JP6770752B2 - シート製の閉止弁及び閉止弁付きの袋 - Google Patents

シート製の閉止弁及び閉止弁付きの袋 Download PDF

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Description

本発明は、シート製の閉止弁、シート製の閉止弁を備えた食品用脱気袋などの袋に関するものである。
食品やその他の物品を収容するのに柔軟な樹脂製の袋が広く利用されている。特に外気との接触を嫌う物品には、外気を遮断できる樹脂製の密閉袋に収容して保存することが一般に行われている。また、梱包などに用いられる緩衝用材には、空気その他の気体を袋へ充填する、即ち当該気体を収容してクッションとする樹脂製の袋体が利用される。更に、衣服や布団などを収容して袋内の空気を排出することにより、嵩を減らして収納スペースを食わない脱気袋も普及している。
収容物には、気体や液体に限らず、固体であっても、例えば発酵食品など、収容中にガスを発生させるものもある。
上記の密閉袋には、閉止弁を備え、閉止弁を通じて、流体である収納物の取出しや、不要なガスの排出を、外気を袋内に侵入させずに行うものが普及している。
例えば特許文献1には、柔軟性を有する樹脂製シートからなる外装フィルム(1)と弁体シート(2)とを有し、対向する外装フィルム(1a,1b)の両側辺が接着されたサイドシール(3)が形成されたことにより、断面が扁平な略筒状であり、内部に流体通路(P)が設けられたものであり、対向する外装フィルム(1a,1b)に挟まれるようにして、少なくとも1枚の弁体シート(2)が設けられ、この弁体シート(2)の一方側の面である取付面(21)の一部である接着部(21a)は、一方側の外装フィルム(1a)に対して接着されており、この弁体シート(2)の他方側の面である密着面(22)は、この密着面(22)と対向する他方側の外装フィルム(1b)あるいは他方側の外装フィルム(1b)に接着された弁体シート(2’)に対して接近及び離反が可能とされ、密着面(22)が、密着面(22)と対向する上記の各シート(1b,2’)に密着することにより流体通路(P)が閉鎖される逆止弁(V)において、 流体通路(P)の両端である開口部(P1,P2)のうちの一方側である操作側開口部(P2)の、流体通路(P)を挟んだ両側に、各々の外装フィルム(1)の有する剛性よりも、高い剛性を有する持手部(4)が形成されたものであり、上記の操作側開口部(P2)を挟んだ両側の持手部(4)同士を、外装フィルム(1)に沿う方向において接近させることにより、流体通路(P)を強制的に開放可能する逆止弁が示されている。
特許文献1に示された発明は、操作側開口部を挟んだ両側の持手部同士を、外装フィルムに沿う方向において接近させることによって、流体通路を強制的に開放可能とされたことにより、手だけで流体通路を開放することができ、簡便かつ迅速に流体の通過をなすことができるものであって、かつ、見栄えに影響することなく、不慮の流体漏れの起こる可能性の低い逆止弁を提供せんとするものである。
柔軟な樹脂製の袋(図1(A))に設けられる従来の逆止弁の作動のイメージについて、大気圧を0として当該大気圧を基準に、図10を用いて袋内の増加圧力が種々の場合の例を簡単に説明する。
図10中、「内」との表示は袋の収容空間内即ち袋内側を示し、「外」との表示は袋の外側即ち大気側を示す。図示の通り、脱気において、上記「内」側が上流側であり、上記「外」側が下流側である。図10(A)〜(E)において、中央縦に伸びて上記「内」側と「外」側を区画する太線は、袋の内圧と袋外部との圧力差位置であり、袋端部といった弁取付位置を示している。
袋の内圧と外気圧とが均衡した図10(A)の状態から、袋の内圧が外気圧よりも高くなった図10(B)の状態(例として外気圧0に対して内圧+0.5気圧)を経て、内圧が外気圧に対して更に高くなった図10(C)の状態(例として外気圧0に対して内圧+1気圧)にて袋内の気体が脱気弁から排出即ち脱気される。当該脱気により袋の内圧と外気圧との差が縮まり再び図10(B)と同様の比率となる図10(D)の状態(外気圧0に対して内圧+0.5気圧)を経て、再び袋の内圧と外気圧とが均衡するか外気圧より袋の内圧が若干低い図10(E)の状態となる。図10(E)の状態において、弁(弁体)はシート即ちフィルムの自己粘着により通気路を閉鎖している。
図10へ示す通り、従来の逆止弁においても、緩衝材(エア緩衝材)などの空気封入袋や衣類圧縮袋などの脱気袋として、十分な機能を有している。
ところが従来の逆止弁が想定していたものは、逆止弁の開閉時に大きな圧力変動を伴う状態であった。この大きな圧力変動を伴う場合の逆止弁の開発は、次の二つの点を考慮してなされていた。
第一の課題は、逆流を防止する機能であり、逆流時(流路中の流体の圧力差が生じた場合)に、弁を確実に早く閉じるという課題である。
第二の課題は、逆流を防止した状態を長期にわたって維持させるという課題である。
上記の課題を解決するために、逆止弁の通気路内の上流と下流の2か所に弁体を設ける提案もなされている。
例えば、特許文献2は、対向する外装フィルム(43a)(43b)の両側辺が、閉鎖された閉鎖部(43e)(43f)とされることにより、断面が扁平な略筒状の空気通路(41)が形成され、この空気通路(41)の両端側に開口部(43c)(43g)が形成されると共に、内部に弁体シート(42)が設けられた弁において、弁体シート(42)は、前記一方の外装フィルム(43b)に取り付けられた固定部(42a)と、固定部(42a)を中心に可動である第1フラップ部(42b)と第2フラップ部(42c)とを備え、第1フラップ部(42b)は、他方の外装フィルム(43a)の空気通路側の面(43i)に密着することにより、前記空気通路(41)における一端側から他端側への空気の流れを遮断するものであり、かつ、第2フラップ部(42c)は、他方の外装フィルム(43a)の空気通路側の面(43i)に密着することにより、前記空気通路(41)における他端側から一端側への空気の流れを遮断する閉止弁に関するものであり、その図3及び図4には、上流弁部と下流弁部との2つの弁部を備えているものが示されている。
また、特許文献3や4にも、上流弁部と下流弁部との2つの弁部を備えるものが示されている。
これらの特許文献に示される二つの弁部を備えた逆止弁は、上記の第一と第二の課題の課題であって、第一の課題は、逆流を防止する機能を確実に早く発揮させたり、逆流を防止した状態を長期にわたって維持させたりするために、一つの弁部だけでは十分でないため、さらにもう一つの弁部を設けることを提案するものであった。
ところが、近年にあっては、大きな圧力変動を伴う場合は勿論、小さな圧力変動を伴う場合にも対応できる逆止弁の開発が望まれている。このような小さな圧力変動を伴う場合にも対応する逆止弁の開発においては、上述の従来の課題の解決手段では解決できない、新たな課題が浮上した。
