JP6179383B2 - 車両の側部車体構造 - Google Patents

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Description

この発明は、車両側部で上下方向に延びるピラーに連結されるとともに、車両前後方向に延びるサイドシルを備えた車両の側部車体構造に関する。
例えば、特許文献1における図13乃至15に示すように、サイドシル内に、減衰部材が装着された振動減衰節を設けることで、振動減衰性能が得られることが提案されている。
さらには、出願人によるその後の検討により、振動減衰節による振動減衰性能を向上させるためには、振動減衰節の減衰部材の配置面近傍はサイドシルと剛結させないことが有効であり、また、NVH性能の向上には、振動減衰節をサイドシルインナの上下面と剛結することが必要であることを見出した。
なお、本明細書において、振動減衰性能は、対象とする周波数帯(モード)が20〜50Hz帯域であり、足元等でのビリビリ感を低減させることを目的とした性能とし、NVH性能は、約100〜400Hz帯域を対象とする周波数帯とし、例えば、フロアパネル振動を抑制することを目的とする性能としている。
上記知見を、車外側の連結面に減衰部材を配置したコ字状の節部材に適用するために、減衰部材が配置された側となるサイドシルアウタレインと節部材は溶接接合せず、節部材とサイドシルインナとは溶接接合したところ、車内側への荷重伝達が十分ではなく、また、サイドシルの外下角から上方への荷重入力方向に略平行な部位が、側突変形時に開いて耐力が低下してしまうことが分かった。
特開2013−049376号公報
そこで、この発明は、例えば、振動減衰性能、あるいはNVH性能を向上するとともに、車両の側突時の荷重の伝達性能を向上できる車両の側部車体構造を提供することを目的とする。
この発明の車両の側部車体構造は、車両側部で上下方向に延びるピラーと、前記ピラーの下部に連結されるとともに、車幅方向外側のサイドシルアウタレインと車幅方向内側のサイドシルインナとで形成された閉断面部を有して車両前後方向に延びるサイドシルと、前記閉断面部内において、該閉断面部内を車両前後方向に仕切る節部材とを備え、前記節部材は、該閉断面部内を車両前後方向に仕切る前面部および後面部と、車幅方向外側で該前面部と該後面部とを車両前後方向に連結する第1連結面部と、前記前面部および前記後面部のそれぞれにおいて前記サイドシルインナの上面との接合を許容する第1接合フランジと、前記サイドシルインナの上面から車両下方へ延びる縦壁との接合を許容する第2接合フランジ部とを有し、該第1接合フランジ及び該第2接合フランジ部により前記サイドシルインナに接合され、前記第1連結面部と前記サイドシルアウタレインの車幅方向外側の縦面との間に振動減衰部材が配設されるとともに、車両正面視において、前記第1連結面部の上部から前記第1接合フランジの車幅方向外側端部へとつながる前記前面部の縁部、及び前記後面部の縁部が、車幅方向内側ほど上方へのび、かつ略直線状となるよう形成されたものである。
この構成によれば、振動減衰性能、あるいはNVH性能を向上するとともに、荷重伝達性能を向上することができる。
詳しくは、前記前面部および前記後面部のそれぞれにおいて前記サイドシルインナの上面との接合を許容する第1接合フランジと、前記サイドシルインナの縦壁との接合を許容する第2接合フランジ部とを有し、該第1接合フランジ及び該第2接合フランジ部により前記サイドシルインナに接合され、前記第1連結面部と前記サイドシルアウタレインの車外側の縦面との間に振動減衰部材が配設されたことにより、振動減衰性能、あるいはNVH性能を向上することができる。
また、車両正面視において、前記第1連結面部の上部から前記第1接合フランジの車幅方向外側端部へとつながる前記前面部の縁部、及び前記後面部の縁部が、車内側ほど上方へのび、かつ略直線状となるよう形成されたため、第1連結面部からフランジ部へ、つまり、サイドシルの外下角からの荷重入力方向への荷重伝達が円滑になされ、車両の側突時の荷重の伝達性能を向上することができる。
この発明の一実施態様においては、前記節部材が、前記前面部の縁部と前記後面部縁部とを車両前後方向に連結する第2連結面部を備えたものである。
