JP2018137743A - リフレクトアレーアンテナ - Google Patents
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人工衛星搭載用のマルチビームアンテナとして、1つの一次放射器で1つのビームを形成するSFPB(Single Feed Per Beam)方式と、複数の一次放射器で1つのビームを形成するMFPB(Multiple Feed Per Beam)方式とが知られている。
例えば、2つの周波数と2つの偏波を組み合わせることで、4種類のビームを形成する場合、4つの反射板を人工衛星などに搭載する必要がある。
このリフレクトアレーアンテナを用いる場合、3つの反射板を搭載すれば、4種類のビームを形成することができる。
図1はこの発明の実施の形態1によるリフレクトアレーアンテナを示す構成図であり、図2は図1のリフレクトアレーアンテナにおける一次放射器1と反射板2の配置関係を示す説明図である。
図1及び図2において、Xは仰角方向、Zは水平方向である。
一次放射器1は中心周波数が異なる複数の電磁波を放射する。
この実施の形態1では、一次放射器1は、周波数fA(第1の周波数)の電磁波と、周波数fB(第2の周波数)の電磁波とを放射する例を説明する。周波数fA<周波数fBであるとする。
また、この実施の形態1では、一次放射器1は、水平偏波と垂直偏波の電磁波を同時に放射する例を説明する。
したがって、この実施の形態1では、一次放射器1が、周波数fAの水平偏波、周波数fAの垂直偏波、周波数fBの水平偏波及び周波数fBの垂直偏波を空間に放射する。
誘電体3は平板状の誘電体である。
共振素子4は誘電体3における2つの平面3a,3bのうち、一次放射器1から放射される電磁波が照射される側の平面3aに設けられ、その電磁波の反射位相を調整する金属板である。
図1及び図2は、誘電体3の平面3aに共振素子4が貼り付けられているパッチ型の共振素子を例示している。この実施の形態1では、複数の共振素子4が2次元状に配置されている。
一次放射器1から反射板2に照射された電磁波は、所望の波面に対して収差を有する。
この収差は、反射板2の平面3aにおける各々の位置での電磁波の反射位相を調整することで、補正することができる。電磁波の反射位相は、誘電体3の平面3aに貼り付けられる共振素子4の寸法によって決定される。
金属板5は誘電体3における2つの平面3a,3bのうち、一次放射器1から放射される電磁波が照射されない側の平面3bに設けられている。
13は反射板2の中心点であり、反射板2の中心点13は、誘電体3の平面3aにおける中心の位置に存在する。反射板2の開口径はDである。
この実施の形態1における一次放射器1と反射板2の配置関係は、以下の通りである。
一次放射器1の鏡像の位置12と反射板2の中心点13とを結ぶ線分14と、反射板2の中心点13を通る水平面15とのなす角度θが、一次放射器1から放射される電磁波の複数の中心周波数fA,fB及び反射板2の開口径Dから決定され、一次放射器1は、角度θを満たす位置に設置されている。
図2の例では、共振素子4の実際の厚みは、極めて薄く、デフォルメして描かれている。また、反射板2の中心点13が、1つの共振素子4の表面に存在しているように描かれているが、反射板2の中心点13は、あくまでも、誘電体3の平面3aにおける中心の位置である。
図3の共振素子4は、形状が矩形の共振素子であり、図4の共振素子4は、形状が十字形の共振素子である。
また、図5の共振素子4は、形状が楕円形の共振素子である。
一次放射器1から放射される垂直偏波の反射位相は、共振素子4における寸法a(縦寸法)によって決定され、一次放射器1から放射される水平偏波の反射位相は、共振素子4における寸法b(横寸法)によって決定される。
したがって、共振素子4における寸法a,bを調整することで、垂直偏波の反射位相及び水平偏波の反射位相を調整することができる。
なお、図3、図4及び図5は、誘電体3の平面3aを正面から見ている図であり、一例として、1つの共振素子4だけを図示しているが、実際には、誘電体3の平面3aには複数の共振素子4が2次元状に配置されている。
