JP6789529B2 - カーボンナノチューブ分散液 - Google Patents

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Description

本発明は、カーボンナノチューブ分散液に関する。特に、カーボンナノチューブの分散性が高いカーボンナノチューブ分散液に関する。
炭素原子のみで構成されるカーボンナノチューブ(以下、CNTとも称す)は、電気的特性や熱伝導性、機械的性質の優れた材料である。CNTは、非常に軽量、且つ、極めて強靱であり、また、優れた弾性・復元性を有する材料である。このように優れた性質を有するCNTは、工業材料として、極めて魅力的、且つ重要な物質である。
CNTを工業材料として用いる場合、CNTが均一に分散された溶媒を用いる。例えば、CNTが均一に分散された溶媒にポリマーを溶かすことによって、CNTがポリマーマトリックスに均一に分散したナノコンポジットを製造することができる。また、トランジスタ等の電子機器、電子放出源や二次電池を製造する際には、例えば、CNTを溶媒に分散した懸濁液を作成し、キャスト、スクリーン印刷、インクジェットなどの印刷技術を用いて、基板となる支持部材上に懸濁液のパターンを形成する。その後、溶媒を乾燥・除去し、所望の形状を得る。
しかしながら、未だ、十分にCNTを溶媒に分散する方法は確立されていない。これはCNT相互の凝集力(ファンデルワールス力)によって、CNTが束状(バンドル化)及び縄状に凝集してしまうためである。したがって、CNTの特異で有用な性質にもかかわらず、これを均一に分散したポリマー系ナノコンポジットなどを製造することは極めて困難であり、CNTの各種用途への応用を事実上困難にしている。
CNTをより均一に分散させるために、特許文献1には、2層CNT集合体10mg、ポリスチレンスルホン酸ナトリウム30mgおよび水10mLの混合物を超音波ホモジナイザー処理し、続いて20000Gにて遠心処理することが開示されている。特許文献1には、上清9mLをサンプリングしたときに、上清中のCNT集合体の含有量が0.6mg/mL以上となるCNT集合体を透明導電性フィルムの材料に用いることが開示されている。このように、従来、CNTを分散させるためには、超音波処理が一般的に施されてきたが、CNTは超音波に晒されると容易に切断されてしまうという問題があった。
また、特許文献2には、非プロトン系有機分散媒、および全芳香族ポリアミドを凝集抑制剤として用いることで、単層CNTがバンドルを全く形成していないか、あるいは極少数本からなるバンドルとなって存在している安定したCNT分散液が開示されている。これらの、従来技術においては、CNTの分散液を製造する際に、CNTの凝集を抑制し、または、凝集をほどくことで、均一なCNTの分散液を得ていた。
特開2009−149832号公報 特開2007−169120号公報
本発明は、上記の如き従来技術の問題点を解決するものであって、塗布、塗工、紡糸などの成形加工に好適な、粒子状、粉末状又はフレーク状の初期状態を有するCNTの品質が保たれた、CNT集合体を含む高粘度分散液を提供する。
本発明の一実施形態によると、水又は有機材料の溶媒と、前記溶媒中に分散した0.01重量部以上20重量部以下のカーボンナノチューブ集合体と、を備えるカーボンナノチューブ分散液であり、前記カーボンナノチューブ分散液は、密度が0.6g/cm3以上1.5g/cm3以下であり、且つ室温における、ずり速度が2s-1以上10s-1以下である条件下で測定したときに、カーボンナノチューブ0.1重量部を含む前記カーボンナノチューブ分散液は、前記溶媒の粘度が10mPa・sより小さい場合には、前記溶媒の粘度の100倍以上の粘度を備え、前記溶媒の粘度が10mPa・s以上100mPa・s以下の場合には、前記溶媒の粘度の5倍以上の粘度を備え、前記溶媒の粘度が100mPa・sより大きい場合には、前記溶媒の粘度の2倍以上の粘度を備えるカーボンナノチューブ分散液が提供される。
また、本発明の一実施形態によると、フロー式画像解析法により測定して得られた体積基準数値平均値の60%以下のISO充実度、20%以上の円磨度、及び90%以下の輝度偏差の少なくとも一つの形状パラメータを備えるカーボンナノチューブ集合体が、水又は有機材料の溶媒中に分散したカーボンナノチューブ分散液が提供される。
また、本発明の一実施形態によると、水又は有機材料の溶媒と、前記溶媒中に分散した0.01重量部以上20重量部以下のカーボンナノチューブ集合体と、を備えるカーボンナノチューブ分散液であり、前記カーボンナノチューブ分散液は、密度が0.6g/cm3以上1.5g/cm3以下であり、且つ室温における、ずり速度が2s-1以上10s-1以下である条件下で測定したときに、カーボンナノチューブ0.1重量部を含む前記カーボンナノチューブ分散液は、前記溶媒の粘度が10mPa・sより小さい場合には、前記溶媒の粘度の100倍以上の粘度を備え、前記溶媒の粘度が10mPa・s以上100mPa・s以下の場合には、前記溶媒の粘度の5倍以上の粘度を備え、前記溶媒の粘度が100mPa・sより大きい場合には、前記溶媒の粘度の2倍以上の粘度を備え、且つ、前記カーボンナノチューブ集合体が、フロー式画像解析法により測定して得られた体積基準数値平均値の60%以下のISO充実度、20%以上の円磨度、及び90%以下の輝度偏差の少なくとも一つの形状パラメータを備えるカーボンナノチューブ分散液が提供される。
前記カーボンナノチューブ分散液において、前記カーボンナノチューブ集合体は、100,000個/mL以上の密度を備えてもよい。
前記カーボンナノチューブ分散液において、前記カーボンナノチューブ集合体は、1次カーボンナノチューブ集合体と、前記1次カーボンナノチューブ集合体の内部に設けられた2次カーボンナノチューブ集合体とを備えてもよい。
前記カーボンナノチューブ分散液において、前記1次カーボンナノチューブ集合体は、0.1μm以上100μm以下のスケール幅を備え、前記2次カーボンナノチューブ集合体は、2nm以上1000nm以下のスケール幅を備えてもよい。
