JP6787692B2 - 配線基板 - Google Patents

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本発明は、搭載された電子部品等から発生する熱を放散させる機能を有する配線基板に関する。
電子装置の高機能化と小型化に伴い半導体素子等の電子部品の搭載密度が大きくなり、デジタル信号を扱う電子部品における信号速度も例えば10Gbpsを超えるなど高速化している。そのため、電子部品からの発熱が、小さい空間内で発生し、単位体積あたりの発熱量である発熱密度が増大する傾向にある。そこで、電子部品の正常な動作を確保するには、電子部品のみならず、その電子部品を搭載する回路基板の放熱構造が重要となる。
発熱を伴う電子部品から発生した熱を回路基板へ放熱する方法は、従来より種々の提案がなされている。例えば特許文献1は、絶縁基板(セラミックス基板)に搭載された発熱性素子からの熱を放熱するため、基板の表面から裏面に貫通する良熱伝導体からなるサーマルビアを絶縁基板と同時焼成して形成する技術を開示している。
また、特許文献2は、セラミック積層タイプの電子部品用パッケージにおいて上下に貫通する貫通孔を閉塞する形で放熱部材を嵌入し、貫通孔の内周に沿って形成した内周突出部の上面側に、放熱部材に設けた外周突出部の下面側をロウ付けして放熱部材を固着する構成を開示している。
特開2000−164992号公報 特開平10−321759号公報
上記特許文献1のようにペースト材を用いたサーマルビアタイプの場合、貫通孔とペースト材からなる放熱部材とが完全密着しているため、接着性は良好であるが、セラミックス基板とサーマルビアとの同時焼成時における収縮差によりサーマルビアの両端部が陥没しやすくなる等、電子部品の搭載面となる基板表面の平滑性を保ちにくく、部品実装が困難になるという問題がある。さらに、特許文献1のサーマルビアはビアピッチに制限があって、放熱面がサーマルビアの径にほぼ等しくなり、放熱面積を確保しにくいため放熱性が悪いという問題もある。
また、特許文献2のように放熱部材をセラミックス基板にロウ付けして固着させる等、金属からなる熱伝導部材をはんだやロウ材等の接着材で固着、接着させる構成では、基板、接着剤、放熱部材それぞれの熱膨張差が異なることに起因して、ヒートサイクルによる接着部分でのクラックの発生要因となる。例えば、放熱部材としてセラミックスと熱膨張係数が近いコバール(鉄にニッケル、コバルトを配合した合金)を用いると、コバールの熱伝導率が悪いため放熱性に劣るという問題が生じる。一方、放熱部材に熱伝導率の良い金属(銅等)を用いると、セラミックスとの熱膨張率差が大きくなる。いずれの場合も、セラミックス基板と放熱部材とをロウ付け等した固着部分におけるヒートサイクルによるクラックの発生要因となる。
なお、金属からなる放熱部材を貫通孔に圧入したり、挿入後に放熱部材を加圧変形させる等によるサーマルビアの形成方法もあるが、放熱部材と基板に加重圧をかけることになり、配線基板のクラックの原因となる。
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、熱伝導部材と絶縁基板の熱膨張差によるクラックの発生を防止した配線基板を提供することである。
上記の目的を達成し、上述した課題を解決する一手段として以下の構成を備える。すなわち、本発明は、絶縁基板において厚さ方向に貫通する貫通孔と、該貫通孔に挿入された熱伝導部材とを備える配線基板であって、前記熱伝導部材は両端に鍔部を有し、該鍔部によって前記絶縁基板を挟み込んで固定されることを特徴とする。
例えば前記熱伝導部材は、一方端に鍔部を有する一対の金属部材それぞれの他方端を前記貫通孔内で突き合せて形成されることを特徴とする。例えば前記一対の金属部材のうち一方が前記他方端の突き合せ面に凸状部を有し、他方が前記他方端の突き合せ面に前記凸状部と嵌合する凹状部を有することを特徴とする。また、例えば前記一対の金属部材それぞれが前記他方端の突き合せ面に凹状部を有することを特徴とする。さらには、例えば前記一対の金属部材それぞれの前記他方端の突き合せ面が平面状であることを特徴とする。
例えば前記熱伝導部材は、一方端に鍔部を有する金属部材の他方端にめっき被膜により鍔部を形成してなることを特徴とする。例えば前記めっき被膜は2層のめっき層からなることを特徴とする。また、例えば前記熱伝導部材と前記貫通孔の内壁との間に空隙を設けたことを特徴とする。さらには、例えば前記熱伝導部材と前記貫通孔の内壁との間に接合剤が介在しないことを特徴とする。
