JP6800670B2 - インホイールモータ駆動装置 - Google Patents

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本発明は、例えば、電動モータの出力軸と車輪用軸受とを減速機を介して連結したインホイールモータ駆動装置に関する。
従来のインホイールモータ駆動装置は、例えば、特許文献1に開示された構造のものがある。この特許文献1のインホイールモータ駆動装置は、駆動力を発生させる電動モータと、電動モータの回転を減速して出力する平行軸歯車減速機と、平行軸歯車減速機からの出力を車輪に伝達する車輪ハブとで構成されている。
このインホイールモータ駆動装置は、電動モータと平行軸歯車減速機との間に中間プレートを設け、電動モータが収容されたモータハウジングを中間プレートのインボード側に設けると共に、平行軸歯車減速機が収容されたギヤハウジングを中間プレートのアウトボード側に設けた構造を具備する。
電動モータは、モータハウジングに固定されたステータと、ステータの内側でモータハウジングに回転自在に支持されたロータ軸とで構成されている。
平行軸歯車減速機は、電動モータのロータ軸に同軸的に連結されたモータ入力歯車と、中間プレートおよびギヤハウジングに回転自在に支持されてモータ入力歯車と噛合する第1カウンタ歯車と、第1カウンタ歯車と同軸的に支持された第2カウンタ歯車と、車輪ハブの車軸に設けられて第2カウンタ歯車と噛合する出力歯車とで構成されている。
車輪ハブは、ギヤハウジングに対して固定配置された外輪と、ギヤハウジングに対して回転自在に支持された内輪と、外輪と内輪との間に介装された複列の転動体とで主要部が構成されているのが一般的である。
特開2014−46742号公報
ところで、特許文献1で開示されたインホイールモータ駆動装置では、車輪ハブと平行軸歯車減速機の出力歯車とをトルク伝達可能に連結することにより、平行軸歯車減速機からの出力を車輪ハブに伝達するようにしている。
通常、車輪ハブは、平行軸歯車減速機の出力歯車から軸方向アウトボード側に延びる軸部に、内輪をスプライン嵌合により結合させる内輪回転タイプの構造を採用している。このような構造を採用することにより、出力歯車からの回転トルクを車輪ハブに伝達可能としている。
一方、インホイールモータ駆動装置は、ホイール空間に収容されるため、そのホイール空間から食み出すと、ホイール周辺のサスペンション部品などと干渉する可能性がある。このことから、インホイールモータ駆動装置の軸方向寸法は小さい方が好ましい。
しかしながら、従来のインホイールモータ駆動装置では、前述したように、平行軸歯車減速機の出力歯車から軸方向アウトボード側に延びる軸部に、車輪ハブの内輪をスプライン嵌合により結合させる構造、つまり、電動モータ、平行軸歯車減速機および車輪ハブを単純に軸方向に並置した構造を採用していることから、インホイールモータ駆動装置全体の軸方向寸法を小さくすることが困難であった。
そこで、本発明は前述の課題に鑑みて提案されたもので、その目的とするところは、簡便な手段により、軸方向にコンパクトなインホイールモータ駆動装置を提供することにある。
本発明に係るインホイールモータ駆動装置は、電動モータで構成された駆動部と、複数の歯車からなる平行軸歯車減速機で構成された減速部と、車輪用軸受で構成された軸受部と、駆動部および減速部を収容するケーシングとを備えた構造を具備する。
本発明における平行軸歯車減速機は、車輪用軸受に駆動力を伝達する出力歯車を有する。また、本発明における車輪用軸受は、ケーシングに対して固定配置された一対の内輪と、ケーシングに対して回転自在に支持された外輪と、内輪と外輪との間に介装された複列の転動体とを備えた構造を具備する。
前述の目的を達成するための技術的手段として、本発明は、平行軸歯車減速機の出力歯車を外輪の径方向外側にケーシングに対して支持軸受により回転自在に配置し、支持軸受にシールを設けたことを特徴とする。
本発明では、車輪用軸受の外輪の径方向外側に平行軸歯車減速機の出力歯車を配置したことにより、車輪用軸受の外輪と平行軸歯車減速機の出力歯車を軸方向でオーバーラップさせることができ、車輪用軸受と平行軸歯車減速機とを合わせた軸方向寸法を小さくできる。これにより、インホイールモータ駆動装置全体の軸方向寸法を小さくできる。
また、出力歯車をケーシングに対して回転自在に支持する支持軸受にシールを設けたことにより、シール構造を支持軸受と一体化することでもって、支持軸受と別体で構成する単体のシールが不要となる。これにより、インホイールモータ駆動装置全体の軸方向寸法をより一層小さくできる。
