JP6784211B2 - ヘッドチップの製造方法及びインクジェットヘッドの製造方法 - Google Patents

ヘッドチップの製造方法及びインクジェットヘッドの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、ヘッドチップの製造方法及びインクジェットヘッドの製造方法に関し、詳しくは、セラミックス基板をダイシングブレードにより切削又は切断する際に、これらセラミックス基板及びダイシングブレードの間の切削屑の影響を減らし、より高い精度の加工を可能としたヘッドチップの製造方法及びインクジェットヘッドの製造方法に関する。
従来、チャネルと駆動壁とが交互に並設されたヘッドチップを備えたせん断モード型のインクジェットヘッドが知られている。このインクジェットヘッドにおいては、駆動壁に形成された電極に電圧を印加することによって駆動壁をくの字状に変形させ、チャネル内のインクをノズルから吐出させる。
このようなインクジェットヘッドとして、チャネルへの入口とチャネルからの出口とが、ヘッドチップの背面及び前面にそれぞれ開口した構造のヘッドチップを備えたものがある。このようなヘッドチップは、チャネルが並設された長尺のセラミックス基板(圧電体基板)を、所望のチャネル数に対応するピッチで、チャネルの長さ方向に直交する方向にフルカット(切断)することによって、一度に多数個を作製することができ、極めて生産性が良い。セラミックス基板のフルカットは、図20に示すように、ダイシングソー100に装着されて回転されるダイシングブレード101によって行う。ダイシングブレード101は、円盤状台金の両面に砥粒層からなる刃部が形成されて構成されている。
また、このようなヘッドチップの作製工程の一例として、ダイシングブレードを用いて、ヘッドチップを構成するセラミックス基板を切削して、細長い吐出溝を複数形成する工程がある(特許文献1)。さらに、共通インク室を複数のチャネルにそれぞれ連通させる複数の開口を、凹溝の底面に貫通するチャネル状溝により形成する工程も、ダイシングブレードを用いて行う(特許文献2)。
ダイシングブレードを用いて板状部材に切り込みを入れるダイシング加工などを行うことによって、サンドブラスト加工やレーザ加工では形成できないような微小ピッチで複数の開口を形成することができる。そのため、容易かつ効率的な加工を行うことができる。
特開2015−024516号公報 特開2008−201022号公報 特開昭58−165965号公報
近年、インクジェットヘッドには、ますます高精細な画像記録を行うことが求められており、これに伴って、ノズルの更なる高密度化が要請されている。このため、ヘッドチップが備えるチャネルは多列化が進んでおり、チャネル列が所望の列数となるようにセラミックス基板を複数枚積層させた厚い積層物をフルカット(切断)することによってヘッドチップを作製する必要が生じている。
図20に示すように、ダイシングブレード101を用いたフルカットにより複数のチャネル列が並列されたヘッドチップを作製する場合において、ダイシングブレード101の一面側の切断面201aと他面側の切断面201bとが平行とならず、ヘッドチップ厚さ(チャネルの長さ方向の厚さ)が不均一になることが見出された。この不均一さは、ヘッドチップの一端部と他端部とで厚さの差が10μm程度であった。ヘッドチップ厚さ(チャネルの長さ方向の厚さ)が不均一であると、チャネル列毎でチャネルの長さに相違が生じ、チャネル列毎でインク吐出性能にばらつきが発生する。また、ヘッドチップに接着されるノズルプレートの接着不良、ヘッドチップに接着される配線基板の接着不良及び導通不良が発生する。
本発明者は、この問題について鋭意検討したところ、セラミックス基板201をフルカットする際に発生する切削屑202が原因であるとの知見を得た。すなわち、セラミックス基板201をダイシングブレード101を用いてフルカットする際、多量の切削屑202が発生し、その切削屑202がセラミックス基板201の切断面201a,201bとダイシングブレード101との間に滞留する。この切削屑202は、ダイシングブレード101の回転に伴って排出されるが、排出されるときにセラミックス基板の切断面201a,201bに擦り付けられ、切断面201a,201bをさらに削ってしまう。このように、切断後の切断面201a,201bがさらに削られることにより、切断面201a,201bの不均一化が生じていた。
このような問題は、セラミックス基板201の積層数が多くなり、切断厚が厚くなればなるほど、切削屑202の発生量が多くなるため顕著に発生するようになる。
なお、円盤状台金の周側面及び周縁側の円環状領域のみに、砥粒層からなる刃部が形成されたダイシングブレードが提案されている(特許文献3)が、このダイシングブレードは、円環状領域の刃部の幅よりも薄い半導体ウェハの切断を想定しており、刃部によって円盤状台金の延伸を抑え込むことを目的としているので、積層数が多く切断厚が厚いセラミックス基板の切断において、前述したような切削屑の問題の解決を齎らすものではない。
そこで、本発明は、セラミックス基板をダイシングブレードにより切削又は切断する際に、これらセラミックス基板及びダイシングブレードの間の切削屑の影響を減らし、より高い精度の加工を可能としたヘッドチップの製造方法及びインクジェットヘッドの製造方法を提供することを課題とする。
本発明の他の課題は、以下の記載により明らかとなる。
上記課題は、以下の各発明によって解決される。
1.
ダイシングブレードを使用して、インクジェットヘッドのヘッドチップを構成するセラミックス基板の切削又は切断を行う工程を有し、
前記ダイシングブレードは、円盤状台金の周縁側両面に全周に亘って砥粒層からなる円環刃部が形成され、
前記円盤状台金の前記円環刃部が形成されていない内周側部分が、前記円環刃部を含む周縁側部分よりも薄く、
前記円環刃部の径方向の幅が、切削又は切断する前記セラミックス基板の切削深さよりも狭いことを特徴とするヘッドチップの製造方法。
2.
前記セラミックス基板の切断を行う工程においては、
該セラミックス基板を樹脂製のダイシングシート上に粘着させて固定し、該ダイシングシートの反対側から該セラミックス基板に前記ダイシングブレードを進入させ、該セラミックス基板を切断するとともに該ダイシングシートの一部を切削し、
前記ダイシングシートに対する切削深さは、前記円環刃部の径方向の幅よりも小さいことを特徴とする前記1記載のヘッドチップの製造方法。
3.
前記ダイシングブレードは、前記円盤状台金の周側面に、砥粒層からなる周面刃部が形成されていることを特徴とする前記1又は2記載のヘッドチップの製造方法。
4.
前記周面刃部は、前記円盤状台金の周側面に沿って平坦に形成されていることを特徴とする前記3記載のヘッドチップの製造方法。
5.
前記ダイシングブレードは、前記円盤状台金を一対のフランジにより挟持固定されて使用され、
該円盤状台金の該フランジによる挟持部分の表面の算術平均粗さが、前記円環刃部の表面の算術平均粗さ以上であることを特徴とする前記1〜4の何れかに記載のヘッドチップの製造方法。
6.
