JP6807013B2 - アルミニウム合金−セラミックス複合材の製造方法 - Google Patents
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ただし、前記基地中に分散した前記SiC粒子は、エネルギー分散型X線分析でSiとCがともに検出される粒子として同定し、前記円相当粒径分布は、前記切断面において、画像解析装置で5視野ごとに円相当粒径、粒径分布(d10、d50、d90)を求め、さらに前記5視野の平均値として求める円相当粒径分布(d10、d50、d90)であり、前記化合物粒子は、前記切断面において、前記元素群と、前記元素群と化合物を構成する元素とがなす粒子をエネルギー分散型X線分析により特定されるものであり、前記凝集部は、前記切断面において、互いに隣接する間隔が1μm以下に寄り集まった前記化合物粒子の集合部分であり、前記凝集部の直径は、前記凝集部を内包する最小円の直径をいう。
複合材の基地を構成するアルミニウム合金の組成の限定理由は、下記のとおりである。Siが2.5質量%未満だと、基地組織を構成するアルミニウム合金の強度が低くなり、総合的に複合材の強度が低下するおそれがある。一方で、13質量%を超えると、凝固時に初晶Siが晶出して複合材の強度が低下するおそれがある。また、Mgが1質量%未満だと、下記詳述する浸透工程においてプリフォームにアルミニウム合金溶湯が十分に浸透せず、気孔面積率が増加し、複合材の強度が低下するおそれがある。一方で、Mgが8質量%を超えると熱伝導率が低下するおそれがある。
SiC粒子の円相当粒径分布は、d10:25〜100μm、d50:75〜200μm、d90:130〜320μmであることが望ましい。その理由は、以下のとおりである。SiC粒子のd10〜d90がいずれも下限未満となると、気孔面積率が高くなり、複合材の強度が低下するおそれがある。一方で、d10〜d90がいずれも上限を超えると、同様に複合材の強度が低下するおそれがある。なお、「d10」、「d50」および「d90」とは、SiC粒子の円相当粒径分布の面積基準の累積分布における、10%累積粒径、50%累積粒径、90%累積粒径のことを指す。
本発明に係る化合物粒子(以下、この化合物粒子を本化合物粒子という場合がある。)は、Fe、Ti、NiおよびVからなる元素群(以下、これらの元素を本化合物元素と言う場合がある。)のうち少なくとも1つの元素からなる化合物(以下、この化合物を本化合物という場合がある。)、具体的には酸化物(FeO、TiO2、NiO等)、窒化物(AlN、TiN等)、炭化物(TiC等)、酸窒化物または炭窒化物などで構成されている。ここで、本化合物粒子は、その全てが本化合物で構成されている必要はなく、粒子の断面視において、概ね50%以上の面積が本化合物で占められていればよい。つまり、SiC粒子の外周部にも本化合物元素を含む層が形成される場合もあるが、SiC粒子の断面視における当該層の面積は、厚くてもたかだか20%程度に過ぎない。このように外周部に薄い本化合物元素を含む層が形成されたSiC粒子は、本発明で定義する本化合物粒子からは除外され、SiC粒子と見なされる。なお、上記化合物粒子は、例えば、EDX(Energy dispersive X−ray spectrometry:エネルギー分散型X線分析)により特定することができる。具体的には、図2〜4に示すように、EDXにより本化合物元素(Fe、Ti、NiおよびV)および本化合物元素と結合するO、NおよびCその他の元素をマッピングし、本化合物元素とO、NまたはC等が重複する粒子を本化合物粒子として特定することができる。
(1)D10:30〜120μm、D50:90〜250μm、D90:160〜400μmの粒度分布を有するSiC粒子と、Fe、Ti、Ni、およびVからなる元素群のうち少なくとも1つの元素を含む粒子とを有する成形用粉を成形し、前記SiC粒子の体積率が50〜75体積%のプリフォームを形成するプリフォーム成形工程と、
