JP6786252B2 - 皮膚用の医薬組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、炎症性皮膚疾患(特に乾癖)の治療に有用な皮膚用の医薬組成物に関する。より具体的には、本発明は、活性型ビタミンD3化合物およびコルチコステロイドを含む皮膚塗布用の医薬組成物に関する。
乾癬は、表皮細胞の異常増殖・角化異常、並びに炎症性細胞浸潤及び血管増生を特徴とする炎症性角化症である。また、乾癬は寛解と増悪を繰り返しながら経過する難治性の皮膚疾患であり、典型的には、皮膚から少し盛り上がった赤い発疹の上に、銀白色の鱗屑が付着し、ふけのようにポロポロとはがれ落ちる症状が伴う。乾癬治療の基本は塗り薬による外用療法であり、表皮細胞の増殖抑制、分化誘導作用を有するビタミンD3製剤と、抗炎症作用を有するコルチコステロイド製剤との併用療法が主流である。
ビタミンD3化合物と、コルチコステロイドは、化学的性質が異なることが知られている。例えば、pH安定領域の違い、具体的には、ビタミンD3化合物は弱アルカリ性で安定、ステロイドは弱酸性で安定であるといった違いがある。したがって、両者を一つの製剤に配合すると、いずれかまたは両方の品質が低下するという問題が生じる。
そのため、両者をあらかじめ配合した外用製剤の製造は困難であるとされ、薬局等において、ビタミンD3化合物を含有する外用製剤とコルチコステロイドを含有する外用製剤を用時混合し、患者に供給する方法がとられてきた。しかしながら、二種類の外用製剤を混合すると、混合時から品質の低下が始まるため、十分な薬効が期待できないという問題がある。
これに対して、ビタミンD3製剤と、コルチコステロイド製剤を、別々の製剤として患者に処方し、一方の製剤を塗布した後、間隔をあけて他方の製剤を塗布するように患者に指導することが考えられる。しかしながら、2つの製剤を別の時間に塗布する方法は、塗り忘れ等が生じやすく、コンプライアンスの低下が懸念される。特に、乾癬は慢性疾患であり、外用製剤の使用は長期にわたるため、両方の有効成分を一度に塗布できる製剤が望まれている。
ビタミンD3化合物とコルチコステロイドの両方を含む配合剤として、特許文献1には、少なくとも一つのビタミンDまたはビタミンD誘導体と、少なくとも一つのコルチコステロイドとを含む、皮膚用の医薬組成物が開示されている。具体的には、特許文献1の実施例1では、コルチコステロイドとしてベタメタゾンジプロピオネートを、ビタミンD誘導体としてカルシポトリオールを含み、さらに、流動パラフィン、ポリオキシプロピレン-15-ステアリルエーテル、α−トコフェロールおよび白色ワセリンを含む組成物が開示されている。また、上記組成物に含まれる両方の有効成分は、25℃で3か月または、40℃で1ヶ月/3ヶ月保管した際にも非常に安定であると記載されている。
また、特許文献2にも、ビタミンD3化合物と、コルチコステロイドの両方を含む配合剤として、
(a)ビタミンD化合物;
(b)コルチコステロイド;および
(c)N,N-ジ(C1-C8)アルキルアミノ置換、(C4-C18)アルキル(C2-C18)カルボン酸エステル(C1-C4)-アルキル(C8-C22)カルボン酸エステル;
をワセリン担体中に含み、並びに、任意に、鉱油、トコフェロールまたは鉱油およびトコフェロールの組み合わせを含む、乾癬の治療に適する貯蔵安定軟膏が開示されている。
特許文献2の実施例では、特許文献2に係る軟膏が、上記特許文献1に対応する市販製品であるTACLONEX(登録商標)軟膏に匹敵する貯蔵安定性を有することが開示されている。また、特許文献2の軟膏を使用した場合、TACLONEX(登録商標)と比較して、ビタミンD3化合物(カルシポトリエン)の皮膚浸透がはるかに高くなること、その一方、コルチコステロイド(ベタメタゾンジプロピオネート)の皮膚浸透は低くなることが開示されている。
また、特許文献3および4にも、ビタミンD3化合物とコルチコステロイドを含み、且つ、シリコーン剤を必須とする皮膚用組成物が開示されている。しかしながら、これらの組成物を使用した場合のビタミンD3化合物の経皮吸収性は確認されていない。
また、特許文献5にも、ビタミンD3化合物と、コルチコステロイドの両方を含む皮膚用組成物が開示されているが、各有効成分の経皮吸収性は確認されていない。
