JP6769151B2 - 積層フィルム及び包装袋 - Google Patents

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本発明は、内容物から発せられる気体によって膨張破壊を防ぐことができる積層フィルム、および当該積層フィルムを用いた包装袋に関するものである。
焙煎したコーヒー豆またはまたはそれを挽いたコーヒーをプラスチックフィルムで密封すると、炭酸ガスが発生し、袋の中を充満し、袋が破裂することがある。そこで、袋に密閉された袋を、真空機内に入れ、減圧させたあと、袋の口を切断し、炭酸ガスを排出させ、袋に密閉するということが提案されている(特許文献1参照)。
また、ピロー包装の背シールへの炭酸ガス排出機構の挿入や排気バルブの取り付け(特許文献2参照)をもって対処する方法もある。
特開昭58−183416号公報 特許第4019339号公報
特許文献1の方法では、一度密閉した袋を開封する、真空機で減圧するなど、部材・設備面でコストがかかる。また、ピロー包装の背シールへの炭酸ガス排出機構の挿入や排気バルブの取り付け(特許文献2)にあたっては、新たな部材が必要になり、また充填ラインに、新たな設備導入が必要になるため、生産コストが増大してしまうという問題があった。
そこで、生産コストを安価に、焙煎後のコーヒー豆もしくはそれを挽いたコーヒーを袋へ密閉後した後の炭酸ガスの発生による袋の破裂を回避する包装袋およびそのための積層フィルムを提供することを課題とする。
本発明は上記課題を解決するためになされたもので、本発明の請求項1の発明は、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂からなり、熱融着可能な内層と、前記内層に積層されたアルミ蒸着層または無機酸化物層を有する熱可塑性樹脂からなる外層とを備えた積層フィルムであって、
前記外層から内層にかけて、少なくとも外層の厚みの深さを持ち、かつ内層を貫通しない程度の深さのハーフカット溝からなる脆弱加工部を備え、前記脆弱加工部がさらに内層の外面に溝を備える積層フィルムである。
本発明の請求項2の発明は、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂からなり、熱融着可能な内層と、熱可塑性樹脂からなる外層と、前記内層と前記外層との間にアルミ蒸着層または無機酸化物蒸着層を有する熱可塑性樹脂からなる中間層を備えた積層フィルムであって、
前記外層から内層にかけて、少なくとも外層と中間層の厚みの深さを持ち、かつ内層を貫通しない程度の深さのハーフカット溝からなる脆弱加工部を備え、前記脆弱加工部がさらに内層の外面に溝を備える積層フィルムである。
本発明の請求項の発明は、前記外層に遮光性のあるインキ層を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の積層フィルムである。
本発明の請求項の発明は、光透過度が1%以下であることを特徴とする請求項に記載の積層フィルムである。
本発明の請求項の発明は、酸素透過度が2[cc/m・day・atm]以下であ
ることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の積層フィルムである。
本発明の請求項の発明は、請求項1〜請求項のいずれか1項に記載の積層フィルムを備えた包装袋である。
焙煎後のコーヒー豆やそれを挽いたコーヒーは炭酸ガスを放出するため、プラスチックフィルム包装袋に密閉すると、袋の破裂の危険性があったが、積層フィルムにレーザー照射で脆弱加工部を形成することにより、内圧上昇時に、脆弱加工部が圧抜けになり、袋の破裂を回避することが、安価にできるようになった。
本発明の積層フィルムの断面図である。 本発明の積層フィルムの断面図である。 本発明の積層フィルムの断面図である。 本発明の実施形態の積層フィルムで形成された包装袋を示す図である。(a)は上面図、(b)は斜視図である。 本発明の積層フィルムの断面図である。 本発明の積層フィルムの断面図である。 本発明の積層フィルムの断面図である。 本発明の実施形態の積層フィルムで形成された包装袋を示す図である。(a)は上面図、(b)は斜視図である。
<積層フィルムが外層と内層で構成される場合>
以下、本発明を実施するための形態について図1から図4を参照して説明する。
