JP6796269B2 - 小便器装置 - Google Patents
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Description
このように構成された本発明によれば、上記制御装置の上記主点灯前モードは、上記小便器本体に接近する使用者の立ち止まりの契機となるような上記ターゲットマークの表示変化を使用者に与えることを抑制するように、上記光照射装置を、上記主点灯モードにおける光の照度よりも低い照度の低照度点灯状態に制御する又は未点灯状態で待機するように制御する。これにより、制御装置は、主点灯モードを実行する前に、検知装置による使用者の小便器本体への接近動作の検知に基づいて開始される主点灯前モードを実行する。よって、使用者が接近停止状態となる前の接近している途中の状態で主点灯モードが実行され、使用者がターゲット位置がボウル面上に指示されたことにより接近途中で立ち止まり、使用者が立ち止まった位置から放尿を行うことにより尿が小便器本体の外側に出てしまうことを抑制することができる。
このように構成された本発明によれば、制御装置は、検知装置によって使用者の接近動作が検知されているときに、報知装置により、使用者に使用者を検知している状態であることを光により報知することができる。よって、使用者が接近停止状態となる前に、光照射装置がターゲット位置をボウル面上に照射させなくとも、使用者は、自己が検知されている状態であることを報知装置により認識することができる。よって、使用者が小便器本体に接近中に使用者を検知していることを使用者に報知させ、使用者が小便器装置が故障していると誤認することを抑制できる。
このように構成された本発明によれば、光照射装置及び報知装置は、吐水装置内に収納されるので、小便器本体のボウル面に吐水装置が取付けられた状態で、光照射装置及び報知装置が吐水装置内に収納された状態となる。よって、光照射装置及び報知装置が独立して設けられることなく、小便器装置の意匠性の低下を抑制できる。また、ボウル面上の吐水装置に報知装置が設けられるので、使用者が報知装置を視認しやすくできる。
このように構成された本発明によれば、尿流の状態に応じて照射される光の状態を変化させるように光照射装置を制御することにより、例えば尿流が多い状態のときに光の照度を強める、又は例えば例えば尿流が比較的少ない状態のときに光の状態を点滅させる或いは光の照度を弱める等を実行させることができ、使用者に尿をターゲット位置に当てることを比較的強く意識させることができる。よって、尿が小便器本体の外側に出てしまうことをより抑制することができる。
まず、図1乃至図5を参照して、本発明の一実施形態による小便器装置を説明する。図1は本発明の一実施形態による小便器装置を示す斜視図であり、図2は本発明の一実施形態による小便器装置の断面図であり、図3は本発明の一実施形態による小便器装置を使用者視点での光照射装置からの照射イメージおよび投影された輝点を示す小便器装置の上方からの斜視図であり、図4は本発明の一実施形態による小便器装置の背面図であり、図5は本発明の一実施形態による小便器装置に取り付けられているスプレッダーを示す部分拡大断面図である。
なお、小便器装置の「後方」は、壁面に当接する小便器装置の背面側の方向とし、小便器装置の「前方」は、小便器装置を使用する使用者側から見て手前側の方向(「後方」の反対方向)とし、小便器装置を前方から見て右側の方向を右方向とし、前方から見て左側の方向を左方向とし、右方向及び左方向を小便器装置の側方として説明している。
図5に示すように、導水路26には、給水源に接続された給水部材32aから電磁弁34を介してスプレッダーの導水路26に接続する給水部材32bを経由して洗浄水が供給される。この電磁弁34は、制御装置20の制御信号に基づいて、所定のタイミングで開閉される。
主点灯前モードは、人体検知センサ16の検知状態において、主点灯モードを実行する前に、光照射装置12を、光照射を行わずに待機させる待機モードを備えている。本実施形態においては、制御装置20は、主点灯前モードの待機モードを、制御装置20が接近停止状態を判定するまで実行させる。
図6に示すように、光照射装置12は、光源となる第1発光ダイオード60を備えた光照射基板61と、第1発光ダイオード60の光を集光する集光レンズ65と、集光レンズ65で集光された光がボウル面4に向けて照射される方向に配置され、レンズの面形状の組合せと相対位置により、輝点Tをボウル面4(4a)上で適正な大きさで形成させるとともに、輝点Tでの明るさの確保と、その焦点を合わせるための組合せレンズA66および組合せレンズB67と、これらを内部に適正な配置で保持する光照射装置本体62とを備えている。なお本実施例では、小型かつ薄型で視認性の高い輝点Tを形成できるように、光照射装置12は2枚の組合せレンズで構成しているが、視認性を確保できれば、組合せレンズ部は1枚で構成することも可能である。
