[第1実施形態]
第1実施形態について説明する。以下の説明において、適宜、図1などに示すXYZ直交座標系を参照する。このXYZ直交座標系は、X方向およびY方向が水平方向(横方向)であり、Z方向が鉛直方向である。また、各方向において、適宜、矢印の先端と同じ側を+側(例、+Z側)、矢印の先端と反対側を−側(例、−Z側)と称す。例えば、鉛直方向(Z方向)において、上方が+Z側であり、下方が−Z側である。なお、図面においては、実施形態を説明するため、一部または全部を模式的に記載するとともに、一部分を大きくまたは強調して記載する等適宜縮尺を変更して表現した部分を含む。
図1は、第1実施形態に係る塗布装置を示す斜視図である。塗布装置1は、基板Sに液状体L(図2(A)参照)を塗布する。塗布装置1は、例えば、フレーム2と、制御部3と、ステージ4と、ステージ駆動部5(駆動部)と、塗布部6と、液状体供給部7と、昇降駆動部8と、吸着部9と、クランプ機構10と、を備える。基板Sは、例えば、矩形状である。基板Sの形成材料は、特に限定されず、任意である。例えば、基板Sは、シリコン、各種ガラス材料等により形成されるものを用いることができる。液状体Lは、特に制限されず、任意である。
フレーム2は、各部を支持する。フレーム2は、例えば、基台11と、ガントリ12と、を含む。基台11は、例えば、塗布装置1の最下部に配置される。基台11は、例えば、床面に設置される。基台11は、例えば、ステージ4、及びガントリ12を支持する。基台11は、例えば、上方から見て、矩形状である。ガントリ12は、一対の支柱部12aと、架橋部12bとを有する。支柱部12aはステージ4をY方向に挟んで2つ設けられている。各支柱部12aは、それぞれ、基台11に支持されている。各支柱部12aは、架橋部12bを支持する。架橋部12bは、Y方向と平行な方向に延びている。架橋部12bは、その両端が、それぞれ、各支柱部12aの上端側(+Z側)の側面に接続されている。架橋部12bは、後に説明する塗布部6を支持する。なお、ガントリ12は移動可能に形成されていてもよい。
制御部3は、各部を制御する。制御部3は、塗布装置1の各部と通信可能に接続される。制御部3は、例えば、CPU(図示せず)、ハードディスクやメモリなどの記憶装置(図示せず)を備えるコンピュータ装置である。制御部3は、例えば、塗布装置1の各部を制御するプログラムを実行可能である。このプログラムは、例えば、予め記憶装置に記憶される。
ステージ4は、基板Sを載置する。ステージ4は、基台11の上方に配置される。ステージ4は、例えば、上方から見て矩形状である。ステージ4は、例えば、XY平面(水平面)と平行な上面4aを含む。上面4aは、例えば、定盤である。基板Sは、上面4aに載置されることにより、基板SはXY平面と平行(水平面)な面に配置される。また、ステージ4は、例えば、基台11に対してX方向と平行な方向に移動可能に、ガイド(図示せず)等を介して、基台11に支持されている。
ステージ駆動部5(駆動部)は、塗布部6に対してステージ4を移動させる。ステージ駆動部5は、例えば、電動モータ等である。ステージ駆動部5は、例えば、ステージ4を基台11に対してX方向と平行な方向に移動させる。ステージ駆動部5は、例えば、制御部3と通信可能に接続され、制御部3に制御される。ステージ駆動部5は、例えば、駆動のタイミング、駆動量、駆動方向、駆動の速度などが制御部3に制御され、ステージ4を所定位置に移動させる。
塗布部6は、ステージ4上の基板Sに液状体Lを塗布する。塗布部6は、例えば、スリットノズルである。塗布部6は、液状体Lを吐出する吐出口14(図2(B)参照)を有する。例えば、吐出口14は、下方向に向いた開口であり、Y方向と平行な方向に配置されている。なお、塗布部6は、スリットノズルに限定されず、任意である。例えば、塗布部6は、インクジェット等を用いてもよい。
塗布部6は、例えば、ステージ4の上方に配置される。塗布部6は、例えば、塗布部6を鉛直方向(Z方向と平行な方向)にガイドするガイド部16を介して、ガントリ12に対して鉛直方向(Z方向と平行な方向)に移動可能に支持される。塗布部6は、例えば、昇降駆動部8と接続され、昇降駆動部8の駆動により移動する。昇降駆動部8は、塗布部6を駆動する。昇降駆動部8は、例えば、電動モータ等である。昇降駆動部8は、例えば、制御部3と通信可能に接続され、制御部3に制御される。昇降駆動部8は、例えば、駆動のタイミング、駆動量、駆動方向、駆動の速度などが制御部3に制御され、塗布部6を所定位置に移動させる。
また、塗布部6は、例えば、配管(図示せず)により、液状体供給部7と接続される。液状体供給部7は、塗布部6に液状体Lを供給する。液状体供給部7は、例えば、液状体Lを保持する液状体保持部(図示せず)と、ポンプ(図示せず)と、を有する。液状体供給部7は、制御部3と通信可能に接続され、制御部3によりその動作が制御される。液状体供給部7は、例えば、塗布部6に液状体Lを供給するタイミング、塗布部6に供給する液状体Lの量などが、制御部3により制御される。液状体供給部7は、例えば、制御部3の制御により、ポンプが駆動して、液状体保持部に保持された所定の量の液状体Lを、塗布部6に供給する。
次に、基板Sに液状体Lを塗布する際における、ステージ4及び塗布部6の動作を説明する。図2(A)及び図2(B)は、それぞれ、基板Sに液状体Lを塗布する際における、ステージ4及び塗布部6の動作の一例を示す図である。
基板Sに液状体Lを塗布する際、まず、図2(A)に示すように、制御部3の制御によりステージ駆動部5が駆動して、基板SのX方向と平行な方向における所定の位置の上方に吐出口14が配置されるように、ステージ4がX方向と平行な方向に移動する。続いて、制御部3の制御により、昇降駆動部8が駆動して、吐出口14が基板Sの近傍に配置するように、塗布部6が下方に移動する。続いて、図2(B)に示すように、制御部3の制御により、ステージ駆動部5が駆動して、ステージ4を+X方向と平行な方向に所定の速度で移動させながら、液状体供給部7のポンプが駆動して、所定量の液状体Lが塗布部6に供給されることにより、塗布部6は吐出口14から所定量の液状体Lを基板Sに対して吐出する。これにより、基板Sの上面に液状体Lが塗布される。
次に、図1の説明に戻り、吸着部9について説明する。吸着部9は、ステージ4に載置された基板Sを吸着する。基板Sは、吸着部9の吸着により、ステージ4に固定される。吸着部9は、例えば、真空溝18と、吸着パッド19と、を備える。図3は、吸着部9の一例を示す図である。真空溝18は、ステージ4の上面4aに、溝状に形成される。例えば、真空溝18は、上方から見て、X方向と平行な方向の複数の直線の溝、及びY方向と平行な方向の複数の直線の溝に形成される。例えば、真空溝18は、ステージ4の上面4aの全体にわたって、配置されている。
また、真空溝18は、基板Sの中央領域に対して、その中央領域の外側の外側領域の方が多くなるように配置されるように、ステージ4に形成される。この場合、基板Sの外側領域をステージ4に効果的に吸着することができる。ところで、基板Sの外側領域がステージ4に吸着されない場合、基板Sの外側領域の下部とステージ4との間に隙間が生じてリークが発生するため、基板Sの下部とステージ4との間を引圧状態できず、基板Sの外側領域のステージ4への吸着が不良になる。なお、基板Sの中心領域がステージ4に吸着されない場合、基板Sの中心領域の下面に隙間があったとしても、基板Sの下面の外側領域とステージ4とは密着しているので、基板Sの下面とステージ4との間には密閉された空間が形成される。この密閉された空間は、真空ポンプ21の駆動により引圧状態になるので、最終的に基板Sの中心領域の下面はステージ4に吸着する。
真空溝18は、例えば、これらのX方向と平行な方向の複数の直線が、それぞれ、Y方向と平行な方向の複数の直線に交差して、互いに連結されている。真空溝18は、例えば、ステージ4の上面4aに基板Sを載置した際に、基板Sの下に配置されるように形成される。真空溝18は、例えば、基板Sが配置されると、基板Sの下面と真空溝18による気体の流路が形成される。真空溝18には、配管(図示せず)を介して、真空ポンプ21に接続される。
真空ポンプ21は、真空の圧力を発生させる。真空ポンプ21は、例えば、制御部3と通信可能に接続され、制御部3に制御される。真空ポンプ21は、例えば、駆動のタイミングが制御部3に制御される。真空ポンプ21の駆動により、基板Sの下面と真空溝18とで形成される気体の流路が引圧になり、基板Sの下面はステージ4に吸着する。
なお、真空溝18の形状や大きさは、それぞれ、図3に示す例に限定されず、任意である。例えば、真空溝18は、少なくとも一部分が、上方から見て曲線状に形成されてもよい。また、真空溝18における溝の数は、特に限定されず、任意である。また、真空ポンプ21は、制御部3に制御されず、ユーザが手動により駆動する構成でもよい。
吸着パッド19は、ステージ4に形成される。吸着パッド19は、ステージ4に複数形成される。吸着パッド19は、ステージ4に載置された基板Sを吸着可能である。図4(A)及び図4(B)は、それぞれ、吸着パッドの一例を示す図であり、(A)は吸着パッドが基板を吸着する前の状態を示す図であり、(B)は吸着パッドが基板を吸着した状態を示す図である。図4(A)に示すように、吸着パッド19は、例えば、管部22と、伸縮部23と、開口部23aと、を備える。吸着パッド19は、ステージ4に形成された孔部4bに配置される。