前記ダイシングブレードは、前記円盤状台金を一対のフランジにより挟持固定されて使用され、
該円盤状台金の該フランジによる挟持部分の表面と該フランジとの間の最大静止摩擦力モーメントが、前記円環刃部の表面と前記セラミックス基板との間の動摩擦力モーメント以上であることを特徴とする前記1〜5の何れかに記載のヘッドチップの製造方法。
7.
前記円環刃部は、前記円盤状台金の内周側ほど薄く、該円盤状台金の外周側ほど厚くなっており、その表面が内周側から外周側に向けて傾斜面となっていることを特徴とする前記1〜6の何れかに記載のヘッドチップの製造方法。
8.
前記円環刃部は、前記円盤状台金の内周側ほど薄く、該円盤状台金の外周側ほど厚くなっており、その表面が内周側から外周側に向けて階段状になっていることを特徴とする前記1〜6の何れかに記載のヘッドチップの製造方法。
9.
前記セラミックス基板の切削を行う工程は、
前記セラミックス基板に複数のチャネルを構成する複数の溝を形成し、並列された複数のチャネル及び該チャネル間を隔てる駆動する隔壁を形成することを特徴とする前記1〜8の何れかに記載のヘッドチップの製造方法。
10.
前記セラミックス基板の切断を行う工程は、
前記セラミックス基板を切断して、複数のノズルが形成されたノズルプレートが接合されるノズルプレート接合面、及び、複数のチャネル間を隔てる隔壁に給電する配線パターンが形成された配線基板が接合される配線基板接合面の少なくとも何れか一方を形成することを特徴とする前記1〜9の何れかに記載のヘッドチップの製造方法。
11.
前記セラミックス基板の切断を行う工程において、
切断する前の前記セラミックス基板には、複数のチャネルを構成する溝が形成されており、該溝の内面には、該チャネルの容積変化を生じさせる圧電素子に給電するための電極が形成されていることを特徴とする前記10記載のヘッドチップの製造方法。
12.
前記セラミックス基板の切断を行う工程において、
切断する前の前記セラミックス基板には、複数の切削屑排出溝が形成されていることを特徴とする前記10又は11記載のヘッドチップの製造方法。
13
複数のチャネルが並列して形成され該チャネル間を隔てる隔壁が駆動するヘッドチップに、複数のノズルが形成されたノズルプレートを、該ノズルを前記チャネルに対応させて接合する工程と、
前記ヘッドチップに、前記隔壁に給電するための配線パターンが形成された配線基板を接合する工程とを有し、
前記ヘッドチップを構成するセラミックス基板の前記ノズルプレートが接合されるノズルプレート接合面及び前記配線基板が接合される配線基板接合面の少なくとも何れか一方を、前記1〜8の何れかに記載のダイシングブレードを使用した切断により形成することを特徴とするインクジェットヘッドの製造方法。
本発明によれば、セラミックス基板をダイシングブレードにより切削又は切断する際に、これらセラミックス基板及びダイシングブレードの間の切削屑の影響を減らし、より高い精度の加工を可能としたヘッドチップの製造方法及びインクジェットヘッドの製造方法を提供することができる。
本発明のヘッドチップの製造方法において用いるダイシングブレードの構成を示す断面図 前記ダイシングブレードを用いた切断工程を示す断面図 セラミックス基板の構成を示す側面図 (a)はチャネルを形成する様子を説明するセラミックス基板の斜視図、(b)はチャネルが形成されたセラミックス基板のチャネルと直交する方向の断面図 電極を形成したセラミックス基板におけるチャネル部分の拡大図 セラミックス基板を6枚積層した積層基板の断面図 (a)(b)はセラミックス基板を6枚積層した積層基板の他の実施形態を示す断面図 切削屑排出溝が形成された積層基板の断面図 切削屑排出溝が形成された積層基板の平面図 チャネルがインクチャネルと空気チャネルとで構成されるセラミックス基板の正面図 積層基板を切断する様子を説明する断面図 積層基板を切断する際の切削屑が流れる様子を説明する部分拡大平面図 本発明により製造されるインクジェットヘッドの一例を示す断面図 インクジェットヘッドにおけるヘッドチップの背面図 インクジェットヘッドにおける配線基板の正面図 他の実施形態に係るチャネルを形成する様子を説明するセラミックス基板の斜視図 (a)は他の実施形態に係る溝を形成した積層基板の平面図、(b)は(a)中のb−b線に沿う断面図 本発明において用いるダイシングブレードの構成の他の例を示す断面図 本発明において用いるダイシングブレードの構成のさらに他の例を示す断面図 従来のヘッドチップの製造方法において用いるダイシングブレードの構成を示す正面図
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
インクジェットヘッドは、インク流路となる複数のチャネルが並列して形成され、該チャネル間を隔てる隔壁が駆動するヘッドチップと、複数のノズルが形成され各ノズルを各チャネルに対応させてヘッドチップに接合されたノズルプレートと、隔壁に給電するための配線パターンが形成されヘッドチップに接合された配線基板とを有する。本発明のヘッドチップの製造方法においては、ダイシングブレードを使用して、ヘッドチップを構成するセラミックス基板を切削又は切断する。
〔ダイシングブレードの構成〕
図1は、本発明のヘッドチップの製造方法において用いるダイシングブレードの構成を示す断面図である。
ダイシングブレードAは、図1に示すように、円盤状台金9を有して円盤状に構成されている。ダイシングブレードAは、円盤状台金9の中心部分が、ダイシングソーの回転軸(スピンドル軸)8の先端側に取付けられ、この回転軸8を介して回転操作される。回転軸8の先端側には、円盤状の一対のフランジ81,82のうちの一方のフランジ81が取付けられ、次に円盤状台金9の中心孔9bに挿通され、さらに他方のフランジ82がナット83によって取付けられる。ダイシングブレードAの円盤状台金9は、中心側の両面を一対のフランジ81,82によって挟持されて、回転軸8の先端側に固定される。
ダイシングブレードAは、円盤状台金9の周縁側両面に、全周に亘って砥粒層からなる円環刃部91が形成されて構成されている。円環刃部91は、円盤状台金9上に砥粒がロウ付けされて構成されている。砥粒には、ダイアモンド、六方晶系窒化ホウ素などの超硬質砥粒が使用される。ロウ付けには樹脂や気相法により形成された金属膜を使用することもあるが、砥粒のロウ付けには電鋳膜を使用することが多い。
電鋳式砥粒タイプの円環刃部91は、円盤状台金9の表面に電鋳層を設け、該電鋳層に砥粒を埋め込んで形成される。この円環刃部91は、公知の電鋳浴、例えば、ワット系浴、スルファミン酸浴、無電解系浴などのニッケルメッキ浴中で電鋳して形成することができる。電鋳層には、硬質金属又は合金、例えば、Ni金属又はNi−Co合金、Ni−W合金、Ni−P合金等の公知のニッケル系金属を好適に使用することができる。これらニッケル系金属の硬度は、一般に約150〜600Hvである。砥粒自体の最適埋め込み率は、円環刃部91の用途によって異なるが、60〜70%、70〜80%、80〜90%、90〜100%など、比較的高い埋め込み率である。埋め込み率とは、砥粒の平均粒径に対する電鋳層の平均厚さである。
