JP6789771B2 - 電子写真用部材、プロセスカートリッジおよび電子写真装置 - Google Patents

電子写真用部材、プロセスカートリッジおよび電子写真装置 Download PDF

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Description

本発明は、電子写真装置に用いられる電子写真用部材、該電子写真用部材を有するプロセスカートリッジおよび電子写真装置に関する。
電子写真装置において、現像ローラ、帯電部材、トナー供給ローラ、クリーニングブレードおよび現像ブレードの如き電子写真用部材として、例えば、1×10〜1×10Ωの如き電気抵抗値(以降、「抵抗値」という)を有する導電層を備えた電子写真用部材が用いられている。特許文献1には、特定のカチオン構造を有するイオン液体を導電剤として含むゴム状弾性体からなる導電性ゴム部材をコア部材の周囲に設けた導電性ロールが記載されている。また、特許文献2には、軸体の外周面に形成された弾性層と、該弾性層の外周面に形成されたウレタンコート層を有し、該ウレタンコート層が、ウレタン樹脂と、ピリジニウム系イオン液体およびアミン系イオン液体から選ばれる少なくとも一方のイオン液体とを含む導電性ローラが記載されている。
特開2003−202722号公報 特開2011−53658号公報
近年、電子写真装置には、より苛酷な環境下においても高画質、高耐久性を維持できることが求められている。本発明者らの検討によれば、特許文献1に係る導電性ロールや特許文献2に係る導電性ローラは、特に温度0℃の如き低温環境下において抵抗値が上昇する場合があった。
本発明は、温度0℃の如き低温環境下においても抵抗値の上昇が少ない電子写真用部材の提供に向けたものである。また、本発明は、高品位な電子写真画像を安定して出力できる電子写真装置およびそれに用いられるプロセスカートリッジの提供に向けたものである。
本発明の一態様によれば、導電性の基体と樹脂層とを有する電子写真用部材であって、該樹脂層は、下記構造式(1)および(2)からなる群より選択される少なくとも1つの構造と、下記構造式(3)〜(6)からなる群より選択される少なくとも1つのカチオン構造とを有する樹脂と、アニオンと、を含む電子写真用部材が提供される:
Figure 0006789771
(構造式(1)中、R1は、水素原子、フッ素原子またはメチル基を表す。X1は、式(X101)もしくは(X102)から選択されるいずれかの構造またはフッ素原子を表す:
Figure 0006789771
式(X101)および(X102)中、Y1は、炭素数1以上6以下のフルオロアルキル基を表す。);
Figure 0006789771
(構造式(2)中、R2は、水素原子またはメチル基を表す。X2は、式(X201)または(X202)から選択されるいずれかの構造を表す。
Figure 0006789771
式(X201)および(X202)中、R3〜R5は、各々独立に、炭素数1以上4以下の炭化水素鎖を表す。Y2は、直鎖または分岐を有するシリコーン基を表す。);
Figure 0006789771
(構造式(3)中、R6は、水素原子または炭素数1以上4以下の炭化水素基を表す。Z1〜Z3のうちの少なくとも1つは、構造式(Z101)〜(Z103)からなる群より選択されるいずれかの構造を表し、それ以外は、炭素数1以上4以下の炭化水素基を表す。
Figure 0006789771
(構造式(4)中、R7およびR8は、各々独立に、構造式(4)における含窒素複素環が、5員環、6員環または7員環を形成するために必要な炭化水素鎖を表す。Z4〜Z7のうちの少なくとも1つは、構造式(Z101)〜(Z103)からなる群より選択されるいずれかの構造を表し、それ以外は、水素原子または炭素数1以上4以下の炭化水素基を表す。構造式(4)における含窒素複素環に含まれる2つのNのうち一方はNである。)
Figure 0006789771
(構造式(5)中、R9は、構造式(5)における含窒素複素環が、5員環、6員環または7員環を形成するために必要な炭化水素鎖を表す。Z8〜Z10のうちの少なくとも1つは、構造式(Z101)〜(Z103)からなる群より選択されるいずれかの構造を表し、それ以外は、水素原子または炭素数1以上4以下の炭化水素基を表す。)
Figure 0006789771
(構造式(6)中、R10は、構造式(6)における含窒素複素環が、5員環、6員環または7員環を形成するために必要な炭化水素鎖を表す。Z11〜Z13のうちの少なくとも1つは、構造式(Z101)〜(Z103)からなる群より選択されるいずれかの構造を表し、それ以外は、水素原子または炭素数1以上4以下の炭化水素基を表す。)
Figure 0006789771
(構造式(Z101)〜(Z103)中、R11、R12およびR13は、各々独立に、直鎖または分岐を有する炭化水素鎖を表す。記号「*」は、構造式(3)における窒素原子との結合部位、または、構造式(4)〜(6)における含窒素複素環を構成する窒素原子もしくは炭素原子との結合部位を表し、記号「**」は、該樹脂を構成するポリマー鎖中の炭素原子との結合部位を表す。)。
また、本発明の他の態様によれば、電子写真装置の本体に着脱可能に構成されているプロセスカートリッジであって、電子写真用部材の少なくとも1つが、上記の電子写真用部材であるプロセスカートリッジが提供される。
さらに、本発明の他の態様によれば、電子写真感光体を備えている電子写真装置であって、電子写真用部材の少なくとも1つが、上記の電子写真用部材である電子写真装置が提供される。
本発明の一態様によれば、温度0℃の如き低温環境下においても抵抗値の上昇が少ない電子写真用部材が得られる。また本発明の他の態様によれば、高品位な電子写真画像を安定して出力できる電子写真装置およびそれに用いられるプロセスカートリッジが得られる。
本発明の一実施形態に係る電子写真用ローラの概略断面図である。 本発明の一実施形態に係る電子写真用ブレードの概略断面図である。 本発明の一実施形態に係る電子写真装置の概略断面図である。 本発明の一実施形態に係るプロセスカートリッジの概略構成図である。 現像ローラの抵抗値を評価するための冶具の概略構成図である。
本発明者らは、前記目的を達成すべく鋭意検討を重ねた。その結果、特定の化学構造を有する樹脂とアニオンとを樹脂層に含む電子写真用部材を用いることにより、温度0℃の如き低温環境下においても抵抗値の上昇が抑制されることを見出し、本発明を為すに至った。
(1)電子写真用部材
本発明の一実施形態に係る電子写真用部材は、導電性の基体と、該基体上の少なくとも一層の導電性の樹脂層を有する。
電子写真用部材の一例として、ローラ形状の電子写真用部材(電子写真用ローラ)を図1(a)〜(c)に示す。図1(a)に示す電子写真用ローラ1Aは、導電性の基体2と、その外周に設けられた導電性の樹脂層3とからなる。図1(b)に示すように、基体2と樹脂層3との間に、さらに弾性層4が設けられていてもよい。また、電子写真用ローラ1Aは、図1(c)に示すように、弾性層4と樹脂層3の間に中間層5を配置した3層構造であってもよく、中間層5が複数配置された多層構成であってもよい。電子写真用ローラ1Aにおいて、本発明の一実施形態に係る効果をより効果的に奏するためには、図1(a)〜(c)に示すように、樹脂層3が電子写真用ローラ1Aの最表層として存在していることが好ましい。また、電子写真用ローラ1Aは、弾性層4を有することが好ましい。
なお、電子写真用ローラ1Aの層構成は、樹脂層3が電子写真用ローラ1Aの最表層に存在するものに限定されるものではない。電子写真用ローラ1Aの具体例としては、基体2とその外周に設けられた導電性の樹脂層3の上にさらに表面層を有するものや、樹脂層3を中間層5として有するものが挙げられる。
また、電子写真用部材の他の例として、ブレード形状の電子写真用部材(電子写真用ブレード)が挙げられる。図2(a)、(b)は、電子写真用ブレード1Bの概略断面図である。図2(a)に示す電子写真用ブレード1Bは、導電性の基体2と、その外周に設けられた導電性の樹脂層3とから構成されている。図2(b)に示す電子写真用ブレード1Bにおいては、基体2と樹脂層3との間にさらに弾性層4が設けられている。
電子写真用部材は、現像ローラ、帯電部材、トナー供給ローラ、現像ブレード、およびクリーニングブレードに用いることが可能である。特に、現像ローラ、現像ブレードおよびトナー供給ローラとして好適に用いることが可能である。以下、本発明の一実施形態に係る電子写真用部材の構成を詳細に説明する。
<基体>
基体2は、電子写真用部材の支持部材、および場合によっては電極として機能する。基体2は、アルミニウム、銅合金、ステンレス鋼の如き金属または合金;クロム又はニッケルで鍍金処理を施した鉄;導電性を有する合成樹脂の如き導電性の材質で構成される。電子写真用部材がローラ形状である場合、基体2は、中実円柱状または中空円筒状であり、電子写真用部材がブレード形状である場合、基体2は、薄板形状である。
<弾性層>
弾性層4は、特に、電子写真用部材がローラ形状である場合において(電子写真用ローラ1A)、電子写真用ローラ1Aと感光体との当接部において、所定の幅のニップを形成するために必要な弾性を電子写真用ローラ1Aに与えるものである。弾性層4は、ゴム材料の成形体であることが好ましい。ゴム材料としては、以下のものが挙げられる。エチレン−プロピレン−ジエン共重合ゴム、アクリルニトリル−ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、天然ゴム、イソプレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴム、エピクロロヒドリンゴム、ウレタンゴム。これらは1種を単独で、または2種以上を混合して用いることができる。これらの中でも、圧縮永久歪みおよび柔軟性の観点から、シリコーンゴムが好ましい。シリコーンゴムとしては、付加硬化型のシリコーンゴムの硬化物が挙げられる。
弾性層4の成形方法としては、液状ゴム材料を型成形する方法や、混練ゴム材料を押出し成形する方法が挙げられる。弾性層の厚さは、0.3mm以上4.0mm以下であることが好ましい。
弾性層4には、導電性を付与するために、導電性付与剤が適宜配合される。導電性付与剤としては、カーボンブラック;アルミニウム、銅の如き導電性金属;酸化錫、酸化チタンの如き導電性金属酸化物の微粒子を用いることができる。これらの中でも、比較的容易に入手でき、良好な導電性が得られる点から、カーボンブラックが好ましい。導電性付与剤としてカーボンブラックを用いる場合は、ゴム100質量部に対してカーボンブラックを2〜50質量部配合することが好ましい。
弾性層4には、非導電性充填剤、架橋剤、触媒の如き各種添加剤が適宜配合されていてもよい。非導電性充填剤としては、シリカ、石英粉末、酸化チタン、又は炭酸カルシウムが挙げられる。架橋剤としては、ジ−t−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン又はジクミルパーオキサイドが挙げられる。触媒としては、白金触媒が挙げられる。
