JP6787267B2 - ブロワシステム - Google Patents

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Description

本発明は、車両に搭載されるブロワシステムに関するものである。
従来、乗員の乗降時にドア開口部の外縁に設けられた空気吹出口から空気を吹き出し、ドア開口部から車室内への異物の侵入を低減するブロワシステムが知られている。
特許文献1に記載の装置は、前席ドア開口部の前側のAピラーから上側のルーフサイドレールに亘って設けられた複数の空気吹出口から前席ドア開口部の下側に向けて空気を吹き出し、前席ドア開口部にエアカーテンを形成するものである。この装置は、乗員の乗降動作に伴って前席ドア開口部が開放されたとき、そのエアカーテンにより、車外から車室内に花粉などのダスト類が侵入することを防ぐものである。
この特許文献1には、複数の空気吹出口に対して空気を供給するための空気供給源を、車両に搭載された空調装置が備える送風機より構成したものが記載されている。
また、特許文献1には、その空気供給源を、車両に搭載したコンプレッサと、そのコンプレッサが圧縮した空気を貯める空気タンクにより構成したものが記載されている。
特許第4033176号公報
ところで、乗員の乗降時にドア開口部が開放されると、そのドア開口部から車室内へ蚊等の異物が侵入することがある。蚊は、マラリア、デング熱等の感染症を媒介する害虫である。そのため、車室内に蚊が侵入すると、安心、安全、快適な車室内空間に支障をきたすおそれがある。
上述した特許文献1に記載の装置のように、空気供給源を空調装置が備える送風機より構成すると、その送風機と空気吹出口との距離が遠くなり、送風機と空気吹出口とを連通するダクトの通風抵抗が大きくなる。一方、蚊の飛翔速度は2.5m/s程度であることから、蚊の侵入を防ぐためには、花粉等のダスト類の侵入を防ぐよりも大きな風速および風量が必要となる。そのため、特許文献1に記載の装置では、ドア開口部からの蚊の侵入を防ぐために必要な風速および風量を得ることが困難である。
また、車両に複数人が乗車しており、そのうちの一部の人が降車する場合などでは、空調装置により車室内に空調風を送風する動作と、複数の空気吹出口からドア開口部に対して空気を吹き出す動作とを両立させる必要がある。しかし、特許文献1に記載の装置のように、空気供給源を空調装置が備える送風機によって構成すると、その2つの動作を両立させることが困難である。
さらに、上述した特許文献1に記載の装置のように、空気供給源をコンプレッサと空気タンクにより構成した場合、装置の体格が大型化すると共に、製造上のコストが高くなることが懸念される。
本発明は上記点に鑑みて、ドア開口部から車室内への異物の侵入を低減することの可能なブロワシステムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、前座席に対応する前席ドア開口部(3)の前側に設けられるAピラー(5)、前から2列目の座席に対応する後席ドア開口部(4)と前席ドア開口部との間に設けられるBピラー(6)、および、後席ドア開口部の後側に設けられるCピラー(7)を有する車両に搭載され、車室外および車室内に空気を吹き出すブロワシステムであって、
空気を送風する送風機(10)と、
車両の天井に設けられる天井ダクト(21)、および、BピラーまたはCピラーに沿って設けられる支柱ダクト(22、23)を有し、送風機から送風される空気が流れるダクト(20)と、
支柱ダクトを流れる空気を、前席ドア開口部または後席ドア開口部の外側へ所定の角度で吹き出し、車室内への異物の侵入を防ぐ空気流を発生させるように、前記支柱ダクトの上下方向に多連または間欠的に並べて設けられる複数の吹出ノズル(40)と、
天井ダクトを流れる空気を後席空間に向けて吹き出すサーキュレータノズル(45)と、
ダクトの内側に形成され、送風機と複数の吹出ノズルとを連通する外部吹出風路(70)と、
ダクトの内側に形成され、送風機とサーキュレータノズルとを連通するサーキュレータ風路(73)と、
車両のドアの開閉を検出するドア開閉検出装置(53)と、
送風機から外部吹出風路またはサーキュレータ風路へ通じる風路の切り替えを行う風路切替機構(30)と、
ドア開閉検出装置によりドアが開いたことが検出されると、送風機から外部吹出風路に空気が流れるように風路切替機構を作動させ、ドア開閉検出装置によりドアが閉じたことが検出されると、送風機からサーキュレータ風路に空気が流れるように風路切替機構を作動させる制御装置と、
車両に設置された送受信機(90)と、
送受信機に対して電波の送受信を行う携帯機(91)と、を備え、
複数の吹出ノズルは、前席ドア開口部の外側へ所定の角度で空気を吹き出す前席側吹出ノズル群(41)、および、後席ドア開口部の外側へ所定の角度で空気を吹き出す後席側吹出ノズル群(42)を有し、
外部吹出風路は、送風機と前席側吹出ノズル群とを連通する前席ドア側風路(71)、および、送風機と後席側吹出ノズル群とを連通する後席ドア側風路(72)を有し、
風路切替機構は、送風機から前席ドア側風路または後席ドア側風路へ通じる風路の切り替えを行うことが可能であり、
