JP6801881B2 - 箱詰め装置 - Google Patents

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Description

本発明は、角筒状に起函した箱内に、物品を押し込んで箱詰めする箱詰め装置に関する。
角筒状に起函した箱の側方を向く開口部に物品供給ガイドの先端部を挿入し、該物品供給ガイドで案内される物品を開口部から箱内に供給して箱詰めする装置が、特許文献1として提案されている。特許文献1に開示の装置は、側方に開口するカートン函を、送り爪により開口部が缶押出し案内枠の正面に臨む位置まで移送した後、カートン函を缶押出し案内枠に向けて前進させて、カートン函の胴部から延出する上下・左右の4枚の折込み片の内側に缶押出し案内枠を挿入する。この状態で、押込み具によって缶案内枠から押し出される缶(物品)を、缶押出し案内枠を介してカートン函の内部に供給する。そして、缶を収容したカートン函を、前記缶押出し案内枠が折込み片の内側から抜けるまで後退した後に前記送り爪により次工程に向けて移送するよう構成される。
特公昭53−26537号公報
特許文献1に開示の装置は、缶押出し案内枠の正面に開口部が対向する位置まで移送したカートン函を、水平に前進して4つの折込み片の内側に缶押出し案内枠が挿入されるようにしているので、4つの折込み片が拡開していないと、該折込み片の開放端に缶押出し案内枠の端部が衝突して折込み片を変形したり傷めてしまう問題がある。また、缶押出し案内枠の端部が開放端に衝突した折込み片が内側に折り曲がってしまい、物品の供給ができなくなる問題を招くおそれもある。
なお、近年、箱のサイズ変更などに簡単に対応可能なロボットを用いて箱詰め作業を行う装置が採用されているが、ロボットを用いる場合においても、前述した問題があった。
そこで本発明は、箱のフラップを傷付けたり変形することなくフラップで囲まれた内部空間にガイド体を受け入れて、物品をスムーズに箱詰めすることができる箱詰め装置を提供することを目的とする。
本願の請求項1に係る発明の箱詰め装置は、
折り畳みシート(9)を側方が開口する角筒状に起函した箱(10)内に向けて物品(19)を押し込んで箱詰めする箱詰め装置であって、
物品供給部(S2)に臨み、前記物品(19)を集合状態で収容する装填ベース(21)と、
前記角筒状に起函した箱(10)を保持して、前記装填ベース(21)の先端に前記箱(10)の開口が横向きになるようにして被せ、該箱(10)が前記物品供給部(S2)において前記物品(19)の押し込みを許容する正対姿勢を取るよう動作制御されるロボットハンド(18)と、
前記装填ベース(21)内に収容した物品(19)を、前記箱(10)の開口に向けて押し込む押し込み手段(20)とを備え、
前記装填ベース(21)は、箱(10)の胴部(15)から延出するフラップ(11a,13a)を、箱(10)が先端に被された際に内側から支持するガイド体(60)を有し、
前記ロボットハンド(18)で保持した箱(10)を傾斜させ、該箱(10)の胴部(15)から延出する内フラップ(13a)と該内フラップ(13a)と直交方向で隣り合う外フラップ(11a)との内側を前記装填ベース(21)のガイド体(60)に押し当てながらそれら各フラップ(11a,13a)を外側に拡げると共に、箱(10)を装填ベース(21)に対して前進させて複数のフラップ(11a,12a,13a,14a)で囲まれた内部空間(E)に前記ガイド体(60)を受け入れて前記正対姿勢とした箱(10)を前記物品供給部(S2)に位置付けた状態で、前記押し込み手段(20)により物品(19)を押し込むよう構成したことを特徴とする。
請求項1に係る発明によれば、ロボットハンドに保持した箱を傾斜して、胴部から延出する内フラップおよび外フラップの内側をガイド体に押し当てて外側に拡げた後に、箱を物品の押し込みを許容する正対姿勢に変換させつつ装填ベースに対して前進するよう構成したので、ガイド体の先端がフラップの開放端に引掛かることなくフラップで囲まれた内部空間にガイド体を円滑に受け入れることができる。これにより、フラップが傷付いたり変形したり、あるいはフラップが内側に折り曲がって物品の箱詰めが阻害される事態の発生を防ぐことができる。