この新たな課題は、圧力差が非常に小さい均衡状態における弁の挙動に関するものである。
具体的には、上記図10(C)の状態から、図10(D)の状態、更に図10(E)の状態と変化する際に、弁出口付近の僅かな流体(脱気袋の場合空気など)を吸い込んでしまうという課題があることが発明者によって知見されたった。特に圧力差が非常に小さい均衡状態(上流≒下流)が長く続く場合、弁部の自己粘着だけでは弁出口が閉じ難くなっており、弁を閉鎖できない可能性が増す。
従来の逆止弁が適用されてきた圧縮袋などの場合は、袋を強制的に加圧する、または空気封入袋の場合もノズルなどにてエア(空気)を注入し、袋内の圧力を素早く上昇させることができるので、比較的圧力差を大きく確保でき、均衡状態の時間を短くできる。
これに対して、内容物がガスを発生する場合、当該発生ガスにより、圧力差を生じるもの、例えばコーヒー豆を内容物とする場合、内容量(コーヒー豆)が少ないときには発生するガス量も少なくなり、均衡状態が長くなることがある。
特開2005−219766号公報 特許第3502845号公報 実公平5−42034号公報 特開平2−45373号公報
本発明は、圧力差が大きな場合にはもちろんのこと、圧力差が小さな均衡状態が長く続く場合であっても、逆止弁の機能を有効に発揮することができる閉止弁の提供を課題とする。
本発明は、外側の上下に外装フィルムのそれぞれが配置され、前記外装フィルムの両側辺が閉鎖された閉鎖部を構成し、一端側が順流に対する流入部となり、他端側が前記順流に対する流出部となる、柔軟な略筒状のものであり、前記順流及びその逆方向へ流れる逆流の流路を構成すると共に、前記流路内の流体の移動を規制する弁部を前記流路に備えたシート製の閉鎖弁において、上流弁部と、下流弁部と、バッファ部との三つの領域を備えた閉止弁を提供する。
前記上流弁部は前記順流の上流側に位置し、前記下流弁部は前記上流部よりも前記順流の下流側に位置する。そして、前記上流弁部と前記下流弁部との間が、前記流路内の流体を滞留させるバッファ部を構成する。
前記バッファ部に流体を滞留させるためには、次のように構成する。
第一に、前記バッファ部は、前記下流弁部よりも、前記流路の閉鎖性が低くなるように構成される。
第二に、前記上流弁部は、前記下流弁部よりも、前記流路の閉鎖性が低くなるように構成される。
また、上記の第二の構成に変えて或いは加えて、第三に、前記バッファ部は、前記上流弁部と前記下流弁部との少なくともいずれか一方よりも、前記流路の前記流体の流れ方向の長さが長くなるように構成される。
本発明の実施に際して、前記弁部のうち少なくとも前記上流弁部は、前記順流時に開いて前記逆流時に閉じる逆止弁を構成する少なくとも1枚のフィルムを弁体フィルムとして備えているものとすることもできる。前記弁体フィルムは、その上面に重ねられたフィルムとの間が開放又は密着することにより、前記流路の開閉が行われるものであり、前記弁体フィルムは、その下面に重ねられたフィルムとの間が、その上流側において密閉状態に固定され、その下流側において前記バッファ部に導通していることによって、前記弁体フィルムとその下面に重ねられた前記フィルムとの間がバッファ連続部を構成する。
また、本発明の実施に際して、前記弁体フィルムは、前記上流弁部のみが備え、前記下流弁部が備えいないものであり、前記弁体フィルムの下流端と前記外装フィルムの下流端との間に先端空間が配置され、前記先端空間は、上下の前記外装フィルム間が直接対向する空間であり、前記バッファ部を構成する低閉鎖性空間と、その下流側に位置して前記下流弁部を構成する高閉鎖性空間とを備えているものとすることもできる。
前記流路の閉鎖性は、前記流路の流路幅と前記流路を構成する前記フィルム間の粘着性によって大きく左右される。従って、具体的な手段として、前記流路の流路幅を、前記下流弁部の方が前記バッファ部及び前記上流弁部よりも狭いものとして実施することができる。
また、前記フィルム間の粘着性を、前記バッファ部の方が前記上流弁部及び前記下流弁部よりも低いものとして実施することができる。
本発明に係る閉止弁は、袋に装着して用いることができる。具体的には、袋と、前記袋の収容空間を構成するシートに固定された前記閉止弁とを備え、前記上流弁部は上流弁フィルムを備え、前記上流弁フィルムは一方の前記外装フィルムに固定された固定部と、前記固定部から前記流出部へ向けて伸びるフラップ部とを備えた逆止弁であり、前記固定部は、前記順流の流れ方向において、前記袋を構成する前記シート同士をシールして前記収容空間の内外を分ける前記袋のシール部である圧力差位置と同じ位置か、それよりも下流側に配置されていることを特徴とする袋を本発明は提供する。
なお本発明において、上下は相対的な位置関係を示すに止まり、絶対的な位置を特定するものではない。具体的には閉止弁は、様々な向きで袋に取り付けられるものであり、袋自体も様々な向きで用いられるものであり、何の向きで用いられるものであっても本発明に規定する相対的な位置関係を満たすものであれば、本発明の実施と考えられるべきである。
本発明は、圧力差が大きな場合にはもちろんのこと、圧力差が小さな均衡状態が長く続く場合であっても、逆止弁の機能を有効に発揮することができる閉止弁とこれを備えた袋を提供することができたものである。
(A)は第1の実施の形態に係る閉止弁を取り付けた袋の全体平面図、(B)は同閉止弁の拡大平面図。 (A)は同閉止弁の斜視図、(B)は同閉止弁の略縦断面図。 (A)は図2(B)のx−x断面図、(B)は同閉止弁の作動状態を示す略縦断面図。 (A)は同閉止弁の分解斜視図、(B)は(A)の同閉止弁を袋に設ける過程を示す略斜視図。 (A)〜(F)は同閉止弁の動作を示す説明図。 (A)は図1(A)の密閉袋の変更例を示す全体平面図、(B)は同密閉袋に設けた閉止弁の変更例を示す拡大平面図。 (A)は第2の実施の形態に係る閉止弁を示す略縦断面図、(B)は第3の実施の形態を示す略縦断面図。 (A)は第3の実施の形態に係る閉止弁の分解斜視図、(B)は同閉止弁を完成後に袋へ取り付けた状態を示す平面図。 (A)は第4の実施の形態に係る閉止弁の断面図、(B)は同閉止弁の平面図、(C)は同閉止弁の変更例を示す平面図、(D)は同閉止弁の他の変更例を示す平面図、(E)は同断面図。 (A)〜(E)は従来の閉止弁の動作を示す斜視図。
以下に、図面に基づき本願発明の実施の形態を説明する。
この例は、本発明に係る閉止弁vを脱気弁として、当該閉止弁vを備えた密閉袋wについて説明する。特に上記脱気弁を設けた食品用収納用の袋を上記密閉袋wとして、図1(A)へ全体図(平面図)を例示する。図1(B)は図1(A)の密閉袋wに設けた本発明に係る閉止弁vの拡大平面図である。
(密閉袋w)
上記の食品用袋である袋は、柔軟な樹脂性の密閉袋wである。
