JP2021151975A - ヒアルロニダーゼ阻害剤 - Google Patents

ヒアルロニダーゼ阻害剤 Download PDF

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Abstract

【課題】ヒアルロニダーゼ阻害活性により肌の老化を防ぐ技術を提供する。【解決手段】ヒアルロニダーゼ阻害剤は、セルロース繊維の一部の水酸基が所定の式で表される置換基によって修飾されている硫酸化セルロース繊維を有効成分として含有し、前記硫酸化セルロース繊維は、(A)数平均繊維径が2nm以上500nm以下、(B)平均アスペクト比が50以上3000以下、(C)セルロースI型結晶構造を有し、(D)前記硫酸化セルロース繊維の含有量に対する前記置換基の含有量(置換基の含有量[mmol]/硫酸化セルロース繊維の含有量[g])が、0.01mmol/g以上3.0mmol/g以下であるという条件を満たす。【選択図】なし

Description

本発明は、ヒアルロニダーゼ阻害剤に関する。
一般に、人間の皮膚には保湿性能を持つヒアルロン酸が存在するが、同様に、人間の皮膚にはヒアルロン酸の分解酵素であるヒアルロニダーゼについても存在する。この二つのバランスがくずれ、ヒアルロン酸が減少してしまうと、肌の乾燥や肌荒れの原因につながりやすく、くすみや肌の老化に繋がる。
このヒアルロニダーゼの働きを阻害する化合物であるヒアルロニダーゼ阻害活性化合物として、硫酸化多糖が知られている。硫酸化多糖は、ヒアルロニダーゼの活性を阻害することにより、抗炎症作用や組織の再生作用を示すものと考えられる。代表的な硫酸化多糖としては、コンドロイチン硫酸が一般に知られている。更には、コンドロイチン硫酸の約100倍のヒアルロニダーゼ阻害活性能をもつ硫酸化セルロースが知られている(特許文献1)。
特開2006−49780号公報
しかしながら、特許文献1に記載の硫酸化セルロースが有するヒアルロニダーゼ阻害活性については、十分ではなく、さらなる改善の余地があった。このため、十分なヒアルロニダーゼ阻害活性を有するヒアルロニダーゼ阻害剤の開発が望まれていた。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することができる。
(1)本発明の一形態によれば、ヒアルロニダーゼ阻害剤が提供される。このヒアルロニダーゼ阻害剤は、セルロース繊維の一部の水酸基が下記式(1)で表される置換基によって修飾されている硫酸化セルロース繊維を有効成分として含有し、前記硫酸化セルロース繊維は、以下の(A)から(D)の条件を満たすことを特徴とする。
(A)数平均繊維径が2nm以上500nm以下
(B)平均アスペクト比が50以上3000以下
(C)セルロースI型結晶構造を有する
(D)前記硫酸化セルロース繊維の含有量に対する前記置換基の含有量(置換基の含有量[mmol]/硫酸化セルロース繊維の含有量[g])が、0.01mmol/g以上3.0mmol/g以下
Figure 2021151975
〔式中、Mは水素イオン、金属イオン、アミン、又はオニウムイオンを示す。〕
この形態のヒアルロニダーゼ阻害剤によれば、ヒアルロニダーゼ阻害活性により肌の老化を防ぐことができる。
(2)上記形態のヒアルロニダーゼ阻害剤において、前記硫酸化セルロース繊維の含有量に対する前記置換基の含有量(置換基の含有量[mmol]/硫酸化セルロース繊維の含有量[g])が、1.2mmol/g以上2.7mmol/g以下であってもよい。
この形態のヒアルロニダーゼ阻害剤によれば、セルロース繊維構造を保持しつつ、セルロース繊維の表面を置換基で覆うことができる。
(3)上記形態のヒアルロニダーゼ阻害剤において、前記硫酸化セルロース繊維の結晶化度が40%以上98%以下であってもよい。
この形態のヒアルロニダーゼ阻害剤によれば、セルロース結晶構造に由来する特性をより効果的に発現することにより、ヒアルロニターゼ阻害活性を向上させることができる。
(4)上記形態のヒアルロニダーゼ阻害剤において、前記硫酸化セルロース繊維の含有量が0.05質量%以上1質量%以下であってもよい。
この形態のヒアルロニダーゼ阻害剤によれば、十分なゲル状のバリア膜が形成されるとともに、ヒアルロニダーゼ阻害剤として適当な粘度に調整することができる。
なお、本発明は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、ヒアルロニダーゼ阻害剤の製造方法等の態様で実現することができる。
繊維径の測定方法を説明する図。
A.ヒアルロニダーゼ阻害剤
本発明の一実施形態であるヒアルロニダーゼ阻害剤は、セルロース繊維の一部の水酸基が下記式(1)で表される置換基によって修飾されている硫酸化セルロース繊維を有効成分として含有する。本明細書において、「有効成分」とは、ヒアルロニダーゼの活性を抑制する上で、必要とされる成分のことを意味する。
Figure 2021151975
〔式中、Mは水素イオン、金属イオン、アミン、又はオニウムイオンを示す。〕
本実施形態の硫酸化セルロース繊維は、以下の(A)から(D)の条件を満たす。
(A)数平均繊維径が2nm以上500nm以下
(B)平均アスペクト比が50以上3000以下
(C)セルロースI型結晶構造を有する
(D)前記硫酸化セルロース繊維の含有量に対する前記置換基の含有量(置換基の含有量[mmol]/硫酸化セルロース繊維の含有量[g])が、0.01mmol/g以上3.0mmol/g以下
ヒアルロニダーゼ阻害剤の形態は、特に限定されず、例えば、サスペンション、エマルション等の分散体、溶液、スラリー、粉体等であってよく、ローション、クリーム、ゲル、バーム等と呼ばれるものを含む。また、噴射剤等と共に充填されエアゾールとして塗布される形態であってもよい。
ヒアルロニダーゼ阻害剤は、ヒアルロニダーゼの阻害効果を損なわない範囲で、さらに薬理学的に許容可能な担体や添加物を含んで製剤化されたものであってよい。担体の例としては、特に限定されないが、例えば、水、生理食塩水、エタノール、プロピレングリコール、グリセリン、1,3ブチレングリコール等が挙げられる。添加物の例としては、特に限定されないが、例えば、ブドウ糖、ショ糖、乳糖、デキストリン、シクロデキストリン等が挙げられる。また、ヒアルロニダーゼ阻害剤の製剤化において一般的に使用される賦形剤、乳化剤、緊張化剤(等張化剤)、緩衝剤、溶解補助剤、防腐剤、安定化剤、抗酸化剤等を適宜配合してもよい。