請求項2に係る発明では、前記ロボットハンド(18)は、前記正対姿勢の箱(10)の胴部(15)における天面パネル(11)とそれに直交する前記胴部(15)における一側の側面パネル(13)を吸着して保持し、その保持した両パネル(11,13)における物品供給側に位置する端縁部から延出する両フラップ(11a,13a)を一度に外側に押し拡げるよう、保持した箱(10)の物品供給側と反対の後部を斜めに持ち上げて前記装填ベース(21)のガイド体(60)に前記両フラップ(11a,13a)の内側を押し当てるよう構成したことを特徴とする。
請求項2の発明によれば、ロボットハンドで吸着して保持したパネルから延出するフラップを、ガイド体に押し当てながら外側に拡げるよう構成したので、胴部を変形することなくフラップで囲まれた内部空間にガイド体を円滑に受け入れることができる。
請求項3に係る発明では、前記物品供給部(S2)において、前記ロボットハンド(18)で吸着保持した箱(10)に前記押し込み手段(20)で物品(19)が押し込まれるのに先立ち、前記正対姿勢の箱(10)の胴部(15)における底面パネル(12)を下方から支持する支持位置まで進出する支持手段(32)を備え、該支持手段(32)は、前記物品供給部(S2)に位置付けられた箱(10)の物品供給側に位置するフラップ(12a)に干渉しない移動領域を移動するよう構成されることを特徴とする。
請求項3の発明によれば、フラップで囲まれた内部空間にガイド体を円滑に受け入れ得るもとで、箱内へ物品を押し込む際に胴部が変形するのを防ぐことができる。
請求項4に係る発明では、前記物品供給部(S2)において物品(19)の箱詰め後に、前記ロボットハンド(18)で吸着保持した箱(10)を次工程に向けて横移送するよう構成され、その横移送経路には、前記支持手段(32)の支持位置における前記底面パネル(12)の維持高さと一致する支持面を備えた支持部材(56)を設け、箱(10)の底面パネル(12)を支持部材(56)に対して横滑りさせるようロボットハンド(18)を移動するようにしたことを特徴とする。
請求項4の発明によれば、物品が箱詰めされた箱を持ち上げることなく次工程まで横移送することができ、吸着が外れることなく安定的に箱を保持し得ると共に、ロボットハンドの負荷を抑制することができる。
請求項5に係る発明では、角筒状に起函した箱(10)を前記ロボットハンド(18)で保持して次工程に向けて横移送する際に、前記正対姿勢の箱(10)の胴部(15)における天面パネル(11)と、該天面パネル(11)と直交し移送方向の後方となる前記胴部(15)における一側の側面パネル(13)とを保持する第1の吸着部(25)および第2の吸着部(26)をロボットハンド(18)に設けたことを特徴とする。
請求項5の発明によれば、天面パネルと、移送方向の後方の側面パネルとを保持して箱を横移送するようにしたので、横移送に際して第2の吸着部で箱を押すので安定的な吸着保持に加えて箱が変形するのを抑制することができる。
本発明によれば、箱のフラップで囲まれた内部空間にガイド体を受け入れる際に、該ガイド体によってフラップを傷付けたり変形するのを防止し得ると共に、フラップが内側に折り曲がって物品の箱詰めが阻害されるのを防ぐことができる。
箱詰め装置の要部を示す概略平面図である。 箱詰め装置の要部を示す概略側面図である。 起函部とロボットハンドとの関係を示す概略図である。 物品供給部と装填ベースとの関係を示す概略図であって、箱の各フラップを折り曲げる前の状態で示す。 (a)は、装填ベースに対して箱を傾斜させて外フラップと内フラップを押し拡げる状態を示す概略平面図であり、(b)は、(a)の概略側面図であり、(c)は、傾斜姿勢から正対姿勢に戻した箱のフラップで囲まれた内部空間にガイド体を受け入れると共に、後部側の底面フラップおよび両側面フラップを折り曲げた状態を示す概略平面図であり、(d)は、(c)の概略側面図である。
次に、本発明に係る箱詰め装置の好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以下説明する。