特表2002−542293号公報 特表2012−504607号公報 特表2008−502647号公報 特表2008−542423号公報 特開2013−075923号公報
上述のように、特許文献1〜5において、ビタミンD3化合物と、コルチコステロイドの両方を含む皮膚用組成物が開示されているが、今なお、ビタミンD3化合物と、コルチコステロイドを安定に保つことができ、有効成分の経皮吸収性が適切な範囲にある皮膚用組成物が望まれている。
したがって、本発明は、ビタミンD3化合物とコルチコステロイドの両方を含む製剤であって、有効成分の安定性に優れ、適切な経皮吸収性を有する皮膚用組成物を提供することを課題とする。
上記課題を解決できる本発明の皮膚用組成物は、以下の構成を有する。
皮膚用の非水性組成物であって、
(a)マキサカルシトール、
(b)ベタメタゾンおよびそのエステルからなる群より選択される少なくとも一種のコルチコステロイド、
(c)IOB値0.07以上0.20未満の少なくとも一種の低極性エステル油、
(d)少なくとも一種の非極性液状溶媒
を含有する組成物。
本発明に係る皮膚用組成物は、上記低極性エステル油(c)と非極性液状溶媒(d)を含むことにより、組成物中で2つの有効成分(a)および(b)を安定に保つことができる。
また、前記組成物中に含まれる有効成分(a)および(b)それぞれの経皮吸収性が、臨床現場で長期間の使用実績があり、有効性および安全性が確立されている単剤含有製品の経皮吸収性と同程度であるため、本発明に係る組成物は、十分な有効性に加えて、十分な安全性をも有する。
前記組成物において、前記低極性エステル油(c)の含有率が1.5〜4重量%であり、前記非極性液状溶媒(d)の含有率が2〜15重量%であり、(d)の含有率が(c)の含有率より高いことがより好ましい。なお、本明細書において、含有率とは、本発明の組成物の全重量に対する各成分の重量の割合を意味する。
前記低極性エステル油(c)の好ましい例として、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソステアリル、イソステアリン酸ヘキシルデシル、オレイン酸オレイル、ミリスチン酸イソセチル、ステアリン酸ステアリル、オレイン酸デシル、ステアリン酸エチルヘキシル、カプリン酸セチル、パルミチン酸オクチル、2-エチルヘキサン酸セチル、イソステアリン酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、パルミチン酸イソプロピル、リノール酸イソプロピルおよびミリスチン酸イソプロピルからなる群より選択されるエステル油が挙げられる。
特に、前記低極性エステル油(c)が、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソステアリル、イソステアリン酸ヘキシルデシル、オレイン酸オレイル、ミリスチン酸イソセチルおよびステアリン酸ステアリルからなる群から選択されることが好ましい。
また、前記非極性液状溶媒(d)の好ましい例として、流動パラフィンおよびスクワランが挙げられる。
本発明に係る組成物は、さらに、常温(25℃)で固形または半固形の炭化水素油を80重量%以上含むことが好ましい。
また、前記炭化水素油としてはワセリンが特に好ましい。
本発明に係る好ましい組成物として、
前記成分(b)がベタメタゾン酪酸エステルプロピオン酸エステルであり、
前記成分(c)がミリスチン酸オクチルドデシルおよびオレイン酸オレイルから選択され、その含有率が1.5〜4重量%であり、
前記成分(d)が流動パラフィンおよびスクワランから選択され、その含有率が2〜15重量%であり、且つ、
80重量%以上のワセリンを含み、
前記成分(c)と(d)の重量比が、1:1.3〜4.5である、
組成物が挙げられる。
また、本発明に係る特に好ましい組成物として、
前記成分(b)がベタメタゾン酪酸エステルプロピオン酸エステルであり、
前記成分(c)が1.5〜2.5重量%のミリスチン酸オクチルドデシルであり、
前記成分(d)が2.5〜5重量%の流動パラフィンであり、且つ、
90重量%以上のワセリンを含み
前記成分(c)と(d)の重量比が、1:1.3〜2である、
組成物が挙げられる。