図4は本発明の実施形態の積層フィルム10で形成された包装袋100を示す図である。(a)は上面図、(b)は斜視図である。包装袋100は、少なくとも一方の面が熱融着可能な本発明の積層フィルム10を用いて袋法に形成されている。本実施形態の包装袋100は、一枚の積層フィルム10の端部10aと端部10bとを熱融着して筒状にした後、当該筒状形状の筒が伸びる方向の両端部10cおよび10dを熱融着により接合することで袋状に形成されている。本発明の包装袋において、積層フィルムを袋状に形成する方法は、これに制限されるものでなく、例えば、2枚の積層フィルムを、少なくとも一方にシーラント層がありそれを内側にして、対向配置し周辺部を熱融着することにより接合することで包装袋が形成されてもよい。
図1は、図7中のA−A線における積層フィルム10の断面図である。積層フィルム10は、包装袋100の外面を形成する外層20と、包装袋100の内面を形成し、熱融着可能な内層30とが積層されて構成されている。
外層20はアルミ蒸着層を有する熱可塑性樹脂からなる。この熱可塑性樹脂としては、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、二軸延伸ポリプロピレン(OPP)、二軸延伸ナイロン(ONy)などがある。
内層30は、シーラント層として機能する。内層30を形成する樹脂としては、熱融着可能な熱可塑性樹脂である直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)を用いる。
外層20と内層30とは、図示しない接着層を間に配置して例えばドライラミネーション処理を行うことにより接合される。
内層20と外層30を積層して形成される積層フィルム10は、これを用いて袋を形成した場合、内容物の鮮度保持のため、酸素透過度が2[cc/m・day・atm]以下であることが望ましい。
図4と図1で示すように、包装袋100の外面の一部には外層20から内層30にかけて、少なくとも外層の厚みの深さを持つハーフカット溝40aからなる脆弱加工部40を備える。
また図4と図2で示すように、包装袋100の外面の一部には外層20から内層30にかけて、外層の厚みの深さ以上で、内層を貫通しない程度のハーフカット溝40aからなる脆弱加工部40を備える。
脆弱加工部を形成する位置については、端部10a、10b、10c、10dの積層フィルム10を袋状に形成するために熱融着される部位を避ければどこでもよい。
脆弱加工部の線長は20mm以上50mm以下であることが望ましい。
脆弱加工部を形成する手段としては、レーザー照射によるレーザー加工が最適である。レーザー加工を用いると、脆弱加工部の形状や加工深さを容易に調整することができる。脆弱加工部形成手段は、レーザー加工には限られず、トムソン刃による押圧など、他の方法を用いることもできる。
レーザーとしてCOガスレーザーを使用すると、外層の熱可塑性樹脂のC=Oの2重結合がレーザの波長のエネルギーを吸収し、材料を昇華させることにより溝を形成するこ
とができる。
図1と図2は、外層の外面から、レーザー照射をした場合の、脆弱加工部40を形成するハーフカット溝40aの例である。レーザー照射のエネルギーの量によって図1のように外層20のみにハーフカット溝40aを形成する場合と、図2のように、外層20だけではなく、内層30に少し入り込んでハーフカット溝40aを形成する場合がある。
レーザー照射は外層20の外面からではなく、内層30の外面側からも照射できる。図3は内層30の外面側からレーザー照射をした場合の、脆弱加工部40の様子を模式的に描いた。内層30の外面に溝40bが形成され、外層から内層にかけてのハーフカット溝40aも形成される。内層の直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)はC=Oの2重結合をもたないので、COガスレーザーの光の吸光度が低く、レーザー光の大部分は、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)を透過する。透過したレーザ光は、外層と内層の間の接着剤層に到達し、外層と内層の間の接着剤層ならびに外層の熱可塑性樹脂のC=Oの2重結合がレーザの波長のエネルギーを吸収し、材料が昇華させられることにより溝が形成する。
脆弱加工部40を、積層フィルム10を袋状に形成するために熱融着される部位を避け任意の位置に形成し、内容物である開放端部から焙煎したコーヒー豆もしくはそれを挽いたコーヒーを充填した後に開放端部を熱融着することで、内容物が充填された包装袋100が形成される。焙煎したコーヒー豆もしくはそれを挽いたコーヒーは炭酸ガスを発生し、包装袋100の内部は内圧が高まる。