本発明における支持軸受は、車輪用軸受のアウトボード側およびインボード側に位置する一対の軸受で構成され、少なくともアウトボード側に位置する軸受の外側開口部にシールを設けた構造が望ましい。
このような構造を採用すれば、オイルシールを配置しなくても、ケーシング内部に封入された潤滑油が外部に流出することを防止できると共に、インホイールモータ駆動装置全体の軸方向寸法を小さくすることに寄与できる。
本発明において、車輪用軸受の内輪に固定軸を嵌挿し、内輪と固定軸との径方向隙間にOリングを配置した構造が望ましい。
このような構造を採用すれば、内輪と固定軸とが相対的に回転しないので、オイルシールを配置しなくても、Oリングでシールすることができる。このように、オイルシールよりも幅寸法が小さいOリングを使用することで、インホイールモータ駆動装置全体の軸方向寸法を小さくすることに寄与できる。
本発明によれば、平行軸歯車減速機の出力歯車を外輪の径方向外側にケーシングに対して支持軸受により回転自在に配置し、支持軸受にシールを設けたことにより、車輪用軸受と平行軸歯車減速機とを合わせた軸方向寸法を小さくすることができ、シール構造を支持軸受と一体化することでもって、支持軸受と別体で構成する単体のシールが不要となる。その結果、軸方向にコンパクトなインホイールモータ駆動装置を容易に実現できる。
本発明の実施形態で、インホイールモータ駆動装置の全体構成を示す断面図である。 図1の平行軸歯車減速機をアウトボード側から見た概要図である。 図1の出力歯車および車輪用軸受を示す要部拡大断面図である。 本発明の他の実施形態で、出力歯車および車輪用軸受を示す要部拡大断面図である。 インホイールモータ駆動装置を搭載した電気自動車の概略構成を示す平面図である。 図5の電気自動車を示す後方断面図である。
本発明に係るインホイールモータ駆動装置の実施形態を図面に基づいて詳述する。図5は、インホイールモータ駆動装置21を搭載した電気自動車11の概略平面図、図6は、電気自動車11を後方から見た概略断面図である。
電気自動車11は、図5に示すように、シャシー12と、操舵輪としての前輪13と、駆動輪としての後輪14と、後輪14に駆動力を伝達するインホイールモータ駆動装置21とを装備する。後輪14は、図6に示すように、シャシー12のホイールハウジング15の内部に収容され、独立懸架式の懸架装置(サスペンション)16を介してシャシー12の下部に固定されている。
電気自動車11は、ホイールハウジング15の内部に、左右それぞれの後輪14を駆動するインホイールモータ駆動装置21を設けることによって、シャシー12上にモータ、ドライブシャフトおよびデファレンシャルギヤ機構などを設ける必要がなくなるので、客室スペースを広く確保でき、かつ、左右の後輪14の回転をそれぞれ制御することができるという利点を有する。
電気自動車11の走行安定性およびNVH特性を向上させるためにばね下重量を抑える必要があり、さらに、広い客室スペースを確保するためにインホイールモータ駆動装置21の小型化が求められている。
そこで、図1に示す実施形態のインホイールモータ駆動装置21は、以下の構造を具備する。これにより、コンパクトなインホイールモータ駆動装置21を実現し、ばね下重量を抑えることで、走行安定性およびNVH特性に優れた電気自動車11を得ることができる。
この実施形態の特徴的な構成を説明する前にインホイールモータ駆動装置21の全体構成を説明する。以下の説明では、インホイールモータ駆動装置21を車体に搭載した状態で、車体の外側寄りとなる側をアウトボード側(図面左側)と称し、中央寄りとなる側をインボード側(図面右側)と称する。
インホイールモータ駆動装置21は、図1に示すように、駆動力を発生させる駆動部Aと、駆動部Aの回転を減速して出力する減速部Bと、減速部Bからの出力を駆動輪としての後輪14(図5および図6参照)に伝達する軸受部Cとを備えている。駆動部Aと減速部Bはケーシング22に収容されて、電気自動車11のホイールハウジング15(図6参照)内に取り付けられる。
ケーシング22は、駆動部Aの電動モータ28を収容するモータハウジング23と、減速部Bの平行軸歯車減速機38および軸受部Cの車輪用軸受53の一部を収容するギヤハウジング24とで一体的に構成されている。モータハウジング23とギヤハウジング24とは、径方向でずらすようにして配置されている。