光照射装置12の内部に組込まれている各レンズは、レンズとしての機能だけでなく位置決め等も一体となった複雑な形状であるため、透明度が高いポリカーボネートやアクリル等の樹脂を採用している。
光照射装置本体62の光を照射する側には、内部への水や洗剤等の薬品の浸入等を防止するためのシール材A68を介して、清掃時等で組合せレンズB67が傷付くことを防止するためにガラス等の透過性が高く傷付きにくい材料の保護材69が配置され、この保護材69を保持するためのキャップ70が設けられている。
また、第1発光ダイオード60は、制御装置20からの指令により、所定の状態(光の照度やパターン等)で発光するように制御される。第1発光ダイオード60は、例えば、青色の光を発光する。第1発光ダイオード60は、発光する光の照度を変更可能である。第1発光ダイオード60を備える光照射基板61はハーネス64により制御装置20と電気的に接続されている。
このため、光照射装置本体62の光を照射する側と反対側の光照射基板61側のハーネス64を取り出す側も開口しており、スプレッダー10への水掛け清掃等でスプレッダー10内に浸入する水や洗剤等の薬品から保護するためや、第1発光ダイオード60の光が照射と逆方向に漏れるのを防止するため、図5で示すように光の透過性の少ない黒色等の充填材A63で開口部分を塞いでいる。
さらに、図2および図3の光照射装置12からの照射光を照射イメージLにより示すように、光が照射されて輝点Tが形成される面は曲面でかつ傾斜面である小便器本体2のボウル面4(4a)であるため、照射部位で適正な形状となるように照射する光の形状を割り掛け補正する必要があり、光照射装置12本体の内部には集光レンズ65で集光した光を割り掛け補正した形状に絞り込むための絞り材71を組込んでいる。
他にも、各レンズは透明度が高い樹脂で構成されているため、レンズ部位以外からの光の回り込みを抑制し、照射された輝点Tの輪郭を鮮明にするためにマスク材72も組込んでいる。なお、光照射装置本体62の内部の集光レンズ65と組合せレンズA66との間の導光路62c(図5参照)の内部は、壁面による反射の影響を抑えるため、抜き勾配を大きく取り、金型表面をエッチング処理した面で内壁面を構成している。
報知装置14は、光をスプレッダー10の前方に向けて照射する。報知装置14の前方側の部分のスプレッダーカバー24は光透過性を有するように形成されている。例えば、スプレッダーカバー24は樹脂により形成され、部分的に薄肉にすることで光透過性を確保している。報知装置14は、光源である第2発光ダイオード40と、清掃時にボウル洗浄をしないようにしたり任意で洗浄できるようにしたりするモード、不具合内容を確認するモード、また光照射装置12の照射光の明るさや点灯・点滅のパターンを切替えるモード等への切替えや各モード内でのスイッチとして機能させるための非接触型スイッチ41、例えば磁力を利用してオン状態にするリードスイッチとを備えた報知基板42と、これを収納する報知基板収納部38aを備えた報知装置本体38を備えている。報知基板42は、ハーネス44により制御装置20と電気的に接続されている。
報知装置本体38の報知基板収納部38aの後方には、報知基板42のハーネス44と光照射基板61のハーネス64とを取り出し、スプレッダー本体22の報知装置保持部22aに挿入する挿入部38eを備える。
挿入部38eには、報知基板収納部38aから引き込まれた光照射装置12のハーネス64と、報知装置14のハーネス44とをともに収納し、両ハーネスが小便器本体2の背面側に取り出せるようにされている。
報知基板収納部38aおよび挿入部38eは、スプレッダー10への水掛け清掃等でスプレッダー10内に浸入する水や洗剤等の薬品から保護するため、充填材B36や充填材37で覆われている。特に充填材36には、第2発光ダイオード40が配置されているため、光の透過性が高いものが使用されている。
また、報知装置本体38には報知基板収納部38aの他に、光照射装置12を収納保持する光照射装置収納部38bを備えている。光照射装置収納部38bを構成する両側面には、図6で示す光照射装置本体62の側面の組込み状態で下方側となる位置にある左右の下軸62bを回転軸として支持する左右の軸支持部38dが備えられ、さらに、光照射装置本体62の側面の組込み状態で上方側となる位置にある上軸62aの位置する部位が切りかかれており、その横には前記上軸62aを支持する軸受け部材80を保持する軸受け保持部38cが設けられている。軸受け部材80には図8に示すように、ガイド溝80bの他に、ねじ穴80aが設けられており、ねじ穴80aに調整ねじ81が螺合される。