内圧の上昇により、脆弱加工部40に裂け目が生じて、積層フィルム10の内層30を厚さ方向に貫通する孔が形成され、袋内の炭酸ガスが外部に漏れ出し袋内の内圧を少なくし、袋の破裂を回避する。
本実施形態の積層フィルム10を備えた包装袋100に、焙煎後のコーヒー豆やそれを挽いたコーヒーを密閉した場合、焙煎後のコーヒー豆やそれを挽いたコーヒーの炭酸ガス放出による内圧上昇時に、脆弱加工部40の内層30に小孔が形成され、それが圧抜けになり、袋の破裂を回避することが、安価にできるようになった。
次に、積層フィルムが外層と内層で構成される場合の別の実施形態について説明する。
前記外層20において、アルミ蒸着層を有する熱可塑性樹脂からなるところを、アルミ蒸着層の代わりに、無機酸化物層とし、外層20は無機酸化物層を有する熱可塑性樹脂からなる以外の構成や作用は同じである
前記外層20は、透明になり、これが入った積層フィルム10も透明近くになる。この積層フィルムで袋を形成した場合、内容物を充填した場合、内容物に外光が差し込むことができ、内容物の保存性から好ましくない。そこで外層に遮光性のあるインキ層を備える積層フィルム10を形成してもよい。積層フィルム10の光透過度が1%以下であることが望ましい。
<積層フィルムが外層と中間層と内層で構成される場合>
さらに次に、別の実施形態について図5から図8を参照して説明する。
図8は本発明の実施形態の積層フィルム50で形成された包装袋100を示す図である。(a)は上面図、(b)は斜視図である。包装袋100は、少なくとも一方の面が熱融着可能な本発明の積層フィルム50を用いて袋状に形成されている。本実施形態の包装袋100は、一枚の積層フィルム50の端部50aと端部50bとを熱融着して筒状にした後、当該筒状形状の筒が伸びる方向の両端部50cおよび50dを熱融着により接合することで袋状に形成されている。本発明の包装袋において、積層フィルムを袋状に形成する方法は、これに制限されるものでなく、例えば、2枚の積層フィルムを、少なくとも一方にシーラント層がありそれを内側にして、対向配置し周辺部を熱融着することにより接合することで包装袋が形成されてもよい。
図5は、図8中のA−A線における積層フィルム50の断面図である。積層フィルム10は、包装袋100の外面を形成する外層20と、包装袋100の内面を形成し、熱融着可能な内層30と、前記内層と前記外層との間にアルミ蒸着層を有する熱可塑性樹脂からなる中間層70が積層されて構成されている。
外層20は熱可塑性樹脂からなる。この熱可塑性樹脂としては、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、二軸延伸ポリプロピレン(OPP)、二軸延伸ナイロン(ONy)などがあるが、
中間層70は、アルミ蒸着層を有する熱可塑性樹脂からなる。
内層30は、シーラント層として機能する。内層30を形成する樹脂としては、熱融着可能な熱可塑性樹脂である直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)を用いる。
外層20と中間層70と内層30とは、図示しない接着層を間に配置してドライラミネーション処理を行うことにより接合される。積層する方法は、これに限るものではない。
内層20と中間層70と外層30を積層して形成される積層フィルム10は、これを用いて袋を形成した場合、内容物の鮮度保持のため、酸素透過度が2[cc/m・day・atm]以下であることが望ましい。
図8と図5で示すように、包装袋100の外面の一部には外層20から内層30にかけて、少なくとも外層と中間層の厚みの深さを持つハーフカット溝40aからなる脆弱加工部40を備える。
また図8と図6で示すように、包装袋100の外面の一部には外層20から内層30にかけて、外層の厚みの深さ以上で、内層を貫通しない程度のハーフカット溝40aからなる脆弱加工部40を備える。
脆弱加工部を形成する位置については、端部50a、50b、50c、50dの積層フィルム50を袋状に形成するために熱融着される部位を避ければどこでもよい。
脆弱加工部の線長は20mm以上50mm以下であることが望ましい。
脆弱加工部を形成する手段としては、レーザー照射によるレーザー加工が最適である。レーザー加工を用いると、脆弱加工部の形状や加工深さを容易に調整することができる。脆弱加工部形成手段は、レーザー加工には限られず、トムソン刃による押圧など、他の方法を用いることもできる。
