JP6806067B2 - 接触冷感用繊維及びそれを用いた繊維製品 - Google Patents

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Description

本発明は、接触冷感に優れた繊維、及び該繊維から得られる繊維製品に関する。
ポリアセタールは、機械的物性、耐熱性、耐薬品性、電気的特性に優れたエンジニアリングプラスチックであり、電機、自動車、機械、建材などの分野で幅広く利用されている。また、繊維への成形加工も可能であるため、ポリアセタールの特性である機械的強度、耐熱性、耐薬品性を活かすことができるブラシ、フィルターなどの産業用資材として用途展開が図られている。(例えば、特許文献1〜3、非特許文献1を参照)。
近年、夏季用の肌着や寝具用シーツの材料として、着用時や接触時にヒンヤリとした感覚をもたらし清涼感を与える、接触冷感に優れた繊維が検討されている。例えば、一般的な布地の材料である木綿やPETなどのポリエステル繊維を用いた布地は、生地のみでは接触冷感が不十分なため、接触冷感に優れた布地を作成する目的で、布地を構成する繊維の吸水性を向上させたり、繊維の熱伝導性を向上させたりする方法が提案されている(例えば、特許文献4を参照)。
特開2008−163505号公報 特開2004−360146号公報 特開2005−13829号公報 特開2002−235278号公報
大川秀俊、ジュラコン(登録商標)繊維、繊維学会誌(繊維と工業)、vol.65、No.4(2009)、22−25ページ
接触冷感の向上を目的に吸水性を向上させた繊維としては、例えば、カルボキシル基や水酸基等の親水性基を導入した樹脂からなる繊維が挙げられる。また、熱伝導性を向上させた繊維としては、例えば、熱伝導性の高いフィラーを練り込んだ樹脂からなる繊維や表面にメッキ処理を施した繊維が挙げられる。しかし、このような繊維を用いた布地は、理論的には接触冷感が期待できるものの、実際にヒトによる官能試験を行うと、ほとんど未処理のものと変わるところがなく、接触冷感を実感できることはなかった。
また、特許文献4は、吸水性ポリマーを内包した多孔質無機粉末粒子を繊維に把持させてなる接触冷感作用を備えた繊維を開示している。この繊維からなる布地は確かに実感できるレベルの接触冷感を有する。しかしながら、充分な接触冷感を得るためには大量の多孔質無機粉末粒子を含有させる必要があり、その結果、風合いや肌触りに悪影響がでて肌着や、寝具用シーツなどに用いることはできないものであった。
一方、ポリアセタールの繊維から得られる製品としては、機械的特性、摺動性、耐熱性、耐薬品性などの従来から知られているポリアセタールの特性を利用した工業用途、産業用途が主であり、肌着や寝具用シーツなどに使用可能な、接触冷感に優れたポリアセタールの繊維は知られていない。
本発明は上記の事情を鑑みてなされたものであり、生地として用いた場合でも接触冷感に優れた布地に加工できる、接触冷感に優れた繊維を提供することを目的とする。更には、速乾性、光沢性にも優れた布地に加工できる、速乾性、光沢性に優れた繊維を提供することを目的とする。このような繊維は、接触冷感、肌触り、速乾性が要求される内衣(肌着)、外衣(例えば、スポーツウェア)などの衣料品、シーツ、布団カバー、枕カバーなどの寝装品、カーテンなどのインテリア品、自動車内装品等の繊維製品の材料として好適に使用できる。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意検討した結果、特定量のオキシアルキレン基を含むポリアセタールコポリマーを表面に有する繊維であり、JIS L 1096 A法にしたがって測定される、前記繊維からなる布地における保温率が10%以下である繊維が、接触冷感に優れることを見出した。また、当該繊維は速乾性、光沢性にも優れる繊維であることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、以下である。
<1>オキシメチレン基と下記一般式(1)で表されるオキシアルキレン基とを含有するポリアセタールコポリマー(X)を表面に有する繊維であって、
前記ポリアセタールコポリマー(X)中の前記オキシアルキレン基の含有量が、オキシメチレン基のモル量とオキシアルキレン基のモル量の合計に対して0.2〜5.0mol%であり、かつ
JIS L 1096 A法にしたがって測定され、下記数式[1]で定義される、前記繊維からなる布地の保温率が10%以下である、接触冷感用繊維。

(式(1)中、R及びR’は、各々、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルキル基を有する有機基、フェニル基、又はフェニル基を有する有機基を表す。複数あるR及びR’は、同一であってもよく、異なっていてもよい。mは2〜6の整数を表す。)

(数式[1]中、Cは、温度36±0.5℃に設定した熱板上に、前記繊維を含む布地を設置した際、2時間の間に前記熱板から放散される単位表面積当たりの熱量を表し、Dは、温度36±0.5℃に設定した熱板上に、前記繊維を含む布地を設置しない際の、2時間の間に前記熱板から放散される単位表面積当たりの熱量を表す。)
<2>前記ポリアセタールコポリマー(X)の分子鎖の配向度が60%以上である、<1>に記載の繊維。
<3>前記ポリアセタールコポリマー(X)を表面に有する繊維が、ポリアセタールコポリマー(X)の単層繊維である、<1>又は<2>に記載の繊維。