実施例に係る箱詰め装置で扱われる箱10は、矩形状の天面パネル11、底面パネル12および一対の側面パネル13,14を連設することで胴部15が構成されると共に、各パネル11,12,13,14における開口部側の両端部(開口辺)にはフラップ11a,11b,12a,12b,13a,13b,14a,14bが延出している(図3および図5参照)。なお、実施例における天面パネル11および底面パネル12とは、後述する起函部S1から搬送コンベヤ24で搬出されるまでの箱10の上下関係で指称している。また、一対の側面パネル13,14について、起函部S1から物品供給部S2への箱10の移送方向との関係で、上流側(移送方向の後方)に位置する側面パネル13を第1側面パネル13と指称すると共に、下流側(移送方向の前方)に位置する側面パネル14を第2側面パネル14と指称する。また、胴部15の各パネル11,12,13,14の端縁部から延出する各フラップ11a,11b,12a,12b,13a,13b,14a,14bについては、物品供給部S2に位置付けられた箱10において、該物品供給部S2の側方に配置された装填ベース21を向く物品供給側の開口縁から延出する4枚のフラップ11a,12a,13a,14aは、各パネル11,12,13,14に対応して天側外フラップ11a、底側外フラップ12a、第1内フラップ13a、第2内フラップ14aと指称すると共に、物品供給側とは反対(後部側)の開口縁から延出する4枚のフラップ11b,12b,13b,14bは、各パネル11,12,13,14に対応して天側外フラップ11b、底側外フラップ12b、第1内フラップ13b、第2内フラップ14bと指称する。
図1、図2は、実施例に係る箱詰め装置の要部を示す概略図であって、該箱詰め装置は、箱10を扁平に折畳んだ折り畳みシート9を、その開口部側が側方を向く姿勢で立てた状態で整列集積するマガジン(集積部)16と、該マガジン16から折り畳みシート9を1枚ずつ取出して起函部(後述)S1まで移送すると共に該起函部S1において角筒状に起函した箱10をロボットハンド18で保持して移送するロボット17と、該ロボットハンド18で保持した箱10の開口に向けて物品19を押し込む押し込み手段20と、該押し込み手段20により押し込まれる物品19を箱内に案内する装填ベース21とを備える。また箱詰め装置は、箱10の各フラップ11a,11b,12a,12b,13a,13b,14a,14bを折り曲げるフラップ折曲手段22と、最後に折り曲げられる天側外フラップ11a,11bを糊付けするための糊付け手段23とを備える。
図2に示す如く、前記マガジン16には、天面パネル11を取出し口に臨ませた状態で折り畳みシート9が集積される。また、マガジン16の下方には、前記ロボットハンド18の作動領域N(図1参照)内において起函部S1および物品供給部S2が並んで設けられると共に、該物品供給部S2を挟んで起函部S1とは反対側に、封函後の箱10を次の処理工程に向けて搬送する搬送コンベヤ24が配置されている。物品供給部S2において物品19が箱詰めされた箱10は、ロボットハンド18で保持されて封函部(次工程)S3まで横移送される。実施例では、搬送コンベヤ24による箱10の搬送方向との関係で、起函部S1、物品供給部S2および封函部S3が上流側から下流側に向けて順に設けられる。
前記ロボット17には、三次元空間を自由に移動可能なロボットアーム17aの先端に、保持手段としての前記ロボットハンド18が設けられ、該ロボットハンド18に、図3に示す如く、第1の吸着部25と、第2の吸着部26とを備える。第1の吸着部25は、取付部材27に配設されて負圧により吸引力を生じる複数の吸着カップ25aが配設され、ロボット17は、第1の吸着部25の吸着カップ25aによりマガジン16から折り畳みシート9の天面パネル11を吸着して1枚づつ取出し、底面パネル12が、前記起函部S1の後述するアンダーガイド30の上面に対向して載置される。前記第2の吸着部26には、前記取付部材27に対して回動自在に支持された可動部材28が設けられると共に、該可動部材28に吸着カップ26aが設けられる。可動部材28は、前記取付部材27に配設した駆動手段としてのエアシリンダ29により、前記起函部S1において角筒状に起函した箱10の胴部15における天面パネル11に連設される一方の側面パネル13を吸着可能な支持位置(図3参照)と、該側面パネル13から離間する待機位置(図2参照)との間を移動するよう構成される。実施例では、第2の吸着部26によって、起函部S1から物品供給部S2への箱10の移送方向の上流側(後方)に位置する第1側面パネル13を吸着すると共に、前記第1の吸着部25で天面パネル11を吸着して、角筒状に起函された箱10が変形することなく形を維持するように保持される。
