニダーゼの代わりに酢酸緩衝液を添加して調製したサンプルの吸光度である。ここで、「サンプルブランクの吸光度」、「コントロールの吸光度」及び「コントロールブランクの吸光度」については、ヒアルロニダーゼ阻害活性試験を3回行うことによって得られた平均値である。
P2…点
F…繊維
Claims (5)
- セルロース繊維の一部の水酸基が下記式(1)で表される置換基によって修飾されている硫酸化セルロース繊維を有効成分として含有し、前記硫酸化セルロース繊維は、以下の(A)から(E)の条件を満たすことを特徴とする、ヒアルロニダーゼ阻害剤。
(A)数平均繊維径が2nm以上500nm以下
(B)平均アスペクト比が50以上3000以下
(C)セルロースI型結晶構造を有する
(D)前記硫酸化セルロース繊維の含有量に対する前記置換基の含有量(置換基の含有量[mmol]/硫酸化セルロース繊維の含有量[g])が、0.1mmol/g以上3.0mmol/g以下
(E)結晶化度が70%以上
- 前記硫酸化セルロース繊維の含有量に対する前記置換基の含有量(置換基の含有量[mmol]/硫酸化セルロース繊維の含有量[g])が、1.2mmol/g以上2.7mmol/g以下であることを特徴とする、請求項1に記載のヒアルロニダーゼ阻害剤。
- 前記硫酸化セルロース繊維の結晶化度が70%以上98%以下であることを特徴とする、請求項1又は2に記載のヒアルロニダーゼ阻害剤。
- 前記硫酸化セルロース繊維の含有量が0.05質量%以上1質量%以下であることを特徴とする、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のヒアルロニダーゼ阻害剤。
- 前記硫酸化セルロース繊維の数平均繊維径が310nm以下であることを特徴とする、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のヒアルロニダーゼ阻害剤。
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