JP6769386B2 - インダクタ - Google Patents

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Description

本発明は、コアに巻回されたワイヤを有するインダクタに関する。
従来、電子機器には種々のインダクタが搭載されている。巻線型インダクタは、コアと、コアに巻回されたワイヤとを有している。ワイヤの端部は、コアに設けられた端子電極と接続されている。(例えば、特許文献1,2参照)。その端子電極は、インダクタを実装する対象物(回路基板等)に設けられたパッドとはんだ等により接続される。
特開2002−280226号公報 特開平10−321438号公報
ところで、携帯電話機等の電子機器の小型化が進み、そのような電子機器に搭載されるインダクタに対しても小型化が要求される。インダクタを小型化すると、それに伴いインダクタの端子電極の面積が小さくなり、対象物に対して傾き易い。これにより、インダクタと隣接する素子等とインダクタとの間で干渉する虞がある。
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、隣接する部品との干渉低減を可能としたインダクタを提供することにある。
上記課題を解決するインダクタは、柱状の軸部と、前記軸部の両端の一対の支持部とを有するコアと、前記一対の支持部のそれぞれに設けられた端子電極と、前記軸部に巻回され、両端部がそれぞれ前記一対の支持部の端子電極に接続されたワイヤと、少なくとも前記一対の支持部の間に配設され、前記軸部の上面を覆うカバー部材と、を有し、前記端子電極は、前記支持部の底面の底面部電極と、前記支持部の側面の側面部電極と、前記支持部の端面の端面部電極と、を含み、前記コア及び前記端子電極を含む幅寸法は前記カバー部材の幅寸法より大きい。
この構成によれば、カバー部材を利用してインダクタを実装することができる。そして、インダクタの実装時の姿勢が安定し易い。また、インダクタの天面側の幅寸法が底面側の幅寸法より相対的に小さくなるため、部品実装後の実装基板において、インダクタと、インダクタに隣接する部品との間で、天面側の距離を大きくでき、部品の傾きなどによる部品同士の干渉が低減される。
上記のインダクタにおいて、前記コア及び前記端子電極を含む長さ寸法は、前記カバー部材の長さ寸法より大きいことが好ましい。
この構成によれば、インダクタの実装時の姿勢がより安定し易い。
上記のインダクタにおいて、前記カバー部材は、前記一対の支持部の天面を覆うことが好ましい。
この構成によれば、カバー部材を利用してインダクタを実装することができる。そして、カバー部材は、一対の支持部の間に配設されコアより側方に突出しないため、インダクタの天面側の幅寸法が底面側の幅寸法より相対的に小さくなるため、部品実装後の実装基板において、インダクタと、インダクタに隣接する部品との間で、天面側の距離を大きくでき、部品の傾きなどによる部品同士の干渉が低減される。
上記のインダクタにおいて、前記コア及び前記端子電極を含む長さ寸法は1.0mm以下であり、前記コア及び前記端子電極を含む幅寸法は0.6mm以下であり、前記コア及び前記端子電極を含む高さ寸法は0.8mm以下であることが好ましい。
この構成によれば、小型化されたコアを含むインダクタにおいて、隣接する素子との干渉を低減できる。
上記のインダクタにおいて、前記コア及び前記端子電極を含む高さ寸法は前記コア及び前記端子電極を含む幅寸法より大きいことが好ましい。
この構成によれば、高さ寸法の高いインダクタにおいて、隣接する素子との干渉を低減できる。
上記のインダクタにおいて、前記一対の支持部は、前記第1の稜線部と前記軸部との間に垂直な内面を有することが好ましい。
この構成によれば、一対の支持部の間において、ワイヤを巻回する領域を確保できる。
上記のインダクタにおいて、前記端面部電極は、前記側面側の端部が、前記側面部電極の前記端面側の端部よりも高いことが好ましい。
この構成によれば、端面部電極の高さが高く、その分表面積が増加する。この表面積の増加は、回路基板への接続を強固とする、つまり回路基板に対する固着力を高くする。このため、小型化したインダクタにおいて、実装対象の回路基板に対して十分な固着力を得ることができる、つまり、固着力の低下を抑制することができる。
上記のインダクタにおいて、前記端面の幅方向の端部よりも前記端面の幅方向の中央部が高いことが好ましい。
この構成によれば、中央部の高さが端部の高さと同じである場合に比べ、端面部電極の表面積が増加する。このため、小型化したインダクタにおいて、実装対象の回路基板に対して十分な固着力を得ることができる、つまり、固着力の低下を抑制することができる。
上記のインダクタにおいて、前記端面部電極の上端は上側に凸となる弧状であることが好ましい。
この構成によれば、端面部電極の面積、つまり端子電極の表面積をさらに拡大することができる。
上記のインダクタにおいて、前記側面部電極は、前記一対の支持部の互いに対向する内面から前記端面に向かって高さが高くなることが好ましい。
この構成によれば、内面側では、端面側よりも端子電極の高さが低くなるため、端面部電極を高くしても、実装時に内面側でワイヤや軸部とはんだとの干渉を低減できる。そして、端面側の側面部電極が高く、側面部電極の面積が大きくなるため、回路基板への接続をより強固とする、つまり回路基板に対する固着力が高くなる。
上記のインダクタにおいて、前記支持部は、前記一対の支持部の互いに対向する内面と前記底面との境界をなす曲面状の第1の稜線部と、前記底面と前記端面との境界をなす曲面状の第2の稜線部とを有し、前記第2の稜線部の曲率半径は20μm以上であり、前記第1の稜線部の曲率半径は、前記第2の稜線部の曲率半径より大きいことが好ましい。
ワイヤは軸部に巻回され、両端部が端子電極の底面部電極に接続される。従って、ワイヤは、支持部の底面から軸部へと掛け渡される。支持部は、底面と内面との間の境界をなす第1の稜線部が曲率半径の大きな曲面状であるため、ワイヤはその第1の稜線部に沿って大きな曲率半径で曲がり、直径が一定値以下のワイヤにおける断線の発生が抑制される。
上記のインダクタにおいて、前記第1の稜線部の曲率半径は、前記第2の稜線部の曲率半径よりも前記第2の稜線部の曲率半径の9%以上大きいことが好ましい。
この構成によれば、複数個のインダクタにおいて、ワイヤにおける断線の発生がないことが確認できている。
上記のインダクタにおいて、前記支持部は、天面と前記内面との境界をなす曲面状の第3の稜線部と、前記天面と前記端面との境界をなす曲面状の第4の稜線部とを有し、前記第3の稜線部の曲率半径は前記第4の稜線部の曲率半径より大きいことが好ましい。
この構成によれば、コアを短い時間で保持して端子電極の形成等の工程を行うことができ、加工工程の作業が容易となる。
上記のインダクタにおいて、前記端子電極は、前記コアの表面の下地層と、前記下地層の表面のめっき層とを有し、前記支持部の前記端面の下地層の最大厚さは、前記支持部の底面の下地層の最大厚さよりも厚いことが好ましい。
この構成によれば、厚い下地層によって端面部電極が厚くなり、面積の大きな端面部電極を形成することができる。
上記のインダクタにおいて、前記端子電極は、前記支持部の天面側に形成されていないことが好ましい。
この構成によれば、厚い端面部電極によってインダクタの重心が低く、インダクタの実装時における姿勢が安定し易くなる。
