JP6789846B2 - 吸収式冷凍機 - Google Patents
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Description
このような吸収式冷凍機においては、従来、例えば、排熱再生器に供給される温水を熱源として吸収液を加熱する一重効用運転と、当該吸収液を高温再生器が備えるガスバーナを熱源として加熱する一重二重効用運転とを可能に構成し、各運転の運転モードを切り替えるモード切替スイッチを備え、このモード切替スイッチにより、一重二重効用運転から一重効用運転に運転モードが切り換えられた場合、制御装置は、ガスバーナを停止するとともに、高温再生器内の吸収液の温度が、該吸収液が十分に希釈される所定温度以下に低下した場合に一重効用運転に移行するように制御する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
そのため、排熱回収熱量の低下傾向に対して適切な対応を実施することができず、COPを一定水準以上に保持することができなかった。
これによれば、制御装置により、排熱回収熱量が、定格排熱回収熱量の80%未満であると判断した場合、メンテナンス指示の予報発報を行うので、予報発報により適切な対応を行うことで、COPを一定水準以上に保持することができる。
これによれば、排熱回収熱量が低下している要因を提示するので、予報発報により、メンテナンス作業者が適切に対応することができる。
これによれば、排熱回収熱量が低下している要因を提示するので、予報発報により、メンテナンス作業者が適切に対応することができる。
これによれば、排熱回収熱量が低下している要因を提示するので、予報発報により、メンテナンス作業者が適切に対応することができる。
これによれば、排熱回収熱量が低下している要因を提示するので、予報発報により、メンテナンス作業者が適切に対応することができる。
これによれば、遠隔監視システムにより予報発報を行うことで、メンテナンス作業者に排熱回収熱量の低下を知らせることができる。
図1は、本実施形態に係る吸収式冷凍機の概略構成図である。吸収式冷凍機100は、冷媒に水を、吸収液に臭化リチウム(LiBr)水溶液を使用し、この吸収液を、熱源発生装置(例えば太陽熱温水器やコージェネレーション装置)で生成された比較的低温(例えば約80℃程度)の温水で加熱する排熱再生器を備える排熱回収型(いわゆるジェネリンク)の吸収冷温水機である。
また、吸収式冷凍機100は、低温熱交換器12と、高温熱交換器13と、冷媒ドレン熱回収器17と、稀吸収液ポンプ45と、中間吸収液ポンプ46と、濃吸収液ポンプ47と、冷媒ポンプ48とを備え、これらの各機器が吸収液管21〜25および冷媒管31〜35などを介して配管接続されて循環経路が構成されている。
また、冷水管14の伝熱管14Aの上流側には、当該冷水管14内を流通するブラインの入口側の温度を測定する冷水入口温度センサ70が設けられており、冷水管14の伝熱管14Aの下流側には、当該冷水管14内を流通するブラインの出口側の温度を測定する冷水出口温度センサ71が設けられている。冷水管14には、冷水管14の入口側と出口側の圧力差を検出する冷水差圧センサ72が設けられている。
吸収器2および凝縮器7には、吸収器2および凝縮器7に順次冷却水を流通させるための冷却水管15が設けられており、この冷却水管15の一部に形成された各伝熱管15A、15Bがそれぞれ吸収器2および凝縮器7内に配置されている。
排温水供給管16の排温水の入口側には、排温水入口温度センサ73が設けられており、排温水供給管16の排温水の出口側には、排温水出口温度センサ74が設けられている。排温水供給管16には、排温水供給管16の入口側と出口側の圧力差を検出する排温水差圧センサ75が設けられている。
この分岐稀吸収液管21Aは冷媒ドレン熱回収器17を経由した後に、稀吸収液管21の低温熱交換器12下流側で再び稀吸収液管21に合流する。この稀吸収液管21の他端には、排熱再生器9内に設けられる散布器9Aに接続される。
また、排熱再生器9の下部には、散布器9Aを通じて散布された吸収液が溜る吸収液溜りが形成され、この吸収液溜りには、中間吸収液ポンプ46を有する第1中間吸収液管22の一端が接続される。この第1中間吸収液管22の他端は、高温熱交換器13を経由した後、高温再生器5内に形成された熱交換部5Aの上方に位置する気層部5Bに開口している。