このダイシングブレードAは、円盤状台金9の円環刃部91が形成されていない内周側部分9aが、円環刃部91を含む周縁側部分よりも薄い。この厚さの差は、両面の円環刃部91の厚さの合計に相当する厚さである。円環刃部91の厚さは、例えば、5μm〜20μm程度である。円盤状台金9の厚さは、例えば、200μm〜400μm程度である。
ダイシングブレードAを使用したセラミックス基板10の切削又は切断は、セラミックス基板10を樹脂製のダイシングシート7上に粘着させて固定して行うことが好ましい。この場合には、固定されたセラミックス基板10に対し、ダイシングシート7の反対側からダイシングブレードAを回転させながら進入させ、セラミックス基板10を切削又は切断する。
このダイシングブレードAにおいては、円環刃部91の径方向の幅aは、切削するセラミックス基板10の切削深さbよりも狭い。径方向の幅aは、セラミックス基板10の切削深さbの(1/2)倍程度以下であることが好ましい。径方向の幅aは、例えば、300μm程度である(セラミックス基板10の切削深さbが600μm以上である場合)。
このように円盤状台金9の内周側部分9aが周縁側部分よりも薄く、円環刃部91の径方向の幅aがセラミックス基板10の切削深さbよりも狭いことにより、両面の円環刃部91による両切削面10b,10bと、円盤状台金9の内周側部分9aとの間には、空隙が生ずる。この空隙には、切削屑10aが滞留し、ダイシングブレードAの回転に伴って排出されてゆく。切削屑10aは空隙内に滞留するので、切削面10b,10bをさらに削ることがない。したがって、このダイシングブレードAによれば、厚みのあるセラミックス基板10を精度良く切削加工することができる。すなわち、両面の円環刃部91により形成された両切削面10b,10bは、互いに正確に平行な平面となされる。両切削面10b,10bの平行度は、製造するヘッドチップの一端部と他端部とで厚さの差が、例えば、10μm未満である。
したがって、このヘッドチップの製造方法においては、チャネル13の形状のばらつきが抑えられ、インクジェットヘッドの各ノズル間の吐出性能のばらつきや、ヘッドチップに接着されるノズルプレートの接着不良、ヘッドチップに接着される配線基板の接着不良及び導通不良が抑えられる。
なお、前述した特許文献3に記載されたダイシングブレードでは、刃部によって円盤状台金の延伸を抑え込むことを目的としているので、円環刃部の径方向の幅が切削深さよりも狭くなることは想定されておらず、切削屑の影響を避けて加工精度を上げるという効果は得られない。
ダイシングブレードAは、円盤状台金9の周側面にも、砥粒層からなる周面刃部91aが形成されていることが好ましい。この周面刃部91aは、円環刃部91と同様の材料及び形成方法により形成されている。この周面刃部91aが形成されていることにより、円盤状台金9がぶれて切断位置がずれることがなく、セラミックス基板10が斜めに切削されることがない。
また、周面刃部91aは、円盤状台金9の周側面に沿って平坦に形成されている。周面刃部91aが平坦に形成されていることにより、切削面にバリが残ることがない。
図2は、ダイシングブレードAを用いた切断工程を示す断面図である。
図2に示すように、このダイシングブレードAにおいて、円環刃部91の径方向の幅aがセラミックス基板10の切削深さ(すなわち、セラミックス基板10の厚さ)bよりも狭い(a<b)こと、及び、周面刃部91aが平坦に形成されていることは、セラミックス基板10の切断を行う工程においても有効である。セラミックス基板10の切断を行うには、セラミックス基板10を樹脂製のダイシングシート7上に粘着させて固定し、ダイシングシート7の反対側からセラミックス基板10にダイシングブレードAを進入させる。このとき、セラミックス基板10が切断されるとともに、ダイシングシート7の一部が切削される。
このときのダイシングシート7に対する切削深さcは、円環刃部91の径方向の幅aよりも小さいことが好ましい。ダイシングシート7の厚さは、一般的には100μm〜200μm程度である。ダイシングシート7に対する切削深さcは、例えば、ダイシングシート7の厚さから30μm〜100μm程度を減じた厚さである。
ダイシングシート7に対する切削深さcが円環刃部91の径方向の幅aよりも大きい場合、すなわち、円環刃部91の全幅がセラミックス基板10の反対側に抜けてしまう場合には、ダイシングシート7はセラミックス基板10よりも柔らかいので、ダイシングブレードAの周縁部が安定せず、また、ダイシングシート7をなす樹脂材料が振動を生ずる虞があり、セラミックス基板10が斜めに切断されたり、両面の円環刃部91により形成された両切断面10b,10b間の間隔が広くなってしまう虞がある。ダイシングシート7に対する切削深さcを円環刃部91の径方向の幅aよりも小さくすることにより、ダイシングブレードAの周縁部が安定し、厚みのあるセラミックス基板10を精度良く切断加工することができ、両面の円環刃部91により形成された両切断面10b,10bが互いに正確に平行な平面となされる。
この切断工程においても、切削屑10aは、両面の円環刃部91による両切断面10b,10bと円盤状台金9の内周側部分9aとの間の空隙内に滞留し、切断面10b,10bをさらに削ることがない。したがって、このダイシングブレードAによれば、厚みのあるセラミックス基板10を精度良く切断加工することができる。すなわち、両面の円環刃部91により形成された両切断面10b,10bは、互いに正確に平行な平面となされる。
このダイシングブレードAにおいては、円盤状台金9のフランジ81,82による挟持部分の表面の算術平均粗さRaは、円環刃部91の表面の算術平均粗さ以上(0.2〜0.3μm以上)となっていることが好ましい。なお算術平均粗さRaは、JIS(Japanese Industrial Standards)B0601:1994に基づいて求められる表面粗さを表すパラメータであり、具体的には以下の式で表される。
Figure 0006784211
フランジ81,82による挟持部分の表面の算術平均粗さRaが円環刃部91の表面の算術平均粗さ以上であることにより、ダイシングブレードAは、セラミックス基板10を切削又は切断する工程において、フランジ81,82に対して空転を開始することが防止される。
また、ダイシングブレードAは、円盤状台金9のフランジ81,82による挟持部分の表面とフランジ81,82との間の最大静止摩擦力モーメント(最大静止摩擦力×回転中心からの距離)が、円環刃部91の表面とセラミックス基板10との間の動摩擦力モーメント(動摩擦力×回転中心からの距離)以上となっていることが好ましい。
