JP6778820B2 - 反射アレイアンテナおよび通信デバイス - Google Patents

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Description

本出願は、通信技術の分野に関し、特に、反射アレイアンテナおよび通信デバイスに関する。
ビームステアリング可能なアンテナは、マイクロ波通信において大きな注目を集めてきた。そのようなアンテナのビームステアリング能力は、一方では、マイクロ波アンテナの取り付けおよびアライメント時間を著しく低減することができ、他方では、ビーム追跡能力を実現して、強風等から生じるデバイス振動によって引き起こされるリンク中断問題を解決することができる。
先行技術においては、少量のアンテナ素子が、放物面またはレンズのフィードとして使用され、フィードのステアリング能力は、最終的なビームステアリングを実装するために使用され、高利得をもたらす。しかしながら、この解決策においては、フィードステアリングが副反射面をカバーする必要があるが、副反射面は通常、主ビームが遮断されることを防止するために比較的小さいので、ステアリング角度が制限される。
本出願の実施形態は、主反射アレイが副反射面によって遮断されることに起因する、制限されたステアリング角度の問題を解決するための反射アレイアンテナを提供する。
本アンテナは、フィードアレイと、フィードアレイの一方の側に配設された副反射面と、フィードアレイの他方の側であって、副反射面と反対側に配設された主反射アレイとを含み、
フィードアレイは、第1の偏光方向における電磁波を放射することが可能であり、
副反射面は、フィードアレイによって放射された第1の偏光方向における電磁波を反射し、第2の偏光方向における電磁波が貫通することを可能にし、第1の偏光方向は、第2の偏光方向に対して垂直であり、
主反射アレイは、副反射面によって反射された第1の偏光方向における電磁波を第2の偏光方向における電磁波に変換し、第2の偏光方向における電磁波を反射するように構成される。
前述の技術的解決策において、副反射面は、第1の偏光方向における電磁波を反射し、第2の偏光方向における電磁波が貫通することを可能にすることができ、その結果、副反射面は、比較的大きい面積を有するように設定されることが可能であり、主反射アレイによって放射された電磁波は遮断されない。このように、必要なビームステアリング範囲は、比較的低いコストで達成することが可能であり、適用期間中の指向性パターンに関する要件が満たされ得る。
特定の実装において、フィードアレイは、複数のフィードアンテナ素子と、各フィードアンテナ素子に接続された調整ユニットとを含む。
調整ユニットは、各フィードアンテナ素子に接続され、位相シフトのために使用される位相シフト装置と、任意選択で、各フィードアンテナ素子に接続され、振幅調整のために使用される利得調整装置とを含む。アレイフィードのビーム方向は、アレイフィード内に存在し、各フィードアンテナ素子に接続される位相シフト装置および/または利得調整装置を調整することによってステアリングされ得る。
特定の設定期間中に、主反射アレイは、アレイ状に配置された複数の反射素子を含む。各反射素子は、基板と、基板上に配設された反射パッチとを含む。反射パッチは、入射電磁波の偏光方向を90度だけ回転させることができる。配設された反射パッチは、電磁波の偏光方向を変化させることができ、その結果、電磁波は、副反射面によって遮断される代わりに、副反射面を通って送られ得る。
特定の設定期間中に、副反射面は、異なる手法で設定されてよい。これは、下記に詳細に説明される。
特定の実装において、副反射面は、基板と、基板上に提供された単一偏光スロットアレイとを含み、各スロットは、第2の偏光方向における電磁波が貫通することを可能にする。単一偏光スロットは、アレイ状に配置され、その結果、フィードによって放射された第1の偏光方向における電磁波は、反射のために主反射アレイへ反射され得る。
特定のスロット設定期間中に、副反射面の中心からエッジへの配置方向におけるスロットの位相遅延は、徐々に減少する。
また、前述の手法が使用される場合、副反射面はパネル構造である。主反射アレイも、パネル構造である。もちろん、副反射面は、代替として、矩形形状、円形形状または楕円形状などの異なる形状であってよい。
別の特定の実装において、副反射面は、弧構造の偏光グリッドであり、偏光グリッドの偏光方向は、フィードアレイによって放射される信号の偏光方向に対して垂直であり、フィードアレイに面する偏光グリッドの表面は、凹面である。
本出願の実施形態は、通信デバイスをさらに提供する。通信デバイスは、任意の前述された反射アレイアンテナを含む。
前述の技術的解決策において、副反射面は、第1の偏光方向における電磁波を反射し、第2の偏光方向における電磁波が貫通することを可能にすることができ、その結果、副反射面は、比較的大きい面積を有するように設定されることが可能であり、主反射アレイによって放射された電磁波は遮断されない。このように、必要なビームステアリング範囲は、比較的低いコストで達成することが可能であり、適用期間中の指向性パターンに関する要件が満たされ得る。