また、第1中間吸収液管22は、中間吸収液ポンプ46の下流側で第1分岐管22Aおよび第2分岐管22Bに分岐され、第1分岐管22Aは、高温熱交換器13を経由しないで、排気経路40に設けられた排ガス熱交換器41を経由した後、高温再生器5内の気層部5B内に開口している。第2分岐管22Bは低温再生器6内に開口している。
また、ガス管61には、燃料ガスの流量を検出するガス流量計65が設けられている。
第2中間吸収液管23の他端は、低温再生器6と吸収器2とを繋ぐ濃吸収液管25に接続されている。また、第2中間吸収液管23の高温熱交換器13上流側と吸収器2とは開閉弁V1が介在する吸収液管24により接続されている。
低温再生器6の吸収液溜り6Aには、濃吸収液管25の一端が接続され、この濃吸収液管25の他端は、吸収器2の気層部2B上部に設けられる濃液散布器2Cに接続されている。濃吸収液管25には濃吸収液ポンプ47および低温熱交換器12が設けられている。この低温熱交換器12は、低温再生器6の吸収液溜り6Bから流出した濃吸収液の温熱で第2稀吸収液管21Cを流れる稀吸収液を加熱するものである。
中間吸収液ポンプ46の運転が停止している場合には、排熱再生器9の吸収液溜りから流出した吸収液は、第1中間吸収液管22、第1バイパス管26、濃吸収液ポンプ47、低温熱交換器12および濃吸収液管25を通じて、吸収器2内に供給される。さらに、濃吸収液ポンプ47の運転が停止した場合には、排熱再生器9の吸収液溜りから流出した吸収液は、第1中間吸収液管22、第1バイパス管26、第2バイパス管27および濃吸収液管25を通じて吸収器2内に供給される。
また、凝縮器7の冷媒液溜り7Aには、この冷媒液溜り7Aから流出した冷媒が流れる冷媒管34の一端が接続され、この冷媒管34の他端は、下方に湾曲したUシール部34Aを介して蒸発器1の気層部1Aに接続されている。
蒸発器1の下方には、液化した冷媒が溜る冷媒液溜り1Bが形成され、この冷媒液溜り1Bと蒸発器1の気層部1A上部に配置される散布器1Cとは冷媒ポンプ48が介在するに冷媒管35により接続されている。
図2は、本実施形態の制御構成を示すブロック図である。
図2に示すように、本実施形態の吸収式冷凍機100は、コントローラ50を備えており、コントローラ50は、制御装置51を備えている。制御装置51は、吸収式冷凍機100の各部を中枢的に制御するものであり、演算実行部としてのCPU、このCPUによって実行可能な基本制御プログラムや所定のデータ等を不揮発的に記憶するROM、RAM、その他の周辺回路などを備えている。
また、制御装置51には、冷水入口温度センサ70、冷水出口温度センサ71、冷水差圧センサ72、排温水入口温度センサ73、排温水出口温度センサ74は、排温水差圧センサ75およびガス流量計65の検出信号がそれぞれ入力されるように構成されている。
また、コントローラ50は、メモリ52と、タイマ53と、操作部54と、運転表示部55とをそれぞれ備えている。
排熱があると判断した場合は、制御装置51は、排温水入口温度センサ73および排温水出口温度センサ74による排温水入口温度および排温水出口温度を取得し、排温水出入口温度差を算出する。また、排温水差圧センサ75による排温水差圧値を取得する。
そして、制御装置51は、以下の式に基づいて排熱回収熱量を算出する。
排熱回収熱量=(排温水出入口温度差÷定格排温水出入口温度差)×(排温水差圧値÷定格排温水差圧値)0.5×定格排熱回収熱量
図3は、冷房負荷に対する排熱回収熱量を示すグラフである。
本実施形態においては、前述のように安定運転時の排熱回収熱量を算出し(図3中点で示す)、排熱回収熱量の平均値を求めるものである。図3おいて実線は、冷房負荷に対する定格排熱回収熱量を示している。
すなわち、制御装置51は、排熱回収熱量<定格排熱回収熱量×80(%)の場合には、排熱回収熱量が低下していると判断するように構成されている。
ここで、排熱回収熱量が定格排熱回収熱量の80%未満の場合に、排熱回収熱量が低下していると破断するようにしたのは、システム上、排熱利用の基準が80%に設定されているためである。
なお、制御装置51により、排熱回収熱量が定格排熱回収熱量の80%未満であると判断した場合、コントローラ50から遠隔監視システム80にその情報を送信し、遠隔監視システム80によりメンテナンス指示の予報発報を行うようにしてもよい。
