JP6805999B2 - 車両用支柱部の剛性可変構造 - Google Patents

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本発明は、衝突体の車体に対する衝突が予測又は検出された場合に、支柱部の剛性を、衝突体の種類に応じた剛性にする車両用支柱部の剛性可変構造に関する。
歩行者、他車両等の衝突体が車両の車体に衝突することが予測又は検出された場合に、支柱部の剛性を、衝突体の種類に応じた剛性にする剛性可変構造が種々提案されている。例えば、特許文献1に記載された車両用支柱部の剛性可変構造(車両用衝撃吸収構造)では、衝突体としての歩行者が、車体前部と衝突することが予測又は検出された場合、支柱部としてのフロントピラーの骨格部材の少なくとも一部を後方へ移動させることで、そのフロントピラーの剛性を低下させている。この移動は、電動モータと、電動モータの回転を直線運動に変換して骨格部材に伝達する変換伝達機構とによりなされる。変換伝達機構としては、ラック及びピニオンの組合わせが採用されている。従って、車体前部との衝突により倒れ込んだ歩行者の頭部等がフロントピラーに衝突した場合には、剛性の低下したフロントピラーが変形することで衝撃が吸収される。歩行者に加わる衝撃が小さくなり、歩行者が衝撃から保護される。
これに対し、歩行者の車体前部との衝突が予測又は検出されない場合には、骨格部材がフロントピラー内に配置され、フロントピラーの剛性が高められる。そのため、例えば他車両が車体前部に衝突してその衝撃がフロントピラーに伝わっても、剛性の高められたフロントピラーは変形されにくく、車室空間が確保される。
特開2006−347263号公報
ところが、上記特許文献1に記載された剛性可変構造では、フロントピラーから骨格部材の少なくとも一部を移動させるために、電動モータ、変換伝達機構等をフロントピラーの外部に配置しなければならず、このことが剛性可変構造の大型化を招く。
また、骨格部材の少なくとも一部を移動させる際には、ガラス等の車両構成体との干渉を回避しなければならず、構造が複雑になる。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、小型かつ簡単な構成で支柱部の剛性を、衝突体の種類に応じた剛性にすることのできる車両用支柱部の剛性可変構造を提供することにある。
上記課題を解決する車両用支柱部の剛性可変構造は、車体における支柱部の中空部に配置され、かつ同中空部で作動することにより、前記支柱部の剛性を高める第1態様、及び前記第1態様よりも前記支柱部の剛性を低下させる第2態様を選択的に採る剛性変更体と、衝突体の前記車体に対する衝突が予測又は検出された場合、前記剛性変更体の作動を制御することにより、同剛性変更体を、前記第1態様及び前記第2態様のうち、前記支柱部の剛性を前記衝突体の種類に応じた剛性にするための態様にする制御装置とを備える。
上記の構成によれば、衝突体の車体との衝突が予測又は検出されると、制御装置は、剛性変更体の作動を制御することにより、同剛性変更体を、第1態様及び第2態様のうち、支柱部の剛性を衝突体の種類に応じた剛性にするための態様にする。剛性変更体が第1態様にされると、支柱部の剛性が第2態様での剛性よりも高められる。そのため、支柱部は衝撃が伝わっても変形しにくくなり、車室空間が確保される。剛性変更体が第2態様にされると、支柱部の剛性が第1態様よりも低下される。そのため、支柱部は衝撃が加わると変形しやすい。支柱部が変形することで衝撃が吸収され、衝突体に加わる衝撃が小さくなって、衝突体が衝撃から保護される。
上記のように、剛性変更体の作動により支柱部の剛性が変化されるところ、その剛性変更体の作動は、支柱部内の中空部で行なわれる。そのため、剛性可変構造の構成部材のうち、剛性変更体を駆動するための部品を支柱部の外部に配置しなくてすむ。これに伴い、上記部品を支柱部の外部に配置する場合に比べ、剛性可変構造を小型にすることが可能である。また、剛性変更体は中空部で作動するため、支柱部の回りの車両構成体と干渉することが起こらない。干渉を回避するための構成が不要となり、その分、剛性可変構造の簡素化を図ることが可能となる。
上記車両用支柱部の剛性可変構造において、前記剛性変更体は、前記支柱部の長さ方向における前記中空部の一方の端部を含む同中空部の一部に配置された管体と、前記長さ方向における前記中空部の他方の端部を含み、かつ前記管体の配置されていない領域に、前記管体に接近した状態で配置されたケースを有し、前記ケースに対しシャフトを前記長さ方向に出没可能に構成したアクチュエータとを備え、前記剛性変更体は、前記第1態様では、前記シャフトを前記ケースから突出させて前記管体内に入り込ませ、前記第2態様では、前記シャフトを前記ケースに没入させて前記管体から抜き出させるものであることが好ましい。
上記の構成によれば、剛性変更体は、第1態様にされたときには、シャフトをケースから突出させて管体内に入り込ませる。支柱部の長さ方向における中空部の略全域にわたり、管体とケースとがシャフトを介して連結された状態となる。このように連結された管体及びケースによって支柱部の剛性が、第2態様での剛性よりも高められる。従って、衝突の衝撃が支柱部に伝わっても、同支柱部が変形しにくくなる。