<4>前記ポリアセタールコポリマー(X)を表面に有する繊維が、熱可塑性樹脂を含む繊維をポリアセタールコポリマー(X)で被覆した多層繊維である、<1>又は<2>に記載の繊維。
<5>前記ポリアセタールコポリマー(X)を表面に有する繊維が、熱可塑性樹脂を含む繊維の表面にポリアセタールコポリマー(X)を有する複合繊維である、<1>又は<2>に記載の繊維。
<6>前記熱可塑性樹脂が、ポリアセタールホモポリマー、ポリアセタールコポリマー(X)以外のポリアセタールコポリマー、ポリオレフィン樹脂、ポリ乳酸樹脂、ナイロン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリビニル樹脂、及びこれらのエラストマーから選択される1種類又は2種類以上である、<4>又は<5>に記載の繊維。
<7><1>〜<6>のいずれか一項に記載の繊維を用いた衣料品。
<8><1>〜<6>のいずれか一項に記載の繊維を用いた寝装品。
<9><1>〜<6>のいずれか一項に記載の繊維を用いたインテリア品。
<10><1>〜<6>のいずれか一項に記載の繊維を用いた自動車内装品。
本発明によれば、接触冷感に優れる繊維を提供することができる。また、接触冷感に加えて、速乾性、光沢性に優れる繊維を提供することができる。更には、本発明の繊維は、接触冷感、速乾性、光沢性に優れるため、風合いや肌触りに優れた、衣料品、寝装品、インテリア品、自動車内装品等の繊維製品を提供できる。
<接触冷感に優れた繊維>
以下、本発明について詳細に説明する。本発明は、オキシメチレン基と後述する一般式(1)で表されるオキシアルキレン基を含有するポリアセタールコポリマー(X)を表面に有する繊維であって、前記ポリアセタールコポリマー(X)中の前記オキシアルキレン基の含有量が、オキシメチレン基のモル量とオキシアルキレン基のモル量の合計に対して0.2〜5.0mol%であり、かつJIS L 1096 A法にしたがって測定され、後述する下記数式[1]で定義される前記繊維からなる布地の保温率が10%以下である、接触冷感用繊維である。
本発明における接触冷感とは、繊維、繊維を加工して得られる布地や繊維製品に触れた際に冷たく感じるかどうかという官能試験の指標である。本発明の接触冷感用繊維は、接触冷感に優れる。これは、本発明の接触冷感用繊維を用いた布地は、生地として用いても、官能レベルにおいて十分な接触冷感を体感できるからである。すなわち、本発明の接触冷感用繊維を加工して得られる衣料品を着用した際、ほとんどのヒトに対してヒンヤリとした感覚を与え、清涼感を与えることができる。したがって、本発明の接触冷感用繊維を用いた繊維製品も、官能レベルにおいて十分な接触冷感を体感できる。また、本発明の接触冷感用繊維、及び当該繊維を加工して得られる布地や繊維製品は、速乾性、光沢性にも優れる。
<本発明の繊維>
本発明の接触冷感用繊維は、オキシメチレン基と後述する一般式(1)で表されるオキシアルキレン基とを含有するポリアセタールコポリマー(X)を表面に有する繊維であって、前記ポリアセタールコポリマー(X)中の前記オキシアルキレン基の含有量が、オキシメチレン基のモル量とオキシアルキレン基のモル量の合計に対して0.2〜5.0mol%である。
すなわち、本発明の繊維は、上述した特定量のオキシアルキレン基を含有するポリアセタールコポリマー(X)を表面に有する。ポリアセタールコポリマー(X)を表面に有する繊維の形態は特に限定されないが、好ましくは、[A]ポリアセタールコポリマー(X)の単層繊維の形態、[B]表面がポリアセタールコポリマー(X)で被覆された多層繊維の形態、[C]熱可塑性樹脂を含む繊維の表面にポリアセタールコポリマー(X)が露出している複合繊維の形態である。
上述した[A]ポリアセタールコポリマー(X)の単層繊維の形態は、ポリアセタールコポリマー(X)からなる繊維である。単層繊維は、ポリアセタールコポリマー(X)を溶融紡糸して得られ、必要に応じてさらに延伸加工して得ることができる。
上述した[B]表面がポリアセタールコポリマー(X)で被覆された多層繊維の形態における芯部分としては、熱可塑性樹脂を含む繊維を使用することができる。前記熱可塑性樹脂の種類は特に限定されないが、例えば、ポリアセタールホモポリマー、ポリアセタールコポリマー(X)以外のポリアセタールコポリマー(例えば、一般式(1)で表されるオキシアルキレン基の含有量が、オキシメチレン基のモル量とオキシアルキレン基のモル量の合計値に対して5mol%を超えるポリアセタールコポリマー)、ポリオレフィン樹脂、ポリ乳酸樹脂、ナイロン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリビニル樹脂、並びにこれらのエラストマーなどが挙げられる。これらの熱可塑性樹脂は、1種類を単独であるいは2種類以上を積層または相溶させて使用できる。なお、本発明でいう「被覆」とは、芯繊維の繊維方向に対して平行な面の、表面の全部または一部が覆われた形態をいう。表面の被覆の割合は特に限定されるものではないが、割合が高いほど接触冷感が優れるため好ましい。
このような多層繊維は、ポリアセタールコポリマー(X)と上述の熱可塑性樹脂を溶融紡糸して得られ、必要に応じてさらに延伸加工して得ることができる。得られた多層繊維の形態は、芯繊維である熱可塑性樹脂繊維のまわりの全部または一部を、ポリアセタールコポリマー(X)が被覆する芯鞘構造となる。