そのため、制御装置51は、「平均排温水入口温度<定格排温水入口温度−5℃」であるか否か判断するとともに、「平均排温水出入口温度差<定格排温水出入口温度差×80%」であるか否かを判断し、「平均排温水入口温度<定格排温水入口温度−5℃」であり、かつ、「平均排温水出入口温度差<定格排温水出入口温度差×80%」であると判断した場合には、排熱供給温度が低下している要因の確認を促すようにメンテナンス指示を行う。
そのため、制御装置51は、「平均排温水流量<定格排温水流量×80%」であるか否かを判断し、「平均排温水流量<定格排温水流量×80%」であると判断した場合には、排温水流量が低下している要因の確認を促すようにメンテナンス指示を行う。
この場合には、制御装置51は、吸収式冷凍機100の内部の真空度が低下していると判断した場合に、真空度が低下している要因の確認を促すようにメンテナンス指示を行う。
なお、吸収式冷凍機100において、真空度低下の予報発報を行う制御が行われている場合には、ガス使用量の増加による予報発報と、真空度低下の予報発報とが同時に発報されている場合に、真空度低下の確認を促す予報発報を行うようにしてもよい。
このメンテナンスの実施により、排熱回収熱量が定格排熱回収熱量の80%以上になった場合には、制御装置51は、排熱回収熱量が増加したと判断して、遠隔監視システム80にメンテナンスの処置内容と結果を送信し、遠隔監視システム80により、遠隔監視レポートとして処置内容と結果をユーザに連絡する。
冷房運転時においては、冷水管14を介して図示しない熱負荷にブライン(例えば、冷水)が循環供給される。制御装置51は、ブラインの蒸発器1の出口側温度(冷水出口温度センサ71にて検出される温度)が所定の設定温度、例えば7℃になるように吸収式冷凍機100に投入される熱量が制御される。
具体的には、制御装置51は、例えば、熱負荷が大きく、かつ、排温水供給管16を介して排熱再生器9に供給する温水の温度が所定温度(例えば、85℃)に達している時には、排温水供給管16から排熱再生器9に温水を定格量供給すると共に、全てのポンプ45〜48を起動し、かつ、ガスバーナ4においてガスを燃焼させ、冷水出口温度センサ71が計測するブラインの温度が所定の7℃となるようにガスバーナ4の火力を制御する。
高温再生器5に送られた中間吸収液は、この高温再生器5でガスバーナ4による火炎および高温の燃焼ガスにより加熱されるため、この中間吸収液中の冷媒が蒸発分離する。高温再生器5で冷媒を蒸発分離して濃度が上昇した中間吸収液は、高温熱交換器13を経由して濃吸収液管25に送られ、低温再生器6を経由した吸収液と合流する。
伝熱管14Aの上に散布された冷媒液は、伝熱管14Aの内部を通るブラインから気化熱を奪って蒸発するため、伝熱管14Aの内部を通るブラインは冷却され、こうして温度を下げたブラインが冷水管14から熱負荷に供給されて冷房などの冷却運転が行われる。
そして、蒸発器1で蒸発した冷媒は吸収器2に入り、低温再生器6より供給されて上方から散布される濃吸収液に吸収されて、吸収器2の稀吸収液溜り2Aに溜り、稀吸収液ポンプ45によって排熱再生器9に搬送される循環を繰り返す。
一方、排熱再生器9で分離生成した冷媒蒸気は、低温再生器6を経由して凝縮器7の冷媒液溜り7Aに入り、冷媒管34を経由して蒸発器1に流入する。
蒸発器1内に流入した冷媒液は、冷媒ポンプ48の運転により散布器1Cから冷水管14の伝熱管14Aの上に散布され、伝熱管14A内を通るブラインから熱を奪って蒸発し、吸収器2に入って上方から散布される吸収液に吸収される循環が行われる。なお、吸収液が冷媒を吸収する際に発生する熱は、吸収器2内に配置される冷却水管15の伝熱管15Aにより冷却される。
本実施形態においては、制御装置51は、冷房運転が開始された場合(ST1)、排温水入口温度センサにより、排温水の入口温度を検出し、排温水入口温度が70℃以上であるか否かを判断する(ST2)。排温水入口温度が70℃以上である場合(ST2:YES)、制御装置51は、排熱があると判断する。
排熱があると判断した場合は、制御装置51は、1日のうちの所定時間(この場合には、所定時間が13時の例を示している)になったか否かを判断し(ST3)、所定時間になった場合には(ST3:YES)、制御装置51は、排熱回収熱量を算出する(ST4)。
制御装置51は、月末になったら(ST6:YES)、平均の排熱回収熱量が定格排熱回収熱量の80%以上か否かを判断する(ST7)。
