JP6808984B2 - 画像読取り装置およびコンピュータプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、画像読取り装置およびコンピュータプログラムに関する。
原稿を光学的に読み取って原稿画像を画像データとして得るための画像読取り装置は、シェーディング補正を行う画像処理部を備えている。シェーディング補正は、読取りに用いる照明系、結像系、および撮影系の特性に起因するデータ値(輝度値または濃度値)のむら成分を取り除く処理である。
一般に、シェーディング補正には、白基準板を読み取ったシェーディングデータ(むら成分を表わす画像データ)が用いられる。すなわち、シェーディング補正として、原稿画像の画像データに対して、シェーディングデータに基づいて、むら成分を打ち消す演算処理が行われる。
原稿の読取りに先立って白基準板を読み取ってシェーディングデータを取得するようにすると、読取りを行うその時々の読取り特性に応じたシェーディング補正を行うことができる。
しかし、白基準板の表面に紙や色材の粉塵といった付着物(ゴミ)が存在すると、シェーディングデータのうちのゴミが付着した位置のデータ値が、ゴミが付着していない場合よりも暗いことを示す誤った値になる。このような部分的に誤りのあるシェーディングデータを用いてシェーディング補正を行うと、原稿画像の画質が低下する。例えば、原稿には存在しない白っぽい筋が画像データの中に現れてしまう。
白基準板にゴミが付着した場合に正しいシェーディング補正を行うための先行技術として、特許文献1、2の技術がある。
特許文献1には、あらかじめゴミが付着していない清浄状態の白基準板を読み取った初期の白基準データ(シェーディングデータ)SD0を記憶しておく画像読取装置が開示されている。この画像読取装置は、原稿を読み取るときに白基準板を読み取った白基準データSD1のうち、局所的な変動成分が存在する画素位置のデータを初期の白基準データSD0に置き換える。
特許文献2には、第1の白基準板と第2の白基準板とを互いに異なる位置に設け、これらの白基準板をそれぞれ読み取ったデータを比較し、データが異なる場合にいずれかの白基準板にゴミがあると判断することが開示されている。
また、密着イメージセンサ(CIS: Contact Image Sensor) を用いて原稿を読み取るための先行技術として、特許文献3の技術がある。
特許文献3には、複数の光学素子群20を並べて構成される光学装置において、各光学素子群20が実装された複数の基板22のうち、隣接する基板22を基板22より小さな温度膨張係数を有する保持部材24によって連結し、温度伸縮による位置ズレを減少させることが開示されている。
特開2012−103291号公報 特開2005−065033号公報 特開2008−011230号公報
密着イメージセンサ(CIS)を用いて原稿および白基準板を読み取る場合には、読み取った画像に、主走査方向の周期的なむら成分が生じる。すなわち、主走査方向の全長にわたって主走査方向の位置によって細かく波打つように明度(または濃度)が増減する。この周期的なむら成分は、密着イメージセンサにおける受光素子(画素)の配列ピッチと等倍結像用レンズの配列ピッチとが異なることに起因する。
従来、白基準板にゴミが付着した場合に、特許文献1の技術を用いてシェーディング補正を行っても、良好な結果が得られないことがある、という問題があった。すなわち、清浄状態の白基準板を読み取ったシェーディングデータを記憶しておき、原稿を読み取るときに白基準板を読み取ったシェーディングデータのうち、ゴミの付着した部分を記憶しているシェーディングデータに置き換えても、むらが残る場合があった。むらが強調されて画質が低下することもあった。
特許文献2の技術は、ゴミの付着の有無を検出するものである。また、特許文献3の技術は、シェーディング補正を行うものではない。したがって、特許文献2、3の技術によっても、上に述べた問題を解決することができなかった。
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたもので、周期的なむら成分を従来よりも確実に低減するシェーディング補正を実現することを目的としている。
本発明の実施形態に係る画像読取り装置は、原稿を読み取って原稿画像を得るための画
