JP2020100416A - シート材からなる自立容器 - Google Patents

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秀智 小原
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剛士 川幡
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Susumu Sato
佐藤  進
悠 矢島
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【課題】内容物の漏洩や形態の毀損などを生じることなく内圧の過度な上昇を抑制することのできるシート材からなる自立容器を提供する。【解決手段】内面フィルムと外面フィルムとからなるシート材が内面フィルム同士を対向させて重ね合わせられた状態で、重ね合わせられたシート材の周縁部が互いに接合されて周辺シール部10が形成されることによりシート材が袋状になっており、周辺シール部で囲われた内側の部分に内面フィルムと外面フィルムとが線状のセルシール部6で接合されてセルシール部6によって区画された複数のセル7が形成され、セル7に気体が充填されているシート材からなる自立容器1において、セルシール部6の剥離強度が周辺シール部10の剥離強度より弱くなっている。【選択図】図1

Description

本発明は、柔軟なシート材を素材とした容器であって、そのシート材を気体が充填された複数のセルを有する構造とすることにより自立性を付与した容器に関するものである。
本出願人は、この種の容器を既に提案しており、一例が特許文献1に記載されている。その容器を構成しているシート材は、内面フィルムと外面フィルムとを重ね合わせた周辺部を溶着して矩形状に形成されており、その長手方向の中央部分の所定幅の領域を残した両側にマトリックス状にセルが形成されている。すなわち、内面フィルムと外面フィルムとの周辺部分より内側の部分は格子状に溶着されていて、その格子状の溶着部分(シール部)によって区画された部分がセルとなっている。それらのセルのうち、容器としては上部となる部分の一列のセルを除いた他のセルは、シール部を横切るように形成された連通部によって繋がっている。さらに、溶着されている周辺部でかつ長手方向での一方の端部(容器としては上部となる部分)には、所定の一つのセルに連通している注入口が形成されている。これらセルや注入口が形成されているシート材を所定の形状に折り曲げ、その周辺部を溶着して袋状の部材を形成し、注入口から気体(具体的には空気)を注入することにより各セルを膨らませている。したがって、側壁部(あるいは胴部)は、各セルが空気圧によって膨らんでいることにより空気圧で張った状態になり、その結果、側壁部(胴部)が、曲げに対する抗力のある構造となり、容器として自立性を具備することになる。
特開2018−95267号公報
上記の特許文献1に記載された容器は自立性を備えているだけでなく柔軟であるから、ジュースやゼリーあるいはスープなどの流動性のある飲食物のための容器として使用できる。したがって、内容物によって冷却されたり、反対に加熱されたりする。例えば電子レンジで加熱することが好ましい飲食物の容器として使用する場合、加熱することに伴って内部の圧力が高くなるから、容器としてはその内圧に耐えられる強度を有するだけでなく、過度に加熱されても内圧によって破断や内容物の漏洩などを生じさせない機能を有することが必要である。従来、内圧が上昇した場合に開く弱化部を設けた容器が知られているが、この種の弱化部は、多くの場合、飲食時に取り払われる蓋の部分に設けられており、シート材からなる容器の場合は、容器の胴部となる箇所に弱化部を設けることが多いが、特許文献1に記載された容器のように胴部が内容物の収容空間と気体の収容空間との二重に構成されている場合、弱化部を設ける箇所や形状が煩雑になるという問題がある。
本発明は上記の技術的課題に着目してなされたものであり、内容物の漏洩や形態の毀損などを生じることなく内圧の過度な上昇を抑制することのできるシート材からなる自立容器を提供することを目的とするものである。
本発明は、上記の目的を達成するために、内面を形成する内面フィルムと外面を形成する外面フィルムとからなるシート材が前記内面フィルム同士を対向させて重ね合わせられた状態で、重ね合わせられた前記シート材の周縁部が互いに接合されて周辺シール部が形成されることにより前記シート材が袋状になっており、前記周辺シール部で囲われた内側の部分に前記内面フィルムと前記外面フィルムとが線状のセルシール部で接合されて前記セルシール部によって区画された複数のセルが形成され、前記セルに気体が充填されているシート材からなる自立容器において、前記セルシール部の剥離強度が前記周辺シール部の剥離強度より弱くなっていることを特徴としている。