本発明の一実施形態によると、分散性が高いカーボンナノチューブ分散液が提供される。
本発明の一実施形態に係るCNT分散液に分散したCNT集合体の構成を説明する模式図である。 短尺なCNT250で構成されたCNT集合体200の構成を説明する模式図である。 本発明の一実施形態に係るCNT分散液に分散した1次CNT集合体110の分散状態を示す模式図である。 従来のCNT分散液に分散した1次CNT集合体110の分散状態を示す模式図である。 従来の網目体313を有するCNT集合体310の分散状態を示す模式図である。 実施例1〜5及び比較例1のCNT分散液の分散状態を示す図である。 比較例2〜8のCNT分散液の分散状態を示す図である。 実施例6〜8のCNT分散液の分散状態を示す図である。 実施例9のCNT分散液の分散状態を示す図である。 比較例9のCNT分散液の分散状態を示す図である。 実施例10のCNT分散液の分散状態を示す図である。 実施例1〜9及び比較例1〜8のCNT分散液中のCNT集合体のデジタル顕微鏡像である。 実施例11及び比較例10の分散液中のCNT集合体のデジタル顕微鏡像である。 実施例12及び比較例10の分散液中のCNT集合体のデジタル顕微鏡像である。 実施例2、4、8及び比較例1のCNT分散液中のCNT集合体の画像である。 実施例1〜9及び比較例1〜8のCNT分散液について、1〜3000μmの範囲にあるCNT集合体の数を粘度に対してプロットした図である。 実施例1、2、4、6〜8及び比較例1のCNT分散液中のCNT集合体のISO充実度を示す図である。 実施例1〜9及び比較例1〜8のCNT分散液について、1〜3000μmの範囲にあるCNT集合体の数をISO充実度の体積基準平均数値に対してプロットした図である。 実施例1〜9及び比較例1〜8のCNT分散液について、1〜3000μmの範囲にあるCNT集合体の数を円磨度の体積基準平均数値に対してプロットした図である。 実施例1〜9及び比較例1〜8のCNT分散液について、1〜3000μmの範囲にあるCNT集合体の数を輝度偏差の体積基準平均数値に対してプロットした図である。 実施例1、2及び4のCNT分散液とそれぞれに用いた溶媒について、1s-1〜100s-1でのずり速度に対する粘度を測定した図である。 実施例6〜8のCNT分散液とそれぞれに用いた溶媒について、1s-1〜100s-1でのずり速度に対する粘度を測定した図である。 比較例1〜7のCNT分散液について、1s-1〜100s-1でのずり速度に対する粘度を測定した図である。 (a)は実施例13〜16及び比較例11〜12のバッキーペーパーについて嵩密度を測定し、CNT集合体を分散させた溶媒の粘度に対してプロットした図である。(b)は実施例13〜16及び比較例11〜12のバッキーペーパーについて導電性を測定し、CNT集合体を分散させた溶媒の粘度に対してプロットした図である。 実施例17〜19及び比較例13〜15のCNT分散液の分散状態を示す図である。 実施例20〜22及び比較例16〜18のCNT分散液の分散状態を示す図である。 実施例17〜20及び比較例13〜16のCNT分散液の観察結果を示す図である。 実施例21〜23及び比較例17〜19のCNT分散液の観察結果を示す図である。 実施例17〜20、22〜23のCNT分散液の1s-1〜100s-1でのずり速度に対する粘度を測定した図である。 実施例23〜28のCNT分散液の1s-1〜100s-1でのずり速度に対する粘度を測定した図である。 実施例23、25、30〜39CNT分散液の1s-1〜100s-1でのずり速度に対する粘度を測定した図である。(a)はプロピレングリコールを溶媒とした実施例を示す。(b)はイソプレングリコールを溶媒とした実施例を示す。(c)はグリセリンを溶媒とした実施例を示す。 実施例23、25、30〜39CNT分散液の1s-1〜100s-1でのずり速度に対する粘度を測定した図である。(a)はシリコーンオイルのKF−96−50CSを溶媒とした実施例を示す。(b)はシリコーンオイルのKF−96−300CSを溶媒とした実施例を示す。(c)はシリコーンオイルのKF−96−1000CSを溶媒とした実施例を示す。 実施例23、25、30〜39CNT分散液の2s-1及び10s-1でのずり速度に対する粘度を示す図である。 (a)は、実施例23〜28のCNT分散液の1s-1〜100s-1でのずり速度に対する粘度を示す図である。(b)は実施例40〜45のCNT分散液の2s-1及び10s-1でのずり速度に対する粘度を示す図である。
以下、図面を参照して本発明に係るカーボンナノチューブ分散液(以下、CNT分散液とも称する。)について説明する。なお、本発明のCNT分散液は、以下に示す実施の形態及び実施例の記載内容に限定して解釈されるものではない。なお、本実施の形態及び後述する実施例で参照する図面において、同一部分又は同様な機能を有する部分には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
本発明の一実施形態に係るCNT分散液は、水又は有機溶媒中に0.01重量部以上20重量部以下の濃度でカーボンナノチューブ集合体(以下、CNT集合体とも称する。)が分散したCNT分散液である。本発明の一実施形態に係るCNT分散液は、密度が0.6g/cm3以上1.5g/cm3以下であり、且つ室温における、ずり速度が2s-1以上10s-1以下である条件下で測定したときに、CNT0.1重量部を含むCNT分散液は、溶媒の粘度が10mPa・sより小さい場合には、溶媒の粘度の100倍以上の粘度を備え、溶媒の粘度が10mPa・s以上100mPa・s以下の場合には、溶媒の粘度の5倍以上の粘度を備え、溶媒の粘度が100mPa・sより大きい場合には、溶媒の粘度の2倍以上の粘度を備える。また、CNT0.1重量部を含むCNT分散液は、溶媒の粘度が10mPa・sより小さい場合には、溶媒の粘度の150倍以上の粘度を備え、溶媒の粘度が10mPa・s以上100mPa・s以下の場合には、溶媒の粘度の10倍以上の粘度を備え、溶媒の粘度が100mPa・sより大きい場合には、溶媒の粘度の2.2倍以上の粘度を備えることがより好ましい。また、CNT0.1重量部を含むCNT分散液は、溶媒の粘度が10mPa・sより小さい場合には、溶媒の粘度の200倍以上の粘度を備え、溶媒の粘度が10mPa・s以上100mPa・s以下の場合には、溶媒の粘度の20倍以上の粘度を備え、溶媒の粘度が100mPa・sより大きい場合には、溶媒の粘度の2.5倍以上の粘度を備えることがさらに好ましい。