上記のインダクタにおいて、前記支持部は、前記底面と前記端面との境界をなす曲面状の稜線部を有し、前記稜線部の曲率半径は20μm以上であることが好ましい。
稜線部の曲率半径が小さいと、底面の下地層と側面の下地層との間で下地層が薄くなり途切れやすくなる。稜線部の曲率半径を所定値以上とすることで、底面の下地層と側面の下地層との間の下地層の厚さが確保され、途切れ難くなる。
上記のインダクタにおいて、前記一対の支持部の第1側の端子電極と第2側の端子電極との互いの形状が異なることが好ましい。
この構成により、インダクタの端子電極設計や、実装基板のランドパターン設計の自由度が向上する。
上記のインダクタにおいて、前記側面部電極は、前記端面の側の端部が前記軸部の底面より高いことが好ましい。
この構成により、通常の端子電極に比べて、側面部電極に続く端面部電極が高くなるため、より高いはんだフィレットを形成することが可能となる。
上記のインダクタにおいて、前記側面部電極は、傾斜の異なる2つの部分を含み、前記端面側の部分における傾斜は、前記一対の支持部の互いに対向する内面側の部分における傾斜よりも大きいことが好ましい。
この構成により、インダクタの端子電極設計や、実装基板のランドパターン設計の自由度が向上する。
上記のインダクタにおいて、前記側面部電極は、傾斜の異なる2つの部分を含み、前記一対の支持部の互いに対向する内面側の部分における傾斜は、前記端面側の部分における傾斜よりも大きいこと
この構成により、インダクタの端子電極設計や、実装基板のランドパターン設計の自由度が向上する。
上記のインダクタにおいて、前記端子電極は、前記側面部電極と前記端面部電極との間であって、前記側面と端面との境界を成す稜線部に、前記側面部電極の傾斜よりも大きい傾斜の電極部分を有することが好ましい。
この構成により、インダクタの端子電極設計や、実装基板のランドパターン設計の自由度が向上する。
本発明のインダクタによれば、隣接する部品との干渉を低減できる。
(a)は第1実施形態のインダクタの正面図、(b)はインダクタの端面図。 第1実施形態のインダクタの斜視図。 コアの断面を説明するための概略斜視図。 コアの側面図。 端子電極の拡大断面図。 (a)〜(c)は、端子電極を形成する工程の概略図。 (a)は第1実施形態のインダクタの側面図、(b)は比較例のインダクタの側面図。 (a)は第2実施形態のインダクタの正面図、(b)はインダクタの端面図。 第2実施形態のインダクタの斜視図。 第2実施形態のインダクタの周波数−インピーダンス特性図。 変形例のインダクタを示す側面図。 変形例のインダクタを示す側面図。 変形例のインダクタを示す側面図。 変形例のインダクタを示す側面図。 変形例のインダクタを示す側面図。 変形例のコアを示す概略斜視図。 コアの側面を示す写真。
以下、各形態を説明する。
なお、添付図面は、理解を容易にするために構成要素を拡大して示している場合がある。構成要素の寸法比率は実際のものと、または別の図面中のものと異なる場合がある。また、断面図では、理解を容易にするために、一部の構成要素のハッチングを省略している場合がある。
(第1実施形態)
以下、第1実施形態を説明する。
図1(a),図1(b)及び図2に示すインダクタ10は、例えば回路基板等に実装される表面実装型のインダクタである。このインダクタ10は、例えば、スマートフォンまたは手首着用のモバイル電子デバイス(例えば、スマートウォッチ)など携帯型電子機器(モバイル電子デバイス)を含めて、様々なデバイスで使用され得る。
本実施形態のインダクタ10は、コア20と、一対の端子電極50と、ワイヤ70とを有する。コア20は、軸部21と一対の支持部22とを有している。軸部21は直方体状に形成されている。一対の支持部22は、軸部21の両端から軸部21の延びる第1の方向と直交する第2の方向に延びている。支持部22は軸部21を実装対象(回路基板)と平行に支持する。一対の支持部22は、軸部21と一体に形成されている。
端子電極50は、各支持部22に形成されている。ワイヤ70は、軸部21に巻回されている。また、ワイヤ70は、軸部21に対して単一の層を形成するように、軸部21に巻回されている。ワイヤ70の両端部は、端子電極50にそれぞれ接続されている。このインダクタ10は、巻線型インダクタである。
インダクタ10は、概略で直方体状に形成されている。なお、本明細書において、「直方体状」には、角部や稜線部が面取りされた直方体や、角部や稜線部が丸められた直方体が含まれるものとする。また、主面及び側面の一部又は全部に凹凸などが形成されていてもよい。また、「直方体状」では対向する面が必ずしも完全に平行となっている必要はなく、多少の傾きがあってもよい。
本明細書において、軸部21の延びる方向を「長さ方向Ld(第1の方向)」と定義し、「長さ方向Ld」に直交する方向のうち図1(a)及び図1(b)の上下方向を「高さ方向(厚み方向)Td」と定義し、「長さ方向Ld」及び「高さ方向Td」のいずれにも直交する方向(図1(b)の左右方向)を「幅方向Wd」と定義する。なお、本明細書において、「幅方向」は、長さ方向に垂直な方向のうち、インダクタ10が回路基板に実装された際、つまり端子電極50によりインダクタ10が実装される回路基板と平行となる方向となる。
インダクタ10において、長さ方向Ldの大きさ(長さ寸法L1)は、0mmよりも大きく、1.0mm以下が好ましい。本実施形態のインダクタ10の長さ寸法L1は、例えば0.7mmである。
また、インダクタ10において、幅方向Wdの大きさ(幅寸法W1)は、0mmよりも大きく、0.6mm以下であることが好ましい。また、幅寸法W1は、0.36mm以下であることが好ましく、0.33mm以下であることがより好ましい。本実施形態のインダクタ10の幅寸法W1は、例えば0.3mmである。
また、インダクタ10において、高さ方向Tdの大きさ(高さ寸法T1)は、0mmよりも大きく、0.8mm以下であることが好ましい。本実施形態のインダクタ10の高さ寸法T1は、例えば0.5mmである。
図2に示すように、軸部21は、長さ方向Ldに延在した直方体状に形成されている。一対の支持部22は、長さ方向Ldに薄い板状に形成されている。一対の支持部22は、幅方向Wdに対して高さ方向Tdに長い直方体状に形成されている。
一対の支持部22は、高さ方向Td及び幅方向Wdに向かって軸部21の周囲に張り出すように形成されている。具体的には、長さ方向Ldから見たときの各支持部22の平面形状は、軸部21に対して高さ方向Td及び幅方向Wdに張り出すように形成されている。
各支持部22は、長さ方向Ldにおいて相対向する内面31及び端面32と、幅方向Wdにおいて相対向する一対の側面33,34と、高さ方向Tdにおいて相対向する天面35及び底面36を有している。一方の支持部22の内面31は、他方の支持部22の内面31と相対向している。なお、図示の通り、本明細書において、「底面」とはインダクタを回路基板に実装する際に、回路基板と対向する面を意味する。特に、支持部の底面とは、両側の支持部ともに端子電極が形成されている側の面を意味する。「天面」は、「底面」と対向する面を意味する。また、「端面」とは支持部のうち、軸部とは逆側に向く面を意味する。さらに「側面」は底面及び端面に隣接する面を意味する。
コア20の材料としては、磁性材料(例えば、ニッケル(Ni)−亜鉛(Zn)系フェライト、マンガン(Mn)−Zn系フェライト)、アルミナ、金属磁性体などを用いることができる。これらの材料の粉末を、圧縮成型及び焼結することによりコア20が得られる。