<樹脂層>
以下、本発明の一実施形態における樹脂層3の構成について、詳細に説明する。本発明の一実施形態に係る樹脂層は、前記構造式(1)および(2)からなる群より選択される少なくとも1つの構造と、前記構造式(3)〜(6)からなる群より選択される少なくとも1つの構造とを有する樹脂と、アニオンとを含む。
本発明に係る樹脂のうち、構造式(1)で示される構造は、例えば、フルオロエチレン、フルオロアルキル基を有するビニル化合物、フルオロアルキル基を有する(メタ)アクリレートに由来する構造を表す。また、構造式(2)で示される構造は、例えば、シリコーン基を有する(メタ)アクリレートに由来する構造を表す。なお、「(メタ)アクリレート」は、メタクリレートあるいはアクリレートを意味する(以下、同様)。
同様に、構造式(3)〜(6)からなる群より選択される少なくとも1つの構造は、例えば、カチオン構造中に水酸基、アミノ基、グリシジル基を少なくとも1個有するイオン化合物と、ポリイソシアネートやメラミン等とを反応させることにより得られる。構造式(3)〜(6)において、構造式(Z101)は、例えば、カチオンに導入された水酸基と、マトリックス樹脂が有するイソシアネート基とが反応して形成される残基である。構造式(Z102)は、例えば、カチオンに導入されたアミノ基と、マトリックス樹脂が有するイソシアネート基とが反応して形成される残基である。構造式(Z103)は、例えば、カチオンに導入されたグリシジル基と、マトリックス樹脂が有する水酸基とが反応して形成される残基である。
Figure 0006789771
本発明に係る樹脂と、アニオンとを含有する樹脂層を有することによって、0℃近辺の低温域での抵抗値の上昇が抑制されるという予期せぬ効果を奏する理由について、本発明者らは以下のように推測している。
一般的に、イオン導電剤を添加した樹脂は、低温域において、イオン化合物が解離してカチオンとアニオンとなる比率(イオン化率)が低下する。すなわち、低温域では、カチオンとアニオンとがイオン結合した「塩」になりやすいため、導電性が低下する傾向にある。そのため、低温域での導電性の低下を抑制するためには、イオン化合物がカチオンとアニオンに解離した状態を安定化させる必要がある。
本発明において、該樹脂は、カチオン部位の近傍に、水酸基、アミノ基またはグリシジル基と、イソシアネート基とが反応した残基(反応残基)に由来する構造式(Z101)〜(Z103)で示される構造を少なくとも1個有することを特徴とする。この反応残基がカチオン部位の近傍に存在すると、該カチオンと該反応残基との水素結合による相互作用によって、カチオンの正電荷が安定化されて、低温域でのイオン化率の向上に寄与すると考えられる。
また、該樹脂中に存在する構造式(1)および(2)で示される構造は、それぞれフッ素原子およびシリコーン成分を含有するため、相対的に疎水性の部位である。一方、構造式(3)〜(6)で示されるカチオン構造は、親水性を有する部位である。そのため、樹脂中で親水部同士、疎水部同士が密集しやすくなると考えられる。その結果、構造式(3)〜(6)中のカチオン構造が密集し、同一密集領域内において、カチオン構造の周囲に存在する別のカチオン構造の反応残基からも、カチオンの安定化作用を受けると考えられる。以上述べた2つのカチオン安定化作用により、低温域においても、高いイオン化率が維持され、抵抗値の上昇が抑制されると考えられる。
以下に、構造式(1)および(2)で示される構造と、構造式(3)〜(6)で示されるカチオン構造について詳細に説明する。
Figure 0006789771
構造式(1)中、R1は、水素原子、フッ素原子またはメチル基を表す。X1は、(X101)もしくは(X102)から選択されるいずれかの構造またはフッ素原子を表す。
式(X101)および(X102)中、Y1は、炭素数1以上6以下のフルオロアルキル基を表す。
構造式(1)で示される構造としては、例えば、ポリフルオロエチレン、または、フルオロアルキル(メタ)アクリレート、フルオロアルキルビニル化合物に由来する構造が挙げられる。
ポリフルオロエチレンとしては、具体的には、例えば、1−フルオロエチレン、1,1−ジフルオロエチレンが挙げられる。構造式(1)で示される構造とともに、1,1,2−トリフルオロエチレン、1,1,2,2−テトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン、α,β,β−トリフルオロスチレンを共重合した構造とすることもできる。
フルオロアルキル(メタ)アクリレートとしては、具体的には、例えば、2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3,3−ペンタフルオロエチル(メタ)アクリレート、2−(パーフルオロエチル)エチル(メタ)アクリレート、2−(パーフルオロブチル)エチル(メタ)アクリレート、2−(パーフルオロヘキシル)エチル(メタ)アクリレート、1H,1H,3H−テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、1H,1H,3H−ヘキサフルオロブチル(メタ)アクリレート、1H,1H,5H−オクタフルオロペンチル(メタ)アクリレート、1H,1H,7H−ドデカフルオロ(メタ)アクリレート、1H−1−(トリフルオロメチル)トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、1,2,2,2−テトラフルオロ−1−(トリフルオロメチル)エチル(メタ)アクリレートが挙げられる。
フルオロアルキルビニル化合物としては、具体的には、例えば、トリフルオロメチルエチレン、パーフルオロエチルエチレン、4,4,4−トリフルオロ−1−ブテン、パーフルオロブチルエチレン、パーフルオロヘキシルエチレン、3−(パーフルオロブチル)−1−プロペン、3−(パーフルオロヘキシル)−1−プロペンが挙げられる。
構造式(1)で示される構造を有する市販のポリオール材料を用いることも可能である。市販品(いずれも商品名)としては、例えば、セフラルコート(登録商標)PX−40、A202B、A606X、CF803(以上、セントラル硝子社製);ルミフロン(登録商標)LF−100、LF−200、LF−302、LF−400、LF−554、LF−600、LF−986N(旭硝子社製);ザフロンFC−110、FC−220、FC−250、FC−275、FC−310、FC−575、XFC−973(以上、東亞合成社製);ゼッフル(登録商標)GK−510(ダイキン工業社製);フルオネートシリーズ(大日本インキ化学工業社製)等を挙げることができる。
Figure 0006789771
構造式(2)中、R2は、水素原子またはメチル基を表す。X2は、式(X201)または(X202)から選択されるいずれかの構造を表す。
式(X201)および(X202)中、R3〜R5は、各々独立に、炭素数1以上4以下の炭化水素鎖を表す。Y2は、直鎖または分岐を有するシリコーン基を表す。
構造式(2)で示される構造としては、例えば、シリコーン基を有する(メタ)アクリレートに由来する構造が挙げられる。シリコーン基を有する(メタ)アクリレートとしては、シロキサン結合を側鎖に有する重合性化合物が挙げられ、各種市販品を用いることができる。具体的には、片末端変性ジメチルポリシロキサンとしては、以下の市販品(いずれも商品名)を用いることができる。サイラプレーン(登録商標)FM−0711、サイラプレーンFM−0725(以上、JNC社製)、およびX−22−174DX(信越化学工業社製)。また、X−22−2426、X−22−174ASX(いずれも商品名、信越化学工業社製)を用いることもできる。これらのシロキサン結合を側鎖に有する重合性化合物は、1種を単独で、または2種以上を混合して使用することができる。
本発明に係る樹脂層は、構造式(1)で示される構造と、構造式(2)で示される構造の両方を含むことがより好ましい。比較的疎水性が高い構造式(1)で示される構造は、前述のカチオン構造を密集させる効果がより高い。さらに、低温域において該樹脂の結晶性を低下しやすい構造式(2)で示される構造を含むことにより、アニオンの移動度の低下も抑制されて、より高い効果が得られると考えられる。
構造式(1)または(2)で示される構造単位を有する部分の数平均分子量は、通電時の抵抗値の上昇を抑制する効果と相溶性の両観点から、2000以上、70000以下であることが好ましい。構造式(1)および(2)で示される構造の両方を有する場合は、各々の構造単位を有する部分の数平均分子量の合計が2000以上、70000以下であることが好ましい。数平均分子量が2000以上であると、通電時の抵抗変動抑制に優れ、70000以下であるとバインダー樹脂との相溶性に優れる。
(カチオン構造)
本実施形態に係る樹脂は、構造式(3)〜(6)からなる群より選択される少なくとも1つのカチオン構造を分子内に有する。これらの構造は、例えば、カチオン構造中に水酸基、アミノ基、グリシジル基を少なくとも1個有するイオン化合物と、ポリイソシアネートを反応させることにより得られる。
構造式(3)〜(6)において、Z1〜Z3のうちの少なくとも1つ、Z4〜Z7のうちの少なくとも1つ、Z8〜Z10のうちの少なくとも1つ、およびZ11〜Z13のうちの少なくとも1つは、各々独立に、下記構造式(Z101)〜(Z103)からなる群より選択されるいずれかの構造を表す。
Figure 0006789771
構造式(Z101)〜(Z103)中、R11、R12およびR13は、各々独立に、直鎖または分岐を有する炭化水素鎖を表す。該炭化水素鎖としては、炭素数1以上8以下のアルキレン基が好ましい。記号「*」は、該構造式(3)における窒素原子との結合部位、または、該構造式(4)〜(6)における含窒素複素環を構成する窒素原子もしくは炭素原子との結合部位を表し、記号「**」は、該樹脂を構成するポリマー鎖中の炭素原子との結合部位を表す。
構造式(Z101)は、例えば、カチオンに導入された水酸基と、マトリックス樹脂が有するイソシアネート基とが反応して形成される残基である。
構造式(Z102)は、例えば、カチオンに導入されたアミノ基と、マトリックス樹脂が有するイソシアネート基とが反応して形成される残基である。
構造式(Z103)は、例えば、カチオンに導入されたグリシジル基と、マトリックス樹脂が有する水酸基とが反応して形成される残基である。
Figure 0006789771
構造式(3)中、R6は、水素原子または炭素数1以上4以下の炭化水素基を表す。該炭化水素基としては、アルキル基が好ましい。Z1〜Z3のうちの少なくとも1つは、構造式(Z101)〜(Z103)からなる群より選択されるいずれかの構造を表し、それ以外は、炭素数1以上4以下の炭化水素基を表す。該炭化水素基としては、アルキル基が好ましい。構造式(3)は、具体的には、樹脂との結合部を有するアンモニウムカチオンを表す。
構造式(3)で示される構造は、例えば水酸基、アミノ基、グリシジル基を少なくとも1個有するイオン化合物を、イソシアネートと反応させることにより得られる。