また、本発明の一実施形態に係るCNT分散液において、フロー式画像解析法により測定して得られた体積基準数値平均値の60%以下のISO充実度(ISO solidity)、20%以上の円磨度(O. Bluntness)、及び90%以下の輝度偏差(Luminance RSD)の少なくとも一つの形状パラメータを備えるCNT集合体が、水又は有機材料の溶媒中に分散している。
ここで、フロー式画像解析法とは、フローセルを流れる数千〜数万の粒子を撮影して粒子の数を測定でき、粒子の画像を元に形状パラメータにより、粒子の形状の数値化が可能な手法である。また、体積基準数値平均値のISO充実度とは、体積基準で測定されたISO充実度の平均の数値で、CNT集合体の粒子を囲む凹凸の面積に対する粒子面積の割合であり、粒子の尖り具合を表す指標である。円磨度とは、最大内接円半径に対するCNT集合体の粒子内に描ける全内接円半径平均の割合であり、輪郭の滑らかさを表す指標である。輝度偏差とは、CNT集合体の粒子のグレーレベルの相対標準偏差であり、透明さの相対標準偏差である。
図1は、本発明の一実施形態に係るCNT分散液に分散したCNT集合体の構成を説明する模式図である。分散前のCNT集合体100は、CNT150が凝集したフレーク状の構造を有する。CNT集合体100は基材上に成長させることにより製造されるため、一般にCNT150が配向して凝集した構造を有する。一実施形態において、本発明に係るCNT分散液においては、CNT集合体100が1次CNT集合体110として分散している。また、1次CNT集合体110の内部には2次CNT集合体130が設けられている。2次CNT集合体130は、CNT150が凝集した構造を有する。2次CNT集合体130においては、CNT150がある程度配向して凝集している。
一方、図2に、短尺なCNT250で構成されたCNT集合体200の構成を説明する。CNT集合体200を分散液とした場合、粒子状のCNT集合体230として分散する。CNT集合体230の内部ではCNT250が低い配向性(又は無配向に)で凝集している。即ち、短尺なCNT250が凝集したCNT集合体230においては、上述した本発明に係る1次CNT集合体110及び2次CNT集合体130の構成を観察することはできない。したがって、本発明においては、短尺なCNT250で構成されたCNT集合体200は用いない。
ここで、長尺なCNT150で構成されたCNT集合体100を分散させた、本発明に係るCNT分散液における1次CNT集合体110の分散状態を説明する。従来のCNT分散液においては、図3に示すように、1次CNT集合体110が凝集した状態であるため、分散性が低い。このような従来のCNT分散液を静置すると、1次CNT集合体110の凝集が進み、1次CNT集合体110の凝集体が沈降する。一方、本発明に係るCNT分散液においては、図4に示すように、1次CNT集合体110として分散している。このため、1次CNT集合体110が凝集しにくく、静置した場合でも1次CNT集合体110の凝集体の沈降が生じにくい。
一実施形態において、1次CNT集合体110は、スケール幅が0.1μm以上100μm以下であり、2次CNT集合体130は、スケール幅が2nm以上1000nm以下を備える。本明細書において、「スケール幅」とは、1次CNT集合体110の場合、デジタル顕微鏡で測定した1次CNT配向集合体の幅であり、2次CNT集合体130の場合には透過型電子顕微鏡(TEM)で測定した2次CNT配向集合体の幅と定義する。このようなスケール幅を備える1次CNT集合体110は、本発明に係るCNT分散液において高い分散性を得ることができる。
なお、1次CNT集合体110はデジタル顕微鏡による観察像により確認することができ、2次CNT集合体130はTEMによる観察像により確認することができる。
一実施形態において、本発明に係るCNT分散液において、1次CNT集合体は100,000個/mL以上、より好ましくは1,000,000個/mL以上の密度を備える。このような1次CNT集合体の密度を備える本発明に係るCNT分散液は、高い分散性を備える。
図3は、本発明の一実施形態に係るCNT分散液中に分散した1次CNT集合体110の分散状態を示す模式図である。本発明に係るCNT分散液においては、1次CNT集合体110が分散液中に高い分散性で分散していることが好ましい。一方、図4は、1次CNT集合体110の凝集体が多く観察される従来技術のCNT分散液を示す模式図である。このような1次CNT集合体110の凝集体は、本発明に係るCNT分散液を得る過程、即ち、CNT集合体100の分散過程においても観察することができる。従来のCNT分散液においてはCNT集合体100が十分には解れていないが、本発明に係るCNT分散液においては、CNT集合体100が十分に解れることにより、図3に示したような1次CNT集合体110が凝集していない離間した分散構造を観察することができる。
なお、本発明に係るCNT分散液は、図5に示す本発明者らによる国際公開第2012/060454号に開示したような網目体313を有する構造とは異なる。図5に示すCNT分散液においては、CNT集合体310がさらに解れて、微細な細孔を有するCNTとCNTの不織布のような形態のネットワーク構造である網目体313を形成する。また、周囲の網目体313よりもCNTの密度が高く、かつ複数の配向したCNTからなる繊維状のCNTの集合体である幹部315が観察される。また、隣接するCNT集合体310は、接続部320により接続された構造を有する。したがって、発明に係るCNT分散液においては、図5に示した網目体313まではCNTが分散した構造を有するものではないが、一部においてそのような構造が局所的に観察されることを排除するものではない。