光照射装置12は、報知装置本体38の光照射装置収納部38b内に、左右の軸支持部38dにより光照射装置本体62の左右の下軸62bを支持されるとともに、光照射装置本体62の上軸62aを軸受け保持部38cに組込み状態で上下に移動可能に保持された軸受け部材80の図8に示すガイド溝80bで支持された状態で収納されている。
図9に示すように報知装置14は、光照射装置12を光照射装置収納部38bに、調整ねじ81を羅合させた軸受け部材80を軸受け保持部38cに保持した状態で、スプレッダーカバー24の内部に固定ねじA82で固定される。この際に調整ねじ81のねじ頭81aは、スプレッダーカバー24に設けられたねじ頭保持部24aにて保持され、上下方向の動きを規制された状態で固定される。
このように調整ねじ81のねじ頭81aを保持しているので、調整ねじ81を締め付ける方向に回すことで軸受け部材80が下がり、光照射装置12の上軸62aがガイド溝80bにより前方に押出されて、輝点Tがボウル面4に近付く側に調整でき、逆に、調整ねじを緩める方向に回すことで軸受け部80材が上がり、光照射装置12の上軸62aがガイド溝により後方に押込まれて、輝点Tがボウル面4から遠ざかる側に調整できるようになっている。
また、スプレッダーカバー24に調整ねじ81を組込んだ状態で調整ねじ81の直下となる部位には、調整ねじ81を回す工具を差し込むための照射角度調整口24bが備えられており、小便器本体2の製造誤差や部品間の組立誤差等による輝点Tの位置ズレを、スプレッダー10を組込んだ後でも照射方向の角度を調整することができ、適正位置照射できるように補正することができるようになっている。
なお、左右方向のズレに対しては、スプレッダー10の小便器本体2への組込み固定する際同時に調整することが可能である。
報知装置14のスプレッダー10への組込みは、報知装置本体38の挿入部38eをスプレッダー本体22の報知装置保持部22aにシール材B45を介して挿入し、2本の固定ねじB83で、スプレッダーカバー24をスプレッダー本体22に固定する際に共締めして固定する。報知装置14の挿入部38eより取り出された光照射装置12のハーネス64と報知装置14のハーネス44の両ハーネスは、スプレッダー本体22のハーネス取出し口22bから取り出し、このハーネス取出し口22b周辺に対して、シール材B45が介在してシールするように組込まれる。
このように構成することで、スプレッダー10への水掛け清掃等でスプレッダー10内に浸入する水や洗剤等の薬品が、スプレッダーカバー24とスプレッダー本体22の間にシール材を設けなくても、小便器本体2の背面側に浸入することを防止できる。
図1および図3に示すように、スプレッダー10の取付け面であるボウル面4の正面部4aより前方において、スプレッダーカバー24は下方に設けられた吐水口部13や照射開口部28を除き、全体を覆われた構成となっている。また照射開口部28に対しては、光照射装置12の下端は露出せず、洗浄水の吐水口部13よりも上方に位置している。
このように組込むことにより、光照射装置12を使用者や清掃者が不用意に触ることを防止できるので、照射方向のずれによるボウル面4に形成される輝点Tのずれが生じることがなく、また、光照射装置12の下端に汚れやボウル面4の洗浄水の飛沫等が付着することを抑制でき、輝点Tでの照度の減衰や変形等への影響を防止することができる。
一方で、このような位置に光照射装置12を組込むと、スプレッダー10のボウル面4の正面部4aより前方に位置しているカバーの前方方向への厚みが増えてしまい、小便器装置1全体の外観イメージを損なう恐れがあるため、少なくとも光照射装置12の組込み状態での前方方向の厚みを可能な限り薄くする必要がある。
これに対して図6に示すように、組合せレンズB67のレンズ部の組込み状態で前方方向となる両端部をカットすることで薄型化をしている。
前記したように、光照射装置12には絞り材71が組込まれており、ボウル面4に形成される輝点Tが適正な形状となるように絞り材71にて照射する光の形状を割り掛け補正しており、図2の照射イメージLで示すように、投影されるボウル面4は照射方向に対して傾斜した面であるため、照射光の形状は輝点Tの形状に対して組込み状態での前方方向は、左右方向に比べて絞られた形状となっている。