前記起函部S1には、図1〜図3に示す如く、アンダーガイド30と、吸引孔を上向きとした複数の起函用吸着カップ31とが設けられ、該起函用吸着カップ31は、その上端がアンダーガイド30の上面から突出して、前記ロボットハンド18の第1の吸着部25で吸着した折り畳みシート9をアンダーガイド30の上面に押し付けた際に、該シート9の底面パネル12を吸着可能に構成される。そして、底面パネル12が起函用吸着カップ31で吸着された折り畳みシート9の天面パネル11を第1の吸着部25で吸着したロボットハンド18によって、該天面パネル11を斜め上方に円弧を描く軌跡で引き上げることでシート9が角筒状に起函される。また、ロボットハンド18は、待機位置から支持位置に移動した第2の吸着部26によって第1側面パネル13を吸着して、箱10を角筒状に保持する。
前記起函部S1に隣接して前記物品供給部S2が設けられ、起函部S1で角筒状に起函された箱10の胴部15は、前述した如く、天面パネル11と、それに直交して接続する第1側面パネル13とが、第1の吸着部25と第2の吸着部26により保持された状態で物品供給部S2に移送され、当該物品供給部S2において物品19が押し込み手段20によって箱内に押し込まれる。物品供給部S2には、図2、図4に示す如く、支持手段32と、該支持手段32を昇降動する駆動手段としてのエアシリンダ33とを備える支持装置34が設けられる。支持手段32は、前記アンダーガイド30の配設レベルに対応した高さ位置であって、ロボットハンド18で保持された箱10に物品19が押し込まれる際に、箱10の底面パネル12を下方から受け支えることが可能な箱支持位置(支持位置)と、そこから下方に離間した退避位置との間を進退動する。支持手段32の退避位置は、後述する箱10のフラップ11a,13aをガイド体60にあてがう際に、箱10における物品供給側のフラップの一部が接触干渉しない所定位置に設定される。また、支持手段32は、物品供給部S2において、箱10に前記押し込み手段20によって物品19が押し込まれるの先立って、退避位置から箱支持位置に移動する。なお、支持手段32は、物品供給部S2に位置付けられた箱10の物品供給側のフラップ12aに干渉しない移動領域を移動する。
前記フラップ折曲手段22は、図1に示す如く、物品供給部S2における、起函部S1から搬送コンベヤ24への箱10の移送方向と交差する左右両側に配設される第1折曲部35および第2折曲部36と、前記搬送コンベヤ24における箱10の移送方向と交差する左右両側に配設される第3折曲部37,37とを備える。第1折曲部35は、側面パネル13,14の物品供給側に延出する各内フラップ13a,14aを内側に向けて折り曲げる第1、第2折り部材39,40と、底面パネル12の物品供給側に延出する外フラップ12aを内側に向けて折り曲げる第3折り部材38とを備え、各折り部材38,39,40は、物品供給部S2において箱10に物品19が押し込まれた後に、対応する駆動手段としてのエアシリンダ41により、解放位置と折曲げ位置とに移動してフラップ12a,13a,14aを折曲形成する。また、第2折曲部36は、側面パネル13,14の物品供給側とは反対側に延出する各内フラップ13b,14bを内側に向けて折り曲げる第4、第5折り部材43,44と、底面パネル12の物品供給側とは反対側に延出する外フラップ12bを内側に向けて折り曲げる第6折り部材42とを備え、各折り部材42,43,44は、物品供給部S2において箱10に物品19が押し込まれるのに先立ち(図5(d)参照)、対応する駆動手段としてのエアシリンダ45により、解放位置と折曲げ位置とに移動してフラップ12b,13b,14bを折曲形成する。