図1(A)へ示す通り、この例では、密閉袋wは、略矩形の上シートw1と下シートw2の2枚のシートを重ね、前記矩形の3辺w3,w4,w5をシールして閉鎖し、袋としたものである。上シートw1と下シートw2とは、夫々ポリエチレンに代表される柔軟な合成樹脂にて形成されたシートである。図1(A)(B)の網掛けで示す部分が、上記シールを施されたシール部hである。シール部hの形成は、ヒートシールにて行うことができる。
上記において、閉鎖されずに開放された残りの1辺w6は、密閉袋wの開口部(以下必要に応じて開口部w6と呼ぶ。)とされ、ファスナw7が設けられる。ファスナw7には、合成樹脂製の袋開口部の閉鎖において用いられる、周知のものを採用すればよい。例えば、この例で、ファスナw7は、上記開口部w6とされる1辺の略全長に渡って設けられた凹凸で構成され、凹凸同士の嵌め合いにて開閉自在に開口部の閉鎖を行う。
尚、密閉袋wを図1(A)へ示す略矩形のものに限定するものではなく、密閉袋wの形状・寸法に特に制限はない。例えば四角形以外の多角形や、円形やその他の流線形状として実施することができる。
密閉袋wの閉鎖された上記3辺のうちの1辺に上記脱気弁である閉止弁vが設けられている。
上シートw1と下シートw2のヒートシール前において、上シートw1と下シートw2の上記1辺間に閉止弁vを挟んで上記ヒートシールを施すことにより、閉止弁vを密閉袋wへ取り付けることができる。
この例では、密閉袋wは、脱気袋であり、例えば、コーヒーや発酵食品など保存中ガスを発生する食品や、減圧して嵩を低減させる衣類や布団などを収容物として、密閉袋wの内部空間即ち収容空間w0へ収容するものである。この収容物は、上記ヒートシール後、ファスナw7を開いて開口部w6から収容空間w0内へ収容される。
この他上記ヒートシール前の上シートw1と下シートw2の間へ収容物を配置した後上記ヒートシールを行うものとしてもよい。この場合、上記ファスナw7が設けられた上記1辺w6も、ヒートシールされるものとし、需要者の開封にて開口部w6が密閉袋に形成され、開封後はファスナw7にて開口部w6を閉鎖するものとすればよい。
上記シール部hを境として、密閉袋wの収容空間w0側を袋内側とし、収容空間w0の外側を袋外側として説明を続ける。
(閉止弁v)
閉止弁vは、柔軟で扁平な略筒状のものであり、筒状の閉止弁vの内部空間を流体(本例では空気)の流路v0として密閉袋wの収容空間w0と密閉袋wの袋外側との間の流体の移動を可能とする。閉止弁vは上記流路v0の流体の移動を規制する、上流弁部aと下流弁部cとを備える(図1(B))。
閉止弁vを密閉袋wの上記袋内側から袋外側へ気体を排出する脱気弁とするこの例において、上記流路は、袋内側を上流側とし袋外側を下流側とする。上流弁部aは下流弁部cよりも上流側に配置される。閉止弁vにおいて上流側の上流弁部aと下流側の下流弁部cとの間の部分が流体を滞留させるバッファ部bを構成する。特に上流弁部aは、密閉袋wの内圧と外圧の圧力差位置に設けられる。圧力差位置とは、この例では密閉袋wにおける閉止弁vの取り付け位置であり、シール部hと一致する。
(第1の実施の形態の具体的な態様)
具体的には、閉止弁vは、ポリエチレンに代表される柔軟な合成樹脂製のフィルムを外装フィルム1として、当該外装フィルム1を2枚重ねたものである。
以下必要に応じて、図2(A)(B)の上方に配置された外装フィルム1を上外装フィルム1aと呼び、その下方に配置された外装フィルム1を下外装フィルム1bと呼ぶ。
図1(B)及び図2(A)へ示す通り、重ねられて対向する外装フィルム1a,1bの両側辺は閉鎖された閉鎖部2とされる。この例では、閉鎖部2はサイドシールとしてシールされた部分である(以下サイドシール部2と呼ぶ)。サイドシール部2の形成は、ヒートシールなどの周知の手段にて行えばよい。サイドシール部2の形成により、重ねられた外装フィルム1は、両端が開口する扁平な筒状とされる。上外装フィルム1aと下外装フィルム1bとの間が、流体の通路(流路v0)となる。外装フィルム1の上記両端の開口については、閉止弁vが密閉袋wへ取り付けられた状態において、一端側が密閉袋wの内側に開口する流入部12となり、他の一端側が密閉袋wの袋外側にて開口する流出部13となる。
なお、本発明において、上流と下流、流入と流出は、特に断りがない限り、いずれも閉鎖弁が流体の通過を許す順流の流れ方向を基準とするものであり、その逆方向へ流れる逆流の流れ方向を基準とする場合にはその旨を明示する。
上流弁部aは、流路v0中上記の通り圧力差位置である、密閉袋wの袋外側から袋内側を画する上記シール部hを含む領域に位置する。
上記上流弁部aは、流路v0の上流側から下流側への流体の移動即ち順流を通過させ、下流側から上流側への流体の移動即ち逆流を規制する逆止弁である。図2(B)へ示す通り、上流弁部aは、ポリエチレンに代表される合成樹脂製の弁体フィルムを備える。以下必要に応じて上流弁部aの弁体フィルムを上流弁フィルム3と呼ぶ。
上流弁フィルム3は、上外装フィルム1aと下外装フィルム1bとの間に配置されており、上流弁フィルム3の上面は、その上流側及び下流側において、上外装フィルム1aと固定されずに解放されている。上流弁フィルム3の下面は、その上流側において下外装フィルム1bと密閉状態に固定され、その下流側においては解放されている。
より詳しくは、上流弁フィルム3は、弁の開閉動作を行うフラップ部31と、フラップ部31を下外装フィルム1bへ固定する固定部32とを有する。
この上流弁フィルム3は、流路v0の圧力変動に応じて上下に動くもので、上流弁フィルム3(フラップ部31)の上面が、上外装フィルム1aの下面へ密着することによって流路v0を遮断し、上流弁フィルム3(フラップ部31)の上面が上外装フィルム1aの下面から開放されることにより、流路v0を開くものである。
図4(A)へ示す通り、サイドシール部2形成前の、上外装フィルム1aと下外装フィルム1bとの間に上流弁フィルム3を挟んで、サイドシール部2を形成することにて、上外装フィルム1aと下外装フィルム1bとの固着と共に両外装フィルム1間に上流弁フィルム3を取り付けることができる。図4(A)において、斑点を伏した領域がサイドシール部2にて固着される部分である。
後述する非溶着フィルム33は、上流弁フィルム3を上下の外装フィルム1の間へ取り付ける前に、上流弁フィルム3へ設けておく。
上記サイドシール部2にて一体にされた上外装フィルム1aと上流弁フィルム3と下外装フィルム1bを、密閉袋w形成時の上シートw1と下シートw2の上記ヒートシールの際、上シートw1と下シートw2との間に挿入し(図4(B))当該ヒートシールを行うことによって、密閉袋wの形成と、閉止弁vへの上流弁部aの形成と、閉止弁vの密閉袋wへの取り付けとを同時に行うことができる(図2(A))。即ちシール部hのヒートシールにて上流弁フィルム3の固定部32が形成される。従って、上流弁フィルム3において固定部32が圧力差位置を示すものとなる。
密閉袋wへの取り付け前の状態では、固定部32は形成されておらず、上流弁フィルム3は、上下の外装フィルム1に対してサイドシール部2にて固定されているに止まる。