本出願の実施形態に係る反射アレイアンテナの概略構造図である。 本出願の実施形態に係る副反射面の概略構造図である。 本出願の実施形態に係る主反射アレイの概略構造図である。 本出願の実施形態に従って、主反射アレイが電磁波の偏光方向を変化させることを示す参照図である。 本出願の別の実施形態に係る反射アレイアンテナの概略構造図である。 本出願の実施形態に係る副反射面の概略構造図である。
下記に、添付の図面を参照しつつ、本出願を説明する。
図1および図5は、2つの異なる実施形態に係る反射アレイアンテナを示す。2つの特定の実施形態における反射アレイアンテナは各々、下記の構造、すなわち、フィードアレイ10、副反射面30、および主反射アレイ20を含む。特定の設定期間中に、
副反射面30は、フィードアレイ10の一方の側に配設され、主反射アレイ20は、フィードアレイ10の他方の側であって、副反射面30と反対側に配設され、
フィードアレイ10は、第1の偏光方向における電磁波を放射することが可能であり、
副反射面30は、フィードアレイ10によって放射された第1の偏光方向における電磁波を反射し、第2の偏光方向における電磁波が貫通することを可能にするように構成され、第1の偏光方向は、第2の偏光方向に対して垂直であり、
主反射アレイ20は、副反射面30によって反射された第1の偏光方向における電磁波を第2の偏光方向における電磁波に変換し、第2の偏光方向における電磁波を反射するように構成される。
フィードアレイ10は、アレイ状に配置されたフィードアンテナ素子11と、各フィードアンテナ素子11に接続された調整ユニットとを含む。各フィードアンテナ素子11は、独立したアンテナ素子11であってよく、またはサブアレイアンテナであってよい。第1の偏光方向における電磁波は、フィードアンテナ素子11によって放射され得る。フィードアンテナ素子11および調整ユニットは、各フィードアンテナ素子11に接続され、位相シフトのために使用される位相シフト装置と、任意選択で、各フィードアンテナ素子11に接続され、振幅調整のために使用される利得調整装置とを含む。アレイフィードのビーム方向は、アレイフィード内に存在し、各フィードアンテナ素子に接続される位相シフト装置および/または利得調整装置を調整することによってステアリングされ得る。
フィードアレイ10が、第1の偏光方向における電磁波を放射した後、電磁波は、副反射面30へ送られる。副反射面30は、第1の偏光方向における電磁波を反射し、第2の偏光方向における電磁波が貫通することを可能にする機能を有するので、フィードアレイ10から副反射面30へ放射された電磁波は、主反射アレイ20に反射された後に再び反射される。さらに、電磁波の偏光方向は、反射期間中に主反射アレイ20によって変化させられ得る。このように、主反射アレイ20によって反射された電磁波は、第2の偏光方向における電磁波へ変化させられ、第2の偏光方向における電磁波は、副反射面30を貫通することができる。したがって、副反射面30が、フィードアレイ10から放射された電磁波を主反射アレイ20へ反射することができること、および、特定された副反射面30が、主反射アレイ20によって反射された電磁波を遮断しないことを確実にするように、副反射面30は、比較的大きい面積を有する構造として設定され得る。このように、必要なビームステアリング範囲は、比較的低いコストで達成することが可能であり、適用期間中の指向性パターンに関する要件が満たされ得る。
図3は、この実施形態に係る主反射アレイ20における反射素子の構造を示し、図4は、電磁波を反射する反射素子の原理の図である。図1を参照すると、この実施形態において提供される主反射アレイ20は、アレイ状に配置された複数の反射素子を含む。特定の設定期間中に、図1に示されるように、複数の反射素子が、矩形のアレイ状に配置される。反射素子は各々、図3に示される基板21と、反射パッチ22とを含み、反射パッチ22は基板21上に配設され、反射素子はアレイ状に配設され、複数の反射素子の基板21は、一体化された構造を形成する。つまり、主反射アレイ20全体は、基板21に固定され、アレイ状に配置された、一体化された基板21および反射パッチ22を含む。前述の構造において、主反射アレイ20の機能は、反射パッチ22を使用することによって主に実装される。詳細には、反射パッチ22は、電磁波の偏光方向を変化させ、反射パッチ22は、入射電磁波の偏光方向を90度だけ回転させる反射パッチ22である。具体的には、図4に示されるように、フィードアレイから放射された電磁波の偏光方向と、反射パッチ22の偏光方向との間には、45度の差が存在する。電磁波が反射パッチ22によって反射される場合、反射パッチ22の偏光方向に対して平行な構成要素の遅延と、反射パッチ22の偏光方向に対して垂直な構成要素の遅延との間に180度の差が存在するように、反射パッチ22のサイズが設計される。このように、電磁波が主反射アレイ20へ発せられる場合、電磁波の偏光方向は、第1の偏光方向