管部22は、吸着パッド19における下部に配置される。管部22は、配管(図示せず)を介して、真空エジェクタ26と接続される。伸縮部23は、例えば、管部22の上端部分に接続される。伸縮部23は伸縮可能である。伸縮部23は、その内部に空間(図示せず)を有する。伸縮部23は、例えば、弾性変形が可能な樹脂等の材料により形成され、弾性変形により伸縮可能である。伸縮部23は、例えば、蛇腹構造である。
開口部23aは、伸縮部23の上端部23bに形成される開口である。開口部23aは、その開口が上方に向くように形成されている。上端部23bは、基板Sと密着可能に形成されている。
真空エジェクタ26は、真空の圧力を発生させる。例えば、真空エジェクタ26は、上端部23bが基板Sに密着した状態において、真空の圧力を発生させることにより、管部22及び伸縮部23の内部を真空状態にする。真空エジェクタ26は、例えば、制御部3と通信可能に接続され、制御部3に制御される。真空エジェクタ26は、例えば、駆動のタイミングが制御部3に制御される。なお、吸着パッド19は、真空エジェクタ26に代えて、真空ポンプ21に接続してもよい。また、真空エジェクタ26は、制御部3に制御されず、ユーザが手動により駆動する構成でもよい。
また、吸着パッド19は、例えば、ステージ4から突出及び没入可能に形成される。吸着パッド19は、基板Sを吸着した際に没入する。伸縮部23は、例えば、図4(A)に示すように、ステージ4の上端から突出可能に形成される。この場合、伸縮部23は、基板Sをステージ4に載置した際、上端部23bを基板Sの下面に密着させることが容易となる。伸縮部23は、例えば、伸長時において、ステージ4の上端から長さL2突出するように形成される。この長さL2は、限定されないが、例えば、1mm〜3mm程度である。例えば、ステージ4の上端から伸縮部23が突出する長さL2は、例えば、各吸着パッド19において同じである。なお、この長さL2は、各吸着パッド19において、異なっていてもよい。例えば、この長さL2は、基板Sの中央領域に配置される吸着パッド19における長さL2に対して、中央領域の外側の外側領域に配置される吸着パッド19における長さL2を長くするように設定してもよい。
吸着パッド19の動作を説明する。吸着パッド19は、図4(A)に示すように、伸縮部23がステージ4から突出するように配置される。ステージ4に基板Sを載置すると、上端部23bが基板Sの下面に密着する。続いて、図4(B)に示すように、吸着パッド19は、上端部23bが基板Sの下面に密着した状態で、真空エジェクタ26を駆動すると、伸縮部23の内部が引圧になり、上端部23bが基板Sの下面に吸着する。その後、伸縮部23の内部の圧力がさらに低くなると、図4(B)に示すように、伸縮部23は弾性変形により収縮し、ステージ4の孔部4bに没入する。このとき、上端部23bは基板Sの下面に吸着しているので、伸縮部23が収縮することにより、基板Sが下方に移動して、ステージ4に吸着する。
なお、伸縮部23をステージ4から突出及び没入可能に形成する場合、例えば、伸縮部23の伸長時におけるその上端から下端までの長さをL1(図4(A)参照)、伸縮部23のステージ4から突出する部分の長さをL2(図4(A)参照)、伸縮部23の伸長時おけるその上端から下端までの長さをL3(図4(B)参照)としたとき、L3≦L1−L2の関係を満たすように、伸縮部23は形成される。
次に、図3の説明に戻り、吸着パッド19の配置について説明する。吸着パッド19は、ステージ4に複数備えられる。複数の吸着パッド19は、例えば、ステージ4の上面4aに一様に配置されている。複数の吸着パッド19は、例えば、ステージ4の縁部においては、所定間隔で配置され、ステージ4の縁部より内側においては、ステージ4の中心を中心とする複数の同心円(図示せず)上のいずれかに配置される。また、複数の吸着パッド19は、例えば、単位面積あたりの配置数が、基板Sの中央領域に対して、中央領域の外側の外側領域の方が多くなるように配置される。この場合、基板Sの外側領域を効果的に吸着することができる。
なお、吸着パッド19の構成、大きさ、数、及び位置は、それぞれ、図3に示した例に限定されず、任意である。例えば、吸着パッド19は、ステージ4の中心を中心とする複数の同心円上のいずれかに配置されなくてもよい。例えば、複数の吸着パッド19は、所定間隔で並んで配置されてもよい。また、吸着パッド19は、駆動装置により、鉛直方向に駆動可能に構成されるものでもよい。この場合、例えば、吸着パッド19が基板Sに吸着した後、駆動装置により下方向に吸着パッド19が駆動することにより、基板Sをステージ4に吸着する構成でもよい。また、塗布装置1は、真空圧を測定可能なセンサを備え、このセンサにより、吸着部9による基板Sの吸着の状態を検出する機構を備えてもよい。
次に、図1の説明に戻り、クランプ機構10について説明する。クランプ機構10は、ステージ4に載置された基板Sの一部をステージ4に押し付ける。塗布装置1は、例えば、複数のクランプ機構10a〜10dを備える。例えば、クランプ機構10a〜10dは、それぞれ、基板Sに対して四方に設けられる。例えば、クランプ機構10a〜10dは、それぞれ、ステージ4のいずれかの四方における中央部分に配置される。
各クランプ機構10a〜10dは、例えば、それぞれ、支持部25と、アーム支持部27と、アーム28と、昇降駆動部29と、回転駆動部30と、押さえ部31と、を備える。なお、各クランプ機構10a〜10dは、それぞれ、同様の構成である。
各クランプ機構10a〜10dは、それぞれ、支持部25を介して、ステージ4に取り付けられている。支持部25は、アーム支持部27を支持する。支持部25は、例えば、アーム支持部27を挟んで設けられる一対の部材である。支持部25は、アーム支持部27を、アーム支持部27の長軸と平行な軸AX周りに回転可能に支持する。支持部25は、例えば、軸AXと同軸に配置される軸部27aを介して、アーム支持部27を軸AX周りに回転可能に支持する。
アーム支持部27は、一対のアーム28を支持する。アーム支持部27は、一対のアーム28を、鉛直方向に移動可能に支持する。アーム支持部27は、回転駆動部30の駆動により、軸AX周りに回転する。このアーム支持部27の回転により、クランプ機構10は、ステージ4の上方に対して進退する。
回転駆動部30は、アーム支持部27を駆動する。回転駆動部30は、例えば、電動モータなどのアクチュエータである。回転駆動部30は、制御部3と通信可能に接続され、制御部3により、その駆動が制御される。回転駆動部30は、例えば、駆動のタイミング、駆動量、駆動方向、駆動の速度などが制御部3により制御される。なお、回転駆動部30はなくてもよい。この場合、アーム支持部27は、例えば、手動により回転する機構でもよい。
一対のアーム28は、押さえ部31を支持する。一対のアーム28は、昇降駆動部29の駆動により、鉛直方向に移動する。昇降駆動部29の駆動により、一対のアーム28及び押さえ部31は鉛直方向に駆動する。
昇降駆動部29は、一対のアーム28を駆動する。昇降駆動部29は、例えば、電動モータなどのアクチュエータである。昇降駆動部29は、制御部3と通信可能に接続され、制御部3によりその駆動が制御される。昇降駆動部29は、例えば、駆動のタイミング、駆動量、駆動方向、駆動の速度などが制御部3により制御される。なお、昇降駆動部29はなくてもよい。この場合、例えば、一対のアーム28が手動により鉛直方向に駆動する機構でもよい。
押さえ部31は、基板Sをステージ4に押し付けることが可能に形成されている。例えば、押さえ部31は、平坦な面31aを有する。この面31aは、例えば、一対のアーム28が取りつけられる基端側に対して、先端側の下部に配置される。押さえ部31は、面31aと基板Sの辺部Saとを挟み込むことにより、基板Sをステージ4に押し付けることが可能である。押さえ部31は、昇降駆動部29の駆動により一対のアーム28が下方に駆動することにより、基板Sの辺部Saをステージ4に押し付けることが可能である。
次に、クランプ機構の動作を説明する。図5(A)〜図5(C)は、クランプ機構の動作の一例を示す図である。なお、図5(A)〜図5(C)においては、図1に示す4つのクランプ機構10a〜10dのうち、ステージ4の+X側及び−X側に取り付けられた2つのクランプ機構10b、10dを示しており、ステージ4の+Y側及び−Y側に取り付けられた2つのクランプ機構10a、10dは図示を省略している。
各クランプ機構10a〜10dは、それぞれ、ステージ4に載置された基板Sの一部をステージ4に押し付ける前において、図5(A)に示すように、ステージ4の上方に対して退避している(退避状態)。各クランプ機構10a〜10dは、基板Sの一部をステージ4に押し付ける際、まず、図5(B)に示すように、各クランプ機構10a〜10dにおいて、制御部3の制御により回転駆動部30が駆動することにより、アーム支持部27が回転して、押さえ部31がステージ4の上方に進出する(進出状態)。制御部3は、各クランプ機構10a〜10dの動作が同期するように制御する。続いて、図5(C)に示すように、各クランプ機構10a〜10dにおいて、制御部3の制御により昇降駆動部29が駆動することにより、アーム28及び押さえ部31が下方に移動して、面31aで基板Sの辺部Saをステージ4に押し付ける。
