JP6773511B2 - 放射性ストロンチウムを含有する放射性廃液の処理方法 - Google Patents

放射性ストロンチウムを含有する放射性廃液の処理方法 Download PDF

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Description

本発明は、原子力発電プラント内で発生する海水などの夾雑イオンを含む廃液中に含まれている放射性ストロンチウムを除去する放射性廃液の除染処理方法に関する。
2011年3月11日の東日本大震災により福島第一原子力発電所で発生した事故により、放射性ストロンチウムを含む放射性廃液が大量に発生している。この放射性廃液には、原子炉圧力容器や格納容器、使用済み燃料プールに注水される冷却水に起因して発生する汚染水や、トレンチ内に滞留しているトレンチ水、原子炉建屋周辺のサブドレンと呼ばれる井戸より汲み上げられるサブドレン水、地下水、海水などがある(本明細書において「放射性廃液」と称す。)。これらの放射性廃液は、サリー(SARRY, Simplified Active Water
Retrieve and Recovery System(単純型汚染水処理システム)セシウム除去装置)やアルプス(ALPS、多核種除去装置)などと呼ばれる処理設備にて放射性物質が除去され、処理された水はタンクに回収されている。
放射性ストロンチウムを選択的に吸着・除去可能な物質として、チタン酸塩、チタンケイ酸塩、及びA型又はX型のゼオライトなどがある。たとえばアルプス(多核種除去装置)では、チタン酸塩である吸着剤を使用して放射性ストロンチウムを除去している。
ストロンチウムイオンの選択的除去方法として、ストロンチウムイオンを含む水溶液を一般式AM10(Aは水素又はRNH(Rは水素又は炭素数1〜10のアルキル基)、Mはアルカリ土類金属、Bは遷移金属をそれぞれ表す)で示されるペロブスカイト型化合物と接触させる方法(特許文献1)、放射性ストロンチウムを含む廃液をアルカリ性に調整した状態で、炭酸カルシウムを活性炭に担持させた固体吸着剤に通液させて、放射性ストロンチウムを吸着した固体吸着剤を廃液中で沈殿分離又はろ過分離する方法(特許文献2)がある。また、ストロンチウムを選択的に除去する吸着剤として、繊維状結晶質チタニヤ水和物TiO・mHO(m=0〜3)(特許文献3)が提案されている。
また、チタンケイ酸塩化合物に0.5モル/L以上2.0モル/Lの範囲内の水酸化ナトリウム濃度を有する水酸化ナトリウム水溶液を接触させて表面処理することにより得られる改質CSTが、セシウムの除去効率99%以上及びストロンチウムの除去効率95%以上を達成すること(特許文献4)が報告されている。
ゼオライトには、ゼオライトの全質量に対して10〜30wt%の粘土鉱物などのバインダを含む一般的なゼオライトと、ゼオライト純分の高いバインダレスゼオライトとがある。バインダにはストロンチウム吸着能がないため、バインダを多く含むゼオライトはストロンチウムの吸着能が低く、またゼオライト部にバインダが点在しているため、ストロンチウム吸着効率が低い。このため、ゼオライトを吸着剤として用いると、吸着剤の交換頻度が高く、使用済みゼオライトの二次廃棄物が大量に発生し、吸着剤の交換費用、二次廃棄物の保管・処理費用が増大するという問題がある。
特開2005−230664号公報 特開2002−267796号公報 特公昭62−1293号公報 特許5285183号公報
本発明は、ストロンチウム吸着能が高く、吸着材の交換頻度及び二次廃棄物の発生量を低減し、処理費用を抑制することができる、放射性ストロンチウムの処理方法を提供することを目的とする。
本発明によれば、平均粒径250〜1,000μmの範囲のバインダレスゼオライト粒子を含む吸着材に対して、放射性ストロンチウムを含有する放射性廃液を通水線流速(LV)1m/h以上40m/h以下、空間速度(SV)200h−1以下で通水して、当該吸着材に放射性ストロンチウムを吸着させることを含む、放射性ストロンチウムを含有する放射性廃液の処理方法が提供される。
前記吸着材は、10cm以上300cm以下の層高となるように吸着塔に充填されていることが好ましい。