前記第3折曲部37は、前記搬送コンベヤ24の搬送始端部に対応して、該コンベヤ24の搬送路(搬送ライン)の左右に配設されている。第3折曲部37は、図1、図2に示す如く、駆動手段としてのエアシリンダ46によって昇降動する第7、第8折り部材47A,47Bを備え、該各折り部材47A,47Bをエアシリンダ46によって待機位置から折曲げ位置まで下降することで、天面パネル11から両側に延出する両天側外フラップ11a,11bを下側に折り曲げて、すでに折り曲げ形成されていると共に糊付け手段23,23により接着剤が塗布されている対応する底側外フラップ12a,12bに折り重ねて貼り付けるよう構成される。
前記物品供給部S2の一側には、装填ベース21が配設されている。図示しない搬送コンベヤによって寝かせた状態で前後に並べて搬送されてきたチューブ容器からなる物品19は、その搬送コンベヤの送出部(物品供給位置)を経て、複数個纏めた状態でプッシャなどの押し込み手段20によって前記装填ベース21まで供給される。押し込み手段20は、押送部材48と、該押送部材48を移動するリニアスライダ49により、装填ベース21上で整列するよう集合状態で収容した複数の物品19(実施例では4個×2段)を、更に箱内に押し込むよう構成される。
前記装填ベース21は、図1、図2、図4、図5に示す如く、前記押し込み手段20により供給される4列で並ぶ物品19を受け入れ可能な幅寸法で、該物品19を上下2段で収容可能な高さ寸法に設定されている。具体的に、装填ベース21にはガイド体60として、ベッド50と、該ベッド50の幅方向の両端に立設された一対のサイドガイド51,52とを備える。また、ガイド体60は、物品19の箱10への送り込み側となる端部に対応して、前記サイドガイド51,52の上部にアッパーガイド53が架設される。ガイド体60の送出端は、ベッド50、サイドガイド51,52、アッパーガイド53によって、複数の物品19の通過を許容する通過口54が画成されて、装填ベース21は、通過口54を物品供給部S2に臨むように配設される。なお、一対のサイドガイド51,52について、前記起函部S1から物品供給部S2への箱10の移送方向との関係で、上流側に位置するサイドガイド51を第1サイドガイド51と指称すると共に、下流側に位置するサイドガイド52を第2サイドガイド52と指称する。
前記ベッド50における先端部の下面は、先端に向かうにつれて上方傾斜すると共に、前記アッパーガイド53は、先端に向かうにつれて下方傾斜するよう構成されて、ガイド体60の先端部は、上下方向において先端に向かうにつれて窄まっており、ガイド体60の先端部に、箱10を被せ易いよう構成される。そして、箱10が被されて該箱10の物品供給側の4枚のフラップ11a,12a,13a,14aで囲まれた内部空間Eに受け入れたガイド体60は、各フラップ11a,12a,13a,14aを内側から外側に拡がるように支持して、前記押送部材48で物品19を押し込む際に該物品19の箱10の内壁への引掛かりを防止できる。
前記装填ベース21は、図4に示す如く、リニアスライダ55に取着されて物品供給部S2に対して進退移動可能に支持されて、駆動手段としてのリニアスライダ55によって、ガイド体60の先端部を、物品供給部S2に接近する前進位置と、物品供給部S2から離間する後退位置との間を進退移動するよう構成される。そして、装填ベース21の後退位置において、箱10の底側外フラップ12aを折り曲げる前記第3折り部材38の進退移動を許容する隙間が、装填ベース21と前記支持位置の支持手段32との間に画成されるよう構成される。前記装填ベース21は、前記ロボットハンド18により箱10をガイド体60の先端部に被せる際(後述)には前進位置に保持され、物品19が箱10に押し込まれた後に前進位置から後退位置に移動される。なお、実施例では、物品19が押し込まれた箱10をロボットハンド18で装填ベース21から側方に僅かに離間移動した後に、装填ベース21が前進位置から後退位置に移動される。