ところで、基板Sは、完全に平坦ではなく、変形していることがある。例えば、図5(A)に示すように、基板Sは、その端部が上方に反っていることがある。これは、例えば、基板Sの形成材料、基板Sの製造方法、基板Sの処理方法等によっては、高い頻度で起こるものである。基板Sの端部が上方に反っている場合、基板Sの端部とステージ4との間に隙間ができるため、真空溝18による基板Sの下面とステージ4との間の真空状態を形成することができず、その結果、基板Sの端部をステージ4に吸着できないことがある。また、基板Sの端部が上方に反っている場合、吸着パッド19がステージ4から突出していても、基板Sの下面にとどかないため、吸着パッド19による基板Sの吸着ができず、その結果、基板Sの端部をステージ4に吸着できないことがある。基板Sの端部をステージ4に吸着できない場合、基板Sの端部の塗布の精度が不良になることに加え、塗布時に基板Sと塗布部6とが衝突して基板が破損するおそれがある。
本実施形態の塗布装置1では、図5(B)に示すように、クランプ機構10が基板Sの辺部Saをステージ4に押し付けることにより、基板Sの端部がステージ4の上面4aに沿って水平に変形するので、基板Sの端部を確実にステージ4に密着させることができる。これにより、塗布装置1は、基板Sを、その端部まで、精度よく塗布することができる。
クランプ機構10は、基板Sの辺部Saをステージ4に押し付けた後、昇降駆動部29の駆動の駆動により押さえ部31が上方向に移動し、回転駆動部30の駆動によりアーム支持部27が回転して、押さえ部31がステージ4の上方から退避する。昇降駆動部29及び回転駆動部30は、それぞれ、それらの駆動が制御部3に制御される。本実施形態の塗布装置1では、基板Sの端部を確実にステージ4に密着させることができ、且つクランプ機構10がステージ4の上方から退避するので、基板Sの両端近傍まで、精度よく塗布することができる。
なお、クランプ機構10は、ステージ4に載置された基板Sの一部をステージ4に押し付け可能な構成を有すれば、上記した図1等に示す構成に限定されず、その構成は任意である。例えば、クランプ機構10は、押さえ部31を2つ以上備えていてもよい。また、例えば、アーム28は一対でなく、1つでもよいし、3つ以上でもよい。また、クランプ機構10は、例えば、ステージ4の四方のそれぞれの中央部に配置されなくてもよい。例えば、クランプ機構10は、基板Sの角部に配置されてもよい。また、例えば、クランプ機構10の数は、4つでなくてもよい。例えば、クランプ機構10は、1つ〜3つでもよいし、5つ以上でもよい。
次に、塗布装置1の動作に基づいて、第1実施形態に係る塗布方法を説明する。図6は、本実施形態に係る塗布方法の一例を示すフローチャートである。図7〜図11は、それぞれ、塗布装置1の動作の一例を示す図である。なお、図6を説明する際、適宜、図1、図2、図4、及び図7〜図11を参照する。
本実施形態の塗布方法は、図6に示すステップS1において、ステージ4に基板Sを載置する。例えば、図1に示すように、基板Sをステージ4の所定位置に載置する。基板Sの載置は、例えば、ユーザが人力により行ってもよいし、搬送装置等の装置により行ってもよい。
続いて、図6に示すステップS2において、吸着部9を駆動する。例えば、図7(A)に示すように、制御部3の制御により、真空ポンプ21及び真空エジェクタ26が駆動して、真空溝18および吸着パッド19が駆動する。真空溝18の駆動により、真空溝18の部分と基板Sの下面との間が引圧状態になるとともに、基板Sの下面とステージ4の上面4aとの間の部分が引圧状態になり、基板Sはステージ4に吸着する。また、図4(A)及び図4(B)に示すように、吸着パッド19の駆動により、吸着パッド19が基板Sに吸着して、吸着パッド19がステージ4に没入することにより、基板Sはステージ4に吸着する。しかし、吸着部9を駆動しても、図7(B)に示すように、上述した基板Sの端部が上方に向かって反っている場合、基板Sの端部近傍の吸着パッド19及び真空溝18が基板Sと接触しないことがある。
なお、真空ポンプ21及び真空エジェクタ26の駆動は、同時に行ってもよいし、同時に行わなくてもよい。例えば、真空ポンプ21を真空エジェクタ26より先に駆動してもよいし、真空エジェクタ26を真空ポンプ21より先に駆動してもよい。
続いて、図6に示すステップS3において、クランプ機構10をステージ4の上方に進出させる。例えば、図8に示すように、各クランプ機構10a〜10dは、それぞれ、制御部3の制御により回転駆動部30が駆動することにより、アーム支持部27が回転して、押さえ部31がステージ4の上方に進出する。例えば、各クランプ機構10a〜10dの各動作は、下記に記載する動作を含め、制御部3により、同期するように制御される。
続いて、図6に示すステップS4において、ステージ4に載置された基板Sの一部をクランプ機構10によりステージ4に押し付ける。例えば、図9に示すように、各クランプ機構10a〜10dにおいて、制御部3の制御により昇降駆動部29が駆動することにより、アーム28及び押さえ部31が下方に移動する。これにより、クランプ機構10は、押さえ部31の面31aで基板Sの辺部Saをステージ4に押し付ける。この押さえ部31の下方の移動により、基板Sの辺部Saがステージ4の上面4aに沿って水平に変形する。これにより、基板Sの端部が、吸着パッド19及び真空溝18に確実に接触して、吸着される。基板Sの端部が吸着パッド19及び真空溝18に確実に接触する場合、基板Sの下部を確実に真空状態にすることができるので、基板S全体を確実にステージ4に吸着することができる。
続いて、図6に示すステップS5において、クランプ機構10を上昇する。例えば、各クランプ機構10a〜10dにおいて、制御部3の制御により昇降駆動部29が駆動して、アーム支持部27及び押さえ部31が上方に移動し、押さえ部31が基板Sから離れる。この状態においても、吸着部9が駆動しているので、基板Sはステージ4に吸着した状態を保っている。なお、ステップS5は行わなくてもよい。
続いて、図6に示すステップS6において、クランプ機構10をステージ4の上方から退避させる。例えば、図10に示すように、各クランプ機構10a〜10dは、それぞれ、制御部3の制御により回転駆動部30が駆動することにより、アーム支持部27が回転して、押さえ部31がステージ4の上方から退避する。なお、ステップS3及びステップS6の回転駆動部30の駆動は、ユーザが手動により行ってもよい。
続いて、図6に示すステップS7において、ステージ4と塗布部6とを相対的に移動させながら、ステージ4に吸着された基板Sに塗布部6により液状体Lを塗布する。例えば、図2(A)に示すように、制御部3の制御によりステージ駆動部5が駆動して、基板SのX方向と平行な方向における所定の位置の上方に吐出口14が配置されるように、ステージ4がX方向と平行な方向に移動する。続いて、制御部3の制御により、昇降駆動部8が駆動して、吐出口14が基板Sの近傍に配置するように、塗布部6が下方に移動する。そして、図11に示すように、制御部3の制御により液状体供給部7のポンプが駆動して、液状体供給部7から所定量の液状体Lが塗布部6に供給され、塗布部6は吐出口14から所定の量の液状体Lを基板Sに対して吐出するとともに、制御部3の制御によりステージ駆動部5が駆動して、ステージ4が+X方向に移動することにより、基板Sの上面に液状体Lが塗布される。塗布部6は、塗布が終了した後、制御部3の制御により液状体供給部7からの液状体Lの供給が停止され、その後、制御部3の制御により昇降駆動部8が駆動して、塗布部6は上昇する。本実施形態の塗布装置1は、基板Sが端部までステージ4に吸着しており、且つ、クランプ機構10が退避するので、基板Sの両端の近傍まで精度よく液状体Lを塗布することができる。
続いて、図6に示すステップS8において、吸着部9の駆動を停止する。例えば、塗布部6による塗布が終了した時点で、吸着部9の駆動を停止する。これにより、基板Sのステージ4への吸着が終了する。吸着部9の駆動の停止は、例えば、制御部3により真空ポンプ21(図1参照)及び真空エジェクタ26(図1参照)の駆動を停止することにより行う。なお、真空ポンプ21及び真空エジェクタ26の駆動の停止は、ユーザが手動により行ってもよい。
続いて、図6に示すステップS9において、基板Sを搬出する。なお、基板Sの搬出は、例えば、ユーザが手動により行ってもよいし、搬送装置などにより行ってもよい。
なお、ステップS2における吸着部9の駆動は、ステップS3におけるクランプ機構10をステージ4の上方に進出させる前に行う例を説明したが、ステップS2を行うタイミングは、これに限定されない。例えば、ステップS3及びステップS4を行った後に、ステップS2における吸着部9の駆動を行ってもよい。
以上のように、本実施形態の塗布装置及び塗布方法は、基板Sをステージ4に確実に保持することにより、精度よく液状体Lを塗布することができる。
[第2実施形態]
第2実施形態について説明する。本実施形態において、上述の実施形態と同様の構成については、同じ符号を付してその説明を省略あるいは簡略化する。
