JP6788791B2 - 板材の接合構造 - Google Patents
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そのために、上記従来の技術によれば、一方のパネル材12等を他方のパネル材14へ押し付けたときに、接着剤がフランジ部とパネル材の間からはみ出し、そのまま硬化して艤装部品と干渉したり、硬化前に垂れて意匠面を汚したりしやすかった。また、塗装工程において、接着剤が流出して塗料を汚染することがあった。
本発明の目的は、板材同士を接合する接着剤が艤装部品と干渉することや、硬化前の接着剤が意匠面を汚すことを防止できて外観品質を向上でき、さらに、塗装工程で接着剤が塗料を汚染することを防止できる板材の接合構造を提供する点にある。
断面ハット形状の第1板材のフランジ部と断面ハット形状の第2板材のフランジ部とに第3板材の側部が挟み込まれ、前記第3板材の側部に貫通形成された接着剤流通部を流れた接着剤により、前記第1板材のフランジ部と前記第3板材の側部と前記第2板材のフランジ部とが接合されている板材の接合構造であって、
前記第1板材のハット部の側壁と前記第1板材のフランジ部とで形成されるコーナー部が、前記第1板材のフランジ部の長手方向に連続した面取り形状部に構成されて、前記面取り形状部と前記第3板材の側部の間に前記接着剤を受け入れ可能に構成されている点にある。
第2発明の特徴は、
断面ハット形状の第1板材のフランジ部と断面ハット形状の第2板材のフランジ部とに第3板材の側部が挟み込まれ、前記第3板材の側部に貫通形成された接着剤流通部を流れた接着剤により、前記第1板材のフランジ部と前記第3板材の側部と前記第2板材のフランジ部とが接合されている板材の接合構造であって、
前記第1板材のハット部の側壁と前記第1板材のフランジ部とで形成されるコーナー部に、前記第1板材のフランジ部の長手方向に間隔を空けて並ぶ複数の面取り形状部が設けられて、前記面取り形状部と前記第3板材の側部の間に前記接着剤を受け入れ可能に構成され、
前記コーナー部の外面に、前記第1板材のフランジ部の長手方向に間隔を空けて並ぶ複数のリブが設けられ、
前記接着剤流通部は前記第1板材のフランジ部の長手方向に長い長孔であり、
前記第1板材の背部側から見て前記接着剤流通部が前記リブを跨ぐように配置されている点にある。
第2発明によれば、第1発明と同様の効果を得ることができるのに加え、前記コーナー部の剛性を向上できる。
[第1実施例]
本実施例では車両の前方側Fr(図1参照)を「前側」、車両の後方側Rrを「後側」と称する。図1に示すように、車体1の前側ドア開口K1と後側ドア開口K2の間にセンターピラー2が位置している。図3に示すように、センターピラー2は、車室内側W1のセンターピラーインナパネル3(第1板材に相当)と、車室外側W2のサイドボディアウタパネル4(第2板材に相当)と、これらの間のセンターピラーリンフォース5(第3板材に相当)とを有する。
次に、センターピラーインナパネル3とセンターピラーリンフォース5とサイドボディアウタパネル4の前側のフランジ部13,15,14同士の接合構造について説明する。後側のフランジ部13,15,14同士の接合構造は、前側のフランジ部13,15,14同士の接合構造と同一であるのでその説明は省略する。
前記フランジ部13,15,14同士の接合構造について、より詳しく説明する。図4に示すように、接着剤流通孔15Hはフランジ部15の長手方向に長い長孔であり、フランジ部15の幅方向中央よりも内側(センターピラーリンフォース5の幅方向中央側)に位置する。
(1) サイドボディアウタパネル4のフランジ部14に接着剤6を塗布する(図2参照)。
(2) センターピラーリンフォース5のフランジ部15とセンターピラーインナパネル3のフランジ部13をサイドボディアウタパネル4のフランジ部14に重ね合わせる。
(3) 図3に示すように、接着剤6は接着剤流通孔15Hを流れてセンターピラーインナパネル3のフランジ部13にも塗布される。これにより、前記フランジ部13,15,14のフランジ面同士が接着接合される。このように、フランジ部13,15,14のフランジ面のうちの1つのフランジ面に接着剤6を塗布するだけで、複数のフランジ面を接着することができ(図5参照)、塗布工数を削減できる。
第1実施例の構造と異なっている点について説明する。その他の構造は第1実施例の構造と同じである。
(1) 本発明は自動車のセンターピラー2の接合構造に限られず、自動車の他の部品の板材の接合構造にも適用できる。さらに、自動車以外の構造物の板材の接合構造にも適用することができる。
4 第2板材(サイドボディアウタパネル)
5 第3板材(センターピラーリンフォース)
6 接着剤
13 第1板材(センターピラーインナパネル)のフランジ部
14 第2板材(サイドボディアウタパネル)のフランジ部
15 第3板材(センターピラーリンフォース)の側部(フランジ部)
15H 接着剤流通部(接着剤流通孔)
33 ハット部
33S ハット部の側壁
43 面取り形状部
50 リブ
Claims (2)
- 断面ハット形状の第1板材のフランジ部と断面ハット形状の第2板材のフランジ部とに第3板材の側部が挟み込まれ、前記第3板材の側部に貫通形成された接着剤流通部を流れた接着剤により、前記第1板材のフランジ部と前記第3板材の側部と前記第2板材のフランジ部とが接合されている板材の接合構造であって、
前記第1板材のハット部の側壁と前記第1板材のフランジ部とで形成されるコーナー部に、前記第1板材のフランジ部の長手方向に間隔を空けて並ぶ複数の面取り形状部が設けられて、前記面取り形状部と前記第3板材の側部の間に前記接着剤を受け入れ可能に構成され、
前記コーナー部の外面に、前記第1板材のフランジ部の長手方向に間隔を空けて並ぶ複数のリブが設けられ、
前記接着剤流通部は前記第1板材のフランジ部の長手方向に長い長孔であり、
前記第1板材の背部側から見て前記接着剤流通部が前記リブを跨ぐように配置されている板材の接合構造。 - 前記面取り形状部と前記接着剤流通部が連続していて、前記接着剤流通部の一部が前記面取り形状部の一部と少なくとも重なるように配置されている請求項1記載の板材の接合構造。
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JP2016222900A JP6788791B2 (ja) | 2016-11-16 | 2016-11-16 | 板材の接合構造 |
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JP2016222900A JP6788791B2 (ja) | 2016-11-16 | 2016-11-16 | 板材の接合構造 |
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JP2018079782A JP2018079782A (ja) | 2018-05-24 |
JP6788791B2 true JP6788791B2 (ja) | 2020-11-25 |
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Family Applications (1)
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