上述した[C]熱可塑性樹脂を含む繊維の表面にポリアセタールコポリマー(X)が露出している複合繊維の形態における熱可塑性樹脂の種類は特に限定されず、上述した多層繊維の形態における熱可塑性樹脂と同じものを使用することができる。これらの熱可塑性樹脂は、1種類を単独であるいは2種類以上を積層または相溶させて使用できる。
熱可塑性樹脂を含む繊維の表面にポリアセタールコポリマー(X)が露出している複合繊維は、ポリアセタールコポリマー(X)と上述の熱可塑性樹脂の混合物を溶融紡糸して得られ、必要に応じてさらに延伸加工して得ることができる。得られた複合繊維の形態は、ポリアセタールコポリマー(X)が熱可塑性樹脂と相溶した状態であってよく、海島構造またはそれに由来した分散状態となっている状態であってよく、サイドバイサイドのようにポリアセタールコポリマー(X)と熱可塑性樹脂が表面に存在する状態であってもよい。前記複合繊維表面におけるポリアセタールコポリマー(X)の露出割合は特に限定されるものではないが、割合が高いほど接触冷感が優れるため好ましい。
本発明のポリアセタールコポリマー(X)を表面に有する繊維は、上述した形態の繊維中、ポリアセタールコポリマー(X)の分子鎖の配向度が60%以上の繊維が好ましく、配向度が70%以上の繊維がより好ましく、配向度が80%以上の繊維がさらに好ましく、配向度が90%以上の繊維が特に好ましい。これは、配向度が高いほど接触冷感が優れるからである。配向度の上限は、接触冷感の点から限定されるものではないので通常100%だが、製造の容易さの点から配向度は95%以下が好ましい。
本発明の繊維の接触冷感は、ポリアセタールコポリマー(X)のオキシアルキレン基含有量及びポリアセタールコポリマー(X)の分子鎖の配向度の影響を受ける。このため、上述した配向度は、繊維製品に付与する接触冷感の程度と、ポリアセタールコポリマー(X)のオキシアルキレン基含有量を考慮して、適宜選択される。例えば、オキシアルキレン基含有量が多いポリアセタールコポリマー(X)は接触冷感が低くなる傾向があるが、オキシアルキレン基含有量が多いポリアセタールコポリマー(X)ほど、接触冷感に対する配向度の影響が大きいので、配向度を高めることで接触冷感をより優れたものに改善することができる。
本発明のポリアセタールコポリマー(X)を表面に有する繊維の配向度は、本明細書の実施例で述べるように広角X線回折装置を用いて求めることができる。
本発明のポリアセタールコポリマー(X)を表面に有する繊維の単繊度は、その用途に応じて許容値が異なるため特に限定されないが、特に肌と接触するような布地などの繊維製品に加工して用いる場合は、風合い、肌触りを損なわないために、10dtex(単位:デシテックス)以下が好ましく、5dtex以下がより好ましく、2.5dtex以下が更に好ましい。
<本発明の繊維の製造方法>
本発明のポリアセタールコポリマー(X)を表面に有する繊維は、従来公知の繊維の製造方法にしたがって製造できる。例えば、ポリアセタールコポリマー(X)のペレットを溶融紡糸して製造できる。その際、配向度を高くする観点から、溶融紡糸した繊維を更に延伸加工するのが好ましい。延伸加工の条件も従来公知の方法、条件で行うことができる。延伸倍率は、配向度の観点から3倍以上であるのが好ましい。延伸倍率の上限は配向度の点で限定されるものではないが、生産時の安定性(糸切れ防止)や過度なフィブリル化防止の点から15倍である。なお、溶融紡糸、延伸加工の装置は、従来公知の装置を用いて行うことができる。
本発明のポリアセタールコポリマー(X)を表面に有する繊維の断面形状は、溶融紡糸時のノズル口金の形状によりさまざまに設計が可能であるが、特に限定されるものではなく、単純な円形であっても異形断面であってもよい。中でも、異形断面とすることで更に接触冷感を高めることができる。
<ポリアセタールコポリマー(X)>
本発明のポリアセタールコポリマー(X)を表面に有する繊維におけるポリアセタールコポリマー(X)は、分子中にオキシメチレン基(−CH−O−)以外に、下記一般式(1)で表される構造のオキシアルキレン基を有する。

式(1)中、R及びR’は、各々、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルキル基を有する有機基、フェニル基、又はフェニル基を有する有機基を表す。複数あるR及びR’は、同一であってもよく、異なっていてもよい。また、mは2〜6の整数を表す。
前記炭素数1〜8のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基などが挙げられる。また、前記炭素数1〜8のアルキル基を有する有機基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基などが挙げられる。前記フェニル基を有する有機基としては、ベンジル基、フェネチル基などが挙げられる。
上述したオキシアルキレン基としては、オキシエチレン基、オキシプロピレン基、及びオキシブチレン基が好ましく、オキシエチレン基が特に好ましい。
上述したオキシアルキレン基は、ポリアセタールコポリマー(X)中に、1種類あるいは2種類以上含んでいてよい。すなわち、本発明のポリアセタールコポリマー(X)は、2元共重合体のみならず、多元共重合体も含む。