この構成によれば、前面部と後面部とにおける、第1連結面部からフランジ部への荷重伝達が円滑になされる縁部を構成する部分が第2連結面部で連結されるため、入力された側突荷重によって、前面部と後面部とが離れて開く方向に変形して荷重伝達性が低下することを防止できる。
この発明の一実施態様においては、前記節部材が、前記前面部と前記後面部において、前記サイドシルアウタレインの下角部に対向する部分を車両前後方向に連結する連結部を備えたものである。
この構成によれば、側突荷重が入力される、前記前面部と前記後面部における前記サイドシルアウタレインの下角部に対向する部分が連結部で連結されるため、入力された側突荷重によって、前面部と後面部とが離れて開く方向に変形して荷重伝達性が低下することを防止できる。
なお、第2連結面部及び連結部は、節部材本体と別体で構成してもよく、一体で構成してもよい。
この発明によれば、振動減衰性能、あるいはNVH性能を向上することができるとともに、第1連結面部からフランジ部へ、つまり、サイドシルの外下角からの荷重入力方向への荷重伝達が円滑になされ、車両の側突時の荷重の伝達性能を向上することができる。
バルクヘッドの説明図。 バルクヘッドを装着箇所の断面図。 車室側部を車両前方から見た斜視図。 サイドシルインナを透過させたバルクヘッド装着箇所の拡大斜視図。 バルクヘッド装着箇所の拡大平面図。 車両外側前方から見た図。 車室側部を車両外側前方から見た斜視図。
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を詳述する。
図1はバルクヘッド10の説明図を示し、図2はバルクヘッド10を装着したバルクヘッド装着箇所の断面図、つまり後述する図3のA−A線矢視断面図を示し、図3は車室Sの側部を車両前方から見た斜視図を示し、図4はサイドシルインナ51を透過させたバルクヘッド装着箇所の拡大斜視図を示し、図5はバルクヘッド装着箇所の拡大平面図を示し、図6は車両側部を車両外側から見た図を示し、図7は車両側部を車両外側前方から見た斜視図を示している。
なお、図1(a)はバルクヘッド10の斜視図を示し、図1(b)はバルクヘッド10の分解斜視図を示している。
また、図中において矢印(F)は車体前方、矢印(R)は車体後方を示し、矢印(IN)は車幅方向内側、矢印(OUT)は車幅方向外側を示している。さらに、矢印(W)は車幅方向を示している。
図6、図7に示すように、本実施形態に係る車両において、図示省略するエンジンルームより後方に配置された車室Sを構成する車両側部には、車体前方Fから、ヒンジピラー3と、ヒンジピラー3の上部に配設され、前部が低く、後部が高くなるフロントピラー4と、車両前後方向の中央付近に配置されるセンターピラー7と、後方に配置される後部ピラー8とが配置され、それらの下端を車両前後方向にサイドシル5でつないで構成されている。
ここで、車室Sは、その床面がフロアパネル6(図2参照)によって形成されており、上述したサイドシル5は、フロアパネル6の左右両側端部に位置している。
また、フロアパネル6の車幅方向Wの中央において、上方に突出するとともに、車両前後方向に延びるように形成されたセンターフロアパネル6aと、サイドシル5の車幅方向内側INを、車幅方向Wに連結するようにフロアクロスメンバ9(9a,9b)が配置されている。
そして、車室Sの側部には、ヒンジピラー3、フロントピラー4、サイドシル5、センターピラー7、あるいは後部ピラー8等により側部開口部Kを形成しており、この側部開口部Kには、これを開閉するため、その前端部がドアヒンジを介してヒンジピラー3に取り付けられたドア(図示省略)が備えられている。
サイドシル5は、図2に示すように、主にサイドシルインナ51とサイドシルアウタレイン52とにより構成されており、これらの上下端部に位置するフランジ部51a,52a同士を接合することにより、車両の前後方向に延びる閉断面を形成している。
詳しくは、サイドシルインナ51は、車幅方向内側INに向かって下方に傾斜する上面511と、車幅方向内側INの縦壁512と、車幅方向外側OUTに向かって下方に傾斜する底面513とで、車幅方向外側OUTに開放する略コ字状断面で構成している。そして、上面511の車幅方向外側OUTの端部と、底面513の車幅方向外側OUTの端部とに、それぞれ上下方向に延びるフランジ部51aを備えている。