<CNT>
本発明に係るCNT分散液に用いるCNTとしては、長尺なCNTを用いることができる。例えば、CNTの長さが10μm以上であることが好ましく、100μm以上であることがより好ましい。このような長尺なCNTであれば、単層、二層及び多層のCNTを含み、公知のCNTを用いることができる。例えば、国際公開第2006/011655号に開示された製造方法(以下、スーパーグロース法とも称する。)により製造されたCNT、VGCF(登録商標)、Cnano、Nanocyl、K−nanos、改良直噴熱分解合成法(eDIPS)により製造されたCNT、Tuball(登録商標)等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
<溶媒>
本発明に係るCNT分散液に用いる溶媒としては、粘度が5mPa・s以上である溶媒が好ましい。溶媒の粘度が20mPa・s以上である溶媒がより好ましい。また、本発明に係るCNT分散液に用いる溶媒としては、0.8g/cm3以上の密度をさらに備える溶媒が好ましい。溶媒の密度が0.9g/cm3以上である溶媒がより好ましい。
このように高い粘度と密度を有する溶媒は、CNT集合体100を高い分散性で分散させることができる。このような高い粘度を有する溶媒としては、イオン液体、水系の溶媒又は有機溶媒であってもよい。例えば、EMI BF4を含むイオン液体、ジヒドロターピネオール、シクロヘプタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、イソプレングリコール、グリセリン、1,2,4−ブタントリオール等のアルコール、テルペンソルブTHA−70(日本テルペン化学(株))等のグリコールエステル、KF−96−50CS、KF−96−300CS、KF−96−1000CS等のシリコーンオイル、ゴムを添加した溶媒等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
<CNT分散液の製造方法>
本発明に係るCNT分散液は、上述したように、長尺なCNT集合体を水又は有機材料の溶媒中に分散させて製造することができる。例えば、本発明に係るCNT分散液は、上述した粘度と密度を有する水又は溶媒中に、CNT集合体を分散させる。本発明に係る本発明に係るCNT分散液は溶媒の粘度と密度が高く、0.1重量部を含むCNT分散液は、溶媒の粘度が10mPa・sより小さい場合には、溶媒の粘度の100倍以上の粘度を備え、溶媒の粘度が10mPa・s以上100mPa・s以下の場合には、溶媒の粘度の5倍以上の粘度を備え、溶媒の粘度が100mPa・sより大きい場合には、溶媒の粘度の2倍以上の粘度を備えるため、CNT集合体と溶媒にずり応力を付与する分散手段を用いてCNT集合体を分散させることが好ましい。例えば、三角柱型の撹拌子は、このようなずり応力を付与することが可能であるため、本発明に係るCNT分散液の製造方法に好適であるが、これに限定されるものではない。
(実施例1)
実施例1として、以下、スーパーグロース法で製造した単層CNTを用い、溶媒としてアルコールであるグリセリンを用いてCNT分散液を製造した。分散状態を観察するため、CNT分散液に対するCNTの添加量を0.01重量部とし、三角柱型の撹拌子を用いて、500 rpmで撹拌した。撹拌時間0分、30分、60分、180分として、撹拌停止2分後の分散状態を目視にて観察した。また、180分撹拌した後のCNT分散液を一晩放置後の分散状態を目視にて観察した。なお、グリセリンの粘度は1412 mPa・sであり、密度は1.26 g/cm3である。
(実施例2)
溶媒としてイソプレングリコールを用いたこと以外は、実施例1と同様に実施例2のCNT分散液を製造した。なお、イソプレングリコールの粘度は250 mPa・sであり、密度は0.98 g/cm3である。
(実施例3)
溶媒としてジヒドロターピネオールを用いたこと以外は、実施例1と同様に実施例3のCNT分散液を製造した。なお、ジヒドロターピネオールの粘度は83 mPa・sであり、密度は0.91 g/cm3である。
(実施例4)
溶媒としてプロピレングリコールを用いたこと以外は、実施例1と同様に実施例4のCNT分散液を製造した。なお、プロピレングリコールの粘度は56 mPa・sであり、密度は1.04 g/cm3である。
(実施例5)
溶媒としてエチレングリコールを用いたこと以外は、実施例1と同様に実施例5のCNT分散液を製造した。なお、エチレングリコールの粘度は24 mPa・sであり、密度は1.11 g/cm3である。
(比較例1)
溶媒としてエタノールを用いたこと以外は、実施例1と同様に比較例1のCNT分散液を製造した。なお、エタノールの粘度は1.2 mPa・sであり、密度は0.78 g/cm3である。
実施例1〜5及び比較例1のCNT分散液の分散状態を図6に示す。比較例1のCNT分散液では撹拌停止後すぐにCNTが凝集して沈降した。一方、実施例1〜5のCNT分散液は、撹拌を停止してもすぐにはCNTが沈降せずに、分散状態を維持した。また、実施例1〜5のCNT分散液の結果から、溶媒の粘度が高いほどCNTの分散性が高く、分散状態を維持しやすいことが明らかとなった。
(比較例2)
溶媒としてケトンとしてメチルイソブチルケトン(MIBK)を用いたこと以外は、実施例1と同様に比較例2のCNT分散液を製造した。なお、MIBKの粘度は0.61 mPa・sであり、密度は0.80 g/cm3である。
(比較例3)
溶媒として炭化水素溶媒としてトルエンを用いたこと以外は、実施例1と同様に比較例3のCNT分散液を製造した。なお、トルエンの粘度は0.59 mPa・sであり、密度は0.87 g/cm3である。