製剤化されたヒアルロニダーゼ阻害剤は、液体状、ペースト状、ゲル状、粉末状、顆粒状等の任意の剤形とすることができる。
ヒアルロニダーゼ阻害剤の有効成分である硫酸化セルロース繊維の含量は、効果面を考慮して任意に決定することができる。
本実施形態のヒアルロニダーゼ阻害剤によれば、硫酸化セルロースやコンドロイチン硫酸のような硫酸基を含む多糖類と比較して、高いヒアルロニダーゼ阻害活性が得られる。このような効果を奏するメカニズムは定かではないが、セルロース繊維表面に硫酸基が緻密かつ規則的に導入されているためと推定される。
[硫酸化セルロース繊維]
本明細書において、「硫酸化セルロース繊維」とは、セルロース繊維の一部の水酸基が下記式(1)で表される置換基によって修飾されているセルロース繊維を示す。下記式(1)では、波線部分がセルロース分子を表す。つまり、硫酸化セルロース繊維は、セルロース中の水酸基の酸素原子に対して、水素原子の代わりに−SO Mが結合した構造を有し、セルロース繊維表面に硫酸基が導入されている。
Figure 2021151975
ここで、上述のMは、水素イオン、金属イオン、アミン、又はオニウムイオンを示す。Mは、1価から3価の陽イオンが例示できる。ここで、Mが2価又は3価の陽イオンの場合、当該陽イオンは、2つ又は3つの−OSO との間でイオン結合を形成する。
金属イオンとしては、例えば、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、遷移金属イオン、その他の金属イオンが挙げられる。ここで、アルカリ金属としては、特に限定されないが、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム等が挙げられる。アルカリ土類金属としては、特に限定されないが、例えば、カルシウム、ストロンチウム等が挙げられる。遷移金属としては、特に限定されないが、例えば、鉄、ニッケル、パラジウム、銅、銀等が挙げられる。その他の金属としては、例えば、ベリリウム、マグネシウム、亜鉛、アルミニウム等が挙げられる。
アミンとしては、例えば、1〜3級アミンが挙げられる。ここで、1〜3級アミンとしては、特に限定されないが、例えば、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、モノエタノールアミン,ジエタノールアミン,トリエタノールアミン、プロピルアミン、sec−ブチルアミン、tert−ブチルアミン、ペンチルアミン、tert−ペンチルアミン、ジブチルアミン、2−エチルへキシルアミン、ジへキシルアミン、トリへキシルアミン、オクチルアミン、ドデシルアミン、プロぺニルアミン、イソブテニルアミン等が挙げられる。
オニウムイオンとしては、特に限定されないが、例えば、アンモニウムイオンやホスホニウムイオン等が挙げられる。アンモニウムイオンとしては、NH だけでなく、NH の1つ以上の水素原子が有機基に置き換わってできる各種アミン由来のアンモニウムイオンが挙げられる。アンモニウムイオンとしては、例えば、NH 、第四級アンモニウムカチオン、アルカノールアミンイオン、ピリジニウムイオン等が挙げられる。ホスホニウムイオンとしては、第4級ホスホニウムカチオン等が挙げられる。
Mで表される陽イオンとしては、保存安定性の観点から、ナトリウムイオン、カリウムイオン、カルシウムイオン、第四級アンモニウムカチオンの少なくとも一つが好ましい。Mで表される陽イオンは、いずれか1種でもよいが、2種以上を組み合わせてもよい。
(置換基の含有量)
本実施形態の硫酸化セルロース繊維において、硫酸化セルロース繊維1gあたりにおける前記式(1)で表される置換基の含有量(置換基の含有量[mmol]/硫酸化セルロース繊維の含有量[g])は、0.01mmol/g以上3.0mmol/g以下である。セルロース結晶構造を保持する観点から、この含有量は、より好ましくは2.8mmol/g以下であり、さらに好ましくは2.7mmol/g以下であり、特に好ましくは2.5mmol/g以下である。また、セルロース繊維の表面を置換基で覆うという観点から、この含有量は、0.05mmol以上/gであることが好ましく、より好ましくは0.1mmol/g以上であり、さらに好ましくは1.0mmol/g以上であり、特に好ましくは1.2mmol/g以上である。
本明細書において、置換基の含有量は、電位差滴定により算出される値であり、例えば、洗浄により原料として用いた変性化剤や、それらの加水分解物等の副生成物を除去した後、電位差測定の分析を行って算出することができる。具体的には、後述の実施例に記載の方法により測定することができる。
(結晶化度)
本実施形態の硫酸化セルロース繊維は、セルロースI型結晶構造を有するものであり、硫酸化セルロース繊維の結晶化度が40%以上であることが好ましい。結晶化度が40%以上であることにより、セルロース結晶構造に由来する特性をより効果的に発現することができる。結晶化度は、より好ましくは60%以上、さらに好ましくは65%以上であり、70%以上でもよい。結晶化度の上限は特に限定されないが、98%以下が好ましく、より好ましくは95%以下であり、更に好ましくは90%以下であり、特に好ましくは85%以下である。
本明細書において、セルロースの結晶化度は、X線回折法による回折強度値からSegal法により算出したセルロースI型結晶化度であり、下記式により定義される。
セルロースI型結晶化度(%)=〔(I22.6−I18.5)/I22.6〕×100
〔式中、I22.6は、X線回折における格子面(200面)(回折角2θ=22.6°)の回折強度を示し、I18.5は、アモルファス部(回折角2θ=18.5°)の回折強度を示す。〕
なお、セルロースI型とは天然セルロースの結晶型のことであり、セルロースI型結晶化度とは、セルロース全体のうち結晶領域量の占める割合のことを意味する。
(数平均繊維径)