サイドシルアウタレイン52は、車幅方向外側OUTに向かって下方に傾斜する上面521と、車幅方向外側OUTの縦壁522と、車幅方向内側INに向かって下方に傾斜する底面523とで、車幅方向内側INに開放する略コ字状断面で構成している。そして、上面521の車幅方向内側INの端部と、底面523の車幅方向内側INの端部とに、それぞれ上下方向に延びるフランジ部52aを備えている。なお、縦壁522には、車幅方向内側INに突出する断面形状であり、車両前後方向に延びる縦壁ビード524を備えている。
このように構成した、サイドシルインナ51とサイドシルアウタレイン52とを、フランジ部51aとフランジ部52aとが対向するように、組み付けて内部に閉断面空間Cを有するサイドシル5を構成している。
フロアクロスメンバ9として、車両前後方向におけるヒンジピラー3とセンターピラー7との中間付近において車幅方向Wに配置された前方フロアクロスメンバ9aと、センターピラー7近傍において車幅方向Wに配置された後方フロアクロスメンバ9bとが設けられている。
前方フロアクロスメンバ9aは、下方が開放された略コ字状断面のメンバ本体91と、断面コ字状に形成されたメンバ本体91の端部において、フロアパネル6に取り付けられるフランジ部92と、メンバ本体91の車幅方向Wの端部において、サイドシル5やセンターフロアパネル6aに取り付けられる端部フランジ93(93a,93b)とで構成されている。
端部フランジ93は、断面略コ字状に形成したメンバ本体91の上面91aの端部から延設されて形成されており、車幅方向外側OUTの端部フランジ93aは、上述したサイドシル5のサイドシルインナ51の上面511の外面に沿って取り付けられる。
そして、図2乃至図4に示すように、前方フロアクロスメンバ9aが取り付けられた位置のサイドシル5における閉断面空間Cには、バルクヘッド10が配置されている。
バルクヘッド10は、図1に示すように、バルクヘッド本体を構成する第1部材20と、第1部材20における車幅方向外側OUTの下側の角部(外下角部)に装着される第2部材30と、バルクヘッド10に配設される振動減衰部材40とで構成されるコ字状節である。
第1部材20は、車体前方Fの前方隔壁21と、車体前方Fから車両後方に所定間隔を隔てて配置される後方隔壁22と、前方隔壁21と後方隔壁22との車幅方向外側OUTを車両前後方向に連結する連結面23とで構成されている。
前方隔壁21及び後方隔壁22は、車両前方視において、サイドシルインナ51の上面511に沿う内側上縁21a,22aと、縦壁512に沿う内側鉛直縁21b,22bと、底面513に沿う内側下縁21c、22cと、上述の外下角部から上面511に向かう内側斜め上方向(矢印X)に略平行な外側上縁21d、22dと、車幅方向内側INに所定間隔を隔てて縦壁522と離間する外側鉛直縁21e,22eと、外側鉛直縁21e,22eの下端と内側下縁21c,22cの外側端部とを、内向きに凸な曲線状で結ぶ外側下縁21f,22fとで略変形六角形状に形成している。
なお、内側上縁21a,22aと、内側鉛直縁21b、22bと、内側下縁21c、22cとには、サイドシル5のサイドシルインナ51の内面に取り付けられるフランジ26(26a,26b,26c)が設けられている。
また、前方隔壁21及び後方隔壁22には、外下角部近傍から、上面511に向かって伸びる第1ビード24aと、縦壁512に向かって伸びる第2ビード24bとで、車両前方視略V字状のV字ビード24を形成している。そして、第1ビード24aの端部及び第2ビード24bの端部、すなわち、第1ビード24aのフランジ26aに沿う部分と、第2ビード24bのフランジ26bに沿う部分には、ビード形状が端部に向かってラッパ状に広がる拡幅部27が形成されている。
また、連結面23は、車幅方向外側OUTの上部を車両前後方向に連結する上部連結面23bと、上部連結面23bの下端において、車両前後方向に連結する、略鉛直方向の側方縦連結面23aとで構成されている。
上部連結面23bは、前方隔壁21,22における外側上縁21dと外側上縁22dとを車両前後方向に連結する面状であり、すなわち、内斜め上方向Xに略平行な面を構成している。