フランジ81,82による挟持部分の表面とフランジ81,82との間の最大静止摩擦力モーメントが円環刃部91の表面とセラミックス基板10との間の動摩擦力モーメント以上であることにより、ダイシングブレードAは、セラミックス基板10を切削又は切断する工程において、フランジ81,82に対して空転を開始することがない。
〔ヘッドチップの製造工程〕
図3〜図12を用いて、本発明のヘッドチップの製造方法の一例を説明する。
図3は、セラミックス基板の構成を示す側面図である。
まず、図3に示すように、セラミックスからなる基板11上に、それぞれ分極処理された2枚の圧電素子基板12a、12bをそれぞれ接着し、表面に圧電素子層を有するヘッドチップを構成するセラミックス基板10を作成する。
各圧電素子基板12a、12bに用いられる圧電材料としては、電圧を加えることにより変形を生じる公知の圧電材料、例えばチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)を用いることができる。2枚の圧電素子基板12a、12bは互いに分極方向(矢印で示す)を反対方向に向けて積層し、基板11に接着剤を用いて接着する。
〔チャネル形成工程(切削工程)〕
図4は、(a)はチャネルを形成する様子を説明するセラミックス基板の斜視図であり、(b)はチャネルが形成されたセラミックス基板のチャネルと直交する方向の断面図である。
このヘッドチップの製造方法は、図4に示すように、セラミックス基板10に、複数のチャネル13を構成する複数の溝を形成する工程を有する。この工程は、回転刃であるダイシングブレードAを使用した切削により行うことができるが、他の方法によって行ってもよい。ダイシングブレードAを使用する場合には、この工程では、セラミックス基板10の表面から、2枚の圧電素子基板12a、12bに亘って複数の平行なチャネル13を、ダイシングブレードAを用いて溝状に切削加工する。
これにより、隣接するチャネル13間に、高さ方向で分極方向が反対となる圧電素子からなる駆動壁14が並設される。
この工程を前述したダイシングブレードAを使用して行った場合には、チャネル13を構成する溝の幅を高精度に切削加工することができる。すなわち、幅の両側壁が互いに正確に平行な平面となされる。
ここでは、セラミックス基板10の一方端の手前から他方端の手前までに亘るチャネル13を形成しているため、チャネル13の長さ方向の両端はセラミックス基板10の端部まで達しておらず、セラミックス基板10の側方に開放していない。
また、図示しないが、基板11を用いる代わりに圧電素子基板12bを厚手のものとし、薄手の圧電素子基板12a側から厚手の圧電素子基板12bの中途部にまで至ってチャネル13を切削することにより、高さ方向で分極方向が反対となる駆動壁14の形成と同時に基板11の部分が圧電素子基板12bによって一体に形成されるようにしてもよい。
〔電極形成工程〕
図5は、電極を形成したセラミックス基板におけるチャネル部分の拡大図である。
このヘッドチップの製造方法においては、セラミックス基板10の切断を行う工程において、切断する前のセラミックス基板10には、前述のように複数のチャネル13を構成する溝が形成されており、溝の内面には、チャネル13の容積変化を生じさせる圧電素子に給電するための電極15が形成されている。
すなわち、図5に示すように、各チャネル13の内面に電極15を形成する。
電極15を形成する金属は、Ni、Co、Cu、Al等が使用でき、電気抵抗の面からはAlやCuを用いることが好ましいが、腐食や強度、コストの面からNiが好ましく用いられる。また、Alの上に更にAuを積層した積層構造としてもよい。電極15の形成方法としては、めっき法の他、蒸着法、スパッタリング法、CVD(化学気相反応法)等の真空装置を用いた方法等によって金属被膜を形成する方法が挙げられる。
電極15はチャネル13毎に独立させる必要があるため、駆動壁14の上端面には金属被膜が形成されないようにする。このため、例えば各駆動壁14の上端面に予めドライフィルムを貼着しておいたり、レジスト膜を形成したりしておき、金属被膜を形成した後にこれらを除去することにより、チャネル13内に臨む各駆動壁14の側面及び各チャネル13の底面に選択的に電極15を形成する。
なお、以降のヘッドチップの製造工程の説明において電極15は図示を省略する。
〔積層基板作製工程〕
図6は、セラミックス基板を6枚積層した積層基板の断面図である。
次いで、このようにして作製されたセラミックス基板10を複数枚(ここでは6枚)用いて積層することにより、セラミックス基板10の積層物である積層基板20を作製する。
複数枚のセラミックス基板10の積層構造は特に問わず、例えば図6に示すように、チャネル13の上面の開放面を同一方向に揃えると共にチャネル13の長さ方向を揃えて3枚ずつ積層して組とし、各組の最上層のチャネル13の上面を対向させて、両者間にセラミックスからなるカバー基板16を挟んで一体に接着することにより、チャネル13の列が6列となる積層基板20を作製することができる。
図7は、(a)(b)はセラミックス基板を6枚積層した積層基板の他の実施形態を示す断面図である。
その他、図7(a)に示すように、各セラミックス基板10のチャネル13の開放面の向きを全て同一方向に揃え、その最端層のチャネル13の開放面をカバー基板16で覆うように積層することにより6列のチャネル列を有する積層基板20を形成してもよい。また、図7(b)に示すように、2枚のセラミックス基板10のチャネル13の開放面を対向させ、両者間にカバー基板16を挟んだ2列のチャネル列を有する積層体を3組用いて6列のチャネル列を有する積層基板20を形成してもよい。
〔切削屑排出溝形成工程〕
図8は、切削屑排出溝が形成された積層基板の断面図であり、図9は、切削屑排出溝が形成された積層基板の平面図である。
このヘッドチップの製造方法においては、セラミックス基板の切断を行う工程において、切断する前のセラミックス基板には、複数の切削屑排出溝21を形成することが好ましい。すなわち、積層基板20に対し、図8及び図9に示すように、所定深さの切削屑排出溝21を形成する。
ここでは図6に示した積層基板20に切削屑排出溝21を形成した。切削屑排出溝21は、積層基板20の一方の面(図8中の上面)から他方の面(図8中の下面)に向けて、チャネル13と交差する方向、好ましくはチャネル13の長さ方向(図8、図9の左右方向)と直交する方向に沿って形成する。
切削屑排出溝21は、ダイシングブレード(図示せず)を用いて、積層基板20の全てのチャネル13に亘るように形成することが好ましく、図8中の最上層のセラミックス基板10の表面から最下層のセラミックス基板10のチャネル13に至る深さ、好ましくは、最下層のセラミックス基板10のチャネル13の深さ以上の深さとなるように凹設する。