図4に示すように、支持部22は、底面36と内面31との境界をなす稜線部41と、底面36と端面32との境界をなす稜線部42とを有している。稜線部41,42の表面は、コア20の外側に向かって凸となる曲面状であり、概略円柱面(凸円柱面)である。同様に、支持部22は、天面35と内面31との境界をなす稜線部43と、天面35と端面32との境界をなす稜線部44とを有している。稜線部43,44の表面は、コア20の外側に向かって凸となる曲面状であり、概略円柱面(凸円柱面)である。なお、図4では示されないが、支持部22は、側面33,34と内面31との境界をなす稜線部に丸みを持たせた領域と、側面33,34と端面32との境界をなす稜線部に丸みを持たせた領域とを有している。
表面が概略円柱面である稜線部41〜44は、側面視において表面が円弧状である。内面31の側の稜線部41,43の曲率半径は、端面32の側の稜線部42,44の曲率半径よりも大きい。例えば、稜線部41,43の曲率半径は、稜線部42,44の曲率半径より、稜線部42,44の曲率半径の9%以上大きいことが好ましい。この構成によれば、複数個のインダクタにおいて、ワイヤにおける断線の発生がないことが確認できている。稜線部42,44の曲率半径は、20μm以上であることが好ましい。例えば、稜線部42,44の曲率半径は、20μm〜40μmの範囲内であることが好ましく、稜線部41,43の曲率半径は、25μm〜50μmの範囲内であることが好ましい。
なお、稜線部41〜44の曲率半径は、支持部22の天面35及び底面36を平面部分として存在するように設定される。支持部22の厚さ寸法L22(長さ方向Ldにおける厚さ)は、50μm〜150μmの範囲内であることが好ましい。例えば、支持部22の厚さ寸法は100μm、稜線部41の曲率半径は40μm、稜線部42の曲率半径は35μmである。なお、本実施形態において、内面31の側の稜線部43の曲率半径は、端面32の側の稜線部44の曲率半径より大きく、稜線部43の曲率半径は例えば40μm、稜線部44の曲率半径は例えば35μmである。
このように、内面31の側の稜線部41,43の曲率半径を、端面32の側の稜線部42,44の曲率半径より大きくすることで、製造工程における手間を低減する。インダクタ10は、コア20の底面36側に端子電極50を有しており、後述する理由から、端子電極50は、内面31側の稜線部の曲率半径が、端面32側の稜線部の曲率半径より大きくなっている側に形成される。従って、上記の曲率半径の関係が、天面35側及び底面36側のいずれか一方のみで満たされる場合、端子電極50を形成する側の面を識別し、その識別した結果によりコア20を保持しなければならないため、時間を要する。本実施形態のコア20は、端子電極50を形成する工程において、識別する手間が低減され、コア20を保持するために要する時間が少なくなる。なお、本実施形態では、高さ方向に対向する2つの面のうち、端子電極50を形成した面を底面36とし、その底面36と対向する面を天面35とする。なお、上記のような利点が不要であれば、天面35側で、稜線部の曲率半径が上記関係を満たす必要はない。
また、上記のように稜線部41,43が設定されることにより、支持部22の内面31は、底面36に対して垂直となる。つまり、一対の支持部22は、垂直となる内面31を有している。この内面31により、一対の支持部22の間において、ワイヤ70を軸部21に巻回する領域(スペース)を確保できる。
図3に示すように、軸部21の軸方向(長さ方向Ld)と直交する断面21aの面積は、その軸方向と直交する支持部22の断面22aの面積に対して、35%〜75%の範囲内であることが好ましく、40%〜70%の範囲内であることがより好ましい。さらに、45%〜65%の範囲内であることが好ましく、50%〜60%の範囲内であることがより好ましい。本実施形態において、軸部21の断面21aの面積は、支持部22の断面22aの面積の約55%である。
このように、支持部22の断面積に対する軸部21の断面積の比率を所定範囲内とすることで、長さ方向Ldと直交する方向(幅方向Wd,高さ方向Td)において支持部22の端部から軸部21までの空間を使うことにより、インダクタ10(コア20)における設計の自由度が高くなる。例えば、支持部22の断面積に対する軸部21の断面積の比率が一定割合より大きいことで、コア20の強度が向上し、またコア20を通過する磁束の飽和量が向上することで特性の低下を抑制できる。一方、支持部22の断面積に対する軸部21の断面積の比率が大きいと、コア20に巻回するワイヤ70が支持部22の端部からはみ出す虞がある。
また、設計の自由度として、支持部22に対する軸部21の位置を設定することができる。軸部21の位置によりインダクタ10の特性を設定することができる。例えば、軸部21を高くすると、インダクタ10を実装した回路基板の配線やパッドとワイヤ70との間に生じる寄生容量の容量値が小さくすることができ、自己共振周波数を高くすることができる。一方、軸部21を低くすると、軸部21より上方において、一対の支持部22において相対向する内面31の面積が大きくなるため、一対の支持部22の間に磁束を形成し易くなる。このため、所望のインダクタンス値を設定することができ、高いインピーダンス値が得られる。
図1(a)及び図1(b)に示すように、端子電極50は、支持部22の底面36に形成された底面部電極51を有している。底面部電極51は、支持部22の底面36の全体にわたって形成されている。
また、端子電極50は、支持部22の端面32に形成された端面部電極52を有している。端面部電極52は、支持部22の端面32の一部(下側部分)を覆うように形成されている。端面部電極52は、底面部電極51から、端面32と底面36との間の稜線上の部分を介して連続するように形成されている。
図1(b)に示すように、端面部電極52は、支持部22の端面32において、幅方向の両端部52bよりも幅方向の中央部52aが高い。また、端面部電極52の上端52cは、上側に凸となる弧状である。さらに、端面部電極52の端部52bは、側面33の側面部電極53より高い。図17は、コア及び端面部電極の拡大写真を示す。
端面部電極52は、端部52bの高さTbに対する中央部52aの高さTaの比が1.1以上であることが好ましく、高さの比が1.2以上であることがより好ましい。本実施形態において、高さの比が1.3以上である。なお、端面部電極52の高さとは、端面32側から見て、底面部電極51の表面(下端)から高さ方向Tdに沿って測定した端面部電極52の端部(上端)までの長さである。また、特に、端部52bの高さTbは、端面32の平面部分における幅方向の端部の高さである。
図1(b)では、平面状の端面32の端部を二点鎖線にて示している。コア20は、側面33と端面32との境界をなし曲面状の稜線部を有している。この稜線部は、例えばバレル研磨により行われる。稜線部では、下端の位置が変動するため、端面部電極52の高さにばらつきを生じやすい。このため、端面部電極52の端部52bは、平面状の端面32における幅方向の端部とする。なお、平面状の端面32の端部が不明確である場合は、端部52bを、図1(b)において、支持部22の側面33,34から50μm内側の箇所とすることもできる。
インダクタ10において、幅寸法W1と高さ寸法T1は、高さ寸法T1が幅寸法W1よりも大きい(T1>W1)ことが好ましい。一定の実装面積に対して、端面部電極52の高さをより高く設定できるため、固着力を向上させることができる。