前記バインダレスゼオライト粒子は、A型又はX型のバインダレスゼオライト粒子であることが好ましい。
前記放射性廃液は、Naイオン、Caイオン及びMgイオンから選ばれる一種以上を含む廃液であることが好ましい。
本発明によれば、原子力発電プラント内で発生する海水などの夾雑イオンを含む廃液中に含まれている放射性ストロンチウムを選択的に吸着することができるため、吸着材の交換頻度及び二次廃棄物の発生量を低減し、処理費用を抑制することができる。
本発明の放射性ストロンチウムを含有する放射性廃液の処理方法は、平均粒径250〜1,000μmの範囲のバインダレスゼオライト粒子を含む吸着材に対して、放射性ストロンチウムを含有する放射性廃液を通水線流速(LV)1m/h以上40m/h以下、空間速度(SV)200h−1以下で通水して、当該吸着材に放射性ストロンチウムを吸着させることを含む。
バインダレスゼオライトは、結合剤として機能するカオリン粘土をゼオライトに転化させた、90%以上の高いゼオライト純度を有する合成ゼオライトである。カオリン粘土を転化させたゼオライト微粒子は、ゼオライト粉末の表面に存在し、ゼオライト粉末同士を結合する結合剤として機能する。ゼオライト粉末の平均粒子径は、好ましくは2μm以上8μm以下、更に好ましくは3μm以上6μm以下である。ゼオライト微粒子の平均粒子径は、好ましくは0.2μm以上1.5μm以下である。ゼオライト粉末の平均粒子径は、測定倍率が1,500倍〜3,000倍の走査型電子顕微鏡観察において確認できる粒子を無作為に30個以上抽出し、その平均粒子径より求めることができる。また、ゼオライト微粒子の平均粒子径は、測定倍率が10,000倍〜15,000倍の走査型電子顕微鏡観察において確認できる独立した最小単位の粒子であって粒子径が1.5μm以下のものを無作為に30個以上抽出し、その平均径より求めることができる。ゼオライト粉末が表面にゼオライト微粒子を有することは、走査型電子顕微鏡観察により確認することができる。また、ゼオライト粉末が表面にゼオライト微粒子を有することは、体積分布粒子径からも確認することができる。すなわち、ゼオライト成形体を粉砕した状態で測定した体積分布粒子径において、モノモーダルな粒子径分布ピークを有し、なおかつ、体積平均
粒子径(D50)がゼオライト粉末と同程度であること、すなわち、ゼオライト微粒子の平均粒子径に対応する粒子径分布ピークがないことにより、ゼオライト粉末とゼオライト微粒子とが一体化しており、ゼオライト粉末が表面にゼオライト微粒子を有することを確認できる。さらに、ゼオライト純度の高いゼオライト成形体であることは、XRDによっても確認することができる。すなわち、得られるXRDパターンにおいて、ゼオライト構造に起因する回折ピークのみが確認される。一方、不純物、例えば無機バインダを多く含む場合、無機バインダ由来の回折ピークが観察される。
バインダレスゼオライトは、例えばA型又はX型の合成ゼオライト粉末、カオリン型粘土、カルボキシメチルセルロースを含む混合物を押し出して成形、及び550〜650℃の温度で焼成し、カオリン型粘土をメタカオリン型粘土に変化させた後、水酸化ナトリウム水溶液又はシリカ成分を含む水酸化ナトリウム水溶液中でメタカオリン型粘土をゼオライトに転化させることで製造することができる。
平均粒径250〜1,000μmの範囲のバインダレスゼオライト粒子は、上記の製法で得られるバインダレスゼオライトの焼成体を粉砕して、篩分けすることにより調製することができる。本発明の処理方法において用いることができるバインダレスゼオライト粒子は、平均粒径が250〜1,000μmの範囲、好ましくは250〜800μmの範囲、最も好ましくは300〜600μmの範囲にある粒子である。市販されている一般的な吸着材(例えばゼオライト系吸着材は粒径1.5mm程度のペレットである)と比較して微細な粒子状であり、吸着速度が高い。一方、250μm未満の微粉末状の吸着材では、放射性ストロンチウム含有廃液を処理する時に粉塵が舞うなど作業性が悪い。