図12は、第2実施形態に係る塗布装置1Aの一例を示す図であり、(A)は上方から見た図であり、(B)は(A)のG−G線に沿った断面を示す図である。本実施形態の塗布装置1Aは、例えば、フレーム2と、制御部3と、ステージ4Aと、ステージ駆動部5(駆動部)と、塗布部6と、液状体供給部7と、昇降駆動部8と、吸着部9と、クランプ機構10Aと、を備える。なお、フレーム2、制御部3、ステージ駆動部5、塗布部6、液状体供給部7、昇降駆動部8、及び吸着部9は、それぞれ、第1実施形態と同様であり、これらの説明は省略する。
ステージ4Aは、図12(A)に示すように、側部4cに切り欠き部33を備える。例えば、切り欠き部33は、複数設けられる。例えば、切り欠き部33は、ステージ4Aの−Y側の端部に2つ、及びステージ4Aの+X側の端部に2つ設けられる。各切り欠き部33は、例えば、各クランプ機構10Aがステージ4Aに進出した際に、後に説明する位置決め部34が切り欠き部33に入り込むように形成され、位置決め部34を所定位置に配置する。例えば、ステージ4Aの−Y側の端部の切り欠き部33は、クランプ機構10Acの位置決め部34に対応して配置され、クランプ機構10Acの位置決め部34を配置する。例えば、ステージ4Aの+X側の端部の切り欠き部33は、クランプ機構10Abの位置決め部34に対応して配置され、クランプ機構10Acの位置決め部34を配置する。
クランプ機構10Aは、例えば、複数設けられている。例えば、複数のクランプ機構10Aは、ステージ4Aの+X側に設けられるクランプ機構10Ab、及びステージ4Aの−Y側に設けられるクランプ機構10Acである。例えば、各クランプ機構10Ab、10Acは、位置決め部34と、支持部25と、アーム支持部27と、アーム28Aと、昇降駆動部29と、回転駆動部30と、押さえ部31と、を備える。支持部25、アーム支持部27、昇降駆動部29、回転駆動部30、及び押さえ部31は、それぞれ、第1実施形態と同様であり、これらの説明は、省略する。
各クランプ機構10Ab、10Acにおいて、位置決め部34は、例えば、アーム28Aに配置される。アーム28Aは、位置決め部34が配置される以外は、図1に示すアーム28と同様である。位置決め部34は、例えば、平坦な面34cを有する(図12(B)参照)。例えば、この平坦な面34cは、クランプ機構10Aがステージ4の上方に進出した際に、基板Sの側面に向くように、アーム28Aに配置されている。
各クランプ機構10Ab、10Acにおいて、支持部25(図示せず)及びアーム支持部27は、図12(B)に示すように、ステージ4Aの下方に配置される。これにより、位置決め部34は、クランプ機構10Aがステージ4Aの上方に進出した際に、切り欠き部33に入り込み、切り欠き部33に配置可能になる。
次に、クランプ機構10Aの動作について説明する。図13(A)及び図13(B)は、クランプ機構10Aの動作の一例を示す図であり、(A)は上方から見た図、(B)は(A)のH−H線に沿った断面を示す図である。
各クランプ機構10Ab、10Acは、回転駆動部30が駆動してステージ4Aの上方に進出した際、位置決め部34が、切り欠き部33に入り込み、切り欠き部33に配置される。この状態において、基板Sの端部を、位置決め部34に突き当てることにより、基板Sは位置決めされる。なお、この基板Sの位置決め部34への突き当ては、ユーザが手動により行ってもよいし、基板Sを移動させることが可能な装置により行ってもよい。
次に、塗布装置1Aの動作に基づいて、第2実施形態に係る塗布方法を説明する。図14は、本実施形態に係る塗布方法の一例を示すフローチャートである。図15〜図19は、塗布装置1の動作の一例を示す図である。なお、図14を説明する際、適宜、図15〜図19を参照する。
本実施形態の塗布方法は、図6に示すステップS1に続く図14に示すステップS10において、クランプ機構10Aを進出させる。例えば、図15に示す退避状態の各クランプ機構10Ab(図示せず)、10Acを、図16に示すように、制御部3(図1参照)の制御により回転駆動部30が駆動することにより、アーム支持部27が回転して、押さえ部31がステージ4Aの上方に進出する。この際、各クランプ機構10Ab、10Acの位置決め部34は、それぞれ、切り欠き部33に配置される。なお、各クランプ機構10Ab、10Acは、例えば、制御部3により、後に説明する動作を含めた各動作が同期するように制御される。
続いて、図14に示すステップS11において、基板Sを位置決め部34に突き当てることにより、基板Sを位置決めする。例えば、図17に示すように、基板Sの端部を各クランプ機構10Ab、10Acの位置決め部34に対して突き当てる。これにより、基板Sは位置決めされる。
続いて、図14に示すステップS12において、吸着部9を駆動する。ステップS12は、例えば、図6に示すステップS2と同様に行う。
続いて、図6に示すステップS4において、図18に示すように、各クランプ機構10Ab、10Acは、制御部3の制御により、ステージ4Aに載置された基板Sの辺部Saを押さえ部31によりステージ4Aに押し付ける。これにより、基板Sは位置決めされた状態で、ステージ4Aに吸着する。
続いて、図6に示すステップS5において、図19に示すように、各クランプ機構10Ab、10Acをステージ4Aの上方から退避させる。続いて、図6に示すステップS6〜ステップS9を行うことにより、基板Sに液状体Lを塗布する。
以上のように、本実施形態の塗布装置1A及び塗布方法は、基板Sをステージ4Aに対して位置決めした状態でステージ4Aに確実に保持することにより、精度よく液状体Lを塗布することができる。
なお、位置決め部34は、アーム28Aに配置されなくてもよい。例えば、位置決め部34は、押さえ部31に配置されてもよい。また、クランプ機構10Aの数、及び位置は上記した例に限定されず、任意である。例えば、クランプ機構10Ab、10Acは、それぞれ、ステージ4Aの四方のうち、ステージ4Aの角を挟んだ位置に配置されていればよい。また、例えば、クランプ機構10Aは、複数でなく1つでもよい。この場合、例えば、クランプ機構10Aは、ステージ4Aの四方のいずれかに配置されていればよい。
[第3実施形態]
第3実施形態について説明する。本実施形態において、上述の実施形態と同様の構成については、同じ符号を付してその説明を省略あるいは簡略化する。
図20は、第3実施形態に係る塗布装置1Bの一例を示す図であり、(A)は上方から見た図であり、(B)は側方から見た図である。本実施形態の塗布装置1Bは、例えば、フレーム2と、制御部3と、ステージ4と、ステージ駆動部5(駆動部)と、塗布部6と、液状体供給部7と、昇降駆動部8と、吸着部9と、クランプ機構10Bと、を備える。なお、フレーム2、制御部3、ステージ4、ステージ駆動部5、塗布部6、液状体供給部7、昇降駆動部8、及び吸着部9は、それぞれ、第1実施形態と同様であり、これらの説明は省略する。
クランプ機構10Bは、第1実施形態と同様に、複数のクランプ機構10Ba〜10Bdが設けられている。なお、複数のクランプ機構10Ba〜10Bdは、それぞれ、同様の構成であるので、以下の説明においては、複数のクランプ機構10Ba〜10Bdのうちクランプ機構10Bcを例に説明する。
例えば、クランプ機構10Ba〜10Bdは、それぞれ、第1実施形態と同様に、ステージ4の四方に設けられている。例えば、各クランプ機構10Ba〜10Bdは、支持部25Bと、アーム支持部27Bと、アーム28と、昇降駆動部29と、スライド駆動部37と、押さえ部31と、を備える。アーム28と、昇降駆動部29、及び押さえ部31は、それぞれ、第1実施形態と同様であり、これらの説明は省略する。
各クランプ機構10Ba〜10Bdは、支持部25Bによりステージ4に取り付けられている。支持部25Bは、例えば、図20(A)及び(B)に示すように、アーム支持部27Bを、ステージ4に方向に移動可能に支持する。例えば、支持部25Bは、一対のガイド38を備える。一対のガイド38は、アーム支持部27Bの下部に配置され、アーム支持部27Bをステージ4に対して、近接する方向及び離間する方向にガイドする。例えば、クランプ機構10Bcの一対のガイド38は、Y方向と平行な方向に配置される。クランプ機構10Bcのアーム支持部27Bは、一対のガイド38によりY方向に移動可能に支持される。
アーム支持部27Bは、一対のアーム28を、鉛直方向に移動可能に支持する。アーム支持部27Bは、例えば、スライド駆動部37の駆動により、Y方向に移動する。
スライド駆動部37は、アーム支持部27Bを駆動する。例えば、スライド駆動部37は、制御部3に通信可能に接続され、制御部3の制御によりアーム支持部27を駆動する。なお、アーム支持部27Bの駆動は、ユーザが手動により駆動する構成でもよい。
次に、クランプ機構10Bの動作について説明する。クランプ機構10Bは、ステージ4に対して進出する際、例えば、制御部3の制御によりスライド駆動部37が駆動することにより、アーム支持部27Bが+Y方向(ステージ4に接近する方向)に移動して、押さえ部31がステージ4の上方に進出する(図20(A)、図20(B)に点線で示す)。また、クランプ機構10Bは、ステージ4に対して退避する際、例えば、制御部3の制御によりスライド駆動部37が駆動することにより、アーム支持部27Bが−Y方向(ステージ4から離間する方向)に移動して、押さえ部31がステージ4の上方から退避する(図20(A)、図20(B)に実線で示す)。クランプ機構10Bは、制御部3に制御により昇降駆動部29(図1参照)が駆動することにより、基板Sをステージ4に押し付ける。なお、第1実施形態および第2実施形態の塗布方法における、ステップS3のクランプ機構の進出およびステップS6のクランプ機構の退避は、上記したクランプ機構10Bの動作に代えて行ってもよい。