そして密閉袋wのシール部hを形成する際に、そのヒートシールによって、固定部32が形成される。その際、シール部hのヒートシールによって、上流弁フィルム3の固定部32と反対側の上面が上外装フィルム1aと溶着しないように、上流弁フィルム3の上面には非溶着フィルム33が配置されている(図1(B)、図2、図3及び図4)。
非溶着フィルム33は、シール部hのヒートシール温度では熱溶着しないフィルムであり、上外装フィルム1aとの溶着するのを阻止する。非溶着フィルム33自身は、熱溶着する溶着フィルム34(図3(B))を介して、上流弁フィルム3に固定されている。溶着フィルム34はラミネートにより、非溶着フィルム33に重ね合わされている。ラミネートの方法としては、接着剤を用いるなど、ヒートシール以外の周知の方法を採用する。
また、非溶着フィルム33に代えて、耐熱インクを塗布しておくこともできる。
図1(B)へ一点鎖線で示す通り、サイドシール部2による上記シールを阻害しないように、非溶着フィルム33は、上記サイドシール部2に掛からない範囲で上流弁フィルム3に設けられる。この例では、非溶着フィルム33は、サイドシール部2間の間隔と略同じ横幅を備える(図1(B)及び図3(A))。但し、サイドシール部2によるシールを阻害しない範囲であれば、非溶着フィルム33がサイドシール部2へ重なるものを除外するものではない。
また図6(B)へ示す通り、非溶着フィルム33が、サイドシール部2へ重なり、サイドシール部2によるシールが途切れるものとなるものであっても、密閉袋wの閉止弁vを取り付ける1辺w5に対し、シール部hよりも袋外側へ延設された延設部w8を設けると共に、シール部hと交差して上記サイドシール部2に接しサイドシール部と並行に伸びる補助シール部h1を設けて、外装フィルム1の側辺を閉鎖するようにして実施しても構わない。図6(A)(B)へ示す通り、補助シール部h1は、密閉袋wの袋内側から上記延設部w8に掛けて設けられる。補助シール部h1は、シール部hと共に密閉袋w形成時に上シートw1及び下シートw2へヒートシールにより形成することができる。
上下の外装フィルム1と上流弁フィルム3は、ポリエチレンに代表される合成樹脂製フィルム単体又は積層体にて構成され得るが、流路v0内面を構成する面(即ち上外装フィルム1aの下面と下外装フィルム1bの上面と上流弁フィルム3の上面)は、自己粘着性がある面とすることが好ましい。自己粘着性がある面を一方に備えたフィルムは、ポリエチレンなどのフィルム基材とエチレン酢酸ビニル共重合樹脂(EVA)等の自己粘着性を有する熱可塑性樹脂とを共押出しした共押型の他、ポリエチレンなどのフィルム基材に粘着剤をコーティングした塗工型などを採用することができる。
(上流弁部a)
上流弁部aは、前述した上流弁フィルム3を備えた逆止弁として実施されており、図3(B)へ示す通り、上流弁フィルム3のフラップ部31の上面は、対向する上外装フィルム1aの下面へ密着し、閉止弁vを閉弁状態とする。
上流弁フィルム3が固定されている下外装フィルム1bの上面に粘着して開弁動作が害されないことを目的として、図3(B)に示すように、フラップ部31の下面には当該外装フィルム1(下外装フィルム1b)を臨む面へ難粘着部分35を設けて実施することが出来るが(図3(B))、難粘着部分35を設けずに実施してもかまわない。
(バッファ部b)
以上説明した形態は、従来の閉止弁(逆止弁)であっても備えた形態であると言えるが、本発明の閉止弁の特徴は、図2(B)へ示す通り、弁部として、上流弁部aと、上流部よりも下流側に位置する下流弁部cの少なくとも2つの弁部を備え、上流弁部aと下流弁部cに、流路v0内の流体を滞留させるバッファ部bを設ける点である。
バッファ部bにおいては、上下の両外装フィルム1同士が直接対向しており、流路v0内面を構成する面(即ち上外装フィルム1aの下面と下外装フィルム1bの上面)は、前述の通り自己粘着性がある面となっているが、両外装フィルム1の一方又は両方には、難粘着部4が設けられている。難粘着部4は、自己粘着性がある面同士が対向する状態よりも、粘着し難い状態とするものである。難粘着部4は、粘着性を備えず、両外装フィルム1同士がくっ付くのを防ぐ。
図2(B)及び図3(A)へ示すように、この例では難粘着部4は、上外装フィルム1aの下面に設けられているが、下外装フィルム1bの上面に設けてもよく、また上外装フィルム1aと下外装フィルム1bの双方に設けて実施することもできる。これによって、バッファ部bにおける内圧の上昇に伴い、バッファ部bは流体の滞留する膨らんだ空間を提供する。
難粘着部4は、外装フィルム1へ塗布することにより、外装フィルム1の自己粘着性を低下させる周知のインクを用いて形成することができる。但し、このようなインク以外に他のフィルムを配置するなどの他の手段により、難粘着部4を形成するものとしてもよい。尚、図2(B)において、難粘着部4の配置を分かり易くするため、難粘着部4の厚みを他の構成部材に比べて実際より大きく強調して描いている。
(下流弁部c)
下流弁部cは、この例では弁体フィルムを備えていない。また、下流弁部cにおいて、外装フィルム1は、バッファ部bのような難粘着部4も備えない。よって、下流弁部cは、自己粘着性がある上外装フィルム1aの下面と自己粘着性がある下外装フィルム1bの上面とが直接対向しており、両者が粘着部5として密着し合い、上下の両外装フィルム1間を閉鎖する(図3(B))。
上記密着によって、下流弁部cは、流体の上記順流と共に逆流も制限する。下流弁部cは、流体からの圧力受けて開弁する。従って上記バッファ部bにおける流路v0の内圧が、下流弁部cの下流側より高くならないと、下流弁部cは上記自己粘着により、閉弁状態を維持する。この例では、流体は気体であるので、バッファ部bの内圧が、外気圧よりも高くならないと、下流弁部cは閉弁しているのである。
(流路の閉鎖性)
流路の閉鎖性は、流路v0を構成する上下に対向するフィルムの厚みや、柔軟性や、形状などにも左右されるが、これを左右する最も大きな要因として、粘着性と流路の幅との二つの要因を上げることができる。
第一の要因である粘着性は、流路v0を構成する上下に対向するフィルムのもつ粘着性の高低であって、粘着性が高い方が流路の閉鎖性が高く、粘着性が低い方が流路の閉鎖性が低い。粘着性はT型剥離強度試験でも図ることはできるが、筒状体の開通試験(上下に対向するフィルムによって筒状体を作製し、これらのフィルムを所定の範囲を所定の力で押さえて密着させた後、筒状体の一端から流体を導入し、他端に抜けた時の流体の圧力を計測する試験)でも図ることができる。
第二の要因である流路の幅は、流路の幅(即ち、流路v0中の流体の流れ方向に直交する方向における距離)の長短であって、粘着性が同じ場合には、流路の幅が小さい方が流路の閉鎖性が高い。
(閉止弁vの動作)
図5を参照して、閉止弁vの動作について簡単に説明する。ここでは、各弁部の構造の詳細については省略し作用のみに焦点を絞って説明する。尚、ここで上流側とは流体の流路v0においてバッファ部bよりも上流側を指し、下流側とは上記流路v0においてバッファ部bよりも下流側を指す。