構造式(3)で示される構造を与える、水酸基を有するカチオンとしては、具体的には、例えば、
2−ヒドロキシエチルトリメチルアンモニウムカチオン、2−ヒドロキシエチルトリエチルアンモニウムカチオン、4−ヒドロキシブチルトリメチルアンモニウムカチオン、4−ヒドロキシブチル−トリ−n−ブチルアンモニウムカチオン、8−ヒドロキシオクチルトリメチルアンモニウムカチオン、8−ヒドロキシオクチル−トリ−n−ブチルアンモニウムカチオン;
ビス(ヒドロキシメチル)ジメチルアンモニウムカチオン、ビス(2−ヒドロキシエチル)ジメチルアンモニウムカチオン、ビス(3−ヒドロキシプロピル)ジメチルアンモニウムカチオン、ビス(4−ヒドロキシブチル)ジメチルアンモニウムカチオン、ビス(8−ヒドロキオクチル)ジメチルアンモニウムカチオン、ビス(8−ヒドロキオクチル)−ジ−n−ブチルアンモニウムカチオン;
トリス(ヒドロキシメチル)メチルアンモニウムカチオン、トリス(2−ヒドロキシエチル)メチルアンモニウムカチオン、トリス(3−ヒドロキシプロピル)メチルアンモニウムカチオン、トリス(4−ヒドロキシブチル)メチルアンモニウムカチオン、トリス(8−ヒドロキシオクチル)メチルアンモニウムカチオン;およびこれらの誘導体が挙げられる。
アミノ基、グリシジル基を有するアンモニウムカチオンとしては、上記カチオン中の水酸基を、アミノ基、グリシジル基で置換した構造のカチオンが挙げられる。
Figure 0006789771
構造式(4)中、R7およびR8は、各々独立に、構造式(4)における含窒素複素環が、5員環、6員環または7員環を形成するために必要な炭化水素鎖を表す。Z4〜Z7のうちの少なくとも1つは、構造式(Z101)〜(Z103)からなる群より選択されるいずれかの構造を表し、それ以外は、水素原子または炭素数1以上4以下の炭化水素基を表す。該炭化水素基としては、アルキル基が好ましい。少なくとも、Z4またはZ5のいずれか1つは、構造式(Z101)〜(Z103)からなる群より選択されるいずれかの構造であることが好ましい。構造式(4)における含窒素複素環に含まれる2つのNのうち一方はNである。構造式(4)は、具体的には、樹脂との結合部を有し、環構造中に窒素原子を2個含む複素環カチオンを表す。
構造式(4)における含窒素複素環としては、イミダゾリウム、イミダゾリジニウム、イミダゾリニウム;ピラジニウム、ピリミジニウム、ピペラジニウム;[1,3]−ジアゼパニウム、[1,4]−ジアゼパニウムが挙げられる。該含窒素複素環は、5員環または6員環であることが好ましく、イミダゾリウムがより好ましい。
一例として、構造式(4)で示される構造を与える、イミダゾリウム環構造を有し、水酸基を有するカチオンを以下に挙げる。
1−メチル−3−ヒドロキシメチルイミダゾリウムカチオン、1−メチル−3−(2−ヒドロキシエチル)イミダゾリウムカチオン、1−メチル−3−(3−ヒドロキシプロピル)イミダゾリウムカチオン、1−メチル−3−(4−ヒドロキシブチル)イミダゾリウムカチオン、1−メチル−3−(6−ヒドロキシヘキシル)イミダゾリウムカチオン、1−メチル−3−(8−ヒドロキシオクチル)イミダゾリウムカチオン、1−エチル−3−(2−ヒドロキシエチル)イミダゾリウムカチオン、1−n−ブチル−3−(2−ヒドロキシエチル)イミダゾリウムカチオン、1,3−ジメチル−2−(2−ヒドロキシエチル)イミダゾリウムカチオン、1,3−ジメチル−2−(4−ヒドロキシブチル)イミダゾリウムカチオン、1,3−ジメチル−4−(2−ヒドロキシエチル)イミダゾリウムカチオン;
1,3−ビスヒドロキシメチルイミダゾリウムカチオン、1,3−ビス(2−ヒドロキシエチル)イミダゾリウムカチオン、2−メチル−1,3−ビスヒドロキシメチルイミダゾリウムカチオン、2−メチル−1,3−ビス(2−ヒドロキシエチル)イミダゾリウムカチオン、4−メチル−1,3−ビス(2−ヒドロキシエチル)イミダゾリウムカチオン、2−エチル−1,3−ビス(2−ヒドロキシエチル)イミダゾリウムカチオン、4−エチル−1,3−ビス(2−ヒドロキシエチル)イミダゾリウムカチオン、2−n−ブチル−1,3−ビス(2−ヒドロキシエチル)イミダゾリウムカチオン、4−n−ブチル−1,3−ビス(2−ヒドロキシエチル)イミダゾリウムカチオン、1,3−ビス(3−ヒドロキシプロピル)イミダゾリウムカチオン、1,3−ビス(4−ヒドロキシブチル)イミダゾリウムカチオン、1,3−ビス(6−ヒドロキシヘキシル)イミダゾリウムカチオン、1,3−ビス(8−ヒドロキシオクチル)イミダゾリウムカチオン、1−メチル−2,3−ビス(2−ヒドロキシエチル)イミダゾリウムカチオン、1−メチル−3,4−ビス(2−ヒドロキシエチル)イミダゾリウムカチオン、1−メチル−3,5−ビス(2−ヒドロキシエチル)イミダゾリウムカチオン;
1,2,3−トリスヒドロキシメチルイミダゾリウムカチオン、1,2,3−トリス(2−ヒドロキシエチル)イミダゾリウムカチオン、1,2,3−トリス(3−ヒドロキシプロピル)イミダゾリウムカチオン、1,2,3−トリス(4−ヒドロキシブチル)イミダゾリウムカチオン、1,2,3−トリス(6−ヒドロキシヘキシル)イミダゾリウムカチオン、1,2,3−トリス(8−ヒドロキシオクチル)イミダゾリウムカチオン、1,3,4−トリス(2−ヒドロキシエチル)イミダゾリウムカチオン、1,3,4−トリス(3−ヒドロキシプロピル)イミダゾリウムカチオン、1,3,4−トリス(4−ヒドロキシブチル)イミダゾリウムカチオン、1,3,4−トリス(6−ヒドロキシヘキシル)イミダゾリウムカチオン、1,3,4−トリス(8−ヒドロキシオクチル)イミダゾリウムカチオン;およびこれらの誘導体。
アミノ基、グリシジル基を有するカチオンとしては、上記カチオン中の水酸基を、アミノ基、グリシジル基で置換した構造のカチオンが挙げられる。
構造式(3)〜(6)で示されるカチオン構造の中でも、構造式(4)で示されるカチオン構造を有する樹脂を含む場合、カチオンの化学構造に起因して、低温域でもイオン化率が高いため、0℃の如き低温環境下においても抵抗値が上昇しにくく、好ましい。
Figure 0006789771
構造式(5)および(6)中、R9およびR10は、各々独立に、構造式(5)または(6)における含窒素複素環が、5員環、6員環または7員環を形成するために必要な炭化水素鎖を表す。Z8〜Z10のうちの少なくとも1つ、およびZ11〜Z13のうちの少なくとも1つは、構造式(Z101)〜(Z103)からなる群より選択されるいずれかの構造を表し、それ以外は、水素原子または炭素数1以上4以下の炭化水素基を表す。該炭化水素基としては、アルキル基が好ましい。構造式(5)において、少なくとも、Z8またはZ9のいずれか1つは、構造式(Z101)〜(Z103)からなる群より選択されるいずれかの構造であることが好ましい。また、構造式(6)において、Z11は、構造式(Z101)〜(Z103)からなる群より選択されるいずれかの構造であることが好ましい。構造式(5)および(6)は、具体的には、樹脂との結合部を有し、環構造中に窒素原子を1個含む複素環カチオンを表す。
構造式(5)における含窒素複素環としては、ピロリジニウム、ピロリウム、ピロリニウム;ピペリジニウム;アゼパニウムが挙げられる。該含窒素複素環は、5員環または6員環であることが好ましく、ピロリジニウムがより好ましい。
構造式(6)における含窒素複素環は、5員環または6員環であることが好ましく、ピリジニウムがより好ましい。
一例として、構造式(5)で示される構造を与える、ピロリジニウム環構造を有し、水酸基を有するカチオンを以下に挙げる。
1−メチル−1,2−ビス(2−ヒドロキシエチル)ピロリジニウムカチオン、1−エチル−1,2−ビス(2−ヒドロキシエチル)ピロリジニウムカチオン、1−ブチル−1,2−ビス(2−ヒドロキシエチル)ピロリジニウムカチオン、1−メチル−1,2−ビス(4−ヒドロキシブチル)ピロリジニウムカチオン;およびこれらの誘導体。
一例として、構造式(6)で示される構造を与える、ピリジニウム環構造を有し、水酸基を有するカチオンを以下に挙げる。
1−ヒドロキシメチルピリジニウムカチオン、1−(2−ヒドロキシエチル)ピリジニウムカチオン、1−(3−ヒドロキシプロピル)ピリジニウムカチオン、1−(4−ヒドロキシブチル)ピリジニウムカチオン、1−(6−ヒドロキシヘキシル)ピリジニウムカチオン、1−(8−ヒドロキシオクチル)ピリジニウムカチオン、2−メチル−1−(2−ヒドロキシエチル)ピリジニウムカチオン、3−メチル−1−(2−ヒドロキシエチル)ピリジニウムカチオン、4−メチル−1−(2−ヒドロキシエチル)ピリジニウムカチオン、3−エチル−1−(2−ヒドロキシエチル)ピリジニウムカチオン、3−n−ブチル−1−(2−ヒドロキシエチル)ピリジニウムカチオン、1−メチル−2−ヒドロキシメチルピリジニウムカチオン、1−メチル−3−ヒドロキシメチルピリジニウムカチオン、1−メチル−4−ヒドロキシメチルピリジニウムカチオン、1−メチル−2−(2−ヒドロキシエチル)ピリジニウムカチオン、1−メチル−3−(2−ヒドロキシエチル)ピリジニウムカチオン、1−メチル−4−(2−ヒドロキシエチル)ピリジニウムカチオン、1−エチル−3−(2−ヒドロキシエチル)ピリジニウムカチオン、1−n−ブチル−3−(2−ヒドロキシエチル)ピリジニウムカチオン、2−メチル−4−n−ブチル−1−(2−ヒドロキシエチル)ピリジニウムカチオン;
1,2−ビスヒドロキシメチルピリジニウムカチオン、1,3−ビスヒドロキシメチルピリジニウムカチオン、1,4−ビスヒドロキシメチルピリジニウムカチオン、1,2−ビス(2−ヒドロキシエチル)ピリジニウムカチオン、1,3−ビス(2−ヒドロキシエチル)ピリジニウムカチオン、1,4−ビス(2−ヒドロキシエチル)ピリジニウムカチオン、1,2−ビス(3−ヒドロキシプロピル)ピリジニウムカチオン、1,3−ビス(3−ヒドロキシプロピル)ピリジニウムカチオン、1,4−ビス(3−ヒドロキシプロピル)ピリジニウムカチオン、1,2−ビス(4−ヒドロキシブチル)ピリジニウムカチオン、1,3−ビス(4−ヒドロキシブチル)ピリジニウムカチオン、1,4−ビス(4−ヒドロキシブチル)ピリジニウムカチオン、1,2−ビス(6−ヒドロキシヘキシル)ピリジニウムカチオン、1,3−ビス(6−ヒドロキシヘキシル)ピリジニウムカチオン、1,4−ビス(6−ヒドロキシヘキシル)ピリジニウムカチオン、1,2−ビス(8−ヒドロキシオクチル)ピリジニウムカチオン、1,3−ビス(8−ヒドロキシオクチル)ピリジニウムカチオン、1,4−ビス(8−ヒドロキシオクチル)ピリジニウムカチオン、2−メチル−1,3−ビス(2−ヒドロキシエチル)ピリジニウムカチオン、2−エチル−1,3−ビス(2−ヒドロキシエチル)ピリジニウムカチオン、5−メチル−1,3−ビス(2−ヒドロキシエチル)ピリジニウムカチオン、5−エチル−1,3−ビス(2−ヒドロキシエチル)ピリジニウムカチオン;