制御装置は、送受信機が受信した携帯機の電波に基づいて携帯機の位置を検出し、携帯機が前席ドア開口部に近づいたことを検出すると、送風機から前席ドア側風路に空気が流れるように風路切替機構を作動させ、携帯機が後席ドア開口部に近づいたことを検出すると、送風機から後席ドア側風路に空気が流れるように風路切替機構を作動させる。
これによれば、サーキュレータノズルが設けられる天井ダクトと、複数の吹出ノズルが設けられる支柱ダクトとは近い位置に設けられる。そのため、天井ダクトと支柱ダクトとの距離が短くなるので、ダクトの通気抵抗を低減することが可能である。したがって、このブロワシステムは、吹出ノズルから吹き出される風速および風量を増加させ、前席ドア開口部または後席ドア開口部から車室内への蚊等の異物の侵入を低減するために必要な風速および風量を得ることができる。
また、このブロワシステムは、複数の吹出ノズルに空気を供給するための送風機と、サーキュレータノズルに空気を供給するための送風機とを共通化することで、装置の体格を小型化すると共に、製造上のコストを低減することができる。
さらに、このブロワシステムは、上述した特許文献1のように圧縮機や空気タンクを備えることが無いので、装置の体格を小型化すると共に、製造上のコストを低減することができる。
なお、上記各構成に付した括弧内の符号は、後述する実施形態に記載する具体的構成との対応関係の一例を示したものである。
第1実施形態に係るブロワシステムが搭載された車両の側面透視図である。 第1実施形態に係るブロワシステムが搭載された車両の平面透視図である。 図1のIII−III線の断面図である。 第1実施形態に係るブロワシステムの斜視図である。 第1実施形態に係るブロワシステムの模式図である。 第1実施形態に係るブロワシステムの制御ブロック図である。 第1実施形態に係るブロワシステムの制御処理を説明するためのフローチャートである。 第1実施形態に係るブロワシステムの動作を説明するための説明図である。 第1実施形態に係るブロワシステムの動作を説明するための説明図である。 第1実施形態に係るブロワシステムの模式図である。 第1実施形態に係るブロワシステムの動作を説明するための説明図である。 第1実施形態に係るブロワシステムの動作を説明するための説明図である。 第1実施形態に係るブロワシステムの模式図である。 第2実施形態に係るブロワシステムが搭載された車両の平面透視図である。 第2実施形態に係るブロワシステムの制御ブロック図である。 第2実施形態に係るブロワシステムの制御処理を説明するためのフローチャートである。 第3実施形態に係るブロワシステムの制御処理を説明するためのフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付し、その説明を省略する。
(第1実施形態)
第1実施形態について図面を参照しつつ説明する。図1〜図4に示すように、本実施形態のブロワシステム1は、車両に搭載され、車室外および車室内に空気を吹き出すことが可能なものである。具体的には、ブロワシステム1は、乗員2の乗降時にドア開口部3、4に対して空気を吹き出すことで、ドア開口部3、4から車室内へ蚊などの異物が侵入することを低減するものである。さらに、本実施形態のブロワシステム1は、フロントエアコンユニット8から送風された空調風を後席側の空間に送風するためのサーキュレータとして使用することが可能なものである。
図1および図2に示すように、ブロワシステム1は、Aピラー5、Bピラー6、および、Cピラー7を有する車両に搭載される。Aピラー5は、前座席に対応する前席ドア開口部3の前側に設けられる車体の柱である。Bピラー6は、前から2列目の座席に対応する後席ドア開口部4と前席ドア開口部3との間に設けられ、ルーフとロッカーパネルとを接続する車体の柱である。Cピラー7は、後席ドア開口部4の後側に設けられ、ルーフとロッカーパネルとを接続する車体の柱である。なお、この車両には、インストルメントパネルの内側にフロントエアコンユニット8が搭載されている。
図1〜図6に示すように、ブロワシステム1は、送風機10、ダクト20、風路切替機構30、複数の吹出ノズル40、サーキュレータノズル45、および制御装置50などを備えている。なお、図4は、本実施形態のブロワシステム1の斜視図であるが、Aピラー5、Bピラー6、Cピラー7などの車体の図示を省略している。
送風機10は、シロッコファンまたはターボファンなどの遠心ファンと、その遠心ファンを駆動する電動機などにより構成される遠心送風機である。送風機10は、図1および図2の矢印A1に示すように、車室内から空気を吸い込む。そして、送風機10は、その吸入した空気をダクト20を介して、複数の吹出ノズル40およびサーキュレータノズル45の両方に供給するものである。遠心送風機10は、送風される空気の動圧よりも静圧を大きくすることが可能であるので、圧力損失が比較的大きい回路において、複数の吹出ノズル40から吹き出される空気の風速および風量を増大することに適している。
送風機10は、車幅方向左右のBピラー6を跨ぐように設けられる天井リーンフォースメントに備え付けられている。図2および図4に示すように、送風機10は、車両の天井のうち、車両の座席に着座した乗員2の頭部の上部を避けた位置に設けられている。また、送風機10は、車両の天井のうち、車幅方向における中央部に設けられている。