これに対し、剛性変更体は、第2態様にされたときには、シャフトをケースに没入させて管体から抜き出させる。シャフトによる管体とケースとの連結が解除された状態となる。管体及びアクチュエータを連結することによって支柱部の剛性を高める効果が消失する。支柱部の剛性が第1態様での剛性よりも低下する。しかも、支柱部において、管体とケースとが分離した箇所の周りでは、他の箇所よりも剛性が低くなる。従って、支柱部は、衝突の衝撃が加わった場合、剛性の低くなった箇所を起点として折れ曲がるように変形する。
このように、シャフトをケースから突出させたり、ケースに没入させたりすることで、表現を変えると、シャフトを支柱部の長さ方向へ移動させることで、支柱部の剛性が変化させられる。
上記車両用支柱部の剛性可変構造において、衝突体としての歩行者の前記車体に対する衝突が予測又は検出される前には、前記剛性変更体が前記第1態様にされ、歩行者の前記車体に対する衝突が予測又は検出された場合には、前記制御装置により前記剛性変更体が前記第2態様に切替えられることが好ましい。
上記の構成によれば、衝突体としての歩行者の車体に対する衝突が予測又は検出される前には、剛性変更体が第1態様にされて、支柱部の剛性が高められる。従って、仮に、他車両が車体に衝突し、その衝撃が支柱部に伝わっても、支柱部が変形しにくく、車室空間が確保される。
歩行者の車体に対する衝突が予測又は検出されると、制御装置によって剛性変更体が第1態様から第2態様に切替えられて支柱部の剛性が第1態様での剛性よりも低下される。従って、車体との衝突により倒れ込んだ歩行者の頭部等が支柱部に衝突した場合には、その支柱部が変形することで衝撃が吸収される。歩行者に加わる衝撃が小さくなって、歩行者が衝撃から保護される。
上記車両用支柱部の剛性可変構造において、前記支柱部は、車外側の外壁部と車内側の内壁部とを備え、前記剛性変更体は、前記支柱部の長さ方向に延びる板状体からなり、かつ前記中空部に移動可能に配置された補強体と、前記中空部に配置されるとともに、前記補強体を、前記中空部であって前記内壁部に接近した後退位置と、前記中空部であって前記後退位置よりも車外側の前進位置との間で前記補強体を移動させる駆動源と、前記補強体と前記内壁部との間に配置された板状体からなり、前記補強体が前記後退位置に配置されるときには、前記補強体に沿って延びる倒伏状態となり、前記補強体が前記前進位置に配置されるときには、前記補強体に対し直交した起立状態となる脚柱とを備え、前記剛性変更体は、前記第2態様では、前記補強体を前記後退位置に配置し、前記第1態様では、前記補強体を前記前進位置に配置するものであることが好ましい。
上記の構成によれば、剛性変更体は、第2態様にされたときには、補強体を後退位置に配置する。また、このときには、脚柱が補強体に沿って延びる倒伏状態となる。補強体が外壁部から車内側へ遠ざかる。そのため、支柱部の剛性が、第1態様での剛性よりも低下される。
これに対し、剛性変更体は、第1態様にされたときには、補強体を前進位置に配置する。また、このときには、脚柱が補強体に対し直交した起立状態となる。この脚柱が、支柱部の内壁部に当接することで、補強体の車内側への移動が規制される。従って、上記補強体及び脚柱により、中空部に梁が形成されたような状態となり、支柱部の剛性が第2態様での剛性よりも高められる。
なお、後退位置と前進位置との間での補強体の移動は駆動源によりなされる。
このように、簡易な構成でありながら、支柱部の長さ方向の広い領域で剛性が切替えられる。
上記車両用支柱部の剛性可変構造において、前記脚柱は、前記補強体に対し支軸により支持されるとともに、前記支軸を支点として前記倒伏状態から前記起立状態となる側へ回動するように付勢されており、前記衝突体としての他車両の前記車体に対する衝突が予測又は検出される前には、前記脚柱が前記倒伏状態にされ、かつ前記補強体が前記後退位置に配置され、前記他車両の前記車体に対する衝突が予測又は検出された場合には、前記制御装置にて作動を制御された前記駆動源により、前記補強体が前記後退位置から前記前進位置へ移動させられ、かつ回動付勢された前記脚柱が前記倒伏状態から前記起立状態に切替えられることが好ましい。
上記の構成によれば、他車両の車体に対する衝突が予測又は検出される前には、脚柱が倒伏状態にされ、補強体が後退位置に配置される。補強体が外壁部から車内側へ遠ざかるため、支柱部の剛性が第1態様での剛性よりも低下する。支柱部が歩行者との衝突により変形しやすくなる。すなわち、衝突体が歩行者である場合に、支柱部の剛性がその歩行者の保護に適した剛性にされる。
従って、仮に、車体との衝突により倒れ込んだ歩行者の頭部等が支柱部に衝突した場合には、支柱部が変形することで衝撃が吸収される。歩行者に加わる衝撃が小さくなって、歩行者が衝撃から保護される。
他車両の車体に対する衝突が予測又は検出されると、制御装置によって駆動源の作動が制御され、補強体が後退位置から前進位置へ移動させられて、支柱部の外壁部に近づけられる。また、回動付勢された脚柱が倒伏状態から起立状態に切替えられる。この脚柱が、支柱部の内壁部に当接することで、補強体の車内側への移動が規制される。補強体及び脚柱によって支柱部の剛性が高められる。そのため、他車両の車体に対する衝突による衝撃が支柱部に伝わっても同支柱部が変形しにくくなり、車室空間が確保される。