(2)前記プリフォームに、Si:2.5〜13質量%、Mg:1〜8質量%、残部がAl、前記元素群および不可避不純物元素からなるアルミニウム合金溶湯を大気雰囲気下で浸透させて浸透体を形成する浸透工程と、
(3)前記浸透体を冷却して前記アルミニウム合金溶湯を凝固させる冷却工程と、
を有し、
前記粒子中に含まれる前記元素群の前記成形用粉に対する質量%の値と、前記アルミニウム溶湯に含まれる前記元素群の質量%の値との和が0.36〜0.90であるアルミニウム合金−セラミックス複合材の製造方法を適用し、製造することが好ましい。
混合工程は、所定の粒度分布を有するSiC粒子からなる第1の原料粉(D10:50〜150μm、D50:100〜300μm、D90:170〜450μm)に第2の原料粉(D10:5〜20μm、D50:10〜40μm、D90:15〜60μm)を、所定割合で混合して成形用粉を得る工程である。ここで、「D10」、「D50」および「D90」とは、JIS Z 8825:2013に準拠して粒度分布を測定したときの体積基準の累積分布における、10%累積粒子径、50%累積粒子径、90%累積粒子径のことを指す。第1の原料粉および第2の原料粉において、D10〜D90がいずれも下限未満となると微細なSiC粒子の割合が多くなり、浸透工程におけるプリフォームへのアルミニウム合金溶湯の浸透が進み難く、気孔の面積率が高くなり、熱伝導率が低下するおそれがある。一方で、第1の原料粉および第2の原料粉において、D10〜D90がいずれも上限を超えると粗大なSiC粒子の割合が多くなり、同様に熱伝導率が低下するおそれがある。
プリフォーム成形工程では、上記混合工程で得られた混合粉を成形し、粒子体積率が50〜75体積%であるプリフォームを形成する。このプリフォームは、25〜50体積%を占める多数の細孔を有する多孔質体であり、浸透工程では、この細孔を満たすようにアルミニウム合金溶湯が浸透する。なお、アルミニウム合金溶湯の浸透を円滑に進め気孔面積率の低い複合材を得るためには、平均細孔径は10〜45μmであることが好ましく、さらに細孔の比表面積は0.15mm2/g以下であることが望ましい。
本発明に係る浸透工程は、上記プリフォーム成形工程で形成されたプリフォームに、凝固後には基地となるアルミニウム合金溶湯を大気雰囲気下で浸透させる。ここで、「大気雰囲気下」とは、大気圧下(非加圧・非減圧)で大気(空気)中という意味である。本発明に係る浸透工程では、このように大気雰囲気中で処理されるので、鋳造法、粉末冶金法または加圧浸透法のように大掛かりな装置を必要とせず、低コストで複合材を製造することが可能となる。加えて、本発明に係る大気雰囲気下の浸透法によれば、上記のようにプリフォームを形成する成形用粉に対する本化合物元素の質量%の値とアルミニウム溶湯中の本化合物元素の質量%の値との和の下限値を限定しているので、当該本化合物元素で構成される本化合物粒子の存在によりプリフォームの細孔にアルミニウム合金溶湯がより円滑に浸透される。その結果、複合材を構成するSiC粒子等とアルミニウム合金との間に大きな気孔が生じにくく、両者の間の熱伝達ロスが少ないので、高い熱伝導率を有する複合材を得ることができる。
上記浸透工程後、プリフォームの細孔にアルミニウム合金溶湯が浸透してなる浸透体を冷却し、アルミニウム合金溶湯を凝固させる冷却工程を行い、複合材を形成する。浸透体の冷却方法は特段限定されず、例えば大気中で徐冷してもよいし、適宜な冷やし金のうえに浸透体を載置して急冷してもよい。また、凝固時における引け巣の発生を抑制するため、浸透体の必要な個所に溶湯補給部を配置してもよい。
次に、本発明の具体的な実施例と比較例を、以下に表と図面を参照しつつ示す。但し本発明はこれらに限定されるものではない。また、特に断りのない製造条件および測定条件は、表に示す各実施例と比較例との両者に共通である。