図5(A)へ示す通り、使用初期の密閉袋wの袋内側と袋外側で圧力が均衡している状態において、流路v0内での流体の移動はなく、上流弁部aも下流弁部cも閉弁し、バッファ部bも縮んで両外装フィルム1間の幅を狭めている。
上流側の圧力が上昇し、内圧について上流側>バッファ部b=下流側、例えば、内圧の増加比a:b:cが+1:0:0(気圧)となると、図5(B)へ示す通り、上流側の上流弁部aは開弁する。上流弁部aの開弁により図5(C)へ示すようにバッファ部bへ流体が流入し、下流弁部cの閉弁状態においてバッファ部bが膨らむ。バッファ部bは、流路v0の袋外側区間へ配置されているため、袋内側区間のような密閉袋wの内圧の影響を外装フィルム1の表面側から受けることなく、比較的自由に膨らむことができ、バッファとして流体を滞留させる機能を十分発揮することができる。
バッファ部bの内圧が上昇し、流路v0の内圧が上流側≧バッファ部b≧下流側の状態を経て、上流側=バッファ部b>下流側例えば内圧の増加比a:b:cが+1:+1:0の状態となり、図5(D)へ示す通り上流弁部aと共に下流弁部cが開弁し脱気が始まる。
脱気により上流側の圧力が低減すると、図5(E)へ示す通り、下流弁部cが開弁した状態において上流弁部aは閉弁し、上流側とバッファ部bの内圧が均衡状態へ移行する。即ち内圧が上流側≦バッファ部b>下流側の状態例えば内圧の増加比+0.5:+1:0の状態を経て、更に上流側=バッファ部≧下流側の状態例えば内圧の増加比0(−1):+0.5:0の状態へ移行する。最終的にバッファ部bと下流側の内圧が均衡する。即ち、図5(F)へ示す上流側=バッファ部b=下流側或いは上流側≦バッファ部b=下流側の状態例えば内圧の増加比0(−1):0:0の状態となる。
図5(E)及び図5(F)の何れの均衡状態おいても、上流弁部aを境界とする袋内側区間と袋外側区間の圧力差が、図10(E)へ示す従来のものにおける均衡状態よりも大きいので、流路v0の遮断も、図10に示す従来のものに比して行い易い。
なお、図5(E)に示す上流側とバッファ部bの均衡時において、バッファ部bからその上流側へ僅かな逆流が発生する可能性はあるが、バッファ部b中の流体はバッファ部よりバッファ部に滞留するまでは上流側にあった流体である。従って、袋外側からの流体を侵入させるような問題はない。
次に図5(F)に示すバッファ部bとバッファ部より下流側との均衡状態においては、当該下流側(脱気袋の場合大気)の流体がバッファ部へ向けて僅かに逆流する可能性があるが、このとき上流弁部aが閉じられ流路を閉鎖しているため、袋内側への逆流は生じ難い。
そして次作動時即ち下流弁部の開弁時には、バッファ部より下流側からバッファ部へ侵入した流体は再びバッファ部の下流側に排出され、バッファ部にはバッファ部よりも上流側にあった流体が満たされる。
よって、上記何れの均衡状態でも、袋内への外部流体の逆流を抑制することができる。
そして、特に本発明に係る袋では、流路中において、バッファ部は、袋の外側区間に配置されるので、筒状の閉止弁において、袋の内圧の影響を受けずに拡縮することができる。従って、本発明では、上記効果をより顕著に発揮することができる。
(バッファ部bを機能させる手段)
バッファ部bにその機能を有効に発揮させるためには、順流時において(収容空間w0から流路v0を通って外部に抜ける時において)バッファ部bが流体によって膨らむように構成する必要がある。
従って、その第一の手段として、バッファ部bは、下流弁部cよりも、流路の閉鎖性が低くなるように構成することが必要となり、より好ましくは上流弁部a及び下流弁部cの双方よりも、流路の閉鎖性が低くなるように構成する。
この第1の実施の形態では、上流弁部aとバッファ部bと下流弁部cとは、流路v0の幅は等しいため、閉鎖性は、粘着性によって決定される。
この実施の形態では、流路の閉鎖性は、上流弁部aと下流弁部cとは等しく、難粘着部4が有るバッファ部bの閉鎖性は両弁部a、cよりも低い。
なお、バッファ部bに難粘着部4を設けずに実施することで、上流弁部aとバッファ部bと下流弁部cとの粘着性を等しくした場合には、バッファ部bの流路v0の幅を下流弁部cよりも広くして実施することができ、より好ましくは上流弁部a及び下流弁部cの双方より広くして実施することができる。
第二の手段として、流体の流出時(収容空間w0の内圧が上昇するなどして、上流弁部aが開いた時)、バッファ部bに流体が導入された直後に下流弁部cも開いてしまうと、バッファ部bが流体によって膨らまない場合があるため、これを防ぐ手段を講じる。
この第二の手段として、この実施の形態では、バッファ部bに十分な長さを与えるものである。
具体的には、バッファ部bは、上流弁部aと下流弁部cとの少なくともいずれか一方よりも、流路v0の流体の流れ方向の長さが長くなるように構成するものであり、より望ましくは、上流弁部aと下流弁部cとの双方よりも、流路v0の流体の流れ方向の長さが長くなるように構成する。
図2(B)に示すように、上流弁部a及び下流弁部cの長さは、弁部として流路を閉鎖する機能を果たす部分の長さを言うものであり、上流弁部aでは、固定部32よりも下流側のフラップ部31の領域であって難粘着部4と重ならない領域の長さである。バッファ部bの長さは難粘着部4の設けられた領域の長さである。下流弁部cの長さは、難粘着部4よりも下流側の粘着部5の設けられた領域の長さである。
この実施の形態では、バッファ部bは、上流弁部aと下流弁部cとの双方よりも、流路v0の流体の流れ方向の長さが長くなるように構成されている。
(バッファ連続部d)
なお、上流弁フィルム3は、その下面に重ねられた下外装フィルム1bとの間が、その上流側において固定部32によって密閉状態とされ、その下流側においてバッファ部bに導通している。これによって、バッファ部bに入った流体の一部は、図3(B)に示すように、上流弁フィルム3と下外装フィルム1bとの間の空間にも導入される場合があり、以下の説明では、当該空間をバッファ連続部dとして説明する。
(第2の実施の形態)
図7(A)へ示す通り、下流弁部cは、上流弁部aと同様、弁体フィルムを備えるものとしても実施できる。具体的には、下流弁部cにおいて、外装フィルム1の一方に、上記弁体フィルムとして下流弁フィルム6が固定されている。下流弁フィルム6は、上記フラップ部31及び固定部32と同様の機能を有する副フラップ部61及び副固定部62を備える。即ち、下流弁部cにおいて、副固定部62により下流弁フィルム6が下外装フィルム1bの上面へ固定されている。副固定部62から下流側に向けて副フラップ部61は伸びている。
また副フラップ部61には、上記非溶着フィルム33と同様の副非溶着フィルム63が設けられている。