硫酸化セルロース繊維の数平均繊維径は2nm以上500nm以下であるが、好ましくは2nm以上150nm以下であり、より好ましくは2nm以上100nm以下であり、特に好ましくは3nm以上80nm以下である。数平均繊維径が2nm未満であると、セルロースが溶解してナノファイバーとして得られず、ゲル状のバリアが形成されない虞がある。一方、数平均繊維径が500nm超の場合、繊維が太すぎるため、使用感が極端に悪化する虞がある。硫酸化セルロース繊維の最大繊維径は、皮膚に塗布後の透明性に優れ、かつ、使用感に優れる観点から、1000nm以下であることが好ましく、特に好ましくは500nm以下である。
図1は、繊維径の測定方法を説明する図である。繊維径は、1本の繊維Fの長手方向に直交する線と繊維の外周との2つの交点間の距離を測定することにより、求めることができる。つまり、繊維径は、図1で示す点P1と点P2との間の距離を示す。繊維長は、繊維の全体が観察画像中に写っている繊維の長さを測定することにより、求めることができる。繊維の長さを測定する際、繊維に折れ曲がりがある場合は、例えば、折れ曲がり点が1点であれば、一端から折れ曲がり点までの長さと、この折れ曲がり点から他端までの長さの合計値を繊維長とする。なお、繊維径及び繊維長は少なくとも25本以上の繊維を観察する。また、大きな繊維径の繊維を含む場合には、ガラス上へキャストした表面の走査型電子顕微鏡(SEM)像や光学顕微鏡像を観察してもよい。そして、構成する繊維の大きさに応じて5000倍、10000倍あるいは50000倍のいずれかの倍率で電子顕微鏡画像による観察を行ってもよい。このようにして得られた繊維径及び繊維長のデータにより、数平均繊維長および数平均繊維径を算出する。
(平均アスペクト比)
上記硫酸化セルロース繊維の平均アスペクト比は50以上3000以下であるが、好ましくは2000以下、より好ましくは1000以下であり、好ましくは100以上、より好ましくは200以上である。平均アスペクト比が50未満であるとネットワークを形成せず、保湿効果が低減し、皮膚へ塗布した際の使用感が悪化する虞がある。
上記硫酸化セルロース繊維の平均アスペクト比は、先に述べた方法に従って得られた数平均繊維径および数平均繊維長を用いて、下記の式により算出される。
平均アスペクト比=数平均繊維長[nm]/数平均繊維径[nm]
[硫酸化セルロース繊維の製造方法]
硫酸化セルロース繊維の製造方法は、特に限定されないが、例えば、セルロース原料とスルファミン酸を反応させる方法が挙げられる。この製造方法は、繊維形状を保ったままのセルロース繊維をスルファミン酸で処理することによって、スルファミン酸と当該セルロース繊維の構成要素であるセルロース微細繊維を反応させることにより、セルロース微細繊維を硫酸エステル化する工程(化学修飾工程)を含む。
(セルロース原料)
上記の化学修飾工程で用いるセルロース繊維(セルロース原料)の具体例としては、特に限定されないが、例えば、植物、動物(例えば、ホヤ類)、藻類、微生物(例えば、酢酸菌)、微生物産生物等を起源とするもの等が挙げられる。植物としては、例えば、木材、綿、竹、麻、ジュート、ケナフ、農地残廃物、布、パルプ、再生パルプ、古紙等が挙げられる。これらの中で、植物由来パルプが好ましい原材料として挙げられる。
植物由来パルプは、例えば、植物原料を化学的、若しくは機械的に、又は両者を併用してパルプ化することで得られる植物由来パルプが挙げられる。具体的な植物由来パルプとしては、例えば、ケミカルパルプ(クラフトパルプ(KP)、亜硫酸パルプ(SP))、セミケミカルパルプ(SCP)、ケミグランドパルプ(CGP)、ケミメカニカルパルプ(CMP)、砕木パルプ(GP)、リファイナーメカニカルパルプ(RMP)、サーモメカニカルパルプ(TMP)、ケミサーモメカニカルパルプ(CTMP)等が好ましいものとして挙げられる。
また、セルロース原料としては、本実施形態の目的を阻害しない範囲内で化学修飾されていてもよく、即ち、化学変性パルプを用いてもよい。例えば、セルロース繊維表面に存在する一部あるいは大部分の水酸基が酢酸エステル、硝酸エステルを含むエステル化されたもの、またメチルエーテル、ヒドロキシエチルエーテル、ヒドロキシプロピルエーテル、ヒドロキシブチルエーテル、カルボキシメチルエーテル、シアノエチルエーテルを含むエーテル化されたもの、また一級水酸基を酸化させたTEMPO(2,2,6,6−テトラメチルピペリジノオキシラジカル)酸化処理パルプを含むことができる。
本実施形態に使用されるセルロース原料の形状は、特に制限はないが、取り扱いの観点から繊維状、シート状、綿状、粉末状、チップ状、フレーク状が望ましい。
(前処理工程)
嵩密度が10kg/m以上のセルロース原料を用いる場合は、化学修飾工程の反応に先立ち、前処理を行い、嵩密度を0.1〜5.0kg/mにしてもよい。この前処理を予め行うことにより、硫酸エステル化工程をより効率的に行うことができる。前処理方法としては、特に限定されないが、機械処理を行うことにより、セルロース原料を適度な嵩密度にすることができる。機械処理としては、使用する機械や処理条件に制限はなく、例えばシュレッダー、ボールミル、振動ミル、石臼、グラインダー、ブレンダー、高速回転ミキサー等が挙げられる。嵩密度は好ましくは、0.1〜5.0kg/mであり、より好ましくは0.1〜3.0kg/mであり、さらにより好ましくは0.1〜1.0kg/mである。
(反応工程)
硫酸エステル化工程において、セルロース繊維と硫酸化試薬との反応(即ち、硫酸エステル化反応)は、硫酸化試薬を含む薬液にセルロース原料(セルロース繊維)を浸漬することにより行うことができる。
硫酸化試薬としては、スルファミン酸が好ましく用いられる。スルファミン酸は、無水硫酸や硫酸水溶液等に比べてセルロース溶解性が小さいだけでなく、酸性度が低いために重合度の保持が可能である。また、強酸性かつ高腐食性のある無水硫酸や硫酸水溶液に対して、スルファミン酸は、取り扱いに制限がなく、大気汚染防止法の特定物質にも指定されていないため、環境に対する負荷が小さい。
スルファミン酸の使用量は、セルロース繊維への置換基の含有量を考慮して適宜調整することができる。スルファミン酸は、例えば、セルロース分子中のアンヒドログルコース単位1モル当たり、好ましくは0.01〜50モル使用することができ、より好ましは0.1〜30モル使用することができる。