像読取り装置であって、標準のシェーディングデータである標準シェーディングデータを
記憶する第1の記憶部と、前記原稿の読取り時に取得したシェーディングデータである一
時シェーディングデータを記憶する第2の記憶部と、前記一時シェーディングデータの持
つ位相情報に基づいて前記標準シェーディングデータの位相を修正した修正シェーディン
グデータを生成する修正データ生成部と、前記修正シェーディングデータに基づいて前記
原稿画像にシェーディング補正を行うシェーディング補正部と、を実行させるものであり、
前記修正データ生成処理において、原稿の読取りによって取得した前記一時シェーディングデータに対し、種々の異なる位相差を有する複数のシフト一時データを生成するデータシフト処理と、
複数のシフト一時データの中から、前記標準シェーディングデータとの位相差が最も小さいシフト一時データを選択し、選択したシフト一時データの前記一時シェーディングデータに対する位相差だけ前記標準シェーディングデータの位相をずらせたシェーディングデータを前記修正シェーディングデータとするデータ選択処理と、を実行させる。
本発明によると、周期的なむら成分を従来よりも確実に低減するシェーディング補正を実現することができる。
本発明の一実施形態に係る画像読取り装置の構成の概要を示す図である。 イメージセンサの構成を示す図である。 画像読取り装置の要部である画像処理部の構成を示す図である。 修正データ生成部の構成の例を示す図である。 修正データ生成部の構成の他の例を示す図である。 一時シェーディングデータの概要を模式的に示す図である。 画像処理部による処理の一例に関わるデータを模式的に示す図である。 画像処理部による処理の他の例に関わるデータを模式的に示す図である。
図1には本発明の一実施形態に係る画像読取り装置1の構成の概要が、図2にはイメージセンサ30の構成が、それぞれ示されている。
画像読取り装置1は、例えばMFP(Multi-functional Peripheral:多機能機または複合機) であり、シート状の原稿を読み取って原稿画像をデータ化して得るための機能、および原稿画像を印刷したり外部装置へ送信したりする機能を有する。
画像読取り装置1は、CPU11、ROM12、RAM13、画像メモリ14、画像読取り部21、画像処理部22、プリンタ部23、および操作パネル24などを備えている。
CPU11は、画像読取り装置1の全体の制御を受け持つ。CPU11は、ROM12に格納されているプログラムをRAM13にロードして実行する。その際に必要に応じて制御用データをロードする。CPU11は、操作パネル24を用いてユーザによりジョブが入力されると、ジョブを実行するように画像読取り装置1の各部の動作を制御する。
画像読取り部21は、図2に示すイメージセンサ(ラインセンサ)30を用いて原稿を光学的に走査することによって、原稿に記録されているモノクロまたはカラーの原稿画像を画像データに変換する。画像読取り部21は、自動原稿送り装置(ADF: Auto Document Feeder) 211を有する。自動原稿送り装置211は、原稿であるシートを搬送しながらイメージセンサ30により原稿を読み取る。自動原稿送り装置211の内部の原稿搬送路には、図2(B)に示すように、イメージセンサ30に対向するように白基準板8が配置されている。
画像読取り部21は、得られた原稿画像の画像データD21を画像処理部22に送る。画像データD21は、原稿画像の明度を画素ごとに例えば8ビットで表わす256階調のデータである。淡い画素ではデータ値が大きく、濃い画素ではデータ値が小さい。原稿画像がカラー画像である場合には、白色の画素では、R, G, Bの各色のデータ値がいずれも最大値の「255」となり、黒色の画素では、各色のデータ値がいずれも最小値の「0」となる。
画像処理部22は、画像読取り部21から入力された画像データD21に対し、シェーディング補正を含む画像処理を施し、処理後の画像データD22を出力する。例えばコピージョブにおいては、画像処理部22によって処理された画像データD22は、一旦、画像メモリ14に保存された後に、プリンタ部23へ送られる。