1,2,4−トリスヒドロキシメチルピリジニウムカチオン、1,2,4−トリス(2−ヒドロキシエチル)ピリジニウムカチオン、1,2,4−トリス(3−ヒドロキシプロピル)ピリジニウムカチオン、1,2,4−トリス(4−ヒドロキシブチル)ピリジニウムカチオン、1,2,4−トリス(6−ヒドロキシヘキシル)ピリジニウムカチオン、1,2,4−トリス(8−ヒドロキシオクチル)ピリジニウムカチオン、1,3,5−トリスヒドロキシメチルピリジニウムカチオン、1,3,5−トリス(2−ヒドロキシエチル)ピリジニウムカチオン、1,3,5−トリス(3−ヒドロキシプロピル)ピリジニウムカチオン、1,3,5−トリス(4−ヒドロキシブチル)ピリジニウムカチオン、1,3,5−トリス(6−ヒドロキシヘキシル)ピリジニウムカチオン、1,3,5−トリス(8−ヒドロキシオクチル)ピリジニウムカチオン;およびこれらの誘導体。
アミノ基、グリシジル基を有するカチオンとしては、上記カチオン中の水酸基を、アミノ基、グリシジル基で置換した構造のカチオンが挙げられる。
(アニオン)
本発明に係る樹脂層は、構造式(1)および(2)からなる群より選択される少なくとも1つの構造と、構造式(3)〜(6)からなる群より選択される少なくとも1つのカチオン構造とともに、アニオンを含有することを特徴とする。
アニオンとしては、フルオロアルキルスルホニルイミドアニオン、フルオロスルホニルイミドアニオン、フルオロアルキルスルホネートアニオン、フルオロスルホネートアニオン、フルオロアルキルカルボン酸アニオン、フルオロアルキルメチドアニオン、フルオロホウ酸アニオン、フルオロリン酸アニオン、ジシアナミドアニオン、チオシアネートアニオン、ビスオキサラトホウ酸アニオン、過塩素酸アニオン、およびこれらの誘導体が挙げられる。
フルオロアルキルスルホニルイミドアニオンとしては、具体的には、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドアニオン、ビス(ペンタフルオロエタンスルホニルイミドアニオン、ビス(ヘプタフルオロプロパンスルホニル)イミドアニオン、ビス(ノナフルオロブタンスルホニル)イミドアニオン、ビス(ドデカフルオロペンタンスルホニル)イミドアニオン、ビス(パーフルオロヘキサンスルホニル)イミドアニオンの如き、炭素数1以上6以下のフルオロアルキル基を有するフルオロアルキルスルホニルイミドアニオン、および、N,N−ヘキサフルオロプロパン−1,3−ジスルホニルイミドの如き環状のフルオロアルキルスルホニルイミドアニオンが挙げられる。
フルオロスルホニルイミドアニオンとしては、具体的には、ビス(フルオロスルホニル)イミドアニオンが挙げられる。
フルオロアルキルスルホネートアニオンとしては、具体的には、トリフルオロメタンスルホン酸アニオン、フルオロメタンスルホン酸アニオン、パーフルオロエタンスルホン酸アニオン、パーフルオロプロパンスルホン酸アニオン、パーフルオロブタンスルホン酸アニオン、パーフルオロペンタンスルホン酸アニオン、パーフルオロヘキサンスルホン酸アニオン、パーフルオロオクタンスルホン酸アニオンが挙げられる。
フルオロアルキルカルボン酸アニオンとしては、具体的には、トリフルオロ酢酸アニオン、パーフルオロプロピオン酸アニオン、パーフルオロ酪酸アニオン、パーフルオロ吉草酸アニオン、パーフルオロカプロン酸アニオンが挙げられる。
フルオロアルキルメチドアニオンとしては、具体的には、トリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチドアニオン、トリス(パーフルオロエタンスルホニル)メチドアニオン、トリス(パーフルオロプロパンスルホニル)メチドアニオン、トリス(パーフルオロブタンスルホニル)メチドアニオン、トリス(パーフルオロペンタンスルホニル)メチドアニオン、トリス(パーフルオロヘキサンスルホニル)メチドアニオン、トリス(パーフルオロオクタンスルホニル)メチドアニオン等のフッ化アルキルスルホニルメチドアニオンが挙げられる。
フルオロホウ酸アニオンとしては、具体的には、例えばテトラフルオロホウ酸アニオンが挙げられる。
フルオロリン酸アニオンしては、具体的には、例えばヘキサフルオロリン酸アニオンが挙げられる。
これらのアニオンの中でも、フルオロアルキルスルホニルイミドアニオン、フルオロスルホニルイミドアニオン、フルオロホウ酸アニオン、ジシアナミドアニオン、チオシアネートアニオンは、低温環境下における導電性の低下がより少ないため、特に好ましい。
(マトリックス樹脂)
本発明において、樹脂層は、構造式(1)、(2)で示される構造および構造式(3)〜(6)で示される構造以外の構造を有する樹脂をマトリックス樹脂として含むことが好ましい。
マトリックス樹脂として含まれる樹脂としては、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、またはメラミンの如きアミノ樹脂が挙げられる。皮膜の強度およびトナー帯電性の観点から、ポリウレタン樹脂、メラミン架橋樹脂が好ましい。中でも、熱硬化性ポリエーテルポリウレタン樹脂、熱硬化性ポリエステルポリウレタン樹脂は、柔軟性を併せ持つため好適に用いられる。これらの熱硬化性ポリウレタン樹脂は、ポリエーテルポリオールやポリエステルポリオール等の公知のポリオール成分と、イソシアネート化合物との反応により得られる。
ポリオール成分としては、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオールまたはポリカーボネートポリオール、ポリオレフィンポリオール、アクリルポリオール、が挙げられる。これらの中でも、自己膜補強性、およびイオン化合物との相溶性の観点から、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオールまたはポリカーボネートポリオール、およびこれらとイソシアネートを反応させたウレタンプレポリマーポリオールが好ましい。
ポリエーテルポリオールとしては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコールが挙げられる。
またポリエステルポリオールとしては、以下のものが挙げられる。1,4−ブタンジオール、3−メチル−1,4−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコールの如きジオール成分、またはトリメチロールプロパンの如きトリオール成分と、アジピン酸、無水フタル酸、テレフタル酸、ヘキサヒドロキシフタル酸の如きジカルボン酸との縮合反応により得られるポリエステルポリオール。
また、ポリカーボネートポリオールとしては、以下のものが挙げられる。1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコールの如きジオール成分と、ホスゲン、ジメチルカーボネートの如きジアルキルカーボネート、または、エチレンカーボネートの如き環状カカーボネートとの縮合反応により得られるポリカーボネートポリオール。
ポリウレタン樹脂を用いる際、下記構造式(7)〜(10)で示される分岐状のエーテル構造、構造式(11)で示される分岐状のエステル構造を有するポリオールを用いた場合には、マトリックス樹脂としての結晶性が低下し、温度0℃の如き低温環境下における抵抗値がより低下するため、特に好ましい。すなわち、マトリックス樹脂は、下記構造式(7)〜(11)からなる群より選択されるいずれかの構造を有するポリオールとイソシアネート化合物との反応物を含有することが好ましい。
Figure 0006789771
構造式(7)および(8)で示される構造は、例えば、3−メチルテトラヒドロフランを開環重合して得られるポリエーテルポリオールを用いることによって得られる。
構造式(9)および(10)で示される構造は、例えば、プロピレンオキシドを開環重合して得られるポリエーテルポリオールを用いることによって得られる。
構造式(11)で示される構造は、例えば、3−メチル−1,5−ペンタンジオールとアジピン酸等のジカルボン酸との縮合反応により得られるポリエステルポリオールを用いることによって得られる。または、3−メチル−1,5−ペンタンジオールとホスゲン、ジメチルカーボネートの如きジアルキルカーボネートとを用いることによっても得られる。
これらのポリオール成分は必要に応じて、あらかじめ2,4−トリレンジイソシアネート(TDI)、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)の如きイソシアネート化合物により鎖延長したプレポリマーとしてもよい。
イソシアネート化合物としては、特に限定されるものではないが、エチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)の如き脂肪族ポリイソシアネート;イソホロンジイソシアネート(IPDI)、シクロヘキサン1,3−ジイソシアネート、シクロヘキサン1,4−ジイソシアネートの如き脂環式ポリイソシアネート;2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート(TDI)、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ポリメリックジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネートの如き芳香族イソシアネート;およびこれらの共重合物やイソシアヌレート体、TMPアダクト体、ビウレット体、そのブロック体を用いることができる。これらの中でも、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリメリックジフェニルメタンジイソシアネートの如き芳香族イソシアネートが好ましい。
ポリオール成分とイソシアネート化合物とは、ポリオール成分中の水酸基1.0に対して、イソシアネート化合物中のイソシアネート基の比率(モル比)が1.0以上2.0以下の範囲となるように混合させることが好ましい。混合比が上記範囲内であれば、未反応成分の残存を抑制することが可能である。
(樹脂層形成用塗料の作製)
マトリックス樹脂としてウレタン樹脂を用いる場合、例えば以下の材料を混合し、反応させることにより、本発明の樹脂層形成用塗料が得られる。
1.マトリックス樹脂を形成する材料として、
・ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール等
・ポリイソシアネート
2.構造式(1)および/または構造式(2)で示される構造を有するポリオール
3.カチオン構造中に、水酸基、アミノ基、グリシジル基から選択される少なくとも1つを含むイオン化合物
なお、これらの反応後の状態は、例えば、熱分解GC/MS、FT−IR、NMR等による公知の手段で分析することにより確認することができる。
樹脂層中における、構造式(1)および/または構造式(2)で示される構造を有するポリオールの含有量は、マトリックス樹脂100質量部に対して、1質量部以上20質量部以下であることが好ましい。