(比較例4)
溶媒として炭化水素溶媒としてヘキサンを用いたこと以外は、実施例1と同様に比較例4のCNT分散液を製造した。なお、ヘキサンの粘度は0.23 mPa・sであり、密度は0.68 g/cm3である。
(比較例5)
溶媒として非プロトン性極性溶媒としてN−メチル−2−ピロリドン(NMP)を用いたこと以外は、実施例1と同様に比較例5のCNT分散液を製造した。なお、NMPの粘度は1.67 mPa・sであり、密度は1.03 g/cm3である。
(比較例6)
溶媒として非プロトン性極性溶媒としてN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)を用いたこと以外は、実施例1と同様に比較例6のCNT分散液を製造した。なお、DMFの粘度は0.92 mPa・sであり、密度は0.95 g/cm3である。
(比較例7)
溶媒として水を用いたこと以外は、実施例1と同様に比較例7のCNT分散液を製造した。なお、水の粘度は1.0 mPa・sであり、密度は1.0 g/cm3である。
(比較例8)
溶媒として水に凝集防止剤として5%のSDOCを添加した溶媒を用いたこと以外は、実施例1と同様に比較例8のCNT分散液を製造した。なお、5%デオキシコール酸ナトリウム(SDOC)水溶液の粘度は1.0 mPa・sである。
比較例2〜8のCNT分散液の分散状態を図7に示す。図7の結果から、これらの粘度が低い溶媒を用いた場合、実施例1〜5のCNT分散液のような高い分散性を得られないことが明らかとなった。
(実施例6)
溶媒としてシリコーンオイルのKF−96−1000CSを用いたこと以外は、実施例1と同様に実施例6のCNT分散液を製造した。なお、KF−96−1000CSの粘度は970 mPa・sであり、密度は0.97 g/cm3である。
(実施例7)
溶媒としてシリコーンオイルのKF−96−300CSを用いたこと以外は、実施例1と同様に実施例7のCNT分散液を製造した。なお、KF−96−300CSの粘度は291 mPa・sであり、密度は0.97 g/cm3である。
(実施例8)
溶媒としてシリコーンオイルのKF−96−50CSを用いたこと以外は、実施例1と同様に実施例8のCNT分散液を製造した。なお、KF−96−50CSの粘度は48 mPa・sであり、密度は0.96 g/cm3である。
実施例6〜8のCNT分散液の分散状態を図8に示す。比較のため、同程度の粘度を有するアルコールを用いた実施例1、2及び4の分散状態を再掲する。図8の結果から、シリコーンオイルを用いた場合でも、アルコールを用いた実施例1、2及び4のCNT分散液のような高い分散性を得られることが明らかとなった。また、この傾向は、シリコーンオイルにおいても粘度に比例することが明らかとなった。
(実施例9)
溶媒としてEMI BF4を含むイオン液体を用いたこと以外は、実施例4と同様に実施例9のCNT分散液を製造した。なお、EMI BF4を含むイオン液体の粘度は37 mPa・sであり、密度は1.28 g/cm3である。
実施例9のCNT分散液の分散状態を図9に示す。比較のため、同程度の粘度を有するアルコールを用いた実施例4及びシリコーンオイルを用いた実施例8の分散状態を再掲する。図9の結果から、イオン液体を用いた場合でも、アルコールを用いた実施例4及びシリコーンオイル用いた実施例8のCNT分散液のような高い分散性を得られることが明らかとなった。
(比較例9)
溶媒として65℃に加熱し低粘度化させたプロピレングリコールを用いたこと以外は、実施例4と同様に比較例9のCNT分散液を製造した。
比較例9のCNT分散液の分散状態を図10に示す。比較のため、室温のプロピレングリコールを用いた実施例4の分散状態を再掲する。図10の結果から、加熱により粘度が低下することにより、同じ溶媒を用いても、比較例9のCNT分散液では分散性が低下することが明らかとなった。
(実施例10)
溶媒としてMIBKに15%のフッ素ゴム(FKM)を添加したこと以外は、比較例2と同様に実施例10のCNT分散液を製造した。なお、15%のフッ素ゴムのMIBK溶液の粘度は61 mPa・sである。
実施例10のCNT分散液の分散状態を図11に示す。比較のため、比較例2の分散状態を再掲する。図11の結果から、ケントンであるMIBKを溶媒に用いる場合であっても、フッ素ゴムを添加して粘度を20 mPa・s以上とすることにより、CNTの高い分散性を得られることが明らかとなった。
<CNT分散液中のCNT集合体の観察>
実施例1〜9及び比較例1〜8のCNT分散液について、CNT分散液中のCNT集合体を、デジタル顕微鏡(キーエンス社、VHX−1000)を用いて観察した。観察結果を図12に示す。実施例1〜5、比較例1及び9の結果から、アルコールを溶媒とした場合、粘度の高い溶媒を用いるほど、CNT分散液中でのCNT集合体の分散性が向上することが明らかとなった。また、プロピレングリコールを加熱するにより粘度が低下した比較例9のCNT分散液においては、微視的にもCNT集合体の分散性が低下することが明らかとなった。
また、シリコーンオイルを溶媒とした場合においても、粘度の高い溶媒を用いるほど、CNT分散液中でのCNT集合体の分散性が向上することが明らかとなった。一方、粘度が低い比較例2〜8のCNT分散液においては、微視的にもCNT集合体の分散性が低下することが明らかとなった。
(実施例11)
溶媒としてプロピレングリコールを用い、CNT分散液に対するCNTの添加量を0.4重量部とした。三角柱型の撹拌子を用いて、300 rpmで18時間撹拌して実施例11のCNT分散液を製造した。
(比較例10)
溶媒としてMIBKを用いたこと以外は、実施例11と同様に比較例10のCNT分散液を製造した。
実施例11及び比較例10の分散液中のCNT集合体のデジタル顕微鏡像を図13に示す。実施例11及び比較例10のデジタル顕微鏡像において、上段は倍率100倍の図であり、下段は倍率500倍の図である。CNTの添加量を増量しても、CNT集合体の分散性は溶媒の粘度に依存する傾向を示すことが明らかとなった。