このため、組込み状態での前方方向の照射光の強い光の範囲は、左右方向よりも狭くなっており、組合せレンズB67の前後方向の両端部を通過する照射光は弱く、この分をカットしても輝点Tでの明るさの減衰量を抑えることができている。
また一方で、輝点Tの形状は使用者が視認しやすい大きさにする必要もあるため、スプレッダー10の外観意匠を考慮した薄型でかつ小型に構成された光照射装置12の照射光は、ボウル面4に向けて拡大するように照射させる必要があり、これに対して図6に示すように、組合せレンズA66および組合せレンズB67の2つのレンズの凹面や凸面のレンズ部の形状の組合せと相対位置により、照射光を拡大させつつ、ボウル面4の輝点Tで焦点が合うように構成している。
図10は本発明の一実施形態による小便器装置の人体検知センサの動作を説明するブロック図である。
人体検知センサ16は、ボウル面4の上部の裏側に設けられている。人体検知センサ16は、いわゆるマイクロ波センサであり、電波(マイクロ波)をボウル面4の前方に向けて照射するように設けられている。人体検知センサ16は、小便器本体2の前に立ち小便器本体2を使用する使用者Aを検知する電波センサユニットを形成している。
図11は、本発明の一実施形態による小便器装置において、使用者の位置、使用者の接近状態判定、光照射装置の作動状態を示すタイミングチャートである。
制御装置20は、人体検知センサ16による検知により使用者が接近停止状態となったと判断される場合に、主点灯前モードを終了させ、主点灯モードを開始させる。制御装置20は、主点灯モードにおいて、使用者が小便を当てるべきターゲット位置を高照度点灯状態でボウル面4上に指示するように光照射装置12を制御する。
図12は、本発明の一実施形態による小便器装置の第1変形例において、使用者の位置、使用者の接近状態判定、光照射装置の作動状態を示すタイミングチャートである。
一実施形態による小便器装置1の第1変形例における使用者の接近に対する光照射装置12の動作は、上述の一実施形態による小便器装置1における使用者の接近に対する光照射装置12の動作とほぼ同じであるため、第1変形例の上述の一実施形態とは異なる点のみを説明し、同様な部分については同じ参照符号を付して説明を省略する。
時刻t3において、使用者が小便器本体2の近接領域における放尿位置に到着する場合に、制御装置20は、接近停止状態となったと仮状態として判断する。このとき、制御装置20は、使用者が接近状態から接近停止状態となったと判定する。接近停止状態は、例えば使用者が放尿のため放尿位置に立ち止まった状態である。制御装置20は、人体検知センサ16による検知により使用者が接近停止状態となったと判断される場合により確実に接近停止状態を確定させるために、接近停止状態の確定時間のカウントを開始する。制御装置20は、確定時間の間、主点灯前モードを継続させると共に接近停止状態の判定(後述する図15のS5参照)が継続するか否かの判定を行う。また、制御装置20は、確定時間の間、主点灯モードの実行開始を待機させる。
時刻t4以降については、一実施形態による小便器装置1における動作と同様であるので説明を省略する。
図13は、本発明の一実施形態による小便器装置の第2変形例において、使用者位置、使用者の接近状態判定、光照射装置の作動状態を示すタイミングチャートである。
一実施形態による小便器装置1の第2変形例における使用者の接近に対する光照射装置12の動作は、上述の一実施形態による小便器装置1における使用者の接近に対する光照射装置12の動作とほぼ同じであるため、第2変形例の上述の一実施形態とは異なる点のみを説明し、同様な部分については同じ参照符号を付して説明を省略する。
なお、さらなる変形例として、制御装置20は、主点灯前モードの低照度モードにおいて、光照射装置12を、低照度点灯状態から徐々に照度を変化(例えば増加)させるように制御してもよい。
時刻t4以降については、一実施形態による小便器装置1における動作と同様であるので説明を省略する。
図14は、本発明の一実施形態による小便器装置の第3変形例において、使用者の位置、使用者の接近状態判定、光照射装置の作動状態を示すタイミングチャートである。
一実施形態による小便器装置1の第3変形例における使用者の接近に対する光照射装置12の動作は、上述の一実施形態による小便器装置1における使用者の接近に対する光照射装置12の動作とほぼ同じであるため、第1変形例の上述の一実施形態とは異なる点のみを説明し、同様な部分については同じ参照符号を付して説明を省略する。
時刻t1及びt2においては、一実施形態による小便器装置1の第2変形例における使用者の接近に対する光照射装置の動作と同様であるので説明を省略する。