側方縦連結面23aは、前方隔壁21,22における外側鉛直縁21eと外側鉛直縁22eとを車両前後方向に連結する面状であり、すなわち、略鉛直な面を構成している。また、側方縦連結面23aには、閉断面空間Cへの装着状態において、後述する振動減衰部材40の配設を許容し、サイドシルアウタレイン52の縦壁ビード524に対向する位置に配置された振動減衰部材配設部23cが設けられている。
また、側方縦連結面23aの下端には、本体内側に向けて曲げ加工した曲げ下端部23dを形成している。
このように構成した第1部材20は、側方縦連結面23aと上部連結面23bとが略へ字状に連続する連結面23となるとともに、平面視略コ字状であり、所定の肉厚の板材を折り曲げて構成している。
第1部材20の側方縦連結面23aに形成された振動減衰部材配設部23cに配設される振動減衰部材40は、車体の製造工程において、ペースト状の未硬化振動減衰部材を節部材の振動減衰部材配設部23cに塗布した後にサイドシルアウタレインで挟み込んで、その後の電着塗装の乾燥工程で加熱硬化することで得られる。このとき、未硬化振動減衰部材の塗布は、電着塗装が施されない未電着部の原因となるエアポケットを生じさせないために、点塗布することが望ましい。なお、振動減衰部材の配設は、上記に代えて、振動を吸収できる樹脂で構成された正面視略四角形状に形成された薄板状のパッドを振動減衰部材配設部23cに取り付けるようにしてもよい。
第1部材20の外下角部に取り付けられる第2部材30は、取り付け状態において内斜め上方向Xに平行に配置される第2部材本体31と、第2部材本体31の上端部において、第1部材20の側方縦連結面23aの下方に取り付けられる取付フランジ32と、第2部材本体31の両側において折り曲げて形成され、第1部材20の前方隔壁21及び後方隔壁22に取り付けられる側方延設部33とで構成され、所定の厚みの板材を折り曲げ加工して構成している。
また、第2部材本体31の両側には、上方に突出するように湾曲させて形成した稜線部34を有するとともに、サイドシルアウタレイン52の外下側角部に対向する対向下面部35を有している。
底面523には、縦壁522との間で形成される角部の他に、車幅方向内側INに角部が形成され、底面523には縦壁522との間で形成される角部と車幅方向内側INの角部との間の部分がサイドシルアウタレイン52の外下側角部(下角部)とされ、対向下面部35は、サイドシルアウタレイン52の外下側角部に対して、略平行に対向している。
このように構成した第1部材20と第2部材30とは、図1に示すように、第1部材20の外下角部に第2部材30を取り付けてバルクヘッド10を構成している。
第1部材20と第2部材30とを組付けて構成したバルクヘッド10は、サイドシル5の閉断面空間Cにおいて、フランジ26がサイドシルインナ51の内面に当接するように配置され、スポット溶接にてサイドシルインナ51に剛結される。このとき、側方縦連結面23a及び上部連結面23bはサイドシルアウタレイン52の内面から離間しているが、縦壁ビード524の内面と対向する位置に設けられた振動減衰部材配設部23cに配設された振動減衰部材40は振動減衰部材配設部23cと縦壁ビード524の内面とで挟み込まれる態様となる。
また、第1部材20の外下角部に装着される第2部材30は、縦壁ビード524の下方に形成される、第1部材20の外下角部とサイドシル5の外下角部との間の空間に配置される。
このように、本発明の車両の側部車体構造は、車両側部で上下方向に延びるセンターピラー7と、センターピラー7の下部に連結されるとともに、サイドシルアウタレイン52とサイドシルインナ51とで形成された閉断面空間Cを有して車両前後方向に延びるサイドシル5と、閉断面空間Cに配置され、閉断面空間Cを車両前後方向に仕切るバルクヘッド10とを備え、バルクヘッド10は、閉断面空間Cを車両前後方向に仕切る前方隔壁21および後方隔壁22と、車幅方向外側OUTで前方隔壁21と後方隔壁22とを連結する連結面23と、前方隔壁21および後方隔壁22のそれぞれにおいて上面511との接合を許容するフランジ26aと、サイドシルインナ51の縦壁512との接合を許容するフランジ26bとを有し、フランジ26a,26bによりサイドシルインナ51に接合され、連結面23とサイドシルアウタレイン52の縦壁522との間に振動減衰部材40が配設されるとともに、車両正面視において、外側上縁21d,22dが、内斜め上方向Xに平行な方向の略直線状となるよう形成されたため、振動減衰性能、あるいはNVH性能を向上するとともに、荷重伝達性能を向上することができる。