上記車両用支柱部の剛性可変構造において、前記駆動源は、前記中空部に配置され、かつガス発生器から供給される膨張用ガスにより膨張するエアバッグを備え、前記他車両の前記車体に対する衝突が予測又は検出される前には、前記エアバッグが非膨張状態にされ、かつ前記補強体が前記後退位置に配置され、前記他車両の前記車体に対する衝突が予測又は検出された場合には、前記制御装置により前記ガス発生器から膨張用ガスが前記エアバッグに供給されて同エアバッグが膨張させられて、前記補強体が前記前進位置へ移動させられることが好ましい。
上記の構成によれば、他車両の車体に対する衝突が予測又は検出される前には、エアバッグが中空部に非膨張状態で配置される。補強体は、エアバッグから力を受けず、後退位置に配置され続ける。
他車両の車体に対する衝突が予測又は検出されると、制御装置によってガス発生器から膨張用ガスがエアバッグに供給される。エアバッグが膨張させられ、補強体がエアバッグによって押圧されて、上記後退位置から前進位置へ移動させられる。
上記車両用支柱部の剛性可変構造によれば、小型かつ簡単な構成で支柱部の剛性を、衝突体の種類に応じた剛性にすることができる。
第1実施形態を示す図であり、(a)は車両における剛性可変構造の適用箇所を示す部分側面図、(b)は図1(a)の一部を拡大して示す部分側面図。 (a)は第1実施形態において、フロントピラーに組込まれた剛性変更体のシャフトがケースから突出された状態を示す部分斜視図、(b)は図2(a)の一部を拡大して示す部分斜視図。 第1実施形態において、剛性変更体が組込まれたフロントピラーの断面図。 図2(b)に対応する図であり、剛性変更体のシャフトがケース内に没入された状態を示す部分斜視図。 第2実施形態を示す図であり、フロントピラーに組込まれた剛性変更体の補強体が後退位置に配置された状態を示す断面図。 第2実施形態において、剛性変更体の補強体が前進位置へ移動させられた状態を示す断面図。
(第1実施形態)
以下、車両用支柱部の剛性可変構造を具体化した第1実施形態について、図1〜図4を参照して説明する。
なお、以下の記載においては、車両の前進方向を前方とし、後進方向を後方として説明する。また、上下方向は車両の上下方向を意味し、左右方向は車両の幅方向(車幅方向)であって車両の前進時の左右方向と一致するものとする。また、車室の車幅方向における中央部を基準とし、その中央部に近づく側を「車内側」とし、中央部から遠ざかる側を「車外側」とする。
図1(a),(b)に示すように、車両10における車体11の一部は、複数の支柱部によって構成されている。これらの支柱部は、車室空間の回りに配置されている。同図1(a),(b)は、複数の支柱部のうち、車室空間の前側であって、車幅方向におけるフロントウィンドウ12の両側部に配置された一対のフロントピラー(Aピラーとも呼ばれる)13の一方を示している。各フロントピラー13は、後側ほど高くなるように傾斜した状態で配置されている。
図3は、フロントピラー13の断面構造を示している。フロントピラー13は、ピラーインナパネル14、ピラーアウタパネル15及びサイドアウタパネル16を備えている。ピラーインナパネル14は、フロントピラー13の車内側の内壁部を構成している。ピラーインナパネル14は、車幅方向における両側部にフランジ部14aを有している。ピラーインナパネル14は、車外側が開口されたハット状の断面形状を有している。ピラーアウタパネル15及びサイドアウタパネル16は、フロントピラー13の車外側の外壁部を構成している。ピラーアウタパネル15は、上記ピラーインナパネル14の車外側に配置されている。ピラーアウタパネル15は、車幅方向における両側部にフランジ部15aを有している。サイドアウタパネル16は、ピラーアウタパネル15の車外側に配置されている。サイドアウタパネル16は、車幅方向における両側部にフランジ部16aを有している。また、ピラーアウタパネル15及びサイドアウタパネル16は、それぞれ車内側が開口されたハット状の断面形状を有している。
ピラーインナパネル14、ピラーアウタパネル15及びサイドアウタパネル16は、それらのフランジ部14a,15a,16aが重ね合わされた状態で溶接されることにより、相互に接合されている。ピラーインナパネル14及びピラーアウタパネル15によって囲まれて略六角形の断面形状を有する空間は、フロントピラー13における車内側の中空部17を構成している。ピラーアウタパネル15及びサイドアウタパネル16によって囲まれた空間は、フロントピラー13における車外側の中空部18を構成している。
車内側の中空部17には、車体11の前部に衝突体が衝突することが予測又は検出された場合に、フロントピラー13の剛性を衝突体の種類に応じた剛性にする剛性可変構造が設けられている。図1(a),(b)に示すように、剛性可変構造は、剛性変更体20、衝突検出装置26及び制御装置29を備えている。