ここで、チャネル13の深さ以上の深さとは、積層基板20の一方の面から最下層のセラミックス基板10のチャネル13の底面までの深さ以上の深さのことである。チャネル13の底面とは、切削屑排出溝21を形成する部位における積層基板20のチャネル13内の下側の面のことである。図8に示す積層基板20は、チャネル13の両端が次第に浅溝となるテーパー部13aを有しているが、このテーパー部13aの位置に切削屑排出溝21を形成する場合は、最下層のセラミックス基板10のチャネル13におけるテーパー部13aの面がチャネル13の底面となる。
また、図7(a)に示す積層基板20の場合、カバー基板16が最下層に配置されているが、この場合、最下層のセラミックス基板10のチャネル13の底面は、カバー基板16の上面16a(チャネル13内に臨んでいる面)となる。
図10は、チャネルがインクチャネルと空気チャネルとで構成されるセラミックス基板の正面図である。
更に、ヘッドチップには、インクを吐出するインクチャネルとインクを吐出しない空気チャネルとが交互に並設されるものがある。この場合のセラミックス基板10の各チャネルは、図10に示すように、インクチャネル131の深さよりも空気チャネル132の深さの方が深く形成されることがある。このように深さの異なるインクチャネル131と空気チャネル132とを有するセラミックス基板10が、図6や図7(b)のように積層された場合のチャネル13の底面とは、最下層におけるセラミックス基板10における深さが深い方の空気チャネル132の底面のことをいう。
この切削屑排出溝21は、後述する積層基板20のフルカット時に発生する切削屑がチャネル13内に詰まることを防止するためものである。切削屑排出溝21を積層基板20の一方の面から最下層のセラミックス基板10のチャネル13の底面までの深さ以上の深さとすることにより、切削屑排出溝21は各列全てのチャネル13を積層基板20の厚み方向に亘って完全に分断するので、後述する切断工程において発生する切削屑の排出を最も良好にすることができる。また、切削屑排出溝21は積層基板20の一面(最上層の上面)のみから形成することができるので、切削屑排出溝21の形成作業が簡略化できる利点もある。
切削屑排出溝21は、チャネル13の長さ方向に沿って所定の間隔をおいて形成する。切削屑排出溝21の本数は作製されるヘッドチップのチャネル13の長さ(切断部位の間隔)に応じて適宜設定される。切削屑排出溝21の本数は2本以上であることが好ましいが、積層基板20における切削屑排出溝21の部位は、ヘッドチップ1の切り出し後は不要部位となるため、本数を多くしすぎるとヘッドチップ1の取り数が少なくなる。従って、切削屑排出溝21の本数は4〜5本程度までとすることが好ましい。切削屑排出溝21の幅は、ダイシングブレードによって切削される幅によって規定される。
このヘッドチップの製造方法においては、後述する切断工程においてダイシングブレードAによる切断時に発生する切削屑が、切削屑排出溝21を通って排出される。前述したダイシングブレードAを用いることにより、従来よりも切削屑が減るので、切削屑排出溝21が塞がりにくく切削屑の排出も安定し、安定的に切断することが可能である。
この切削屑排出溝21を加工する際の加工刃は、後述する切断工程において積層基板20をフルカットする際に用いられるダイシングブレードAを用いることが好ましい。これにより切削屑排出溝21の形成後に、直ちに切断工程に移行することができる。
各切削屑排出溝21は、積層基板20の上面から深さ方向に凹設していく際、その長さ方向(図9における上下方向)の少なくとも一方端を、積層基板20の側方(図9における上方又は下方)に開放するように形成することが好ましい。これにより、フルカット時に発生する切削屑を切削屑排出溝21を通して積層基板20(各セラミックス基板10)の側方から外部に排出させることができる。
また、各切削屑排出溝21を図9に示すように積層基板20の一方側端から他方側端に亘って完全に横断するように形成することにより、切削屑排出溝21の長さ方向の両端が積層基板20の側方にそれぞれ開放するように形成すると、切削屑の外部への排出をより円滑に行うことができるためにより好ましい。
〔切断工程(ヘッドチップの切り出し)〕
図11は、積層基板を切断する様子を説明する断面図である。
次いで、積層基板20に対し、図11に示すように、ダイシングブレードAを用いてチャネル13の長さ方向と直交する方向に沿って、所定の間隔で配置される複数の切断部位Cでフルカット(切断)することにより、チャネル13の長さが所定の長さとなるヘッドチップ1を複数個切り出す。
ここでは、図8に示した積層基板20に対して複数の切断部位Cが同一のピッチPで設けられることにより、切れ出されるヘッドチップ1のチャネル13の長さがピッチPで同一となるようにしている。ただし、本発明は、複数の切断部位Cの間隔を異ならせることにより、1枚の積層基板20からチャネル13の長さが異なる複数種類のヘッドチップ1を切り出すようにしてもよい。
ダイシングブレードAによる切断面の一方は、ノズルプレートが接合されるノズルプレート接合面(前面1a)となる。ノズルプレートは、複数のノズルが形成された平板であって、各ノズルを各チャネル13に対応させてヘッドチップ1に接合される。また、ダイシングブレードAによる切断面の他方は、配線基板が接合される配線基板接合面(後面1b)となる。本発明では、ノズルプレート接合面(前面1a)及び配線基板接合面(後面1b)の少なくとも何れか一方を、前述したダイシングブレードAを用いて切り出せば良いが、両面を切り出すことが特に好ましい。
このヘッドチップの製造方法においては、前述したダイシングブレードAを用いることにより、ヘッドチップ1におけるL長(チャネル13の長さ)のばらつきを少なくでき、各チャネル13間のヘッド性能のばらつきを抑えることができる。また、ノズルプレートの接着不良、配線基板の接着不良及び導通不良を抑えることができる。さらに、前述したダイシングブレードAを用いることにより、壁の切削量が減るので、電極15のダメージが減る。すなわち、従来は条件が悪いと電極15が剥がれてしまう虞があったが、そのようなことを減らすことができる。
前述したダイシングブレードAを用いて、チャネル13を構成する溝を形成する切削工程と、チャネル13の長さ方向に直交する方向に切断する切断工程との両方を行った場合には、チャネル13を構成する溝の幅を高精度に切削加工することができ、また、チャネル13の長さ(L長)を高精度に切断加工することができ、さらに、これら加工を同一のダイシングブレードAを用いて行えるので、迅速、容易な加工を行うことができる。