プリンタ部23は、送られてきた画像データD22に対応する画像を用紙に印刷する。その際に、画像データD22に基づいて、プリントヘッド231の発光を制御する。印刷の方式は、電子写真式である。ただし、インクジェット方式またはそれ以外の方式でもよい。
図2に示すイメージセンサ30は、密着イメージセンサ(CIS)である。図2(A)には受光面側からみた外観の概略が、図2(B)には副走査方向M2の面で切断した場合の断面が、図2(C)には受光回路基板32の構成の概要が、それぞれ示されている。
図2(B)のように、イメージセンサ30は、ハウジング31、受光回路基板32、等倍結像レンズアレイ34、カバーガラス35、導光チューブ36,37、および図示しない発光素子などから構成される。等倍結像レンズアレイ34は、例えばセルフォック(登録商標)レンズを多数並べて一体化した細長い部品であり、主走査方向M1に延びる。
図2(C)のように、受光回路基板32には複数のセンサチップ33が主走査方向M1に沿って直線状に(または千鳥状)に配置されている。例えば16個程度のセンサチップ33を配列することにより、主走査方向M1の最大読取り寸法が例えばA4サイズの長尺寸法(297mm)にマージンを加えた値以上の広範囲の読取りが可能とされている。
各センサチップ33は、主走査方向M1に1列に並ぶ多数の受光素子を有する。各受光素子が、主走査ごとに原稿画像の1つの画素に応じた光電変換信号を出力する。受光素子は、集積技術を用いて、等倍結像レンズアレイ34のレンズよりも微細に形成される。このため、受光素子の配列ピッチは、等倍結像レンズアレイ34のレンズの配列ピッチよりも小さい。両者の配列ピッチが異なるので、等倍結像レンズアレイ34のレンズと受光素子との対応が1対1にならず、各受光素子の受光面の中心とその受光面に光を入射させるレンズの光軸とがずれ、そのずれが主走査方向M1の位置(主走査位置)によって異なる。このような構造上の特徴が、画像データD21の主走査方向M1の周期的なむら成分の生じる要因となっている。
原稿5を読み取るとき、イメージセンサ30に対して、原稿5は副走査方向M2と反対の方向に搬送される。イメージセンサ30の発光素子から導光チューブ36,37により導かれた光により、原稿5は主走査方向M1の全長にわたる細い帯状に照射される。原稿5からの反射光がカバーガラス35および等倍結像レンズアレイ34を介して、受光回路基板32の内面側に配置されているセンサチップ33に入射し、原稿画像の一部が撮像される。そして、イメージセンサ30に対して原稿5が相対的に移動する副走査により、原稿画像の全体が撮像される。
原稿5の読取りに先立って、画像データD21に対するシェーディング補正に必要なシェーディングデータを得るために、白基準板8の読取りが行われる。白基準板8の読取りは、例えば、原稿5の読取りの直前、すなわち原稿5の搬送が開始されてからイメージセンサ30の配置位置へ到着するまでの期間内に行われる。
白基準板8の読取りにおいて、イメージセンサ30は、原稿5の読取り時(原稿読取り時)と同様の発光および受光の動作を行って白基準板8を撮像する。イメージセンサ30および白基準板8の配置は固定であるので、副走査は行われない。白基準板8を読み取った1ラインの白基準画像の画像データは、画像処理部22に送られる。
なお、イメージセンサ30は、光源を内蔵していることから、光源の発熱による熱膨張が生じ易い。このため、イメージセンサ30では、熱伸縮による破損および変形を防ぐように部品どうしの結合が工夫されている。例えば、受光回路基板32は、その主走査方向M1の一部分のみがハウジング31に接着剤で固定され、主走査方向M1の伸縮が自在とされている。受光回路基板32と等倍結像レンズアレイ34とでは熱膨張率が異なるので、主走査方向M1の周期的なむら成分の位相は、熱伸縮により変化する。
以下、シェーディング補正に用いるシェーディングデータを生成する処理を中心に、画像読取り装置1の機能をさらに説明する。
図3には画像読取り装置1の要部である画像処理部22の構成が、図4には修正データ生成部43aの構成の例が、図5には修正データ生成部43b,43cの構成の他の例が、それぞれ示されている。また、図6には一時シェーディングデータDS2の概要が、図7には画像処理部22による処理の一例に関わるデータが、図8には画像処理部22による処理の他の例に関わるデータが、それぞれ模式的に示されている。