レーザーとしてCOガスレーザーを照射すると、外層、外層と中間層の間の接着剤層、中間層、内層と中間層の間の接着剤層のC=Oの2重結合がレーザの波長のエネルギーを吸収し、材料を昇華させることにより溝を形成することができる。
図5と図6は、外層の外面から、レーザー照射をした場合の、脆弱加工部40を形成するハーフカット溝40aの例である。レーザー照射のエネルギーの量によって図5のよう
に外層20と中間層70にハーフカット溝40aを形成する場合と、図6のように、外層20と中間層70だけではなく、内層30に少し入り込んでハーフカット溝40aを形成する場合がある。
レーザー照射は外層20の外面からではなく、内層30の外面側からも照射できる。図3は内層30の外面側からレーザー照射をした場合の、脆弱加工部40の様子を模式的に描いた。内層30の外面に溝40bが形成され、外層から内層にかけてのハーフカット溝40aも形成される。内層の直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)はC=Oの2重結合をもたないので、COガスレーザーの光の吸光度が低く、レーザー光の大部分は、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)を透過する。透過したレーザ光は、中間層と内層の間の接着剤層、中間層、外層と中間層の間の接着層、外層に到達し、中間層と内層の間の接着剤層、中間層、外層と中間層の間の接着層、外層の熱可塑性樹脂のC=Oの2重結合がレーザの波長のエネルギーを吸収し、材料が昇華させられることにより溝が形成する。
脆弱加工部40を、積層フィルム50を袋状に形成するために熱融着される部位を避け任意の位置に形成し、内容物である開放端部から焙煎したコーヒー豆もしくはそれを挽いたコーヒーを充填した後に開放端部を熱融着することで、内容物が充填された包装袋100が形成される。焙煎したコーヒー豆もしくはそれを挽いたコーヒーは炭酸ガスを発生し、包装袋100の内部は内圧が高まる。
内圧の上昇により、脆弱加工部40に裂け目が生じて、積層フィルム50の内層30を厚さ方向に貫通する孔が形成され、袋内の炭酸ガスが外部に漏れ出し袋内の内圧を少なくし、袋の破裂を回避する。
本実施形態の積層フィルム50を備えた包装袋100に、焙煎後のコーヒー豆やそれを挽いたコーヒーを密閉した場合、焙煎後のコーヒー豆やそれを挽いたコーヒーの炭酸ガス放出による内圧上昇時に、脆弱加工部40の内層30に小孔が形成され、それが圧抜けになり、袋の破裂を回避することが、安価にできるようになった。
次に、積層フィルムが外層と中間層と内層で構成される場合の別の実施形態について説明する。
前記中間層70において、アルミ蒸着層を有する熱可塑性樹脂からなるところを、アルミ蒸着層の代わりに、無機酸化物層とし、中間層70は無機酸化物層を有する熱可塑性樹脂からなる以外の構成や作用は同じである
前記外層20は、透明になり、これが入った積層フィルム50も透明近くになる。この積層フィルムで袋を形成した場合、内容物を充填した場合、内容物に外光が差し込むことができ、内容物の保存性から好ましくない。そこで外層に遮光性のあるインキ層を備える積層フィルム50を形成してもよい。積層フィルム50の光透過度が1%以下であることが望ましい。
実施形態において、焙煎したコーヒー豆もしくはそれを挽いたコーヒーを内容物の対象としたが、それに限られるものではなく、発泡するものなど、いろいろなものの包装に適用可能である。
以下に、本発明の具体的実施例について説明する。
<実施例1>
外層は厚み12μmのアルミ蒸着したポリエチレンテレフタレート(PET)、内層は厚み40μmの直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、外層と内層の間は接着剤層が存在する積層フィルム10を製作した。
図4で示されるように、この積層フィルム10で包装袋100を形成した。一枚の積層フィルム10の端部10aと端部10bとを熱融着して筒状にした後、当該筒状形状の筒が伸びる方向の両端部10cおよび10dを熱融着により接合することで袋状に形成される。袋の大きさは150mm(縦)×100mm(横)であった。
COレーザーで図4で示される長さ30mmの脆弱加工部40を形成した。使用レーザーはSUNX社のLP−400seriesCOレーザ。レーザーの使用条件は、波長10.6μm、スキャンスピード700mm/s、パワーは25wであった。照射面は外層側である。