図2(a),(b)に示すように、剛性変更体20は、管体21及びアクチュエータ22を備えている。管体21は円管状をなしており、フロントピラー13の長さ方向における中空部17の一方の端部を含む同中空部17の一部に配置されている。この条件を満たす箇所として、第1実施形態では上記長さ方向における中空部17の上部が設定され、ここに管体21が配置及び固定されている。
アクチュエータ22は、ケース23及びシャフト24を備えている。ケース23は、フロントピラー13の長さ方向における中空部17の他方の端部を含み、かつ管体21の配置されていない領域に、同管体21に接近した状態で配置されている。この条件を満たす箇所として、第1実施形態では、上記長さ方向における中空部17の下部から中間部にかけての領域が設定され、ここにケース23が配置及び固定されている。なお、管体21に接近した状態とは、同管体21に接触した状態、又は管体21に対し僅かに離間した状態を指す。シャフト24は、管体21の内径よりも若干小径の棒状をなしており、ケース23に対し上記長さ方向へ出没可能に構成されている。
こうしたアクチュエータ22としては、例えば、電磁力を利用して、電気エネルギーを機械的運動に変換することで、シャフト24をケース23に対し出没させるように構成した電磁ソレノイドを用いることができる。電磁ソレノイドは、シャフト24をケース23から突出させる方向へ付勢するばね(図示略)を備えている。電磁ソレノイドは、これに対する通電を停止されて非励磁状態にされると、シャフト24をばねで押圧してケース23から突出させる。これに対し、電磁ソレノイドは、通電によって励磁されると、ばねに抗してシャフト24をケース23内に没入させる。このようにアクチュエータ22では、電磁ソレノイドに対する通電及び通電停止に応じてシャフト24がケース23に対し出没させられる。
上記剛性変更体20は、中空部17で作動することにより、フロントピラー13の剛性を高める第1態様と、第1態様よりもフロントピラー13の剛性を低下させる第2態様とを選択的に採る。剛性変更体20は、第1態様では、図2(a),(b)に示すように、シャフト24をケース23から突出させて管体21内に入り込ませることで、フロントピラー13の剛性を高める。剛性変更体20は、第2態様では、図4に示すように、シャフト24をケース23内に没入させて管体21から抜き出すことで、フロントピラー13の剛性を低下させる。
剛性変更体20が第1態様にされたフロントピラー13の剛性は、一般的なフロントピラーの剛性と同等又は同等以上に設定されている。剛性変更体20が第2態様にされたフロントピラー13の剛性は、一般的なフロントピラーの剛性よりも低く設定されている。
図1(a)に示すように、衝突検出装置26は、衝突体の車体11の前部への衝突を予測するためのものである。衝突検出装置26は、車体前部のフロントバンパFBに取付けられたカメラ等からなり、前方の画像を撮像する撮像装置27と、車両10の走行速度を検出する車速センサ28とを含んで構成されており、画像信号及び車速信号を含む信号を制御装置29に出力する。
制御装置29は、衝突検出装置26からの信号に基づきアクチュエータ22の作動を制御することで、剛性変更体20の態様を、第1態様及び第2態様の間で切替え、フロントピラー13の剛性を衝突体の種類に応じた剛性にする。
次に、上記のように構成された第1実施形態の作用及び効果について説明する。
制御装置29は、車両10の走行中には、撮像装置27からの画像信号、及び車速センサ28からの車速信号に基づいて、フロントバンパFBへの衝突を監視する。すなわち、画像信号に基づいて、フロントバンパFBの前方に、衝突体としての歩行者が存在するか否かを判定する。また、制御装置29は、上記画像信号及び上記車速信号に基づいて、上記歩行者のフロントバンパFBに対する衝突の確率が、予め設定されたしきい値を越えているか否かを判定する。
制御装置29は、衝突の確率がしきい値を越えていないと判定すると、表現を変えると、歩行者のフロントバンパFBに対する衝突を予測しないと、剛性変更体20を第1態様にすべくアクチュエータ22に対する通電を停止する。この通電停止により電磁ソレノイドが非励磁状態にされると、図2(a),(b)に示すように、ばねによって押圧されたシャフト24がケース23から突出され続ける。シャフト24は、管体21内に入り込んだ状態を維持する。中空部17で、管体21とケース23とがシャフト24を介して連結され続ける。このように連結された管体21及びアクチュエータ22によってフロントピラー13の剛性が、第2態様での剛性よりも高められる。衝突体が他車両である場合に、フロントピラー13の剛性が車室空間の確保に適した剛性にされる。
なお、衝突の確率がしきい値を越えていない上記の状況には、制御装置29が、歩行者のフロントバンパFBに対する衝突を予測する前の状況や、他車両が車体11に衝突する状況も含まれる。いずれの状況でも、制御装置29がアクチュエータ22に対する通電を停止することから、剛性変更体20が第1態様にされ続ける。上記のようにフロントピラー13の剛性が高められているため、たとえ他車両が車体11の前部に衝突する等して、その衝撃がフロントピラー13に伝わっても、同フロントピラー13が変形しにくく、車室空間が確保される。