表1に示すように、所定の粒度分布(D10、D50、D90)を有する第1の原料粉および第2の原料粉を準備し、第1の原料粉100質量部に対し所定の配合比で第2の原料粉を混合し(混合工程)、実施例に使用する型番A〜E、比較例に使用する型番F〜Iの成形用粉を得た。なお、第1の原料粉、第2の原料粉および成形用粉の粒度分布および成形用粉に含まれる本化合物元素(Fe、Ti、NiおよびV)の割合(質量%)は表1に示すとおりである。なお、粒度分布の測定方法はJIS Z8825:2013に準拠し、日機装株式会社製マイクロトラック(型式:MT3100II)で測定した。また、成形用粉中における本化合物元素の割合は、島津製作所製ICP発光分光分析装置(型式:ICPS−8000)により測定した。
上記混合工程で得られた100gの成形用粉Aに対し、さらにケイ酸ソーダ(富士化学製、2号)と水とを体積比で1:2に希釈した水溶液を4.5mlの割合で添加し、その後3分間撹拌し混合してスラリーを得た。
実施例2では、表1に示す成形用粉Bを使用し、表2に示すように、SiC体積率が61.5%の成形体を成形した点、およびアルミニウム合金溶湯がSi:11.8質量%、Mg:1.3質量%および本化合物元素:0.25質量%である点以外は、実施例1と同様にして複合材を製造した。実施例2の複合材のSiC粒子の面積率は61.5%であり、SiC粒子のd10・d50・d90は、各々、29μm、79μm、138μmであった。また、成形用粉に対する本化合物元素の質量%の値とアルミニウム合金溶湯中に含まれる本化合物元素の質量%の値との和が0.38であった実施例2の凝集部の面積率は1.0%、平均径は11μm、最大径は15μmであった。さらに、気孔面積率は1.4%であり、密度、曲げ強度、線膨張係数および室温における熱伝導率は、各々、2.85×103kg/m3、320MPa、9ppm/Kおよび189W/m・Kあった。
実施例3では、表1に示す成形用粉Cを使用し、表2に示すように、SiC体積率が70.1%の成形体を成形した点、およびアルミニウム合金溶湯がSi:12質量%、Mg:4.5質量%および本化合物元素:0.28質量%である点以外は、実施例1と同様にして複合材を製造した。実施例3の複合材のSiC粒子の面積率は68.5%であり、SiC粒子のd10・d50・d90は、各々、77μm、174μm、281μmであった。また、成形用粉に対する本化合物元素の質量%の値とアルミニウム合金溶湯中に含まれる本化合物元素の質量%の値との和が0.37であった実施例3の凝集部の面積率は0.3%、平均径は7μm、最大径は10μmであった。さらに、気孔面積率は0.3%であり、密度、曲げ強度、線膨張係数および室温における熱伝導率は、各々、2.96×103kg/m3、250MPa、6.5ppm/Kおよび223W/m・Kであった。
実施例4では、表1に示す成形用粉Dを使用し、表2に示すように、SiC体積率が58.0%の成形体を成形した点、およびアルミニウム合金溶湯がSi:6質量%、Mg:7.6質量%および本化合物元素:0.28質量%である点以外は、実施例1と同様にして複合材を製造した。実施例4の複合材のSiC粒子の面積率は58.0%であり、SiC粒子のd10・d50・d90は、各々、80μm、112μm、159μmであった。また、成形用粉に対する本化合物元素の質量%の値とアルミニウム合金溶湯中に含まれる本化合物元素の質量%の値との和が0.37であった実施例4の凝集部の面積率は0.7%、平均径は12μm、最大径は18μmであった。さらに、気孔面積率は0.9%であり、密度、曲げ強度、線膨張係数および室温における熱伝導率は、各々、2.91×103kg/m3、280MPa、9.5ppm/Kおよび200W/m・Kであった。
実施例5では、表1に示す成形用粉Eを使用し、表2に示すように、SiC体積率が54.0%の成形体を成形した点、およびアルミニウム合金溶湯がSi:3.5質量%、Mg:4.5質量%および本化合物元素:0.31質量%である点以外は、実施例1と同様にして複合材を製造した。実施例5の複合材のSiC粒子の面積率は56.9%であり、SiC粒子のd10・d50・d90は、各々、40μm、85μm、137μmであった。また、成形用粉に対する本化合物元素の質量%の値とアルミニウム合金溶湯中に含まれる本化合物元素の質量%の値との和が0.8であった実施例5の凝集部の面積率は1.0%、平均径は15μm、最大径は20μmであった。さらに、気孔面積率は1.3%であり、密度、曲げ強度、線膨張係数および室温における熱伝導率は、各々、2.90×103kg/m3、310MPa、8.5ppm/Kおよび190W/m・Kであった。