前記ロボットハンド18は、前記起函部S1において角筒状に起函して側方が開口した箱10を、第1の吸着部25と第2の吸着部26で保持して前記物品供給部S2まで横移送する。そして、物品供給部S2の一側に臨む装填ベース21から物品19を受け入れ可能に、ロボットハンド18は前記箱10の開口を側方に向けた水平な正対姿勢を取るように物品供給部S2に箱10を位置付ける。ロボットハンド18で保持された箱10は、物品供給側のフラップ11a,12a,13a,14aで囲われた内部空間Eに装填ベース21のガイド体60を受け入れて被せ、各フラップ11a,12a,13a,14aがガイド体60にあてがわれた状態で物品供給部S2に位置付けられる。ここで、物品供給部S2において、箱10を前記正対姿勢で位置付けるまでに、図5(a),(b)に示す如く、ロボットハンド18は、箱10の保持姿勢を、物品19の受け入れ口側となる開口と反対側の開口側(後部)を斜めに持ち上げた傾斜姿勢としながら、4つのフラップ11a,12a,13a,14aのうちの、天側外フラップ11aの内側と、該天側外フラップ11aと直交方向に隣り合う第1内フラップ13aの内側を前記ガイド体60に押し当てながら前進移動する。そのようにして、該各フラップ11a,13aを外側に拡げつつ傾斜した箱10の姿勢を前記正対姿勢に変換しながら、ガイド体60に向けて箱10を前進移動することで、図5(c)に示す如く、前記箱10の内部空間Eに装填ベース21のガイド体60を受け入れると共に、該ガイド体60に各フラップ11a,12a,13a,14aがあてがわれて内側から支持される。
図1に示す如く、前記物品供給部S2と搬送コンベヤ24の搬送始端までの箱10の移送経路(横移送経路)に、前記支持位置に位置する支持手段32における支持位置での上面高さ(底面パネル12の維持高さ)と同じ高さの上面(支持面)を備える支持部材56が設けられる。なお、支持部材56の上面は、搬送コンベヤ24の搬送面と同一レベルに設定される(図2参照)。すなわち、搬送コンベヤ24の搬送面および支持部材56の上面は、支持手段32による箱支持高さに一致して、該支持手段32で底面パネル12(箱の下面)が支持された箱10をロボットハンド18で持ち上げることなく横移動して搬送コンベヤ24へ移載し得るよう構成される。
前記支持部材56を挟む左右両側に、折り曲げられた底側外フラップ12a,12bの表面にホットメルト等の糊である接着剤を塗布する前記糊付け手段23,23が設けられる。各糊付け手段23は、ロボット17で移送される箱10の移送路に向けて接着剤を噴射するよう構成されており、移送中の箱10の側方を向く底側外フラップ12a,12bが対応する糊付け手段23と対向する位置を移動する所定のタイミングで糊付け手段23から接着剤を噴射することで、底側外フラップ12a,12bにおける対応する天側外フラップ11a,11bが貼合される重合面の所定の領域に接着剤を塗布し得るよう構成される。
前記糊付け手段23,23より下流側に封函部S3が設けられ、該封函部S3に、前記第3折曲部37,37が、搬送コンベヤ24を挟む左右両側に設けられる。また、第3折曲部37,37より下流側に、駆動手段としてのエアシリンダ57によって、搬送コンベヤ24での箱10の搬送路に突出する規制位置と、搬送路から側方に退避した退避位置との間を移動するストッパ58が設けられ、該ストッパ58により搬送前端が移動規制された箱10が封函部S3に位置決めされる。そして、封函部S3に位置決めされた箱10に対し、前記第3折曲部37,37が作動して対応する天側外フラップ11a,11bを下側に折り曲げて、接着剤が塗布された対応する底側外フラップ12a,12bに貼り付け、その後に、ストッパ58が解放されて、封函された箱10が、搬送コンベヤ24によって次の処理工程に向けて搬送される。なお、実施例では、搬送コンベヤ24を挟む左右両側にストッパ58が夫々設けられている。
前記支持部材56の上方には、前記物品供給部S2において折り曲げられた前記底側外フラップ12a,12bの折り曲げ状態を維持する規制ガイド59,59が、移送路と直交する左右方向に離間して箱10の移送路に沿った所定範囲で延在している。この規制ガイド59,59は、支持部材56における物品供給部側の端部から前記封函部S3より上流側までの間に亘って延在して、前記第3折曲部37,37の第7、第8折り部材47A,47Bによって天側外フラップ11a,11bが折り曲げられて底側外フラップ12a,12bに貼合されるまでの間に亘って、該底側外フラップ12a,12bの折り曲げ状態を維持するよう構成される。
次に、実施例に係る箱詰め装置の作用について説明する。