本発明において、前記セルシール部の剥離強度は、前記セルシール部の予め定めた長さの部分に、前記セルシール部で接合されている前記内面フィルムと前記外面フィルムとを引き剥がす最大荷重であり、前記周辺シール部の剥離強度は、前記周辺シール部の前記予め定めた長さの部分に、前記周辺シール部で接合されている前記内面フィルム同士を引き剥がす最大荷重であり、前記セルシール部の前記引き剥がす最大荷重が前記周辺シール部の前記引き剥がす最大荷重より小さくてよい。
さらに、本発明においては、前記セルシール部の一部の剥離強度が、前記セルシール部の他の部分の剥離強度より小さくてもよい。
本発明によれば、シート材によって構成された袋状の部分が、気体が充填されたセルによって張った状態になるので、撓みに抗する弾性力が強くなり、したがって自立性を備えた容器となる。内容物を入れて閉じた状態で電子レンジなどで加熱すると、内容物の温度が高くなることにより、また蒸気が発生することにより内圧が高くなる。そのため、周辺シール部やセルシール部に剥離方向の応力が作用するが、セルシール部の剥離強度が周辺シール部の剥離強度より弱いので、セルシール部が周辺シール部に先行して剥離する。したがって、セル同士の区画がなくなってセル同士が繋がるので、気体が充填されている内面フィルムと外面フィルムとの間の部分の容積が増大し、容器全体としては外側に膨らみ、内容積が増大する。そのような内容積の増大によって内圧が低下し、あるいは上昇が抑制される。したがって、本発明によれば、シート材に穴があくなどの欠損が生じないので、内容物が漏洩したり、商品性が損なわれることがなく、またセルが繋がって大きくなったとしても、気体が抜けることがないので、自立性を維持できる。また内面フィルムと外面フィルムとの間の気体が断熱層を形成するので、加熱された内容物の熱が外表面に伝わりにくく、加熱後の容器を手で持つことが可能になる。
また、本発明では、セルシール部の剥離強度を部分ごとに異ならせることにより、セルシール部で剥離が生じた後の容器の形態を適宜に設定でき、容器の外観を良好な形態にするだけでなく、加熱後の容器を安定的に自立させることが可能になる。
本発明に係る容器の一例を示す斜視図であって、(a)はセルに気体を充填する前の状態を示し、(b)はセルに気体を充填した状態を示す シート材の一例を示す展開図である。 各フィルムの構成を説明するための部分的な破断斜視図である。 容器の横断面形状を模式的に示す断面図であって、(a)はセルシール部が剥離していない状態を示し、(b)はセルシール部が剥離した後の状態を示す。 本発明に係る容器の一例を示す斜視図である。
本発明は、前掲の特開2018−95267号公報に記載されている容器に適用することができる。したがって、本発明に係る自立容器(以下、単に容器と記すことがある。)は、二枚のフィルムを貼り合わせたシート材を素材として、それらのフィルムの間に、空気などの気体を充填した複数のセルを設けて、シート材をそれらのセル内の気体の圧力で張った状態にすることにより自立性が付与されている。図1に容器1の一例を斜視図で示してある。図1の(a)は気体を充填する前の状態、図1の(b)は気体を充填した状態を示す。
この容器1は、薄い合成樹脂のシート材を素材とし、シート材を重ね合わせた状態で周辺部を線状に接合して袋を形成し、その袋の周辺部分の所定箇所に口部を設けて構成されている。図2にそのシート材2の一例を示してある。ここに示す例は、1枚のシート材2を折り畳んで重ね合わせるように構成した例であり、そのシート材2は最終的に得るべき容器1の形状に合わせた形状になっており、ここに示す例では、矩形状を成している。これは、例えばロール巻きされた長尺の素材から切り出すことができる。
容器1の外面と内面とに要求される特性は異なっているので、シート材2はそれぞれの特性を満たすように少なくとも二枚のフィルムを張り合わせて構成されている。図3を参照して説明すると、シート材2は、容器を構成した場合に容器の内側に位置する内面フィルム3と、容器の外側に位置する外面フィルム4とを互いに接着して構成されている。内面フィルム3は、外面フィルム4に対して例えば熱接着される接着層3Aと、気体の透過を抑制するように構成されたバリヤ層3Bと、容器の最も内側に配置されて内容物に触れる内層3Cとを積層した積層フィルムによって構成されている。接着層3Aは、ヒートシール性を有する樹脂フィルムによって構成されることが好ましく、接着層3Aとしては、例えば、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂などの樹脂フィルムを用いることができ、それらの樹脂フィルムのうち、特に、直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂(以下、LLDPEと記す。)製のフィルムを用いることが好ましい。