この実施の形態1では、反射方向が異なる4種類のビームとして、周波数fAの水平偏波、周波数fAの垂直偏波、周波数fBの水平偏波及び周波数fBの垂直偏波を放射する例を説明する。
この場合、一次放射器1から放射される電磁波の波面は、図6に示すように、所望の波面21に対して傾斜していることで生じる1次の収差22と、一次放射器1から放射される電磁波が球面状に広がることで生じる2次の収差とを有する。2次の収差については、図6に示されていない。
図6は発生するビームシフトΔθを示す説明図である。
図6では、1次の収差22が、所望の波面21に対して角度θだけ傾斜している直線として描かれている。
反射板2の開口径Dにおける仰角方向Xの下端の位置では、図6に示すように、1次の収差22による経路長差Lは、以下の式(1)で表される。1次の収差22による経路長差Lは、所望の波面21の位置と、1次の収差22の位置との間隔である。
式(2)において、λ0は中心周波数f0の自由空間波長である。
式(3)において、λAは周波数fAの自由空間波長、λBは周波数fBの自由空間波長である。
周波数fAの電磁波が反射板2に反射された後に残留する収差23についての経路長をΔLとすると、ΔLは、以下の式(5)で表される。
周波数fAの電磁波については、この残留する収差23についての経路長ΔLによって、以下の式(6)で表されるビームシフトΔθが発生する。
周波数fBの電磁波が反射板2に反射された後に残留する収差23についての経路長ΔLは、以下の式(8)で表される。
周波数fBの電磁波については、この残留する収差23についての経路長ΔLによって、以下の式(9)で表されるビームシフトΔθが発生する。
電力半値幅がθ3であるとすると、ビームシフトΔθは、以下の式(11)で表される。
また、電力半値幅θ3は、以下の式(12)に示すように、反射板2の開口面での振幅分布で決定される係数K、中心周波数f0の自由空間波長及び開口径Dによって決定される。
このため、K=60である場合の角度θをθの最小値、K=70である場合の角度θをθの最大値とすると、式(1)及び式(10)〜(12)より、角度θの範囲は、以下の式(13)で表される。
周波数fBの電磁波によるビームが、周波数fAの電磁波によるビームよりも、仰角方向Xの負方向側(−X側)に形成される場合、以下の式(14)で表される。
したがって、隣接するビーム同士が、最大の利得から3dB低下している利得以外の利得に対応するビーム幅で重なるようにビームシフトΔθが決定されるものであってもよい。
図7は電力半値幅θ3が10[deg.]である場合のアンテナの放射パターンを示す説明図である。
図8は電力半値幅θ3が0.1[deg.]である場合のアンテナの放射パターンを示す説明図である。
図7及び図8に示しているアンテナの放射パターンは、cosn(θ)で近似されており、nの値は、θ3=10[deg.]またはθ3=0.1[deg.]となるように決定される。
また、最大の利得から10dB低下している利得に対応するビーム幅θ10は、電力半値幅θ3が10[deg.]である場合、図7に示すように1.82θ3であり、電力半値幅θ3が0.1[deg.]である場合、図8に示すように1.82θ3である。
例えば、g=0.5、h=1.9であるとすれば、式(13)で表される角度θの範囲は、以下の式(15)のようになる。
また、式(14)で表される角度θの範囲は、以下の式(16)のようになる。
図9において、クリアランスCは、反射板2により反射された電磁波が一次放射器1によってブロッキングされることに伴う放射特性の劣化を避けるために設けられている仰角方向Xにおける反射板2と一次放射器1の設置間隔である。
即ち、クリアランスCは、反射板2の開口径Dにおける仰角方向Xの下端の位置と、一次放射器1が設置されている位置11との間の仰角方向Xの距離であり、クリアランスCの算出処理自体は公知の技術であるため詳細な説明を省略する。
このとき、一次放射器1の鏡像の位置12と反射板2の中心点13とを結ぶ線分14と、反射板2の中心点13を通る水平面15とのなす角度がθとなるように、一次放射器1が設置される。