副固定部62は、密閉袋wへ取り付け前の閉止弁v製造時に、下流弁フィルム6が取り付けられる一方の外装フィルム1(この例では下外装フィルム1b)の表面側から周知の熱シール装置でヒートシールを施すことにより、平面視において矩形の副フラップ部61を横断する副固定部62を形成することができる(第3の実施の形態で参照する図8(B)へ、副フラップ部61の平面視した状態を示す)。
図7(A)に示す第2の実施の形態においても、流路v0の内面を構成する上外装フィルム1aの下面と下外装フィルム1bの上面は粘着部5として前述の自己粘着性を備える。他方、それぞれの反対の面(具体的には、上外装フィルム1aの上面と下外装フィルム1bの下面)は、上記自己粘着性を備えなくてもよい。
また、下流弁フィルム6は、上流弁フィルム3と同様に、その上面は自己粘着性を備える。他方、それぞれの反対の面(具体的には、下流弁フィルム6と上流弁フィルム3の下面)は、上記自己粘着性を備えなくてもよい。
第2の実施の形態において、特に言及しなかった事項については、上記第1の実施の形態と同様である。
(第3の実施の形態)
この例では、図7(B)及び図8(A)(B)へ示す通り、外装フィルム1の夫々は、互いに別体に形成された第1構成フィルム10と第2構成フィルム11とにて構成されている。
即ち、上外装フィルム1aは、上第1構成フィルム10aと上第2構成フィルム11aの2枚のフィルムにて構成され、下外装フィルム1bは、下第1構成フィルム10bと上第2構成フィルム11bとにて構成されている。上第1構成フィルム10aと下第1構成フィルム10bとは重ねられ、側部がサイドシール部20にてシールされた扁平な筒とされる。上第2構成フィルム11aと下第2構成フィルム11bも重ねられ、側部が副サイドシール部21にてシールされた扁平な筒とされる(図8(B))。閉止弁vを分解した状態を示す図8(A)において、濃い(密な)斑点箇所は上記サイドシール部20とされる領域を示し、薄い(疎な)斑点箇所は上記副サイドシール部21とされる領域を示している。
第2構成フィルム11の構成する上記筒は第1構成フィルム10の構成する筒より筒径が大きい。図8(B)へ示すように、流路v0を横切る横幅について、第1構成フィルム10より第2構成フィルム11のほうが大きいのである。
上第1構成フィルム10aと下第1構成フィルム10bとの間が流路v0の一部を提供し、上第2構成フィルム11aと下第2構成フィルム11bとの間も流路v0の他の一部を提供する。
即ち、第2構成フィルム11の夫々は、前記圧力差位置にて第1構成フィルム10の夫々へ直接又は密閉袋wの一部分を介して間接的に接続されて、第1構成フィルム10から流路v0を袋外側に向け延長する流路v0の他の一部を提供する。この例では、第2構成フィルム11は、シール部hにて密閉袋wに固定されて、間接的に第1構成フィルム10へ接続されている(図7(B)及び図8(B))。但し、第2構成フィルム11は、直接第1構成フィルム10へ固定するものとしても実施できる。
第2構成フィルム11の夫々は、袋外側に配置され、提供する流路v0を袋外側の区間とする。
図7(B)及び図8(B)へ示す通り、上第1構成フィルム10aと下第1構成フィルム10b上の非溶着フィルム33とが前述の流入部12を提供し、上下の第2構成フィルム11,11は前述の流出部13を提供する。上下の第1構成フィルム10,10は、前記圧力差位置から袋外側へ向け伸びて第2構成フィルム11,11間へ内装される内装部14を備える。上流弁フィルム3は一方の第1構成フィルム10(下第1構成フィルム10b)の上方に配置され固定ている。下流弁フィルム6は、一方の第2構成フィルム11(下第2構成フィルム11b)の上方に配置され固定ている。
この例では、上記の通り下流弁部cは下流弁フィルム6を備えるものとしたが、第1の実施の形態と同様、下流弁フィルム6を備えないものとしても実施できる。
この実施の形態において、内装部14の先端と下流弁フィルム6との間の難粘着部4の領域をバッファ部bとする。
図7(B)へ示す通り、内装部14における上第1構成フィルム10aの上面と当該上面と対面する上第2構成フィルム11aの下面との間、及び、内装部14における下第1構成フィルム10bの下面と前記下第2構成フィルム11bの上面との間は、バッファ連続部dとなる。バッファ連続部dは、バッファ部bと導通してその一部の流体が流れ込むものである。
図7(B)の例において、上第1構成フィルム10a下面の自己粘着性は、上第1構成フィルム10a上面の自己粘着性よりも大きい。下第2構成フィルム11b上面は自己粘着性を持たない。上第1構成フィルム10a上面の自己粘着性は、上第1構成フィルム10a下面の自己粘着性よりも小さいものであるが、下第2構成フィルム11b上面の自己粘着性よりも大きい。従って相対的には、上第1構成フィルム10a下面の自己粘着性を大とすると、上第1構成フィルム10a上面の自己粘着性は、中程度の自己粘着性を備え、下第2構成フィルム11b上面の自己粘着性は小となる。自己粘着性に関し上記に従って説明すると、上流弁フィルム3の少なくとも非溶着フィルム33と反対側の面は、中程度の自己粘着性を備える。また、内装部14において、下第1構成フィルム10b下面も中程度の自己粘着性を備える。下第1構成フィルム10bの上面の自己粘着性は大である。
この第3の実施の形態において下流弁フィルム6の自己粘着性については、第2の実施の形態で説明したものと同様である。
この他、第3の実施の形態において、特に言及しなかった事項については、上記第1及び第2の実施の形態と同様である。
(第4の実施の形態)
第4の実施の形態について、図9を参照して説明する。
図9(A)は第4の実施の形態に係る閉止弁の断面図で(B)は同平面図である。
この閉止弁は、第1の実施の形態の変更したもので、主な相違点のみを説明し、同一の符号を付して説明を行わない点は第1の実施の形態の説明と実質的に同じとする。
まず、流入部12の構造について、この例では袋wの収容空間w0の内部に、平面状に開口しているものである。上外装フィルム1aが収容空間w0の内部に長く伸ばされており、その下方に不織布などのフィルター51が配置されている。収容空間w0の内部の上外装フィルム1aとフィルター51とはほぼ同じ大きさ同じ形状とされており、その周囲がフィルター固定部52のヒートシールによって固定されている。収容空間w0の内部の流体はフィルター51を通って流路v0内部に導入されることにより、微粉末などが閉止弁内に導入されたり外部に流出したりすることを防ぐことができる。
上流弁フィルム3は、この例では、シール部hの位置よりも袋wの外側にあるフィルター51とフィルター固定部52で固定されているもので、フィルター固定部52が固定部32を兼ねるものとなる。上流弁フィルム3は、このフィルター固定部52兼固定部32の下流側がフラップ部31となっている。また上流弁フィルム3は、上外装フィルム1aと下外装フィルム1bと一緒に、袋wの上シートw1と下シートw2との間に挟まれてシール部hで固定されている。