Figure 0006778820
から第2の偏光方向
Figure 0006778820
に変化させられ、入射電磁波の偏光方向は、90度だけ回転される。したがって、反射信号は、副反射アレイを貫通することができる。
特定の設定期間中に、副反射面30は、異なる手法で設定されてよい。これは、下記に詳細に説明される。
実施形態1
図1は、反射アレイアンテナの構造を示し、図2は、副反射面30の概略構造図である。この実施形態において提供される反射アレイアンテナにおいて、副反射面30、主反射アレイ20、およびフィードアレイ10の中心が、同じ直線上に位置すること、ならびに副反射面30、主反射アレイ20、フィードアレイ10が、平行に配設されることが、図1から学習され得る。
図2に示されるように、この実施形態において、副反射面30はパネル構造31であり、具体的には、例えば、矩形形状、円形形状、または楕円形状などの異なる形状である。複数の単一偏光スロット312は、パネル構造31上にアレイ状に提供される。単一偏光スロット312の偏光方向は、フィードアレイ10から放射される電磁波の偏光方向に対して垂直である。具体的には、副反射面30は、基板311を含む。基板311は矩形形状であり、複数の単一偏光スロット312は、基板311上にアレイ状に提供される。図1に示されるアンテナの配置方向は、基準方向として使用される。この実施形態において、スロット312の長さ方向は、垂直方向であり、各スロット312は、第2の偏光方向における電磁波が貫通することを可能にする。つまり、スロット312の偏光方向は、信号(フィードアレイ10から放射された電磁波)の偏光方向に対して垂直である。したがって、フィードから放射された信号は、副反射アレイによって反射される(ただし、その偏光方向がスロット312のそれと同じである信号は、副反射アレイを貫通することができる)。アレイは、不均一なアレイである。すべての素子上の異なる信号遅延は、異なる形状のスロット312を設計して、位相を制御することによって達成される。このように、フィードビーム(フィードアレイ10)のステアリング処理における反射信号は、常に主反射アレイの範囲内に収まることが可能であり、つまり、フィードから放射された第1の偏光方向における電磁波は、反射のために主反射アレイ20へ反射され得る。
具体的には、異なる形状のスロット312を設計して、すべての素子上で異なる信号遅延を達成するための複数の方法が存在する。例えば、異なる幅または形状のスロットが使用される。これは、本明細書において限定されない。この実施形態の配置手法において、中心から副反射面のエッジへの配置方向におけるスロットの位相遅延は、徐々に減少する。異なる形状のスロットは、副反射面の中心位置に近いスロットの位相遅延を比較的大きくし、エッジ位置に近いスロットの位相遅延を比較的小さくし、その結果、中心位置からエッジ位置へのスロットの位相遅延は、徐々に減少する。そのような設計は、位相遅延差を使用することよって、副反射面上の素子位置と主反射面上のそれとの間の伝搬距離差を補償するように意図されており、その結果、副反射面におけるスロットによって反射された信号は、エネルギーを浪費せずに、空間的結合の後に主反射アレイの範囲内に丁度収まり得る。
実施形態2
図5は、本出願の別の実施形態に係る反射アレイアンテナを示し、図6は、この実施形態に係る副反射面30の概略構造図である。
図5に示されるように、この実施形態において提供されるフィードアレイ10、主反射アレイ20、および副反射面30の中心は、同じ直線上に位置し、フィードアレイ10、主反射アレイ20、および副反射面30は、並行に配設される。この実施形態においては、副反射面30が弧構造であるので、副反射面30が主反射アレイ20に対して平行であることは、主反射アレイ20に面する副反射面30の表面のエッジが位置する平面が、主反射アレイ20に対して平行に位置することを意味する。
図5および図6を参照すると、この実施形態において提供される副反射面30が偏光グリッド321であることが、図5および図6から学習され得る。図5に示されるアンテナの配置方向、は基準方向として使用される。偏光グリッド321の長さ方向は、垂直方向であり、偏光グリッド321の偏光方向は、フィードアレイ10から放射される信号の偏光方向に対して垂直である。したがって、フィードから放射された信号は、副反射アレイによって反射される(ただし、その偏光方向がスロット312のそれと同じである信号は、副反射アレイを貫通することができる)。副反射面30は、凹面の弧パネル32であり、フィードアレイ10に面する弧パネル32の表面は、凹面である。特定の実装において、副反射面30は、放物線形状である。そのような設計は、円弧面構造を使用することによって、副反射面上の各反射点位置と主反射面との間の伝搬距離差を補償するように意図されており、その結果、副反射面上のスロットによって反射された信号は、空間的結合の後に、主反射アレイの範囲内に丁度収まることが可能となり、フィードビーム(フィードアレイ10から放射された電磁波)が偏光グリッド321によって反射された後に得られる信号は、主反射アレイ20をカバーすることができる。