ダクト20は、送風機10から複数の吹出ノズル40へ空気を送風するための風路形成部材である。ダクト20の内側に形成される風路には、送風機10から送風される空気が流れる。図4に示すように、ダクト20は、車両の天井に設けられる天井ダクト21、Bピラー6およびCピラー7に沿って設けられる2本の支柱ダクト22、23、および、2本の支柱ダクト22、23の上部同士を連通する連通ダクト24を有している。なお、以下の説明では、Bピラー6に沿って設けられる支柱ダクト22をBピラーダクト22と呼び、Cピラー7に沿って設けられる支柱ダクト23をCピラーダクト23と呼ぶことがある。
天井ダクト21は、車室内の見栄えを確保するため、車両のルーフライニングの内側に隠れ、乗員2から見えないように設けられている。2本の支柱ダクト22、23は、車両上下方向に亘ってBピラー6とCピラー7にインテグレートされた状態で設けられている。
図3に示すように、車体の柱であるBピラー6は、外フレーム61と内フレーム62とが溶接により接合されて構成される。Bピラー6の車室内側に内装材63が設けられる。Bピラーダクト22は、内装材63の車室内側の面に固定され、車両上下方向に亘って延びている。Bピラーダクト22の車室内側の外壁は、インテリア意匠面を形成している。なお、図示していないが、Cピラーダクト23の車室内側の外壁も、Bピラーダクト22と同様に、インテリア意匠面を形成している。
図1および図4および図5に示すように、支柱ダクト22、23には、複数の吹出ノズル40が設けられている。複数の吹出ノズル40は、スリット状ノズルまたは円形ノズルなど、種々の形状のノズルを採用可能である。複数の吹出ノズル40は、支柱ダクト22、23を流れる空気を、前席ドア開口部3または後席ドア開口部4の外側へ所定の角度で吹き出し、車室内への異物の侵入を防ぐ空気流を発生させるものである。
複数の吹出ノズル40のうち、Bピラーダクト22の車両前方側に、上下方向に多連または間欠的に並べて設けられている複数の吹出ノズル40を、前席側吹出ノズル群41と呼ぶこととする。前席側吹出ノズル群41は、前席ドア開口部3の外側へ所定の角度で空気を吹き出すことが可能である。
複数の吹出ノズル40のうち、Bピラーダクト22の車両後方側と、Cピラーダクト23の車両前方側に、上下方向に多連または間欠的に並べて設けられている複数の吹出ノズル40を、後席側吹出ノズル群42と呼ぶこととする。後席側吹出ノズル群42は、後席ドア開口部4の外側へ所定の角度で空気を吹き出すことが可能である。
図5は、送風機10と、車両右側のダクト20を示したものである。ダクト20の内側には、送風機10と複数の吹出ノズル40とを連通する外部吹出風路70、および、送風機10とサーキュレータノズル45とを連通するサーキュレータ風路73が形成されている。詳細には、外部吹出風路70は、送風機10と前席側吹出ノズル群41とを連通する前席ドア側風路71、および、送風機10と後席側吹出ノズル群42とを連通する後席ドア側風路72を有している。
サーキュレータ風路73は、天井ダクト21に形成される。前席ドア側風路71は、Bピラーダクト22のうち車両前側の部位に形成される。後席ドア側風路72は、Bピラーダクト22のうち車両後側の部位の内側と、Cピラーダクト23の内側に形成される。
図5に示すように、ダクト20の内側には、風路の切り替えを行うための風路切替機構30が設けられている。風路切替機構30は、ダクト20の内側で回動可能に設けられた風路切替ドア31と、その風路切替ドア31を駆動するためのアクチュエータとを備えている。なお、アクチュエータは、ダクト20の外側に設けられている。本実施形態の風路切替機構30は、送風機10から外部吹出風路70またはサーキュレータ風路73へ通じる風路の切り替えを行うことが可能である。また、風路切替機構30は、送風機10から前席ドア側風路71または後席ドア側風路72へ通じる風路の切り替えを行うことが可能である。なお、図5では、風路切替機構30は、送風機10と車両右側の後席ドア側風路72とを連通し、送風機10と前席ドア側風路71とを遮断し、送風機10とサーキュレータ風路73とを遮断している。これにより、矢印AF1に示すように、送風機10から送風される空気は、車両右側の後席ドア側風路72に流れる。
図1および図2に示すように、後席側吹出ノズル群42は、後席ドア開口部4に設けられたスライドドア110が車両後方にスライドして開いたときに、矢印AF2、AF3に示すように空気流を吹き出す。このとき、後席側吹出ノズル群42は、例えば、Bピラー6に沿って設けられた後席側吹出ノズル群42から吹き出された空気流と、Cピラー7に沿って設けられた後席側吹出ノズル群42から吹き出された空気流とが、車外の所定箇所Cで互いにぶつかるように空気流を吹き出す。これにより、後席ドア開口部4から蚊等の異物が車室内に侵入することが防がれる。
また、図8および図9に示すように、例えば、前席側吹出ノズル群41は、前席ドア開口部3に設けられたドア100が所定角度で開いたとき、ドアヒンジとは反対側のドア端部に向けて、矢印AF4に示すように空気流を吹き出す。これにより、前席ドア開口部3から蚊等の異物が車室内に侵入することが防がれる。