内容物として焙煎直後のコーヒー豆180gを充填し、袋の開口部を融着し、高温多湿の夏場を想定し、温度40度C、湿度80%、蛍光灯による照射下で、一週間保管した。
以下の実施例、比較例はこの実施例1の説明においての積層フィルムの構成とレーザー照射の説明の部分が変わるだけなので、積層フィルムの構成とレーザー照射に関する説明を示す。
<実施例2>
外層は厚み12μmの無機酸化物(アルミナ)を蒸着したポリエチレンテレフタレート(PET)(凸版印刷社製GL−AE)、内層は厚み40μmの直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、外層と内層の間は接着剤層が存在する積層フィルム10を製作した。
実施例1と同様のレーザー加工条件にて、脆弱加工部40を形成した。
<実施例3>
外層は厚み12μmの無機酸化物(アルミナ)を蒸着したポリエチレンテレフタレート(PET)(凸版印刷社製GL−AE)に遮光性のあるインキを内側に塗布したもの、内層は厚み40μmの直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、外層と内層の間は接着剤層が存在する積層フィルム10を製作した。
実施例1と同様のレーザー加工条件にて、脆弱加工部40を形成した。
<実施例4>
外層は厚み12μmのポリエチレンテレフタレート(PET)、中間層は厚み12μmのアルミ蒸着したポリエチレンテレフタレート(PET)、内層は厚み40μmの直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、外層と中間層の間、外層と内層の間は接着剤層が存在する積層フィルム10を製作した。
実施例1と同様のレーザー加工条件にて、脆弱加工部40を形成した。
<実施例5>
外層は厚み12μmのポリエチレンテレフタレート(PET)、中間層は厚み12μmの無機酸化物(アルミナ)を蒸着したポリエチレンテレフタレート(PET)(凸版印刷社製GL−AE)、内層は厚み40μmの直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、外層と中間層の間、外層と内層の間は接着剤層が存在する積層フィルム10を製作した。
実施例1と同様のレーザー加工条件にて、脆弱加工部40を形成した。
<実施例6>
外層は厚み12μmのポリエチレンテレフタレート(PET)に遮光性のあるインキを内側に塗布したもの、中間層は厚み12μmの無機酸化物(アルミナ)を蒸着したポリエチレンテレフタレート(PET)(凸版印刷社製GL−AE)、内層は厚み40μmの直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、外層と中間層の間、外層と内層の間は接着剤層が存在する積層フィルム10を製作した。
実施例1と同様のレーザー加工条件にて、脆弱加工部40を形成した。
<比較例1>
外層は厚み12μmのポリエチレンテレフタレート(PET)、内層は厚み40μmの直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、外層と内層の間は接着剤層が存在する積層フィルム10を製作した。
実施例1と同様のレーザー加工条件にて、脆弱加工部40を形成した。
<比較例2>
外層は厚み12μmのポリエチレンテレフタレート(PET)に遮光性のあるインキを内側に塗布したもの、内層は厚み40μmの直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、外層と内層の間は接着剤層が存在する積層フィルム10を製作した。
実施例1と同様のレーザー加工条件にて、脆弱加工部40を形成した。
<比較例3>
外層は厚み12μmのアルミ蒸着したポリエチレンテレフタレート(PET)、内層は厚み40μmの高密度ポリエチレン(HDPE)、外層と内層の間は接着剤層が存在する積層フィルム10を製作した。
実施例1と同様のレーザー加工条件にて、脆弱加工部40を形成した。
<比較例4>
外層は厚み12μmのアルミ蒸着したポリエチレンテレフタレート(PET)、内層は厚み40μmの無延伸ポリエチレン(CPP)、外層と内層の間は接着剤層が存在する積層フィルム10を製作した。
実施例1と同様のレーザー加工条件にて、脆弱加工部40を形成した。
<比較例5>
外層は厚み12μmのアルミ蒸着したポリエチレンテレフタレート(PET)、内層は厚み40μmの直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、外層と内層の間は接着剤層が存在する積層フィルム10を製作した。