駆動部Aは、ケーシング22に固定されたステータ25と、ステータ25の径方向内側に隙間をもって対向するように配置されたロータ26と、ロータ26の径方向内側に配置されてロータ26と一体回転するモータ回転軸27とを備えたラジアルギャップ型の電動モータ28で構成されている。モータ回転軸27は、毎分一万数千回転程度で高速回転可能である。ステータ25は、磁性体コアの外周にコイルを巻回することによって構成されている。ロータ26は、永久磁石または磁性体が内部に配置されている。
モータ回転軸27は、径方向外側へ一体的に延びるホルダ部31によりロータ26を保持している。ホルダ部31は、ロータ26が嵌め込み固定された凹溝を環状に形成した構成としている。モータ回転軸27は、その軸方向一方側端部(図1の右側)が転がり軸受32に、軸方向他方側端部(図1の左側)が転がり軸受33によって、ケーシング22のモータハウジング23に対して回転自在に支持されている。
減速部Bは、入力歯車である第1歯車34と、中間歯車である第2歯車35および第3歯車36と、出力歯車である第4歯車37とからなる平行軸歯車減速機38で構成されている。第2歯車35は、インボード側の小径歯部39とアウトボード側の大径歯部40とを同軸的に有する。また、第3歯車36は、インボード側の大径歯部41とアウトボード側の小径歯部42とを同軸的に有する。
平行軸歯車減速機38では、第1歯車34の歯部43と第2歯車35の大径歯部40とが噛合し、第2歯車35の小径歯部39と第3歯車36の大径歯部41とが噛合し、第3歯車36の小径歯部42と第4歯車37の歯部44とが噛合することにより、モータ回転軸27の回転運動を所定の減速比でもって減速する。
インホイールモータ駆動装置21は、ホイールハウジング15(図6参照)の内部に収められ、ばね下荷重となるため、小型軽量化が必須である。そのため、大きな減速比を持つ平行軸歯車減速機38を用いることにより、高速回転の電動モータ28と組み合わせることで電動モータ28の小型化が図れ、コンパクトで高減速比のインホイールモータ駆動装置21を実現できる。
第1歯車34は、モータ回転軸27にスプライン嵌合により同軸的に取り付けられ、転がり軸受45,46によってケーシング22のギヤハウジング24に回転自在に支持されている。第2歯車35は、転がり軸受47,48によってギヤハウジング24に回転自在に支持されている。第3歯車36は、転がり軸受49,50によってギヤハウジング24に回転自在に支持されている。第4歯車37は、車輪用軸受53の外輪58にスプライン嵌合により同軸的に取り付けられ、支持軸受である転がり軸受51,52によってギヤハウジング24に回転自在に支持されている。
第1歯車34〜第3歯車37は、図1に示すように、径方向に沿って一直線上に配置されている。また、第1歯車34〜第4歯車37の回転中心C1〜C4は、図2に示すような位置関係でもってオフセット配置されている。このように、第1歯車34〜第4歯車37を配置することにより、減速部Bの軸方向および径方向のコンパクト化を図っている。なお、図中の符号Mは、ホイール空間を示す。
ここで、第1歯車34〜第4歯車37には、はすば歯車を用いている。はすば歯車は、同時に噛合う歯数が増え、歯当たりが分散されるので音が静かで、トルク変動が少ない点で有効である。このように、平行軸歯車減速機38にはすば歯車を用いることで、製造が容易でコストの低減が図れ、性能面でも、静粛かつ効率のよいインホイールモータ駆動装置21を実現することができる。
軸受部Cは、図1に示すように、以下のような構造の車輪用軸受53で構成されている。車輪用軸受53は、サスペンション部材54に取り付けられた固定軸55の先端外周に嵌合された一対の内輪56,57と、内輪56,57の外側に配置された外輪58と、内輪56,57と外輪58との間に軸方向2列で配置された複数個の転動体59,60とを備えている。
車輪用軸受53のインボード側およびアウトボード側に配置された内輪56,57は、固定軸55と共に回り止めされ、固定軸55の端部に螺合したナット61により抜け止めされている。ナット61の締め付け力により、車輪用軸受53に予圧が付与されている。この予圧の付与により、車輪用軸受53を複列のアンギュラ玉軸受構造としている。
車輪用軸受53の軸方向両端部には、泥水などの侵入防止およびグリースの漏洩防止のためにシール部材62,63が設けられている。なお、外輪58のアウトボード側にはフランジ64が一体的に形成され、このフランジ64にハブボルト(図示せず)で後輪14(図5および図6参照)が連結される。