図1(b)に示すように、端子電極50は、支持部22の側面33,34に形成された側面部電極53を有している。図1(a)に示すように、側面部電極53は、支持部22の側面33の一部(下側部分)を覆うように形成されている。側面部電極53は、底面部電極51及び端面部電極52からそれぞれ稜線部上の端子電極50を介して連続するように形成されている。側面部電極53は、一対の支持部22の互いに対向する内面31から、端面32に向かって、徐々に高くなるように、即ち、支持部22の側面33における端子電極50の上辺が傾斜した態様で形成されている。本実施形態において、端面32の側における側面部電極53の高さは、軸部21の底面までの高さ(コア20の底面36から軸部21の底面までの高さ)よりも高い。なお、図1(a)では、側面33における側面部電極53を示しているが、図1(b)に示す側面34における側面部電極も同様に形成されている。なお、上記したように、底面部電極51、端面部電極52、側面部電極53は、端面32、側面33,34、底面36のそれぞれの間にある稜線上の端子電極50部分は含まない。
図5に示すように、端子電極50は、コア20の表面に形成された下地層61と、下地層61を覆うめっき層62,63とを含む。下地層61は、底面36を覆う部分の厚さに比べ、端面32を覆う部分の厚さが厚い。
下地層61としては、例えば銀(Ag)を主成分とした金属層である。なお、下地層61としてシリカや樹脂等が含まれていても良い。めっき層62は、例えばニッケル(Ni)、銅(Cu)等の金属、Ni−クロム(Cr)、Ni−Cu等の合金を用いることができる。めっき層63としては、例えば、錫(Sn)等の金属を用いることができる。
下地層61は、例えば導電性ペーストの塗布焼き付けにより形成される。めっき層62,63、例えば電解めっき法により形成される。
図6(a)〜図6(c)は、端子電極50の形成する工程の一例を示し、下地層61を形成する工程の一例を示す。
先ず、図6(a)に示すように、保持治具100にコア20を保持する。保持治具100は、コア20の軸方向を保持治具100の下面101に対して傾斜保持する保持部102が形成されている。
保持治具100は、粘着性および弾性を有し、コア20を着脱可能に保持する。保持治具100の材料としては、例えばシリコーンゴムなどを用いることができる。
貯留槽110には、導電性ペースト120が貯留されている。導電性ペースト120は、例えば銀(Ag)ペーストである。この導電性ペースト120にコア20の支持部22の底面36を浸漬する。このとき、保持治具100が変形しない程度に、コア20を貯留槽110に当接させる。この工程において、導電性ペースト120は、支持部22の側面33,34及び端面32に対して、底面36に付着した導電性ペーストと連続するように付着する。また、導電性ペースト120は、支持部22の端面32に対して、一対の支持部22の互いに対向する内面31から端面32に向かって、底面36からの高さが高くなるように付着する。
次に、図6(b)に示すように、保持治具100を貯留槽110に向かって押し付ける。保持治具100は弾性を有しているため、保持したコア20の姿勢の変化を許容する。このコア20の姿勢の変化により、コア20の軸部21の傾きが変更される。本実施形態では、コア20の軸部21を、導電性ペースト120の表面に対して垂直に近づくように、コア20の姿勢を変化させる。この工程において、導電性ペースト120は、支持部22の端面32において、支持部22の底面36からの高さが、側面33、34の高さよりも高い位置まで付着する。なお、このときの端面32に付着した導電性ペースト120の上端は、直線的である。
次に、図6(c)に示すように、支持部22の底面36が上を向くように、コア20を配置する。例えば、導電性ペースト120の粘度を調整することにより、端面32に付着した導電性ペースト120は、二点鎖線にて示す位置から、端面32を伝い下がる。このように伝い下がることにより、導電性ペースト120の下端120aは、幅方向の中央部分が最も低い形状となる。この状態で導電性ペースト120を乾燥させる。同様に、支持部22に導電性ペースト120を付着し、乾燥させる。そして、導電性ペーストをコア20に焼き付けることにより、図5に示す下地層61(電極膜)を形成する。
そして、下地層61の表面に例えば電解めっき法によって、図5に示すめっき層62,63を形成する。これらの工程により、端子電極50を得る。
図5に示すように、端子電極50は、コア20の底面36の底面部電極51と、コア20の端面32の端面部電極52とが連続するように形成される。コア20において、底面36と端面32との間の稜線部42は、底面36と端面32との境界をなす稜線部に丸みを持つ。そして、この稜線部42の曲率半径は、20μm以上(本実施形態では35μm)である。このような稜線部42は、コア20の底面36からコア20の端面32に掛けて連続する端子電極50の形成を容易にする。
つまり、稜線部42の曲率半径が20μmよりも小さいコアや、曲面状の稜線部42を有していないコアの場合、底面と端面との境界をなす稜線部において、端子電極(下地層)の厚さが薄くなり、底面部電極と端面部電極とが途切れ易い。これに対し、稜線部42の曲率半径を20μm以上とすることにより、その稜線部42における端子電極50(下地層61)の厚さを確保することができるため、底面部電極51と端面部電極52とは途切れ難い。
ワイヤ70は、軸部21に巻回されている。ワイヤ70は、例えば円形状の断面を有する芯線と、芯線の表面を被覆する被覆材とを含む。芯線の材料としては、例えば、CuやAg等の導電性材料を主成分とすることができる。被覆材の材料としては、例えばポリウレタンやポリエステル等の絶縁材料を用いることができる。ワイヤ70の両端部は、端子電極50にそれぞれ電気的に接続されている。ワイヤ70と端子電極50の接続には、例えばはんだを用いることができる。具体的には、端子電極50のめっき層63をSnの層とし、被覆材が剥離されて芯線が露出したワイヤ70の部分をめっき層63に熱圧着すれば、端子電極50とワイヤ70とを接続することができる。ただし、接続方法はこれに限られず、各種公知の方法を用いることができる。
ワイヤ70の直径は、例えば、14μmから30μmの範囲内であることが好ましく、15μmから28μmの範囲内であることがより好ましい。本実施形態において、ワイヤ70の直径は約25μmである。ワイヤ70の直径が一定値より大きいことで、抵抗成分の増大を抑制することができ、一定値より小さいことで、コア20の外形からのはみ出しを抑制することができる。
図1(a)に示すように、ワイヤ70は、軸部21に巻回された巻線部71と、端子電極50に接続された接続部72と、接続部72と巻線部71との間に掛け渡された渡り部73とを有している。接続部72は、端子電極50のうち、支持部22の底面36に形成された底面部電極51に接続されている。
ワイヤ70は、両支持部22から離間して軸部21に巻回されている。つまり、巻線部71の両端部71a,71bは、コア20の支持部22から離間している。巻線部71の両端部71a,71bと支持部22との間の距離Lbは、例えばワイヤ70の直径の5倍以下であることが好ましく、4倍以下であることがより好ましい。本実施形態において、支持部22とワイヤ70との距離Lbは、ワイヤ70の直径の3倍以下である。
