JP6769016B2 - コークスの製造方法 - Google Patents
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(1)コークスの製造に用いる配合炭に廃プラスチックを添加して装入炭とし、当該装入炭をコークス炉に装入して乾留するコークスの製造方法において、
前記配合炭の一部又は全部に、250〜350℃に40〜1000℃/minの昇温速度で加熱した後、加熱処理終了温度から少なくとも100℃まで10℃/min以上の平均冷却速度で冷却するに際し、急速加熱終了後から冷却開始までの温度低下を50℃以下とする、加熱冷却処理を施した石炭を用いることを特徴とするコークスの製造方法。
(2)前記配合炭に、外数で前記廃プラスチックを2.5質量%以下添加することを特徴とする前記(1)に記載のコークスの製造方法。
比較試験として、流動床装置に配合炭を装入し、300℃に100℃/minの昇温速度で急速加熱した後、冷却せずに、試験コークス炉で乾留し、試験コークス3を作成した。
また、他の比較試験として、配合炭を急速加熱及び冷却せずに、試験コークス炉で乾留し、試験コークス4を作成した。
なお、試験コークス炉で乾留するにあたっては、コークス強度に影響を与えないようにするために、石炭の装入嵩密度をほぼ同一の値(0.76t/m3)に調整した。
なお、実際のコークス炉においては、石炭の装入嵩密度は、常温に近い温度で装入する方が、高温で装入するよりも高くなる。このため、急速加熱した後、冷却しない試験コークス3よりも、急速加熱した後に10℃/minで冷却した試験コークス2の方が、コークス強度が高くなることを意味している。
具体的な加熱冷却条件としては、配合炭を急速加熱装置において、100℃/minで300℃まで急速加熱した後、急速冷却装置において、直ちに、10℃/minで80℃まで冷却し、加熱冷却処理石炭を得た。そして、加熱冷却処理石炭に廃プラスチックを1質量%添加し、試験コークス炉で乾留して試験コークス5を得た。
また、参考試験として、加熱冷却処理を施さない配合炭に廃プラスチックを添加せず、試験コークス炉で乾留して試験コークス7を得た。
加熱冷却処理をする配合炭は、原料石炭が配合された配合炭であり、非微粘結炭を含むものとし、強粘結炭に対して内数で非微粘結炭を60%以上の配合率で配合することが好ましい。また、加熱冷却処理する配合炭を非微粘結炭からなるものとしてもよい。配合炭の粉砕粒度は、特に限定されるものでなく、3mm以下の比率を60%〜95%の粒度に粉砕したものが例示される。
本発明における非微粘結炭とは、ビトリニット平均反射率Roが1.0以下である石炭を意味しており、その他の特性(揮発分VM、全膨張率TDなど)は、特に限定されるものでない。ビトリニット平均反射率Roを1.0以下の石炭に加熱冷却処理を施すことで、乾留した後のコークス強度の向上が顕著となる。また、ビトリニット反射率RoはJIS M8816で規定される方法で測定することができる。
本発明における強粘結炭とは、ビトリニット平均反射率Roが1.0%超である石炭を意味している。なお、ビトリニット平均反射率Roの上限は特に限定されないが、粘結性の確保の観点から、1.65%未満が好ましい。ビトリニット平均反射率Roを1.0超とすることで、石炭を乾留した後のコークスの強度が高くなる。
加熱冷却処理石炭に添加する廃プラスチックは、産業廃棄物や一般廃棄物として、大量に排出されるプラスチック又はプラスチックを含有する廃棄物である。廃プラスチックに含有されるプラスチックは、特に限定されるものでないが、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)や、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン(PS)、塩化ビニル(PVC)等のプラスチックが例示される。
廃プラスチックの形状は、特に限定されるものでないが、減容化処理した塊状物を適当な寸法(例えば、直径20mm、長さ40〜50mm)に切断したものが好ましい。これは、減容して廃プラスチックの嵩密度を大きくすることにより、廃プラスチックの比表面積(廃プラスチック単位質量あたりの表面積)が低下し、廃プラスチックと石炭の接触面積が減少し、廃プラスチックの周囲に形成される熱分解ガスにより劣化した石炭が、減少するためである。
急速加熱装置は、配合炭を加熱温度及び昇温速度で加熱することが可能な装置であればよく、特に限定されるものでない。急速加熱装置としては、燃焼ガス(例えば、熱風炉にてLPGやコークス炉ガス(COG)等を燃焼させて生じた高温ガス)を用いて、加熱する流動床装置が例示される。
急速冷却装置は、急速加熱後の配合炭を上記の冷却温度及び平均冷却速度で冷却することが可能な装置であればよく、特に限定されるものでない。急速冷却装置としては、上記の急速加熱装置として例示される流動床装置を、冷却装置としても同様に用いることができ、石炭全体を均一に冷却することが可能であるとともに、加熱及び冷却を迅速かつ効率的に行うことができる。また、常温窒素ガスを用いれば、10℃/min以上の冷却速度で迅速に冷却することができる。
急速加熱装置と急速冷却装置とは、急速加熱終了後から、冷却開始までの温度低下を抑制するためにも、急速加熱装置と急速冷却装置とを隣接して配置することが望ましい。急速加熱を終えた配合炭の温度が極力低下しないうちに冷却装置で冷却を開始されることが望ましく、そのような温度低下を抑制するために、急速加熱終了後から冷却開始までの温度低下を50℃以下、好ましくは30℃以下にできるように設置されていることが望ましい。この加熱装置と冷却装置との隣接の形態としては、一基の流動床装置の内部を前段と後段とに分け、前段で石炭を急速加熱処理した後に、後段で冷却する装置が例示される。これによれば、急速加熱は必然的に急速冷却処理されるので、加熱処理後から冷却開始までの温度低下が0℃にすることができ望ましい。
本発明の製法において、成型炭と、粉炭とを混合してコークスを製造する方法を適用してもよい。その場合、加熱冷却処理を施した加熱冷却処理石炭を、成型炭とする配合炭としても、成型炭と混合する配合炭としてもよく、コークス炉に装入する前に廃プラスチックを添加すればよい。
それに対して、比較例1〜比較例5は、加熱冷却処理をした石炭を用いずに、廃プラスチックを添加してコークスを製造しているため、コークス強度DIが参考例1よりすべて低くなっている。比較例3〜5においてはコークス強度DIの低下が著しい。
2 急速加熱装置
3 急速冷却装置
4 コークス炉
Claims (2)
- コークスの製造に用いる配合炭に廃プラスチックを添加して装入炭とし、当該装入炭をコークス炉に装入して乾留するコークスの製造方法において、
前記配合炭の一部又は全部に、250〜350℃に40〜1000℃/minの昇温速度で加熱した後、加熱処理終了温度から少なくとも100℃まで10℃/min以上(但し、50℃〜200℃/minを除く)の平均冷却速度で冷却するに際し、急速加熱終了後から冷却開始までの温度低下を50℃以下とする、加熱冷却処理を施した石炭を用いることを特徴とするコークスの製造方法。 - 前記配合炭に、外数で前記廃プラスチックを2.5質量%以下添加することを特徴とする請求項1に記載のコークスの製造方法。
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JP2015094298A JP6769016B2 (ja) | 2015-05-01 | 2015-05-01 | コークスの製造方法 |
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