硫酸エステル化反応を行う薬液は、スルファミン酸と溶媒を混合したものであり、更に触媒を添加してもよく、添加しなくてもよい。触媒としては、特に限定されないが、例えば、尿素、アミド類、三級アミン類等が挙げられるが、工業的観点から尿素を用いることが好ましい。触媒の使用量は、特に限定されないが、例えば、セルロース分子中のアンヒドログルコース単位1モル当たり0.001〜5モルが好ましく、0.005〜2.5モルがより好ましく、0.01〜2.0モルが更に好ましい。触媒は、高濃度のものをそのまま用いてもよく、事前に溶媒で希釈して用いてもよい。また、触媒の添加方法は、特に限定されないが、一括添加、分割添加、連続的添加、又はこれらの組合せで行うことができる。
薬液に使用する溶媒は、特に限定されないが、公知の溶媒を使用してもよい。公知の溶媒としては、例えば、水;メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、オクタノール、ドデカノール等の炭素数1〜12の直鎖あるいは分岐のアルコール;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等の炭素数3〜6のケトン;直鎖又は分岐状の炭素数1〜6の飽和炭化水素又は不飽和炭化水素;ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素;塩化メチレン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素;炭素数2〜5の低級アルキルエーテル;ジオキサン、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン、ピリジン等の溶媒が挙げられる。これらは、単独で又は2種以上を混合して用いることができる。上記の溶媒の中では、セルロース原料の膨潤を促進する観点から、たとえば、水または極性有機溶媒がより好ましい。なお、上記溶媒は単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。溶媒の使用量は、特に限定されないが、例えば、セルロース原料の溶媒含有量(即ち、セルロース原料の乾燥質量に対する溶媒の質量の比率)が10質量%以上、好ましくは10〜10000質量%、より好ましくは20〜5000質量%、更に好ましくは50〜2000質量%で使用される。溶媒量が少ないほど、洗浄工程の利便性が向上する。
硫酸エステル化反応の温度は0〜100℃を例示でき、好ましくは10〜80℃、さらに好ましくは20〜70℃である。この反応温度が低すぎると反応完結に長時間を要し、反応温度が高すぎるとセルロース分子内のグリコシド結合が切断するため好ましくない。硫酸エステル化反応は通常30分〜5時間で完結する。
着色の少ない製品を得るために、更に、硫酸エステル化反応の際に、窒素ガス、ネオンガス、アルゴンガス、ヘリウムガス等の不活性ガスや炭酸ガスを導入してもよい。これらのガスの導入方法としては、例えば、(i)ガスを反応槽に吹き込みながら反応を行う方法、(ii)反応前に反応槽内をガスで置換した後、反応槽を密閉して反応を行う方法等が挙げられる。工業的見地から、ガスは反応時に使用しないのが好ましい。
また、硫酸化工程の後、必要に応じて更なる化学修飾工程を設けてもよい。化学修飾工程としては、例えば、硫酸化されなかったセルロース繊維表面に存在する一部の水酸基を、酢酸エステル、硝酸エステルによりエステル化する工程、メチルエーテル、ヒドロキシエチルエーテル、ヒドロキシプロピルエーテル、ヒドロキシブチルエーテル、カルボキシメチルエーテル、シアノエチルエーテルによりエーテル化する工程、また一級水酸基を酸化させたTEMPO酸化処理する工程等が挙げられる。
(中和・洗浄工程)
本実施形態では、必要に応じて、硫酸エステル塩を中和する工程を設けてもよい。硫酸エステル塩は、得られた粗製物のpHが低下することによって酸性を示した場合、粗製物の保存安定性が低い。そのため、この硫酸エステル塩に塩基性化合物を添加して中和させることにより、pHを中性もしくはアルカリ性に調整することが好ましい。中和に用いる塩基性化合物としては、特に限定されるものではないが、例えば、アルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物、その他の無機塩、アミン類、オニウム化合物等が挙げられる。具体的には、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、酢酸カルシウム、乳酸カルシウム、シュウ酸カルシウム、水酸化マグネシウム、酢酸マグネシウム、乳酸マグネシウム、シュウ酸マグネシウム、塩基性乳酸アルミニウム、塩基性塩化アルミニウム、アンモニア、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルホスホニウムヒドロキシド等が挙げられる。なお、本実施形態において、一種以上の塩基性化合物を使用して中和することができる。
また、反応停止の目的、及び/又は、硫酸化試薬残渣、残留触媒、溶媒等の除去の目的で、湿潤状態の化学修飾セルロース繊維を洗浄する工程を設けてもよい。この時、洗浄条件は特に限定されないが、洗浄に使用する溶媒として水、及び/又は、有機溶媒を用いて、反応終了後の化学修飾セルロース繊維を洗浄するのが好ましい。
脱溶媒方法は、特に限定されないが、例えば、遠心沈降法、濾過、プレス処理等を使用できる。ここで、溶媒を完全に除去せず、化学修飾セルロース繊維からなるシートを溶媒で湿潤状態にしておいてもよい。化学修飾セルロース繊維の溶媒含有量(即ち、化学修飾セルロース繊維集合体の乾燥質量に対する溶媒の質量の比率)は1〜500質量%であることが好ましく、より好ましくは10〜100質量%であり、更に好ましくは10〜50質量%である。
(微細化工程)
マイクロオーダーの硫酸化セルロース繊維に対して、機械的解繊による微細化処理を行うことにより、ナノオーダーの硫酸化セルロース繊維を得ることができる。硫酸化セルロース繊維の微細化処理を行う装置としては、特に限定されないが、例えば、リファイナー、二軸混錬機(二軸押出機)、高圧ホモジナイザー、媒体撹拌ミル(例えば、ロッキングミル、ボールミル、ビーズミル等)、石臼、グラインダー、振動ミル、サンドグラインダー等が挙げられる。