車輪用軸受53の外輪58の径方向外側に平行軸歯車減速機38の第4歯車37が配置されている。外輪58は、前述したように、ギヤハウジング24に対して転がり軸受51,52によって回転自在に支持した第4歯車37にスプライン嵌合によりトルク伝達可能に連結されている。
このように、車輪用軸受53の外輪58の径方向外側に平行軸歯車減速機38の第4歯車37を配置したことにより、外輪58と第4歯車37を軸方向でオーバーラップさせることができる。その結果、車輪用軸受53と平行軸歯車減速機38とを合わせた軸方向寸法を小さくできるので、インホイールモータ駆動装置21全体の軸方向寸法を小さくできる。
また、車輪用軸受53の外輪58を平行軸歯車減速機38の第4歯車37にスプライン嵌合によりトルク伝達可能に結合した構造を採用したことにより、外輪回転タイプの車輪用軸受53を持つインホイールモータ駆動装置21を容易に実現することができる。
以上の構成からなるインホイールモータ駆動装置21の全体的な作動原理を説明する。
図1に示すように、駆動部Aにおいて、ステータ25に交流電流を供給することによって生じる電磁力を受けてロータ26が回転する。減速部Bにおいて、モータ回転軸27の回転が平行軸歯車減速機38の第1歯車34〜第4歯車37によって減速され、軸受部Cの車輪用軸受53に伝達される。
この時、モータ回転軸27の回転が平行軸歯車減速機38により減速されて車輪用軸受53に伝達されるので、低トルク、高速回転型の電動モータ28を採用した場合でも、後輪14(図5および図6参照)に必要なトルクを伝達することが可能となる。
この実施形態では、駆動部Aとしてラジアルギャップ型の電動モータ28を例示したが、任意の構成のモータを適用可能である。例えば、ケーシングに固定されたステータと、ステータの軸方向内側に隙間をもって対向するように配置されたロータとを備えるアキシャルギャップ型の電動モータであってもよい。
このインホイールモータ駆動装置21では、駆動部Aに電動モータ28を冷却するための潤滑油が封入され、減速部Bに平行軸歯車減速機38を冷却および潤滑するための潤滑油が封入されている。インホイールモータ駆動装置21の駆動時、駆動部Aでは、ロータ26の回転でもって電動モータ28を冷却する。減速部Bでは、第1歯車34〜第4歯車37の回転による跳ね掛けでもって平行軸歯車減速機38を冷却すると共に潤滑する。
この実施形態におけるインホイールモータ駆動装置21の全体構成は、前述のとおりであるが、その特徴的な構成を以下に詳述する。
ここで、インホイールモータ駆動装置21では、電動モータ28を冷却し、平行軸歯車減速機38を冷却すると共に潤滑する潤滑油が外部に流出することを防止するため、シール構造が必要である。このシール構造において、回転体をシールするオイルシールは圧入して取り付けるため、圧入を容易にするための面取り形状をケーシングや軸に設ける必要がある。そのため、オイルシールの取り付け形状まで含めて軸方向寸法が大きくなる。
そこで、この実施形態のインホイールモータ駆動装置21では、図3に示すように、車輪用軸受53の外輪58の径方向外側で平行軸歯車減速機38の第4歯車37をギヤハウジング24に対して回転自在に支持する転がり軸受51,52にシール65,66を設けている。このシール65,66は、アウトボード側およびインボード側に位置する転がり軸受51,52の外側開口部に設けられている。また、転がり軸受51,52とギヤハウジング24との径方向隙間にOリング67,68を配置している。
このように、転がり軸受51,52にシール65,66を設けたことにより、シール構造を転がり軸受51,52と一体化することでもって、転がり軸受51,52と別体で構成する単体のシールが不要となる。また、オイルシールよりも幅寸法が小さいOリング67,68を設けることで、ギヤハウジング24の内部に封入された潤滑油が外部に流出することを防止できる。
その結果、インホイールモータ駆動装置21全体の軸方向寸法を小さくできる。このように、軸方向にコンパクトなインホイールモータ駆動装置21を実現できることにより、インホイールモータ駆動装置21をホイール空間に収容させることが容易となる。インホイールモータ駆動装置21がホイール空間から食み出すことを回避できるので、ホイール周辺のサスペンション部品との干渉を防止できる。