これに対し、制御装置29は、上記衝突の確率がしきい値を超えていると判定すると、表現を変えると、歩行者のフロントバンパFBに対する衝突を予測すると、剛性変更体20を第1態様から第2態様に切替えるべくアクチュエータ22に対し通電する。この通電により電磁ソレノイドが励磁されると、ばねに抗してシャフト24がケース23内に没入される。シャフト24が管体21から抜き出されて、シャフト24による管体21とケース23との連結が解除される。管体21及びアクチュエータ22が連結されることで得られる、フロントピラー13の剛性を高める効果が消失する。フロントピラー13の剛性が第1態様での剛性よりも低下され、同フロントピラー13が歩行者との衝突により変形しやすくなる。すなわち、衝突体が歩行者である場合に、フロントピラー13の剛性がその歩行者の保護に適した剛性にされる。しかも、フロントピラー13において、管体21とケース23とが分離した箇所の周りの剛性(フロントピラー13の上部の剛性)が、他の箇所の剛性よりも低くなる。
従って、フロントバンパFBに衝突した歩行者が倒れ込んで、頭部等がフロントピラー13の上部に衝突した場合、フロントピラー13は、上記のように剛性の低くなった箇所(上部)を起点として、図1(b)において二点鎖線の矢印で示す方向へ、折れ曲がるように変形する。この変形により衝撃が吸収され、歩行者に加わる衝撃が小さくなって、歩行者が衝撃から保護される。
このように、歩行者のフロントバンパFBに対する衝突の予測に応じて、シャフト24がケース23に没入されることで、剛性変更体20が第2態様にされて、フロントピラー13が歩行者の保護に適した剛性(低剛性)にされる。
しかも、シャフト24をフロントピラー13の長さ方向へ移動させることをもってフロントピラー13の剛性を変化させることができる。
ところで、第1実施形態では、上述したように、剛性変更体20の作動によりフロントピラー13の剛性が切替えられるところ、その剛性変更体20の作動、すなわち、シャフト24の出没は、フロントピラー13の中空部17で行なわれる。そのため、特許文献1とは異なり、剛性可変構造の構成部材のうち、剛性変更体20を駆動するための部品をフロントピラー13の外部に配置しなくてすむ。これに伴い、上記部品をフロントピラー13の外部に配置する場合に比べ、剛性可変構造を小型にすることができる。また、剛性変更体20は中空部17で作動するため、特許文献1とは異なり、フロントピラー13の回りの車両構成体と干渉することが起こらない。干渉を回避するための構成が不要となり、その分、剛性可変構造の簡素化を図ることができる。
第1実施形態によると、上記以外にも、次の効果が得られる。
・車体11の前部に衝突した歩行者が倒れ込んでフロントピラー13に衝突した場合に、その歩行者の頭部等を衝撃から保護する他の技術として、歩行者保護エアバッグ装置が知られている。このタイプのエアバッグ装置では、歩行者のフロントバンパFBに対する衝突を予測又は検出した場合に、エンジンフードの後端を跳ね上げるとともに、エンジンフードの後端とカウルトップとの間でエアバッグを膨張させる。このエアバッグをフロントピラー13の長さ方向における略全領域を覆うように膨張させる。そのため、歩行者がフロントピラー13に直接接触するのをエアバッグによって抑制し、同歩行者を衝撃から保護することが可能である。
しかし、上記歩行者保護エアバッグ装置では、構成部材が車室外に配置されることから、防水性が要求される。そのため、構造が複雑になる問題がある。
この点、第1実施形態では、剛性変更体20がフロントピラー13の中空部17に配置される。そのため、剛性可変構造自体には防水構造を設けなくてすみ、この点でも構造の簡素化を図ることができる。なお、この効果は、後述する第2実施形態でも同様に得られる。
・アクチュエータ22として電磁ソレノイドを用いている。そのため、歩行者の車体11に対する衝突を予測して剛性変更体20を第2態様にしたものの、歩行者がフロントバンパFBに衝突しなかった場合や、フロントバンパFBに衝突したがフロントピラー13に衝突しなかった場合等には、同剛性変更体20を第1態様に戻して再使用に供することができる。
(第2実施形態)
次に、車両用支柱部の剛性可変構造の第2実施形態について、図5及び図6を参照して説明する。
第2実施形態では、剛性変更体30として第1実施形態における剛性変更体20とは異なるものが用いられている。より詳しくは、剛性変更体30は、補強体31、一対の脚柱32及び駆動源を備えている。補強体31は、フロントピラー13の長さ方向の略全域にわたって延びる板状体からなり、フロントピラー13よりも高い剛性を有しており、車内側の中空部17に移動可能に配置されている。
補強体31は、図5に示す後退位置と図6に示す前進位置との間で、駆動源により移動させられる。後退位置は、中空部17であってピラーインナパネル14(内壁部)に接近した位置である。前進位置は、中空部17であって上記後退位置よりも車外側の位置である。前進位置では、補強体31がピラーアウタパネル15(外壁部)に当接し、それ以上車外側へ移動することを規制される。補強体31は、衝突体としての他車両のフロントバンパFBに対する衝突が予測される前には、上記後退位置に配置されている。