樹脂層中における、式(3)〜(6)からなる群より選択される少なくとも1つで示される構造の含有量は、導電性、通電による抵抗変動抑制の観点から、マトリックス樹脂100質量部に対して、1質量部以上10質量部以下であることが好ましい。
(樹脂層の形成方法)
樹脂層の形成方法としては、特に限定されるものではないが、スプレー塗工、浸漬塗工、又はロールコート法が挙げられる。これらの中でも、特開昭57−5047号公報に記載されているような、浸漬槽の上端から塗料をオーバーフローさせる浸漬塗工方法は、樹脂層を形成する方法として簡便かつ生産安定性に優れているため、好ましく用いられる。
樹脂層の厚さは、1.0μm以上20.0μm以下であることが好ましい。
(樹脂層中のその他の成分)
樹脂層は、必要に応じて、シリカ、石英粉末、酸化チタン、酸化亜鉛および炭酸カルシウムの如き非導電性充填剤を含有してもよい。これらの非導電性充填剤は、樹脂層形成用塗料に添加することにより、樹脂層の形成工程において該塗料をコーティングする際に、成膜助剤としての機能を発揮する。かかる非導電性充填剤の含有率は、樹脂層を形成する樹脂100質量部に対して、10質量部以上30質量部以下であることが好ましい。
また、樹脂層は、必要に応じて、本発明の効果を妨げない範囲で、導電性充填剤を含有してもよい。導電性充填剤としては、カーボンブラック;アルミニウム、銅の如き導電性金属;酸化亜鉛、酸化錫、酸化チタンの如き導電性金属酸化物の微粒子を用いることができる。これらの中でも、カーボンブラックは、比較的容易に入手でき、導電付与性と補強性が高いため特に好ましく用いられる。
樹脂層が最表層である場合において、電子写真用部材としてある程度の表面粗度が求められる場合は、樹脂層に粗さ制御のための微粒子(粗さ制御用微粒子)を添加してもよい。粗さ制御用微粒子としては、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、またはフェノール樹脂の微粒子を用いることができる。粗さ制御用微粒子の体積平均粒径は、1μm以上15μm以下であることが好ましい。樹脂層中の粗さ制御用粒子の含有量は、樹脂層を形成する樹脂100質量部に対して、1質量部以上50質量部以下であることが好ましい。
(2)電子写真装置
本発明に係る電子写真用部材は、電子写真装置における現像ローラ、帯電ローラ、トナー供給ローラ、および現像ブレード、クリーニングブレードとして好適に用いることができる。電子写真用部材は、磁性一成分トナーや非磁性一成分トナーを用いた非接触型現像装置および接触型現像装置、ならびに二成分トナーを用いた現像装置のいずれの現像装置にも適用することができる。
図3は、本発明に係る電子写真用部材を、一成分トナーを用いた接触型現像装置の現像ローラとして搭載した電子写真装置の一例を示す概略断面図である。現像装置22は、一成分トナーとしてトナー15を収容したトナー容器20と、現像ローラ16と、現像ローラ16へトナーを供給するトナー供給ローラ19と、現像ローラ16上のトナー層の厚さを規制する現像ブレード21とを含む。現像ローラ16は、トナー容器20内の長手方向に延在する開口部に位置し、感光体18に対して接触設置されている。なお、感光体18、クリーニングブレード26、廃トナー収容容器25、帯電ローラ24は、電子写真装置本体に配備されていてもよい。現像装置22は、ブラック(Bk)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色トナーに用意されており、カラー印刷を可能としている。
以下、電子写真装置のプリント動作を説明する。感光体18は、矢印方向に回転し、感光体18を帯電処理するための帯電ローラ24によって一様に帯電される。次いで、露光手段であるレーザー光23により、感光体18の表面に静電潜像が形成される。該静電潜像は、現像装置22によって、感光体18に対して接触配置される現像ローラ16からトナー15が付与されることにより、トナー像として可視化される(現像)。現像は露光部にトナー像を形成する、いわゆる反転現像である。感光体18上に形成されたトナー像は、転写部材である転写ローラ29によって記録媒体である紙34に転写される。紙34は、給紙ローラ35および吸着ローラ36を経て装置内に給紙され、エンドレスベルト状の転写搬送ベルト32によって、感光体18と転写ローラ29の間に搬送される。転写搬送ベルト32は、従動ローラ33、駆動ローラ28、テンションローラ31により稼働している。現像ローラ16、現像ブレード21および吸着ローラ36には、バイアス電源30から電圧が印加されている。トナー像が転写された紙34は、定着装置27により定着処理され、装置外に排紙されて、プリント動作が終了する。一方、転写されずに感光体18上に残存した転写残トナーは、感光体表面をクリーニングするためのクリーニング部材であるクリーニングブレード26により掻き取られ、廃トナー収容容器25に収納される。クリーニングされた感光体18は、以上のプリント動作を繰り返し行う。
(3)プロセスカートリッジ
本発明に係る、上記電子写真用部材は、プロセスカートリッジにおける現像ローラ、帯電ローラ、トナー供給ローラ、および現像ブレード、クリーニングブレードとして好適に用いることができる。図4は、本発明の一態様に係るプロセスカートリッジの一例の概略断面図である。図4において、上記電子写真用部材は、現像ローラ16として搭載されている。プロセスカートリッジ17は、電子写真装置の本体に着脱可能に構成されている。プロセスカートリッジ17は、現像ローラ16と現像ブレード21とを備える現像装置22、電子写真感光体18、クリーニングブレード26、廃トナー収容容器25、および帯電ローラ24が一体化されたものである。現像装置22は、さらにトナー容器20を含み、トナー容器20内には、トナー15が充填されている。トナー容器20内のトナー15は、トナー供給ローラ19によって現像ローラ16の表面に供給され、現像ブレード21によって、現像ローラ16の表面に所定の厚みのトナー15の層が形成される。
以下に本発明に係る具体的な実施例および比較例について示す。まず、構造式(1)、(2)で示される構造を有する樹脂の原料を合成した。
<構造式(1)、(2)で示される構造を有する樹脂の合成>
(樹脂L−1の合成)
撹拌装置、温度計、還流管、滴下装置および窒素ガス導入管を備えた反応容器に、乾燥メチルエチルケトン42.9質量部を仕込み、窒素ガス気流下で温度87℃に昇温し、加熱還流した。次に、2−(パーフルオロヘキシル)エチルメタクリレート(商品名:CHEMINOX FAMAC−6、ユニマテック社製)45.9質量部、メタクリル変性シリコーン(商品名:X−22−174ASX、信越シリコーン社製)47.8質量部、スチレン(東京化成工業社製)2.8質量部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(商品名:ライトエステルHO−250(N)、共栄社化学社製)3.5質量部、開始剤(商品名:カヤエステルO、化薬アクゾ社製)0.2質量部の混合物を1時間かけて徐々に滴下し、温度を87℃に保持してさらに3時間加熱還流した。室温まで放冷して、フッ素/シリコーン含有樹脂L−1を得た。
(樹脂L−2〜L−5の合成)
モノマー種および混合比を表1に記載の通りに変更した以外は、樹脂L−1の合成と同様の操作を行い、フッ素および/またはシリコーン含有樹脂L−2〜L−5を得た。なお、表中、「部」は「質量部」を表す。
Figure 0006789771
(樹脂L−6の合成)
攪拌装置、温度計、冷却管および乾燥窒素ガス導入口を備えたガラス製反応器に、可溶性フッ素樹脂(商品名:ルミフロン LF−200、旭硝子社製)100.0gを乾燥窒素雰囲気下でメチルエチルケトン100.0gに溶解した。そして、アリルイソシアネート(Sigma AldRich社製)1.7gをメチルエチルケトン5gに溶解させた溶液を、反応器内の温度を80℃に保持しつつ、徐々に滴下した。滴下終了後、温度80℃で2時間撹拌して、「ルミフロン LF−200」が側鎖に有する水酸基と、アリルイソシアネートのイソシアネート基とを反応させた。得られた反応混合物を室温まで冷却した。このようにして、ラジカル重合性基含有フッ素樹脂K−1を得た。
次に、機械式攪拌装置および滴下ロートを備えたガラス製反応器にトリメチルシラノール(東京化成工業社製)0.5gを入れて、氷浴中で攪拌した。続いて、n−ブチルリチウムのヘキサン溶液(1.6mol/L)(東京化成工業社製)を3.6ml滴下した。滴下終了後、氷浴中で1時間攪拌した後、ヘキサメチルシクロトリシロキサン(東京化成工業社製)24.66gをテトラヒドロフラン25gに溶解した溶液を、徐々に滴下した。滴下終了後、氷浴を外して6時間攪拌し、これにクロロジメチルビニルシラン(東京化成工業社製)1.0gを滴下し、さらに12時間攪拌した。そして、得られた反応溶液に、10質量%の炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、水層を除去して有機層を得た。有機層を純水で洗浄した後、硫酸マグネシウム(馬居化成工業社製)で脱水し、揮発成分を50℃/10mmHgの条件下で除去した。このようにして、ジメチルシロキサンの片末端にビニル基を有する末端ビニル変性ジメチルポリシロキサン樹脂K−2を得た。
次に、機械式攪拌装置、温度計、コンデンサーおよび乾燥窒素ガス導入口を備えたガラス製反応器に、ラジカル重合性基含有フッ素樹脂K−1:24.4g、キシレン14.1g、酢酸n−ブチル15.8g、メタクリル酸メチル(三菱ガス化学社製)2.4g、n−ブチルメタクリレート(商品名:ライトエステルNB、共栄社化学社製)2.8g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(商品名:ライトエステルHO―250(N)、共栄社化学社製)1.4g、末端ビニル変性ジメチルポリシロキサン樹脂K−2:5.1g、およびラジカル重合開始剤(商品名:パーブチルO、日本油脂社製)0.1gを入れて、窒素雰囲気下、90℃で5時間反応させた。得られた反応混合物を室温まで冷却し、ジメチルシロキサンがフッ素樹脂にグラフトした構造を有するシロキサン含有フッ素樹脂L−6を28.1g得た。
(樹脂L−7)
樹脂L−7として、ルミフロン LF−200(商品名、旭硝子社製)を用いた。
次に、イオン導電剤として用いるイオン化合物を合成した。
<イオン化合物の合成>
(イオン化合物IP−1の合成)
窒素雰囲気下、イミダゾール(日本合成化学社製)15.0g、水素化ナトリウム60%流動パラフィン分散(東京化成工業社製)9.2gをテトラヒドロフラン60.0gに溶解させた。そこへ、テトラヒドロフラン80.0gに溶解させた2−ブロモエタノール(東京化成工業社製)60.7gを室温で30分かけて滴下し、85℃で12時間加熱還流した。その後、反応溶液に水100mlを加えて、減圧下で溶媒を留去した。残渣にエタノール200mlを加え、室温で撹拌して、不溶物をセライトろ過により除いた後、再び減圧下で溶媒を留去した。