以上のように、本実施形態の塗布装置1Bは、基板Sをステージ4に確実に保持することにより、精度よく液状体Lを塗布することができる。
なお、クランプ機構10Bの数、及び位置は上記した例に限定されず、任意である。例えば、クランプ機構10Bの数は、1つ〜3つでもよい。この場合、クランプ機構10Bが配置される位置は任意であり、例えば、ステージ4の四方のうちのいずれかに配置されていればよい。なお、クランプ機構10Bは、図13に示す位置決め部34を備えていてもよい。
[第4実施形態]
第4実施形態について説明する。本実施形態において、上述の実施形態と同様の構成については、同じ符号を付してその説明を省略あるいは簡略化する。
図21は、第4実施形態に係る塗布装置1Cの一例を示す上面図である。本実施形態の塗布装置1Cは、例えば、フレーム2と、制御部3と、ステージ4Cと、ステージ駆動部5(駆動部)(図1参照)と、塗布部6(図1参照)と、液状体供給部7(図1参照)と、昇降駆動部8(図1参照)と、吸着部9(図1参照)と、クランプ機構10Cと、を備える。この塗布装置1Cは、ステージ4C及びクランプ機構10Cが、上記した塗布装置1、1A、1Bと異なっている。フレーム2、制御部3、ステージ駆動部5、塗布部6、液状体供給部7、昇降駆動部8、及び吸着部9は、それぞれ、第1実施形態と同様であり、これらの説明は省略する。以下、上記した第1実施形態から第3実施形態との相違点を中心に説明する。
ステージ4Cは、側部4cに切り欠き部33を備える。例えば、切り欠き部33は、複数設けられる。例えば、切り欠き部33は、ステージ4Cの+Y側の端部に2つ、ステージ4Cの−Y側の端部に1つ、及び、ステージ4Cの+X側の端部と−X側の端部とにそれぞれ1つずつ設けられる。各切り欠き部33は、例えば、後に説明する第1クランプ機構CA〜第4クランプ機構CDがステージ4Cに進出した際に、それぞれの位置決め部43C、54Cが切り欠き部33に入り込むように形成され、各位置決め部43C、54Cを所定位置に配置する。例えば、ステージ4Cの+Y側の端部の2つの切り欠き部33は、第1クランプ機構CAの2つの位置決め部43Cに対応して設けられ、第1クランプ機構CAの2つの位置決め部43Cを所定位置に配置する。ステージ4Cの−Y側の端部の切り欠き部33は、第2クランプ機構CBの位置決め部43Cに対応して設けられ、第2クランプ機構CBの位置決め部43Cを所定位置に配置する。ステージ4Cの−X側の端部の切り欠き部33は、第3クランプ機構CCの位置決め部43Cに対応して設けられ、第3クランプ機構CCの位置決め部43Cを所定位置に配置する。ステージ4Cの+X側の端部の切り欠き部33は、第4クランプ機構CDの位置決め部43Cに対応して配置され、第4クランプ機構CDの位置決め部43Cを所定位置に配置する。なお、ステージ4Cは、上記の点以外は、第1実施形態のステージ4と同様である。
クランプ機構10Cは、例えば、複数設けられている。例えば、クランプ機構10Cは、第1クランプ機構CA、第2クランプ機構CB、第3クランプ機構CC、及び第4クランプ機構CDを有する。
各クランプ機構10C(第1クランプ機構CA、第2クランプ機構CB、第3クランプ機構CC、及び第4クランプ機構CD)は、それぞれ、基板Sに対して四方に設けられる。各クランプ機構10Cは、それぞれ、ステージ4Cのいずれかの四方に設けられる。各クランプ機構10Cは、それぞれ、ステージ4Cのいずれかの四方の中央部分に設けられる。例えば、第1クランプ機構CAは、ステージ4Cの+Y側に設けられる。第2クランプ機構CBは、ステージ4Cの−Y側に設けられる。第3クランプ機構CCは、ステージ4Cの−X側に設けられる。第4クランプ機構CDは、ステージ4Cの+X側に設けられる。
次に、各クランプ機構10Cの構成および動作について説明する。本実施形態では、第1クランプ機構CAおよび第3クランプ機構CCは、同様の構成であり、後に説明するように、基板Sの一部を鉛直方向に押し付ける。また、第2クランプ機構および第4クランプ機構は、同様の構成であり、後に説明するように、押さえ部31が下方且つステージ4Cに対して離間する方向に移動して、基板Sの一部をステージ4Cに対して押し付ける。本実施形態では、クランプ機構10Cは、2つの異なる種類のクランプ機構が、対向して設けられている。本実施形態では、第1クランプ機構CAと第2クランプ機構CBとが対向して設けられ、第3クランプ機構CCと第4クランプ機構CDとが対向して設けられている。
まず、第1クランプ機構CAについて説明する。図22(A)、(B)、及び図23(A)、(B)は、それぞれ、第1クランプ機構の構成および動作の一例を示す図である。第1クランプ機構CAは、図21あるいは図22(A)に示すように、アーム支持部42C、アーム28、押さえ部31、位置決め部43C、及び駆動部44Cを備える。なお、第3クランプ機構CCは、位置決め部43Cが1つである点以外は、上記したように第1クランプ機構CAと同様に構成されるので、説明を省略する。
第1クランプ機構CAにおいて、アーム支持部42Cは、ステージ4Cの近傍に配置される。アーム支持部42Cは、X方向に沿って所定の間隔で配置される一対のアーム28を支持する。アーム支持部42Cは、一対のアーム28を、ガイド(図示せず)により、鉛直方向に移動可能に支持する。また、アーム支持部42Cは、一対のアーム28を、ガイド(図示せず)により、ステージ4Cに対して、近接する方向及び離間する方向(X方向)に移動可能に支持する。
一対のアーム28は、第1実施形態と同様に構成されており、押さえ部31を下方から支持する。一対のアーム28は、駆動部44Cの駆動により、鉛直方向およびX方向に駆動する。
押さえ部31は、第1実施形態と同様に構成されており、平坦な面31a(図7(A)参照)を有し、基板Sをステージ4Cに押し付けることが可能に形成されている。
位置決め部43Cは、押さえ部31の下部にX方向に並んで2つ設けられる。位置決め部43Cは、基板Sを位置決め(アラインメント)する。位置決め部43Cは、例えば、ローラである。位置決め部43Cは、鉛直方向と平行な軸周りに回転可能である。位置決め部43Cは、第1クランプ機構CAがステージ4Cの上方に進出した際に、切り欠き部33に配置されて、基板Sの側面に対向して接触するように設けられている。このように、位置決め部43Cがローラである場合、位置決め部43Cは、基板Sに対して、基板Sと位置決め部43Cとが対向する方向(Y方向)の基板Sの動きを規制するが、基板Sと位置決め部43Cとが対向する方向と直交する方向(X方向)の基板Sの動きは規制しないので、基板Sは、位置決め時に、スムーズに動いて位置決めされる。また、位置決め部43Cが、基板Sを位置決めする方向と直交する方向(例、X方向)において、複数設けられる場合、確実に基板Sを位置決めすることができる。
駆動部44Cは、一対のアーム28を駆動する。駆動部44Cは、一対のアーム28を鉛直方向に駆動する昇降駆動部44Ca、及び一対のアーム28をステージ4Cに対して、近接する方向及び離間する方向(Y方向)に駆動するスライド駆動部44Cbを備える。昇降駆動部44Ca及びスライド駆動部44Cbは、それぞれ、駆動力を供給する駆動源および駆動力を伝達する駆動力伝達機構により構成される。例えば、昇降駆動部44Ca及びスライド駆動部44Cbは、それぞれ、エアシリンダにより構成される。昇降駆動部及びスライド駆動部は、それぞれ、制御部3(図21参照)に通信可能に接続され、制御部3の制御により、駆動する。これにより、一対のアーム28は、鉛直方向あるいはY方向に駆動(移動)する。なお、駆動部44Cの構成は、上記した構成に限定されず、任意である。例えば、昇降駆動部44Ca及びスライド駆動部44Cbのうちの一つは、エアシリンダ以外でもよく、例えば、電動モータなどのアクチュエータなどでもよい。また、駆動部44Cの駆動源はなくてもよく、アーム28の駆動はユーザが手動により駆動する構成でもよい。
次に、第1クランプ機構CAの動作を説明する。第1クランプ機構CAは、ステージ4Cに載置された基板Sの一部をステージ4Cに押し付ける前において、図22(A)に示すように、ステージ4Cの上方に対して退避している(退避状態)。この際、一対のアーム28は、ステージ4Cの上面4aよりも下方に配置される。
第1クランプ機構CAは、基板Sの一部をステージ4Cに押し付ける際、まず、図22(B)に示すように、制御部3の制御により昇降駆動部44Caが駆動することにより、一対のアーム28が鉛直上方に上昇する。この際、押さえ部31は、ステージ4Cの上面4aよりも上方に配置され、位置決め部43Cの下端は、切り欠き部33の下端よりも上方に配置される。
続いて、第1クランプ機構CAは、図23(A)に示すように、制御部3の制御によりスライド駆動部44Cbが駆動することにより、一対のアーム28が、ステージ4Cに対して、近接する方向(−Y方向)の所定位置に移動する。この際、位置決め部43Cは、切り欠き部33に配置される。これにより、基板Sは、位置決め部43Cに接触してステージ4Cの中央部分の方向(−Y方向)に移動し、基板Sの+Y側が位置決めされる。