(実施例12)
溶媒としてMIBKに15%のフッ素ゴム(FKM)を添加したこと以外は、比較例10と同様に実施例12のCNT分散液を製造した。
実施例12のCNT分散液中のCNT集合体のデジタル顕微鏡像を図14に示す。比較のため、比較例10のCNT分散液中のCNT集合体のデジタル顕微鏡像を再掲する。実施例12及び比較例10のデジタル顕微鏡像において、上段は倍率100倍の図であり、下段は倍率500倍の図である。MIBKを溶媒としてCNTの添加量を増量しても、CNT集合体の分散性は溶媒の粘度に依存する傾向を示すことが明らかとなった。
<CNT集合体の画像解析>
実施例2、4、8及び比較例1のCNT分散液中のCNT集合体の画像解析を行った。画像解析には画像解析粒度分布計(ジャスコインタナショナル社、CF−800nano)を用い、三角柱型の撹拌子を用いて、500 rpmで180分撹拌したCNT分散液を用いた。画像解析には、660万画素のCCDを用い、0.8μm〜1mmの測定範囲において、50000粒子のCNT集合体の画像解析を行った。撮影したCNT集合体の画像を図15に示す。
上記の実施例1〜9及び比較例1〜8のCNT分散液について、1〜3000μmの範囲にあるCNT集合体の数を粘度に対してプロットした図を図16に示す。図16の結果から、粘度が高い溶媒を用いることにより、CNT分散液のCNT集合体の数が増加し、分散性が向上していることが明らかとなった。
<CNT集合体のISO充実度>
三角柱型の撹拌子を用いて、500 rpmで180分撹拌した実施例1、2、4、6〜8及び比較例1のCNT分散液について、CNT集合体の体積基準のISO充実度を測定した。上述した画像解析粒度分布計(ジャスコインタナショナル社、CF−800nano)を用いて、ISO充実度を測定した。図17に、実施例1、2、4、6〜8及び比較例1のCNT分散液中のCNT集合体のISO充実度を示す。エタノールを用いた比較例1のCNT分散液ではISO充実度の平均値が61%であり、図12に示したように、CNT集合体が解れずに形状を維持し、分散性が低いことが明らかとなった。一方、グリセリンを用いた実施例1、イソプレングリコールを用いた実施例2、プロピレングリコールを用いた実施例4、シリコーンオイルを用いた実施例6〜8のCNT分散液では、ISO充実度が低い粒子が多く観察され、CNT集合体が解れて、分散性が高まったことが明らかとなった。
三角柱型の撹拌子を用いて、500 rpmで180分撹拌した実施例1〜9及び比較例1〜8のCNT分散液について、1〜3000μmの範囲にあるCNT集合体の数をISO充実度の平均数値に対してプロットした図を図18に示す。図18の結果から、分散体数が増加すると、CNT分散体のISO充実度の平均数値が減少することが明らかとなった。
<CNT集合体の円磨度>
三角柱型の撹拌子を用いて、500 rpmで180分撹拌した実施例1〜9及び比較例1〜8のCNT分散液について、1〜3000μmの範囲にあるCNT集合体の数を円磨度の体積基準の平均数値に対してプロットした図を図19に示す。図19の結果から、分散体数が増加すると、CNT分散体の円磨度の平均数値が増加することが明らかとなった。
<CNT集合体の輝度偏差>
三角柱型の撹拌子を用いて、500 rpmで180分撹拌した実施例1〜9及び比較例1〜8のCNT分散液について、1〜3000μmの範囲にあるCNT集合体の数を輝度偏差の体積基準の平均数値に対してプロットした図を図20に示す。図20の結果から、分散体数が増加すると、CNT分散体の輝度偏差の平均数値が減少することが明らかとなった。
<CNT分散液の粘度評価>
実施例1、2及び4のCNT分散液とそれぞれに用いた溶媒を用いて、1s-1〜100s-1でのずり速度に対する粘度を測定した。測定には、粘度計(ブルックフィールド社、R/S−CC共軸二重円筒DG)を用いた。測定結果を図21に示す。CNT0.01重量部を含む実施例1、2及び4のCNT分散液は、ずり速度が2s-1以上10s-1以下の範囲において、溶媒の粘度が10mPa・s以上100mPa・s以下の場合に、溶媒の粘度の10倍以上の粘度を備え、溶媒の粘度が100mPa・sより大きい場合に、溶媒の粘度の1.05倍以上の粘度を備えることが明らかとなった。
同様に、実施例6〜8のCNT分散液とそれぞれに用いた溶媒を用いて、1s-1〜100s-1でのずり速度に対する粘度を測定した。測定結果を図22に示す。CNT0.01重量部を含む実施例6〜8のCNT分散液は、ずり速度が2s-1以上10s-1以下の範囲において、溶媒の粘度が10mPa・s以上100mPa・s以下の場合に、溶媒の粘度の5倍以上の粘度を備え、溶媒の粘度が100mPa・sより大きい場合に、溶媒の粘度の1.2倍以上の粘度を備えることが明らかとなった。
同様に、比較例1〜7のCNT分散液を用いて、0s-1〜100s-1でのずり速度に対する粘度を測定した。測定結果を図23に示す。比較例1〜7のCNT分散液では、ずり速度が2s-1以上10s-1以下の範囲で実施例のCNT分散液に対して粘度が低いことが明らかとなった。
(実施例13)
溶媒としてイソプレングリコールを用い、CNT分散液に対するCNTの添加量を0.1重量部とした。三角柱型の撹拌子を用いて、500 rpmで3時間撹拌して実施例13のCNT分散液を製造した。実施例13のCNT分散液をろ過することによって濾紙上にCNT集合体を堆積させ、いわゆるバッキーペーパー(Bucky paper)と呼ばれるようなシートや不織布としてCNT成形体を得た。
(実施例14)
溶媒としてプロピレングリコールを用いたこと以外は、実施例13と同様に実施例14のバッキーペーパーを得た。
(実施例15)
溶媒としてシリコーンオイルのKF−96−300CSを用いたこと以外は、実施例13と同様に実施例15のバッキーペーパーを得た。
(実施例16)
溶媒としてシリコーンオイルのKF−96−50CSを用いたこと以外は、実施例13と同様に実施例16のバッキーペーパーを得た。
(比較例11)