得られた生成物を純水200mlに溶解し、アニオン原料として、リチウム N,N−ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(商品名:EF−N115、三菱マテリアル電子化成社製)69.6gを加え、室温下で1時間撹拌した。反応溶液に酢酸エチル200mlを加え、有機層を、イオン交換水120gを用いて3回洗浄した。次に、減圧下で酢酸エチルを留去して、イオン化合物IP−1を得た。イオン化合物IP−1は、下記式で表される化合物である。
Figure 0006789771
(イオン化合物IP−2〜IP−5の合成)
アニオン原料およびその配合量を表2に記載の通りに変更した以外は、イオン化合物IP−1の合成と同様にして、イオン化合物IP−2〜IP−5を得た。
Figure 0006789771
(イオン化合物IP−6の合成)
2−(2−Methyl−1H−imidazol−1−yl)ethanol(シグマ・アルドリッチ社製)15.0g、水素化ナトリウム60%流動パラフィン分散(東京化成工業社製)9.2gをテトラヒドロフラン80.0gに溶解させた。そこへ、テトラヒドロフラン80.0gに溶解させた臭化エチル(昭和化学社製)14.5gを室温で30分かけて滴下し、85℃で12時間加熱還流した。次に、反応溶液に水100mlを加え、減圧下で溶媒を留去した。残渣にエタノール200mlを加え、室温で撹拌し、不溶物をセライトろ過により除いた後、再び減圧下で溶媒を留去した。
得られた生成物を純水100mlに溶解し、アニオン原料として、トリフルオロ酢酸リチウム(和光純薬工業社製)16.0gを加え、室温下で1時間撹拌した。反応溶液に酢酸エチル100mlを加え、有機層を、イオン交換水80gを用いて3回洗浄した。次に、減圧下で酢酸エチルを留去して、イオン化合物IP−6を得た。イオン化合物IP−6は、下記式で表される化合物である。
Figure 0006789771
(イオン化合物IP−7、IP−8の合成)
アニオン原料およびその配合量を表3に記載の通りに変更した以外は、イオン化合物IP−6の合成と同様にして、イオン化合物IP−7、IP−8を得た。
Figure 0006789771
(イオン化合物IP−9の合成)
ビス(2−ヒドロキシエチル)ジメチルアンモニウムクロライド(東京化成工業社製)15.0gをイオン交換水40.0gに溶解させた。次に、イオン交換水60gに溶解させたアニオン原料:リチウム N,N−ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(商品名:EF−N115、三菱マテリアル電子化成社製)27.9gを30分かけて滴下し、30℃で2時間攪拌した。次に、反応溶液を、酢酸エチル100.0gを用いて2回抽出した。次に、分液して得られた酢酸エチル層を、イオン交換水60gを用いて3回洗浄した。続いて、減圧下で酢酸エチルを留去し、イオン化合物IP−9を得た。イオン化合物IP−9は、下記式で表される化合物である。
Figure 0006789771
(イオン化合物IP−10、IP−11の合成)
アニオン原料およびその配合量を表4に記載の通りに変更した以外は、イオン化合物IP−9の合成と同様にして、イオン化合物IP−10、IP−11を得た。
Figure 0006789771
(イオン化合物IP−12の合成)
トリス(2−ヒドロキシエチル)メチルアンモニウムヒドロキシド50%水溶液(東京化成工業社製)30.0gを、イオン交換水50.0gに溶解させた。次に、イオン交換水30gに溶解させたアニオン原料:リチウム N,N−ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(商品名:EF−N115、三菱マテリアル電子化成社製)26.1gを30分かけて滴下し、30℃で6時間攪拌した。次に、反応溶液を、酢酸エチル100.0gを用いて2回抽出した。次に、分液した酢酸エチル層を、イオン交換水80gを用いて3回洗浄した。続いて、減圧下で酢酸エチルを留去し、イオン化合物IP−12を得た。イオン化合物IP−12は、下記式で表される化合物である。
Figure 0006789771
(イオン化合物IP−13、IP−14の合成)
アニオン原料およびその配合量を表5に記載の通りに変更した以外は、イオン化合物IP−12の合成と同様にして、イオン化合物IP−13、IP−14を得た。
Figure 0006789771
(イオン化合物IP−15の合成)
4−Pyridin−4−yl−butan−1−ol(シグマ・アルドリッチ社製)15.0gをアセトニトリル45.0gに溶解し、室温で4−ブロモ−1−ブタノール(東京化成工業社製)16.7gを30分かけて滴下した後、90℃で12時間加熱還流した。次に、反応溶液を室温まで冷却し、減圧下でアセトニトリルを留去した。得られた濃縮物をジエチルエーテル30.0gにて洗浄し、上澄み液を分液により除去した。洗浄および分液操作を3回繰り返し、残留物を得た。
さらに、得られた残留物をジクロロメタン110.0gに溶解させた後、イオン交換水40.0gに溶解させたアニオン原料:リチウム N,N−ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(商品名:EF−N115、三菱マテリアル電子化成社製)31.4gを30分かけて滴下し、30℃で12時間攪拌した。得られた溶液を分液し、有機層を、イオン交換水80.0gを用いて3回洗浄した。続いて、減圧下でジクロロメタンを留去し、イオン化合物IP−15を得た。イオン化合物IP−15は、下記式で表される化合物である。
Figure 0006789771
(イオン化合物IP−16、IP−17の合成)
アニオン原料およびその配合量を表6に記載の通りに変更した以外は、イオン化合物IP−15の合成と同様にして、イオン化合物IP−16、IP−17を得た。
Figure 0006789771
(イオン化合物IP−18の合成)
2−(2−ヒドロキシエチル)−1−メチルピロリジン(東京化成工業社製)15.0g、水素化ナトリウム60%流動パラフィン分散(東京化成工業社製)13.5gを、テトラヒドロフラン65.0gに溶解させた。次に、反応系を窒素雰囲気下とし、氷冷した。続いて、テトラヒドロフラン40.0gに溶解させた2−ブロモエタノール(東京化成工業社製)16.0gを30分かけて滴下した。反応溶液を12時間加熱還流した後、水100mlを加え、減圧下で溶媒を留去した。残渣にエタノール80mlを加え、室温で撹拌し、不溶物をセライトろ過により除いた後、再び減圧下で溶媒を留去した。
得られた生成物を純水160mlに溶解し、アニオン原料として、リチウム N,N−ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(商品名:EF−N115、三菱マテリアル電子化成社製)36.7gを加え、室温下で1時間撹拌した。反応溶液にクロロホルム70mlを加え、炭酸ナトリウム5質量%水溶液40mlを加えて30分撹拌した後分液し、クロロホルム層を、イオン交換水50gを用いて3回洗浄した。次に、減圧下でクロロホルムを留去して、イオン化合物IP−18を得た。イオン化合物IP−18は、下記式で表される化合物である。
Figure 0006789771
(イオン化合物IP−19、IP−20の合成)
アニオン原料およびその配合量を表7に記載の通りに変更した以外は、イオン化合物IP−18の合成と同様にして、イオン化合物IP−19、IP−20を得た。
Figure 0006789771
(イオン化合物IP−21の合成)
ジエチレントリアミン(東京化成工業社製)15.0gを、テトラヒドロフラン35.0gに溶解させた。次に、反応系を窒素雰囲気下とし、氷冷した。続いて、テトラヒドロフラン80.0gに溶解させたヨウ化メチル(東京化成工業社製)45.5gを30分かけて滴下した。反応溶液を12時間加熱還流した後、水100mlを加え、減圧下で溶媒を留去した。残渣にエタノール100mlを加え、室温で撹拌し、不溶物をセライトろ過により除いた後、再び減圧下で溶媒を留去した。
得られた生成物を、純水160mlに溶解し、アニオン原料として、リチウム N,N−ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(商品名:EF−N115、三菱マテリアル電子化成社製)46.0gを加え、室温下で1時間撹拌した。次に、反応溶液を、酢酸エチル100.0gを用いて2回抽出した。次に、分液した酢酸エチル層を、イオン交換水60gを用いて3回洗浄した。続いて、減圧下で酢酸エチルを留去して、イオン化合物IP−21を得た。イオン化合物IP−21は、下記式で表される化合物である。
Figure 0006789771
(イオン化合物IP−22の合成)
アニオン原料およびその配合量を表8に記載の通りに変更した以外は、イオン化合物IP−21の合成と同様にして、イオン化合物IP−22を得た。
Figure 0006789771
(イオン化合物IP−23の合成)
カチオン原料として、イミダゾール(東京化成工業社製)15.0gをジクロロメタン50.0gに溶解させ、ジクロロメタン50.0gに溶解させたエピクロロヒドリン(東京化成工業社製)44.9gを室温で30分かけて滴下し、6時間加熱還流した。次に、反応溶液を室温まで冷却し、炭酸ナトリウム5質量%水溶液200mlを加えて30分間撹拌した後分液し、ジクロロメタン層を、イオン交換水120gを用いて2回洗浄した。次に、減圧下でジクロロメタンを留去して残留物を得た。
さらに、得られた残留物をアセトン50.0gに溶解させた後、イオン交換水150.0gに溶解させたアニオン原料:リチウム N,N−ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(商品名:EF−N115、三菱マテリアル電子化成社製)69.6gを30分かけて滴下し、30℃で2時間攪拌した。得られた溶液を分液し、有機層を、イオン交換水50.0gを用いて3回洗浄した。続いて、減圧下でアセトンを留去して、イオン化合物IP−23を得た。イオン化合物IP−23は、下記式で表される化合物である。
Figure 0006789771
(イオン化合物IP−24の合成)
アニオン原料およびその配合量を表9に記載の通りに変更した以外は、イオン化合物IP−23の合成と同様にして、イオン化合物IP−24を得た。
Figure 0006789771
以上で得られたイオン化合物が有するカチオンおよびアニオンを表10に示す。
Figure 0006789771
<イソシアネート基末端プレポリマーの合成>
(イソシアネート基末端プレポリマーB−1の合成)
窒素雰囲気下、反応容器中でポリメリックMDI(商品名:ミリオネートMR−200、日本ポリウレタン工業社製)84.1質量部に対し、PTG−L1000(商品名、保土谷化学工業社製)100.0質量部を、反応容器内の温度を65℃に保持しつつ、徐々に滴下した。滴下終了後、温度65℃で2.5時間反応させて、メチルエチルケトン80.0質量部を加えた。得られた反応混合物を室温まで冷却し、イソシアネート基含有量5.4質量%のイソシアネート基末端ウレタンプレポリマーB−1を得た。