そして、排熱回収熱量が定格排熱回収熱量の80%未満の場合(ST7:NO)、制御装置51は、排熱回収熱量が低下していると判断し、メンテナンスを指示する予報発報を行う(ST8)。
このメンテナンスの実施後(ST9:YES)、制御装置51は、排熱回収熱量を算出し(ST10)、排熱回収熱量が80%以上か否かを判断する(ST11)。
排熱回収熱量が定格排熱回収熱量の80%以上となった場合には(ST11:YES)、制御装置51は、排熱回収熱量が増加したと判断して、遠隔監視システム80にメンテナンスの処置内容と結果を送信し、遠隔監視システム80により、遠隔監視レポートとして処置内容と結果をユーザに連絡する(ST12)。
これによれば、制御装置51により、排熱回収熱量が、定格排熱回収熱量の80%未満であると判断した場合、メンテナンス指示の予報発報を行うので、予報発報により適切な対応を行うことで、COPを一定水準以上に保持することができる。
これによれば、排熱回収熱量が低下している要因を提示するので、予報発報により、メンテナンス作業者が適切に対応することができる。
これによれば、排熱回収熱量が低下している要因を提示するので、予報発報により、メンテナンス作業者が適切に対応することができる。
これによれば、排熱回収熱量が低下している要因を提示するので、予報発報により、メンテナンス作業者が適切に対応することができる。
これによれば、排熱回収熱量が低下している要因を提示するので、予報発報により、メンテナンス作業者が適切に対応することができる。
これによれば、遠隔監視システム80により予報発報を行うことで、メンテナンス作業者に排熱回収熱量の低下を知らせることができる。
例えば、前記実施形態においては、温水の排熱(温排水)を熱源として用いる排熱利用型の吸収式冷凍機に適用した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、蒸気の排熱を熱源として用いる排熱利用型の吸収式冷凍機にも適用することができる。
2 吸収器
4 ガスバーナ
5 高温再生器
6 低温再生器
7 凝縮器
9 排熱再生器
12 低温熱交換器
13 高温熱交換器
14 冷水管
15 冷却水管
16 排温水供給管
21 稀吸収液管
45 稀吸収液ポンプ
46 中間吸収液ポンプ
47 濃吸収液ポンプ
48 冷媒ポンプ
50 コントローラ
51 制御装置
52 メモリ
53 タイマ
65 ガス流量計
70 冷水入口温度センサ
71 冷水出口温度センサ
72 冷水差圧センサ
73 排温水入口温度センサ
74 排温水出口温度センサ
75 排温水差圧センサ
80 遠隔監視システム
100 吸収式冷凍機
Claims (5)
- 排熱再生器、高温再生器、低温再生器、蒸発器、凝縮器および吸収器を備え、これらを配管接続して吸収液および冷媒の循環経路をそれぞれ形成してなる排熱利用型の吸収式冷凍機において、
排熱回収熱量を算出し、1ヶ月間の平均排熱回収熱量が、定格排熱回収熱量の80%未満であると判断した場合、メンテナンス指示の予報発報を行う制御装置を備え、
前記制御装置は、平均排温水入口温度<定格排温水入口温度−5℃であり、かつ、平均排温水出入口温度差<定格排温水出入口温度差×80%であると判断した場合には、排熱供給温度が低下して排熱回収熱量が低下していると判断することを特徴とする吸収式冷凍機。 - 前記制御装置は、平均排温水流量<定格排温水流量×80%であると判断した場合には、排温水流量が低下している要因の確認を促す発報を行うことを特徴とする請求項1に記載の吸収式冷凍機。
- 真空度低下していることを検出する真空度検出手段を備え、
前記制御装置は、前記真空度検出手段により真空度が低下していると判断した場合に、真空度の確認を促す発報を行うことを特徴とする請求項1に記載の吸収式冷凍機。 - 前記制御装置は、排熱供給温度の低下、排温水流量の低下および真空度の低下と判断している場合以外には、機器の運転状態の確認を促す発報を行うことを特徴とする請求項1に記載の吸収式冷凍機。
- 前記制御装置と通信可能な遠隔監視システムを備え、
前記制御装置から送られる情報に基づいて、前記遠隔監視システムにより、予報発報を行うことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の吸収式冷凍機。
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