巻線部71の両端部71a,71bと支持部22との間の距離は、渡り部73の長さに影響する。渡り部73は、支持部22に形成された端子電極50のうち、底面部電極51に接続された接続部72と、巻線部71との間を接続する。従って、巻線部71の端部71a,71bが支持部22から離れていると、渡り部73の長さが長くなり、支持部22及び軸部21から離間することになる。この場合、渡り部73が傷ついたり、ワイヤ70が断線したりする虞がある。また、渡り部73によってワイヤ70の巻回が緩み、ワイヤ70が支持部22の端部からはみ出し、ワイヤ70が傷つく虞がある。巻線部71の端部71a,71bと支持部22との間の距離を設定することにより、これらを抑制する。
図2に示すように、インダクタ10は、さらにカバー部材80を有している。なお、図1(a)及び図1(b)では、コア20及びワイヤ70を判り易くするため、カバー部材80を二点鎖線にて示している。
カバー部材80は、一対の支持部22の間に配設され、天面35側でワイヤ70を覆っており、具体的には、一方の支持部22の天面35から軸部21の上方を介して他方の支持部22の天面35に至るまで形成されている。カバー部材80の天面81は、平面である。カバー部材80の材料としては、例えば、エポキシ系の樹脂を用いることができる。
本実施形態において、図1(a)に示す長さ方向Ldのカバー部材80の大きさ(長さ寸法L2)は、端子電極50を含む長さ寸法L1よりも小さい。また、図1(b)に示す幅方向Wdのカバー部材80の大きさ(幅寸法W2)は、端子電極50を含む幅寸法W1よりも小さい。つまり、本実施形態のインダクタ10は、コア20の底面36の側の大きさ(長さ寸法L1、幅寸法W1)に比べ、コア20の天面35の側の大きさ(カバー部材80の大きさ:長さ寸法L2、幅寸法W2)が小さい。
カバー部材80は、例えばインダクタ10を回路基板に実装する際に、吸引ノズルによる吸着が確実に行えるようにする。また、カバー部材80は、吸引ノズルによる吸着時にワイヤ70に傷がつくのを防止する。なお、カバー部材80に磁性材料を用いることで、インダクタ10のインダクタンス値(L値)を向上することができる。一方、カバー部材80に非磁性材料を用いることで、磁性損失を低減し、インダクタ10のQ値を向上することができる。
(作用)
次に、上記のインダクタ10の作用を説明する。
本実施形態のインダクタ10の端子電極50は、コア20(支持部22)の端面32に形成された端面部電極52を含む。この端面部電極52の端部52bは、側面33の側面部電極53よりも高く、その分、端子電極50の表面の面積が増加する。この表面積の増加は、回路基板への接続を強固とする、つまり回路基板に対する固着力を高くする。
この端面部電極52は、端面32の幅方向の端部52bよりも幅方向の中央部52aが高い。これにより、中央部52aの高さが端部52bの高さと同じである場合に比べ、端面部電極52の表面積が増加する。このため、回路基板への接続を強固とする、つまり回路基板に対する固着力を高くできる。さらに、端面部電極52の上端52cは、上側に凸となる弧状である。上端52cを弧状とすることにより、端子電極50の表面積をさらに拡大できる。
さらに、回路基板のパッドに対してインダクタ10をはんだにより接続する場合、端面部電極52の中央部52aまではんだのフィレットが立つ。このとき、インダクタ10の端面部電極52では、端部52bよりも中央部52aが高いため、はんだのフィレットもより高く形成することができる。このため、小型化したインダクタ10において、実装対象の回路基板に対して十分な固着力を得ることができる。例えば、インダクタ10の固着力は、5.22Nである。
また、本実施形態のインダクタ10は、高さ寸法T1が幅寸法W1より大きい(T1>W1)。従って、一定の実装面積に対して、端面部電極の高さをより高く設定できるため、固着力を向上できる。
また、本実施形態の端子電極50は、インダクタ10におけるインダクタンスの確保に有効である。即ち、ワイヤ70によりコア20の軸部21に生じる磁束は、軸部21から一方の支持部22−空中−他方の支持部22を介して軸部21へと戻るように形成される。本実施形態のインダクタ10では、中央部52aの高さに対して端部52bやそれに連続する側面部電極53の高さが低いため、支持部22の側面33,34の大部分や、側面33,34と端面32との間の稜線部分の大部分において端子電極50が磁束の通過を遮らず、総磁束量の低下を抑制する。総磁束量の低下は、インダクタンス値を低くするため、所望のインダクタンス値(コアの設計値に応じたインダクタンス値)が得られなくなる。従って、本実施形態のインダクタ10は、総磁束量の低下を抑制することで、インダクタンス値の取得効率を向上できる。例えば、インダクタ10のインダクタンス値は、周波数10MHzの入力信号において560nHである。また、上記のように稜線部分の大部分において、端子電極50が磁束の通過を遮らないため、端子電極50における渦電流損の発生も低減するので、Q値の低下も抑制できる。
端子電極50は、支持部22の側面33,34の側面部電極53を含む。側面部電極53は、一対の支持部22の内面31から端面32に向かって徐々に高さが高くなる。つまり、内面31の側では端面32の側よりも高さが低くなるため、端面部電極52の高さを高くしても、内面31側では、実装時にはんだがワイヤ70や軸部21と干渉し難い。
又、端面32の側の側面部電極53の高さが高いことで、高さを一定としたものと比べて側面部電極53の面積が大きくなる。このため、側面部電極53を容易に厚くすることができる。従って、コア20と端子電極50を含む幅寸法W1は、コア20の幅寸法やカバー部材80の幅寸法W2より大きい。このようなインダクタ10は、実装時に幅方向に傾き難い、つまり実装時のインダクタ10の姿勢が安定し易くなる。
また、インダクタ10の上部、つまりカバー部材80の幅寸法W2がインダクタ10を実装する領域(幅寸法W1)より小さいため、インダクタ10の上部とこのインダクタ10に隣接して実装される部品との間の距離が遠くなる。このため、はんだ付けなどによって、インダクタ10が幅方向に傾いた場合でも、インダクタ10が隣接する部品と干渉し難い。
同様に、端面32の端面部電極52の面積が大きく、端面部電極52を容易に厚くすることができる。従って、コア20と端子電極50を含む長さ寸法L1は、コア20の長さ寸法やカバー部材80の長さ寸法L2より大きい。このため、実装時のインダクタ10の姿勢が安定し易くなる。
また、端面部電極52と側面部電極53の厚さを厚くすることができるため、インダクタ10の重心位置は低い。このため、実装時のインダクタ10の姿勢が安定し易くなる。
図7(b)は比較例のコア90を示す。なお、比較例について、本実施形態との比較を判り易くするため、本実施形態と同じ部材については同じ符号を付している。比較例のコア90は、内面31の側の稜線部41を、端面32の側の稜線部42と同じ曲率半径(例えば20μm)としたものである。この場合、ワイヤ70は稜線部41において小さな径で曲がり、その曲がる部分に力が集中する。このため、直径が所定値(例えば25μm)以下のワイヤ70では、ワイヤ70が細くなったり断線したりする虞がある。
これに対し、図7(a)に示す本実施形態のコア20は、内面31の側の稜線部41の曲率半径は、端面32の側の稜線部42の曲率半径よりも大きく、例えば40μmである。従って、ワイヤ70は稜線部41において大きな径で曲がるため、力の集中が抑制される。このため、ワイヤ70において、断線等が発生し難い。