本発明の処理方法において、前記吸着材を10cm以上300cm以下の層高、好ましくは20cm以上250cm以下、より好ましくは50cm以上200cm以下の層高となるように吸着塔に充填することが好ましい。層高10cm未満では、吸着材を吸着塔に充填する際に吸着材層を均一に充填することができず、通水時のショートパスを引き起こし、結果として処理水質が悪化する。層高が高い程、適切な通水差圧が実現でき、処理水質が安定化し、処理水の総量も多くなるため好ましいが、通水差圧を小さくするため層高300cm以下とすることが好ましい。
前記吸着材を充填した吸着塔に対して、放射性ストロンチウムを含有する放射性廃液を通水線流速(LV)1m/h以上40m/h以下、好ましくは2m/h以上30m/h以下、より好ましくは10m/h以上20m/h以下、空間速度(SV)200h−1以下、好ましくは100h−1以下、より好ましくは50h−1以下、好ましくは5h−1以上、より好ましくは10h−1以上で通水する。通水線流速が40m/hを越えると通水差圧が大きくなり、1m/h未満では処理水量が少ないため、いずれも実用的ではない。空間速度(SV)は一般的な廃液処理で用いられる20h−1以下、特に10h−1程度でも本発明の吸着材の効果を得ることができるが、通常の吸着材を用いる廃液処理では20を越える大きな空間速度(SV)では安定した処理水質を実現できず、除去効果を得る事ができない。本発明においては、吸着塔を大型化せずに通水線流速及び空間速度を大きくすることができる。
なお、通水線流速とは、吸着塔に通水する水量(m/h)を吸着塔の断面積(m)で除した値である。空間速度とは、吸着塔に通水する水量(m/h)を吸着塔に充填した吸着材の体積(m)で除した値である。
本発明の処理方法は、Naイオン、Caイオン及び/又はMgイオンなどの夾雑イオン種を含む廃液の除染に適する。
以下、実施例及び比較例により、本発明を更に具体的に説明する。
[模擬汚染海水1の調製]
大阪薬研株式会社の人工海水製造用薬品であるマリンアートSF−1(塩化ナトリウム:22.1g/L、塩化マグネシウム六水和物:9.9g/L、塩化カルシウム二水和物:1.5g/L、無水硫酸ナトリウム:3.9g/L、塩化カリウム:0.61g/L、炭酸水素ナトリウム:0.19g/L、臭化カリウム:96mg/L、ホウ砂:78mg/L、無水塩化ストロンチウム:13mg/L、フッ化ナトリウム:3mg/L、塩化リチウム:1mg/L、ヨウ化カリウム:81μg/L、塩化マンガン四水和物:0.6μg/L、塩化コバルト六水和物:2μg/L、塩化アルミニウム六水和物:8μg/L、塩化第二鉄六水和物:5μg/L、タングステン酸ナトリウム二水和物:2μg/L、モリブデン酸アンモニウム四水和物:18μg/L)を用いて、塩分濃度が3.0wt%になるように水溶液を作成した。そこに、セシウム濃度が1mg/Lとなるように塩化セシウムを添加し、セシウム濃度1.0mg/Lの模擬汚染海水1を調製した。
[模擬汚染海水2の調製]
大阪薬研株式会社の人工海水製造用薬品であるマリンアートSF−1を用いて、塩分濃度が0.17wt%になるように水溶液を作成した。そこに、セシウム濃度が1mg/Lとなるように塩化セシウムを添加し、セシウム濃度1.0mg/Lの模擬汚染海水2を調製した。模擬汚染海水2は、模擬汚染海水1の各種夾雑イオンの濃度を22倍に希釈したものである。
[模擬汚染海水3の調製]
ダイヤソルト株式会社の並塩(NaCl:95wt%以上)を用いて塩分濃度が1.5wt%になるように水溶液を作成した。そこに、セシウム濃度が1mg/Lとなるように塩化セシウムを、ストロンチウム濃度が10mg/Lとなるように塩化ストロンチウムを添加し、セシウム濃度1.0mg/L、ストロンチウム濃度10mg/Lの模擬汚染海水3を調製した。
[模擬汚染海水4の調製]
ダイヤソルト株式会社の並塩を用いて塩分濃度が0.15wt%になるように水溶液を作成した。そこに、セシウム濃度が1mg/Lとなるように塩化セシウムを、ストロンチウム濃度が10mg/Lとなるように塩化ストロンチウムを添加し、セシウム濃度1.0mg/L、ストロンチウム濃度10mg/Lの模擬汚染海水4を調製した。模擬汚染海水4は、模擬汚染海水3の各種夾雑イオンの濃度を10倍に希釈したものである。
[バインダレスA型ゼオライトの調製]