続いて、第1クランプ機構CAは、図23(B)に示すように、制御部3の制御により昇降駆動部44Caが駆動することにより、一対のアーム28が、鉛直下方に移動して、押さえ部31の面31aで基板Sの辺部Saをステージ4Cに押し付ける。この際、押さえ部31(一対のアーム28)は、鉛直下方に移動するので、位置決め部43Cの−Y側の位置は変わらずに移動する。これにより、基板Sの+Y側は位置決めされた状態が保たれる。また、位置決め部43Cは、ローラにより構成されるので、基板Sとの接触面積が、面接触する場合と比較すると小さいので、位置決め部43Cは基板Sと接触した状態で、容易に鉛直方向に移動することができる。このように、第1クランプ機構CAは、基板Sの+Y側が位置決めされた状態で、基板Sの辺部Saをステージ4Cに押し付ける。これにより、第1クランプ機構CAは、基板Sの辺部Saを、位置決めした状態で確実にステージ4Cに密着させることができる。
なお、第1クランプ機構CAは、基板Sをステージ4Cに押し付けた後、退避状態に戻る。この際、第1クランプ機構CAは、上記と反対の動作を行うことにより、退避状態に戻る。
次に、第2クランプ機構CBについて説明する。第2クランプ機構CBは、図21に示すように、第1クランプ機構CAに対向する側に設けられている。図24(A)、(B)、及び図25(A)、(B)は、それぞれ、第2クランプ機構の構成および動作の一例を示す図である。第2クランプ機構CBは、上記したように、押さえ部31が下方且つステージ4Cに対して離間する方向に移動して、基板Sの一部をステージ4Cに対して押し付ける。第2クランプ機構CBは、図21あるいは図24(A)に示すように、アーム支持部52C、アーム28C、押さえ部31、位置決め部43C、及び駆動部55Cを備える。なお、第4クランプ機構CDは、上記したように、第2クランプ機構CBと同様に構成されるので、説明を省略する。
第2クランプ機構CBにおいて、アーム支持部52Cは、ステージ4Cの近傍に配置される。アーム支持部52Cは、X方向に沿って所定の間隔で配置される一対のアーム28Cを支持する。アーム支持部52Cは、一対のアーム28Cを、ガイド(図示せず)により、アーム支持部52Cを起点として上方且つステージ4Cに対して近接する方向、及びステージ4Cを起点として下方且つステージ4Cに対して離間する方向(Z方向且つY方向、YZ方向、以下、この方向を「YZ方向」と簡略化して称すことがある。)に進退移動が可能に支持する。すなわち、アーム支持部52Cは、一対のアーム28Cを水平面に対して斜め方向に移動可能に支持する。この際、一対のアーム28Cの水平面に対する傾きは、特に限定されず、任意に設定可能である。また、アーム支持部52Cは、一対のアーム28Cを、ガイド(図示せず)により、ステージ4Cに対して近接する方向及び離間する方向(Y方向)にも移動可能に支持する。
一対のアーム28Cは、アーム支持部52Cを起点として、斜め上方且つステージに近接する方向(YZ方向)に延びている。一対のアーム28Cは、押さえ部31を下方から支持する。一対のアーム28Cは、駆動部55Cの駆動により、YZ方向およびY方向に駆動する。一対のアーム28Cは、上記の点以外は第1実施形態のアーム28と同様に構成される。
押さえ部31は、第1クランプ機構CAと同様であり、一対のアーム28Cに取り付けられ、平坦な面31a(図7(A)参照)を有し、基板Sをステージ4Cに押し付けることが可能に形成されている。
第2クランプ機構CBの位置決め部43Cは、押さえ部31の下部の中央部分に1つ設けられている(図21参照)。第2クランプ機構CBの位置決め部43Cは、この点以外、第1クランプ機構CAの位置決め部43Cと同様に構成され、ステージ4Cの上方に進出する際に、切り欠き部33に配置されて、基板Sの側面に対向して接触し、基板Sを位置決め(アラインメント)する。
駆動部55Cは、一対のアーム28Cを駆動する。駆動部55Cは、一対のアーム28Cを上記したYZ方向に駆動する昇降駆動部55Ca、及び一対のアーム28Cをステージ4Cに対して、近接する方向及び離間する方向(Y方向)に駆動するスライド駆動部55Cbを備える。昇降駆動部55Ca及びスライド駆動部55Cbは、それぞれ、駆動力を供給する駆動源および駆動力を伝達する駆動力伝達機構により構成される。例えば、昇降駆動部55Ca及びスライド駆動部55Cbは、それぞれ、エアシリンダにより構成される。昇降駆動部55Ca及びスライド駆動部55Cbは、それぞれ、制御部3(図21参照)に通信可能に接続され、制御部3の制御により、駆動する。これにより、一対のアーム28Cは、YZ方向あるいはY方向に駆動される。
なお、駆動部55Cの構成は、それぞれ、上記した構成に限定されず、任意である。例えば、昇降駆動部55Ca、及びスライド駆動部55Cbのうち少なくとも1つは、エアシリンダ以外でもよく、電動モータなどのアクチュエータなどでもよい。また、駆動部55Cは、1つの駆動源を共用する機構でもよい。また、駆動部55Cは、駆動源(本例では、エアシリンダ)はなくてもよく、例えば、アーム28Cは、ユーザの手動による駆動力で駆動(移動)する構成でもよい。
次に、第2クランプ機構CBの動作を説明する。第2クランプ機構CBは、上記した第1クランプ機構CAの動作の後に駆動する。すなわち、第2クランプ機構CBは、第1クランプ機構CAにより、基板Sの+Y側の端部を位置決めした状態で、ステージ4Cに押し付けた後に、基板Sの−Y側の端部を位置決めした状態で、ステージ4Cに押し付ける。これにより、基板Sは、Y方向の両端部分が位置決めされて、ステージ4Cに押し付けられる。
第2クランプ機構CBは、基板Sの一部をステージ4に押し付ける前において、図24(A)に示すように、ステージ4の上方に対して退避している(退避状態)。この際、一対のアーム28Cは、ステージ4Cの上面4aよりも下方に配置される。
第2クランプ機構CBは、基板Sの一部をステージ4Cに押し付ける際、まず、図24(B)に示すように、制御部3の制御により昇降駆動部55Caが駆動することにより、一対のアーム28Cが上方且つステージ4Cに対して近接する方向(+Y方向且つ+Z方向)に上昇する。この際、押さえ部31は、基板Sの上面よりも上方になるように配置される。
続いて、第2クランプ機構CBは、図25(A)に示すように、制御部3の制御によりスライド駆動部55Cbが駆動することにより、一対のアーム28Cが、ステージ4Cに対して、近接する方向(+Y方向)の所定位置に移動する。この際、押さえ部31は、基板Sの上方で、且つ基板Sの−Y側の端部よりも中央側(+Y側)に移動する。
続いて、第2クランプ機構CBは、図25(B)に示すように、制御部3の制御により昇降駆動部55Cbが駆動することにより、一対のアーム28Cが、下方且つステージ4Cに対して離間する方向(−Y方向且つ−Z方向、以下、この方向移動を「斜め後方」と称すこともある。)に移動して、押さえ部31の面31aで基板Sの辺部Saをステージ4Cに押し付ける。
なお、第2クランプ機構CBは、基板Sをステージ4Cに押し付けた後、退避状態に戻る。この際、第2クランプ機構CBは、上記と反対の動作を行うことにより、退避状態に戻る。
ここで、第1クランプ機構CA及び第2クランプ機構CBの動作を説明する。図26(A)から(D)は、第1クランプ機構CA及び第2クランプ機構CBの動作の説明図である。
基板Sは、上記したように、その両端部が上方に反っていることがある。本実施形態の塗布装置1Cでは、まず、図26(B)に示すように、第1クランプ機構CAにより、基板Sの一方の端部をステージ4Cに押し付ける。両端部が大きく反っている基板Sの一方の端部をステージ4Cに押し付けた場合、図26(B)に示すように、他方の端部の位置がさらに上昇して、基板Sの他方の端部の位置が水平面に対してずれることがある。この場合、例えば、図26(C)に示すように、仮に第2クランプ機構CBが鉛直下方に基板Sをステージ4Cに押し付けると、押さえ部31から基板Sに対して作用する力が大きくなり、基板Sが位置ずれ、変形、破損するおそれがある。本実施形態では、第2クランプ機構CBは、図26(D)に示すように、押さえ部31が、下方且つステージ4Cに対して離間する方向に移動して、基板Sの辺部Saをステージ4Cに押し付けるので、押さえ部31から基板Sに対して作用する力を小さくすることができ、その結果、上記した基板Sの位置ずれ、変形、破損を抑制することができる。
このように、本実施形態では、第2クランプ機構CB(第4クランプ機構CD)が押さえ部31から基板Sに対して作用する力を抑制して、基板Sの辺部Saをステージ4Cに押し付けるので、基板Sのゆがみ(変形量)が多くても、基板Sの端部(辺部Sa)を、位置ずれ、変形、破損を抑制し、確実にステージ4Cに密着させることができる。また、本実施形態では、基板Sの四方における対向しない方向(X方向及びY方向)のそれぞれに、基板Sを、下方且つステージ4Cに対して離間する方向に移動して、基板Sの辺部Saをステージ4Cに押し付けるクランプ機構(例、第2クランプ機構CB、第4クランプ機構CD)が設けられるので、基板Sの4方の端部を、位置ずれ、変形、破損を抑制し、確実にステージ4Cに密着させることができる。
なお、各クランプ機構10Cは、上記の点以外は、第1実施形態のクランプ機構10と同様に動作する。