バリヤ層3Bは、例えば酸素や水蒸気、香気物質などの透過を抑制するものであって、特に酸素ガスの透過率が他のガスより小さい酸素バリヤ性を有する樹脂フィルムあるいは塗膜によって構成されている。なお、バリヤ層3Bを塗膜によって構成する場合には、酸素や水蒸気を透過しにくい合成樹脂材料を主体とする塗料を接着層3Aあるいは内層3Cに塗布し、その後、乾燥して形成する。バリヤ層3Bを構成する樹脂フィルムおよび合成樹脂材料としては、例えば、エチレン・ビニルアルコール共重合体が挙げられる。内層3Cとしては、接着層3Aと同様に、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂などのヒートシール性を有する樹脂フィルムを用いることが好ましく、特に、LLDPE製のフィルムを用いることが好ましい。
外面フィルム4は、基部である基材層4Aと、容器の最も外側に配置される外層4Bとを積層して構成されている。基材層4Aは、内面フィルム3に対して例えば熱接着されるものであり、ヒートシール性を有する樹脂フィルムによって構成されている。基材層4Aとしては、接着層3Aと同様に、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂などの樹脂フィルムを用いることができ、特に、LLDPE製のフィルムを用いることが好ましい。LLDPE製のフィルムを使用すれば、他のフィルムを使用した場合に比較して、基材層4Aと接着層3Aとの熱接着を容易に行うことができると共に、基材層4Aと接着層3Aとの間の接着強度を向上することができる。外層4Bは、単層でも多層でもよく、外層4Bとしては、例えば、ポリアミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂などの樹脂フィルムを用いることが好ましく、特に、ナイロン(登録商標)樹脂製のフィルムとポリエチレンテレフタレート樹脂製のフィルムとを積層した多層フィルムを用いることが好ましい。
図2に示すシート材2は、それぞれ矩形状を成す内面フィルム3と外面フィルム4とをその四辺で接合することにより構成されている。なお、その接合は、例えば熱接着により行えばよい。この熱接着された周縁部分がエッジ部5となっている。以下の説明では、エッジ部5のうち幅方向Wにおけるシート材2の両側のエッジ部5をサイドエッジ部5Aと称し、高さ方向Hにおけるシート材2の両側のエッジ部5をトップエッジ部5Bと称する。エッジ部5によって囲われた中央の部分はマトリックス状に区画されている。すなわち、当該中央の部分において、各フィルム3,4は完全に接合されている訳ではなく、格子状を成す線状のシール部6によって接合されている。したがって、このシール部6によって区画された複数のセル7がシート材2の中央の部分に形成されている。以下、シール部6をセルシール部6と記す。
セルシール部6は、セル7の形状を規定し、ひいては容器1の外観を規定することになるので、意匠の点からの要請で適宜の形状としてよい。例えば、セル7が方形あるいは菱形もしくは円形、さらには縦筋形などになるようにセルシール部6を設けてよい。図2に示す例では、セルシール部6として、容器1の高さ方向Hに延びる複数の縦シール部と、容器1の幅方向Wに延びる線状の複数の横シール部とが形成されている。これらのセルシール部6のうち、容器1としての上端側(図2での上下両端側)で横一列に並んでいるセル7を区画している縦シール部および横シール部と、容器1としての底部(図2の上下方向での中央部)の左右両側で左右一対のセル7および中央のセル7を区画している縦シール部および横シール部を除いたセルシール部6は、一部分で接着されておらず、その非接着部分が隣接するセル7同士を連通させる連通部となっている。なお、容器1として上端側コーナ部には、当該コーナ部にもっとも近いセル7に連通する細い通気路8が形成され、その通気路8に外部から気体(具体的には空気)を吹き込む給気口9が形成されている。