本発明に係る皮膚用組成物は、低極性エステル油と非極性液状溶媒を併用することにより、ビタミンD3化合物(マキサカルシトール)とコルチコステロイド(ベタメタゾンまたはそのエステル)の両方を安定に保ち、それぞれの成分について、適切な経皮吸収性を達成することができる。
図1は、マキサカルシトール(OCT)の経皮吸収性を示すグラフである。 図2は、ベタメタゾン酪酸エステルプロピオン酸エステル(BBP)の経皮吸収性を示すグラフである。 図3は、本発明に係る組成物、OCT含有製剤およびBBP含有製剤をそれぞれ尋常性乾癬患者に投与した際の、PSI合計スコアの経時的推移を示すグラフである。
本発明で使用されるマキサカルシトール(a)は活性型ビタミンD3誘導体であり、以下の構造式と化学名を有する。マキサカルシトールは、特許文献1の実施例で使用されているカルシポトリオールより安定性が低いことが知られているが、本発明に係る組成物は、優れたマキサカルシトールの安定性を有する。
Figure 0006786252
本発明の組成物におけるマキサカルシトール(a)の含有率は、0.0005〜0.02重量%が好ましく、0.001〜0.01重量%がより好ましく、0.002〜0.005重量%が特に好ましい。
本発明で使用されるコルチコステロイド(b)は、ベタメタゾンまたは薬学的に受容可能なそのエステルである。本発明の組成物におけるコルチコステロイド(b)の含有率は、0.01〜0.5重量%が好ましく、0.02〜0.25重量%がより好ましく、0.03〜0.1重量%が特に好ましい。また、本発明の組成物に含まれるコルチコステロイド(b)は、一種類であっても、二種類以上であってもよいが、一種類であることがより好ましい。
前記ベタメタゾンのエステルの例として、ベタメタゾン酪酸エステルプロピオン酸エステル、ベタメタゾン吉草酸エステル、ベタメタゾンジプロピオン酸エステル、ベタメタゾンリン酸エステル等が挙げられる。特に好ましいコルチコステロイドは、下記の構造式と化学名を持つベタメタゾン酪酸エステルプロピオン酸エステルである。
Figure 0006786252
本発明の低極性エステル油(c)は、常温(25℃)で液状であり、且つ、0.07以上0.20未満(好ましくは0.08以上0.16以下、より好ましくは0.08以上0.15未満、特に好ましくは0.08以上0.13以下、さらに好ましくは0.08以上0.12以下、さらに好ましくは0.08以上0.11以下、最も好ましくは0.08以上0.10以下)のIOB(Inorganic/Organic Balance)値を有する。IOB値は、有機化合物の極性の度合いを示す指標であり、IOB値が低いほど極性が低い。IOB値は、IOB値=無機性値/有機性値の式により表され、その算出方法は、「有機概念図−基礎と応用−」(著者:甲田善生 三共出版1984年発行)等に記載されている。
本発明の低極性エステル油(c)を構成する脂肪族カルボン酸と脂肪族アルコールは直鎖であっても分岐鎖であってもよく、飽和であっても不飽和であってもよい。低極性エステル油の例として、以下の表に記載の脂肪酸エステルが挙げられる。
Figure 0006786252
本発明のより好ましい低極性エステル油(c)は、0.10以下のIOB値を有するエステル油である。当該エステル油の例として、C12〜C20(特にC14〜C18)の脂肪族カルボン酸と、C14〜C24(特にC16〜C20)の脂肪族アルコールからなるエステル油、特に、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソステアリル、イソステアリン酸ヘキシルデシル、オレイン酸オレイル、ミリスチン酸イソセチルおよびステアリン酸ステアリルが挙げられる。
特に好ましい低極性エステル油(c)は、ミリスチン酸オクチルドデシルとオレイン酸オレイルである。
低極性エステル油(c)の含有率は、1.5〜4重量%が好ましく、1.5〜3.5重量%がより好ましく、2〜3重量%が特に好ましい。また、本発明の組成物に含まれる低極性エステル油は、一種類であっても、二種類以上であってもよいが、一種類であることがより好ましい。