また、図7(b)に示す比較例と比べ、端子電極50と軸部21との間に掛け渡される渡り部73(コア20に接しない空中部分)の長さが短い。この渡り部73が長いと、渡り部73が傷ついたり、ワイヤ70が断線したりする虞がある。また、渡り部73によってワイヤ70の巻回が緩み、ワイヤ70が支持部22の端部からはみ出し、ワイヤ70が傷つく虞がある。これに対し本実施形態では、渡り部73の長さが、比較例に対して短いため、これらを抑制する。
なお、稜線部41の曲率半径が所定の値より大きいことで、ワイヤ70における断線等の発生を抑制でき、所定値より小さいことで、支持部22の底面36の面積を確保して安定した実装を図ることができる。
以上記述したように、本実施形態によれば、以下の効果を奏する。
(1−1)インダクタ10は、コア20と、一対の端子電極50と、ワイヤ70とを有する。コア20は、軸部21と一対の支持部22とを有している。軸部21は直方体状に形成されている。一対の支持部22は、軸部21の両端に接続されている。支持部22は軸部21を実装対象(回路基板)と平行に支持する。一対の支持部22は、軸部21と一体に形成されている。
端子電極50は、支持部22の端面32の端面部電極52を含む。この端面部電極52の端部52bは、側面33の側面部電極53よりも高く、その分、端子電極50の表面の面積が増加する。この表面積の増加は、回路基板への接続を強固とする、つまり回路基板に対する固着力を高くする。このため、小型化したインダクタ10において、実装対象の回路基板に対して十分な固着力を得ることができる、つまり、固着力の低下を抑制することができる。
(1−2)
また、端面部電極52は、端面32の幅方向の端部52bよりも幅方向の中央部52aが高い。これにより、中央部52aの高さが端部52bの高さと同じである場合に比べ、端面部電極52の表面積が増加する。このため、回路基板への接続を強固とする、つまり回路基板に対する固着力を高くできる。さらに、端面部電極52の上端52cは、上側に凸となる弧状である。このため、端面部電極52の表面積、つまり端子電極50の表面積をより拡大できる。
(1−3)インダクタ10は、高さ寸法T1が幅寸法W1より大きい(T1>W1)。従って、一定の実装面積に対して、端面部電極の高さをより高く設定できるため、固着力を向上できる。
(1−4)端子電極50は、支持部22の側面33,34の下端を覆う側面部電極53を有している。ワイヤ70によりコア20の軸部21に生じる磁束は、軸部21から一方の支持部22−空中−他方の支持部22を介して軸部21へと戻るように形成される。本実施形態のインダクタ10では、中央部52aの高さに対して端部52bやそれに連続する側面部電極53の高さが低いため、支持部22の側面33,34の大部分や、側面33,34と端面32との間の稜線部分の大部分において端子電極50が磁束の通過を遮らず、総磁束量の低下を抑制する。総磁束量の低下は、インダクタンス値を低くするため、所望のインダクタンス値(コアの設計値に応じたインダクタンス値)が得られなくなる。従って、本実施形態のインダクタ10は、総磁束量の低下を抑制することで、インダクタンス値の取得効率を向上できる。また、支持部22の稜線部分の大部分において、端子電極50が磁束の通過を遮らないため、端子電極50における渦電流損の発生も低減するので、Q値の低下も抑制できる。
(1−5)側面部電極53は、一対の支持部22の互いに対向する内面31から端面32に向かって高さが高くなる。従って、内面31側では、端面32側よりも端子電極50の高さが低くなるため、側面部電極53を高くしても、実装時に内面31側でワイヤ70や軸部21とはんだとの干渉を低減できる。そして、端面32側で側面部電極53が高く、側面部電極53の面積が大きくなるため、回路基板への接続をより強固とする、つまり回路基板に対する固着力が高くなる。
(1−6)支持部22は、底面36と内面31との境界をなす曲面状の稜線部41と、底面36と端面32との境界をなす曲面状の稜線部42とを有し、稜線部42の曲率半径は20μm以上であり、稜線部41の曲率半径は稜線部42の曲率半径より大きい。ワイヤ70は軸部21に巻回され、両接続部72が端子電極50の底面部電極51に接続される。従って、ワイヤ70は、支持部22の底面36から軸部21へと掛け渡される。支持部22は、底面36と内面31との間の境界をなす稜線部41が曲率半径の大きな曲面状であるため、ワイヤ70は稜線部41に沿って大きな曲率半径で曲がる。これにより、直径が一定値以下のワイヤ70における断線の発生を抑制できる。
(1−7)端面32における下地層61の厚さは、底面36における下地層61の厚さより厚い。このような下地層61は、端面32における密着性が良い。このため、端子電極50の剥離などを抑制することができる。なお、底面36における下地層61は、ワイヤ70を接続する際の荷重が加わるため、薄い下地層61であっても、剥離などは発生し難い。
(第2実施形態)
以下、第2実施形態を説明する。
なお、この実施形態において、上記実施形態と同じ構成部材については同じ符号を付してその説明の一部又は全てを省略することがある。
図8(a),図8(b)及び図9に示すインダクタ10aは、例えば回路基板等に実装される表面実装型のインダクタである。このインダクタ10aは、例えば、スマートフォンまたは手首着用のモバイル電子デバイス(例えば、スマートウォッチ)など携帯型電子機器(モバイル電子デバイス)を含めて、様々なデバイスで使用され得る。
本実施形態のインダクタ10aは、コア20と、一対の端子電極50と、ワイヤ70aとを有する。コア20は、軸部21と一対の支持部22とを有している。軸部21は直方体状に形成されている。一対の支持部22は、軸部21の両端に接続されている。支持部22は軸部21を実装対象(回路基板)と平行に支持する。一対の支持部22は、軸部21と一体に形成されている。
端子電極50は、各支持部22に形成されている。ワイヤ70aは、軸部21に巻回されている。ワイヤ70aは、上述した第1実施形態のワイヤ70と同様である。また、ワイヤ70aは、軸部21に対して単一の層を形成するように、軸部21に巻回されている。ワイヤ70aの両端部は、端子電極50にそれぞれ接続されている。このインダクタ10aは、巻線型インダクタである。
図8(a)に示すように、ワイヤ70aは、軸部21に巻回された巻線部71と、端子電極50に接続された接続部72と、接続部72と巻線部71との間に掛け渡された渡り部73とを有している。接続部72は、端子電極50のうち、支持部22の底面36に形成された底面部電極51に接続されている。
巻線部71は、軸部21の軸方向において、互いに隣り合うターン(1つのターンは軸部21に巻回された巻線部71の1周分)の間の距離を所定値以上とした箇所を少なくとも1つ有している。所定値は、例えばワイヤ70aの直径の0.5倍以上とすることが好ましく、ワイヤ70aの直径の1倍以上とすることがより好ましい。本実施形態において、図8(a)に矢印にて示す巻線間の距離Laは、ワイヤ70aの直径の2倍以上の距離である。つまり、本実施形態の巻線部71は、互いに隣り合うワイヤ70aの間の距離がワイヤ70aの直径の2倍以上とした箇所を少なくとも1つ有している。