図9の例では、反射板2の中心点13から距離Rの位置11に一次放射器1が設置されている。
なお、反射板2の中心点13から一次放射器1の鏡像の位置12までの距離も距離Rである。
図10は、周波数fAが12.3GHz、周波数fBが12.7GHz、中心周波数f0が12.5GHz、開口径Dが1000mm、距離Rが1000mm、クリアランスCが50mmであるときのシミュレーション結果を示している。
図10の例では、周波数fAの電磁波によるビームの反射方向と、周波数fBの電磁波によるビームの反射方向との角度差が約1.68[deg.]となっている。
これにより、一次放射器1から放射される電磁波の周波数毎に、ビームの反射方向を切り替えることができる。
このため、寸法aと寸法bが異なる共振素子4を誘電体3の平面3aに配列することで、垂直偏波によるビームの反射方向と、水平偏波によるビームの反射方向とが異なるようになる。
よって、一次放射器1が、周波数fAの水平偏波、周波数fAの垂直偏波、周波数fBの水平偏波及び周波数fBの垂直偏波を放射することで、反射方向が異なる4種類のビームを空間に放射することができる。
図11は4種類のビームの一例を示す説明図である。
図11の例では、Aは周波数fAの水平偏波、Bは周波数fAの垂直偏波、Cは周波数fBの水平偏波、Dは周波数fBの垂直偏波である。
また、非特許文献1に記載されているように、放物曲面状の反射板を備えるリフレクトアレーアンテナの場合、4種類のビームを形成するには、3つの反射板を搭載している必要がある。この実施の形態1のリフレクトアレーアンテナの場合、1つの反射板2を搭載するだけで、4種類のビームを形成することができる。
図12はこの発明の実施の形態1による他のリフレクトアレーアンテナを示す構成図である。
図12の例では、4つの一次放射器1−1,1−2,1−3,1−4を備えており、4つの一次放射器1−1,1−2,1−3,1−4の設置位置が異なるため、反射方向が異なる16(=4×4)種類のビームを形成することができる。
また、A1,B1,C1,D1は一次放射器1−1から放射された電磁波によって形成されるビーム、A2,B2,C2,D2は一次放射器1−2から放射された電磁波によって形成されるビーム、A3,B3,C3,D3は一次放射器1−3から放射された電磁波によって形成されるビーム、A4,B4,C4,D4は一次放射器1−4から放射された電磁波によって形成されるビームである。
上記実施の形態1では、パッチ型の共振素子4が誘電体3の平面3aに貼り付けられている例を示している。
この実施の形態2では、スロット型の共振素子32が誘電体3の平面3aに施されている例を説明する。
図14、図15及び図16は誘電体3の平面3aに施されているスロット型の共振素子32の一例を示す説明図である。
図13〜図16において、反射板30は、誘電体3、共振素子32が施されている金属板31及び金属板5を備えており、一次放射器1から放射された電磁波を反射する。
金属板31は誘電体3における2つの平面3a,3bのうち、一次放射器1から放射される電磁波が照射される側の平面3aに設けられている。
共振素子32は金属板31に施されており、一次放射器1から放射される電磁波の反射位相を調整する。
なお、共振素子32は、誘電体3が見えるように、金属板31の一部が除かれた領域として形成されている。
また、図16の共振素子32は、金属板31の一部が楕円状に除かれることで形成されている楕円形の共振素子である。
図14、図15及び図16は、金属板31を正面から見ている図であり、一例として、1つの共振素子32だけを図示しているが、実際には、金属板31には複数の共振素子32が2次元状に配置されている。
一次放射器1から放射される垂直偏波の反射位相は、共振素子32における寸法aによって決定され、一次放射器1から放射される水平偏波の反射位相は、共振素子32における寸法bによって決定される。
したがって、共振素子32における寸法a,bを調整することで、垂直偏波の反射位相及び水平偏波の反射位相を調整することができる。