図2、図4および図5に示すように、サーキュレータ風路73には、サーキュレータノズル45が設けられている。サーキュレータノズル45も、スリット状ノズルまたは円形ノズルなど、種々の形状のノズルを採用可能である。サーキュレータノズル45は、サーキュレータ風路73を流れる空気を、矢印AF5に示すように、車室内の後席側の空間へ吹き出し、フロントエアコンユニット8から送風された空調風を後席側の空間に送風するものである。詳細には、サーキュレータノズル45から吹き出された空気は、コアンダ効果により、天井側の壁面に沿って流れる。さらに、その流れは、エジェクタ効果により、周囲の空気を引き込み、車室内後方に流れる。これにより、フロントエアコンユニット8から送風された空調風は、サーキュレータノズル45から吹き出された空気と共に、後席側の空間に送られる。その結果、サーキュレータを作動させることで、後席側の空間の快適性を向上させることができる。
制御装置50は、制御処理や演算処理を行うプロセッサ、プログラムやデータ等を記憶するROM、RAM等の記憶部を含むマイクロコンピュータ、およびその周辺回路で構成されている。なお、制御装置50の記憶部は、非遷移的実体的記憶媒体で構成されている。制御装置50は、記憶部に記憶されたプログラムに基づいて、各種制御処理および演算処理を行い、出力ポートに接続された各機器の作動を制御する。
図6に示すように、制御装置50は、エンジン制御装置51やバッテリ制御装置52などとCAN(Controller Area Network)等を通じて接続されている。制御装置50には、車速情報やバッテリ電圧に関する情報などが入力される。また、制御装置50には、車両の各ドアの開口部に設けられたドア開閉検出装置53から伝送されるドア開閉に関する信号が入力される。制御装置50は、それらの信号に基づき、送風機10、風路切替機構30、およびフロントエアコンユニット8などの作動を制御することが可能である。
次に、ブロワシステム1が備える制御装置50が行う制御処理について、図7のフローチャートを参照しつつ説明する。
ステップS10で制御装置50は、ドア開閉検出装置53から伝送される信号に基づき、車両に設けられた複数のドア100、110のうち、どの位置のドアが開いたか否かを判定する。制御装置50は、車両のいずれかのドア100、110が開いたことを検出すると、処理をステップS20に移行する。
ステップS20で制御装置50は、ドア100、110が開いたドア開口部3、4に対応するダクト20の内側の風路に対し、送風機10から送風される空気が流れるように風路切替機構30を作動させる。
続いて、ステップS30で制御装置50は、送風機10を作動させる。これにより、送風機10からドア100、110が開いたドア開口部3、4に対応するダクト20の内側の風路に空気が流れ、そのダクト20に設けられた吹出ノズル40から空気が吹き出される。
具体的に、図1、図2および図5は、送風機10から車両右側の後席ドア側風路72に空気が流れ、車両右側の後席側吹出ノズル群42からドア開口部4の外側に空気が吹き出されている状態を示している。
図8、図9および図10は、送風機10から車両右側の前席ドア側風路71に空気が流れ、車両右側の前席側吹出ノズル群41からドア開口部3の外側に空気が吹き出されている状態を示している。
ところで、送風機10が車室内の空気を吸入しダクト20を介して吹出ノズル40から車外に空気が吹き出されると、車室内が負圧になり、吹出ノズル40から吹き出された空気が再び車室内に吸い込まれるといった循環流が生じることが考えられる。そして、その循環流とともに車室内に蚊等の異物が入るおそれがある。車室内が負圧になることを防ぐためには、前席ドア開口部3および後席ドア開口部4とは別に、外気を車室内に導入するための吸気経路80を設ければよい。本実施形態では、フロントエアコンユニット8が有する外気吸込み口81を、その吸気経路80の外気導入口として使用するものである。
そのため、本実施形態では、図7のステップS30に続くステップS40で制御装置50は、フロントエアコンユニット8を外気モードで作動させる。このとき、制御装置50は、フロントエアコンユニット8により車外から車室内に送風される風量が、送風機10により車室内から車外に吹き出される風量より大きくなるように、空気吹出装置1の送風機10とフロントエアコンユニット8が備える送風機(不図示)の駆動を制御する。これにより、空気吹出装置1の送風機10が作動して車室内の空気が吹出ノズル40から車外に吹き出されても、車室内が負圧になることが防がれる。したがって、吹出ノズル40から吹き出された空気が再び車室内に吸い込まれることが防がれるので、蚊等の異物が車室内に侵入することを防ぐことができる。なお、一般に、フロントエアコンユニット8の外気吸込み口81にはフィルタが設けられているので、フロントエアコンユニット8から蚊等の異物が車室内に侵入することは防がれる。
次に、ステップS50で制御装置50は、ドア開閉検出装置53から伝送される信号に基づき、開放されていたドア100、110が閉じたか否かを判定する。制御装置50は、車両の全てのドア100、110が閉じたことを検出すると、処理をステップS60に移行する。