本発明の非極性液状溶媒(d)の例としては、流動パラフィン、スクワランが挙げられる。非極性液状溶媒の含有率の下限は、2重量%が好ましく、2.5重量%がより好ましく、3重量%が特に好ましい。また、上限は、15重量%が好ましく、13重量%がより好ましく、12重量%が特に好ましく、5重量%がさらに好ましい。これらの上限と下限は任意に組み合わせ可能であるが、より好ましい範囲は2.5〜13重量%(特に5重量%以下)であり、特に好ましい範囲は3〜12重量%(特に5重量%以下)である。本発明の組成物に含まれる非極性液状溶媒(d)は、一種類であっても、二種類以上であってもよいが、一種類であることがより好ましい。
本発明に係る皮膚用組成物は、前記非極性液状溶媒(d)を、前記低極性エステル油(c)より多く含むことが好ましい。より具体的には、(c)と(d)の重量比が(c):(d)=1:1.3〜4.5であることがより好ましく、1:1.3〜4であることが特に好ましく、1:1.3〜2であることがさらに好ましい。最も好ましい比率は1:1.5付近(1:1.4〜1.6)である。
また、本発明に係る皮膚用組成物は、基剤成分として、常温(25℃)で固形または半固形の炭化水素油を含むことが好ましい。前記炭化水素油の例として、ワセリン(特に白色ワセリン)、パラフィンおよびゲル化炭化水素が挙げられる。特に好ましい炭化水素油は、ワセリン(特に白色ワセリン)である。当該炭化水素油の含有率は、80〜96重量%が好ましく、84〜95.5重量%がより好ましく、90〜95重量%が特に好ましい。
本発明に係る皮膚用組成物は、非水性組成物であるため、実質的に水を含まない。実質的に水を含まないとは、製造工程で意図的に水を添加していないことを意味する。従って本発明に係る組成物の含水率は通常1重量%未満(より好ましくは0.5重量%未満、特に好ましくは0重量%)である。
また、本発明に係る皮膚用組成物は、シリコーン剤及び/又は界面活性剤を含まないことが好ましい。また、本発明に係る皮膚用組成物は、ポリオキシプロピレンアルキルエーテル(例えば、ポリオキシプロピレン-15-ステアリルエーテル)等のポリオキシアルキレンアルキルエーテルを含まないことが好ましい。
本発明に係る皮膚用組成物の好ましい剤型として、軟膏が挙げられる。本発明に係る皮膚用組成物の塗布回数、塗布量等は、有効成分の濃度や、患者の年齢、体重、症状が出ている皮膚の範囲、症状の程度によって適宜調節すればよい。通常、症状が出ている皮膚に、1日1回、マキサカルシトールとして250μg(25μg/g製剤として10g)およびコルチコステロイドとして5mg(0.5mg/g製剤として10g)を超えない範囲で適量(患部を薄く覆う程度の量)を塗布すればよい。
本発明に係る皮膚用組成物の好ましい例として、低極性エステル油(c)を1.5〜4重量%(より好ましくは1.5〜3.5重量%、特に好ましくは2〜3重量%)、非極性液状溶媒(d)を2〜15重量%(より好ましくは、2.5〜13重量%、特に好ましくは3〜12重量%)含み、前記(c)と(d)の重量比が1:1.3〜4.5(より好ましくは1.5〜4)である非水性組成物が挙げられる。また、前記(c)としてはIOB値が0.1以下のものが特に好ましい。
本発明に係る皮膚用組成物の特に好ましい例として、
(a)マキサカルシトール
(b)ベタメタゾン酪酸エステルプロピオン酸エステル、
(c)1.5〜4重量%(より好ましくは1.5〜3.5重量%)の、ミリスチン酸オクチルドデシルおよびオレイン酸オレイルから選択される低極性エステル油、
(d)2〜15重量%(より好ましくは、2.5〜13重量%)の、流動パラフィンおよびスクワランからなる群より選択される非極性液状溶媒、および、
80重量%以上のワセリン(好ましくは白色ワセリン)を含み、
前記(c)と(d)の重量比が1:1.3〜4.5(より好ましくは1:1.5〜4)である非水性組成物が挙げられる。
また、本発明に係る皮膚用組成物のさらに好ましい例として、
(a)マキサカルシトール
(b)ベタメタゾン酪酸エステルプロピオン酸エステル、
(c)1.5〜2.5重量%(より好ましくは1.8〜2.2重量%)のミリスチン酸オクチルドデシル、
(d)2.5〜5重量%(より好ましくは2.5〜4重量%)の流動パラフィン、および、
90重量%以上のワセリン(好ましくは白色ワセリン)を含み、
前記(c)と(d)の重量比が1:1.3〜2(より好ましくは1:1.4〜1.6)である非水性組成物が挙げられる。