また本発明におけるポリアセタールコポリマー(X)は、オキシメチレン基、オキシアルキレン基以外のブロック構造をさらに有するポリアセタールコポリマーであってもよく、あるいは、分子内に分岐構造をさらに有するポリアセタールコポリマーであってもよい。これらのポリアセタールコポリマーとしては、例えば、水酸基のような活性水素を有する官能基を分子末端又は分子中に有する熱可塑性樹脂やオリゴマーを連鎖移動剤として用いることによって得られる末端に前記連鎖移動剤の構造が導入されたポリアセタールコポリマー、ポリビニルホルマールのような共重合反応性を有する環状ホルマール部位を主鎖中に含む化合物の存在下で重合反応を行うことによって得られるポリアセタールコポリマーが挙げられる。
本発明におけるポリアセタールコポリマー(X)は、ターモノマーとしてグリシジルエーテルのようなエポキシ化合物やアリルエーテルなどを用いて製造したものであってよく、ポリアセタールコポリマー中にこれらの化合物に由来する構造を有しているものも含まれる。
一般にポリアセタールコポリマー中のオキシアルキレン基の含有量(オキシアルキレン基のモル量)は、0.01〜20mol%と幅広い範囲であるが、本発明におけるポリアセタールコポリマー(X)中のオキシアルキレン基の含有量(オキシアルキレン基のモル量)は、オキシメチレン基のモル量とオキシアルキレン基のモル量の合計に対して0.2〜5.0mol%であり、特に好ましくは0.2〜4.0mol%である。前記オキシアルキレン基の含有量が0.2mol%以上、5.0mol%以下であれば、接触冷感が優れる。その中で、前記オキシアルキレン基の含有量が0.2mol%以上、4.0mol%以下であれば、接触冷感が特に優れる。上述したように、本発明の繊維を布地などとした際の接触冷感は、ポリアセタールコポリマー(X)中のオキシアルキレン基含有量と繊維の配向度の影響を受けるので、ポリアセタールコポリマー(X)中のオキシアルキレン基含有量は、配向度と合せて、上述した範囲の中で、求められる用途に応じて適宜設定される。特に、ポリアセタールコポリマー(X)中のオキシアルキレン基含有量が少なく、分子鎖の配向度が高い繊維ほど、接触冷感に優れる。
本発明におけるポリアセタールコポリマー(X)は、1種類を単独で用いてもよく、オキシアルキレン基の種類が異なるポリアセタールコポリマーを2種類以上組合せて用いてもよく、オキシアルキレン基の含有量が異なるポリアセタールコポリマーを2種類以上組合せて用いてもよい。オキシアルキレン基の種類あるいはオキシアルキレン基の含有量が異なる2種類以上のポリアセタールコポリマーを組合せて用いる場合は、これらのポリアセタールコポリマーが相溶した状態であってよく、海島構造またはそれに由来した分散状態となっている状態であってよく、サイドバイサイドのような状態であってもよい。
本発明におけるポリアセタールコポリマー(X)は、ISO1133に則ったMVR(Melt Volume Rate)が100cm/10分以下であることが好ましく、80cm/10分以下であることがより好ましく、60cm/10分以下であることが特に好ましい。MVR値が大きいほど溶融紡糸において細い繊維を得るのに適しているが、100cm/10分以下であれば、機械物性(特に靭性)にも優れた繊維が得られる。MVR値の下限は特に限定されるものではないが、MVR値が小さいほど溶融紡糸において溶融粘度が高くなり、変形に対して追随できなくなるため、細い繊維を効率的に得ることが難しくなる傾向がある。したがって、MVR値の下限としては、3cm/10分が好ましく、より細い繊維を得るためには8cm/10分以上がより好ましい。
<ポリアセタールコポリマー(X)の製造方法>
本発明におけるポリアセタールコポリマー(X)の製造方法は任意であり、従来公知の任意の方法によって製造すればよい。例えば、オキシメチレン基と、炭素数2以上4以下のオキシアルキレン基を構成単位とするポリアセタール樹脂の製造方法としては、ホルムアルデヒドの3量体(トリオキサン)や4量体(テトラオキサン)等のオキシメチレン基の環状アセタールと、エチレンオキシド、1,3−ジオキソラン、1,3,6−トリオキソカン、1,3−ジオキセパン等の炭素数2以上4以下のオキシアルキレン基を含む環状アセタールとを共重合することによって製造することができる。中でも本発明のポリアセタールコポリマー(X)としては、トリオキサンやテトラオキサン等の環状アセタールと、エチレンオキシド又は1,3−ジオキソランとの共重合体であることが好ましく、中でもトリオキサンと1,3−ジオキソランとの共重合体であることが特に好ましい。
例えば、本発明におけるポリアセタールコポリマー(X)は、オキシメチレン基の環状アセタールと、コモノマーである炭素数2以上4以下のオキシアルキレン基を含む環状アセタールとを、重合触媒を用いて塊状重合させる方法で得ることができる。重合触媒及び重合成長末端の失活処理のために、必要に応じて反応停止剤を用いてもよい。また、ポリアセタールコポリマーの分子量調節のために、必要に応じて分子量調節剤を用いてもよい。本発明のポリアセタールコポリマー(X)の製造に用いることができる重合触媒、反応停止剤、分子量調節剤の種類や量は、本発明の効果を阻害しない限りにおいては特に限定されるものではなく、従来公知の任意の重合触媒、反応停止剤、分子量調節剤を適宜使用することができる。