上述したシート材2を二つ折りして、サイドエッジ部5A同士、およびトップエッジ部5B同士を重ね合わせる。その場合、容器1の底部に相当する部分にマチ(襠)が生じるように折ってもよい。重ね合わせたサイドエッジ部5A同士を接合する。これがこの発明における周辺シール部10に相当する。すなわち、周辺シール部10は、袋状の容器1を構成する内面フィルム3の内層3C同士の接着、およびその両側に位置するシート材2を構成する内面フィルム3の接着層3Aと外面フィルム4の基材層4Aとの接着によって構成されている。また、トップエッジ部5B同士の間にスパウト11を挟み込んだ状態で、トップエッジ部5Bを接合する。なお、これらの接合は熱溶着であってよい。この状態を図1の(a)に示してある。なお、図1の(a)および(b)では、セルシール部6における連通部(非接着部)や通気路8ならびに給気口9は省略してある。シート材2自体は薄く、また柔軟であるから、図1の(a)に示す状態では容器1の自立性が低い。
ここで、セルシール部6と周辺シール部10との剥離強度について説明する。剥離強度は、接着剤によって接合されているフィルムもしくはシート材の剥がれにくさであり、剥離強度が高いほど剥がれにくいことを表す。本発明においては、セルシール部6の剥離強度が周辺シール部10の剥離強度より弱くなっている。ここでいう周辺シール部10の剥離強度は、内面フィルム3の内層3C同士の接着における剥離強度と、内面フィルム3の接着層3Aと外面フィルム4の基材層4Aとの接着における剥離強度とのそれぞれを指す。本実施形態では、内面フィルム3の内層3C同士の接着における剥離強度と内面フィルム3の接着層3Aと外面フィルム4の基材層4Aとの接着における剥離強度とは同等の強度に設定されている。なお、容器として内容物の漏れを確実に防止するために、内面フィルム3の内層3C同士の接着における剥離強度を内面フィルム3の接着層3Aと外面フィルム4の基材層4Aとの接着における剥離強度よりも高くしてもよい。剥離強度をさらに説明すれば、本発明における剥離強度は、JIS Z 0238で規定されている方法によって測定されているヒートシール強さであってよい。すなわち、ヒートシール部から切り取った15mmの長さの試験片を用意し、接着されているフィルムもしくはシート材のつかみ間隔を50mmとして引張荷重を掛ける。そして、ヒートシール部が破断するまでの最大荷重をヒートシール部の強度とする。本発明におけるセルシール部6および周辺シール部10と共にヒートシールしてよく、その強度は、例えば、セルシール部6が6N/15mm、周辺シール部10が50N/15mmである。ヒートシール部の剥離強度(もしくは接着強度)は、ヒートシール時の加熱温度、圧力、時間によって変化し、また接着幅が広いほど剥離強度が高くなる。したがって、本発明においては、セルシール部6および周辺シール部10をヒートシールする際の温度や圧力あるいは時間または接着幅を異ならせて、それぞれの剥離強度を調整すればよい。
図1の(a)に示す状態の容器1に内容物を充填した後、あるいは内容物を充填する前に、前述した給気口9から気体をセル7の内部に送り込むと、互いに連通しているセル7に気体が順次充填されて各セル7が膨らむ。その状態を図1の(b)に示してある。なお、気体の充填が終了した後に、前述した通気路8を給気口9の下側で溶着して閉じる。各セル7は、気体が所定の圧力で充填されることにより、セルシール部6および周辺シール部10を境界部分として、容器1の内外の両方向にそれぞれ膨らむ。その結果、各セル7が張った状態になってそれぞれの形状を保とうとするので、容器1全体としての自立性が向上する。
飲食する際にある程度暖める飲食物を内容物とする場合、容器1ごと電子レンジに入れて加熱することがある。その場合、飲食に適する温度程度に加熱しても、容器1が破損したり、内容物が漏洩したりすることはない。しかしながら、加熱温度あるいは加熱時間を誤って設定した場合には、内容物が沸騰するなどのことにより、容器1の内部の圧力(内圧)が高くなる。内圧が高くなると、容器1を構成しているシート材2の引張応力が増大するので、セルシール部6や周辺シール部10に剥離方向の力が作用する。その剥離力は、内圧の上昇につれて増大するので、内圧が通常の用途で生じる圧力以上に高くなると、周辺シール部10はそのままで、剥離強度が弱いセルシール部6の剥離が生じる。その結果、セル7の区画がなくなるので、容器1は空気層を挟んだ二枚の薄いフィルムから構成された容器となる。
図4に、セルシール部6の剥離が生じる前の容器1の断面形状(図4の(a))と、セルシール部6の剥離が生じた後の容器1の断面形状(図4の(b))とを模式的に示してある。セルシール部6で内面フィルム3と外面フィルム4とが接合されて複数のセル7が形成されている状態では、セル7が容器1の外側と内側との両方に膨らんでいるので、容器1の内容積は、セル7が内側に膨らんでいる分、小さくなっている。これに対して、セルシール部6に剥離が生じてセル7が解消されると、容器1の内面側に膨らんで内容積を減じていた部分がなくなるうえに、内面フィルム3と外面フィルム4との間の空気層12の容積が、セルシール部6が区画されていたセル7の合計容積より大きくなるので、内面フィルム3が外面フィルム4の内面に接近するように外側に膨らんだ状態になる。すなわち、内面フィルム3によって規定される容器1の内容積が、セルシール部6の剥離以前の容積より大きくなる。その結果、容器1の内圧は、容積の増大によって低くなり、あるいは圧力上昇が抑制される。