この切断工程では、ダイシングブレードAの近傍に液体を噴射しながら切断を行う。それぞれダイシングブレードAの近傍に液体噴射ノズルN、Nを配置し、これら液体噴射ノズルN,Nから、ダイシングブレードAの表面もしくはダイシングブレードAによって切断される積層基板20の切断部位に向けて液体を噴射する。液体としては水を用いることが好ましい。
図12は、積層基板を切断する際の切削屑が流れる様子を説明する部分拡大平面図である。
このようにフルカット時に液体を噴射することにより、ダイシングブレードAによって切削された切削屑は大部分が液体によって弾き飛ばされるが、一部の切削屑は液体と一緒に切断面から各チャネル13内に侵入する。しかし、各チャネル13は切削屑排出溝21内に臨んでいるため、切削屑を含む液体は、図12中の矢印で示すように、チャネル13から切削屑排出溝21内に入り込み、切削屑排出溝21を通って外部に排出されるので、チャネル13内に留まることが防止される。よって、切削屑がチャネル13に詰まることに起因する切断面の不均一化を防止することができる。
特に本実施形態に示すように、切削屑排出溝21が積層基板20の側方にも開放している場合、切削屑排出溝21内に入り込んだ切削屑を含む液体は、切削屑排出溝21の端部から積層基板20の外部に流出することができるので、チャネル13の詰まりの発生をより確実に防止することができる。
ダイシングブレードAによる切断加工は、図11に示すように、積層基板20に対して切削屑排出溝21の形成が開始された面と同一面から行うことが好ましい。切削屑排出溝形成工程と切断工程とで、同一のダイシングブレードAを用いた場合に積層基板20に対する切削屑排出溝21の形成作業の後に、積層基板20を移動させるが必要なく、そのまま切断工程を実施することができ、作業工程が簡略化できる。
ダイシングブレードAにより切断を行う切断部位Cは、積層基板20における隣接する切削屑排出溝21間に少なくとも2箇所有している。これにより、いずれの切断部位Cにおいても、隣接する2つの切削屑排出溝21の少なくともいずれかによって切削屑を排出することができる。
なお、図11に示すように、切断部位Cは積層基板20における切削屑排出溝21とは異なる部位に配置される。すなわち、切削屑排出溝形成工程において、切削屑排出溝21は、後の切断工程において想定される切断部位Cを除いた位置のみに形成される。これによりヘッドチップ1を切り出す際、切削屑排出溝21が形成されていない平坦な切断面が得られる。
また、図11に示すように、1つの切削屑排出溝21とこの切削屑排出溝21に最も近い切断部位Cとの距離dは、ヘッドチップ1のチャネル13の所定の長さ(ここではP)よりも短い。すなわち、切削屑排出溝形成工程において、後の切断工程において想定される切断部位Cに隣接する位置に形成される切削屑排出溝21は、この切削屑排出溝21に最も近い切断部位Cとの距離dが、ヘッドチップ1のチャネル13の所定の長さよりも短くなる位置に配置される。これにより切削屑の排出性が高められる。しかも、積層基板20において切削屑排出溝21が形成された部位を廃棄することによる無駄を低減することができる。
切断工程において、積層基板20を複数の切断部位Cでフルカットする際に、切断部位Cの並び方向のいずれか一方の端部の切断部位C(例えば図11における左端の切断部位C)を最初に切断することが、その後の作業性を向上させる点で好ましい。この場合、その最初の切断部位Cの外側に切削屑排出溝21が配置されるようにすることが好ましい。すなわち、切削屑排出溝形成工程において、後の切断工程において想定される複数の切断部位Cのうちの最初に切断を行ういずれか一方の端部の切断部位Cの外側に少なくとも1つの切削屑排出溝21を形成する。
これにより、切削屑が排出されにくい最初に切断する切断部位の外側近傍、好ましくは、端部の切断部位Cとの距離dが、ヘッドチップ1のチャネル13の所定の長さよりも短くなる位置に配置される切削屑排出溝21により、効果的に切削屑の排出性を高めることができ、より平坦な切断面にすることができる。
また、積層基板20の端部の不要な部位に切削屑排出溝21を形成できるので、無駄なく効率的にヘッドチップ1を切り出すことができる。
また、このように切断部位Cの外側に形成する切削屑排出溝21を、図11に示すように、複数の切断部位Cの並び方向の両端部の切断部位C、Cの外側にそれぞれ形成することも好ましい。これにより、両端の切断部位C、Cの切断面を切削屑排出溝21が形成されないより平坦な切断面にすることができるとともに、より無駄なく効率的にヘッドチップ1を切り出すことができる。
本発明によれば、セラミックス基板10をダイシングブレードAにより切削又は切断する際に、これらセラミックス基板10及びダイシングブレードAの間の切削屑の影響を減らし、より高い精度の加工を可能としたヘッドチップの製造方法を提供することができる。
本発明においては、上述したダイシングブレードAを用いることにより、ヘッドチップの溝加工やチップ切断加工において、より精度の良い加工ができる。
また、本発明のダイシングブレードAを使用することにより、切削屑の影響が減るので、シアモードのハーモニカヘッドなど、電極15が設けられたセラミックス基板10のチップ切断加工などにおいて、電極15へのダメージを減らすことができる。
〔インクジェットヘッドの構成例〕
このようにして作製されたヘッドチップ1を用いたインクジェットヘッドの一例を図13〜図15を用いて説明する。
図13は、本発明により製造されるインクジェットヘッドの一例を示す断面図である。
このインクジェットヘッドHは、図13に示すように、ヘッドチップ1の前面(ノズルプレート接合面)1aにノズルプレート2が接合され、ヘッドチップ1の後面(配線基板接合面)1bに配線基板3が接合されている。ノズルプレート2には、ヘッドチップ1の各チャネル13に対応する位置にノズル2aが形成されている。
本発明に係るヘッドチップの製造方法によってダイシングブレードAを用いて作製されたヘッドチップ1は、その切断面(前面1a、後面1b)が均一となるので、ノズルプレート2及び配線基板3を高精度に接合することができる。これにより、ヘッドチップ1の作製工程の次工程での作業性を向上させ、ノズルプレートの接着不良、配線基板の接着不良及び導通不良を抑えて、歩留まりを向上させることができる。
ヘッドチップ1の後面1bには、各チャネル13と一対一に対応するように引き出し電極17が形成されている。各引き出し電極17の一端は各チャネル13内の電極15と電気的に接続されている。
なお、このインクジェットヘッドHは、図7(b)の積層基板20から切り出されたヘッドチップ1を用いた態様を示している。
図14は、インクジェットヘッドにおけるヘッドチップの背面図である。