比較例1では、表2に示すように、SiC体積率が49.4%の成形体を成形した点以外は、成形用粉Aを用いた実施例1と同様にして複合材を製造した。比較例1の複合材のSiC粒子の面積率は49.1%であり、SiC粒子のd10・d50・d90は、各々、80μm、115μm、168μmであった。また、比較例1の凝集部の面積率は0.9%、平均径は15μm、最大径は18μmであった。さらに、気孔面積率は1.3%であり、密度、曲げ強度、線膨張係数および室温における熱伝導率は、各々、2.88×103kg/m3、245MPa、11.3ppm/Kおよび184W/m・Kであった。
比較例2では、表2に示すように、SiC体積率が76.8%の成形体を成形した点以外は、成形用粉Aを用いた実施例1と同様にして複合材を製造した。比較例2の複合材のSiC粒子の面積率は76.2%であり、SiC粒子のd10・d50・d90は、各々、64μm、109μm、172μmであった。また、比較例2の凝集部の面積率は1.3%、平均径は14μm、最大径は17μmであった。さらに、気孔面積率は2.4%であり、密度、曲げ強度、線膨張係数および室温における熱伝導率は、各々、2.85×103kg/m3、240MPa、5.8ppm/Kおよび169W/m・Kであった。
比較例3では、表1に示す成形用粉Fを使用し、表2に示すように、SiC体積率が68.9%の成形体を成形した点、およびアルミニウム合金溶湯がSi:12質量%、Mg:2.5質量%および本化合物元素:0.25質量%である点以外は、実施例1と同様にして複合材を製造した。比較例3の複合材のSiC粒子の面積率は68.9%であり、SiC粒子のd10・d50・d90は、各々、10μm、71μm、127μmであった。また、成形用粉に対する本化合物元素の質量%の値とアルミニウム合金溶湯中に含まれる本化合物元素の質量%の値との和が0.36であった比較例3の凝集部の面積率は0.8%、平均径は11μm、最大径は18μmであった。さらに、気孔面積率は7.8%であり、密度、曲げ強度、線膨張係数および室温における熱伝導率は、各々、2.80×103kg/m3、220MPa、7ppm/Kおよび159W/m・Kであった。
比較例4では、表1に示す成形用粉Gを使用し、表2に示すように、SiC体積率が54.0%の成形体を成形した点、およびアルミニウム合金溶湯がSi:9質量%、Mg:4.4質量%および本化合物元素:0.25質量%である点以外は、実施例1と同様にして複合材を製造した。比較例4の複合材のSiC粒子の面積率は54.0%であり、SiC粒子のd10・d50・d90は、各々、163μm、272μm、340μmであった。また、成形用粉に対する本化合物元素の質量%の値とアルミニウム合金溶湯中に含まれる本化合物元素の質量%の値との和が0.4であった比較例4の凝集部の面積率は0.6%、平均径は16μm、最大径は21μmであった。さらに、気孔面積率は0.7%であり、密度、曲げ強度、線膨張係数および室温における熱伝導率は、各々、2.88×103kg/m3、120MPa、9.8ppm/Kおよび184W/m・Kであった。
比較例5では、表1に示す成形用粉Hを使用し、表2に示すように、SiC体積率が61.3%の成形体を成形した点、およびアルミニウム合金溶湯がSi:8.8質量%、Mg:4.3質量%および本化合物元素:0.30質量%である点以外は、実施例1と同様にして複合材を製造した。比較例5の複合材のSiC粒子の面積率は60.8%であり、SiC粒子のd10・d50・d90は、各々、73μm、111μm、162μmであった。また、成形用粉に対する本化合物元素の質量%の値とアルミニウム合金溶湯中に含まれる本化合物元素の質量%の値との和が0.34であった比較例5の凝集部の面積率は0.25%、平均径は4μm、最大径は6μmであった。さらに、気孔面積率は5.2%であり、密度、曲げ強度、線膨張係数および室温における熱伝導率は、各々、2.82×103kg/m3、250MPa、8.2ppm/Kおよび167W/m・Kであった。