ここではレーザー照射を行わず、したがって脆弱加工部40を形成しなかった。
<比較例6>
外層は厚み12μmのポリエチレンテレフタレート(PET)、中間層は厚み12μmのポリエチレンテレフタレート(PET)、内層は厚み40μmの直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、外層と中間層の間、外層と内層の間は接着剤層が存在する積層フィ
ルム10を製作した。
実施例1と同様のレーザー加工条件にて、脆弱加工部40を形成した。
<比較例7>
外層は厚み12μmのポリエチレンテレフタレート(PET)に遮光性のあるインキを内側に塗布したもの、中間層は厚み12μmのポリエチレンテレフタレート(PET)、内層は厚み40μmの直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、外層と中間層の間、外層と内層の間は接着剤層が存在する積層フィルム10を製作した。
実施例1と同様のレーザー加工条件にて、脆弱加工部40を形成した。
<試験方法>
実施例と比較例について、下記の方法で試験し、比較評価した。
袋の通蒸適性を評価した。通蒸適性とは、袋の内部の加圧されたガスを放出する適性のことをいう。脆弱加工部40において複数の小孔より袋の内部のガスを放出していた場合を「良」とし、袋が破裂し開口していた場合を「不可」とした。
袋の遮光性の評価として、光透過度を測定した。島津製作所製測定機UV−2450を用いて、200nmから800nmの波長領域における光透過度を測定し、波長領域における最大の光透過度を求めた。
袋のバリア性評価として、酸素透過度[cc/m・day・atm]を、mocon社製測定機OX−TRAN 2/21MLタイプで測定した。
開封して官能検査として味覚評価を行った。実施例1で記述した保存条件で保管後、開封し、内容物のコーヒー豆を取り出し、その豆で抽出を行い、5人のパネラーに、味を5段階(最高5、最低1)で評価してもらった。評価平均が3.3以上を「良」、1.7以上3.2以下を「可」、1.6以下を「悪」とした。
その結果を表1にまとめた。
Figure 0006769151
<比較結果>
実施例1では請求項1に従った例である。外層にアルミ蒸着PETを使用した結果遮光性とバリア性を確保し内容物の味が保持でき、レーザー照射による脆弱加工部で内部加圧の抜けもでき、本発明の効果が確認できた。
実施例2では請求項1に従った例である。外層に無機酸化物(アルミナ)蒸着PETを使用した結果バリア性を確保できた。フィルムの透明性ゆえ、遮光性は確保できなかったが、内容物の味が保持できた。レーザー照射による脆弱加工部で加圧の抜けもでき、本発明の効果が確認できた。
実施例3では請求項4に従った例であり、請求項1の積層フィルムの構成において外層にインキ層が加わった構成である。外層に無機酸化物(アルミナ)蒸着PETを使用した結果バリア性を確保できた。外層に遮光性のインキ層を設けた結果、遮光性を確保できた。内容物に味が保持できた。レーザー照射による脆弱加工部で内部加圧の抜けもでき、本発明の効果が確認できた。実施例2の遮光性の無さを、遮光性インキでカバーし、実施例2で味覚評価で可であったのが良となった。
実施例4では請求項2に従った例である。中間層にアルミ蒸着PETを使用した結果バリア性、遮光性を確保できた。内容物の味が保持できた。レーザー照射による脆弱加工部で内部加圧の抜けもでき、本発明の効果が確認できた。
実施例5では請求項2に従った例である。中間層に無機酸化物(アルミナ)蒸着PETを使用した結果バリア性を確保できた。積層フィルムの透明性故、遮光性は確保できなかったが、内容物の味が保持できた。レーザー照射による脆弱加工部で内部加圧の抜けもでき、本発明の効果が確認できた。
実施例6では請求項4に従った例であり、請求項2の積層フィルムの構成において外層にインキ層が加わった構成である。中間層に無機酸化物(アルミナ)蒸着PETを使用した結果バリア性を確保できた。外層に遮光性のインキ層を設けた結果、遮光性を確保できた。内容物の味が保持できた。レーザー照射による脆弱加工部で内部加圧の抜けもでき、本発明の効果が確認できた。実施例5の遮光性の無さを、外層に加わった遮光性インキ層でカバーし、実施例5で味覚評価で可であったのが良となった。