これにより、この実施の形態2によれば、上記実施の形態1と同様に、放物曲面状の反射板を用いる場合よりも、動作時の信頼性を高めることができるとともに、必要な反射板2の枚数を削減することができる効果を奏する。
この実施の形態3では、複数の一次放射器からそれぞれ放射された電磁波によるビームのうち、隣り合うビームについては、互いに一部が重なる位置に配置されているリフレクトアレーアンテナについて説明する。
この実施の形態3では、5つの一次放射器を備えているリフレクトアレーアンテナの例を説明する。
図17は、この発明の実施の形態3によるリフレクトアレーアンテナを示す構成図である。
図17において、図1と同一符号は同一又は相当部分を示すので説明を省略する。
図17の例では、5つの一次放射器1−1,1−2,1−3,1−4,1−5を備えており、5つの一次放射器1−1,1−2,1−3,1−4,1−5の設置位置が異なっている。
図18の例では、開口部40−1〜40−5の配置は、いわゆる三角配列であり、開口部40−1〜40−5の配置間隔がMである。
具体的には、開口部40−2は、開口部40−1、開口部40−3、開口部40−4及び開口部40−5のそれぞれとの配置間隔がMである。
図20及び図21は、ビーム(2)の周辺を拡大したビーム配置を示す説明図である。
図19〜図21では、複数の区画を含むサービスエリアの1区画は、0.5ビーム幅×0.5ビーム幅の大きさである。
図22は、図19及び図20に示すカット面71における利得の周波数特性を示す説明図である。
ビーム群52,54は、例えば垂直偏波が集まっているビーム群である。
ビーム群51,52に含まれるビーム(1)は、一次放射器1−1から放射された複数の電磁波によるそれぞれのビームである。
ビーム群51,52に含まれるビーム(2)は、一次放射器1−2から放射された複数の電磁波によるそれぞれのビームである。
ビーム群51,52に含まれるビーム(3)は、一次放射器1−3から放射された複数の電磁波によるそれぞれのビームである。
ビーム群53,54に含まれるビーム(4)は、一次放射器1−4から放射された複数の電磁波によるそれぞれのビームである。
ビーム群53,54に含まれるビーム(5)は、一次放射器1−5から放射された複数の電磁波によるそれぞれのビームである。
ビーム群51〜54に含まれている各々のビームの直径は、1ビーム幅である。
したがって、ビーム群51とビーム群52は、互いに一部が重なる位置に配置されており、ビーム群52とビーム群53は、互いに一部が重なる位置に配置されている。
また、ビーム群53とビーム群54は、互いに一部が重なる位置に配置されている。
ビーム66は、一次放射器1−4から放射された複数の電磁波によるそれぞれのビームの中の1つのビームである。
ビーム67は、一次放射器1−5から放射された複数の電磁波によるそれぞれのビームの中の1つのビームである。
ビーム61は、周波数fBのビームであり、ビーム62は、周波数(f0+fB)/2のビームである。
ビーム63,66,67は、それぞれ周波数f0のビームである。
ビーム64は、周波数(f0+fA)/2のビームであり、ビーム65は、周波数fAのビームである。
ここでは、周波数fAは、一次放射器1−2から放射される複数の電磁波の周波数の中で最低の周波数、周波数fBは、一次放射器1−2から放射される複数の電磁波の周波数の中で最高の周波数、周波数f0は、周波数fAと周波数fBの中心周波数である。
ビーム61〜65とビーム66,67とにおけるAZ(Azimuth)方向の間隔は、√3/2ビーム幅である。
また、ビーム63とビーム66との間隔は、2ビーム幅であり、ビーム66とビーム67との間隔は、2ビーム幅であり、ビーム67とビーム63との間隔は、2ビーム幅である。
各々のビームにおいて、ビームの中心からのオフセット量θOffと、利得の低下量G(θ)との関係は、以下の式(17)で表される。
式(17)において、θ3は、電力半値幅(=0.5ビーム幅)である。
例えば、ビーム63の照射範囲内に存在しているユーザは、(f0+fA)/2〜(f0+fB)/2の周波数を利用することができ、利用可能な周波数帯域は、(fB−fA)/2である。ビーム63の照射範囲内での利得低下は、利用する周波数によって異なるが、最大の利得から0〜3dBの低下である。