図15は、本発明の一実施形態による小便器装置の制御装置における使用者の検知から接近停止状態の判定の制御内容を示すフローチャートである。図15において、Sは各ステップを示している。
制御装置20は、この振幅値が所定の閾値以上となる場合(YESの場合)には、使用者が小便器本体2に近づき、人体検知センサ16の検知範囲内に入り、人体検知センサ16が使用者を検知したと判断できるので、S2に進む。例えば、図11の時刻t1に示すように、使用者が人体検知センサ16の検知領域内に入るとき、人体検知センサ16に検知された状態となる。制御装置20が人体検知センサ16が使用者を検知したと判定した場合、制御装置20は使用者が接近状態となったと判定する(図11の接近状態判定ありの状態)。
制御装置20は、この振幅値が所定の閾値未満となる場合(NOの場合)には、使用者が小便器本体2に十分に近づいておらず、人体検知センサ16の検知範囲外に位置していると判断できるので、再びS1に戻って判定を行う。
制御装置20は、この接近距離が所定の閾値以上となる場合(YESの場合)には、使用者が小便器本体2の近接領域の放尿位置に到着した可能性が高いと判断できるので、S3に進む。
制御装置20は、この接近距離が所定の閾値未満となる場合(NOの場合)には、使用者が依然として放尿位置まで到着していない可能性が高いと判断できるので、再びS2に戻って判定を行う。
制御装置20は、使用者の接近速度が、所定の閾値未満となる場合(YESの場合)には、使用者が放尿位置に到着して減速又は停止した可能性が高いと判断できるので、S5に進む。
制御装置20は、使用者の接近速度が、所定の閾値以上である場合(NOの場合)には、接近速度が閾値まで減速されておらず使用者が依然として放尿位置まで到着していない可能性が高いと判断できるので、再びS4に戻って判定を行う。
図16により、ステップS4に示すような使用者の接近速度が所定の閾値未満となるか否かの判定についてより詳細に説明する。
図16は本発明の一実施形態による小便器装置において、使用者の接近速度が所定の閾値未満となる場合に、制御装置が接近停止状態と判定する様子を示すタイミングチャートである。
使用者が小便器本体2に接近する前の待機状態の時刻t10において、使用者は人体検知センサ16の検知領域外に位置し、人体検知センサ16は、使用者を検知していない非検知状態となっている。人体検知センサ16は、使用者の非検知状態においては、外環境やノイズ等により非検知状態の揺らぎレベルの周波数となっている。このような非検知状態の周波数は一定周波数帯でわずかに揺らいでいる状態となっている。このとき、使用者の接近速度は検出されておらず、制御装置20は使用者が接近状態でないと判定している(接近状態判定なし)。
図17により、使用者の距離の変化量(移動量)が所定の閾値未満となるか否かの判定についてより詳細に説明する。図17は本発明の一実施形態による小便器装置において、使用者の距離の変化量が所定の閾値未満となる場合に、制御装置が接近停止状態と判定する様子を示すタイミングチャートである。
図18により、使用者の離反状態の動作が行われたか否かの判定についてより詳細に説明する。図18は本発明の一実施形態による小便器装置において、使用者の離反状態の動作が行われた場合に、制御装置が接近停止状態と判定する様子を示すタイミングチャートである。
使用者が小便器本体2に接近する前の待機状態の時刻t10において、使用者は人体検知センサ16の検知領域外に位置し、人体検知センサ16は、使用者を検知していない非検知状態となっている。時刻t10において、使用者の移動は検出されておらず、制御装置20は使用者が接近状態でないと判定している(接近状態判定なし)。
よって、時刻t15において、制御装置20は、離反状態が判定されことに基づいて接近状態が終了したと判断すると共に使用者が接近停止状態となったと判断する。制御装置20は、このようにして使用者の離反状態の動作が行われたか否かの判定を行う。制御装置20は、このようにして使用者の小便器本体2の放尿位置に停止した状態を認識し、使用者の接近停止状態として判定することができる。
図19は、本発明の一実施形態による小便器装置の制御装置における主点灯モードにおいて、光照射装置の照度、及び光照射装置の作動状態を示すタイミングチャートである。
図20は、本発明の一実施形態による小便器装置の第4変形例の制御装置における主点灯モードにおいて、光照射装置の照度、及び光照射装置の作動状態を示すタイミングチャートである。本発明の一実施形態による小便器装置1の第4変形例の制御装置20における主点灯モードについて、本発明の一実施形態による小便器装置1の制御装置20における主点灯モードと異なる点のみを説明する。