巻線部71において、軸部21の軸方向に隣り合うターンの間に寄生容量を生じる。寄生容量の容量値は、隣り合うターンの距離に応じて決まる。従って、隣り合うターンの距離を大きくすることにより、寄生容量の容量値を小さくする、つまり寄生容量の影響を低減することができ、自己共振周波数(SRF)の低下を抑制できる。
このインダクタ10aは、巻線型インダクタである。本実施形態のインダクタ10aは、周波数3.6GHzの入力信号に対してインピーダンス値が500Ω以上の電気的特性を有している。インダクタ10aのインピーダンス値は、周波数1.0GHzで300Ω以上であることが好ましい。また、インピーダンス値は、周波数1.5GHzで400Ω以上であることが好ましく、周波数2.0GHzで450Ω以上であることがより好ましく、さらには周波数4.0GHzで500Ω以上であることが好ましい。このように、特定の周波数で一定以上のインピーダンス値が確保されることにより、当該周波数において、ノイズの除去(チョーク)、共振(バンドパス)、インピーダンス整合などを実現することができる。
このようなインダクタ10aのインダクタンス値は、40nH〜70nHであることが好ましい。40nH以上のインダクタンス値であると、一定以上のインピーダンス値を確保することができる。また、70nH以下のインダクタンス値であると、高い自己共振周波数(SRF)を得ることができる。本実施形態において、インダクタ10aのインダクタンス値は、例えば60nHである。なお、インダクタンス値は、周波数10MHzの入力信号における値である。
インダクタ10aは、3.0GHz以上の自己共振周波数(SRF:SelfResonance Frequency)であることが好ましく、3.2GHz以上のSRFであることがより好ましく、さらには3.4GHz以上のSRFであることがより好ましい。本実施形態のインダクタ10aは、3.6GHz以上のSRFを持つ。これにより、高周波帯におけるインダクタとしての機能を確保できる。
次に、上記のインダクタ10aの作用を説明する。
図10は、周波数−インピーダンス特性図を示す。図10において、実線は本実施形態のインダクタ10aの特性を示し、一点鎖線は比較例のインダクタの特性を示す。
比較例のインダクタは、本実施形態のインダクタ10aのコア20と同じ大きさ及び形状のコアを用い、本実施形態のワイヤ70aと同じ太さのワイヤを密に巻回したものである。つまり、比較例のインダクタは、コアの軸部において、その軸部の軸方向に沿って隣接して巻回されたワイヤによる巻線部を有している。そして、この比較例のインダクタにおいて、インダクタンス値は例えば560nHであり、自己共振周波数(SRF)は1.5GHz以下である。
この比較例のインダクタは、入力信号の周波数が高くなるほどインピーダンス値が低下する。一般に、自己共振周波数(SRF)より高い周波数において、巻線型のインダクタは、主に容量性素子として働く。このため、比較例のインダクタ(SRF:1.5GHz)にて示すように、インピーダンス値が低下する。
これに対し、本実施形態のインダクタ10aは、1.5GHz以上の周波数の入力信号に対して400Ω以上のインピーダンス値を示す。また、2.0GHz以上の周波数において、500Ω以上のインピーダンス値を示す。これは、本実施形態のインダクタ10aの自己共振周波数(SRF)が3.6GHzであることと合っている。
以上記述したように、本実施形態によれば、上述した第1実施形態の効果に加え、以下の効果を奏する。
(2−1)インダクタ10aは、コア20と、一対の端子電極50と、ワイヤ70aとを有する。コア20は、軸部21と一対の支持部22とを有している。軸部21は直方体状に形成されている。一対の支持部22は、軸部21の両端に接続されている。支持部22は軸部21を実装対象(回路基板)と平行に支持する。一対の支持部22は、軸部21と一体に形成されている。
端子電極50は、各支持部22に形成されている。ワイヤ70aは、軸部21に巻回されている。また、ワイヤ70aは、軸部21に対して単一の層を形成するように、軸部21に巻回されている。ワイヤ70aの両端部は、端子電極50にそれぞれ接続されている。このインダクタ10aは、巻線型インダクタである。本実施形態のインダクタ10aは、周波数3.6GHzの入力信号に対してインピーダンス値が500Ω以上の電気的特性を有している。このように、高周波において所望のインピーダンス値を示すインダクタ10aを提供することができる。
<変形例>
尚、上記各実施形態は、以下の態様で実施してもよい。
・上記各実施形態に対し、端子電極の形状を適宜変更してもよい。
上記各実施形態では、側面部電極53の上端を直線状としたが、支持部22の内面31から支持部22の端面32に向かって徐々に高くなる、他の形状としてもよい。
図11に示す側面部電極53aは、傾斜の異なる2つの部分を含み、具体的には内面31の側の傾斜と端面32の側の傾斜とが互いに異なる。図11では、端面32の側の部分における傾斜は、内面31の側の部分における傾斜よりも大きい。
図12に示す側面部電極53bは、内面31の側の傾斜と端面32の側の傾斜とが互いに異なる。図12では、内面31の側の部分における傾斜は、端面32の側の部分における傾斜よりも大きい。
図13に示す側面部電極53cは、傾斜の異なる2つの部分を含む。そして、端子電極50は更に、側面33と端面32との境界をなす稜線部においてさらに傾斜した電極部54を有している。なお、この電極部54を上記各実施形態や変形例の端子電極に適用してもよい。
上記各形態では、一対の支持部22における端子電極50を同じ形状としたが、互いに異なる形状としてもよい。また、側面部電極について、支持部の内面から支持部の端面に向かって徐々に高くなる形状としたが、一部低くなる部分を含んでいても良い。また、側面部電極の傾斜の異なる複数の部分の数は特に限定されないし、当該複数の部分以外において、傾斜ではなく曲線状であってもよい。さらに、支持部の両側の側面部電極が互いに異なる形状であってもよい。そして、一方の支持部の側面部電極における傾斜と他方の支持部の側面部電極における傾斜が異なっていてもよい。
図14に示すように、一対の支持部22のうちの一方の支持部(右側に示す支持部22)における端子電極50は、上記各形態と同様に、側面33の側面部電極53よりも端面32の端面部電極52の端部52b(図1(b)参照)の高さが高い。例えばこのとき、一対の支持部22のうちの他方の支持部(左側に示す支持部22)における端子電極50aは、側面33の側面部電極53と、端面32の端面部電極55の端部がほぼ同じ高さであってもよい。
・上記第1実施形態に対し、カバー部材80の形状を適宜変更してもよい。
図15に示すインダクタ10bのカバー部材80bは、一対の支持部22の間に配設されている。カバー部材80bは、軸部21に巻回されたワイヤ70(巻線部71)を覆うように形成されている。カバー部材80bの天面81は平面状である。そして、このカバー部材80bは、支持部22の天面35を覆っていない。つまり、支持部22の天面35は露出した状態にある。この場合、カバー部材80bは、一対の支持部22の間に配設されているため、インダクタ10bの天面側における長さ寸法と幅寸法は、コア20の長さ寸法と幅寸法となる。
また、カバー部材は、支持部22の間において軸部21の上部におけるワイヤ70のみを覆うように形成されてもよい。また、カバー部材を、軸部21の上面及び両側面におけるワイヤ70のみを覆うように形成されてもよい。また、ワイヤ70の巻線部71の全体を覆うように形成されてもよい。また、カバー部材80が省略されてもよい。第2実施形態においても同様としてもよい。