また、インホイールモータ駆動装置21の軸方向寸法を小さくできることにより、車輪用軸受53をホイールセンタに近づけることが可能となる。このように、車輪用軸受53がホイールセンタに近づくことにより、車輪用軸受53が旋回荷重を受ける際に2列の転動体59,60で旋回荷重を均等に分配することができるので、車輪用軸受53の耐久性が向上する。
ここで、車輪用軸受53の外輪58と平行軸歯車減速機38の第4歯車37とをトルク伝達可能に連結するスプライン嵌合部69は荷重が負荷されることで摩耗し、摩耗粉が発生するおそれがある。
これに対して、この実施形態のインホイールモータ駆動装置21では、前述のスプライン嵌合部69の近傍に配置された転がり軸受51の外側開口部、つまり、スプライン嵌合部69側の開口部にシール65を設けている。これにより、転がり軸受51の内部に摩耗粉が侵入することを防止でき、摩耗粉の噛み込みによる転がり軸受51の損傷を回避することができる。
図3に示す実施形態では、アウトボード側およびインボード側に位置する転がり軸受51,52の外側開口部にシール65,66を設けた場合を例示したが、本発明はこれに限定されることなく、図4に示すような構造であってもよい。
図4に示す実施形態のインホイールモータ駆動装置21では、図3の実施形態と同様、アウトボード側に位置する転がり軸受52の外側開口部にシール66を設け、転がり軸受52とギヤハウジング24との径方向隙間にOリング68を配置すると共に、図4に示すように、車輪用軸受53のインボード側に位置する内輪56と固定軸55との径方向隙間にOリング70を配置している。
車輪用軸受53の内輪56と固定軸55とが相対的に回転しないので、オイルシールを配置しなくても、車輪用軸受53の内輪56と固定軸55との径方向隙間に配置されたOリング70によりシールすることができる。このように、オイルシールよりも幅寸法が小さいOリング70を使用することで、インホイールモータ駆動装置21全体の軸方向寸法を小さくすることに寄与できる。
以上の実施形態では、図5および図6に示すように、後輪14を駆動輪とした電気自動車11を例示したが、前輪13を駆動輪としてもよく、4輪駆動車であってもよい。なお、本明細書中で「電気自動車」とは、電力から駆動力を得る全ての自動車を含む概念であり、例えば、ハイブリッドカー等も含むものである。
本発明は前述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、さらに種々なる形態で実施し得ることは勿論のことであり、本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲に記載の均等の意味、および範囲内のすべての変更を含む。
21 インホイールモータ駆動装置
22 ケーシング
28 電動モータ
33〜36 歯車
37 出力歯車(第4歯車)
38 平行軸歯車減速機
51,52 支持軸受(転がり軸受)
53 車輪用軸受
55 固定軸
56,57 内輪
58 外輪
59,60 転動体
65,66 シール
70 Oリング
A 駆動部
B 減速部
C 軸受部

Claims (3)

  1. 電動モータで構成された駆動部と、複数の歯車からなる平行軸歯車減速機で構成された減速部と、車輪用軸受で構成された軸受部と、前記駆動部および減速部を収容するケーシングとを備えたインホイールモータ駆動装置であって、
    前記平行軸歯車減速機は、前記車輪用軸受に駆動力を伝達する出力歯車を有し、
    前記車輪用軸受は、前記ケーシングに対して固定配置された一対の内輪と、ケーシングに対して回転自在に支持され、車輪に取り付けるためのフランジを有する外輪と、前記内輪と外輪との間に介装された転動体とを備え、
    前記出力歯車を、前記車輪用軸受の外輪にスプライン嵌合により取り付け、
    前記平行軸歯車減速機の出力歯車を前記外輪の径方向外側にケーシングに対して支持軸受により回転自在に配置し、前記支持軸受にシールを設けたことを特徴とするインホイールモータ駆動装置。
  2. 前記支持軸受は、前記車輪用軸受のアウトボード側およびインボード側に位置する一対の軸受で構成され、少なくとも前記アウトボード側に位置する軸受の外側開口部にシールを設けた請求項1に記載のインホイールモータ駆動装置。
  3. 前記車輪用軸受の内輪に固定軸を嵌挿し、前記内輪と前記固定軸との径方向隙間にOリングを配置した請求項1又は2に記載のインホイールモータ駆動装置。
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