図3において、画像処理部22は、第1の記憶部41、第2の記憶部42、修正データ生成部43、シェーディング補正部44、ゴミ除去部45、および他の処理部46などを有している。これらの要素の機能は、ハードウェア、ソウトウェア、または両者の組合せによって実現される。
第1の記憶部41は、清浄状態の白基準板8を読み取ることによって得られる標準のシェーディングデータである標準シェーディングデータDS1を記憶する。清浄状態とは、図6(A)に示すように白基準板8の読取り面にゴミ90が付着していない状態である。例えば、画像読取り装置1の保守を受け持つサービスパーソンによって清掃作業が行われた直後の状態は、清浄状態である。サービスパーソンは、清掃作業を行った後に、画像読取り装置1に対して所定の操作を行うことによって、読取り部21に白基準板8を読み取らせ、イメージセンサ30から出力される標準シェーディングデータDS1を第1の記憶部41により記憶させる。
第2の記憶部42は、原稿5の読取り時に取得したシェーディングデータである一時シェーディングデータDS2を記憶する。一時シェーディングデータDS2は、図6(A)、(B)に示すように、主走査方向M1の全長にわたって細かく波打つようにデータ値が最大値付近で変動する周期的なむら成分を含んでいる。特に、図6(B)のように白基準板8にゴミ90が付着している場合には、主走査方向M1のゴミ90に対応する位置のデータ値が周辺部よりも小さいノイズ成分を含んでいる。
修正データ生成部43は、一時シェーディングデータDS2の持つ位相情報に基づいて標準シェーディングデータDS1の位相を修正した修正シェーディングデータDS3を生成する。位相情報は、主走査方向M1の周期的なむら成分の位相を示す情報である。この修正データ生成部43の構成の例を後に説明する。
シェーディング補正部44は、修正シェーディングデータDS3に基づいて原稿画像(つまり画像データD21)にシェーディング補正を行う。シェーディング補正部44により得られるシェーディング補正後の画像データD44は、他の処理部46へ送られる。
ゴミ除去部45は、一時シェーディングデータDS2において濃度値が図7、8に示すように周辺部に対ししきい値th1以上に低下した部分をゴミの付着によるものとして除去処理を行う。つまり、一時シェーディングデータDS2のうちのしきい値th1に基づく条件に当てはまるデータ値を後段での処理の対象から除外する。しきい値th1は、一時シェーディングデータDS2における位相の変化にともなう濃度値の変化の大きさdS2よりも大きく設定されている。
ゴミ除去部45は、一時シェーディングデータDS2における画素単位で除去処理を行うものであってよい。または、一時シェーディングデータDS2を取得するためのイメージセンサ30のチップ単位で除去処理を行うものであってよい。いずれにしても、除去処理により、一時シェーディングデータDS2の一部が欠如する。特に、チップ単位で行う場合には、除外の条件に当てはまる画素を含むセンサチップ33により得られたデータのすべてが欠如する。ただし、周期的なむら成分は主走査方向M1の全長にわたっているので、部分的にデータが欠如しても、むら成分の位相の判別は可能である。
ゴミ除去部45は、除去処理後の一時シェーディングデータDS2bを修正データ生成部43に送る。条件に当てはまるデータ値がない場合には、一時シェーディングデータDS2をそのまま一時シェーディングデータDS2bとして修正データ生成部43に送る。
修正データ生成部43は、ゴミ除去部45によって除去処理された一時シェーディングデータDS2bに基づいて修正シェーディングデータDS3を生成する。
他の処理部46は、シェーディング補正後の画像データD44に対して、画質改善のための補正処理などを行う。例えば、エッジ部に対してシャープネス処理を施してくっきりさせる。また、原稿画像がカラー画像である場合には、時分割で読み取られたR, G, Bの各色の画像データD21の読取り位置のずれを補正する。
図4において、修正データ生成部43aは、位相差検出部431とデータ修正部432とを有する。