また、ヒアルロニダーゼ阻害剤において、硫酸化セルロース繊維の含有量は、特に限定されないが、0.05質量%以上1質量%以下が好ましく、0.1質量%以上0.5質量%以下がより好ましい。硫酸化セルロース繊維の含有量が0.05質量%以上であることにより、十分なゲル状のバリア膜が形成される。また、硫酸化セルロース繊維の含有量が1質量%以下であることにより、ヒアルロニダーゼ阻害剤として適当な粘度に調整することができる。
また、ヒアルロニダーゼ阻害剤には、効果を妨げない範囲において他の成分を添加してもよい。他の成分としては、特に限定されないが、例えば、当該分野で一般的に使用されるものが挙げられる。他の成分としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、チオジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール等のエチレンジオール類;2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−エチル−1,3−プロパンジオール、3−メトキシ−1,2−プロパンジオール等のプロパンジオール類;2−ブテン−1,4−ジオール、1,3−ブタンジオール、2−メチル−1,4−ブタンジオール等のブタンジオール類;2−メチル−2,4−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,4−ペンタンジオール、3−メチル−1,3−ペンタンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール等のペンタンジオール類;1,2−ヘキサンジオール等のヘキサンジオール類;1,2,6−トリメチル−1,7−ヘプタンジオール、2,4,6−トリエチル−1,7−ヘプタンジオール等のヘプタンジオール類;3,6−ジチア−1,8−オクタンジオール等のオクタンジオール類;プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ブチレングリコール等のアルキレンジオール類;グリセリン、ヘキサントリオール、チオジグリコール、トリメチロールプロパン等のポリオール類等;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノイソブチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソブチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールジアセテート、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル等のグリコール誘導体;スクワラン、流動パラフィン、軽質流動イソパラフィン、重質流動イソパラフィン、マイクロクリスタリンワックス、固形パラフィン等の炭化水素類;ジメチコン、フェメチコン、シクロメチコン、アモジメチコン、ポリエーテル変性シリコーン等のシリコーン類;ホホバ油、カルナウバワックス、モクロウ、ミツロウ、ゲイロウ、オレイン酸オクチルドデシル、イソプロピルミリステート、ネオペンチルグリコールジイソステアレート、リンゴ酸ジイソステアレート等のエステル類; ステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、イソステアリン酸、イソパルミチン酸、ベヘン酸、オレイン酸等の脂肪酸類;ベヘニルアルコール、セタノール、オレイルアルコール、オクタデシルアルコール等の高級アルコール類;ヒマシ油、椰子油、水添椰子油、椿油、小麦胚芽油、イソステアリン酸トリグリセライド、イソオクタン酸トリグリセライド、オリーブオイル等のトリグリセライド類;ソルビタンセスキオレート、ソルビタンモノオレート、ソルビタントリオレート、ソルビタンセスキステアレート、ソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンステアレート、ポリオキシエチレンオレート、ポリオキシエチレングリセリル脂肪酸エステル、ポリエキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等の非イオン界面活性剤類;ソジウムラウリルステアレート、ポリオキシエチレンアルキル硫酸塩、スルホコハク酸エステル塩等のアニオン界面活性剤類;4級アルキルアンモニウム塩等のカチオン界面活性剤類;アルキルベタイン等の両性界面活性剤類;結晶セルロースや架橋型メチルポリシロキサン、ポリエチレン粉末、アクリル樹脂粉体等の有機粉体類;タルク、マイカ、セリサイト、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、二酸化チタン、酸化鉄、紺青、群青、チタンマイカ、チタンセリサイト、シリカ等の、表面処理されていてもよい粉体類;アクリル酸・メタクリル酸アルキルコポリマー及び/又はその塩、カルボキシビニルポリマー及び/又はその塩、キサンタンガムやヒドロキシプロピルセルロース等の増粘剤;レチノール、レチノイン酸、トコフェロール、リボフラビン、ピリドキシン、アスコルビン酸、アスコルビン酸リン酸エステル塩等のビタミンやグリチルリチン酸塩、グリチルレチン、ウルソール酸、オレアノール酸等のテルペン類、エストラジオール、エチニルエストラジオール、エストリオール等のステロイド類等の有効成分;フェノキシエタノール、パラベン類、ヒビテングルコネート、塩化ベンザルコニウム等の防腐剤;ジメチルアミノ安息香酸エステル類、桂皮酸エステル類、ベンゾフェノン類等の紫外線吸収剤等が挙げられる。これらは用途等に応じて適宜選択されるものであり、1種で用いてもよいし、2種以上を組み合わせてもよい。
本実施形態のヒアルロニダーゼ阻害剤は、通常の製造方法によって製造することができる。例えば、本実施形態のヒアルロニダーゼ阻害剤は、硫酸化セルロース繊維と、その他の任意成分とを、所定の方法にて混合する事により製造することができる。具体的には、本実施形態のヒアルロニダーゼ阻害剤は、例えば、精製水に分散した硫酸化セルロース繊維を、精製水および増粘剤を混合溶解した液体に攪拌しながら徐々に加えることによって粘ちょう性液体とし、ついで、他の任意成分を加えて均一にした後、放置することによって製造することができる。