溶媒としてエタノールを用いたこと以外は、実施例13と同様に比較例11のバッキーペーパーを得た。
(比較例12)
溶媒としてMIBKを用いたこと以外は、実施例13と同様に比較例12のバッキーペーパーを得た。
<バッキーペーパーの嵩密度>
実施例13〜16及び比較例11〜12のバッキーペーパーについて、その重量と寸法(直径36mm、厚さ50〜130μm)から嵩密度を算出し、CNT集合体を分散させた溶媒の粘度に対してプロットした。算出結果を図24(a)に示す。図24(a)の結果から明らかなように、CNT集合体を分散させた溶媒の粘度が高いほど、バッキーペーパーの嵩密度が増加することが明らかとなった。
<バッキーペーパーの導電性>
実施例13〜16及び比較例11〜12のバッキーペーパーについて導電性を測定し、CNT集合体を分散させた溶媒の粘度に対してプロットした。JISK7149準処の4端子4探針法を用い、ロレスタEP MCP-T360((株)ダイアインスツルメンツ社製)にてバッキーペーパーの表面抵抗値を測定した。得られた表面抵抗値を4端子法によって測定後、表面抵抗値と成形体の膜厚を掛けて、体積抵抗値を算出した。体積抵抗値からCNT成形体の導電性を計算した。測定結果を図24(b)に示す。図24(b)の結果から明らかなように、CNT集合体を分散させた溶媒の粘度が高いほど、バッキーペーパーの導電性が向上することが明らかとなった。
上述した実施例においては、スーパーグロース法により製造した単層CNTを用いた例を説明したが、他のCNTを用いた例を以下に示す。
(実施例17)
溶媒としてプロピレングリコールを用い、CNTとしてVGCF(昭和電工株式会社)を用いたこと以外は、実施例1と同様に実施例17のCNT分散液を製造した。
(実施例18)
CNTとしてCnano(Cnano社、Flo Tube9000)を用いたこと以外は、実施例17と同様に実施例18のCNT分散液を製造した。
(実施例19)
CNTとしてNanocyl(Nanocyl社、NC7000)を用いたこと以外は、実施例17と同様に実施例19のCNT分散液を製造した。
(実施例20)
CNTとしてK−nanos(Kumho Petrochemical社、K−nanos−100p)を用いたこと以外は、実施例17と同様に実施例20のCNT分散液を製造した。
(実施例21)
CNTとしてeDIPS法で製造したCNT(名城ナノカーボン社、eDIPS EC2.0)を用いたこと以外は、実施例17と同様に実施例21のCNT分散液を製造した。
(実施例22)
CNTとしてTuball(OCSiAl社)を用いたこと以外は、実施例17と同様に実施例22のCNT分散液を製造した。
(比較例13〜19)
実施例17〜22のCNTを用いて、溶媒をエタノールに変更して、比較例13〜18のCNT分散液を製造した。
図25に実施例17〜19及び比較例13〜15のCNT分散液の分散状態を示す。また、図26に実施例20〜22及び比較例16〜18のCNT分散液の分散状態を示す。図25及び図26の結果から、CNTの種類を変えても、粘度が高いプロピレングリコールを用いた方が、粘度が低いエタノールに分散させるよりも分散性が向上することが明らかとなった。
<CNT分散液中のCNT集合体の観察>
実施例1〜9及び比較例1〜8のCNT分散液を観察した方法により、実施例17〜22及び比較例13〜18のCNT分散液を観察した。なお、実施例17〜22及び比較例13〜18のCNT分散液として、500 rpmで3時間撹拌した溶液を用いた。実施例17〜19及び比較例13〜15のCNT分散液の観察結果を図27に示す。実施例20〜22及び比較例16〜18のCNT分散液の観察結果を図28に示す。図27及び28の結果から、CNTの種類を変えても、粘度が高いプロピレングリコールを用いた方が、粘度が低いエタノールに分散させるよりも分散性が向上することが明らかとなった。
<CNT分散液の粘度評価>
上述したCNT分散液の粘度測定方法を用いて、実施例4、実施例17〜20、22のCNT分散液の1s-1〜100s-1でのずり速度に対する粘度を測定した。なお、実施例17〜20及び22のCNT分散液として、500 rpmで180分撹拌した分散液を用いた。測定結果を図29に示す。図29の結果から、CNTの種類を変えてもCNT0.01重量部を含むCNT分散液は、ずり速度が2s-1以上10s-1以下の範囲において、溶媒の粘度の1〜4倍以上の粘度を備えることが明らかとなった。
(実施例23〜28)
実施例4、17〜20、22のCNT分散液において、CNTの添加量を0.4重量部に変更して、実施例23〜28のCNT分散液を製造した。測定には、粘度計(アントンパール社、MCR102)を用いて、実施例23〜28のCNT分散液の1s-1〜100s-1でのずり速度に対する粘度を測定した。なお、実施例23〜28のCNT分散液として、500 rpmで180分撹拌した溶液を用いた。測定結果を図30に示す。図30の結果から、CNTの含有量をCNT0.4重量部に変えたCNT分散液も、ずり速度が2s-1以上10s-1以下の範囲において、溶媒の粘度の1〜150倍以上の粘度を備えることが明らかとなった。
(実施例30)
スーパーグロース法により製造した単層CNTと、溶媒としてイソプレングリコールを用い、CNT分散液に対するCNTの添加量を0.4重量部とした。三角柱型の撹拌子を用いて、500 rpmで3時間撹拌して実施例30のCNT分散液を製造した。
(実施例31)
Cnanoを用いたこと以外は、実施例30と同様に実施例31のCNT分散液を製造した。
(実施例32)
スーパーグロース法により製造した単層CNTと、溶媒としてグリセリンを用い、CNT分散液に対するCNTの添加量を0.4重量部とした。三角柱型の撹拌子を用いて、500 rpmで3時間撹拌して実施例32のCNT分散液を製造した。
(実施例33)
Cnanoを用いたこと以外は、実施例32と同様に実施例33のCNT分散液を製造した。
(実施例34)