<現像ローラの作製>
[実施例1]
(基体の用意)
ステンレス鋼(SUS304)製の直径6mmの芯金にプライマー(商品名:DY39−012、東レ・ダウコーニング社製)を塗布、焼付けしたものを基体として用意した。
(弾性層の形成)
上記で用意した基体を金型に配置し、以下の材料を混合した付加型シリコーンゴム組成物を金型内に形成されたキャビティに注入した。
・液状シリコーンゴム材料(商品名:SE6905A/B、東レ・ダウコーニング社製):100.0質量部
・カーボンブラック(商品名:トーカブラック#4300、東海カーボン社製):15.0質量部
・白金触媒:0.1質量部
続いて、金型を加熱し、シリコーンゴムを温度150℃で15分間加硫して硬化させた。周面に硬化したシリコーンゴム層が形成された基体を金型から脱型した後、当該芯金を、さらに温度180℃で1時間加熱して、シリコーンゴム層の硬化反応を完了させた。こうして、基体2の外周に直径12mmのシリコーンゴム弾性層を有する弾性ローラD−1を作製した。
(樹脂層の形成)
樹脂層の材料として、下記材料を混合し、撹拌した。
・ポリエーテルポリオール(商品名:PTG−L1000、保土谷化学工業社製):100.0質量部
・イソシアネート(商品名:ミリオネートMR−400、東ソー社製):45.7質量部
・樹脂L−1:7.65質量部
・イオン化合物IP−1:7.28質量部
・シリカ(商品名:AEROSIL(登録商標)200、日本アエロジル社製):30.6質量部
・ウレタン樹脂微粒子(商品名:アートパールC−400、根上工業社製):15.3質量部
次に、総固形分比が30質量%となるようにメチルエチルケトンを加えた後、サンドミルにて混合した。次いで、さらに、メチルエチルケトンで粘度10〜12cpsに調整して、樹脂層形成用塗料を調製した。
先に作製した弾性ローラD−1を、該樹脂層形成用塗料に浸漬して、弾性ローラD−1の弾性層の表面に当該塗料の塗膜を形成し、乾燥させた。さらに、温度150℃にて1時間加熱処理することにより、弾性層の外周に膜厚約15μmの樹脂層を有する、実施例1に係る現像ローラを作製した。
[実施例2〜8]
フッ素/シリコーン含有樹脂およびイオン化合物の種類と配合量を表11に記載の通りに変更した以外は実施例1と同様にして、実施例2〜8に係る現像ローラを作製した。
Figure 0006789771
[実施例9]
樹脂層の材料として、下記材料を混合し、撹拌した。
・ポリエステルポリオール(商品名:クラレポリオールP−2010、クラレ社製):70.0質量部
・イソシアネート基末端プレポリマーB−1:113.3質量部
・樹脂L−3:7.82質量部
・イオン化合物IP−9:7.07質量部
・シリカ(商品名:AEROSIL200、日本アエロジル社製):31.3質量部
・ウレタン樹脂微粒子(商品名:アートパールC−400、根上工業社製):20.6質量部
以降は、実施例1と同様にして実施例9に係る現像ローラを作製した。
[実施例10〜20]
フッ素/シリコーン含有樹脂およびイオン化合物の種類と配合量を表11に記載の通りに変更した以外は実施例9と同様にして実施例10〜20に係る現像ローラを作製した。
[実施例21]
樹脂層の材料として、下記材料を混合し、撹拌した。
・ポリブタジエンポリオール(商品名:Poly bd R−45HT、出光興産社製):110.0質量部
・イソシアネート(商品名:ミリオネートMR−400、東ソー社製):23.9質量部
・樹脂L−5:7.01質量部
・イオン化合物IP−21:6.31質量部
・シリカ(商品名:AEROSIL200、日本アエロジル社製):28.1質量部
・ウレタン樹脂微粒子(商品名:アートパールC−400、根上工業社製):15.9質量部
以降は、実施例1と同様にして、実施例21に係る現像ローラを作製した。
[実施例22〜24]
フッ素/シリコーン含有樹脂およびイオン化合物の種類と配合量を表11に記載の通り変更した以外は実施例21と同様にして実施例22〜24に係る現像ローラを作製した。
[比較例1〜4]
フッ素/シリコーン含有樹脂およびイオン化合物の種類と配合量を表12に記載の通りに変更した以外は実施例21と同様にして、比較例1〜4に係る現像ローラを作製した。なお、比較例3および4については、フッ素/シリコーン含有樹脂を添加しなかった。
Figure 0006789771
<現像ローラの評価>
得られた実施例1〜24および比較例1〜4に係る現像ローラについて、以下の評価を行った。評価結果を表13にまとめて示す。
[ローラの抵抗値の測定]
23℃、50%RH(以下、「N/N」と記す)の環境下および0℃の環境中に6時間現像ローラを放置した後、各環境下で測定を行った。
(抵抗値の測定)
図5に、本測定で用いる、現像ローラの抵抗値を評価するための冶具の概略構成図を示す。図5(a)に示すように、導電性の軸受け38を介して導電性の基体2の両端を、各々4.9Nの荷重で押しながら直径30mmの円柱形金属37を回転させ、現像ローラ16を60rpmの速度で従動回転させた。次に、図5(b)に示すように、高圧電源39によって電圧50Vを印加し、円柱形金属37とグランドとの間に配設した既知の抵抗値(現像ローラ16の抵抗値に対して2桁以上抵抗値が低いもの)を有する抵抗器の両端の電位差を計測した。当該電位差の計測には、電圧計40(商品名:189TRUE RMS MULTIMETER、FLUKE社製)を用いた。測定した電位差と抵抗器の抵抗値とから、現像ローラ16を介して円柱形金属37に流れた電流を計算により求めた。そして、印加電圧50Vを、得られた電流で割ることによって現像ローラ16の抵抗値を求めた。ここで、該電位差の計測は、電圧印加2秒後から3秒間サンプリングを行い、その平均値から計算される値をローラ抵抗値とした。
[現像ローラとしての性能評価]
(温度0℃の環境下でのゴーストの評価)
温度0℃の環境中で抵抗値の測定を行った現像ローラを用いて、以下の評価を行った。
図4に示す構成を有する、レーザープリンター(商品名:LBP7700C、キヤノン社製)用のプロセスカートリッジに、各実施例および比較例で得られた現像ローラを、現像ローラ16として装填した。そして、該プロセスカートリッジを前記レーザープリンターに組み込み、0℃環境中に設置した後2時間放置した。
次いでゴースト画像の評価を行った。すなわち、ブラックトナーを用い、画像パターンとして1枚内で先端部に15mm角のベタ黒、その後に全面ハーフトーンの画像を印字した。次に、ハーフトーン部分に現れるトナー担持体周期の濃度ムラ(ゴースト)を目視で確認した。ゴーストの評価の評価基準は以下のとおりである。
A:ゴーストが全く認められない。
B:極軽微なゴーストが認められる。
C:顕著なゴーストが認められる。
Figure 0006789771
表中、※1および※2は、それぞれ以下の化合物を表す。
※1:N,N,N−トリメチル−N−プロピルアンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(東京化成工業社製)
※2:1−エチル−3−メチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(東京化成工業社製)
実施例1〜24に係る現像ローラは、樹脂層に、特定の構造を有する樹脂を含有しているため、温度0℃の如き低温環境下における抵抗値の上昇が少なく、画像品質も良好を保っていた。特に構造式(1)と(2)で示される構造を両方含む実施例1〜14においては、より高いレベルで抵抗値の上昇が抑制された。
一方で、かかる構造を含有しない比較例1〜4に係る現像ローラは、低温環境下において、抵抗値の上昇およびゴースト画像の発生が認められた。
<現像ブレードの作製>
[実施例25]
基体として、厚さ0.08mmのステンレス鋼(SUS304、日新製鋼社製)を、長さ200mm、幅23mmの寸法にプレス切断して、ステンレス鋼製のシート(以下、「SUSシート」という)を用意した。次に、図2に示すように、切断したSUSシートの長手側端部からの長さLが1.5mmになるように、実施例1で調製した樹脂層形成用塗料に浸漬して、当該塗料の塗膜を形成し、乾燥させた。さらに温度140℃にて1時間加熱処理することで、SUSシートの長手側端部表面に膜厚Tが10μmの樹脂層を有する、実施例25に係る現像ブレードを作製した。
[実施例26]
樹脂層形成用塗料を、実施例6で調製した樹脂層形成用塗料に変更した以外は実施例25と同様にして、実施例26に係る現像ブレードを作製した。
[実施例27]
樹脂層形成用塗料を、実施例13で調製した樹脂層形成用塗料に変更した以外は実施例25と同様にして、実施例27に係る現像ブレードを作製した。
[実施例28]
樹脂層形成用塗料を、実施例15で調製した樹脂層形成用塗料に変更した以外は実施例25と同様にして、実施例28に係る現像ブレードを作製した。
[実施例29]
樹脂層形成用塗料を、実施例20で調製した樹脂層形成用塗料に変更した以外は実施例25と同様にして、実施例29に係る現像ブレードを作製した。
[実施例30]
樹脂層形成用塗料を、実施例21で調製した樹脂層形成用塗料に変更した以外は実施例25と同様にして、実施例30に係る現像ブレードを作製した。
[実施例31]
樹脂層形成用塗料を、実施例24で調製した樹脂層形成用塗料に変更した以外は実施例25と同様にして、実施例31に係る現像ブレードを作製した。
[比較例5]
樹脂層形成用塗料を、比較例1で調製した樹脂層形成用塗料に変更した以外は実施例25と同様にして、比較例5に係る現像ブレードを作製した。
[比較例6]
樹脂層形成用塗料を、比較例3で調製した樹脂層形成用塗料に変更した以外は実施例25と同様にして、比較例6に係る現像ブレードを作製した。
<現像ブレードの評価>
実施例25〜31、および比較例5、6に係る現像ブレードについて、以下の評価を行った。評価結果を表14に示す。
[ブレードの抵抗値の測定]
23℃、50%RH(以下、「N/N」と記す)の環境下、および0℃の環境下に6時間現像ブレードを放置した後、各環境下で抵抗値を測定した。
(抵抗値の測定)
ブレードの抵抗値の測定は、図5に示す抵抗値変動評価冶具を用いて、次のように行った。なお、図5に示す冶具における現像ローラ16に代えて、現像ブレードを用いた。図5(a)に示すように、導電性の軸受け38を介して現像ブレード両端の、樹脂層を形成していない基体部分を各々4.9Nの荷重で押しながら、直径30mmの円柱形金属37を回転させずに、現像ブレードを固定した。次に、図5(b)に示すように、高圧電源39によって電圧50Vを印加し、円柱形金属37とグランドとの間に配設した既知の抵抗値(現像ブレードの抵抗値に対して2桁以上抵抗値が低いもの)を有する抵抗器の両端の電位差を計測した。当該電位差の計測には、電圧計40(商品名:189TRUE RMS MULTIMETER、FLUKE社製)を用いた。測定した電位差と抵抗器の抵抗値から、現像ブレードを介して円柱形金属37に流れた電流を計算により求めた。そして、印加電圧50Vを得られた電流で割ることにより、現像ブレードの抵抗値を求めた。ここで、該電位差の計測は、電圧印加2秒後から3秒間サンプリングを行い、その平均値から計算される値をブレード抵抗値とした。