本発明の配線基板によれば、熱伝導部材と絶縁基板の熱膨張差に起因してヒートサイクルによるクラックの発生を回避することができる。
本発明の第1の実施の形態例に係る配線基板の構成を示す断面図である。 第1の実施の形態例に係る配線基板の熱伝導部材の外観斜視図である。 第1の実施の形態例に係る配線基板においてサーマルビアを形成する工程を時系列で示すフローチャートである。 図3の工程に対応する配線基板の断面構成を示す図である。 第1の実施の形態例に係る配線基板に部品を実装した状態の一例を示す断面図である。 第1の実施の形態例に係る配線基板の熱伝導部材の変形例の断面図である。 本発明の第2の実施の形態例に係る配線基板におけるサーマルビアの形成工程を時系列で示すフローチャートである。 図7の工程に対応する配線基板の断面構成(その1)を示す図である。 図7の工程に対応する配線基板の断面構成(その2)を示す図である。
以下、本発明に係る実施の形態例について添付図面を参照して詳細に説明する。
<第1の実施の形態例>
図1は、本発明の第1の実施の形態例に係る配線基板の構成を示す断面図である。図1に示すように本実施の形態例に係る配線基板1は、絶縁基板2の上面と下面を貫通する貫通孔(スルーホールともいう。)5に熱伝導部材3を挿入してなるサーマルビア7を有する。また、これら貫通孔5と貫通孔5に挿入する熱伝導部材3の水平断面の形状は、例えば円形である。
図2は、熱伝導部材3の外観斜視図である。熱伝導部材3は、同一形状の金属部材3a,3bを組み合わせて構成される。金属部材3a,3bは、胴部15,17と、その一方端部に形成した鍔(フランジ)13,19を有し、全体がリベット形状の部材であり、熱伝導率の良い金属、例えば銅からなる。ここでは金属部材3a,3bを、絶縁基板2の上面と下面それぞれから、その胴部15,17の他方端(鍔13,19を設けていない端部)を対向させて貫通孔5に挿入し、それらを突き合わせた2部構造にして熱伝導部材3を形成する。
金属部材3a,3bの外形寸法(サイズ)は、例えば鍔13,19の直径D1が0.5〜22mm、鍔の厚さTが0.1〜0.7mmで、胴部15,17の直径D2は既存の配線基板のビア径に合わせて、例えば0.2〜20mmとする。なお、胴部15,17は、絶縁基板2の厚さに対応可能な長さLを有する。
次に、本実施の形態例に係る配線基板におけるサーマルビアの形成プロセスについて説明する。図3は、本実施の形態例に係る配線基板においてサーマルビアを形成する工程を時系列で示すフローチャートである。また、図4は、図3の工程に対応する配線基板の断面構成を示している。
図3のステップS11では、セラミックスグリーンシートに、例えば打抜き型等により、熱伝導部材を挿入するための貫通孔を形成する。続くステップS13においてグリーンシートを積層し、プレス等により圧着した後、焼成して、配線基板としての積層基板を得る。図4(a)は、絶縁基板2にその上下面を貫通する貫通孔5が形成された配線基板1の断面構成の一例を示している。
なお、絶縁基板2は、低温で焼成して得られる低温焼結型同時焼成セラミックス(LTCC:Low Temperature Co-fired Ceramics)多層回路基板であり、上述したグリーンシートの積層の際、図4(a)に示すように例えば銀(Ag)からなる配線6〜8も同時に形成する。
ステップS15では、貫通孔に一対の金属部材を挿入する。例えば図4(b)に示すように、貫通孔5の上下方向から同一形状の金属部材3a,3bそれぞれを差し込み、その際、絶縁基板2の最上層において貫通孔5の周囲に形成した凹部5a,5bに金属部材3aの鍔13を当接させ、絶縁基板2の最下層において貫通孔5の周囲に形成した凹部5c,5dに金属部材3bの鍔19を当接させるとともに、図1に示すように、熱伝導部材3の側面23a,23bと、貫通孔5の内壁面27a,27bとの間に空隙25a,25bが形成されるように位置決めする。
さらに、貫通孔5に金属部材3a,3bを挿入する際、金属部材3a,3bが貫通孔内で突き合う面である突き合せ面4a,4bの間に適量のはんだ材(リフローはんだ材)、あるいはロウ材を供給する。このとき、熱伝導部材3と貫通孔5の内壁間に空隙25a,25bを確保し維持するため、供給するはんだ材等は、空隙25a,25bに溢れ出ない量とする。