また、各成分を均一に混合する方法は、特に限定されないが、例えば、ホモディスパー、ホモミキサー等を使用して混合する方法が好ましい。
ヒアルロニダーゼ阻害剤としては、例えば、化粧料、医薬部外品、外用医薬品等が挙げられる。本実施形態のヒアルロニダーゼ阻害剤は、これらの何れにも適用可能であるが、特に好ましくは化粧料への適用である。化粧料としては、特に限定されないが、例えば、化粧水、美容液、乳液、クリーム、ピールオフパック、フォーム状パック、アンダーメークアップ、ファウンデーション等が挙げられる。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。なお、例中、「%」とあるのは、特に限定のない限り「質量%」を意味する。
[硫酸化セルロース繊維の合成]
まず、実験に用いる硫酸化セルロース繊維を下記の製造例1〜3に従って合成する。
(製造例1)
まず、反応工程として、スルファミン酸14.4g(セルロース分子中のアンヒドログルコース単位1モル当たり1.2モル)に、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)620gを添加した後、30分撹拌を行った。その後、室温(25℃)下において、セルロース原料として針葉樹クラフトパルプ20.0gを添加した。その後、55℃で4時間反応させた後、室温(25℃)まで冷却した。次に、繊維を取り出した後に、水で洗浄した後、中和剤として2N水酸化ナトリウム水溶液を添加することにより、pHを7.6に調整した。その後、脱水を行った後に、固形分濃度が6.0%になるように水で希釈した。その後、微細化処理工程として、マイクロフルイタイザーによる処理(150MPa、10パス)を行うことによって、硫酸化セルロース繊維A1を得た。
(製造例2)
反応工程においてスルファミン酸の仕込み量を23.9gとした点、微細化処理工程において固形分濃度を3.0%とした点、マイクロフルイタイザー処理を150MPa、5パスとした点以外は、製造例1と同様の手順により硫酸化セルロース繊維A2を得た。
(製造例3)
反応工程においてスルファミン酸の仕込み量を41.9gとした点、微細化処理工程において固形分濃度を2.0%とした点、マイクロフルイタイザー処理を150MPa、3パスとした点以外は、製造例1と同様の手順により硫酸化セルロース繊維A3を得た。
(評価)
製造例1〜3により得られたセルロースについて硫酸基量と、結晶化度とを測定した。測定結果を表1に示す。各測定の詳細については、以下に示す。
・硫酸基量(mmol/g)
硫酸基量は、電位差滴定により算出した。ここで、硫酸基量は、硫酸化セルロース繊維の含有量に対する置換基の含有量(置換基の含有量[mmol]/硫酸化セルロース繊維の含有量[g])と同義である。乾燥質量を精秤した硫酸化セルロース繊維試料を用いて、固形分率0.5%に調製した硫酸化セルロース繊維の水分散体を60mL調製した。その後、1N塩酸水溶液によって、水分散体のpHを約1.0とした。その後、ろ過及び水洗浄をした後、硫酸エステル化セルロース繊維を再び固形分率0.5%となるように水に再分散させた。その後、0.1N水酸化カリウム水溶液を滴下することにより電位差測定を行った。そして、この滴下量を用いて硫酸基量を算出した。
・セルロースI型結晶化度(%)
硫酸化セルロース繊維のX線回折強度を、X線回折法を用いて測定した。そして、その測定結果からSegal法を用いて、下記式により結晶化度を算出した。
セルロースI型結晶化度(%)=〔(I22.6−I18.5)/I22.6〕×100
上記式中、I22.6は、X線回折における格子面(200面)(回折角2θ=22.6°)の回折強度を示し、I18.5は、アモルファス部(回折角2θ=18.5°)の回折強度を示す。また、サンプルのX線回折強度の測定は、株式会社リガク製の「RINT2200」を用い、以下の条件にて実施した。
X線源:Cu/Kα―radiation
管電圧:40kV
管電流:30mA
測定範囲:回折角2θ=5〜35°
X線のスキャンスピード:10°/min
・平均繊維径及び平均アスペクト比
セルロース繊維の平均繊維径及び平均繊維長は、光学顕微鏡又は原子間力顕微鏡(AFM)で観察した繊維50本の平均値である。また、平均アスペクト比は、平均繊維長/平均繊維径の値である。
[TEMPO酸化セルロース繊維の合成]
比較例に用いるTEMPO酸化セルロース繊維について、製造例4に従って合成した。
(製造例4)
針葉樹クラフトパルプ2.0gに、水150mL、臭化ナトリウム0.25g、2,2,6,6−テトラメチルピペリジノオキシラジカル(TEMPO)0.025gを加えた後、十分撹拌させた。その後、13質量%次亜塩素酸ナトリウム水溶液を、上記パルプ1.0gに対して次亜塩素酸ナトリウム量が10mmol/gとなるように加えることにより、反応を開始した。さらに、反応中のpHが10〜11に保持するように0.5N水酸化ナトリウム水溶液を滴下しながら、45分間反応させた。反応後、0.1N塩酸を加えてpHを7.0とした後、脱水を行った後、固形分濃度が2.0%になるように水で希釈した。その後、微細化処理工程としてマイクロフルイタイザーによる処理(150MPa、3パス)を行うことにより、TEMPO酸化セルロース繊維B1を得た。
(評価)
製造例4により得られたTEMPO酸化セルロース繊維B1についてカルボキシル基量と、結晶化度とを測定した。なお、カルボキシル基量の測定方法は以下の方法で行い、結晶化度の測定方法は硫酸化セルロース繊維の評価と同様の手法で行った。測定結果を表1に示す。
・カルボキシル基量
上記セルロース繊維0.25gを水に分散させたセルロース水分散体60mlを調製した後、0.1Nの塩酸水溶液によってpHを約2.5とした。その後、0.05Mの水酸化ナトリウム水溶液を滴下することにより、電気伝導度測定を行った。測定は、pHが11になるまで続けた。電気伝導度の変化が緩やかな弱酸の中和段階において、消費された水酸化ナトリウム量(V)を用いて、下記式に基づいてカルボキシル基量を求めた。