続いて、ステップS60で制御装置50は、フロントエアコンユニットスイッチがオフになっているか否かを判定する。制御装置50は、フロントエアコンユニットスイッチがオフになっていると判定すると、処理をステップS70に移行し、フロントエアコンユニット8の動作を停止する。
一方、ステップS60で制御装置50は、フロントエアコンユニットスイッチがオンになっていると判定すると、処理をステップS80に移行し、フロントエアコンユニット8を継続して作動させる。
次に、ステップS90で制御装置50は、サーキュレータスイッチがオフになっているか否かを判定する。制御装置50は、サーキュレータスイッチがオフになっていると判定すると、処理をステップS100に移行し、送風機10の動作を停止する。
一方、ステップS90で制御装置50は、サーキュレータユニットスイッチがオンになっていると判定すると、処理をステップS110に移行し、送風機10を継続して作動させる。
続いて、ステップS120で制御装置50は、送風機10と外部吹出風路70との連通を遮断し、送風機10とサーキュレータ風路73とが連通するように風路切替機構30を作動させる。これにより、送風機10から外部吹出風路70への空気の流れが遮断され、送風機10からサーキュレータ風路73に空気が流れる。したがって、サーキュレータノズル45から空気が吹き出される。具体的に、図11、図12および図13は、送風機10からサーキュレータ風路73に空気が流れ、サーキュレータノズル45から空気が吹き出されている状態を示している。フロントエアコンユニット8から送風された空調風は、サーキュレータノズル45から吹き出された空気と共に、後席側の空間に送られる。その結果、後席側の空間の快適性を向上させることができる。
以上説明した本実施形態のブロワシステム1は、次の作用効果を奏するものである。
(1)本実施形態では、送風機10は、吹出ノズル40およびサーキュレータノズル45の両方に対して空気を供給することが可能である。
これにより、サーキュレータノズル45が設けられる天井ダクト21と、複数の吹出ノズル40が設けられる支柱ダクト22、23とは近い位置に設けられる。そのため、天井ダクト21と支柱ダクト22、23との距離が短くなるので、ダクト20の通気抵抗を低減することが可能である。したがって、このブロワシステム1は、吹出ノズル40から吹き出される風速および風量を増加させ、前席ドア開口部3または後席ドア開口部4から車室内への蚊等の異物の侵入を低減するために必要な風速および風量を得ることができる。
また、ブロワシステム1は、複数の吹出ノズル40に空気を供給するための送風機10と、サーキュレータノズル45に空気を供給するための送風機10とを共通化することで、装置の体格を小型化すると共に、製造上のコストを低減することができる。
さらに、このブロワシステム1は、上述した特許文献1のように圧縮機や空気タンクを備えることが無いので、装置の体格を小型化すると共に、製造上のコストを低減することができる。
(2)本実施形態では、制御装置50は、ドア開閉検出装置53によりドア100、110が開いたことが検出されると、送風機10から外部吹出風路70を通じて吹出ノズル40に空気が流れるように風路切替機構30を作動させる。一方、制御装置50は、ドア開閉検出装置53によりドア100、110が閉じたことが検出されると、送風機10からサーキュレータ風路73を通じてサーキュレータノズル45に空気が流れるように風路切替機構30を作動させる。
これによれば、乗員2の乗降時などにドア100、110が開くと、送風機10から外部吹出風路70を通じて複数の吹出ノズル40に空気を供給し、ドア開口部3、4から車室内への異物の侵入を防ぐことが可能である。一方、車両走行時などにドア100、110が閉まっていると、送風機10からサーキュレータ風路73を通じてサーキュレータノズル45に空気を供給し、車室内後席の快適性を高めることが可能である。したがって、このブロワシステム1は、車室内への異物の侵入防止と、車室内後席の快適性向上という2つの機能を、同一の送風機10により、風量または風速を低下させることなく行うことができる。
(第2実施形態)
第2実施形態について説明する。第2実施形態は、第1実施形態に対してブロワシステム1の動作方法を変更したものであり、その他については第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図14に示すように、第2実施形態のブロワシステム1は、例えばスマートエントリー&スタートシステムが搭載された車両に適用されるものである。この車両に設置される送受信機91と、乗員2が携帯する携帯機90とは、送受信可能なものである。携帯機90は、例えばスマートキーであり、送受信機91は、例えばスマートキーアンテナである。
図14および図15に示すように、携帯機90が発信する電波信号は、送受信機91により受信される。送受信機91は、携帯機90から受信した電波信号を、制御装置50に伝送する。制御装置50は、携帯機90から送受信機91が受信した電波強度などから、車両に対する携帯機90の位置および距離などを検出することが可能である。
次に、第2実施形態の制御装置50が行う制御処理について、図16のフローチャートを参照しつつ説明する。この処理は、車外にいる乗員2が携帯機90を所持した状態で、車両に近づいたときに実行される。