ステップS17において、貫通孔に挿入した金属部材3a,3bを加熱し、あらかじめ供給したはんだ材、あるいはロウ材を溶融して金属部材3a,3bを相互に接着することで熱伝導部材3を形成する。ここでの加熱温度は、配線基板1に部品を実装する際のリフロー熱で接着が外れない、例えば300℃以上の温度とする。図4(c)は、金属部材3a,3bがはんだ等の接合剤31により相互に接着された状態を示している。
ステップS19ではメッキ処理を行う。具体的には、図4(d)に示すように、銅からなる熱伝導部材3の上面部と下面部それぞれに、例えば無電解ニッケル−金(Ni/Au)めっき33,34を施し、同様に、Ag電極である配線6,7の表面にめっき35,36を施す。これらの各工程を経て、絶縁基板2にサーマルビア38等が形成された配線基板1を得る。
なお、貫通孔内における金属部材の位置決め状態を維持しながら、上記ステップS17における金属部材3a,3bの加熱、接合工程を、配線基板の表面に実装した部品のはんだ付けと同時に行うようにしてもよい。これにより、サーマルビアの形成工程を簡易化でき、サーマルビア形成後における搭載部品のはんだ付けのための配線基板の再加熱が不要となる。
図5は、サーマルビアが形成された本実施の形態例に係る配線基板に部品が実装された状態の一例を示す断面図である。図5において、サーマルビア38の上面部には、配線6とワイヤーボンディング45で結線された発熱部品41が搭載され、配線7には部品43が実装されている。また、配線基板1の下面には、金属製の放熱基板(ヒートシンク)47が接着されている。これより、サーマルビア38は発熱部品41と平滑性を保ちながら広い接触面を確保できるので、発熱部品41から発せられた熱は、直ちにサーマルビア38を介してヒートシンク47に伝導するため、効率的な放熱が可能となる。
なお、図1、図2等に示す例では、熱伝導部材3を構成する金属部材3a,3bを貫通孔内で突き合わせる面である突き合せ面4a,4b(図4(b)参照)の形状を平面状としたが、これに限定されない。図6は熱伝導部材の変形例に係る断面図であり、図6(a)に示す熱伝導部材51は、金属部材51aの突き合せ面52aの中央部に凹状孔部53を設け、金属部材51bの突き合せ面52bの中央部には、上記の凹状孔部53に嵌入可能な凸状突起部55を設けた形状を有する。このようにすることで、金属部材51a,51bを貫通孔に差し込む際の相互の位置合わせが容易になり、貫通孔内における接合を確実に行うことができる。また、はんだ材などの接合剤を使用しなくても貫通孔内で金属部材の接合を可能とすることができる。
図6(b)の熱伝導部材57は、金属部材57a,57bのそれぞれの突き合せ面56a,56bに、はんだ材あるいはロウ材等の接合剤を収容可能な深さを有する陥没部58,59を形成した構成となっている。陥没部58の周縁部58a,58bと、陥没部59の周縁部59a,59bは、金属部材57a,57bが貫通孔内ではんだ接合等されたときに接合剤の漏れ止めとして作用する。金属部材57a,57bの胴部の高さH1,H2は、陥没部58,59に収容したはんだ材あるいはロウ材等の接合剤の表面張力で金属部材間が接着され、両金属部材の周縁部が密着しなくても、所定距離離れて保持された状態で接合、固定される高さとする。こうすることで、接合時において金属部材57a,57bの突き合せ面56a,56bの間に隙間ができるので、貫通孔内での金属部材57a,57b間のクリアランス調整が容易になる。
図6(c)に示す熱伝導部材61は、金属部材61a,61bと、それらの中間に配置される金属部材61cとで構成される。ここでは、金属部材61a,61bを同一形状とし、金属部材61cについては、その高さH3が異なる複数種類の部材を用意する。これにより、熱伝導部材61を形成する絶縁基板の厚さに応じた高さH3を有する金属部材61cを適宜、選択し、金属部材61a〜61cを接合してなる熱伝導体を絶縁基板の厚さに合致させて形成できる。
なお、図6(c)において、金属部材61a,61cそれぞれの突き合せ面63,64の形状、および金属部材61b,61cそれぞれの突き合せ面66,65の形状は、図6(b)に示す例と同様の形状としたが、これに限定されない。
以上説明したように本実施の形態例に係る配線基板では、一方端部に鍔(フランジ)を配し全体をリベット形状とした、熱伝導性の良好な金属からなる一対の部材を、絶縁基板に設けた貫通孔に上下両サイドから差し込み、それらの部材間をはんだ付け、あるいはロウ付けにより接着して絶縁基板を挟み込んで固定し、サーマルビアの熱伝導部材を形成する。