カルボキシル基量[mmol/g]=V[ml]×(0.05/セルロース質量[g])
[硫酸化セルロースの合成]
水溶性セルロースとして用いる硫酸化セルロースを製造例5に従って合成した。
(製造例5)
結晶性セルロース50.0gにDMF150mLを加えた後、1時間撹拌させた。18質量%無水硫酸―DMF溶液480mLを氷冷下でゆっくり滴下した後、室温(25℃)で6時間反応させた。その後、反応液を5℃まで冷却した後、氷冷下において反応液を水400gに滴下した。pHが10となるよう5N水酸化ナトリウム水溶液を加えた後、さらに1N塩酸を加えることにより、pHを7.0とした。その後、析出物を濾別した後、ろ液をイソプロピルアルコール2Lに滴下した後、ろ過及びろ物の乾燥を行うことにより、硫酸化セルロースC1を得た。その後、硫酸化セルロースC1の乾燥固形分量が1.0gとなるように秤量した後、水を添加し、その後、一日スターラーで撹拌することで1%の硫酸化セルロース溶液を得た。
(製造例6)
λ−カラギーナンを乾燥固形分量が1.0gとなるように秤量した後、水を添加し、その後、一日スターラーで撹拌することで1%のセルロース溶液を得た。
Figure 2021151975
[ヒアルロニダーゼ阻害剤の調製]
次に、上記製造方法により得られたセルロース繊維等を用いてヒアルロニダーゼ阻害剤を調製した。
(実施例1)
製造例1により得られた硫酸化セルロース繊維A1を、終濃度で0.2質量%となるように水を加えて調製した。その後、プライミクス社製のホモミキサーMARKII2.5型により8,000rpmで10分間撹拌した後、脱気することにより、ヒアルロニダーゼ阻害剤を調製した。
(実施例2〜7)
製造例1〜3により得られた硫酸化セルロース繊維を用いて、表2に示す含有量となるように、実施例1と同様の操作を行うことでヒアルロニダーゼ阻害剤を調製した。
(比較例1)
硫酸化セルロース繊維A1の代わりに製造例5で製造した硫酸化セルロースC1を用いた以外は、実施例1と同様の操作でヒアルロニダーゼ阻害剤を調製した。
(比較例2)
硫酸化セルロース繊維A1の代わりに製造例6のカラギーナンを用いた以外は、実施例1と同様の操作でヒアルロニダーゼ阻害剤を調製した。
(比較例3)
硫酸化セルロース繊維A1の代わりに製造例4で製造したTEMPO酸化セルロース繊維B1を用いた以外は、実施例1と同様の操作でヒアルロニダーゼ阻害剤を調製した。
(評価)
実施例及び比較例について、ヒアルロニダーゼ阻害活性を評価した。
・ヒアルロニダーゼ阻害活性
ヒアルロニダーゼ阻害剤2.5mLを15mL容量の遠沈管に添加した後、さらに、酢酸緩衝液7.5mLを加えて、ボルテックスミキサー(サイエンティフィックインダストリーズ社製、ジェニー2)で混合した。その後、24wellプレートへ100μLずつ添加した。その後、各ウェルへ4mg/mLのヒアルロニダーゼ/酢酸緩衝液を50μL加えた後、恒温機を用いて37℃で20分間加熱した。その後、その後の溶液中のCompound48/80と塩化カルシウムとがそれぞれ0.05質量%、0.5質量%となるように、Compound48/80と塩化カルシウムとを含む酢酸緩衝液を上記混合物に100μL加えた後、37℃で20分間加温した。その後、0.8mg/mLのヒアルロン酸ナトリウムの酢酸緩衝液250μLを添加した後、37℃で40分間酵素反応を行った。その後、0.4NNaOHを100μL、0.4NKOH/0.8Nホウ酸溶液を100μL添加し、100℃のオーブンで3分間加熱した。その後、p−ジメチルアミノベンズアルデヒド/酢酸・塩酸溶液を150μL添加し、37℃で20分間加温した後、585nmにおける吸光度を測定した。ヒアルロニダーゼ阻害剤を加えない以外は同様の方法でブランクを作製し、この吸光度をブランクとした。そして、ヒアルロニダーゼ阻害率を下記式より算出した。
ヒアルロニダーゼ阻害率(%)=[〔1−(サンプル吸光度−サンプルブランクの吸光度)/(コントロールの吸光度−コントロールブランクの吸光度)〕]×100
ここで、式中の「サンプル吸光度」とは、ヒアルロニダーゼ阻害剤を添加しヒアルロニダーゼ阻害活性試験を2回行うことによって得られた吸光度の平均値である。「サンプルブランクの吸光度」とは、ヒアルロニダーゼを添加せずに酢酸緩衝液を添加して調製したサンプルの吸光度である。「コントロールの吸光度」とは、ヒアルロニダーゼ阻害剤の代わりに酢酸緩衝液を添加して調製したサンプルの吸光度である。「コントロールブランクの吸光度」とはヒアルロニダーゼ阻害剤及びヒアルロニダーゼの代わりに酢酸緩衝液を添加して調製したサンプルの吸光度である。ここで、「サンプルブランクの吸光度」、「コントロールの吸光度」及び「コントロールブランクの吸光度」については、ヒアルロニダーゼ阻害活性試験を3回行うことによって得られた平均値である。
得られた結果を、以下の表に示す。なお、表3では、互いに同じ濃度(0.2質量%)のセルロースを用いた実施例および比較例について、硫酸基1molあたりのヒアルロニダーゼ阻害活性の度合等の比較を示している。
Figure 2021151975
Figure 2021151975
上述の結果から以下のことが分かった。つまり、表2の結果から、本実施形態の有効成分である硫酸化セルロース繊維は、導入されている硫酸基量が多いほどヒアルロニダーゼ阻害活性が高く、また、硫酸化セルロース繊維の濃度が高いほどヒアルロニダーゼ阻害活性が高いことが分かった。
また、表3の結果から、硫酸基1molあたりのヒアルロニダーゼ阻害活性の度合は、実施例のほうが、比較例に比べて、極めて高いことが分かった。
また、比較例1は、硫酸化セルロースを使用しており、また、比較例2は、カラギーナンを使用している。これらはいずれも硫酸基量の含有量は、実施例よりも多い(表1、表3参照)。このため、一般に、硫酸基量の多いものを用いた場合、硫酸基量の少ないものを用いた場合よりもヒアルロニダーゼ阻害活性に優れると考えられる。しかし、表3の結果から、実施例のほうが、比較例1,2よりも2倍以上のヒアルロニダーゼ阻害活性を有することが分かった。実施例がヒアルロニダーゼ阻害活性に優れるメカニズムは定かではないが、微細なセルロース繊維上に硫酸基が緻密に導入されているため、ヒアルロニダーゼの阻害効率が高いことが原因と考えられる。なお、比較例3のセルロース繊維B1は、硫酸基を有していないため、ヒアルロニダーゼ阻害活性を示さなかった。