ステップS200で、乗員2が所持する携帯機90から発信された電波信号を送受信機91が受信すると、送受信機91はその信号を制御装置50に伝送する。
ステップS210で制御装置50は、送受信機91が携帯機90から受信した電波強度などにより、車両に対する携帯機90の位置および距離などを検出する。そして、制御装置50は、車両が備える複数のドア開口部3、4のうち、携帯機90の位置に最も近いドア開口部3、4を判定する。
ステップS220で制御装置50は、ステップS210で判定されたドア開口部3、4に対応するダクト20の内側の風路に対し、送風機10から送風される空気が流れるように風路切替機構30を作動させる。
具体的には、制御装置50は、携帯機90が前席ドア開口部3に近づいたことを検出すると、送風機10から前席ドア側風路71に空気が流れるように風路切替機構30を作動させる。一方、制御装置50は、携帯機90が後席ドア開口部4に近づいたことを検出すると、送風機10から後席ドア側風路72に空気が流れるように風路切替機構30を作動させる。
続いて、ステップS230で制御装置50は、ドア開閉検出装置53から伝送される信号に基づき、ドア100、110が開いたか否かを判定する。制御装置50は、ステップS210で判定されたドア開口部3、4に対応するドア100、110が開いたことを検出すると、処理をステップS240に移行する。
次に、ステップS240で制御装置50は、送風機10を作動させる。これにより、送風機10からドア100、110が開いたドア開口部3、4に対応する前席ドア側風路71または後席ドア側風路72に空気が流れ、その風路に設けられた前席側吹出ノズル群41または後席側吹出ノズル群42から空気が吹き出される。
続いて、ステップS250で制御装置50は、フロントエアコンユニット8を外気モードで作動させる。これにより、送風機10が作動して車室内の空気が吹出ノズル40から車外に吹き出されても、車室内が負圧になることが防がれる。
次に、ステップS260で制御装置50は、ドア開閉検出装置53から伝送される信号に基づき、開放されていたドア100、110が閉じたか否かを判定する。制御装置50は、車両の全てのドア100、110が閉じたことを検出すると、処理をステップS270に移行し、送風機10の動作を停止する。
続いて、ステップS280で制御装置50は、フロントエアコンユニットスイッチがオフになっているか否かを判定する。制御装置50は、フロントエアコンユニットスイッチがオフになっていると判定すると、処理をステップS290に移行し、フロントエアコンユニット8の動作を停止する。
一方、ステップS280で制御装置50は、フロントエアコンユニットスイッチがオンになっていると判定すると、処理をステップS300に移行し、フロントエアコンユニット8を継続して作動させる。
以上説明した第2実施形態では、制御装置50は、送受信機91が受信した携帯機90が近づいたドア開口部3、4に対応する風路71、72に空気が流れるように風路切替機構30を作動させる。
これにより、制御装置50は、乗員2が外部から所定のドア100、110を開ける前に、風路切替機構30による風路71、72の切り替えを行う。そのため、乗員2が所定のドア100、110を開けると、その所定のドア100、110が設置されているドア開口部3、4の外側へ、吹出ノズル群41、42から瞬時に空気流が吹き出される。したがって、このブロワシステム1は、ドア開口部3、4から車室内への蚊等の異物の侵入防除率を高めることができる。
(第3実施形態)
第3実施形態について説明する。第3実施形態は、第2実施形態に対して制御装置50が行う制御方法の一部を変更したものであり、その他については第2実施形態と同様であるため、第2実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図17のフローチャートを参照しつつ、第3実施形態の制御装置50が行う制御処理について説明する。
ステップS200〜S220までの処理は、第2実施形態で説明した処理と同一である。
次に、ステップS225で制御装置50は、携帯機90が前席ドア開口部3または後席ドア開口部4に近づいたことを検出すると、送風機10を作動させる。これにより、ステップS210で判定された携帯機90の位置に最も近いドア開口部3、4に対応するダクト20に空気が流れ、そのダクト20に設けられた吹出ノズル40から空気が吹き出される。すなわち、第3実施形態では、携帯機90を所持した乗員2によってドア100、110が開けられる前から、そのドア100、110が設置されるドア開口部3、4に対応する吹出ノズル40から空気が吹き出される。したがって、乗員2によってドア100、110が開かれると、それと同時に、吹出ノズル40から車外に向けて空気が吹き出されることとなる。
次に、ステップS226で制御装置50は、フロントエアコンユニット8を外気モードで作動させる。これにより、車室内の圧力が高くなる。なお、この処理は、上述した第2実施形態と同様に、ドア100、110が開いた後に行ってもよい。
続いて、ステップS230で制御装置50は、ドア開閉検出装置53から伝送される信号に基づき、ドア100、110が開いたか否かを判定する。上述したように、乗員2によってドア100、110が開かれると、それと同時に、吹出ノズル40から車外に向けて空気が吹き出される。