[現像ブレードとしての性能評価]
(規制不良評価)
図4に示す構成を有する、レーザープリンター(商品名:LBP7700C、キヤノン社製)用のプロセスカートリッジに、各実施例および比較例の現像ブレードを装填した。そして、該プロセスカートリッジを前記レーザープリンターに組み込み、0℃環境中に設置した後2時間放置した。次に、黒色で印字率1%の画像を100枚連続して出力した。その後、新しいコピー用紙に白ベタ画像を出力した。これらの画像を出力した後、現像ブレード表面のトナーコートの状態観察を行い、トナーへの帯電異常に起因する静電的トナー凝集(規制不良)の有無を目視で観察した。この観察結果を以下の基準で評価した。なお、規制不良が生じると、例えば非印字部に斑点状のムラが発生したり、トナー塊などが画像上に発生したりする画像弊害が生じることがある。
A:トナーコート上に規制不良が存在しない。
B:トナーコート上には規制不良が存在するが、画像に現れていない。
C:規制不良が画像に現れる。
Figure 0006789771
表中、※1は、N,N,N−トリメチル−N−プロピルアンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(東京化成工業社製)を表す。
実施例25〜31に係る現像ブレードは、樹脂層に、特定の構造を有する樹脂を含有しているため、温度0℃の如き低温環境下における抵抗値の上昇が少なく、画像品質も良好を保っていた。特に、構造式(1)と(2)で示される構造を両方含む実施例25〜27においては、より高いレベルで抵抗上昇が抑制された。
一方で、かかる構造を含有しない比較例5、6に係る現像ブレードは、低温環境下において、抵抗値の上昇および規制不良の発生が認められた。
<トナー供給ローラの作製>
[実施例32]
基体として、ステンレス鋼(SUS304)製の直径5mmの芯金を金型に配置し、以下の材料を混合したウレタンゴム組成物を、金型内に形成されたキャビティに注入した。
・ポリエーテルポリオール(商品名:EP550N、三井化学工業社製):85.0質量部
・イソシアネート(商品名:コスモネートTM20、三井化学工業社製):25.0質量部
・フッ素/シリコーン含有樹脂L−1:5.0質量部
・イオン化合物IP−1:10.0質量部
・シリコーン整泡剤(商品名:SRX274C、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製):1.0質量部
・アミン触媒(商品名:TOYOCAT−ET、東ソー社製):0.3質量部
・アミン触媒(商品名:TOYOCAT−L33、東ソー社製):0.2質量部
・水:2.0質量部
続いて、金型を加熱して、ウレタンゴム組成物を温度50℃で20分間加硫し発泡硬化させ、周面にポリウレタンフォーム層が形成された基体を金型から脱型した。こうして、基体の外周に直径16.1mmのポリウレタンフォーム層を有する、実施例32に係るトナー供給ローラを作製した。
[実施例33〜38]
イオン化合物、およびフッ素/シリコーン含有樹脂の種類と配合量を表15に記載の通りに変更した以外は実施例32と同様にして、実施例33〜38に係るトナー供給ローラを作製した。
[比較例7、8]
イオン化合物、およびフッ素/シリコーン含有樹脂の種類と配合量を表15に記載の通りに変更した以外は実施例32と同様にして、比較例7および比較例8に係るトナー供給ローラを作製した。なお、表中、※1は、N,N,N−トリメチル−N−プロピルアンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(東京化成工業社製)を表す。
Figure 0006789771
<トナー供給ローラの評価>
得られた実施例32〜38および比較例7、8に係るトナー供給ローラについて、以下の評価を行った。評価結果を表16にまとめて示す。
[ローラの抵抗値の測定]
現像ローラの評価と同様にして、N/N環境下および0℃の環境下に6時間トナー供給ローラを放置した後、各環境下で抵抗値を測定した。
(抵抗値の測定)
トナー供給ローラの抵抗値の測定は、前述の現像ローラの抵抗値の測定と同様の装置を用いて行った。ただし、基体2の両端に加える荷重を2.5Nとし、測定時におけるローラの回転数を32rpmとした。それ以外は、現像ローラと同様に測定を行い、トナー供給ローラ抵抗値とした。
[トナー供給ローラとしての性能評価]
(規制不良評価)
図4に示す構成を有する、レーザープリンター(商品名:LBP7700C、キヤノン社製)用のプロセスカートリッジに、各実施例および比較例のトナー供給ローラを装填した。そして、該プロセスカートリッジを前記レーザープリンターに組み込み、0℃環境中に設置した後2時間放置した。次に、黒色で印字率1%の画像を100枚連続出力した。その後、新しいコピー用紙に白ベタ画像を出力した。これらの画像を出力した後、現像ブレード表面のトナーコートの状態観察を行い、トナーへの帯電異常に起因する静電的トナー凝集(規制不良)の有無を目視で観察した。規制不良評価の評価基準は以下のとおりである。
A:トナーコート上に規制不良が存在しない。
B:トナーコート上には規制不良が存在するが、画像に現れていない。
C:規制不良が画像に現れる。
Figure 0006789771
表中、※1は、N,N,N−トリメチル−N−プロピルアンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(東京化成工業社製)を表す。
実施例32〜38に係るトナー供給ローラは、樹脂層に、特定の構造を有する樹脂を含有しているため、温度0℃の如き低温環境下における抵抗値の上昇が少なく、画像品質も良好を保っていた。特に、構造式(1)と(2)で示される構造を両方含む実施例32〜34においては、より高いレベルで抵抗値の上昇が抑制された。
一方で、かかる構造を含有しない比較例7、8に係るトナー供給ローラは、低温環境下において、抵抗値の上昇および規制不良の発生が認められた。
1A 電子写真用ローラ
1B 電子写真用ブレード
2 基体
3 樹脂層
16 現像ローラ
19 トナー供給ローラ
21 現像ブレード

Claims (6)

  1. 導電性の基体と樹脂層とを有する電子写真用部材であって、
    該樹脂層は、
    下記構造式(1)および(2)からなる群より選択される少なくとも1つの構造と、下記構造式(3)〜(6)からなる群より選択される少なくとも1つのカチオン構造と、を有する樹脂と、
    アニオンと、を含むことを特徴とする電子写真用部材:
    Figure 0006789771
    (構造式(1)中、R1は、水素原子、フッ素原子またはメチル基を表す。X1は、式(X101)もしくは(X102)から選択されるいずれかの構造またはフッ素原子を表す:
    Figure 0006789771
    式(X101)および(X102)中、Y1は、炭素数1以上6以下のフルオロアルキル基を表す。);
    Figure 0006789771
    (構造式(2)中、R2は、水素原子またはメチル基を表す。X2は、式(X201)または(X202)から選択されるいずれかの構造を表す。
    Figure 0006789771
    式(X201)および(X202)中、R3〜R5は、各々独立に、炭素数1以上4以下の炭化水素鎖を表す。Y2は、直鎖または分岐を有するシリコーン基を表す。);
    Figure 0006789771
    (構造式(3)中、R6は、水素原子または炭素数1以上4以下の炭化水素基を表す。Z1〜Z3のうちの少なくとも1つは、構造式(Z101)〜(Z103)からなる群より選択されるいずれかの構造を表し、それ以外は、炭素数1以上4以下の炭化水素基を表す。
    Figure 0006789771
    (構造式(4)中、R7およびR8は、各々独立に、構造式(4)における含窒素複素環が、5員環、6員環または7員環を形成するために必要な炭化水素鎖を表す。Z4〜Z7のうちの少なくとも1つは、構造式(Z101)〜(Z103)からなる群より選択されるいずれかの構造を表し、それ以外は、水素原子または炭素数1以上4以下の炭化水素基を表す。構造式(4)における含窒素複素環に含まれる2つのNのうち一方はNである。)
    Figure 0006789771
    (構造式(5)中、R9は、構造式(5)における含窒素複素環が、5員環、6員環または7員環を形成するために必要な炭化水素鎖を表す。Z8〜Z10のうちの少なくとも1つは、構造式(Z101)〜(Z103)からなる群より選択されるいずれかの構造を表し、それ以外は、水素原子または炭素数1以上4以下の炭化水素基を表す。)
    Figure 0006789771
    (構造式(6)中、R10は、構造式(6)における含窒素複素環が、5員環、6員環または7員環を形成するために必要な炭化水素鎖を表す。Z11〜Z13のうちの少なくとも1つは、構造式(Z101)〜(Z103)からなる群より選択されるいずれかの構造を表し、それ以外は、水素原子または炭素数1以上4以下の炭化水素基を表す。)
    Figure 0006789771
    (構造式(Z101)〜(Z103)中、R11、R12およびR13は、各々独立に、直鎖または分岐を有する炭化水素鎖を表す。記号「*」は、構造式(3)における窒素原子との結合部位、または、構造式(4)〜(6)における含窒素複素環を構成する窒素原子もしくは炭素原子との結合部位を表し、記号「**」は、該樹脂を構成するポリマー鎖中の炭素原子との結合部位を表す。)。
  2. 前記樹脂が、前記構造式(1)および(2)で示される構造を有する、請求項1に記載の電子写真用部材。
  3. 前記樹脂が、前記構造式(4)で示されるカチオン構造を有する、請求項1または2に記載の電子写真用部材。
  4. 前記樹脂が、さらに、マトリックス樹脂を含有し、該マトリックス樹脂は、下記構造式(7)〜(11)からなる群より選択されるいずれかの構造を有するポリオールとイソシアネート化合物との反応物を含有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の電子写真用部材:
    Figure 0006789771
  5. 電子写真装置の本体に着脱可能に構成されているプロセスカートリッジであって、電子写真用部材の少なくとも1つが、請求項1〜4のいずれか一項に記載の電子写真用部材であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  6. 電子写真感光体を備えている電子写真装置であって、電子写真用部材の少なくとも1つが、請求項1〜4のいずれか一項に記載の電子写真用部材であることを特徴とする電子写真装置。
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