位相差検出部431は、標準シェーディングデータDS1と一時シェーディングデータDS2bとの位相差Dphを検出する。例えば、標準シェーディングデータDS1と一時シェーディングデータDS2bとの一方を、主走査方向M1に一定量ずづシフトさせたシフトデータを生成して他方との同じ主走査位置のデータ値どうしの差の総和をそれぞれ求め、差の総和が最も小さいシフトデータのシフト量を位相差Dphとして検出する。
データ修正部432は、標準シェーディングデータDS1を位相差Dphだけ位相をずらせたシェーディングデータを修正シェーディングデータDS3として出力する。
標準シェーディングデータDS1は、一時シェーディングデータDS2bとは違って、白基準板8におけるゴミの付着に起因する部分的な欠如のないデータである。したがって、修正データ生成部43aにより得られる修正シェーディングデータDS3も欠如のないデータである。
また、位相差Dphだけ位相をずらすので、熱伸縮または他の要因により原稿読取り時の周期的なむら成分の位相と標準シェーディングデータDS1の位相とにずれがある場合にも、位相のずれのない修正シェーディングデータDS3が得られる。
したがって、修正シェーディングデータDS3を用いてシェーディング補正を行うことにより、原稿画像(画像データD21)における周期的なむら成分を従来よりも確実に低減することができる。
図5(A)において、修正データ生成部43bは、データシフト部433と第3の記憶部434とデータ選択部435とを有する。
データシフト部433は、標準シェーディングデータDS1に対し、図7に示すように種々の異なる位相差Dphを有する複数のシフト標準データDS1sを生成する。例えば、標準シェーディングデータDS1を主走査方向M1に一定量ずづシフトさせてシフト標準データDS1sを得る。
図7に示す例では、位相差Dphが0、±p、±2p、±3pの7通りのシフト標準データDS1sを生成する。この位相差Dphにおける「p」は単位シフト量である。記号の「−」は、主走査方向M1の上流側へのシフトを表わし、記号の「+」は、下流側へのシフトを表わす。
第3の記憶部434は、データシフト部433により生成された複数のシフト標準データDS1sを記憶する。
データ選択部435は、記憶されている複数のシフト標準データDS1sの中から、一時シェーディングデータDS2bとの位相差が最も小さいシフト標準データDS1sを選択して修正シェーディングデータDS3とする。すなわち、複数のシフト標準データDS1sのそれぞれと一時シェーディングデータDS2bとの同じ主走査位置のデータ値どうしの差の総和を求め、差の総和が最も小さいシフト標準データDS1sを選択する。図7では、位相差(シフト量)が「+2p」であるシフト標準データDS1sが選択されている。
シフト標準データDS1sの選択方法としては、複数のシフト標準データDS1sについて、データ値の差の総和に代えて、データ値の差の絶対値の総和、平均、または2乗和など、位相差の大小比較が可能な他の数値を求める方法であってもよい。データ値の差がしきい値以上の場合には、その差を総和などの算出の対象から除外してもよい。
修正データ生成部43bによると、ゴミの付着に起因する部分的な欠如がなく、かつ原稿読取り時の周期的なむら成分の位相とのずれが低減された修正シェーディングデータDS3が得られる。
図5(B)において、修正データ生成部43cは、データシフト部436と第3の記憶部437とデータ選択部438とを有する。
データシフト部433は、一時シェーディングデータDS2bに対し、図8に示すように種々の異なる位相差Dphを有する複数のシフト一時データDS2sを生成する。例えば、一時シェーディングデータDS2bを主走査方向M1に一定量ずづシフトさせてシフト一時データDS2sを得る。図8の例では、位相差Dphが0、±p、±2p、±3pの7通りのシフト一時データDS2sを生成する。
なお、シフトにより画像の端部に画素の欠如が生じないように、イメージセンサ30の画素数を原稿画像の主走査方向M1の画素数に最大シフト分を加えた数以上としておけばよい。
第3の記憶部437は、データシフト部436により生成された複数のシフト一時データDS2sを記憶する。