続くステップS260からステップS300までの処理は、第2実施形態で説明した処理と同一である。
以上説明した第3実施形態では、制御装置50は、携帯機90が前席ドア開口部3または後席ドア開口部4に近づいたことを検出すると、送風機10を作動させる。
これによれば、制御装置50は、乗員2が外部から所定のドア100、110を開ける前に、送風機10を作動させる。そのため、乗員2が所定のドア100、110を開けると同時に、その所定のドア100、110が設置されているドア開口部3、4の外側へ、吹出ノズル群41、42から空気流が吹き出される。したがって、このブロワシステム1は、ドア開口部3、4から車室内への蚊等の異物の侵入防除率を高めることができる。
(他の実施形態)
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。また、上記各実施形態は、互いに無関係なものではなく、組み合わせが明らかに不可な場合を除き、適宜組み合わせが可能である。また、上記各実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。また、上記各実施形態において、実施形態の構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではない。また、上記各実施形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に特定の形状、位置関係等に限定される場合等を除き、その形状、位置関係等に限定されるものではない。
(1)上述した実施形態では、複数の吹出ノズル40をBピラー6とCピラー7に設けたが、複数の吹出ノズル40の位置はこれに限らない。複数の吹出ノズル40は、例えば、Bピラー6のみに設けてもよい。
(2)上述した実施形態では、3列シートの車両に搭載されるブロワシステム1について説明したが、ブロワシステム1が搭載される車両はこれに限らない。ブロワシステム1が搭載される車両は、1列シート、2列シートまたは4列以上のシートを有する車両に搭載することも可能である。
(まとめ)
上述の実施形態の一部または全部で示された第1の観点によれば、ブロワシステムは、Aピラー、BピラーおよびCピラーを有する車両に搭載され、車室外および車室内に空気を吹き出すものである。Aピラーは、前座席に対応する前席ドア開口部の前側に設けられるものである。Bピラーは、前から2列目の座席に対応する後席ドア開口部と前席ドア開口部との間に設けられるものである。Cピラーは、後席ドア開口部の後側に設けられるものである。ブロワシステムは、送風機、ダクト、複数の吹出ノズル、および、サーキュレータノズルを備える。送風機は、空気を送風する。ダクトは、車両の天井に設けられる天井ダクト、および、BピラーまたはCピラーに沿って設けられる支柱ダクトを有し、送風機から送風される空気が流れる。複数の吹出ノズルは、支柱ダクトを流れる空気を、前席ドア開口部または後席ドア開口部の外側へ所定の角度で吹き出し、車室内への異物の侵入を防ぐ空気流を発生させる。サーキュレータノズルは、天井ダクトを流れる空気を後席空間に向けて吹き出す。ここで、送風機は、吹出ノズルおよびサーキュレータノズルの両方に対して空気を供給することが可能である。
第2の観点によれば、ダクトの内側には、送風機と吹出ノズルとを連通する外部吹出風路、および、送風機とサーキュレータノズルとを連通するサーキュレータ風路が形成されている。ブロワシステムは、送風機から外部吹出風路またはサーキュレータ風路へ通じる風路の切り替えを行う風路切替機構、車両のドアの開閉を検出するドア開閉検出装置、および、風路切替機構の駆動を制御する制御装置をさらに備える。制御装置は、ドア開閉検出装置によりドアが開いたことが検出されると、送風機から外部吹出風路を通じて吹出ノズルに空気が流れるように風路切替機構を作動させる。一方、制御装置は、ドア開閉検出装置によりドアが閉じたことが検出されると、送風機からサーキュレータ風路を通じてサーキュレータノズルに空気が流れるように風路切替機構を作動させる。
これによれば、乗員の乗降時などにドアが開くと、送風機から外部吹出風路を通じて複数の吹出ノズルに空気が供給され、吹出ノズルからの空気の吹き出しにより、ドア開口部から車室内への異物の侵入を防ぐことが可能である。一方、車両走行時などにドアが閉まっていると、送風機からサーキュレータ風路を通じてサーキュレータノズルに空気が供給され、サーキュレータノズルからの空気の吹き出しにより、車室内後席の快適性を高めることが可能である。したがって、このブロワシステムは、車室内への異物の侵入防止と、車室内後席の快適性向上という2つの機能を、同一の送風機により、風量または風速を低下させることなく行うことができる。