詳しくは、前方隔壁21および後方隔壁22のそれぞれにおいてサイドシルインナ51の上面511との接合を許容するフランジ26aと、サイドシルインナ51のサイドシルインナ512との接合を許容するフランジ26bとを有し、フランジ26a,26bによりサイドシルインナ51に接合され、側方縦連結面23aとサイドシルアウタレイン52の縦壁522との間に振動減衰部材40が配設されたことにより、振動減衰性能、あるいはNVH性能を向上することができる。
また、車両正面視において、上部連結面23bが、内斜め上方向Xに平行な方向の略直線状となるよう形成されたため、連結面23からフランジ部へ、つまり、サイドシル5の外下角からの荷重入力方向、つまり内斜め上方向Xへの荷重伝達が円滑になされ、車両の側突時の荷重の伝達性能を向上することができる。
また、前方隔壁21及び後方隔壁22における外側上縁21d,22dを上部連結面23bで連結したため、入力された側突荷重によって、前方隔壁21と後方隔壁22とが離れて開く方向に変形して荷重伝達性が低下することを防止できる。
また、バルクヘッド10の前方隔壁21及び後方隔壁22において、サイドシルアウタレイン52の下角部に対向する部分が第2部材30で連結されたため、入力された側突荷重によって、前方隔壁21と後方隔壁22とが離れて開く方向に変形して荷重伝達性が低下することを防止できる。
また、サイドシルアウタレイン52における外下角部と離間して配置され、前方隔壁21および後方隔壁22と、車幅方向外側OUTで前方隔壁21と後方隔壁22とを連結する連結面23とを有するバルクヘッド10の本体部分をなす第1部材20と、第1部材20における車幅方向Wの外側下部と、サイドシルアウタレイン52の下角部との間に配置され、サイドシルアウタレイン52の下角部に対向する対向下面部35と、第2部材本体31の前部及び後部から内斜め上方向Xに延びるように形成された前後一対の側方延設部33とで構成されるとともに、側方延設部33によって第1部材20の前方隔壁21及び後方隔壁22に接合された第2部材30とで構成されたバルクヘッド10は、第1部材20と第2部材30の二部材からなるが、サイドシル5の断面剛性を向上させるとともに、サイドシル5の断面視で、車外側の下角から内斜め上方向Xへ入力する側突荷重を円滑に伝達することができる。
また、第1部材20とは別部材である第2部材30において、サイドシル5の外下角部から入力される荷重の、車外側の下角から内斜め上方向Xへ向かう入力方向に沿った方向とする側方延設部33によって第1部材20の前後方隔壁22と接合することにより、せん断方向への荷重入力となる。したがって、第2部材30は、取付フランジ32と側方延設部33とで協働して入力される側突荷重に抗することができ、サイドシル5の強度を向上するとともに、荷重伝達性能を向上することができる。
また、第2部材30の側面に、取り付け状態において、内斜め上方向Xに平行となるように形成されるとともに、上部近傍が第1部材20に接合された稜線部34を設けたため、第2部材30の剛性が向上するとともに、第2部材30と第1部材20との接合部の剛性も向上するため、バルクヘッド10の剛性が向上する。そのため、バルクヘッド10を介した側突荷重の円滑な荷重伝達が可能となる。
また、第1部材20は第2部材30と接合する接合部分の近傍に、車両前後方向に延びる曲げ下端部23dを有するため、バルクヘッド10の本体部を構成する第1部材20における第2部材30との接合部付近の剛性が向上するとともに、第1部材20と第2部材30との接合部の剛性も向上するため、バルクヘッド10の剛性が向上する。そのため、バルクヘッド10を介した側突荷重の荷重伝達がさらに円滑になる。