データ選択部438は、記憶されている複数のシフト一時データDS2sの中から、標準シェーディングデータDS1との位相差が最も小さいシフト一時データDS2sを選択する。すなわち、同じ主走査位置のデータ値どうしの差の総和が最も小さいものを選択する。データ値の差の総和に代えて、データ値の差の絶対値の総和、平均、または2乗和などに基づいて選択してもよい。そして、データ選択部438は、選択したシフト一時データDS2sの一時シェーディングデータDS2bに対する位相差だけ標準シェーディングデータDS1の位相をずらせたシェーディングデータを修正シェーディングデータDS3とする。
図8では、位相差(シフト量)が「−2p」であるシフト一時データDS2sが選択されている。そして、この「−2p」のシフトの方向が反対で量が同じ「+2p」のシフトが標準シェーディングデータDS1に対して行われ、それによって修正シェーディングデータDS3が生成されている。
修正データ生成部43cによると、ゴミの付着に起因する部分的な欠如がなく、かつ原
稿読取り時の周期的なむら成分の位相とのずれが低減された修正シェーディングデータD
S3が得られる。
以上の実施形態によると、主走査方向M1の全長についてむら成分を示す標準シェーディングデータDS1を記憶しておくので、原稿読取り時に白基準板8にゴミが付着していたとしても、主走査方向M1の全長についてシェーディング補正を行うことができる。加えて、周期的なむら成分の位相が標準シェーディングデータDS1の取得時とは異なっていたとしても、位相の差異を補う修正シェーディングデータDS3を用いてシェーディング補正を行うので、周期的なむら成分を従来よりも確実に低減することができる。
イメージセンサ30および白基準板8の経時変化の影響が無視できる程度の期間ごとに(例えば、3〜6ケ月ごとに)、白基準板8を清浄化して標準シェーディングデータDS1を更新すれば、実用において有効なシェーディング補正を行うことができる。
上に述べた実施形態では、主走査方向M1の全長について、標準シェーディングデータDS1の位相をずらした修正シェーディングデータDS3を用いてシェーディング補正を行うものとして説明した。変形例として、基本的には一時シェーディングデータDS2bを用い、ゴミの付着したものとして除去された部分についてのみ修正シェーディングデータDS3を用いてシェーディング補正を行うように画像処理部22を構成することも可能である。
上に述べた実施形態において、必ずしも原稿5の読取りを行う都度に白基準板8を読み取る必要はない。適宜に間引くことができる。例えば、複数枚の原稿5を連続的に読み取る場合には、1枚目の読取り時にのみ行い、2枚目以降の原稿5の読取り時に白基準板8の読取りを省略してもよい。修正シェーディングデータDS3を記憶して生成するごとに更新するようにし、白基準板8の読取りを省略する場合には、記憶されている最新の修正シェーディングデータDS3を用いてシェーディング補正を行えばよい。
画像読取り装置1の工場出荷前に、第1の記憶部41に標準シェーディングデータDS1を記憶させておくことができる。
ゴミ除去部45が行う除去処理によって一時シェーディングデータDS2の欠如する量が所定量以上である場合に、白基準板8の清掃が必要であることをユーザに知らせるエラー処理を行うように構成することができる。
データシフト部433が生成するシフト標準データDS1sの個数およびシフト量は例示に限らない。単位シフト量を少なくして個数を多くするほど、より位相のずれが小さい修正シェーディングデータDS3が得られ、シェーディング補正の精度が高まる。ただし、処理の負担が大きくなる。精度の仕様に応じて、個数およびシフト量を適宜に選定すればよい。
画像読取り装置1は、画像処理部22のうちの他の処理部46を除いたシェーディング補正に関わる部分の機能を少なくとも有するものであればよく、画像読取り部21およびプリンタ部23を有していなくてもよい。
その他、画像読取り装置1の全体または各部の構成、画像処理部22が施す画像処理の数、種類、順序、またはタイミングなどは、本発明の趣旨に沿って適宜変更することができる。
1 画像読取り装置
5 原稿
D21 画像データ(原稿画像)
DS1 標準シェーディングデータ
41 第1の記憶部
42 第2の記憶部
43,43a,43b,43c 修正データ生成部
44 シェーディング補正部
45 ゴミ除去部
90 ゴミ
431 位相差検出部
432 データ修正部
433,436 データシフト部