前記重合触媒としては特に限定されるものではないが、例えば、三フッ化ホウ素、四塩化スズ、四塩化チタン、五塩化リン、五フッ化リン、五フッ化ヒ素、及び五フッ化アンチモンなどのルイス酸、並びにこれらルイス酸の錯化合物または塩化合物が挙げられる。また、トリフルオロメタンスルホン酸、パークロル酸などのプロトン酸;パークロル酸と低級脂肪族アルコールのエステルなどのプロトン酸のエステル;パークロル酸と低級脂肪族カルボン酸との混合無水物などのプロトン酸の無水物なども挙げられる。このほかに、トリエチルオキソニウムヘキサフルオロホスファート、トリフェニルメチルヘキサフルオロアルゼナート、アセチルヘキサフルオロボラート、ヘテロポリ酸またはその酸性塩、イソポリ酸またはその酸性塩、パーフルオロアルキルスルホン酸またはその酸性塩などが挙げられる。中でも、三フッ化ホウ素を含む化合物が好ましく、エ−テル類との配位錯体である三フッ化ホウ素ジエチルエーテラート、三フッ化ホウ素ジブチルエーテラートが特に好ましい。
前記重合触媒の使用量は特に限定されるものではないが、トリオキサンとコモノマーの合計の全モノマー1molに対して、通常1.0×10−8〜2.0×10−3molであり、好ましくは5.0×10−8〜8.0×10−4mol、特に好ましくは5.0×10−8〜1.0×10−4molの範囲である。
前記反応停止剤としては特に限定されるものではないが、例えば、三価の有機リン化合物、アミン化合物、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の水酸化物が挙げられる。これらの反応停止剤は、1種を単独で、または2種以上を組み合わせて使用できる。中でも、三価の有機リン化合物、三級アミン、ヒンダードアミンが好ましい。
前記反応停止剤の使用量は、重合触媒を失活させるのに十分な量であれば特に制限はないが、重合触媒に対するモル比として、通常1.0×10−1〜1.0×10の範囲である。
前記分子量調節剤としては特に限定されるものではないが、例えば、メチラール、メトキシメチラール、ジメトキシメチラール、トリメトキシメチラール、オキシメチレンジ−n−ブチルエーテルなどが挙げられる。中でもメチラールが好ましい。これらの分子量調節剤の使用量は、目標とする分子量に応じて適宜決められる。通常、全モノマーに対して0〜0.1質量%の範囲で添加量が調整される。
<ポリアセタールコポリマー(X)に添加してもよい、任意成分、その他の成分>
また、本発明を実施するとき、本発明におけるポリアセタールコポリマー(X)には、本発明の目的を損なわない範囲内で、ヒンダードフェノール化合物、ヒンダードアミン化合物、アミノ置換トリアジン化合物、リン系安定剤、アルカリ金属及びアルカリ土類金属の水酸化物、脂肪酸塩、無機酸塩、又はアルコキシドからなる群で示される金属含有化合物を添加することができる。以下、本明細書では、上述した「ヒンダードフェノール化合物、ヒンダードアミン化合物、アミノ置換トリアジン化合物、リン系安定剤、アルカリ金属及びアルカリ土類金属の水酸化物、脂肪酸塩、無機酸塩、又はアルコキシドからなる群で示される金属含有化合物」のことを「任意成分」ということもある。これらの任意成分としては、従来公知のものを使用することができる。
また、本発明を実施するとき、本発明におけるポリアセタールコポリマー(X)には、本発明の目的を損なわない範囲内で、上述した任意成分の他に、必要に応じて安定剤、核化剤、離型剤、充填剤、顔料、染料、滑剤、可塑剤、帯電防止剤、油剤、集束剤、サイジング剤、紫外線吸収剤、難燃剤、難燃助剤などの各種添加剤、他の熱可塑性樹脂、エラストマーなどを適宜添加してもよい。以下、本明細書では、上述した「安定剤、核化剤、離型剤、充填剤、顔料、染料、滑剤、可塑剤、帯電防止剤、油剤、集束剤、紫外線吸収剤、難燃剤、難燃助剤などの各種添加剤、他の樹脂、エラストマーなど」のことを「その他の成分」ということもある。充填剤としてはガラスフレーク、ガラスビーズ、ウオラストナイト、マイカ、タルク、窒化ホウ素、炭酸カルシウム、カオリン、二酸化珪素、クレー、シリカ、ケイソウ土、グラファイト、二硫化モリブデンなどの鉱物質充填剤、さらに、カーボンブラック、顔料等を挙げることができる。
上述した任意成分やその他の成分を、ポリアセタールコポリマー(X)へ添加する方法は、特に限定されるものではなく、例えば、上記したポリアセタールコポリマー(X)と必要に応じて添加される任意成分及び/又はその他の成分を、任意の順序で混合、混練することによって製造できる。混合・混練の温度、圧力等の条件は、従来公知のポリアセタールコポリマーの製造方法にしたがって適宜選択すればよい。例えば、混練はポリアセタールコポリマーの溶融温度以上で行えばよく、通常は180℃以上260℃以下で行うのが好ましい。ポリアセタールコポリマーの製造装置も特に限定されるものではなく、従来からこの種のポリアセタールコポリマーの製造に用いられている混合、混練装置などを用いることができる。なお、上述した任意成分やその他の成分は、ポリアセタールコポリマー(X)を含有する繊維に別途、混合、浸透、吸着、付着させてもよい。
<保温率>
本発明における接触冷感は、JIS L 1096 A法(恒温法)に従って求められる保温率と相関がある。前記保温率は、熱を伝えにくくする空気の層を繊維の内部に有することで高い値を示す傾向がある。例えば、木綿は繊維の中心部が中空になっているため、熱伝導率が低く、熱が放出されにくい特徴があり、前記保温率は20〜30%といった高い値を示す。すなわち、保温率が低いほど接触冷感に優れる傾向がある。
本発明の接触冷感用繊維は、JIS L 1096 A法にしたがって測定され、下記数式[1]で定義される、布地にした際の保温率(%)が、10%以下である。なお、ここでいう布地とは、織物、編物、不織布の形態であればよく、その織り方や製造方法は特に限定されるものではない。