次に、本実施形態の塗布装置1Cの動作に基づいて、第4実施形態に係る塗布方法を説明する。図27は、第4実施形態に係る塗布方法の一例を示すフローチャートである。なお、図27を説明する際、適宜、図21〜図26を参照する。
本実施形態の塗布方法は、図6のステップS2に続いて、ステップS21において、第1クランプ機構CA〜第4クランプ機構CDを上昇させる。この際の第1クランプ機構CA〜第4クランプ機構CD等の動作は、上記の通りである。これにより、第1クランプ機構CA〜第4クランプ機構CDは、退避状態から上昇し、それぞれの押さえ部31が、ステージ4Cの上面4aよりも上方に配置され、また、それぞれの位置決め部43Cの下端が、切り欠き部33の下端よりも上方に配置される(図22(A)、図24(A)参照)。
続いて、ステップS22において、第1クランプ機構CAをステージ4Cの上方に進出させ、基板Sを位置決め部43Cに突き当てて位置決めする。第1クランプ機構CA等の動作は、上記の通りである。これにより、基板Sは、位置決め部43Cに接触してステージ4Cの中央部分の方向(−Y方向)に移動し、基板Sの+Y側が位置決めされる(図23(A)参照)。
続いて、ステップS23において、第1クランプ機構CAが下降して、基板Sの一部をステージ4Cに押し付ける。この際の第1クランプ機構CA等の動作は、上記の通りである。これにより、第1クランプ機構CAは、基板Sの+Y側が位置決めされた状態で、基板Sの辺部Saをステージ4Cに押し付ける。その結果、基板Sの端部がステージ4Cの上面4aに沿って水平に変形するので、基板Sの端部は、位置決めした状態で確実にステージ4Cに密着される(図23(B)参照)。
続いて、ステップS24において、第2クランプ機構CBをステージ4Cの上方に進出させ、基板Sを位置決め部43Cに突き当てて位置決めする。この際の第2クランプ機構CB等の動作は、上記の通りである。これにより、基板Sは、位置決め部43Cに接触してステージ4Cの中央方向(+Y方向)に移動し、基板Sの−Y側が位置決めされる(図25(A)参照)。
続いて、ステップS25において、第2クランプ機構CBが下方且つステージ4Cに対して離間する方向に下降して、基板Sの一部をステージ4Cに押し付ける。この際の第2クランプ機構CB等の動作は、上記の通りである。これにより、第2クランプ機構CBは、基板Sの−Y側が位置決めされた状態で、基板Sの辺部Saをステージ4Cに、下方且つステージ4Cに対して離間する方向に押し付ける(図25(B)参照)。第2クランプ機構CBは、上記したように、押さえ部31から基板Sに対して作用する力を抑制して、基板Sをステージ4Cに押し付けるので、基板Sのゆがみ(変形量)が多くても、基板Sの端部を、位置ずれ、変形、破損を抑制し、確実にステージ4Cに密着させることができる。
続いて、ステップS26において、第3クランプ機構CCをステージ4Cの上方に進出させ、基板Sを位置決め部43Cに突き当てて位置決めする。第3クランプ機構CC等の動作は、上記した第1クランプ機構CAと同様である。これにより、基板Sは、位置決め部43Cに接触してステージ4Cの中央部分の方向(+X方向)に移動し、基板Sの−X側が位置決めされる。
続いて、ステップS27において、第3クランプ機構CCが下降して、基板Sの辺部Saをステージ4Cに押し付ける。この際の第3クランプ機構CC等の動作は、上記した第1クランプ機構CAと同様である。これにより、第3クランプ機構CCは、基板Sの−X側が位置決めされた状態で、基板Sの辺部Saをステージ4Cに押し付ける。その結果、基板Sの端部がステージ4の上面4aに沿って水平に変形するので、基板Sの辺部Saは、位置決めした状態で確実にステージ4Cに密着される。
続いて、ステップS28において、第4クランプ機構CDをステージ4Cの上方に進出させ、基板Sを位置決め部43Cに突き当てて位置決めする。この際の第4クランプ機構CD等の動作は、上記した第2クランプ機構CBと同様である。これにより、基板Sは、位置決め部43Cに接触してステージ4Cの中央部分の方向(−X方向)に移動し、基板Sの+X側が位置決めされる。
続いて、ステップS29において、第4クランプ機構CDが下方且つステージ4Cに対して離間する方向に下降して、基板Sの辺部Saをステージ4Cに押し付ける。この際の第4クランプ機構CD等の動作は、上記した第2クランプ機構CBと同様である。これにより、第4クランプ機構CDは、基板Sの+X側が位置決めされた状態で、基板Sの辺部Saをステージ4Cに、下方且つステージ4Cに対して離間する方向に押し付ける。上記したように、第4クランプ機構CDは、押さえ部31から基板Sに対して作用する力を抑制して、基板Sをステージ4Cに押し付けるので、基板Sのゆがみ(変形量)が多くても、基板Sの辺部Saを、位置ずれ、変形、破損を抑制し、確実にステージ4Cに密着させることができる。
続いて、ステップS30において、第1クランプ機構CA〜第4クランプ機構CDを上昇させる。この際の第1クランプ機構CA〜第4クランプ機構CD等の動作は、上記の通りである。
続いて、ステップS31において、第1クランプ機構CA〜第4クランプ機構CDをステージ4Cの上方から退避させる。この際の第1クランプ機構CA〜第4クランプ機構CD等の動作は、上記の通りである。これにより、第1クランプ機構CA〜第4クランプ機構CDは、退避状態になる。
続いて、図6に示すステップS7からステップS9が行われ、基板Sは、ステージ4Cに確実に保持された状態で液状体Lが塗布された後、ステージ4Cから搬出される。
なお、上記したように、第1クランプ機構CA及び第3クランプ機構CCはそれぞれ同様であり、第2クランプ機構CB及び第4クランプ機構CDはそれぞれ同様であるので、ステップS26からステップS29を行った後に、ステップS22からステップS25を行ってもよい。
以上のように、本実施形態の塗布装置1Cは、上記したように、押さえ部31から基板Sに対して作用する力を抑制して、基板Sの辺部Saをステージ4Cに押し付けるので、基板Sのゆがみ(変形量)が多くても、基板Sの辺部Saを、位置ずれ、変形、破損を抑制し、確実にステージ4に密着させることができる。その結果、基板Sをステージ4に確実に保持することにより、精度よく液状体Lを塗布することができる。
なお、第1クランプ機構CAおよび第3クランプ機構CCのうち少なくとも1つは、第2クランプ機構CBと同様の構成でもよい。クランプ機構10Cの数及び位置は、上記した例に限定されず、任意である。例えば、クランプ機構10Cの数は、1つ〜3つでもよい。この場合、クランプ機構10Cが配置される位置は任意であり、例えば、ステージ4Cの四方のうちのいずれかに配置されていればよい。
[第5実施形態]
第5実施形態について説明する。本実施形態において、上述の実施形態と同様の構成については、同じ符号を付してその説明を省略あるいは簡略化する。
図28及び図29は、第5実施形態に係る塗布装置1Dの第5実施形態に係る塗布装置の構成および動作の一例を示す図である。本実施形態の塗布装置1Dは、例えば、フレーム2(図1参照)と、制御部3と、ステージ4Cと、ステージ駆動部5(駆動部)と、塗布部6(図1参照)と、液状体供給部7(図1参照)と、昇降駆動部8(図1参照)と、吸着部9(図1参照)と、クランプ機構10Dと、を備える。本実施形態の塗布装置1Dは、第4実施形態のクランプ機構10Cに代えて、クランプ機構10Dを備える。以下、上記した第1実施形態から第4実施形態との相違点を中心に説明する。
クランプ機構10Dは、第1クランプ機構CA(図21参照)、第2クランプ機構DB(図28(A)参照)、第3クランプ機構CC(図21参照)、及び第4クランプ機構DD(不図示)を備える。第1クランプ機構CA及び第3クランプ機構CCは、第4実施形態と同様である。第2クランプ機構DBは、図21に示す第2クランプ機構CBに代えて設けられている。第4クランプ機構DDは、図21に示す第4クランプ機構CDに代えて設けられている。
第2クランプ機構DBについて説明する。図28(A)、(B)、及び図29(A)、(B)は、それぞれ、第2クランプ機構DBの構成および動作の一例を示す図である。第2クランプ機構DBは、押さえ部31Dが下方且つステージ4Cに対して離間する方向に移動して、基板Sの一部をステージ4Cに対して押し付ける。第2クランプ機構DBは、図28(A)に示すように、アーム支持部52D、アーム28C、押さえ部31D、位置決め部支持部53D、位置決め部54D、駆動部55C、及び駆動部56Dを備える。なお、第4クランプ機構DDは、第2クランプ機構DBと同様に構成されるので、説明を省略する。
第2クランプ機構DBにおいて、アーム支持部52Dは、ステージ4Cの近傍に配置される。アーム支持部52Dは、第4実施形態のアーム支持部52Cと同様に、一対のアーム28Cを、アーム支持部52Dを起点として上方且つステージ4Cに対して近接する方向及びステージ4Cを起点として下方且つステージ4Cに対して離間する方向に進退移動が可能に支持する。また、アーム支持部52Dは、一対のアーム28Cを、第4実施形態のアーム支持部52Cと同様に、ガイド(図示せず)により、ステージ4Cに対して近接する方向及び離間する方向(Y方向)に移動可能に支持する。
アーム支持部52Dは、位置決め部支持部53Dを、ガイド(図示せず)により、鉛直方向に移動可能に支持する。また、アーム支持部52Dは、位置決め部支持部53Dを、ガイド(図示せず)により、ステージ4Cに近接する方向及び離間する方向(Y方向)に移動可能に支持する。