図14に示すように、ヘッドチップ1に形成されているチャネル列のうちの最も外側に位置するA列及びF列のチャネル列の各チャネル13に対応する引き出し電極17は、ヘッドチップ1の後面1bにおける上端部又は下端部に向けてそれぞれ延びているが、内側に位置するB列のチャネル列の各チャネル13から引き出された引き出し電極17と、その隣りのC列のチャネル列の各チャネル13から引き出された引き出し電極17とが、互いに対向する方向に延びており、B列のチャネル列とC列のチャネル列の間に、互いに短絡しないように配置されている。更に、D列のチャネル列の各チャネル13から引き出された引き出し電極17と、その隣りのE列のチャネル列の各チャネル13から引き出された引き出し電極17とが、互いに対向する方向に延びており、D列のチャネル列とE列のチャネル列の間に、互いに短絡しないように配置されている。
図13及び図14に示すように、配線基板3は、ヘッドチップ1の後面1bに対し、この後面1bの外周縁に沿う所定幅において接合されている。配線基板3は、例えばガラス、セラミックス等の絶縁材料からなり、ヘッドチップ1の後面1bの周囲から側方にはみ出す程度の大きさを有するとともに、ヘッドチップ1の後面1bに臨む各チャネル13に対応する矩形状の開口31を有している。従って、ヘッドチップ1の全てのチャネル13の入口は、何れかの開口31を介して、後方に向けて連通されている。
図15は、インクジェットヘッドにおける配線基板の正面図である。
配線基板3の表面(ヘッドチップ1の後面1bとの接合面)には、図13及び図15に示すように、ヘッドチップ1の各チャネル列の各チャネル13から引き出された引き出し電極17と対応するピッチで配線電極32が、開口31の周縁から配線基板3の外周縁にかけてパターン形成されている。配線基板3は、これら配線電極32が、各チャネル列の引き出し電極17と電気的に接続されるように位置合わせされ、後面1bに対して、例えば異方性導電フィルム等を用いて接着される。
これにより、各チャネル列の各チャネル13内の電極15は、引き出し電極17及び配線基板3の配線電極32によってヘッドチップ1の側方にそれぞれ引き出される。この配線基板3の配線電極32には、それぞれ駆動回路(図示せず)からの駆動信号を各チャネル列の各チャネル13内の電極15に印加するためのFPC6の一端が、例えば異方性導電フィルム等を用いて接合されることにより電気的に接続されている。
これにより、ヘッドチップ1の各チャネル13の電極15に対してFPC6を介して駆動回路からの駆動信号を印加することができ、高密度なヘッドチップ1を有するインクジェットヘッドHを簡単に構成することができる。
共通流路部材5は、図13に示すように、ヘッドチップ1の後面1bに対向する面が開口し、配線基板3の外形形状と同等の大きさを有する箱体形状をなしている。共通流路部材5は、配線基板3の後面に接着されることにより、配線基板3の開口31を介して連通する全てのチャネル13に対して共通にインクを供給するための共通流路51となる空間を形成している。
〔他の実施形態〕
図16は、他の実施形態に係るチャネルを形成する様子を説明するセラミックス基板の斜視図である。
以上の説明では、ヘッドチップ1におけるチャネル13を、セラミックス基板10の一方端の手前から他方端の手前までに亘るように形成したが、本発明は、図16に示すように、チャネル13をセラミックス基板10の一方端から他方端に亘って完全に横断するように形成することにより、チャネル13の長さ方向の両端が、セラミックス基板10の側方にそれぞれ開放するように形成してもよい。この場合、切断工程において発生する切削屑を含む液体を、各チャネル13の端部を利用して外部に排出させることができるので好ましい。
図17(a)は他の実施形態に係る溝を形成した積層基板の平面図、(b)は(a)中のb−b線に沿う断面図である。
以上の説明では、切削屑排出溝21を積層基板20の一方側端から他方側端に亘って完全に横断するように形成することにより、長さ方向の両端が積層基板20の側方にそれぞれ開放するように形成したが、図17に示すように、切削屑排出溝21を、積層基板20の一方端の手前から他方端の手前までに亘るように形成することにより、長さ方向の両端が積層基板20の側方に開放しないように形成してもよい。
この場合の切削屑排出溝21は、積層基板20における切削屑排出溝21の形成を開始した上面側のみに開放する形となるが、切断工程において発生する切削屑は、液体と共にこの切削屑排出溝21内に受け入れられ、更に上面側に排出させることができるため、各チャネル13内に切削屑が詰まることは防止される。
また、以上の説明では、切削屑排出溝21を一方の面から他方の面に向けて形成したが、溝は、積層基板20の表面からチャネル13と交差する方向に沿って形成すればよく、例えば、図11において積層基板20の上面と下面から、チャネル13と交差する方向に沿ってカバー基板16の表面に達する溝をそれぞれ形成するようにしてもよい。
このように、切削屑排出溝21は、積層基板20の各チャネル13が1または複数の溝を介して積層基板20の外部に連通するように形成することが好ましく、これにより切断工程において、チャネル13内に侵入する切削屑を液体とともに切削屑排出溝21を介して積層基板20の外部に排出しながら切断することが可能になる。
また、切削屑排出溝21は、積層基板20の積層方向(図11の上下方向)と交差する方向(図11の紙面手前側から奥側の方向)に形成してもよい。
更に、以上の説明では、セラミックス基板10を6枚積層することによってチャネル列が6列となるヘッドチップ1を作製するようにしたが、セラミックス基板10の積層数は、1枚又は(6枚以外の)複数枚であってもよい。特に3枚以上のセラミックス基板10を積層することによって3列以上のチャネル列を有する積層基板20をフルカットする場合に、発生する切削屑に起因する切断面の不均一化が顕著に現われるようになるため、本発明は3枚以上のセラミックス基板10を積層した積層基板20からヘッドチップ1を作製する場合に好ましく適用することができる。
更にまた、以上の説明では、セラミックス基板10にチャネル13を形成した後、各セラミックス基板10を積層する前に各チャネル13内に電極15を形成するものとして説明したが、電極15は、積層基板20から切り出された後のヘッドチップ1の各チャネル13内にめっき等によって形成するようにしてもよい。
さらに、本発明のヘッドチップの製造方法又はインクジェットヘッドの製造方法によって製造されるヘッドチップ又はインクジェットヘッドは、前述したような、各チャネル13が並列されて形成されたものに限定されず、各チャネル13が二次元状に配設されたものであってもよい。
〔ダイシングブレードの他の態様〕
図18は、本発明において用いるダイシングブレードの構成の他の例を示す断面図である。
本発明のヘッドチップの製造方法において使用するダイシングブレードAは、図18に示すように、円環刃部91は、円盤状台金9の内周側ほど薄くし、円盤状台金9の外周側ほど厚くして、その表面を、内周側から外周側に向けて傾斜面としてもよい。