各脚柱32は、フロントピラー13の長さ方向の略全域にわたって延びる板状体からなる。両脚柱32は、補強体31とピラーインナパネル14との間において、補強体31の幅方向における両側に配置されている。各脚柱32は補強体31に対し支軸33により支持されている。各脚柱32は、補強体31が後退位置に配置されるときには、図5に示すように、補強体31に沿って延びる倒伏状態となる。各脚柱32は、補強体31が前進位置に配置されるときには、図6に示すように、補強体31に対し直交した起立状態となる。各支軸33にはねじりコイルばね等の付勢部材(図示略)が装着されており、この付勢部材により、各脚柱32が、支軸33を支点として上記倒伏状態から起立状態となる側へ回動するように付勢されている。各脚柱32は、他車両のフロントバンパFBに対する衝突が予測される前には、倒伏状態にされている。
図5に示すように、剛性変更体30の第2態様では、補強体31が後退位置に配置され、かつ脚柱32が倒伏状態にされる。剛性変更体30が第2態様にされたフロントピラー13の剛性は、一般的なフロントピラーの剛性よりも低く設定されている。
図6に示すように、剛性変更体30の第1態様では、補強体31が前進位置に配置され、かつ各脚柱32が起立状態にされる。剛性変更体30が第1態様にされたフロントピラー13の剛性は、一般的なフロントピラーの剛性と同等又は同等以上に設定されている。
駆動源は、ガス発生器35から供給される膨張用ガスにより膨張するエアバッグ34を備えている。エアバッグ34は、中空部17であって、補強体31とピラーインナパネル14との間に配置されている。ガス発生器35は、中空部17に配置されていることが好ましいが、ガス噴出部を含む一部のみが中空部17に配置され、残部が中空部17の外部に配置されてもよい。エアバッグ34は、他車両のフロントバンパFBに対する衝突が予測又は検出される前には、非膨張状態にされている。
制御装置29は、衝突検出装置26からの信号に基づきガス発生器35の作動を制御することで、剛性変更体30の態様を、第2態様から第1態様に切替え、フロントピラー13の剛性を衝突体の種類(他車両)に応じた剛性(高剛性)にする。
上記以外の構成は第1実施形態と同様である。そのため、第1実施形態で説明したものと同様の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
次に、第2実施形態の作用及び効果について説明する。
制御装置29は、車両10の走行中には、撮像装置27からの画像信号に基づいて、フロントバンパFBの前方に、衝突体としての他車両が存在するか否かを判定する。また、制御装置29は、撮像装置27からの画像信号及び車速センサ28からの車速信号に基づいて、上記他車両のフロントバンパFBへの衝突の確率が、予め設定されたしきい値を越えているか否かを判定する。
制御装置29は、衝突の確率が上記しきい値を越えていないと判定すると、表現を変えると、他車両のフロントバンパFBに対する衝突を予測しないと、剛性変更体30を第2態様に保持すべく、ガス発生器35に対し、これを作動させるための信号を出力しない。
なお、衝突の確率がしきい値を越えていない上記の状況には、制御装置29が、他車両のフロントバンパFBに対する衝突を予測する前の状況や、歩行者が車体11に衝突する状況も含まれる。いずれの状況でも、制御装置29がガス発生器35を作動させないことから、剛性変更体30が第2態様に保持される。
図5に示すように、ガス発生器35で膨張用ガスが発生されない。エアバッグ34に膨張用ガスが供給されず、同エアバッグ34が非膨張状態に維持される。補強体31は、エアバッグ34から膨張による力を受けず、後退位置に配置され続ける。また、このときには各脚柱32が倒伏状態にされる。補強体31が、ピラーアウタパネル15及びサイドアウタパネル16から車内側へ遠ざかるため、フロントピラー13の剛性が第1態様での剛性よりも低下する。フロントピラー13が歩行者との衝突により変形しやすくなる。すなわち、車体11との衝突体が歩行者である場合に、フロントピラー13の剛性が歩行者の保護に適した剛性にされる。
従って、歩行者がフロントバンパFBに衝突して倒れ込み、頭部等がフロントピラー13に衝突した場合、上記のように剛性の低くなったフロントピラー13が変形する。この変形により衝撃が吸収され、歩行者に加わる衝撃が小さくなって、歩行者が衝撃から保護される。
これに対し、制御装置29は、衝突の確率が上記しきい値を越えていると判定すると、表現を変えると、他車両のフロントバンパFBに対する衝突を予測すると、剛性変更体30の態様を第2態様から第1態様に切替えるべく、ガス発生器35に対し、これを作動させるための信号を出力する。この信号に応じ、ガス発生器35で膨張用ガスが発生され、エアバッグ34に膨張用ガスが供給される。図6に示すように、膨張用ガスによりエアバッグ34が膨張し、補強体31がエアバッグ34によって押圧される。補強体31は、後退位置から前進位置へ移動させられて、ピラーアウタパネル15及びサイドアウタパネル16に近づけられる。補強体31は、ピラーアウタパネル15に当接することで、それ以上の車外側への移動を規制される。