本発明に係る皮膚用組成物は、有効成分の溶解助剤を含んでもよい。溶解助剤として、無水エタノール、メタノール、イソプロパノール、メチルエチルケトン等が挙げられる。溶解助剤の含有率は、通常、0.02〜1重量%でよい。
また、本発明に係る皮膚用組成物は、皮膚用外用剤に一般的に使用される他の添加剤を含むことができる。このような添加剤の例として、抗酸化剤(アスコルビン酸、ジブチルヒドロキシトルエン、酢酸トコフェノール等)、安定化剤(エデト酸ナトリウム、l-メントール等)、保存剤(パラオキシ安息香酸エステル等)、着色剤(酸化チタン等)などが挙げられる。
溶解助剤や他の添加剤の総量は、5重量%以下が好ましく、3重量%以下がより好ましく、2重量%以下が特に好ましい。
なお、先行する段落において、本発明の組成物で使用できる必須成分および任意成分の化合物名を記載してきたが、本発明の組成物には、これらを任意に組み合わせて得られる組成物が含まれ、且つ、必須成分および任意成分について記載した重量%や重量比を任意に組み合わせて得られる組成物も含まれる。また、数値範囲が複数記載されている場合、各数値範囲の上限値または下限値も任意に組み合わせ可能である。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
ビタミンD3化合物とコルチコステロイドの経皮吸収性が、各成分を単独で含有する既存の製品(以下、単剤製品と称する)と同程度となる皮膚用組成物を開発することを目的として、組成物を調製した。この理由は、単剤製品は長期間臨床現場で使用されており、その有効性及び安全性が明らかとなっているためである。このため、二つの有効成分を配合した組成物が、単剤製品それぞれと同程度の各有効成分の吸収性を有すれば、各単剤製品を上回る有効性を期待することができる。さらに、非臨床試験において、二つの有効成分の間に毒性的な相互作用が存在しないことが明らかになっているため、二つの有効成分それぞれの吸収性が、各単剤製品と同程度であれば、各単剤製品と同様の臨床使用上の安全性が担保できると考えられる。これに対して、二つの有効成分それぞれの吸収性が各単剤製品より低いと、各単剤製品と同様の有効性が担保できない。他方、二つの有効成分それぞれの吸収性が各単剤製品より高いと、組成物の安全性が担保できない。
したがって、ビタミンD3化合物(マキサカルシトール、以下OCT)およびコルチコステロイド(ベタメタゾン酪酸エステルプロピオン酸エステル、以下BBP)の両方を含む製剤について、各有効成分の経皮吸収性を、それぞれを単独で含む既承認製品(オキサロール軟膏およびアンテベート軟膏)を使用した場合と同程度にすることを目標に、製剤設計を行った。オキサロール軟膏中ではOCTが溶解した状態で、アンテベート軟膏ではBBPが分散した状態で存在するため、OCTを溶解型、BBPを分散型で含むことができる溶剤を見い出すため、実験を行ったが、単一の溶剤を用いて所望の組成物を実現するのは困難であった。検討の結果、非極性(IOB=0)の液状溶媒と、低極性(0.07≦IOB<0.2)のエステル油を使用することにより、所望の組成物を得ることに成功した。
表2に、本発明に係る組成物の例(No.1およびNo.2)を示す。なお、No.3は、本発明の低極性エステル油の代わりに、中鎖脂肪酸トリグリセリド(IOB値が0.2より高い中極性エステル油)を含む比較組成物であり、No.4は、低極性エステル油を含まない比較組成物である。各組成物の剤型はいずれも軟膏である。OCTとBBPの溶解型・分散型は、顕微鏡観察によって確認した。
Figure 0006786252
表2の各組成物の調製手順を以下に示す。
[組成物の調製]
(組成物No.1)OCTを無水エタノールに溶解した後、当該溶液をミリスチン酸オクチルドデシルに添加し、混合した。また、BBPを流動パラフィンに添加し、混合した。これらのOCT混合物及びBBP混合物を、別途70℃で溶融した白色ワセリンに添加し、室温となるまで撹拌しながら冷却した。
(組成物No.2)流動パラフィンをスクワランに置き換えた以外は、組成物No.1に準じて製造した。
(組成物No.3)OCTを無水エタノールに溶解した後、当該溶液及びBBPを中鎖脂肪酸トリグリセリドに添加し、混合した。上記混合物を、別途70℃で溶融した白色ワセリンに添加し、室温となるまで撹拌しながら冷却した。