数式[1]中、Cは、温度36±0.5℃に設定した熱板(アルミニウム合金板)上に、前記繊維を含む布地を設置した際、2時間の間に前記熱板から放散される単位表面積当たりの熱量(単位:J/cm)を表す。Dは、温度36±0.5℃に設定した熱板(アルミニウム合金板)上に、前記繊維を含む布地を設置しない際の、2時間の間に前記熱板から放散される単位表面積当たりの熱量(単位:J/cm)を表す。
前記保温率は、9%以下がより好ましく、7%以下が特に好ましい。前記保温率が10%以下であれば、接触冷感に優れる。保温率の下限は、接触冷感の点から限定されるものではないので、0%である。保温率は、実施例で述べた方法で測定できる。
前記保温率は、ポリアセタールコポリマー(X)中のオキシアルキレン基の含有量が少ないほど小さくなる傾向がある。保温率の点から、本発明の繊維におけるポリアセタールコポリマー(X)中のオキシアルキレン基の含有量は5mol%以下が好ましく、4mol%以下が特に好ましい。また、保温率は、ポリアセタールコポリマー(X)の分子鎖の配向度が高いほど優れる傾向がある。保温率の点から、配向度は、60%以上が好ましく、70%以上がより好ましく、80%以上がさらに好ましく、90%以上が特に好ましい。
<速乾性>
本発明における繊維の速乾性とは、水分を含んだ繊維が速く乾く性質を表す指標であり、速乾性に優れることが一般に知られているポリエステル(PET)繊維よりも速く乾く繊維が、肌着や寝具のようにヒトの肌に接する用途として清涼感を与え、より接触冷感を感じやすいので好ましい。これは、肌から繊維に吸収された水分が蒸発する際に、潜熱を奪うことによるものと考えられる。速乾性は、実施例で述べる方法で測定できる。PET繊維からなる繊維の乾燥速度を基準(1.0)とした場合、0.9以下が好ましく、0.8以下がより好ましい。速乾性は、ポリアセタールコポリマー(X)中のオキシアルキレン基の含有量が少ないほど優れる傾向がある。速乾性の点から、本発明の繊維におけるポリアセタールコポリマー(X)中のオキシアルキレン基の含有量は5mol%以下が好ましく、2mol%以下が特に好ましい。また、速乾性は、ポリアセタールコポリマー(X)の分子鎖の配向度が高いほど優れる傾向がある。速乾性の点から、配向度は、60%以上が好ましく、70%以上がより好ましく、80%以上がさらに好ましく、90%以上が特に好ましい。
<光沢性>
本発明における繊維の光沢性とは、繊維の表面が光を受けた際の輝きの度合いを表す指標であり、数値が大きいほど、表面が滑らかで艶があり高級感を付与することができる。光沢性は、実施例で述べた可視光線の反射率を測定する方法で、測定できる。PET繊維の光沢性を基準(1.0)とした場合、1.1以上が好ましく、1.2以上がより好ましい。光沢性は、ポリアセタールコポリマー(X)中のオキシアルキレン基の含有量が5mol%以下であれば良い傾向があるので、本発明の繊維におけるポリアセタールコポリマー(X)中のオキシアルキレン基の含有量は5mol%以下が好ましい。
<繊維製品>
本発明の接触冷感用繊維から得られる繊維製品は、特に限定されるものではなく、例えば、織物、編物などの布地、不織布といった一次加工品、前記した織物などを更に加工して得られる二次加工品(後述)が挙げられる。前記一次加工品としては、具体的には、たて糸とよこ糸を直角に組み合わせて一定の幅と厚みをもった平面状とする織物や、編目(ループ)をつなげて平面状とする編物の形態が挙げられ、撚り、組物、レース、フェルトの形態もこれに含まれる。特に、織物、編物の形態が、接触冷感の特性を十分に発揮できるので好ましい。
本発明の繊維は、上述した特定量のオキシアルキレン基を含有するポリアセタールコポリマー(X)を表面に有する。これを布地などの繊維製品に加工する際は、上述した特定量のオキシアルキレン基を含有するポリアセタールコポリマー(X)を表面に有する繊維のみを用いてもよく、上述した特定量のオキシアルキレン基を含有するポリアセタールコポリマー(X)を表面に有する繊維と、上述した特定量のオキシアルキレン基を含有するポリアセタールコポリマー(X)を表面に有する繊維以外の他の繊維(以下、「他の繊維」という)とを併せて用いてもよい。中でも、上述した特定量のオキシアルキレン基を含有するポリアセタールコポリマー(X)を表面に有する繊維を高い比率で用いるほど、接触冷感に優れるため好ましい。
前述した「他の繊維」としては、上述した特定量のオキシアルキレン基を含有するポリアセタールコポリマー(X)を表面に有する繊維以外であれば特に限定されないが、例えば、ナイロン、ポリエステル、ポリウレタンなどの合成繊維、木綿、麻、絹などの天然繊維が挙げられる。他の繊維の断面形状は、溶融紡糸時のノズル口金の形状によりさまざまに設計が可能であるが、特に限定されるものではなく、単純な円形であっても異形断面であってもよい。中でも、異形断面とすることで更に接触冷感を高めることができる。
更に、本発明の繊維は、上述した特定量のオキシアルキレン基を含有するポリアセタールコポリマー(X)を表面に有する繊維と、ナイロン、ポリエステル、ポリウレタンなどの合成繊維、若しくは木綿、麻、絹などの天然繊維とを、複合させて合撚糸やカバリング糸としてもよい。また、上述した特定量のオキシアルキレン基を含有するポリアセタールコポリマー(X)を表面に有する繊維と、ナイロン、ポリエステル、ポリウレタンなどの合成繊維、若しくは木綿、麻、絹などの天然繊維とを混繊、混紡してもよい。