このように円盤状台金9の内周側を薄くすることにより、両面の円環刃部91による両切削面10b,10bと、円環刃部91との間に空隙が生じ、この空隙に切削屑10aが滞留する。切削屑10aは空隙内に滞留するので、切削面10b,10bをさらに削ることがなく、良好に排出される。したがって、両面の円環刃部91により形成された両切削面10b,10bは、互いに正確に平行な平面となされる。円環刃部91においては、溝加工や切断等を行うときに円弧部分によってセラミックス基板10を削るのが好ましく、側面部では削らないことが好ましい。
図19は、本発明において用いるダイシングブレードの構成のさらに他の例を示す断面図である。
さらに、本発明のヘッドチップの製造方法において使用するダイシングブレードAは、図19に示すように、円環刃部91は、円盤状台金9の内周側ほど薄くし、円盤状台金9の外周側ほど厚くして、その表面を、内周側から外周側に向けて階段状としてもよい。
この場合にも、両面の円環刃部91による両切削面10b,10bと、円環刃部91との間に空隙が生じ、この空隙に切削屑10aが滞留する。切削屑10aは空隙内に滞留するので、切削面10b,10bをさらに削ることがなく、良好に排出される。したがって、両面の円環刃部91により形成された両切削面10b,10bは、互いに正確に平行な平面となされる。
1:ヘッドチップ
1a:前面(ノズルプレート接合面)
1b:後面(配線基板接合面)
2:ノズルプレート
2a:ノズル
3:配線基板
31:開口
32:配線電極
4:電極引き出し部材
4a:前端面
4b、4c:側面
41:第2の引き出し電極
5:共通流路部材
51:共通流路
52:後壁
53:貫通孔
6:FPC
7:ダイシングシート
8:回転軸
81:フランジ
82:フランジ
83:ナット
9:円盤状台金
9a:内周側部分
9b:中心孔
91:円環刃部
91a:周面刃部
10:セラミックス基板
11:基板
12a、12b:圧電素子基板
13:チャネル
13a:テーバー面
14:駆動壁
15:電極
16:カバー基板
16a:上面
17:第1の引き出し電極
20:積層基板
21:切削屑排出溝
A:ダイシングブレード
C:切断部位
N:液体噴射ノズル
P:ピッチ
d:溝と該溝に最も近い切断部位との距離

Claims (11)

  1. ダイシングブレードを使用して、インクジェットヘッドのヘッドチップを構成するセラミックス基板の切削又は切断を行う工程を有し、
    前記ダイシングブレードは、円盤状台金の周縁側両面に全周に亘って砥粒層からなる円環刃部が形成され、
    前記円盤状台金の前記円環刃部が形成されていない内周側部分が、前記円環刃部を含む周縁側部分よりも薄く、
    前記円環刃部の径方向の幅が、切削又は切断する前記セラミックス基板の切削深さよりも狭く、
    前記ダイシングブレードは、前記円盤状台金を一対のフランジにより挟持固定されて使用され、該円盤状台金の該フランジによる挟持部分の表面の算術平均粗さが、前記円環刃部の表面の算術平均粗さ以上であり、前記挟持部分の表面と前記フランジとの間の最大静止摩擦力モーメントが、前記円環刃部の表面と前記セラミックス基板との間の動摩擦力モーメント以上であり、
    前記円環刃部による両切削面と前記円盤状台金の前記内周側部分との間の空隙に切削屑が滞留し、前記ダイシングブレードの回転に伴って排出される
    ことを特徴とするヘッドチップの製造方法。
  2. 前記セラミックス基板の切断を行う工程においては、
    該セラミックス基板を樹脂製のダイシングシート上に粘着させて固定し、該ダイシングシートの反対側から該セラミックス基板に前記ダイシングブレードを進入させ、該セラミックス基板を切断するとともに該ダイシングシートの一部を切削し、
    前記ダイシングシートに対する切削深さは、前記円環刃部の径方向の幅よりも小さいことを特徴とする請求項1記載のヘッドチップの製造方法。
  3. 前記ダイシングブレードは、前記円盤状台金の周側面に、砥粒層からなる周面刃部が形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載のヘッドチップの製造方法。
  4. 前記周面刃部は、前記円盤状台金の周側面に沿って平坦に形成されていることを特徴とする請求項3記載のヘッドチップの製造方法。
  5. 前記円環刃部は、前記円盤状台金の内周側ほど薄く、該円盤状台金の外周側ほど厚くなっており、その表面が内周側から外周側に向けて傾斜面となっていることを特徴とする請求項1〜の何れかに記載のヘッドチップの製造方法。
  6. 前記円環刃部は、前記円盤状台金の内周側ほど薄く、該円盤状台金の外周側ほど厚くなっており、その表面が内周側から外周側に向けて階段状になっていることを特徴とする請求項1〜の何れかに記載のヘッドチップの製造方法。
  7. 前記セラミックス基板の切削を行う工程は、
    前記セラミックス基板に複数のチャネルを構成する複数の溝を形成し、並列された複数のチャネル及び該チャネル間を隔てる駆動する隔壁を形成することを特徴とする請求項1〜の何れかに記載のヘッドチップの製造方法。
  8. 前記セラミックス基板の切断を行う工程は、
    前記セラミックス基板を切断して、複数のノズルが形成されたノズルプレートが接合されるノズルプレート接合面、及び、複数のチャネル間を隔てる隔壁に給電する配線パターンが形成された配線基板が接合される配線基板接合面の少なくとも何れか一方を形成することを特徴とする請求項1〜の何れかに記載のヘッドチップの製造方法。
  9. 前記セラミックス基板の切断を行う工程において、
    切断する前の前記セラミックス基板には、複数のチャネルを構成する溝が形成されており、該溝の内面には、該チャネルの容積変化を生じさせる圧電素子に給電するための電極が形成されていることを特徴とする請求項記載のヘッドチップの製造方法。
  10. 前記セラミックス基板の切断を行う工程において、
    切断する前の前記セラミックス基板には、複数の切削屑排出溝が形成されていることを特徴とする請求項又は記載のヘッドチップの製造方法。
  11. 複数のチャネルが並列して形成され該チャネル間を隔てる隔壁が駆動するヘッドチップに、複数のノズルが形成されたノズルプレートを、該ノズルを前記チャネルに対応させて接合する工程と、
    前記ヘッドチップに、前記隔壁に給電するための配線パターンが形成された配線基板を接合する工程とを有し、
    前記ヘッドチップを構成するセラミックス基板の前記ノズルプレートが接合されるノズルプレート接合面及び前記配線基板が接合される配線基板接合面の少なくとも何れか一方を、請求項1〜の何れかに記載のダイシングブレードを使用した切断により形成することを特徴とするインクジェットヘッドの製造方法。
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