(組成物No.4)中鎖脂肪酸トリグリセリドを流動パラフィンに置き換えた以外は、組成物No.3に準じて製造した。
表2に示す安定性(各有効成分の保管後の残存率)は、以下の試験によって確認した。
[組成物中の有効成分(a)および(b)の安定性試験]
No.1〜No.4の組成物について、加速条件下での有効成分(a)および(b)の安定性試験を行った。組成物を40℃・75%RHに設定した恒温恒湿器に一定期間保管した後の有効成分(a)および(b)の含量を測定した。
有効成分(a)を測定するため、各試料約0.5 gにヘキサン溶液(3-tert-ブチル-4-ヒドロキシアニソールのヘキサン溶液)、アセトニトリル及び内標準溶液を加えて振り混ぜ、アセトニトリル層を分取した。室温下で溶媒を減圧留去後、乾固物にヘキサン:1−ブタノール(19:1)混液を加えて溶かし、試料溶液とした。高速液体クロマトグラフ法(カラム;TSKgel OH-120(東ソー株式会社製)、検出波長;265nm、移動相;ヘキサン:1−ブタノール:酢酸(100)=19:1:1の混液)により、各試料溶液中に含まれる有効成分(a)の量を測定し、初期値に対する残存率(%)を求めた。
また、有効成分(b)を測定するため、各組成物約1 gにテトラヒドロフラン、アセトニトリル及び内標準溶液を加えて振り混ぜ、この液をメンブランフィルターでろ過し、試料溶液とした。高速液体クロマトグラフ法(カラム;XBridge C18(日本ウォーターズ株式会社製)、検出波長;240nm、移動相;水:アセトニトリル:テトラヒドロフラン=13:6:2の混液)により、各試料溶液中に含まれる有効成分(b)の量を測定し、初期値に対する残存率(%)を求めた。
表2から分かるように、本発明に係る組成物No.1およびNo.2は、40℃で26週(約6ヶ月)保存した場合でも、各有効成分の残存率が高かった。これに対し、低極性エステル油を含まないNo.4の比較組成物は、OCTの安定性に劣っていた。
[実施例2]
[ヘアレスマウスを用いたin vivo経皮吸収性試験]
実施例1で製造したNo.1〜No.4の組成物の経皮吸収性試験を行い、OCTを単独で含む市販品(オキサロール軟膏:0.0025重量%のOCT含有)、および、BBPを単独で含む市販品(アンテベート軟膏:0.05重量%のBBP含有)の経皮吸収性と比較した。
ヘアレスマウスに麻酔下でプラスチック製の枠(4cm2)を固定した。枠内に試料20mgを経皮投与した後、枠を粘着性包帯で固定した。1、4及び8時間経過後に、麻酔下で70%エタノールを浸した綿花により投与部の皮膚表面を拭き取った。ヘアレスマウスを放血致死させた後、投与部の皮膚を採取した。採取した皮膚をアセトニトリル中でホモジナイズした後、液相を採取した。液相を乾固後、溶解溶媒(アセトニトリル)に溶解させて、試料溶液とした。これを液体クロマトグラフ/タンデム質量分析(LC/MS/MS)法で測定し、皮膚中OCT及びBBP濃度を算出した。
測定条件は、以下の通りとした。
Figure 0006786252
前記組成物No.1〜4の経皮吸収性試験の結果を図1・2に示す。さらに、以下の表4に示す組成物No.5〜No.8(軟膏)についても上記経皮吸収性試験を行った。No.5は、本発明に係る組成物であり、No.6およびNo.7は、本発明の低極性エステル油の代わりに、中極性エステル油を含む比較組成物であり、No.8は、非極性液状溶媒を含まない比較組成物である。
Figure 0006786252
さらに、No.1〜No.8の組成物それぞれについて、OCTとBBPの両方の経皮吸収性が、各単剤製品(オキサロール軟膏およびアンテベート軟膏)と同程度であるかどうかを評価した。具体的には、各測定時刻(1時間、4時間、8時間)において、OCTとBBPの皮膚中濃度それぞれが、オキサロール軟膏を使用した場合のOCTの皮膚中濃度、および、アンテベート軟膏を使用した場合のBBPの皮膚中濃度の±20%以内にある場合を◎、±30%以内にある場合を○、それ以外を×と評価した。結果を表5にまとめる。表5において、評価が◎または○の組成物は、各有効成分の経皮吸収性が、各単剤製品と同程度と評価できる組成物であり、評価が×の組成物は、同程度と評価できない組成物である。