製造工程は問わないが、この構造によって、上流弁フィルム3がフィルター固定部52によってフィルター51と固定されている状態の閉止弁vが、袋wの上シートw1と下シートw2との間に挿入されてヒートシールされることができる。フィルター固定部52とシール部hの位置とは、いずれが外側であっても構わないし同一であっても構わないが、同一にした場合はヒートシール性が低下する場合があるため、シール位置を異なるようにしておく方が好ましい。
この例では、フィルター固定部52がシール部hの位置よりも袋wの外にあるため、上流弁部aは、フィルター固定部52のヒートシールよりも下流側となる。
なお、この流入部12の構造は、先に示した各実施の形態においても採用することができる。
(バッファ部bと下流弁部c)
次に、この例では、バッファ部bは、外装フィルム1(上外装フィルム1aと下外装フィルム1b)に難粘着部4を備えておらず、共に、自己粘着性がある上外装フィルム1aの下面と自己粘着性がある下外装フィルム1bの上面とが直接対向しており、両者が粘着部5として密着し合うものである。従って、この点では、バッファ部bと下流弁部cとは上下の両外装フィルム1間を閉鎖する点で差異がない。
言い換えれば、バッファ部bと下流弁部cは、弁体フィルムである上流弁フィルム3の下流端と外装フィルム1(上外装フィルム1aと下外装フィルム1b)の下流端との間の先端空間を構成している点で共通する。
この先端空間は、その閉鎖性の高低によって、その下流弁部cを構成する高閉鎖性空間と、バッファ部bを構成する低閉鎖性空間とに区分される。具体的には、下流弁部cは、弁体フィルムを備えていないが流路v0の幅が最も小さな部分であり、バッファ部bは、下流弁部cを構成する高閉鎖性空間よりも流路v0の幅が大きな部分である。この例では図9(B)に示すように、下流弁ポイントシール53を流路v0の中央に設けることによって、流路の幅を狭めて、閉鎖性を高めている。
より詳しくは、先に述べたように流路の閉鎖性は、流路v0を構成する上下に対向するフィルムの厚みや、柔軟性や、形状などにも左右されるが、これを左右する最も大きな要因として、粘着性と流路の幅との二つの要因を上げることができる。
第一の要因である粘着性では、バッファ部bと下流弁部cは同等の粘着性がある。
第二の要因である流路の幅は、流路の幅(即ち、流路v0中の流体の流れ方向に直交する方向における距離)が、下流弁部cはバッファ部bよりも小さいため、流路の閉鎖性が高い。
なお、上流弁フィルム3は、その上面が自己粘着性があり、上外装フィルム1aの下面と対向している点で、バッファ部b及び下流弁部cと同等の粘着性がある。また、流路の幅は、バッファ部bと同じく、下流弁部cよりも大きい。従って流路の閉鎖性は、下流弁部cが最も高く、上流弁部aとバッファ部bとはほぼ等しい。
(バッファ部bを機能させる手段)
先に述べたように、バッファ部bにその機能を有効に発揮させるためには、順流時において(収容空間w0から流路v0を通って外部に抜ける時において)バッファ部bが流体によって膨らむように構成する必要がある。
従って、その第一の手段として、バッファ部bは、下流弁部cよりも、流路の閉鎖性が低くなるように構成することが必要となり、より好ましくは上流弁部a及び下流弁部cの双方よりも、流路の閉鎖性が低くなるように構成する。
第二の手段として、流体の流出時(収容空間w0の内圧が上昇するなどして、上流弁部aが開いた時)、バッファ部bに流体が導入された直後に下流弁部cも開いてしまうと、バッファ部bが流体によって膨らまない場合があるため、これを防ぐ手段を講じる必要がある。
この第二の手段を満たす具体的手段として、この実施の形態では、下流弁部cの閉鎖性を上流弁部aよりも高いものとした。
この二つの手段をまとめれば、下流弁部cの閉鎖性が上流弁部a及びバッファ部bの双方よりも、高くなるように構成するもので、この実施の形態では、下流弁ポイントシール53を設けることによって、流路の幅を最も小さくしたものである。
これによって、比較的圧力差が小さな条件では、上流弁部a及びバッファ部bの双方が開く流体圧まで袋wの内圧が上昇しても、閉鎖性の高い下流弁部cは開かない。これによって、バッファ部bの長さが短い場合にあっても、バッファ部b内で流体が止まり膨らむものである。バッファ部bに入った流体は、上流弁フィルム3と下外装フィルム1bとの間のバッファ連続部dにもその一部が流れ込む。
なお、バッファ部bと下流弁部cとの流路v0の流れ方向における長さは、上記の作用を発揮することを条件に設定することができるが、それぞれ少なくとも2mmの長さ、より好ましくは3mm以上の長さとすることが適当である。
なお、図9(C)に示すように、下流弁ポイントシール53は左右2箇所に設けるなど複数個も受けても構わない。
また、図9(D)(E)に示すように、上流弁フィルム3と上外装フィルム1aとの間に上流弁ポイントシール54を、設けて実施しても構わないが、この場合にも閉鎖性は、下流弁部cの方が高くなるように構成する必要がある。具体的には下流弁ポイントシール53の数を増やしたり幅を大きくするなどして、流路幅を下流弁部cの方が狭くなるようにして実施する必要がある。
以上この実施の形態では、流路の閉鎖性について、流路幅のみによって実現させたが、先の実施の形態に示すように粘着性によって実現させることもできるし、両者を併用することも可能である。
(他の変更例)
上流弁部aは、対向する1対の上流弁フィルム3にて構成しても構わない。即ち、上流弁フィルム3が設けられた外装フィルム1と対向する外装フィルム1にも上流弁フィルム3を設け、両上流弁フィルム3のフラップ部31同士が密着することにて、上流弁部aが閉弁し、両フラップ部が離反することによって上流弁部aが開弁するものとしても実施できる。また、下流弁部cが弁体フィルムを備える場合も、図7(A)(B)へ示すものと異なり、下流弁部cは対向する一対の弁体フィルム(下流弁フィルム6)を備えるものとしても実施できる。
また、弁部の数は、上流弁部a下流弁部cの2か所に限らず、上流弁部aから流路v0内に入った流体が、下流弁部cから外部に流出するまでの間に、滞留する空間が生じることを条件に、3つ以上の弁を備えるものであっても構わない。
上述の各実施の形態について、食品用密閉袋の脱気弁を例示して説明したが、本発明の袋wは、気体を排気する脱気袋に限らず、液体などの気体以外の排出を上記閉止弁vにて行うものとしてもよい。更に、本発明に係る閉止弁vは、密閉袋w内から袋外部へ流体を排出する際に流体が逆流するのを防止するものの他、袋外部から袋内へ流体を注入する際に逆流を防止する閉止弁vとして実施してもよい。
閉止弁vを配置する位置は、袋wの端に限らず、中央部分であっても構わない。例えばピロー包装の背貼りシールの位置に設けても構わないし、2枚のシートの間ではなく一枚のシートに穴を開けて、図9に示すフィルター51の全周を当該シートにヒートシールなどで密封状態に貼り付けても構わない。