比較例1では、請求項1で、外層にアルミ蒸着PETか無機酸化物(アルミナ)蒸着PETを使用していたのを、バリア性の少ないPETにしたことによって、バリア性を持てなかったため、内容物の味が保持できなかった。遮光性も無いので、内容物を劣化させた。ただ、レーザー照射による脆弱加工部が、ガス加圧による袋の破裂を回避した。
比較例2では、請求項1で、外層にアルミ蒸着PETか無機酸化物(アルミナ)蒸着PETを使用していたのを、バリア性の少ないPETにしたことによって、バリア性を持てなかったため、内容物の味が保持できなかった。外層に遮光性のインキ層が加わったので、遮光性を確保できたが、これによる内容物の劣化の低減は、バリア性の少ない外層をカバーできなかった。ただ、レーザー照射による脆弱加工部が、ガス加圧による袋の破裂を回避した。
比較例3では、請求項1と同じく外層にアルミ蒸着PETを使用していたので、味の保持ができた。内層に高密度ポリエチレン(HDPE)を使用したため、レーザー照射による脆弱加工部があっても、ガス加圧による袋の破裂を回避できなかった。
比較例4では、請求項1と同じく外層にアルミ蒸着PETを使用していたので、味の保持ができた。内層に無延伸ポリエチレン(CPP)を使用したため、レーザー照射による脆弱加工部があっても、ガス加圧による袋の破裂を回避できなかった。
比較例5では、請求項1と同じく外層にアルミ蒸着PETを使用していたので、味の保持ができた。内層に請求項1と同じ直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)を使用した。レーザー照射による脆弱加工部を形成しなかったので、ガス加圧による袋の破裂を回避できなかった。
比較例6では、請求項2で、中間層にアルミ蒸着PETか無機酸化物(アルミナ)蒸着PETを使用していたのを、バリア性の少ないPETにしたことによって、バリア性を持てなかったため、内容物の味が保持できなかった。遮光性も無いので、内容物を劣化させた。ただ、レーザー照射による脆弱加工部が、ガス加圧による袋の破裂を回避した。
比較例7では、請求項2で、中間層にアルミ蒸着PETか無機酸化物(アルミナ)蒸着PETを使用していたのを、バリア性の少ないPETにしたことによって、バリア性を持てなかったため、内容物の味が保持できなかった。外層に遮光性のインキ層が加わったの
で、遮光性を確保できたが、これによる内容物の劣化の低減は、バリア性の少ない外層をカバーできなかった。ただ、レーザー照射による脆弱加工部が、ガス加圧による袋の破裂を回避した。
10・・・積層フィルム
10a・・・端部
10b・・・端部
10c・・・端部
10d・・・端部
20・・・外層
30・・・内層
40・・・脆弱加工部
40a・・・ハーフカット溝
40b・・・溝
50・・・積層フィルム
50a・・・端部
50b・・・端部
50c・・・端部
50d・・・端部
70・・・中間層
100・・・包装袋

Claims (6)

  1. 直鎖状低密度ポリエチレン樹脂からなり、熱融着可能な内層と、前記内層に積層されたアルミ蒸着層または無機酸化物層を有する熱可塑性樹脂からなる外層とを備えた積層フィルムであって、
    前記外層から内層にかけて、少なくとも外層の厚みの深さを持ち、かつ内層を貫通しない程度の深さのハーフカット溝からなる脆弱加工部を備え、前記脆弱加工部がさらに内層の外面に溝を備える積層フィルム。
  2. 直鎖状低密度ポリエチレン樹脂からなり、熱融着可能な内層と、熱可塑性樹脂からなる外層と、前記内層と前記外層との間にアルミ蒸着層または無機酸化物蒸着層を有する熱可塑性樹脂からなる中間層を備えた積層フィルムであって、
    前記外層から内層にかけて、少なくとも外層と中間層の厚みの深さを持ち、かつ内層を貫通しない程度の深さのハーフカット溝からなる脆弱加工部を備え、前記脆弱加工部がさらに内層の外面に溝を備える積層フィルム。
  3. 前記外層に遮光性のあるインキ層を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の積層フィルム。
  4. 光透過度が1%以下であることを特徴とする請求項に記載の積層フィルム。
  5. 酸素透過度が2[cc/m・day・atm]以下であることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の積層フィルム。
  6. 請求項1〜請求項のいずれか1項に記載の積層フィルムを備えた包装袋。
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