位置決め部支持部53Dは、位置決め部54Dを下方から支持する。位置決め部支持部53Dは、鉛直方向に延びる軸部57、及び軸部57の上部に接続される接続部58を備える。軸部57は、アーム支持部52Dに支持される。接続部58は、一方の端部が軸部57と接続され、他方の端部が位置決め部54Dと接続される。軸部57は、後に説明する駆動部56Dに接続される。位置決め部支持部53Dは、駆動部56Dの駆動により、鉛直方向およびX方向に駆動する。
押さえ部31Dは、平坦な面31a(図7(A)参照)を有し、基板Sをステージ4C(図21参照)に押し付けることが可能に形成されている。押さえ部31Dは、X方向における中央部分に下方から上方に向かって凹んでいる凹部31Daが設けられる。凹部31Daは、位置決め部54Dの上部の一部が収容可能に形成されている。この凹部31Daは、押さえ部31Dと位置決め部54Dとが干渉しないように設けられている。凹部31Daに位置決め部54Dが収容される機構については、第2クランプ機構DBの動作の部分で説明する。
位置決め部54Dは、基板Sを位置決め(アラインメント)する。位置決め部54Dは、第4実施形態の位置決め部43Cと同様に、ローラである。位置決め部54Dは、鉛直方向と平行な軸周りに回転可能である。位置決め部54Dは、第2クランプ機構DBがステージ4Cの上方に進出する際に、切り欠き部33(図21参照)に配置されて、基板Sの側面に対向して接触するように設けられている。
駆動部55Cは、第4実施形態と同様であり、一対のアーム28Cを駆動する。
駆動部56Dは、位置決め部支持部53Dを駆動する。駆動部56Dは、位置決め部支持部53Dを鉛直方向に駆動する昇降駆動部56Da及び位置決め部支持部53Dを、ステージ4Cに対して近接する方向及び離間する方向(Y方向)に駆動するスライド駆動部56Dbを備える(図28(B)参照)。昇降駆動部56Da及びスライド駆動部56Dbは、それぞれ、駆動力を供給する駆動源および駆動力を伝達する駆動力伝達機構を備える。例えば、昇降駆動部56Da及びスライド駆動部56Dbは、それぞれ、エアシリンダにより構成される。昇降駆動部56Da及びスライド駆動部56Dbは、それぞれ、制御部3(図21参照)に通信可能に接続され、制御部3の制御により、駆動する。これにより、位置決め部支持部53Dは、鉛直方向あるいはY方向に駆動される。
なお、駆動部56Dの構成は、それぞれ、上記した構成に限定されず、任意である。例えば、昇降駆動部56Da、スライド駆動部56Dbのうち少なくとも1つは、エアシリンダ以外でもよく、電動モータなどのアクチュエータなどでもよい。また、駆動部55C及び駆動部56Dは、1つの駆動源を共用する機構でもよい。また、駆動部56Dは、駆動源(本例では、エアシリンダ)がなくてもよく、例えば、位置決め部支持部53Dは、ユーザの手動による駆動力で駆動する構成でもよい。
次に、第2クランプ機構DBの動作を説明する。第2クランプ機構DBは、上記した第1クランプ機構CA(図21参照)の動作の後に駆動する。すなわち、第2クランプ機構DBは、第1クランプ機構CAにより、基板Sの+Y側の端部を位置決めした状態で、ステージ4Cに押し付けた後に、基板Sの−Y側の端部を位置決めした状態で、ステージ4Cに押し付ける。これにより、基板Sは、Y方向の両端部分が位置決めされて、ステージ4Cに押し付けられる。
第2クランプ機構DBは、基板Sの一部をステージ4Cに押し付ける前において、図28(A)に示すように、ステージ4Cの上方に対して退避している(退避状態)。この際、一対のアーム28C及び位置決め部54Dは、それぞれ、ステージ4Cの上面4aよりも下方に配置される。また、この際、位置決め部54Dの上方の一部が凹部31Daに収容される。この場合、押さえ部31Dのサイズをよりコンパクトにすることができる。
第2クランプ機構DBは、基板Sの一部をステージ4Cに押し付ける際、まず、図28(B)に示すように、制御部3の制御により昇降駆動部55Caが駆動することにより、一対のアーム28Cが鉛直上方且つステージ4Cに対して近接する方向(+Y方向且つ+Z方向)に上昇する。この際、押さえ部31Dは、基板Sの上面よりも上方になるように配置される。
また、第2クランプ機構DBは、制御部3の制御により昇降駆動部56Daが駆動することにより、位置決め部支持部53Dが鉛直上方に移動する。この際、位置決め部54Dの下端は、切り欠き部33の下端よりも上方に配置される。
続いて、第2クランプ機構DBは、図29(A)に示すように、制御部3の制御によりスライド駆動部55Cbが駆動することにより、一対のアーム28Cが、ステージ4Cに対して、近接する方向(+Y方向)の所定位置に移動する。この際、押さえ部31Dは、基板Sの上方で、且つ基板Sの−Y側の端部よりも中央側に移動する。
また、第2クランプ機構DBは、制御部3の制御によりスライド駆動部56Dbが駆動することにより、位置決め部支持部53Dは、位置決め部54Dが切り欠き部33に配置されるように移動する。これにより、基板Sは、位置決め部53Dに接触してステージ4Cの中央部分の方向(+Y方向)に移動し、基板Sの−Y側が位置決めされる。
続いて、第2クランプ機構DBは、図29(B)に示すように、制御部3の制御により昇降駆動部55Cbが駆動することにより、一対のアーム28Cが、下方且つステージ4Cに対して離間する方向(−Y方向且つ−Z方向)に移動して、押さえ部31Dの面31aで基板Sの辺部Saをステージ4Cに押し付ける。この際、位置決め部53Dは、移動しないので、基板Sの−X側は位置決めされた状態が保たれる。また、この際、位置決め部54Dの上部の一部が凹部31Daに収容される。この場合、位置決め部54Dが基板Sの位置決めをしている状態において、押さえ部31Dが、位置決め部53Cと干渉せずに、基板Sをステージ4Cに確実に押し付けることができる。このように、第2クランプ機構DBは、基板Sの−Y側の端部が位置決めされた状態で、基板Sの辺部Saを、下方且つステージ4Cに対して離間する方向にステージ4Cに押し付ける。これにより、第2クランプ機構DBは、基板Sの辺部Saを位置決めした状態で確実にステージ4Cに密着させることができる。
なお、第2クランプ機構DBは、基板Sをステージ4Cに押し付けた後、退避状態に戻る。この際、第2クランプ機構CBは、上記と反対の動作を行うことにより、退避状態に戻る。なお、第4クランプ機構DDは、第2クランプ機構DBと同様に動作する。
本実施形態の塗布装置1Dの動作は、上記した第2クランプ機構DB及び第4クランプ機構DDの動作以外は、第4実施形態の塗布装置1Cの動作と同様であり、図27と同様に動作する。
以上のように、本実施形態の塗布装置1Dは、位置決め部54Dが基板Sの位置決めをしている状態において、基板Sの辺部Saを、下方且つステージ4Cに対して離間する方向にステージ4Cに押し付ける。これにより、第2クランプ機構DBは、基板Sの辺部Saを位置決めした状態で確実にステージ4Cに密着させることができる。
なお、第1クランプ機構CAおよび第3クランプ機構CCのうち少なくとも1つは、第2クランプ機構DBと同様の構成でもよい。クランプ機構10Dの数及び位置は、上記した例に限定されず、任意である。例えば、クランプ機構10Dの数は、1つ〜3つでもよい。この場合、クランプ機構10Dが配置される位置は任意であり、例えば、ステージ4Cの四方のうちのいずれかに配置されていればよい。
なお、本発明の技術範囲は、上述の実施形態などで説明した態様に限定されるものではない。上述の実施形態などで説明した要件の1つ以上は、省略されることがある。また、上述の実施形態などで説明した要件は、適宜組み合わせることができる。また、法令で許容される限りにおいて、上述の実施形態などで引用した全ての文献の開示を援用して本文の記載の一部とする。
例えば、上述の実施形態では、塗布装置1、1A〜1Dが、塗布部6に対して、ステージ4、4A、4Cが移動する構成を例に説明したが、塗布装置1、1A〜1Cの構成は、これに限定されない。例えば、塗布装置1、1A〜1Dは、ステージ4、4A、4Cに対して、塗布部6が移動する構成でもよい。
また、例えば、上述の実施形態では、クランプ機構10、10A、10Bが、ステージ4、4Aに取り付けられている構成を例に説明したが、クランプ機構10、10A、10Bは、ステージ4、4Aに取り付けられていなくてもよい。例えば、クランプ機構10、10A、10Bは、基台11(フレーム)に取り付けられていてもよい。この場合、例えば、ステージ4、4Aを所定位置に移動させることにより、クランプ機構10、10A、10Bにより、基板Sをステージ4、4Aに押し付けることができる。
また、例えば、塗布装置1、1A〜1Dは、塗布部6をメンテナンスするメンテナンス部を備えてもよい。例えば、メンテナンス部は、ノズルのディップ、ノズルからの液状体の予備吐出等を行うものである。例えば、塗布装置1、1A〜1Dは、ステージ4、4A、4Cの+X側あるいは−X側にメンテナンス部を配置し、ステージ駆動部5の駆動により、塗布部6をメンテナンス部に移動させ、塗布部6のメンテナンスを行ってもよいし、ガントリ12が移動可能な場合にはガントリ12が移動することにより、塗布部6のメンテナンスを行ってもよい。また、例えば、塗布装置1、1A〜1Dは、塗布部6の近傍に移動可能なメンテナンス部を備えてもよい。