本出願の実施形態は、通信デバイスをさらに提供する。通信デバイスは、任意の前述された反射アレイアンテナを含む。
前述の実施形態においては、フィードアレイ10と、主反射アレイ20と、副反射面30とを含むアンテナが使用されている。また、フィードアレイ10が、第1の偏光方向における電磁波を放射した後、電磁波は副反射面30へ送られる。副反射面30は、第1の偏光方向における電磁波を反射し、第2の偏光方向における電磁波が貫通することを可能にする機能を有するので、フィードアレイ10から副反射面30へ放射された電磁波は、主反射アレイ20へ反射された後に再び反射される。さらに、電磁波の偏光方向は、反射期間中に主反射アレイ20によって変化させられ得る。このように、主反射アレイ20によって反射された電磁波は、第2の偏光方向における電磁波へ変化させられ、第2の偏光方向における電磁波は、副反射面30を貫通することができる。したがって、副反射面30が、フィードアレイ10から放射された電磁波を主反射アレイ20へ反射することができること、および、特定された副反射面30が、主反射アレイ20によって反射された電磁波を遮断しないことを確実にするように、副反射面30は、比較的大きい面積を有する構造として設定され得る。このように、必要なビームステアリング範囲は、比較的低いコストで達成することが可能であり、適用期間中の指向性パターンに関する要件が満たされ得る。
本出願の実施形態が説明されているが、当業者は、基本的な発明概念を学習すれば、これらの実施形態に対して変化および変形を加えることができる。したがって、添付の特許請求の範囲は、本出願において説明される実施形態、ならびに本出願の範囲内に収まるあらゆる変化および変形を含むものとして解釈されることを意図されている。
言うまでもなく、当業者は、本出願の実施形態の趣旨および範囲から逸脱することなく、本出願の実施形態に対して様々な改変および変更を加えることができる。本出願は、本出願の実施形態のこれらの改変および変更を、それらが本出願の下記の特許請求の範囲およびそれらの均等な技術によって定義される範囲内に収まるのであれば、カバーするように意図される。

Claims (8)

  1. フィードアレイと、前記フィードアレイの一方の側に配設された副反射面と、前記フィードアレイの他方の側であって、前記副反射面と反対側に配設された主反射アレイとを備える反射アレイアンテナであって、
    前記フィードアレイは、第1の偏光方向における電磁波を放射するように構成され、
    前記副反射面は、前記フィードアレイによって放射された前記第1の偏光方向における前記電磁波を反射し、第2の偏光方向における電磁波が貫通することを可能にし、前記第1の偏光方向は、前記第2の偏光方向に対して垂直であり、
    前記主反射アレイは、前記副反射面によって反射された前記第1の偏光方向における前記電磁波を前記第2の偏光方向における前記電磁波に変換し、前記第2の偏光方向における前記電磁波を反射するように構成され
    前記副反射面は、基板と、前記基板上に提供された単一偏光スロットアレイとを備え、
    各スロットは、前記第2の偏光方向における前記電磁波が貫通することを可能にし、
    前記副反射面の中心からエッジへの配置方向における前記スロットの位相遅延は、徐々に減少する反射アレイアンテナ。
  2. 前記フィードアレイは、アレイ状に配置されたフィードアンテナ素子と、各フィードアンテナ素子に接続された調整ユニットとを備える請求項1に記載の反射アレイアンテナ。
  3. 前記調整ユニットは、各フィードアンテナ素子に接続された位相シフト装置と、各フィードアンテナ素子に接続された利得調整装置とを備える請求項2に記載の反射アレイアンテナ。
  4. 前記主反射アレイは、アレイ状に配置された複数の反射素子を備える請求項3に記載の反射アレイアンテナ。
  5. 各反射素子は、基板と、前記基板上に配設された反射パッチとを備え、前記反射パッチは、入射電磁波の偏光方向を90度だけ回転させるように構成される請求項4に記載の反射アレイアンテナ。
  6. 前記副反射面は、矩形のパネル構造である請求項に記載の反射アレイアンテナ。
  7. 前記副反射面は、弧構造の偏光グリッドであり、前記偏光グリッドの偏光方向は、前記フィードアレイによって放射される信号の偏光方向に対して垂直であり、前記フィードアレイに面する前記偏光グリッドの表面は、凹面である請求項1乃至5のいずれか一項に記載の反射アレイアンテナ。
  8. 請求項1乃至のいずれか一項に記載の反射アレイアンテナを備える通信デバイス。
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