Figure 0006786252
表5に示すように、本発明の組成物No.1、No.2およびNo.5は、各有効成分の経皮吸収性が各単剤製品の経皮吸収性と同程度であり、特に組成物No.1とNo.2は、各単剤製品により近い経皮吸収性を示した。これに対し、低極性エステル油の代わりに中極性エステル油を含むNo.3、No.6、No.7の比較組成物、低極性エステル油を含まないNo.4の比較組成物、および、非極性液状溶媒を含まないNo.8の比較組成物の経皮吸収性は、各単剤製品と同程度にならなかった。
また、組成物No.5について、50℃・4週間の安定性試験を実施したところ、有効成分(a)の残存率は99.6%、有効成分(b)の残存率は100.2%となり、組成物No.5が50℃という過酷な温度で4週間保存された後も、各有効成分の高い残存率を示すことが実証された(組成物No.5の安定性試験は、後述する実施例3の安定性試験に準じて行った)。
[実施例3]
表6に示す組成物(軟膏)を調製した。表中のNo.9およびNo.10の組成物は、本発明に係る組成物であり、No.11は、低極性エステル油の代わりに、特許文献1の実施例で使用されたポリオキシプロピレン-15-ステアリルエーテル(PPG-15ステアリルエーテル)を使用した比較組成物である。
組成物No.9は、組成物No.1に準じて製造し、組成物No.10およびNo.11は、ミリスチン酸オクチルドデシルをオレイン酸オレイルまたはPPG-15ステアリルエーテルに置き換えた以外は、組成物No.1に準じて製造した。
また、No.9〜No.11の組成物について、以下の方法で、OCTおよびBBPの安定性(保管後の残存率)を確認した。
[組成物中の有効成分(a)および(b)の安定性試験]
組成物を50℃に設定した恒温恒湿器に8週間保管した後の有効成分(a)および(b)の含量を測定した。
有効成分(a)及び(b)を測定するため、各試料約0.5 gにヘキサン溶液(3-tert-ブチル-4-ヒドロキシアニソールのヘキサン溶液)、アセトニトリル及び内標準溶液を加えて振り混ぜ、アセトニトリル層を分取した。室温下で溶媒を減圧留去後、乾固物にヘキサン:1−ブタノール(19:1)混液を加えて溶かし、試料溶液とした。高速液体クロマトグラフ法(カラム;TSKgel OH-120(東ソー株式会社製)、検出波長;265nm、移動相;ヘキサン:1−ブタノール:酢酸(100)=19:1:1の混液)により、各試料溶液中に含まれる有効成分(a)及び(b)の量を測定し、初期値に対する残存率(%)を求めた。
Figure 0006786252
表6から分かるように、本発明に係る組成物No.9およびNo.10は、50℃という過酷な温度で8週間保存した後も、各有効成分の残存率が高かったが、比較組成物No.11はOCTの残存率が低かった。
上記実施例の結果から、有効成分としてマキサカルシトールとベタメタゾン系ステロイドを含む組成物において、低極性エステル油と非極性液状溶媒を併用することによって、各有効成分の安定性に優れ、且つ、各有効成分の経皮吸収性が、各単剤製品と同程度になる皮膚用組成物を提供できることが分かった。
[実施例4]
尋常性乾癬患者を対象に、本発明に係る前記組成物No.9(OCTを0.0025%およびBBPを0.05%含む軟膏;以下、No.9軟膏)の有効性を、OCTを単独で含む軟膏(0.0025% OCT;以下、OCT軟膏)の有効性およびBBPを単独で含む軟膏(0.05% BBP;以下、BBP軟膏)の有効性と比較した。
表7に、臨床試験実施計画の概要、図3に4週間の臨床試験で得られたPSI(Psoriasis Severity Index:乾癬病変の皮膚所見(紅斑、浸潤/肥厚、鱗屑)の重症度をスコア化する評価指標)の経時推移を示す。なお、OCT軟膏を1日2回投与したのは、OCT軟膏の承認用法が「通常1日2回」であるためである。他方、BBP軟膏の承認用法は「1日1〜数回」であるが、BBPが分類されるvery strongクラスのステロイドは、1日1回投与と1日2回投与で有効性に大きな違いはないと報告されていること及びステロイドの副作用を減じる観点からはステロイドの投与量は少ない方が良いと報告されていることから、BBP軟膏の投与回数は1日1回とした。同様に、No.9軟膏の投与回数も1日1回とした。