本発明に係る上記の容器1によれば、内圧が通常の用途による圧力以上に高くなると、内容積が増大するので、内圧を低下させることができ、あるいは内圧の上昇を抑制することができる。その結果、容器1が破損したり、それに伴って内容物が漏洩したりすることを未然に回避することができる。また、内圧の低下もしくは上昇の抑制は、容器1の内部から外部に圧力を逃がすことにより行うのではなく、内容積を増大させて行うから、容器1に穴があくなど、需要者が目視できる欠損を生じさせることはないので、商品性が損なわれるなどの不都合を回避できる。さらに、セルシール部6が剥離しても空気層12が形成されているので、容器1の自立性機能を維持することができる。また、空気層12による断熱効果により内容物の熱がそのまま外部に伝わることがないので、通常の用途以上に加熱したとしても、加熱後の容器1を手で持つことが可能になり、したがって取り扱いのための利便性が損なわれることを回避もしくは抑制することができる。
なお、本発明は上述した具体例に限定されない。前述したようにセル7の形状は容器の1の外観として表れ、また複数のセル7が連続している形態が容器1の外観を決めることがある。したがって、内容物に適した容器1の外観とするために、セル7の形状あるいはセルシール部6の形状を適宜に設定してよく、例えば図5に一例を示すように、セルシール部6を容器1の高さ方向に沿った縦筋状とすることにより、セル7を縦格子状に形成してもよい。このような構成であれば、セルシール部6が剥離した場合、容器1の外観としての縦格子が消失する程度の変化が生じるだけであり、需要者に違和感を与えることが殆どない。
また、本発明は、セルシール部の全てを周辺シール部より剥離強度の弱い一律の強度とした構成に限定されない。セルシール部によって区画されたセルは、容器の外観を規定すると同時に、容器の自立性に影響するから、セルシール部の一部の剥離強度を他の部分の剥離強度より強くし、あるいは反対に弱くして、内圧の上昇によって剥離しないセルシール部が生じるように構成してもよい。そのように剥離しないセルシール部は、セルシール部の一部が剥離した後の容器の外観や自立性を考慮して決めればよい。
1…自立容器、 2…シート材、 3…内面フィルム、 3A…接着層、 3B…バリヤ層、 3C…内層、 4…外面フィルム、 4A…基材層、 4B…外層、 5…エッジ部、 5A…サイドエッジ部、 5B…トップエッジ部、 6…シール部(セルシール部)、 7…セル、 8…通気路、 9…給気口、 10…周辺シール部、 11…スパウト、 12…空気層。

Claims (3)

  1. 内面を形成する内面フィルムと外面を形成する外面フィルムとからなるシート材が前記内面フィルム同士を対向させて重ね合わせられた状態で、重ね合わせられた前記シート材の周縁部が互いに接合されて周辺シール部が形成されることにより前記シート材が袋状になっており、前記周辺シール部で囲われた内側の部分に前記内面フィルムと前記外面フィルムとが線状のセルシール部で接合されて前記セルシール部によって区画された複数のセルが形成され、前記セルに気体が充填されているシート材からなる自立容器において、
    前記セルシール部の剥離強度が前記周辺シール部の剥離強度より弱くなっていることを特徴とするシート材からなる自立容器。
  2. 請求項1に記載のシート材からなる自立容器において、
    前記セルシール部の剥離強度は、前記セルシール部の予め定めた長さの部分に、前記セルシール部で接合されている前記内面フィルムと前記外面フィルムとを引き剥がす最大荷重であり、前記周辺シール部の剥離強度は、前記周辺シール部の前記予め定めた長さの部分に、前記周辺シール部で接合されている前記内面フィルム同士を引き剥がす最大荷重であり、前記セルシール部の前記引き剥がす最大荷重が前記周辺シール部の前記引き剥がす最大荷重より小さいことを特徴とするシート材からなる自立容器。
  3. 請求項1または2に記載のシート材からなる自立容器において、
    前記セルシール部の一部の剥離強度が、前記セルシール部の他の部分の剥離強度より小さいことを特徴とするシート材からなる自立容器。
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