また、このときには、付勢部材により回動付勢された各脚柱32が、倒伏状態から回動されて起立状態に切替えられる。起立状態では、各脚柱32が補強体31に対し直交する。両脚柱32が、ピラーインナパネル14に当接することで、補強体31の車内側への移動が規制される。補強体31及び両脚柱32により、中空部17に梁が形成されたような状態となり、フロントピラー13の剛性が上記第2態様での剛性よりも高められる。そのため、他車両が車体11の前部に衝突し、その衝撃がフロントピラー13に伝わっても、同フロントピラー13が変形しにくく車室空間が確保される。
このように、他車両のフロントバンパFBに対する衝突の予測に応じて、補強体31を後退位置から前進位置へ移動させるといった簡単な構成でありながら、剛性変更体30の態様を第2態様から第1態様に切替えて、フロントピラー13の長さ方向の広い領域で、同フロントピラー13の剛性を車室空間の確保に適した剛性にすることができる。
第2実施形態でも、第1実施形態と同様に、剛性変更体30の作動によりフロントピラー13の剛性が切替えられるところ、その剛性変更体30の作動は、フロントピラー13内の中空部17で行なわれる。そのため、剛性可変構造の構成部材のうち、剛性変更体30を駆動するための部品をフロントピラー13の外部に配置しなくてすむ。これに伴い、上記部品をフロントピラー13の外部に配置する場合に比べ、剛性可変構造を小型にすることができる。また、剛性変更体30はフロントピラー13内で作動するため、フロントピラー13の回りの車両構成体と干渉することが起こらない。干渉を回避するための構成が不要となり、その分、剛性可変構造の簡素化を図ることができる。
第2実施形態によると、上記以外にも、次の効果が得られる。
・ガス発生器35から膨張用ガスをエアバッグ34に供給してこれを膨張させて、補強体31を後退位置から前進位置へ移動させている。そのため、駆動源として他の方式(例えば、電磁式等)のものを用いて補強体31を移動させる場合と比較して、迅速な駆動が可能である。また、低廉で、動作信頼性が高いといった利点もある。
なお、上記各実施形態は、これを以下のように変更した変形例として実施することもできる。
<第1実施形態のみに関する事項>
・アクチュエータ22の前下端部が軸により車体11に回動可能に支持されてもよい。また、管体21の後上端部が軸により車体11に回動可能に支持されてもよい。この場合、車体11にはフロントピラー13も含まれる。このようにすると、剛性変更体20が第2態様にされて剛性が低くされたフロントピラー13に対し、歩行者による衝撃が加わった場合に、アクチュエータ22及び管体21がそれぞれ軸を支点として互いに反対方向へ回動することで、フロントピラー13がより変形しやすくなる。
・アクチュエータ22及び管体21が、第1実施形態とは逆の上下位置関係となるように配置されてもよい。すなわち、アクチュエータ22が上側となり、かつ管体21が下側となるような配置に変更されてもよい。この場合、アクチュエータ22及び管体21の境界部分が、歩行者の頭部が衝突する可能性の高いフロントピラー13の上部に位置するように、アクチュエータ22として管体21よりもフロントピラー13の長さ方向に短いものが用いられることが望ましい。
・アクチュエータ22として、油圧や空気圧を利用してシャフト24をケース23に対し出没させるものが用いられてもよい。
・他車両の車体11に対する衝突が予測又は検出される前には、剛性変更体20が第2態様にされ、同衝突が予測又は検出されたときには、制御装置29により剛性変更体20が第1態様に切替えられてもよい。このように変更された場合にも、第1実施形態と同様の効果が得られる。
<第2実施形態のみに関する事項>
・補強体31を後退位置から前進位置へ移動させるために、エアバッグ34とは異なるタイプの駆動源が用いられてもよい。
・他車両の車体11に対する衝突が予測又は検出される前に、脚柱32を倒伏状態に係止し、かつ衝突の予測又は検出に応じ、上記係止が解除される機構が追加で設けられてもよい。
・他車両の車体11に対する衝突が予測又は検出されて脚柱32が起立状態に切り替わった場合に、その脚柱32を起立状態に係止する機構が追加で設けられてもよい。
・歩行者の車体11に対する衝突が予測又は検出される前には、剛性変更体30が第1態様にされ、同衝突が予測又は検出されたときには、制御装置29により剛性変更体30が第2態様に切替えられてもよい。このように変更された場合にも、第2実施形態と同様の効果が得られる。
・第2実施形態とは異なる数の脚柱32が用いられてもよい。例えば、補強体31の幅方向における両側に設けられた、一対で1つの組をなす脚柱32が、フロントピラー13の長さ方向に複数組配置されてもよい。
<第1実施形態及び第2実施形態に共通する事項>
・剛性変更体20,30は、中空部を1つのみ有する支柱部に組込まれてもよい。
・車内側の中空部17に代えて車外側の中空部18に剛性変更体20,30が配置されてもよい。
・車体11に対する衝突体の衝突が、予測に代えて検出された場合に、剛性変更体20,30の態様が、第1態様及び第2態様の間で切替えられてもよい。