また、ビーム64の照射範囲内に存在しているユーザは、fA〜f0の周波数を利用することができ、利用可能な周波数帯域は、ビーム63の照射範囲内と同様に、(fB−fA)/2である。ビーム64の照射範囲内での利得低下は、利用する周波数によって異なるが、ビーム63の照射範囲内と同様に、最大の利得から0〜3dBの低下である。
また、ビーム65の照射範囲内に存在しているユーザは、(f0−fA)/2〜(f0+fA)/2の周波数を利用することができ、利用可能な周波数帯域は、ビーム63の照射範囲内と同様に、(fB−fA)/2である。ビーム65の照射範囲内での利得低下は、利用する周波数によって異なるが、ビーム63の照射範囲内と同様に、最大の利得から0〜3dBの低下である。
したがって、ビーム63の中心位置63aを基準にして、−EL方向に1ビーム幅だけずれている位置から、+EL方向に1ビーム幅だけずれている位置の範囲に存在しているユーザは、何処にいても、3dB以下の利得低下量で、(fB−fA)/2の周波数帯域を利用することができる。
図23において、位置73は、カット面72に存在している位置であって、ビーム63の中心位置63aから、AZ方向に√3/4ビーム幅だけ離れている位置である。
位置73は、ビーム63の中心位置63aからAZ方向に√3/4ビーム幅だけ離れているため、位置73での利得は、最も利得の高い周波数を利用するとしても、ビーム63の中心位置63aでの利得よりも2.25dBだけ低下する。
また、ビーム64の中心位置64aは、位置73からEL方向に0.5ビーム幅だけ離れており、位置73からAZ方向に√3/4ビーム幅だけ離れている。
したがって、ビーム64の中心位置64aと位置73とは、0.66ビーム幅だけ離れているため、位置73での利得は、最も利得の高い周波数を利用するとしても、ビーム64の中心位置64aでの利得よりも、5.25dBだけ低下する。
以上より、位置73では、(fB−fA)/2の周波数帯域において、2.25dB〜5.25dBの利得低下が発生する。
例えば、ビーム83及びビーム84のそれぞれと重なっていないビーム63の照射範囲内の位置と同様に、ユーザの利用可能な周波数帯域が、(fB−fA)/2の周波数帯域でよければ、ビーム63の周波数と(fB−fA)/8だけ離れている周波数を利用すればよい。図23では、説明の便宜上、ビーム63の周波数と(fB−fA)/8だけ離れている周波数による電磁波をビーム85として表している。したがって、ビーム85の中心位置85aは、ビーム63の中心位置63aから(fB−fA)/8の周波数だけ離れた位置である。
ビーム85の中心位置85aは、位置73からEL方向に0.25ビーム幅だけ離れており、位置73からAZ方向に√3/4ビーム幅だけ離れている。
したがって、ビーム85の中心位置85aと位置73とは、0.50ビーム幅だけ離れているため、位置73での利得は、ビーム85の中心位置85aでの利得よりも、3dBだけ低下する。
図24に示すビーム配置は、いわゆる四角配列のビーム配置である。
図24において、ビーム91,92は、それぞれ水平偏波のビームであり、ビーム93,94は、それぞれ垂直偏波のビームである。
図25は、ビーム91〜94の周辺の詳細を示す説明図である。
図25において、位置95は、例えば、ビーム91の中心位置91aから、√2/2ビーム幅だけ離れているので、位置95での利得は、周波数に関わらず、ビーム91の中心位置91aよりも、最大で6dBだけ低下する。
したがって、図25に示す位置95での利得低下は、図23に示す位置73での利得低下よりも大きい。
図26に示すビーム配置は、いわゆる三角配列のビーム配置である。
図26において、ビーム101,102は、それぞれ水平偏波のビームであり、ビーム103は、垂直偏波のビームである。
図27は、ビーム101〜103の周辺の詳細を示す説明図である。