比較例6では、表1に示す成形用粉Iを使用し、表2に示すように、SiC体積率が61.0%の成形体を成形した点、およびアルミニウム合金溶湯のSi:9.2質量%、Mg:4.6質量%および本化合物元素:0.32質量%である点以外は、実施例1と同様にして複合材を製造した。比較例6の複合材のSiC粒子の面積率は60.8%であり、SiC粒子のd10・d50・d90は、各々、73μm、111μm、162μmであった。また、成形用粉に対する本化合物元素の質量%の値とアルミニウム合金溶湯中に含まれる本化合物元素の質量%の値との和が1.11であった比較例6の凝集部の面積率は1.6%、平均径は22μm、最大径は34μmであった。さらに、気孔面積率は0.4%であり、密度、曲げ強度、線膨張係数および室温における熱伝導率は、各々、2.92×103kg/m3、300MPa、7.8ppm/Kおよび175W/m・Kであった。
11 SiC粒子
12 基地
13 凝集部
13a 本化合物粒子
14 気孔
Claims (2)
- D10:30〜120μm、D50:90〜250μm、D90:160〜400μmの粒度分布を有するSiC粒子と、Fe、Ti、Ni、およびVからなる元素群のうち少なくとも1つの元素を含む粒子とを有する成形用粉から、前記SiC粒子の体積率が50〜75体積%のプリフォームを形成するプリフォーム成形工程と、
前記プリフォームに、Si:2.5〜13質量%、Mg:1〜8質量%、前記元素群:0.25〜0.31質量%、残部がAlおよび不可避不純物元素からなるアルミニウム合金溶湯を大気雰囲気下で浸透させて浸透体を形成する浸透工程と、
前記浸透体を冷却して前記アルミニウム合金溶湯を凝固させる冷却工程と、
を有し、
前記粒子中に含まれる前記元素群の前記成形用粉に対する質量%の値と、前記アルミニウム合金溶湯に含まれる前記元素群の質量%の値との和が0.36〜0.90であって、
Si:2.5〜13質量%、Mg:1〜8質量%、残部Alおよび不可避不純物元素からなる基地と、前記基地中に分散した複数個のSiC粒子とを有し、切断面における、前記基地中に分散した前記SiC粒子は、面積率が50〜75%であり、円相当粒径分布がd10:25〜100μm、d50:75〜200μm、d90:130〜320μmであり、前記元素群のうち少なくも1つの元素からなる化合物粒子を前記基地中に有し、前記化合物粒子で形成される直径が5μm以上の凝集部の面積率が0.3〜1.0%である、アルミニウム合金−セラミックス複合材の製造方法。
ただし、前記基地中に分散した前記SiC粒子は、エネルギー分散型X線分析でSiとCがともに検出される粒子として同定し、前記円相当粒径分布は、前記切断面において、画像解析装置で5視野ごとに円相当粒径、粒径分布(d10、d50、d90)を求め、さらに前記5視野の平均値として求める円相当粒径分布(d10、d50、d90)であり、
前記化合物粒子は、前記切断面において、前記元素群と、前記元素群と化合物を構成する元素とがなす粒子をエネルギー分散型X線分析により特定されるものであり、
前記凝集部は、前記切断面において、互いに隣接する間隔が1μm以下に寄り集まった前記化合物粒子の集合部分であり、
前記凝集部の直径は、前記凝集部を内包する最小円の直径をいう。 - D10:50〜150μm、D50:100〜300μm、D90:170〜450μmの粒度分布を有するSiC粒子からなる第1の原料粉100質量部に対し、D10:5〜20μm、D50:10〜40μm、D90:15〜60μmの粒度分布を有するSiC粒子からなる第2の原料粉を1〜20質量部、混合して混合粉を得る混合工程を有し、前記プリフォーム成形工程では、前記混合粉を前記成形用粉として使用する請求項1に記載のアルミニウム合金−セラミックス複合材の製造方法。
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