照度変化の事例を説明したが、光照射装置12に複数色の発光ダイオードを設けることにより光の色調を変化させる、例えば赤から青のように消火のイメージを表現するように光の色調を変化させてもよい。また、放尿開始時より尿流が弱く検知された場合に制御装置20が光照射装置12を点灯から点滅もしくは点滅周期を短くする等のように制御することも可能である。
さらに、制御装置20が使用者の立去りを判断する前に、尿流が検知されなくなってから所定時間経過した場合には、制御装置20は放尿の可能性がなくなり、光照射を継続する必要がない状態と判断し、主点灯モードを終了することで、電力の消費を抑制することも可能になる。
図21は、本発明の一実施形態による小便器装置の第5変形例の制御装置における主点灯モードにおいて、光照射装置の照度、及び光照射装置の作動状態を示すタイミングチャートである。本発明の一実施形態による小便器装置1の第5変形例の制御装置20における主点灯モードについて、本発明の一実施形態による小便器装置1の制御装置20における主点灯モードと異なる点のみを説明する。
時刻t22において、制御装置20は光照射装置12が消灯状態となると、光照射装置12をオン状態からオフ状態とさせ、主点灯モードを終了させる。
図22は、本発明の一実施形態による小便器装置の第6変形例の制御装置における主点灯モードにおいて、光照射装置の照度、及び光照射装置の作動状態を示すタイミングチャートである。本発明の一実施形態による小便器装置の第6変形例の制御装置における主点灯モードについて、本発明の一実施形態による小便器装置の制御装置における主点灯モードと異なる点のみを説明する。
図23は、本発明の一実施形態による小便器装置の第7変形例の制御装置における主点灯モードにおいて、光照射装置の照度、及び光照射装置の作動状態を示すタイミングチャートである。本発明の一実施形態による小便器装置の第7変形例の制御装置における主点灯モードについて、本発明の一実施形態による小便器装置の制御装置における主点灯モードと異なる点のみを説明する。
2 小便器本体
4 ボウル面
10 スプレッダー
12 光照射装置
14 報知装置
16 人体検知センサ
18 尿流検知センサ
20 制御装置
A 使用者
D 接近動作
E 離反動作
F 矢印
I 第1信号
Q 第2信号
T 輝点
L 照射イメージ
W 壁面
Claims (4)
- 使用者が小便を当てるべきターゲット位置の指示機能を備えた小便器装置であって、
小便を受けるボウル面及びこのボウル面の底部に設けられた排水口を備えた小便器本体と、
上記ボウル面に取り付けられ、上記ボウル面に洗浄水を吐水する吐水装置と、
上記小便器本体に接近する使用者の速度の変化又は上記小便器本体までの距離の変化を検知する検知装置と、
上記ボウル面上に光を照射することにより、使用者が小便を当てるべきターゲット位置をターゲットマークとして上記ボウル面上に指示する光照射装置と、
上記検知装置による検知に基づいて、上記光照射装置からの光の照射を制御する制御装置と、を有し、
上記制御装置は、
上記検知装置による使用者の検知に基づいて開始される主点灯前モードと、
上記検知装置による検知により使用者が接近停止状態となったとの判断に基づいて開始され、使用者が小便を当てるべきターゲット位置を上記ボウル面上に指示するように上記光照射装置を制御する主点灯モードと、を備え、
上記制御装置の上記主点灯前モードは、上記小便器本体に接近する使用者の立ち止まりの契機となるような上記ターゲットマークの表示変化を使用者に与えることを抑制するように、上記光照射装置を、上記主点灯モードにおける光の照度よりも低い照度の低照度点灯状態に制御する又は未点灯状態で待機するように制御することを特徴とする小便器装置。 - さらに、使用者に使用者を検知している状態であることを光により報知する報知装置を備え、
上記制御装置は、上記検知装置によって使用者の接近動作が検知されているときに上記報知装置による報知を実行させる、請求項1に記載の小便器装置。 - 上記光照射装置及び上記報知装置は、上記吐水装置内に収納される、請求項2に記載の小便器装置。
- さらに、上記ボウル面に対して放尿された尿流を検知する尿流検知装置を備え、
上記制御装置は、上記主点灯モードにおいて、上記尿流検知装置によって検知した尿流の状態に応じて照射される光の状態を変化させるように上記光照射装置を制御する、請求項1乃至3の何れか1項に記載の小便器装置。
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