市販のA型ゼオライト粉末(A−4、東ソー株式会社製)100重量部に対し、カオリン粘土20重量部、カルボキシメチルセルロース3重量部を、水を添加しながら混練して混合物を得た。得られた混合物の含水量は45wt%であった。この混合物を押出成形して、複数の直径1.5mm、長さの1〜5mmの円柱状のゼオライト成形体を得た。この成形体を100℃で一晩乾燥した後、空気流通下600℃で3時間焼成した。焼成後の成形体を室温の純水で洗浄した後、6wt%のNaOH水溶液を235mL/分の流速で循環流通させ、カオリン粘土をゼオライトに転換させた。循環流通は、40℃で1時間行った後、80℃で5時間行った。このものを純水で洗浄し、100℃で乾燥した後に、500℃で1時間、焼成活性化した。焼成した成形体を破砕、300〜600μmに分級してバインダレスA型ゼオライトを調製した。
[バインダレスX型ゼオライトの調製]
市販のX型ゼオライト粉末(F−9、東ソー株式会社製)100重量部に対し、カオリ
ン粘土20重量部、カルボキシメチルセルロース3重量部を、水を添加しながら混練して混合物を得た。得られた混合物の含水量は45wt%であった。この混合物を押出成形して、直径1.5mm、長さの1〜5mmの円柱状の成形体を複数得た。この成形体を100℃で一晩乾燥した後、空気流通下600℃で3時間焼成した。焼成後の成形体を室温の純水で洗浄した後、8.1wt%のNaOH及び1wt%のSiOを含む水溶液を235mL/分の流速で循環流通させ、カオリン粘土をゼオライトに転換させた。循環流通は、40℃で1時間行った後、90℃で7時間行った。このものを純水で洗浄し、100℃で乾燥した後に、500℃で1時間、焼成活性化した。焼成した成形体を破砕、300〜600μmに分級してバインダレスX型ゼオライトを調製した。
[実施例1]
調製した粒径300〜600μmのバインダレスA型ゼオライト20mlを吸着材として内径16mmのガラスカラムに10cmの層高となるように充填し、模擬汚染海水1を流量6.5ml/min(通水線流速LV=2m/h、空間速度SV=20h−1)にて下降流で通水し、カラム出口水を定期的に採取して、ICP−MSにてストロンチウム濃度を測定した。カラム出口水中ストロンチウム濃度を模擬汚染海水1の初期ストロンチウム濃度で除した値が0.9となる時点をストロンチウム除染完了時とした。通水直後から除染完了時までのカラム出口水中ストロンチウム濃度の合計を吸着材量で除して、吸着材1ml当たりのストロンチウム総吸着量(mg/ml)を算出した。結果を表1に示す。
模擬汚染海水1の初期ストロンチウム濃度は6.42mg/Lであった。
[実施例2]
吸着材を調製した粒径300〜600μmのバインダレスX型ゼオライトに代えた以外は実施例1と同様にして、吸着材1ml当たりのストロンチウム総吸着量(mg/ml)を算出した。結果を表1に示す。
模擬汚染海水1の初期ストロンチウム濃度は5.47mg/Lであった。
[実施例3]
通水する模擬汚染海水1を模擬汚染海水2に代えた以外は実施例1と同様にして、吸着材1ml当たりのストロンチウム総吸着量(mg/ml)を算出した。結果を表1に示す。
模擬汚染海水2の初期ストロンチウム濃度は0.32mg/Lであった。
[実施例4]
通水する模擬汚染海水1を模擬汚染海水2に代えた以外は実施例2と同様にして、吸着材1ml当たりのストロンチウム総吸着量(mg/ml)を算出した。結果を表1に示す。
模擬汚染海水2の初期ストロンチウム濃度は0.28mg/Lであった。
[実施例5]
調製した粒径300〜600μmのバインダレスA型ゼオライト20mlを吸着材として内径16mmのガラスカラムに10cmの層高となるように充填し、模擬汚染海水3を流量66.5ml/min(通水線流速LV=20m/h、空間速度SV=200h−1)にて下降流で通水し、実施例1と同様にして、吸着材1ml当たりのストロンチウム総吸着量(mg/ml)を算出した。結果を表1に示す。
模擬汚染海水3の初期ストロンチウム濃度は9.61mg/Lであった。
[実施例6]
通水する模擬汚染海水3を模擬汚染海水4に代えた以外は実施例5と同様にして、吸着材1ml当たりのストロンチウム総吸着量(mg/ml)を算出した。結果を表1に示す