このようにサーマルビアの熱伝導部材の両端部に鍔部を設けることにより、熱伝導部材と、その熱伝導部材の上端面に搭載した発熱部品との間に平坦かつ広い接触面を確保することができ、さらに、熱伝導部材の下端面と、配線基板の下面に配置したヒートシンクとの間においても広い接触面を確保できるので、配線基板においてサーマルビアを介した放熱効率を向上できる。
さらには、熱伝導部材により絶縁基板を挟み込んで基板に固定する構造としたことで、絶縁基板と熱伝導部材とが固着されず自由度があり、熱伝導部材と絶縁基板の熱膨張差によるヒートサイクルを原因とするクラックの発生を回避できる。また、サーマルビアの形成において熱伝導部材と絶縁基板の熱膨張差を考慮する必要がないので、熱伝導部材に熱伝導率の高い金属(例えば銅)を使用して熱抵抗を下げ、放熱効果を高めることができる。
<第2の実施の形態例>
本発明の第2の実施の形態例に係る配線基板は、サーマルビアを構成する熱伝導部材の端部に鍔(フランジ)を設ける点で、上述した第1の実施の形態例に係る配線基板と共通するが、鍔の形成方法が異なる。
図7は、第2の実施の形態例に係る配線基板におけるサーマルビアの形成工程を時系列で示すフローチャートである。また、図8および図9は、図7の工程に対応する配線基板の断面構成を示している。図7のステップS21において、セラミックスグリーンシートに、例えば打抜き型等によって、熱伝導部材を挿入するための貫通孔を形成する。ステップS23では、グリーンシートを積層し、プレス等により圧着した後、焼成して、配線基板としての積層基板を得る。図8(a)は、このようにして作製した配線基板71の断面構成であり、絶縁基板72の上面と下面を貫通し、縦断面がT字状の貫通孔75が形成されている。
ここでも第1の実施の形態例と同様、貫通孔と熱伝導部材はともに水平断面形状が円形である。また、絶縁基板72は、低温で焼成して得られる低温焼結型同時焼成セラミックス(LTCC)多層回路基板であり、グリーンシートの積層の際、例えば銀(Ag)からなる配線76〜78も同時に形成する。
ステップS25では、図8(b)に示すように、例えばスクリーン印刷により、絶縁基板72の表面に有機膜74をコーティングする。有機膜74は、後述するめっき工程に対応するために形成され、めっき工程で使用するめっき液には溶けないが、特定の溶媒には溶けるレジスト材からなる。続くステップS27において、サーマルビアの熱伝導部材となる金属体を挿入する。すなわち、図8(c)に示すように、一方端部に鍔(フランジ)81が形成され、縦断面がT字型の金属体73を、貫通孔75の下方向から差し込む。金属体73は熱伝導率の良い金属、例えば銅からなる。
ステップS29では、電解めっきによる一次めっき処理を行う。具体的には、図9(a)に示すように、めっき対象である金属体73に負電位を印加し、金属体73のめっきを施す面である金属体表面83(鍔81が形成された端部と反対側の端面)の近傍に陽極板85を設置する。そして、金属体73が差し込まれた配線基板71を、金属体73と同一の金属のめっき液86を充填しためっき槽87の中に浸して、金属体表面83に鍔部を形成するためのめっきを析出させる。
ステップS31において、上記のステップS25で形成した有機膜74を、所定の溶剤で除去する。図9(b)は、図8(b),(c)、図9(a)に示す有機膜74が除去され、金属体表面83に一次めっき層91が形成された配線基板71の断面構成である。続くステップS33では、無電解めっきによる二次めっき処理を行う。ここでは、図9(c)に示すように、ステップS29における一次めっき処理で形成した一次めっき層91に重ねて、無電解の金/ニッケル(Au/Ni)めっきによる二次めっき層93を形成するとともに、有機膜が除去されて金属部が露出している配線76,77の上部にも二次めっき層94,95を形成する。
なお、図9(c)に示す例では、金属体73の鍔部81を覆うように二次めっき層97を形成しているが、かかる二次めっき層97を形成しなくてもよい。
上述した電解めっきによる一次めっき処理は、無電解めっきによる二次めっき処理よりも、膜厚が厚くかつ安定した膜を形成できるので、電解めっきの方が金属体73の端部における鍔部の形成に適している。そこで、上記のステップS29では、例えば膜厚が50〜100μmのめっきを金属体表面83に析出させて、鍔部を形成する。また、ステップS33における二次めっき層93は、例えば5μmの厚さのニッケル(Ni)めっきと、0.01μmの厚さの金(Au)めっきからなる2層構造とし、金めっきによってニッケルめっきの酸化を防止する。