・上記各実施形態に対し、コア20の形状を適宜変更してもよい。
図16に示すコア200は、直方体状の軸部201と、軸部201の両端部の支持部202とを有している。支持部202は、軸部201と同じ幅に形成されるとともに、軸部201に対して上方及び下方に張り出すように形成されている。つまり、このコア200は、側面がH字状に形成されている。なお、図8に示すコア200は一例の概略であり、軸部201と支持部202の形状は適宜変更が可能である。
・上記実施形態のインダクタ10,10aの構成を適宜変更・取捨選択・組み合わせたインダクタとしてもよい。例えば、上記の第2実施形態に対し、周波数3.6GHzの入力信号に対して500Ω以上のインピーダンス値を示すインダクタは、上記実施形態のインダクタ10aの構成に限られず、適宜変更・取捨選択・組合せて上記特性を得ることは可能である。
・上記実施形態では、弾性を有する保持治具100を用いてコア20の角度を変えて端子電極50の下地層61をコア20に付着させた。これに対し、複数回に分けて下地層をコアに付着させるようにしてもよい。例えば、傾きが異なる2つの保持治具を用いて、コアを導電性ペースト120に浸漬して端子電極50の下地層61をコアに付着させてもよい。
・上記各形態では、幅寸法W1より高さ寸法T1が高いインダクタ10としたが、幅寸法W1と高さ寸法T1が等しいインダクタとしてもよい。
10…インダクタ、20…コア、21…軸部、22…支持部、31…内面、32…端面、33,34…側面、35…天面、36…底面、50…端子電極、51…底面部電極、52…端面部電極、52a…中央部、52b…端部、53…側面部電極、70…ワイヤ、80…カバー部材。

Claims (18)

  1. 柱状の軸部と、前記軸部の両端の一対の支持部とを有するコアと、
    前記一対の支持部のそれぞれに設けられた端子電極と、
    前記軸部に巻回され、両端部がそれぞれ前記一対の支持部の端子電極に接続されたワイヤと、
    少なくとも前記一対の支持部の間に配設され、前記軸部の上面を覆うカバー部材と、
    を有し、
    前記支持部の端面は前記軸部の延びる方向に直交しており、
    前記端子電極は、前記支持部の底面の底面部電極と、前記支持部の側面の側面部電極と、前記支持部の端面の端面部電極と、を含み、
    前記コア及び前記端子電極を含む幅寸法は前記カバー部材の幅寸法より大きく、
    前記それぞれの端面部電極は、前記端面の幅方向の両端部を結び、前記端面の幅方向の端部よりも前記端面の幅方向の中央部が高く、
    前記それぞれの端面部電極は、前記側面側の端部が、前記側面部電極の前記端面側の端部よりも高いこと、を特徴とするインダクタ。
  2. 記端子電極は、前記コアの表面の下地層と、前記下地層の表面のめっき層とを有し、
    前記支持部の前記端面の下地層の最大厚さは、前記支持部の底面の下地層の最大厚さよりも厚く、
    前記端子電極は、前記支持部の天面側に形成されておらず、
    前記底面部電極は、前記支持部の底面全体に形成されていること、を特徴とする請求項1に記載のインダクタ。
  3. 前記コア及び前記端子電極を含む長さ寸法は、前記カバー部材の長さ寸法より大きいことを特徴とする請求項1又は2に記載のインダクタ。
  4. 前記カバー部材は、前記一対の支持部の天面を覆うことを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載のインダクタ。
  5. 前記コア及び前記端子電極を含む長さ寸法は1.0mm以下であり、前記コア及び前記端子電極を含む幅寸法は0.6mm以下であり、前記コア及び前記端子電極を含む高さ寸法は0.8mm以下であることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載のインダクタ。
  6. 前記コア及び前記端子電極を含む高さ寸法は前記コア及び前記端子電極を含む幅寸法より大きいことを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載のインダクタ。
  7. 前記端面部電極の上端は上側に凸となる弧状であることを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載のインダクタ。
  8. 前記側面部電極は、前記一対の支持部の互いに対向する内面から前記端面に向かって高さが高くなること、を特徴とする請求項1〜7の何れか1項に記載のインダクタ。
  9. 前記支持部は、前記一対の支持部の互いに対向する内面と前記底面との境界をなす曲面状の第1の稜線部と、前記底面と前記端面との境界をなす曲面状の第2の稜線部とを有し、
    前記第2の稜線部の曲率半径は20μm以上であり、
    前記第1の稜線部の曲率半径は、前記第2の稜線部の曲率半径より大きいこと、
    を特徴とする請求項1〜の何れか1項に記載のインダクタ。
  10. 前記第1の稜線部の曲率半径は、前記第2の稜線部の曲率半径よりも前記第2の稜線部の曲率半径の9%以上大きいことを特徴とする請求項に記載のインダクタ。
  11. 前記一対の支持部は、前記第1の稜線部と前記軸部との間に垂直な内面を有することを特徴とする請求項又は10に記載のインダクタ。
  12. 前記支持部は、天面と前記内面との境界をなす曲面状の第3の稜線部と、前記天面と前記端面との境界をなす曲面状の第4の稜線部とを有し、
    前記第3の稜線部の曲率半径は前記第4の稜線部の曲率半径より大きいこと、
    を特徴とする請求項11の何れか1項に記載のインダクタ。
  13. 前記支持部は、前記底面と前記端面との境界をなす曲面状の稜線部を有し、前記稜線部の曲率半径は20μm以上であることを特徴とする請求項2に記載のインダクタ。
  14. 前記一対の支持部の第1側の前記端子電極と第2側の前記端子電極の互いの形状が異なることを特徴とする請求項1〜1の何れか1項に記載のインダクタ。
  15. 前記側面部電極は、前記端面の側の端部が前記軸部の底面より高いことを特徴とする請求項1〜1の何れか1項に記載のインダクタ。
  16. 前記側面部電極は、前記一対の支持部の互いに対向する内面から前記端面に向かって高さが高くなるよう傾斜し、かつ傾斜の異なる2つの部分を含み、前記端面側の部分における傾斜は、前記一対の支持部の互いに対向する内面側の部分における傾斜よりも大きいことを特徴とする請求項1〜1の何れか1項に記載のインダクタ。
  17. 前記側面部電極は、前記一対の支持部の互いに対向する内面から前記端面に向かって高さが高くなるよう傾斜し、かつ傾斜の異なる2つの部分を含み、前記一対の支持部の互いに対向する内面側の部分における傾斜は、前記端面側の部分における傾斜よりも大きいことを特徴とする請求項1〜1の何れか1項に記載のインダクタ。
  18. 前記端子電極は、前記側面部電極と前記端面部電極との間であって、前記側面と端面との境界を成す稜線部に、前記側面部電極における前記一対の支持部の互いに対向する内面から前記端面に向かって高さが高くなる傾斜よりも大きい傾斜の電極部を有することを特徴とする請求項1〜1の何れか1項に記載のインダクタ。
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