模擬汚染海水4の初期ストロンチウム濃度は9.85mg/Lであった。
[比較例1]
市販のバインダA型ゼオライト(和光純薬製、モレキュラシーブス4A)を粉砕して、粒径300〜600μmの吸着材に代えた以外は実施例1と同様にして、吸着材1ml当たりのストロンチウム総吸着量(mg/ml)を算出した。結果を表1に示す。
模擬汚染海水1の初期ストロンチウム濃度は6.42mg/Lであった。
[比較例2]
市販のバインダX型ゼオライト(和光純薬製、モレキュラシーブス13X)を粉砕して、粒径300〜600μmの吸着材に代えた以外は実施例1と同様にして、吸着材1ml当たりのストロンチウム総吸着量(mg/ml)を算出した。結果を表1に示す。
模擬汚染海水1の初期ストロンチウム濃度は6.36mg/Lであった。
[比較例3]
市販のバインダA型ゼオライト(和光純薬製、モレキュラシーブス4A)を粉砕して、粒径300〜600μmの吸着材に代えた以外は実施例2と同様にして、吸着材1ml当たりのストロンチウム総吸着量(mg/ml)を算出した。結果を表1に示す。
模擬汚染海水2の初期ストロンチウム濃度は0.28mg/Lであった。
[比較例4]
市販のバインダA型ゼオライト(和光純薬製、モレキュラシーブス13X)を粉砕して、粒径300〜600μmの吸着材に代えた以外は実施例2と同様にして、吸着材1ml当たりのストロンチウム総吸着量(mg/ml)を算出した。結果を表1に示す。
模擬汚染海水2の初期ストロンチウム濃度は0.34mg/Lであった。
[比較例5]
市販のイミノジ酢酸型キレート樹脂(三菱化学製、CR11)のストロンチウム選択吸着材に代えた以外は実施例1と同様にして、吸着材1ml当たりのストロンチウム総吸着量(mg/ml)を算出した。結果を表1に示す。
模擬汚染海水1の初期ストロンチウム濃度は6.79mg/Lであった。
[比較例6]
市販のアミノリン酸型キレート樹脂(ムロマチケミカル製、ムロマックXMS−5612)のアルカリ土類金属選択吸着材に代えた以外は実施例1と同様にして、吸着材1ml当たりのストロンチウム総吸着量(mg/ml)を算出した。結果を表1に示す。
模擬汚染海水1の初期ストロンチウム濃度は6.79mg/Lであった。
[比較例7]
市販の顆粒状チタン酸ナトリウム(フォータム社製、Sr−treat)のストロンチウム選択吸着材に代えた以外は実施例5と同様にして、吸着材1ml当たりのストロンチウム総吸着量(mg/ml)を算出した。結果を表1に示す。
模擬汚染海水3の初期ストロンチウム濃度は9.60mg/Lであった。
[比較例8]
市販の顆粒状チタン酸ナトリウム(フォータム社製、Sr−treat)のストロンチウム選択吸着材に代えた以外は実施例6と同様にして、吸着材1ml当たりのストロンチウム総吸着量(mg/ml)を算出した。結果を表1に示す。
模擬汚染海水4の初期ストロンチウム濃度は9.85mg/Lであった。
Figure 0006773511

Claims (4)

  1. 平均粒子径が2μm以上8μm以下のゼオライト粉末の表面に、平均粒子径が0.2μm以上1.5μm以下のゼオライト微粒子を有するバインダレスゼオライトを含む平均粒径250〜1,000μmの範囲のバインダレスゼオライト粒子を含む吸着材に対して、放射性ストロンチウムを含有する放射性廃液を通水線流速(LV)1m/h以上40m/h以下、空間速度(SV)200h−1以下で通水して、当該吸着材に放射性ストロンチウムを吸着させることを含む、放射性ストロンチウムを含有する放射性廃液の処理方法。
  2. 前記吸着材は、10cm以上300cm以下の層高となるように吸着塔に充填されている、請求項1に記載の処理方法。
  3. 前記バインダレスゼオライト粒子は、A型又はX型のバインダレスゼオライト粒子である、請求項1又は2に記載の処理方法。
  4. 前記放射性廃液は、Naイオン、Caイオン及びMgイオンから選ばれる一種以上を含む廃液である、請求項1〜3のいずれか1に記載の処理方法。
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