スーパーグロース法により製造した単層CNTと、溶媒としてシリコーンオイルのKF−96−50CSを用い、CNT分散液に対するCNTの添加量を0.4重量部とした。三角柱型の撹拌子を用いて、500 rpmで3時間撹拌して実施例34のCNT分散液を製造した。
(実施例35)
Cnanoを用いたこと以外は、実施例34と同様に実施例35のCNT分散液を製造した。
(実施例36)
スーパーグロース法により製造した単層CNTと、溶媒としてシリコーンオイルのKF−96−300CSを用い、CNT分散液に対するCNTの添加量を0.4重量部とした。三角柱型の撹拌子を用いて、500 rpmで3時間撹拌して実施例36のCNT分散液を製造した。
(実施例37)
Cnanoを用いたこと以外は、実施例36と同様に実施例37のCNT分散液を製造した。
(実施例38)
スーパーグロース法により製造した単層CNTと、溶媒としてシリコーンオイルのKF−96−1000CSを用い、CNT分散液に対するCNTの添加量を0.4重量部とした。三角柱型の撹拌子を用いて、500 rpmで3時間撹拌して実施例38のCNT分散液を製造した。
(実施例39)
Cnanoを用いたこと以外は、実施例38と同様に実施例39のCNT分散液を製造した。
実施例23、25、30〜39のCNT分散液について、粘度計(アントンパール社、MCR102)を用いて、1s-1〜100s-1でのずり速度に対する粘度を測定した。測定結果を図31及び図32に示す。図31(a)はプロピレングリコールを溶媒とした実施例を示し、図31(b)はイソプレングリコールを溶媒とした実施例を示し、図31(c)はグリセリンを溶媒とした実施例を示す。また、図32(a)はシリコーンオイルのKF−96−50CSを溶媒とした実施例を示し、図32(b)はシリコーンオイルのKF−96−300CSを溶媒とした実施例を示し、図32(c)はシリコーンオイルのKF−96−1000CSを溶媒とした実施例を示す。
図31及び図32の結果から、スーパーグロース法により製造した単層CNTの分散液は、用いた何れの溶媒においてもCnanoの分散液より高い粘度を有することが明らかとなった。
実施例23、25、30〜39のCNT分散液について、2s-1及び10s-1でのずり速度に対する粘度を図33に示す。図33の結果から、スーパーグロース法により製造した単層CNTの分散液は、用いた何れの溶媒においてもCnanoの分散液より高い粘度上昇率を有することが明らかとなった。
実施例23〜28のCNT分散液を用いて、CNTの添加量が0.1重量部になるようプロピレングリコール溶媒により希釈し、実施例40〜45のCNT分散液を製造した。実施例29〜28のCNT分散液について、1s-1〜100s-1でのずり速度に対する粘度を測定した。図34(a)には図30を再掲する。図34(b)に実施例40〜45のCNT分散液の粘度の測定結果を示す。図34(a)及び図34(b)の結果から、スーパーグロース法により製造した単層CNTの分散液は、CNTの少ない添加量でも2s-1〜10s-1でのずり速度において、粘度が最も高くなることが示された。
100:CNT集合体、110:1次CNT集合体、130:2次CNT集合体、150:CNT、200:CNT集合体、230:CNT集合体、250:CNT、310:CNT集合体、313:網目体、315:幹部、320:接続部

Claims (7)

  1. 水又は有機材料の溶媒と、前記溶媒中に分散した0.01重量部以上20重量部以下のカーボンナノチューブ集合体と、を備えるカーボンナノチューブ分散液であり、
    前記カーボンナノチューブ集合体は、0.1μm以上100μm以下のスケール幅を備える1次カーボンナノチューブ集合体と、2nm以上1000nm以下のスケール幅を備える2次カーボンナノチューブ集合体とを備え、
    前記カーボンナノチューブ分散液は、密度が0.6g/cm3以上1.5g/cm3以下であり、
    前記溶媒は、5mPa・s以上の粘度と、0.8g/cm 3 以上の密度を有し、且つ
    室温における、ずり速度が2s-1以上10s-1以下である条件下で測定したときに、カーボンナノチューブ0.1重量部を含む前記カーボンナノチューブ分散液は、前記溶媒の粘度が10mPa・sより小さい場合には、前記溶媒の粘度の100倍以上の粘度を備え、
    前記溶媒の粘度が10mPa・s以上100mPa・s以下の場合には、前記溶媒の粘度の5倍以上の粘度を備え、
    前記溶媒の粘度が100mPa・sより大きい場合には、前記溶媒の粘度の2倍以上の粘度を備えることを特徴とするカーボンナノチューブ分散液。
  2. フロー式画像解析法により測定して得られた体積基準数値平均値の60%以下のISO充実度、20%以上の円磨度、及び90%以下の輝度偏差の少なくとも一つの形状パラメータを備えるカーボンナノチューブ集合体が、水又は有機材料の溶媒中に分散したことを特徴とするカーボンナノチューブ分散液。
  3. 前記カーボンナノチューブ集合体は、100,000個/mL以上の密度を備えることを特徴とする請求項1に記載のカーボンナノチューブ分散液。
  4. 前記カーボンナノチューブ集合体が、フロー式画像解析法により測定して得られた体積基準数値平均値の60%以下のISO充実度、20%以上の円磨度、及び90%以下の輝度偏差の少なくとも一つの形状パラメータを備えることを特徴とする請求項1に記載のカーボンナノチューブ分散液。
  5. 前記カーボンナノチューブ集合体は、100,000個/mL以上の密度を備えることを特徴とする請求項に記載のカーボンナノチューブ分散液。
  6. 前記カーボンナノチューブ集合体が10μm以上の長さのカーボンナノチューブを含むことを特徴とする請求項1記載のカーボンナノチューブ分散液。
  7. 前記カーボンナノチューブ集合体が10μm以上の長さのカーボンナノチューブを含むことを特徴とする請求項4に記載のカーボンナノチューブ分散液。
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