本発明の接触冷感用繊維を布地などの繊維製品に加工する方法は、特に限定されるものではなく、一般公知の方法が使用できる。例えば、上述した、たて糸とよこ糸を直角に組み合わせて一定の幅と厚みをもった平面状とする織物や、編目(ループ)をつなげて平面状とする編物、レース、組物、フェルトにおける一般的な製造方法が使用できる。また、織物、編物の場合、その織り方も特に限定されるものではなく、織物であれば、例えば平織り、綾織り、朱子織り、ななこ織り、紋織りなどの形態であってよい。編物であれば、たて編み、よこ編みのほか、平編み、リブ編み、両面編み、パール編みなどの形態であってよい。
本発明の接触冷感用繊維から得られる布地などの一次加工品も、接触冷感に優れるので、更に衣料品、寝装品、インテリア品、生活雑貨品、自動車内装品などの二次加工品にすることができる。本発明の接触冷感用繊維は、接触冷感の効果を有する添加剤や表面処理剤を繊維に添加または表面処理して得られる繊維とは異なり、基本的に洗濯耐久性が優れるので、種々の繊維製品の原料として好適に用いることができる。特に、本発明の繊維は、肌着等の内衣、スポーツウェア、ズボン、スカート等の外衣、ワイシャツ、ナイトウェア、ストッキング、タイツなどの衣料品、シーツ、布団カバー、枕カバーなどの寝装品、マット、カーテン、カーペットなどのインテリア品、ハンカチ、タオルなどの生活雑貨品、シート、シートカバーなどの自動車内装品として好適に使用することができる。
以下、本発明について実施例、比較例を示して、その実施形態と効果について具体的に説明をするが、本発明はこれらの例によりなんら限定されるものではない。
<ポリアセタールコポリマー(X)>
実施例及び比較例で用いたポリアセタールコポリマー(X)は、以下のとおりである。なお、ポリアセタールコポリマー(X)中のオキシエチレン基の含有量(オキシエチレン基のモル量)は、オキシメチレン基のモル量とオキシエチレン基のモル量の合計に対する値である。
POM−1:オキシエチレン基の含有量が0.4mol%であり、MVRが15であるポリアセタールコポリマー。
POM−2:オキシエチレン基の含有量が1.6mol%であり、MVRが15であるポリアセタールコポリマー。
POM−3:オキシエチレン基の含有量が3.0mol%であり、MVRが15であるポリアセタールコポリマー。
POM−4:オキシエチレン基の含有量が4.7mol%であり、MVRが15であるポリアセタールコポリマー。
POM−5:オキシエチレン基の含有量が5.7mol%であり、MVRが15であるポリアセタールコポリマー。
<MVRの測定>
ポリアセタールコポリマー(X)のMVRは、ISO1133に従って測定した。
<ポリアセタールコポリマー(X)中のオキシエチレン基の含有量の測定>
実施例及び比較例で用いたポリアセタールコポリマーをヘキサフルオロイソプロパノール(d2)に溶解させて、NMR測定試料を作製し、この測定試料についてNMRスペクトルを測定して、ポリアセタールコポリマー中のオキシエチレン基の含有量を測定した。
<ポリアセタールコポリマー繊維の作成>
実施例及び比較例で用いた布地を作成するためのポリアセタールコポリマー繊維は次のようにして作成した。シリンダー、ノズル部の温度を200℃に加温し、直径が0.6mmのホールを36個備えたノズルから0.8〜1.2kg/hの速度で、溶融樹脂を吐出した。この時、引取り速度を約200〜400m/分で連続的に未延伸繊維を採取し、得られた未延伸繊維を引き続き加熱延伸工程へ導き、ロール温度120〜140℃で延伸処理を行って繊維試料を作成した。なお、芯鞘複合繊維の場合は、ノズルからの吐出速度は、芯成分の樹脂、鞘成分の樹脂ともに0.4kg/hとした。
<その他の繊維>
PET(ポリエチレンテレフタレート樹脂):単繊度2デシテックスのマルチフィラメントをそのまま用いた。
<繊維の繊度測定>
繊維の繊度[dtex(デシテックス)]は、光学顕微鏡を用いて単繊維の繊径を測定し、繊維の密度から繊度を算出し、測定本数50本の平均値を、繊維の繊度とした。繊維の密度は、ポリアセタールコポリマーの単層繊維の場合は、1.40g/cmとした。また、多層繊維の場合は、構成する材料の密度についての加重平均値とした。また、PETの単層繊維の場合は、1.37g/cmとした。
<繊維の配向度fc(%)測定>
広角X線回折装置(株式会社島津製作所製 DP−D1)を用い、CuKα(Niフイルターを使用)を線源として測定した(出力45KV、40mA)。分子鎖の配向度(fc)は、2θ=22.2°付近に観察される(100)面について、円周方向にスキャンして得られる回折強度の分布曲線(方位角分布曲線)の半値幅FWHM(°)から、下記の数式[2]を用いて求めた。
<布地の作成>
実施例及び比較例で用いた布地は、上述の方法で作成したポリアセタールコポリマーを表面に有する繊維又はPET繊維を用いて、縦密度130本/インチ、横密度96本/インチにて編み立てて作成した。
<布地の保温率の測定>
実施例及び比較例で用いた布地の保温率は、JIS L 1096 A法に従って、保温性試験機(株式会社 大栄科学精器製作所製、保温・熱抵抗試験機ASTM−100A)を用いて、以下のようにして測定した。まず、温度36±0.5℃に設定した熱板(アルミニウム合金板)上に、大きさ40×40cmの試験片(布地)をセットし、2時間放置した。2時間の間に前記試験片を介して放散された単位表面積当たりの熱量C(単位:J/cm)を求めた。一方、前記試験片をセットしない状態においても同様の操作をおこない、2時間の間に放散された単位表面積当たりの熱量D(単位:J/cm)を別途求めた。布地の保温率(%)は、下記の数式[1]から算出した。保温率が小さいほど、熱の移動速度が速く、接触冷感に優れる。