435,438 データ選択部
DS2,DS2b 一時シェーディングデータ
DS3 修正シェーディングデータ
Dph 位相差
DS1s シフト標準データ
DS2s シフト一時データ
dS2 濃度値の変化の大きさ
th1 しきい値以上

Claims (6)

  1. 原稿を読み取って原稿画像を得るための画像読取り装置であって、
    標準のシェーディングデータである標準シェーディングデータを記憶する第1の記憶部
    と、
    前記原稿の読取り時に取得したシェーディングデータである一時シェーディングデータ
    を記憶する第2の記憶部と、
    前記一時シェーディングデータの持つ位相情報に基づいて前記標準シェーディングデー
    タの位相を修正した修正シェーディングデータを生成する修正データ生成部と、
    前記修正シェーディングデータに基づいて前記原稿画像にシェーディング補正を行うシ
    ェーディング補正部と、を有し、
    前記修正データ生成部は、
    原稿の読取りによって取得した前記一時シェーディングデータに対し、種々の異なる位相差を有する複数のシフト一時データを生成するデータシフト部と、
    複数のシフト一時データの中から、前記標準シェーディングデータとの位相差が最も小
    さいシフト一時データを選択し、選択したシフト一時データの前記一時シェーディングデ
    ータに対する位相差だけ前記標準シェーディングデータの位相をずらせたシェーディング
    データを前記修正シェーディングデータとするデータ選択部と、
    を有することを特徴とする画像読取り装置。
  2. 前記一時シェーディングデータにおいて濃度値がしきい値以上に低下した
    部分をゴミの付着によるものとして除去処理を行うゴミ除去部を有し、
    修正データ生成部は、
    前記ゴミ除去部によって除去処理された前記一時シェーディングデータに基づいて修正
    シェーディングデータを生成する、
    請求項記載の画像読取り装置。
  3. 前記しきい値は、前記一時シェーディングデータにおける位相の変化にともなう濃度値
    の変化の大きさよりも大きく設定されている、
    請求項記載の画像読取り装置。
  4. 前記ゴミ除去部は、
    前記一時シェーディングデータにおける画素単位で前記除去処理を行う、
    請求項2または3記載の画像読取り装置。
  5. 前記ゴミ除去部は、
    前記一時シェーディングデータを取得するためのイメージセンサのチップ単位で前記除
    去処理を行う、
    請求項2または3記載の画像読取り装置。
  6. 原稿を読み取って原稿画像を得るための画像読取り装置において用いられるコンピュー
    タプログラムであって、
    前記画像読取り装置に、
    標準のシェーディングデータである標準シェーディングデータを記憶する第1の記憶処
    理と、
    前記原稿の読取り時に取得したシェーディングデータである一時シェーディングデータ
    を記憶する第2の記憶処理と、
    前記一時シェーディングデータの持つ位相情報に基づいて前記標準シェーディングデー
    タの位相を修正した修正シェーディングデータを生成する修正データ生成処理と、
    前記修正シェーディングデータに基づいて前記原稿画像にシェーディング補正を行うシ
    ェーディング補正処理と、を実行させるものであり、
    前記修正データ生成処理において、
    原稿の読取りによって取得した前記一時シェーディングデータに対し、種々の異なる位相差を有する複数のシフト一時データを生成するデータシフト処理と、
    複数のシフト一時データの中から、前記標準シェーディングデータとの位相差が最も小さいシフト一時データを選択し、選択したシフト一時データの前記一時シェーディングデータに対する位相差だけ前記標準シェーディングデータの位相をずらせたシェーディングデータを前記修正シェーディングデータとするデータ選択処理と、
    を実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
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