この場合、例えば、衝突検出装置26として、フロントバンパFBに作用する荷重の時間変化、累積(時間積分)等から衝突体が歩行者であるか否かを判定するものが採用されてもよい。
・剛性可変構造の適用対象となる支柱部がフロントピラー13とは異なるピラー、例えばリヤピラー、センターピラー等に変更されてもよい。
10…車両、11…車体、13…フロントピラー(支柱部)、14…ピラーインナパネル(内壁部)、15…ピラーアウタパネル(外壁部)、17,18…中空部、20,30…剛性変更体、21…管体、22…アクチュエータ、23…ケース、24…シャフト、29…制御装置、31…補強体、32…脚柱、33…支軸、34…エアバッグ(駆動源)、35…ガス発生器。

Claims (5)

  1. 車体における支柱部の中空部に配置され、かつ同中空部で作動することにより、前記支柱部の剛性を高める第1態様、及び前記第1態様よりも前記支柱部の剛性を低下させる第2態様を選択的に採る剛性変更体と、
    衝突体の前記車体に対する衝突が予測又は検出された場合、前記剛性変更体の作動を制御することにより、同剛性変更体を、前記第1態様及び前記第2態様のうち、前記支柱部の剛性を前記衝突体の種類に応じた剛性にするための態様にする制御装置とを備え、
    前記剛性変更体は、
    前記支柱部の長さ方向における前記中空部の一方の端部を含む同中空部の一部に配置された管体と、
    前記長さ方向における前記中空部の他方の端部を含み、かつ前記管体の配置されていない領域に、前記管体に接近した状態で配置されたケースを有し、前記ケースに対しシャフトを前記長さ方向に出没可能に構成したアクチュエータとを備え、
    前記剛性変更体は、前記第1態様では、前記シャフトを前記ケースから突出させて前記管体内に入り込ませ、前記第2態様では、前記シャフトを前記ケースに没入させて前記管体から抜き出させるものである車両用支柱部の剛性可変構造。
  2. 衝突体としての歩行者の前記車体に対する衝突が予測又は検出される前には、前記剛性変更体が前記第1態様にされ、
    歩行者の前記車体に対する衝突が予測又は検出された場合には、前記制御装置により前記剛性変更体が前記第2態様に切替えられる請求項に記載の車両用支柱部の剛性可変構造。
  3. 車体における支柱部の中空部に配置され、かつ同中空部で作動することにより、前記支柱部の剛性を高める第1態様、及び前記第1態様よりも前記支柱部の剛性を低下させる第2態様を選択的に採る剛性変更体と、
    衝突体の前記車体に対する衝突が予測又は検出された場合、前記剛性変更体の作動を制御することにより、同剛性変更体を、前記第1態様及び前記第2態様のうち、前記支柱部の剛性を前記衝突体の種類に応じた剛性にするための態様にする制御装置とを備え、
    前記支柱部は、車外側の外壁部と車内側の内壁部とを備え、
    前記剛性変更体は、
    前記支柱部の長さ方向に延びる板状体からなり、かつ前記中空部に移動可能に配置された補強体と、
    前記中空部に配置されるとともに、前記補強体を、前記中空部であって前記内壁部に接近した後退位置と、前記中空部であって前記後退位置よりも車外側の前進位置との間で前記補強体を移動させる駆動源と、
    前記補強体と前記内壁部との間に配置された板状体からなり、前記補強体が前記後退位置に配置されるときには、前記補強体に沿って延びる倒伏状態となり、前記補強体が前記前進位置に配置されるときには、前記補強体に対し直交した起立状態となる脚柱とを備え、
    前記剛性変更体は、前記第2態様では、前記補強体を前記後退位置に配置し、前記第1態様では、前記補強体を前記前進位置に配置するものである車両用支柱部の剛性可変構造。
  4. 前記脚柱は、前記補強体に対し支軸により支持されるとともに、前記支軸を支点として前記倒伏状態から前記起立状態となる側へ回動するように付勢されており、
    前記衝突体としての他車両の前記車体に対する衝突が予測又は検出される前には、前記脚柱が前記倒伏状態にされ、かつ前記補強体が前記後退位置に配置され、
    前記他車両の前記車体に対する衝突が予測又は検出された場合には、前記制御装置にて作動を制御された前記駆動源により、前記補強体が前記後退位置から前記前進位置へ移動させられ、かつ回動付勢された前記脚柱が前記倒伏状態から前記起立状態に切替えられる請求項に記載の車両用支柱部の剛性可変構造。
  5. 前記駆動源は、前記中空部に配置され、かつガス発生器から供給される膨張用ガスにより膨張するエアバッグを備え、
    前記他車両の前記車体に対する衝突が予測又は検出される前には、前記エアバッグが非膨張状態にされ、かつ前記補強体が前記後退位置に配置され、
    前記他車両の前記車体に対する衝突が予測又は検出された場合には、前記制御装置により前記ガス発生器から膨張用ガスが前記エアバッグに供給されて同エアバッグが膨張させられて、前記補強体が前記前進位置へ移動させられる請求項に記載の車両用支柱部の剛性可変構造。
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