<速乾性(残留水分率)の測定>
大きさ10cm×10cmの布地に0.6gの水をしみこませ、温度20℃、相対湿度65%の環境中に、この布地を吊り下げた状態で放置した。一定時間ごとに、放置した布地の質量を測定して、布地中の残留水分量を算出し、残留水分率(単位:質量%)として求めた。残留水分率が10質量%に到達するまでの時間(分)を速乾性の指標とした。時間が短いほど、速乾性に優れる。
<光沢性(可視光反射率)の測定>
株式会社島津製作所製の紫外・可視・近赤外分光光度計UV−3600(積分球:ISR−3100)を用いて、測定波長域400〜780nmにおける光線反射率として、可視光線反射率を求めた。可視光線反射率が大きいほど光沢性が高いことを意味する。
<接触冷感試験>
実施例及び比較例の繊維から得られた布地に、触れたときの感触をA〜Dの4段階で評価した。以下に評価の基準を示した。
A:接触冷感に特に優れる。
B:接触冷感に優れる。
C:接触冷感は良好である。
D:接触冷感に劣る。
<実施例及び比較例>
表1に、オキシエチレン基の含有量が所定範囲内であるポリアセタールコポリマーの単層繊維を用いて作成した布地、オキシエチレン基含有量が所定範囲内であるポリアセタールコポリマーの多層繊維を用いて作成した布地、オキシエチレン基含有量が所定範囲内であるポリアセタールコポリマーとポリ乳酸樹脂(PLA)の多層繊維を用いて作成した布地に関する実施例、並びにPET繊維を用いて作成した布地、オキシエチレン基含有量が所定範囲よりも多いポリアセタールコポリマー単層繊維を用いて作成した布地に関する比較例を示した。
実施例1〜8より、オキシアルキレン基の含有量が所定範囲内であるポリアセタールコポリマーの単層繊維を用いて作成した布地、オキシアルキレン基含有量が所定範囲内であるポリアセタールコポリマーの多層繊維を用いて作成した布地、オキシアルキレン基含有量が所定範囲内であるポリアセタールコポリマーとPLAの多層繊維を用いて作成した布地であって、布地の保温率が10%以下であれば、接触冷感に優れることがわかる。また、実施例4と5より、アルキレン基の含有量が同じであっても、繊維の配向度が高いほど接触冷感が優れることがわかる。

Claims (9)

  1. オキシメチレン基と下記一般式(1)で表されるオキシアルキレン基とを含有するポリアセタールコポリマー(X)を表面に有する繊維であって、
    前記ポリアセタールコポリマー(X)を表面に有する繊維の単繊度が、2.5dtex以下であり、
    前記ポリアセタールコポリマー(X)中の前記オキシアルキレン基の含有量が、オキシメチレン基のモル量とオキシアルキレン基のモル量の合計に対して0.2〜5.0mol%であり、前記ポリアセタールコポリマー(X)の分子鎖の配向度が80%以上であり、かつ
    JIS L 1096 A法にしたがって測定され、下記数式[1]で定義される、前記繊維からなる布地の保温率が10%以下である、接触冷感用繊維。

    (式(1)中、R及びR’は、各々、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルキル基を有する有機基、フェニル基、又はフェニル基を有する有機基を表す。複数あるR及びR’は、同一であってもよく、異なっていてもよい。mは2〜6の整数を表す。)

    (数式[1]中、Cは、温度36±0.5℃に設定した熱板上に、前記繊維を含む布地を設置した際、2時間の間に前記熱板から放散される単位表面積当たりの熱量を表し、Dは、温度36±0.5℃に設定した熱板上に、前記繊維を含む布地を設置しない際の、2時間の間に前記熱板から放散される単位表面積当たりの熱量を表す。)
  2. 前記ポリアセタールコポリマー(X)を表面に有する繊維が、ポリアセタールコポリマー(X)の単層繊維である、請求項1に記載の繊維。
  3. 前記ポリアセタールコポリマー(X)を表面に有する繊維が、熱可塑性樹脂を含む繊維をポリアセタールコポリマー(X)で被覆した多層繊維である、請求項1記載の繊維。
  4. 前記ポリアセタールコポリマー(X)を表面に有する繊維が、熱可塑性樹脂を含む繊維の表面にポリアセタールコポリマー(X)を有する複合繊維である、請求項1に記載の繊維。
  5. 前記熱可塑性樹脂が、ポリアセタールホモポリマー、ポリアセタールコポリマー(X)以外のポリアセタールコポリマー、ポリオレフィン樹脂、ポリ乳酸樹脂、ナイロン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリビニル樹脂、及びこれらのエラストマーから選択される1種類又は2種類以上である、請求項3又は4に記載の繊維。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の繊維を用いた衣料品。
  7. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の繊維を用いた寝装品。
  8. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の繊維を用いたインテリア品。
  9. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の繊維を用いた自動車内装品。
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