さらにまた、サイドシルインナ51の内面に接合されるフランジ26と、車幅方向外側OUTから車幅方向内側INに向かうとともに、フランジ26につながるように延びる第1ビード24aとを有するバルクヘッド10において、第1ビード24aのフランジ26側の端部に拡幅部27が形成されたため、ビードの拡幅形状部分を介して接合フランジの面全体に荷重が伝達され、さらに接合フランジの面全体を介してサイドシルインナの上面に荷重が伝達されるため、側突荷重をサイドシルインナまで効率よく伝達することができる。また、拡幅形状で形成されたビードとすることにより、接合フランジや節部材の剛性を増大することができる。したがって、車両の側突時の荷重の伝達性能を向上することができる。
ここで、第1ビード24aの拡幅部27側の端部を上面511と縦壁512とで形成される角部の方向ではなく、上面511の内面に接合されるフランジ26aの方向に設定した理由について、以下で詳細に説明する。
第1ビード24aは、荷重伝達効率を高めるため、バルクヘッド端部まで伸びるように形成するとともに、第1ビード24aの端部に拡幅部27を形成している。また、上面511と縦壁512とで形成される角部のできるだけ近傍でフランジ26aをサイドシルインナ51に接合(スポット溶接)することにより、角部の剛性を高めることができる。
しかしながら、第1ビード24aの拡幅部27側の端部を上面511と縦壁512とで形成される角部の方向に形成すると、拡幅形状であることから角部近傍に、フランジ26aの接合部(スポット溶接部)を設けることができず、角部の剛性を高めることができない。
また、荷重伝達効率を高めるために、拡幅部27を備えた第1ビード24aの拡幅部27側の端部を上記角部近傍まで伸ばしたバルクヘッド10は加工性が著しく悪く、成形が困難であった。
これに対し、第1ビード24aの拡幅部27側の端部を上面511の内面に接合されるフランジ26aの方向とすることで、容易に成形できるとともに、角部のできるだけ近傍で接合(スポット溶接)が可能となることからサイドシルインナ51の内面に直接的に荷重が伝達され、効率よく荷重伝達することが可能となる。
また、外下角部から上面511と接合されるフランジ26aの方へ略直線状に延びるように形成された第1ビード24aは荷重入力方向である内斜め上方向Xに沿って形成されるため、サイドシル5の車外側の下角から入力される荷重を、車外側の下角から内斜め上方向Xへ、円滑に荷重伝達することができる。
また、外下角部からサイドシルインナ51の上面511と接合されるフランジ26aの方へ略直線状に延びるように形成された第1ビード24aと、第1ビード24aの車幅方向外側OUTの端部から、フランジ26bの方へ略直線状に延びるように形成された第2ビード24bでV字ビード24が構成されるため、サイドシルアウタレイン52下角側からの荷重を効率よく分散して伝達することができるとともに、第1ビード24aと第2ビード24bが、側突荷重による曲げ及びねじりに対して協働して抗することができ、バルクヘッド10の剛性を増大させることができる。
また、車幅方向Wに延びるとともに、サイドシルインナ51に取り付けられた前方フロアクロスメンバ9aを備え、前方フロアクロスメンバ9aの端部に、サイドシルインナ51の上面511に接合される端部フランジ93aを有し、車両正面視において、第1ビード24aの拡幅部27が端部フランジ93aとオーバーラップするようにバルクヘッド10が配置されたため、フランジ26aを介して、端部フランジ93aが上面511に接合される前方フロアクロスメンバ9aに効率よく側突荷重を伝達することができる。したがって、側突時のセンターピラー7やサイドシル5の変形を容易にコントロールすることができる。また、サイドシルインナ51と前方フロアクロスメンバ9aとが協働して車体剛性を向上することができる。
また、図2に示すように、サイドシルアウタレイン52の下角部付近において、第2部材30とサイドシルアウタレイン52との間隔が略一定となるようにバルクヘッド10を配置しているため、サイドシルアウタレイン52からの荷重伝達が第2部材30のより広い範囲に対して略同じタイミングで作用し、効果的に荷重伝達することができる。
この発明の構成と、上述の実施形態との対応において、
この発明の、ピラーは、センターピラー7に対応し、
以下同様に、
節部材は、バルクヘッド10に対応し、
前面部は、前方隔壁21に対応し、
後面部は、後方隔壁22に対応し、
第1連結面部は、側方縦連結面23aに対応し、