密閉袋wのシール部hはヒートシールの他接着剤の使用など周知の他の手段によるものとしてもよい。また、閉止弁vのサイドシール部2の形成についてもヒートシールの他接着剤によるものとしてもよい。各弁体フィルムの取り付けも、ヒートシールの他、接着剤によるものとしても実施できる。接着剤を用いる場合、上記非溶着フィルム33や副非溶着フィルム63を設けずに実施することができる。
上述の通り、密閉袋wの収容物としてコーヒーや発酵食品、布団や衣類を例示した。脱気袋として密閉袋wを利用できるものであれば、例示した以外のものを収容物として収容することができる。上記の発酵食品についても、味噌や麹、漬物などの代表的なものに限定するものではない。食品以外への使用の一例としては、上述の通り、布団や衣類を収納する収納袋を上記密閉袋とすることが掲げられる。この収納袋は、圧縮袋として、布団や衣類を収納後、脱気弁である上記閉止弁vから袋内側の空気を抜いて、嵩を縮めることができる。
上記密閉袋は、保存するものを収容物として収容するものの他、例えば、空気を注入してエアークッションとして利用する緩衝材として使用されるものでもよい。
閉止弁vは、上記外装フィルムや弁体フィルムにて構成されたものに限定するものではなく、フィルム以外の形態に賦形されたものとしても実施できる。例えば密閉袋をビーチボールや浮き輪、人形その他の空気を注入して膨らませて使用する玩具とし、閉止弁vを当該玩具の空気注入口に設けられる、筒状のゴムやプラスチック成形品としても実施できる。
また、上述してきた実施の形態や上記変更例は、本発明の実施の一例であり、本発明の特許請求の範囲に記載の構成を採る限り、他の実施の形態を除外するものではない。
a 上流弁部
b バッファ部
c 下流弁部
d バッファ連続部
f,w 袋
h シール部
h1 補助シール部
v 閉止弁
v0 流路
w 密閉袋
w0 収容空間
w1 上シート
w2 下シート
w6 開口部
w7 ファスナ
w8 延設部
1,1a,1b 外装フィルム
1a 上外装フィルム
1b 下外装フィルム
2 閉鎖部
2,20 サイドシール部
3 上流弁フィルム
4 難粘着部
5 粘着部
6 下流弁フィルム
10,10a,10b 第1構成フィルム
11,11a,11b 第2構成フィルム
12 流入部
13 流出部
14 内装部
21 副サイドシール部
31 フラップ部
32 固定部
33 非溶着フィルム
34 溶着フィルム
35 難粘着部分
51 フィルター
52 フィルター固定部
53 下流弁ポイントシール
54 上流弁ポイントシール
61 副フラップ部
62 副固定部
63 副非溶着フィルム

Claims (7)

  1. 外側の上下に外装フィルムのそれぞれが配置され、前記外装フィルムの両側辺が閉鎖された閉鎖部を構成し、一端側が順流に対する流入部となり、他端側が前記順流に対する流出部となる、柔軟な略筒状のものであり、前記順流及びその逆方向へ流れる逆流の流路を構成すると共に、前記流路内の流体の移動を規制する弁部を前記流路に備えたシート製の閉鎖弁において、
    前記弁部として、前記順流の上流側に位置する上流弁部と、前記上流弁部よりも前記順流の下流側に位置する下流弁部の、少なくとも2つの弁部を備え、
    前記上流弁部と前記下流弁部との間は、前記流路内の流体を滞留させるバッファ部を構成し、
    前記流路を構成する前記フィルム間の粘着性は、前記バッファ部の方が前記上流弁部及び前記下流弁部よりも低く、
    前記バッファ部は、前記下流弁部よりも、前記流路の閉鎖性が低くなるように構成され、
    且つ、
    前記上流弁部は、前記下流弁部よりも、前記流路の閉鎖性が低くなるように構成されたことを特徴とするシート製の閉止弁。
  2. 外側の上下に外装フィルムのそれぞれが配置され、前記外装フィルムの両側辺が閉鎖された閉鎖部を構成し、一端側が順流に対する流入部となり、他端側が前記順流に対する流出部となる、柔軟な略筒状のものであり、前記順流及びその逆方向へ流れる逆流の流路を構成すると共に、前記流路内の流体の移動を規制する弁部を前記流路に備えたシート製の閉鎖弁において、
    前記弁部として、前記順流の上流側に位置する上流弁部と、前記上流部よりも前記順流の下流側に位置する下流弁部の、少なくとも2つの弁部を備え、
    前記上流弁部と前記下流弁部との間は、前記流路内の流体を滞留させるバッファ部を構成し、
    前記流路を構成する前記フィルム間の粘着性は、前記バッファ部の方が前記上流弁部及び前記下流弁部よりも低く、
    前記バッファ部は、前記下流弁部よりも、前記流路の閉鎖性が低くなるように構成され、
    且つ、
    前記バッファ部は、前記上流弁部と前記下流弁部との少なくともいずれか一方よりも、前記流路の前記流体の流れ方向の長さが長くなるように構成されたことを特徴とするシート製の閉止弁。
  3. 前記弁部のうち少なくとも前記上流弁部は、前記順流時に開いて前記逆流時に閉じる逆止弁を構成する少なくとも1枚のフィルムを弁体フィルムとして備えており、
    前記弁体フィルムは、その上面に重ねられたフィルムとの間が開放又は密着することにより、前記流路の開閉が行われるものであり、
    前記弁体フィルムは、その下面に重ねられたフィルムとの間が、その上流側において密閉状態に固定され、その下流側において前記バッファ部に導通していることによって、前記弁体フィルムとその下面に重ねられた前記フィルムとの間がバッファ連続部を構成していることを特徴とする請求項1又は2に記載のシート製の閉止弁。
  4. 前記弁体フィルムは、前記上流弁部のみが備え、前記下流弁部が備えていないものであり、
    前記弁体フィルムの下流端と前記外装フィルムの下流端との間に先端空間が配置され、
    前記先端空間は、上下の前記外装フィルム間が直接対向する空間であり、前記バッファ部を構成する低閉鎖性空間と、その下流側に位置して前記下流弁部を構成する高閉鎖性空間とを備えていることを特徴とする請求項3に記載のシート製の閉止弁。
  5. 前記流路の流路幅は、前記下流弁部の方が前記バッファ部及び前記上流弁部よりも狭いことを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載のシート製の閉止弁。
  6. 請求項1乃至5の何れかに記載のシート製の閉止弁を備えた袋。
  7. 袋と、前記袋の収容空間を構成するシートに固定された請求項1又は2に記載のシート製の閉止弁とを備え、
    前記上流弁部は上流弁フィルムを備え、前記上流弁フィルムは一方の前記外装フィルムに固定された固定部と、前記固定部から前記流出部へ向けて伸びるフラップ部とを備えた逆止弁であり、
    前記固定部は、前記順流の流れ方向において、前記袋を構成する前記シート同士をシールして前記収容空間の内外を分ける前記袋のシール部である圧力差位置と同じ位置か、それよりも下流側に配置されていることを特徴とする袋。
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