Figure 0006786252
図3から分かるように、本発明の組成物(No.9軟膏)は、投与1週後から両単剤製品(BBP軟膏、OCT軟膏)よりも大きな改善効果を示し、4週後のPSI合計スコアにおいて、本発明の組成物は両単剤製品より優位に優れる有効性を示した。また、No.9軟膏群で発現した主な有害事象は、鼻咽頭炎および血中コルチゾール減少であったが、いずれも軽度であり、両単剤製品と比較して発現率に大きな差は認められず、本発明の組成物の安全性は、両単剤製品と同程度と考えられた。
本発明に係る皮膚用組成物は、化学的性質の異なるマキサカルシトールと、ベタメタゾン系ステロイドの両方を安定に保つことができ、且つ、両方の有効成分の経皮吸収性が適切な範囲内にあるため、各有効成分を単独で含む単剤製品を二種類使用しなくても、優れた薬効を実現することができる。

Claims (9)

  1. 皮膚用の非水性組成物であって、
    (a)マキサカルシトール、
    (b)ベタメタゾンおよびそのエステルからなる群より選択される少なくとも一種のコルチコステロイド、
    (c)IOB値0.07以上0.20未満の少なくとも一種の低極性脂肪酸エステル油、
    (d)少なくとも一種の非極性液状溶媒、
    (e)80重量%以上のワセリン
    を含有する組成物。
  2. 前記低極性脂肪酸エステル油(c)の含有率が1.5〜4重量%であり、前記非極性液状溶媒(d)の含有率が2〜15重量%であり、(d)の含有率が(c)の含有率より高い、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記低極性脂肪酸エステル油(c)が、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソステアリル、イソステアリン酸ヘキシルデシル、オレイン酸オレイル、ミリスチン酸イソセチル、ステアリン酸ステアリル、オレイン酸デシル、ステアリン酸エチルヘキシル、カプリン酸セチル、パルミチン酸オクチル、2-エチルヘキサン酸セチル、イソステアリン酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、パルミチン酸イソプロピル、リノール酸イソプロピルおよびミリスチン酸イソプロピルからなる群より選択される、請求項1または2に記載の組成物。
  4. 前記低極性脂肪酸エステル油(c)が、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソステアリル、イソステアリン酸ヘキシルデシル、オレイン酸オレイル、ミリスチン酸イソセチルおよびステアリン酸ステアリルからなる群から選択される、請求項1〜3のいずれか1項に記載の組成物。
  5. 非極性液状溶媒(d)が、流動パラフィンおよびスクワランからなる群より選択される、請求項1〜4のいずれか1項に記載の組成物。
  6. シリコーン剤を含まない、請求項1〜5のいずれか1項に記載の組成物。
  7. 前記ワセリン(e)が白色ワセリンである、請求項1〜6のいずれか1項に記載の組成物。
  8. 前記成分(b)がベタメタゾン酪酸エステルプロピオン酸エステルであり、
    前記成分(c)がミリスチン酸オクチルドデシルおよびオレイン酸オレイルから選択され、その含有率が1.5〜4重量%であり、
    前記成分(d)が流動パラフィンおよびスクワランから選択され、その含有率が2〜15重量%であり、且つ、
    前記成分(e)がワセリンであり、
    前記成分(c)と(d)の重量比が、1:1.3〜4.5であることを特徴とする
    請求項1に記載の組成物。
  9. 前記成分(b)がベタメタゾン酪酸エステルプロピオン酸エステルであり、
    前記成分(c)が1.5〜2.5重量%のミリスチン酸オクチルドデシルであり、
    前記成分(d)が2.5〜5重量%の流動パラフィンであり、且つ、
    前記成分(e)がワセリンであり、その含有率が90重量%以上であり、
    前記成分(c)と(d)の重量比が、1:1.3〜2であることを特徴とする
    請求項1に記載の組成物。
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