サイドシルインナの上面は、サイドシルインナ51の上面511に対応し、
第1接合フランジは、フランジ26aに対応し、
サイドシルインナの縦壁は、サイドシルインナ51の縦壁512に対応し、
第2接合フランジは、フランジ26bに対応し、
振動減衰部材は、振動減衰部材40に対応し、
第1連結面部の上部から第1接合フランジの車幅方向外側端部へとつながる前面部の縁部、及び後面部の縁部は、外側上縁21d,22dに対応し、
第2連結面部は、上部連結面23bに対応し、
車幅方向外側の下角部は、外下角部に対応し
連結部は、第2部材30に対応するも、
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施の形態を得ることができる。
例えば、上述の説明では、縦壁ビード524の内面に沿うように第1部材20を配置されることで、膨出された下角部と離間され、膨出されたサイドシルアウタレイン52の外下角部と、第1部材20との間に第2部材30を配置したが、縦壁ビード524などが設けられていないサイドシル5の場合において、例えば、サイドシル内の防錆処理などの作業スペースのために、サイドシルアウタレイン52の外下角部から離間して配置された第1部材20に対して第2部材30を装着してもよい。
また、第2部材30の第2部材本体31の両側を折り曲げ加工して稜線部34を形成したり、前方隔壁21や後方隔壁22に曲げ加工して、V字ビード24や曲げ下端部23dを形成したが、稜線部やビード、あるいは曲げ下端部を、他の部分に比べて板厚を厚くして形成してもよい。
さらにまた、外下角部から、上面511と接合されるフランジ26aの方へ略直線状に延びるように形成された第1ビード24aと、第1ビード24aの車幅方向外側OUTの端部から、フランジ26bの方へ略直線状に延びるように形成された第2ビード24bとで正面視V型となるV字ビード24を形成したが、正面視L型、U型、あるいはレ型などに形成されビードであってよい。
5…サイドシル
7…センターピラー
9a…前方フロアクロスメンバ
10…バルクヘッド
21…前方隔壁
22…後方隔壁
23b…上部連結面
23d…曲げ下端部
40…振動減衰部材
51…サイドシルインナ
52…サイドシルアウタレイン
511…上面
512…縦壁
93(93a,93b)…端部フランジ
521…上面
C…閉断面空間
IN…車幅方向内側
W…車幅方向

Claims (3)

  1. 車両側部で上下方向に延びるピラーと、
    前記ピラーの下部に連結されるとともに、車幅方向外側のサイドシルアウタレインと車幅方向内側のサイドシルインナとで形成された閉断面部を有して車両前後方向に延びるサイドシルと、
    前記閉断面部内において、該閉断面部内を車両前後方向に仕切る節部材とを備えた車両の側部車体構造であって、
    前記節部材は、
    該閉断面部内を車両前後方向に仕切る前面部および後面部と、
    車幅方向外側で該前面部と該後面部とを車両前後方向に連結する第1連結面部と、
    前記前面部および前記後面部のそれぞれにおいて前記サイドシルインナの上面との接合を許容する第1接合フランジと、
    前記サイドシルインナの上面から車両下方へ延びる縦壁との接合を許容する第2接合フランジ部とを有し、
    該第1接合フランジ及び該第2接合フランジ部により前記サイドシルインナに接合され、
    前記第1連結面部と前記サイドシルアウタレインの車幅方向外側の縦面との間に振動減衰部材が配設されるとともに、
    車両正面視において、前記第1連結面部の上部から前記第1接合フランジの車幅方向外側端部へとつながる前記前面部の縁部、及び前記後面部の縁部が、車幅方向内側ほど上方へのび、かつ略直線状となるよう形成された
    車両の側部車体構造。
  2. 前記節部材が、
    前記前面部の縁部と前記後面部縁部とを車両前後方向に連結する第2連結面部を備えた
    請求項1に記載の車両の側部車体構造。
  3. 前記節部材が、
    前記前面部と前記後面部において、前記サイドシルアウタレインの下角部に対向する部分を車両前後方向に連結する連結部を備えた
    請求項2に記載の車両の側部車体構造。
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