実施例の箱詰め装置では、ロボットハンド18に保持した箱10を、装填ベース21に対して傾斜して、物品供給側の天側外フラップ11aとこれに直交する第1内フラップ13aの夫々の内面を対応するアッパーガイド53および第1サイドガイド51に押し当てながら両フラップ11a,13aを一度に外側に押し拡げた状態で、装填ベース21のガイド体60を物品供給側のフラップ11a,12a,13a,14aで囲われた内部空間Eに受け入れるよう構成したので、各フラップ11a,12a,13a,14aに引掛かけることなくガイド体60を箱10のパネル11,12,13,14の端縁近傍まで位置付けて、物品供給を良好に行うことができる。また、ロボットハンド18の第1の吸着部25および第2の吸着部26で吸着して保持した各パネル11,13から延出する外フラップ11aと内フラップ13aの内側を、ガイド体60に外側から押し付けて両フラップ11a,13aを外側に拡げるよう構成したので、該フラップ11a,13aをガイド体60に押し付けて拡げる際に角筒状に起函した胴部15に歪みが生ずることがない。
物品供給部S2において箱内に物品19が前記押し込み手段20により押し込まれる際には、図4に示す如く、箱10における物品供給側のフラップ11a,12a,13a,14aで囲まれる内部空間Eに前記ガイド体60の先端部が入っているので、装填ベース21に集合状態で収容されている4列2段の物品19は、ガイド体60で案内されて箱10内にスムーズに押し込まれる。また、物品19の押し込みに先立ち、箱10における物品供給側とは反対側の内フラップ13b,14bおよび底側外フラップ12bを折り曲げて開口を塞ぐようにしたので、押し込まれる物品19が箱10からはみ出るのを防止できる。更に、物品供給部S2において箱内に物品19が前記押し込み手段20により押し込まれる際には、箱10の底面パネル12を、支持装置34の支持手段32によって下方から支持するよう構成したので、物品19の重さが吸着部25,26に負荷となって働くことがなく、ロボットハンド18による箱10の吸着保持を安定的に維持できると共に、底面パネル12が変形するのを防ぐことができる。また、支持位置の支持手段32による箱支持高さと、前記支持部材56の上面および搬送コンベヤ24の搬送面を同一レベルにしているので、物品供給部S2において物品19が押し込まれた箱10を持ち上げることなく底面パネル12を横滑りさせて搬送コンベヤ24の封函部S3まで横移送することができる。すなわち、物品19が押し込まれた重量のある箱10をロボットハンド18で持ち上げる必要はないので、第1および第2の吸着部25,26による吸着が外れることのない安定的な吸着保持に加え、ロボットハンド18の負荷を抑制することができる。また、物品供給部S2において上流側となる第1側面パネル13を第2の吸着部26で保持して、箱10を下流側に向けて横移送するので、横移送中に箱10の歪みを防止すると共に、横移送時には第2の吸着部26で第1側面パネル13を押すので吸着が外れることなく箱10の保持をより安定的に行うことができる。
(変更例)
本発明は実施例等の構成に限定されるものではなく、例えば、以下のようにも変更実施可能である。また、以下の変更例に限らず、実施例等に記載した構成については、本発明の主旨の範囲内において種々の実施形態を採用し得る。
(1) 実施例では、装填ベースの両サイドガイドの上端間にアッパーガイドを架設したが、サイドガイドの側面および上面によって箱の天側外フラップと第1内フラップとを押し拡げる構成を採用し得る。
(2) 4枚のフラップで囲まれる内部空間にガイド体の先端部を受け入れる際に押し拡げる2枚のフラップは、天側外フラップおよび第1内フラップの組合わせに限らず、天側外フラップおよび第2内フラップの組合わせ、底側外フラップおよび第1内フラップの組合わせ、あるいは底側外フラップおよび第2内フラップの組合わせであってもよい。なお、底側外フラップと第1内フラップとをガイド体で押し拡げる場合は、箱の物品供給側と反対側の後部を斜めに下げて、箱を物品供給側の開口が上向きの斜傾姿勢とすればよい。
(3) また、内部空間にガイド体の先端部を受け入れるに際し、押し拡げる2枚のフラップが延出する2枚のパネルをロボットハンドで保持することが好適であるが、押し拡げられないフラップが延出するパネルを保持する構成を採用することができる。