第3の観点によれば、ブロワシステムは、車両に設置された送受信機と、その送受信機に対して電波の送受信を行う携帯機とをさらに備える。複数の吹出ノズルは、前席ドア開口部の外側へ所定の角度で空気を吹き出す前席側吹出ノズル群、および、後席ドア開口部の外側へ所定の角度で空気を吹き出す後席側吹出ノズル群を有する。外部吹出風路は、送風機と前席側吹出ノズル群とを連通する前席ドア側風路、および、送風機と後席側吹出ノズル群とを連通する後席ドア側風路を有する。風路切替機構は、送風機から前席ドア側風路または後席ドア側風路へ通じる風路の切り替えを行うことが可能である。制御装置は、送受信機が受信した携帯機の電波に基づいて携帯機の位置を検出し、携帯機が前席ドア開口部に近づいたことを検出すると、送風機から前席ドア側風路に空気が流れるように風路切替機構を作動させる。一方、制御装置は、携帯機が後席ドア開口部に近づいたことを検出すると、送風機から後席ドア側風路に空気が流れるように風路切替機構を作動させる。
これによれば、制御装置は、乗員が外部から所定のドアを開ける前に、その所定のドアが設置されているドア開口部の外側へ空気を吹き出すための吹出ノズル群に対し、送風機から所定の風路を通じて空気を供給できるよう、風路切替機構による風路の切替を行う。そのため、乗員が所定のドアを開けると、その所定のドアが設置されているドア開口部の外側へ、吹出ノズル群から瞬時に空気流が吹き出される。したがって、このブロワシステムは、ドア開口部から車室内への蚊等の異物の侵入防除率を向上することができる。
第4の観点によれば、制御装置は、携帯機が前席ドア開口部または後席ドア開口部に近づいたことを検出すると、送風機を作動させる。
これによれば、制御装置は、乗員が外部から所定のドアを開ける前に、送風機を作動させる。そのため、乗員が所定のドアを開けると同時に、その所定のドアが設置されているドア開口部の外側へ、吹出ノズル群から空気流が吹き出される。したがって、このブロワシステムは、ドア開口部から車室内への蚊等の異物の侵入防除率を向上することができる。
1 ブロワシステム
5 Aピラー
6 Bピラー
7 Cピラー
10 送風機
20 ダクト
21 天井ダクト
22、23 支柱ダクト
40 吹出ノズル
45 サーキュレータノズル

Claims (2)

  1. 前座席に対応する前席ドア開口部(3)の前側に設けられるAピラー(5)、前から2列目の座席に対応する後席ドア開口部(4)と前記前席ドア開口部との間に設けられるBピラー(6)、および、前記後席ドア開口部の後側に設けられるCピラー(7)を有する車両に搭載され、車室外および車室内に空気を吹き出すブロワシステムであって、
    空気を送風する送風機(10)と、
    車両の天井に設けられる天井ダクト(21)、および、前記Bピラーまたは前記Cピラーに沿って設けられる支柱ダクト(22、23)を有し、前記送風機から送風される空気が流れるダクト(20)と、
    前記支柱ダクトを流れる空気を、前記前席ドア開口部または前記後席ドア開口部の外側へ所定の角度で吹き出し、車室内への異物の侵入を防ぐ空気流を発生させるように、前記支柱ダクトの上下方向に多連または間欠的に並べて設けられる複数の吹出ノズル(40)と、
    前記天井ダクトを流れる空気を後席空間に向けて吹き出すサーキュレータノズル(45)と、
    前記ダクトの内側に形成され、前記送風機と複数の前記吹出ノズルとを連通する外部吹出風路(70)と、
    前記ダクトの内側に形成され、前記送風機と前記サーキュレータノズルとを連通するサーキュレータ風路(73)と、
    車両のドアの開閉を検出するドア開閉検出装置(53)と、
    前記送風機から前記外部吹出風路または前記サーキュレータ風路へ通じる風路の切り替えを行う風路切替機構(30)と、
    前記ドア開閉検出装置によりドアが開いたことが検出されると、前記送風機から前記外部吹出風路に空気が流れるように前記風路切替機構を作動させ、前記ドア開閉検出装置によりドアが閉じたことが検出されると、前記送風機から前記サーキュレータ風路に空気が流れるように前記風路切替機構を作動させる制御装置と、
    車両に設置された送受信機(90)と、
    前記送受信機に対して電波の送受信を行う携帯機(91)と、を備え、
    複数の前記吹出ノズルは、前記前席ドア開口部の外側へ所定の角度で空気を吹き出す前席側吹出ノズル群(41)、および、前記後席ドア開口部の外側へ所定の角度で空気を吹き出す後席側吹出ノズル群(42)を有し、
    前記外部吹出風路は、前記送風機と前記前席側吹出ノズル群とを連通する前席ドア側風路(71)、および、前記送風機と前記後席側吹出ノズル群とを連通する後席ドア側風路(72)を有し、
    前記風路切替機構は、前記送風機から前記前席ドア側風路または前記後席ドア側風路へ通じる風路の切り替えを行うことが可能であり、
    前記制御装置は、前記送受信機が受信した前記携帯機の電波に基づいて前記携帯機の位置を検出し、前記携帯機が前記前席ドア開口部に近づいたことを検出すると、前記送風機から前記前席ドア側風路に空気が流れるように前記風路切替機構を作動させ、前記携帯機が前記後席ドア開口部に近づいたことを検出すると、前記送風機から前記後席ドア側風路に空気が流れるように前記風路切替機構を作動させる、ブロワシステム。
  2. 前記制御装置は、前記携帯機が前記前席ドア開口部または前記後席ドア開口部に近づいたことを検出すると、前記送風機を作動させる、請求項に記載のブロワシステム。
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