本実施形態のヒアルロニダーゼ阻害剤は、例えば、化粧料、医薬部外品、外用医薬品等に用いることができる。特に、ヒアルロニダーゼ阻害活性が良好であることから、これらの性能が求められるアンチエイジング化粧料等の分野に好適に用いることができる。
本発明は、上述の実施形態に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態、実施例中の技術的特徴は、上述の課題の一部または全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部または全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
P1…点
P2…点
F…繊維
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することができる。
(1)本発明の一形態によれば、ヒアルロニダーゼ阻害剤が提供される。このヒアルロニダーゼ阻害剤は、セルロース繊維の一部の水酸基が下記式(1)で表される置換基によって修飾されている硫酸化セルロース繊維を有効成分として含有し、前記硫酸化セルロース繊維は、以下の(A)から(E)の条件を満たすことを特徴とする。
(A)数平均繊維径が2nm以上500nm以下
(B)平均アスペクト比が50以上3000以下
(C)セルロースI型結晶構造を有する
(D)前記硫酸化セルロース繊維の含有量に対する前記置換基の含有量(置換基の含有量[mmol]/硫酸化セルロース繊維の含有量[g])が、0.1mmol/g以上3.0mmol/g以下
(E)結晶化度が70%以上
Figure 2021151975
〔式中、Mは水素イオン、金属イオン、アミン、又はオニウムイオンを示す。〕
(2)上記形態のヒアルロニダーゼ阻害剤において、前記硫酸化セルロース繊維の含有量に対する前記置換基の含有量(置換基の含有量[mmol]/硫酸化セルロース繊維の含有量[g])が、1.2mmol/g以上2.7mmol/g以下であってもよい。
(3)上記形態のヒアルロニダーゼ阻害剤において、前記硫酸化セルロース繊維の結晶化度が40%以上98%以下であってもよい。
(4)上記形態のヒアルロニダーゼ阻害剤において、前記硫酸化セルロース繊維の含有量が0.05質量%以上1質量%以下であってもよい。
(5)上記形態のヒアルロニダーゼ阻害剤において、前記硫酸化セルロース繊維の数平均繊維径が310nm以下であってもよい。
その他、本発明は、以下のような形態として実現することも可能である。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することができる。
(1)本発明の一形態によれば、ヒアルロニダーゼ阻害剤が提供される。このヒアルロニダーゼ阻害剤は、セルロース繊維の一部の水酸基が下記式(1)で表される置換基によって修飾されている硫酸化セルロース繊維を有効成分として含有し、前記硫酸化セルロース繊維は、以下の(A)から(E)の条件を満たすことを特徴とする。
(A)数平均繊維径が2nm以上500nm以下
(B)平均アスペクト比が50以上3000以下
(C)セルロースI型結晶構造を有する
(D)前記硫酸化セルロース繊維の含有量に対する前記置換基の含有量(置換基の含有量[mmol]/硫酸化セルロース繊維の含有量[g])が、0.1mmol/g以上3.0mmol/g以下
(E)結晶化度が70%以上
Figure 2021151975
〔式中、Mは水素イオン、金属イオン、アミン、又はオニウムイオンを示す。〕
(2)上記形態のヒアルロニダーゼ阻害剤において、前記硫酸化セルロース繊維の含有量に対する前記置換基の含有量(置換基の含有量[mmol]/硫酸化セルロース繊維の含有量[g])が、1.2mmol/g以上2.7mmol/g以下であってもよい。
(3)上記形態のヒアルロニダーゼ阻害剤において、前記硫酸化セルロース繊維の結晶化度が0%以上98%以下であってもよい。
(4)上記形態のヒアルロニダーゼ阻害剤において、前記硫酸化セルロース繊維の含有量が0.05質量%以上1質量%以下であってもよい。
(5)上記形態のヒアルロニダーゼ阻害剤において、前記硫酸化セルロース繊維の数平均繊維径が310nm以下であってもよい。
その他、本発明は、以下のような形態として実現することも可能である。

Claims (4)

  1. セルロース繊維の一部の水酸基が下記式(1)で表される置換基によって修飾されている硫酸化セルロース繊維を有効成分として含有し、前記硫酸化セルロース繊維は、以下の(A)から(D)の条件を満たすことを特徴とする、ヒアルロニダーゼ阻害剤。
    (A)数平均繊維径が2nm以上500nm以下
    (B)平均アスペクト比が50以上3000以下
    (C)セルロースI型結晶構造を有する
    (D)前記硫酸化セルロース繊維の含有量に対する前記置換基の含有量(置換基の含有量[mmol]/硫酸化セルロース繊維の含有量[g])が、0.01mmol/g以上3.0mmol/g以下
    Figure 2021151975
    〔式中、Mは水素イオン、金属イオン、アミン、又はオニウムイオンを示す。〕
  2. 前記硫酸化セルロース繊維の含有量に対する前記置換基の含有量(置換基の含有量[mmol]/硫酸化セルロース繊維の含有量[g])が、1.2mmol/g以上2.7mmol/g以下であることを特徴とする、請求項1に記載のヒアルロニダーゼ阻害剤。
  3. 前記硫酸化セルロース繊維の結晶化度が40%以上98%以下であることを特徴とする、請求項1又は2に記載のヒアルロニダーゼ阻害剤。
  4. 前記硫酸化セルロース繊維の含有量が0.05質量%以上1質量%以下であることを特徴とする、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のヒアルロニダーゼ阻害剤。
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