このように、熱伝導部材としての金属体73は、電解めっき(一次めっき処理)による一次めっき層91、およびその表面を保護する無電解めっき(二次めっき処理)による二次めっき層93によって形成された鍔と、鍔81とによって絶縁基板72を上面と下面で挟み込んで固定される。
上記のように第2の実施の形態例に係る配線基板では、サーマルビアの熱伝導部材を絶縁基板の貫通孔の長さに合わせた一体型としたので、熱伝導部材の形成工程においてはんだ付け、ロウ付け等による接合が不要となる。また、熱伝導部材の両端の鍔部のうち一方の鍔をめっき成長によって形成しているので、その高さを低くすることができ、絶縁基板表面に鍔部を収容するための段差(キャビティ)を設けなくても表面の平坦性を保つことができる。
さらには、熱伝導部材として熱膨張率が高い銅を用い、熱伝導部材の一方の鍔を電解銅めっきによりめっき成長させて形成することで、熱伝導部材の本体と同一の金属によって鍔を形成することができる。また、熱伝導部材と貫通孔の内壁に空隙を確保し、さらに接合剤を介在させることなく熱伝導部材を基板に装着することができるため、放熱効果を得ることができると同時に熱膨張差によるクラックを抑制できる。
本発明は上記の実施の形態例に限定されず、種々の変形が可能である。例えば、上記の実施の形態例では貫通孔と熱伝導部材および鍔の水平断面形状を円形としたが、熱伝導部材と貫通孔内壁との間に空隙を確保し、サーマルビアとしての放熱機能を奏する限り、貫通孔の断面形状を円形とし熱伝導部材の水平断面形状や鍔の形状を矩形としてもよいし、貫通孔の断面形状と鍔の形状が矩形で熱伝導部材の水平断面形状が円形、あるいは貫通孔と熱伝導部材の双方の断面形状を矩形としてもよい。鍔の形状についても搭載する部品の形状により変形が可能である。
また、上記の実施の形態例では、放熱用のサーマルビアを形成する絶縁基板を、グリーンシートを積層、圧着および焼成した積層基板としたが、積層タイプに限定されない。例えば、ガラス・エポキシ基板(FR−4)等の通常の基板であってもよい。
1,71 配線基板
2,72 絶縁基板
3,51,57,61 熱伝導部材
3a,3b,51a,51b,57a,57b,61a,61b 金属部材
4a,4b,52a,52b,56a,56b,63〜66 突き合せ面
5,75 貫通孔
6,7 配線
13,19,81 鍔(フランジ)
15,17 胴部
23a,23b 側面
27a,27b 内壁面
33,34,35,36 無電解ニッケル−金めっき
38 サーマルビア
41 発熱部品
43 部品
45 ワイヤーボンディング
58a,58b,59a,59b 周縁部
73 金属体
74 有機膜
83 金属体表面
86 めっき液
87 めっき槽
91 一次めっき層
93 二次めっき層

Claims (9)

  1. 絶縁基板において厚さ方向に貫通する貫通孔と、該貫通孔に挿入された熱伝導部材とを備える配線基板であって、
    前記熱伝導部材は両端に鍔部を有し、該鍔部は前記絶縁基板に固着されず当接することによって前記絶縁基板を挟み込んで固定されることを特徴とする配線基板。
  2. 前記熱伝導部材は、一方端に鍔部を有する一対の金属部材それぞれの他方端を前記貫通孔内で突き合せて形成されることを特徴とする請求項1に記載の配線基板。
  3. 前記一対の金属部材のうち一方が前記他方端の突き合せ面に凸状部を有し、他方が前記他方端の突き合せ面に前記凸状部と嵌合する凹状部を有することを特徴とする請求項2に記載の配線基板。
  4. 前記一対の金属部材それぞれが前記他方端の突き合せ面に凹状部を有することを特徴とする請求項2に記載の配線基板。
  5. 前記一対の金属部材それぞれの前記他方端の突き合せ面が平面状であることを特徴とする請求項2に記載の配線基板。
  6. 前記熱伝導部材は、一方端に鍔部を有する金属部材の他方端にめっき被膜により鍔部を形成してなることを特徴とする請求項1に記載の配線基板。
  7. 前記めっき被膜は2層のめっき層からなることを特徴とする請求項6に記載の配線基板。
  8. 前記熱伝導部材と前記貫通孔の内壁との間に空隙を設けたことを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の配線基板。
  9. 前記熱伝導部材と前記貫通孔の内壁との間に接合剤が介在しないことを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の配線基板。
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