図27において、位置104は、例えば、ビーム101の中心位置101aから、√3/3ビーム幅だけ離れているので、位置104での利得は、周波数に関わらず、ビーム101の中心位置101aよりも、最大で4dBだけ低下する。
したがって、図27に示す位置104での利得低下は、図23に示す位置73での利得低下よりも大きい。
まず、電力半値幅θ3は、上記の式(12)で表され、反射板2の開口面での振幅分布で決定される係数Kは、一般的に60〜70が用いられる。
また、各々のビームの中心位置から2ビーム幅だけ離れている位置での利得低下量は、12dBであり、2ビーム幅であるθ12は、以下の式(18)で表される。
式(19)において、sは、開口部40−1〜40−5の中心位置Pから反射板2までの距離である。
例えば、開口部40−1〜40−5の配置が図18に示す配置であるとすれば、開口部40−1〜40−5の中心位置Pにおける図中上下方向の位置は、開口部40−1の上端と開口部40−3の下端とから等距離の位置である。
また、開口部40−1〜40−5の中心位置Pにおける図中左右方向の位置は、開口部40−1〜40−3の左端と開口部40−4〜40−5の右端とから等距離の位置である。
図18では、開口部40−1〜40−3が一直線上に並んでおり、また、開口部40−4〜40−5が一直線上に並んでいる例を示している。しかし、例えば、開口部40−2だけが、開口部40−1,40−3よりも図中左側にずれているような配置であれば、一次放射器1−1〜1−5の中心位置Pにおける図中左右方向の位置は、左側にずれている開口部40−2の左端と開口部40−4〜40−5の右端とから等距離の位置である。
一次放射器1−1〜1−5におけるそれぞれの開口部40−1〜40−5の配置間隔Mは、式(20)を変形することで、以下の式(21)のように表される。
図28では、サービスエリア内の最大の利得低下量を、サービスエリア内の最大利得で規格化している。
図28に示している閾値は、ビーム配置が図26に示す三角配列である際に発生する最大の利得低下量(=4dB)に対応している。
したがって、サービスエリア内の最大の利得低下量が、閾値以下となるようにするには、図28に示すように、隣り合うビームの間隔を1.2ビーム幅〜2.3ビーム幅とする必要がある。
また、隣り合うビームの間隔を2.3ビーム幅とするための開口部40−1〜40−5の配置間隔M2.3は、以下の式(23)で表される。
式(24)では、Kの値を具体的にしていないが、係数Kは、一般的に60〜70が用いられるため、例えば、開口部40−1〜40−5の配置間隔Mの範囲を以下の式(25)〜(27)のように定義してもよい。
Claims (7)
- 中心周波数が異なる複数の電磁波を放射する一次放射器と、
前記一次放射器から放射された電磁波を反射する反射板とを備え、
前記反射板は、
平板状の誘電体と、
前記誘電体における2つの平面のうち、前記一次放射器から放射される電磁波が照射される側の平面に設けられ、前記電磁波の反射位相を調整する複数の共振素子と、
前記誘電体における2つの平面のうち、前記一次放射器から電磁波が照射されない側の平面に設けられている金属板とを備え、
前記一次放射器の鏡像の位置と前記反射板の中心点とを結ぶ線分と、前記反射板の中心点を通る水平面とのなす角度が、前記一次放射器から放射される電磁波の複数の中心周波数及び前記反射板の開口径から決定され、前記一次放射器が前記角度を満たす位置に設置されていることを特徴とするリフレクトアレーアンテナ。 - 前記一次放射器は、前記電磁波として、水平偏波と垂直偏波を放射することを特徴とする請求項1記載のリフレクトアレーアンテナ。
- 前記共振素子における縦寸法と横寸法が異なっていることを特徴とする請求項3記載のリフレクトアレーアンテナ。
- 前記一次放射器が複数配置されていることを特徴とする請求項1記載のリフレクトアレーアンテナ。
- 前記複数の一次放射器からそれぞれ放射された電磁波によるビームのうち、隣り合うビームについては、互いに一部が重なる位置に配置されていることを特徴とする請求項5記載のリフレクトアレーアンテナ。
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