(4) 箱内への物品供給に際して底面パネルを下方から支持する支持手段は、実施例の昇降移動に限らず、少なくとも退避位置と箱支持位置との間を移動する構成を採用すればよく、例えば回動や水平移動などの移動形態を用いた構成を採用し得る。
(5) 角筒状に起函された箱の天面パネルと一側の側面パネルとを吸着してロボットハンドで保持するようにしたが、側面パネルについては支持部材などによって天面パネルに対する姿勢が変化しないように押し付けて支えるなどの構成や、底面パネルも含めて支持するなどの適宜構成を採用し得る。
(6) 実施例では支持手段と支持部材とを別体としたが、両者を一体として物品供給部において箱の下面を支持する支持手段上を封函部まで滑らせて移送する構成を採用し得る。
9 折り畳みシート,10 箱,11 天面パネル
11a 天側外フラップ(外フラップ),12a 底側外フラップ(外フラップ)
13 第1側面パネル(一側のパネル),13a 第1内フラップ(内フラップ)
14a 第2内フラップ(内フラップ),15 胴部,18 ロボットハンド
19 物品,20 押し込み手段,21 装填ベース、25 第1の吸着部
26 第2の吸着部,32 支持手段,56 支持部材,60 ガイド体,E 内部空間
S2 物品供給部,S3 封函部(次工程)

Claims (5)

  1. 折り畳みシートを側方が開口する角筒状に起函した箱内に向けて物品を押し込んで箱詰めする箱詰め装置であって、
    物品供給部に臨み、前記物品を集合状態で収容する装填ベースと、
    前記角筒状に起函した箱を保持して、前記装填ベースの先端に前記箱の開口が横向きになるようにして被せ、該箱が前記物品供給部において前記物品の押し込みを許容する正対姿勢を取るよう動作制御されるロボットハンドと、
    前記装填ベース内に収容した物品を、前記箱の開口に向けて押し込む押し込み手段とを備え、
    前記装填ベースは、箱の胴部から延出するフラップを、箱が先端に被された際に内側から支持するガイド体を有し、
    前記ロボットハンドで保持した箱を傾斜させ、該箱の胴部から延出する内フラップと該内フラップと直交方向で隣り合う外フラップとの内側を前記装填ベースのガイド体に押し当てながらそれら各フラップを外側に拡げると共に、箱を装填ベースに対して前進させて複数のフラップで囲まれた内部空間に前記ガイド体を受け入れて前記正対姿勢とした箱を前記物品供給部に位置付けた状態で、前記押し込み手段により物品を押し込むよう構成した
    ことを特徴とする箱詰め装置。
  2. 前記ロボットハンドは、前記正対姿勢の箱の胴部における天面パネルとそれに直交する前記胴部における一側の側面パネルを吸着して保持し、その保持した両パネルにおける物品供給側に位置する端縁部から延出する両フラップを一度に外側に押し拡げるよう、保持した箱の物品供給側と反対の後部を斜めに持ち上げて前記装填ベースのガイド体に前記両フラップの内側を押し当てるよう構成したことを特徴とする請求項1記載の箱詰め装置。
  3. 前記物品供給部において、前記ロボットハンドで吸着保持した箱に前記押し込み手段で物品が押し込まれるのに先立ち、前記正対姿勢の箱の胴部における底面パネルを下方から支持する支持位置まで進出する支持手段を備え、該支持手段は、前記物品供給部に位置付けられた箱の物品供給側に位置するフラップに干渉しない移動領域を移動するよう構成されることを特徴とする請求項1または2記載の箱詰め装置。
  4. 前記物品供給部において物品の箱詰め後に、前記ロボットハンドで吸着保持した箱を次工程に向けて横移送するよう構成され、その横移送経路には、前記支持手段の支持位置における前記底面パネルの維持高さと一致する支持面を備えた支持部材を設け、箱の底面パネルを支持部材に対して横滑りさせるようロボットハンドを移動するようにしたことを特徴とする請求項3記載の箱詰め装置。
  5. 角筒状に起函した箱を前記ロボットハンドで保持して次工程に向けて横移送する際に、前記正対姿勢の箱の胴部における天面パネルと、該天面パネルと直交し移送方向の後方となる前記胴部における一側の側面パネルとを保持する第1の吸着部および第2の吸着部をロボットハンドに設けたことを特徴とする許求項1〜4の何れか一項に記載の箱詰め装置。
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