JP6764424B2 - 流体動圧軸受用潤滑油、流体動圧軸受、スピンドルモータ及びディスク駆動装置 - Google Patents

流体動圧軸受用潤滑油、流体動圧軸受、スピンドルモータ及びディスク駆動装置 Download PDF

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Description

本発明は、流体動圧軸受用潤滑油、流体動圧軸受、スピンドルモータ及びディスク駆動装置に関する。
従来の流体動圧軸受用潤滑油は特許文献1に開示されている。この流体動圧軸受用潤滑油は流体動圧軸受のシャフト部とスリーブ部との間に充填される。流体動圧軸受はディスク駆動装置の記録媒体であるディスクを回転駆動するスピンドルモータの軸受として用いられる。
スピンドルモータの回転に伴って流体動圧軸受用潤滑油に動圧が発生し、シャフト部とスリーブ部との接触が防止される。これにより、スリーブ部がシャフト部に対して円滑に回転する。
特開2014−209030号公報
しかしながら、上記従来の流体動圧軸受用潤滑油によると、ディスク駆動装置及びスピンドルモータの小形化に伴って流体動圧軸受が小形化、薄型化して、記録媒体とヘッドとの間の浮上距離が小さくなる。このため、スピンドルモータを高温又は高湿環境下で駆動した時に静止部と回転部との間に発生する微小の電位差によってディスクへの読み書きエラーが発生する問題があった。
本発明は、流体動圧軸受の静止部と回転部との間の電位差の発生を低減できる流体動圧軸受用潤滑油及びそれを用いた流体動圧軸受、スピンドルモータ、ディスク駆動装置を提供することを目的とする。
本発明の例示的な流体動圧軸受用潤滑油は、流体動圧軸受の流体動圧軸受用潤滑油において、金属塩又はイオン液体を含む帯電防止剤を添加した。
例示的な本発明によれば、高温又は高湿環境下において流体動圧軸受の静止部と回転部との間の電位差の発生を低減することができる。
図1は、本発明の実施形態に係るディスク駆動装置の縦断面図である。 図2は、本発明の実施形態に係るスピンドルモータの縦断面図である。
以下、本発明の例示的な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。本明細書では、モータの中心軸方向における上側を「上側」とし、下側を「下側」とする。なお、上下方向は、実際の機器に組み込まれたときの位置関係や方向を示すものではない。また、中心軸に平行な方向または略平行な方向を「軸方向」と呼び、中心軸を中心とする径方向を単に「径方向」とし、中心軸を中心とする周方向を「周方向」とする。
(1.ディスク駆動装置の全体構成)
本発明の例示的な実施形態のディスク駆動装置について以下説明する。図1は第1実施形態に係るディスク駆動装置100の縦断面図を示す。ディスク駆動装置100は、いわゆるハードディスク駆動装置である。ディスク駆動装置100はスピンドルモータ10と4枚のディスク20とアクセス部30とハウジング40とを備える。
スピンドルモータ10とディスク20とアクセス部30とはハウジング40内に収納される。ハウジング40内は塵や埃が極度に少なく、清浄な空間が形成されている。
ディスク20は中央部に孔を有する円板状の情報記録媒体である。各ディスク20はスピンドルモータ10に装着され、スペーサ22を介して互いに平行且つ等間隔に配置されている。
アクセス部30はヘッド31とアーム32とヘッド移動機構33とを備える。ヘッド31はディスク20に近接して情報の読み出しと書き込みを磁気的に行う。アーム32はヘッド31を支持する。ヘッド移動機構33はアーム32を移動することにより、ヘッド31をディスク20に対して相対的に移動する。
ヘッド31は回転するディスク20に近接してアクセスする。なお、ディスク20は4枚に限らず、3枚以下又は5枚以上でもよい。
(2.スピンドルモータの構成)
図2はスピンドルモータ10の縦断面図を示す。スピンドルモータ10はアウターロータ型のモータである。スピンドルモータ10は静止部2と回転部3とを有する。静止部2はハウジング40に固定される。回転部3はディスク20を装着して流体動圧軸受用潤滑油50(以下、潤滑油と略す)を介して中心軸Lを中心に静止部2に対して回転可能に支持される。また、静止部2の一部と回転部3の一部とによりコニカル型の流体動圧軸受4が構成されている。
(2−1.静止部の構成)
静止部2はベース部17とシャフト部11と環状部材12a、12bとステータコア18とコイル15とを有する。ベース部17はアルミニウム等の金属材料により形成され、ハウジング40にネジ止めされている。なお、ベース部17とハウジング40とは別体であっても、単一の部材により一体に形成してもよい。
ベース部17の中央部には中心軸Lに沿って貫通孔17aが形成されている。また、貫通孔17aよりも外周側には、軸方向に突出する略円筒形状のホルダ部17bが形成されている。
シャフト部11は中心軸Lに沿って延びる略円柱形状の部材である。シャフト部11は貫通孔17aに下端部を嵌入してベース部17に固定される。
環状部材12a、12bはシャフト部11の外周面から径方向外側に突出する。環状部材12a、12bはシャフト部11の外周面に軸方向に間隔をおいて上下に固定されている。なお、環状部材12a、12bはシャフト部11と一体成形してもよい。
環状部材12a、12bはコニカル型の流体動圧軸受4の場合、略円錐形状であり、環状部材12a、12bの上下面は漸次小径に形成される。
ステータコア18はコアバック18aとティース18bとを有する。コアバック18aは円環状であり、ホルダ部17bの外周面に嵌着される。ティース18bはコアバック18aから径方向外側に複数突出する。
コイル15は各ティース18bの周囲に巻回された導線により形成されている。コイル15は電源装置(不図示)と接続されている。電源装置からコイル15に駆動電流を与えると、ティース18bには径方向の磁束が発生する。
(2−2.回転部の構成)
回転部3はスリーブ部14、保持部材13、マグネット16及びシール部19を備える。スリーブ部14は略円筒状に形成され、第1、第2、第3内周面14a、14b、14cを上方から順に有している。第1内周面14aは上方に向かってシャフト部11から離れる方向に傾斜し、環状部材12aに対向する。
第2内周面14bは中心軸Lに沿って形成され、シャフト部11の外周面に対向する。第3内周面14cは下方に向かってシャフト部11から離れる方向に傾斜し、環状部材12bの上面に対向する。また、スリーブ部14は環状部材12a、シャフト部11及び環状部材12bとの間に微小間隙Sを有する。
保持部材13は筒状に形成され、スリーブ部14が圧入される。保持部材13の下部には内面側に環状の凹部13aが形成され、下端には径方向外側へ向けて突出するフランジ部13bが形成される。ディスク20(図1参照)の中央部に形成された孔は保持部材13の外周面に嵌合する。このとき、フランジ部13bの上面にディスク20が載置される。
マグネット16は周方向に複数並設してヨーク16aに取り付けられる。ヨーク16aを凹部13aに圧入してマグネット16が保持部材13により保持される。マグネット16の内周面は磁極面となっており、ステータコア18の複数のティース18bの外周面と径方向に対向する。
シール部19はスリーブ部14の上面及び下面に取付けられ、環状部材12a、12bとスリーブ部14との微小間隙S内に潤滑油50を封入する。
(3.流体動圧軸受の構成)
流体動圧軸受4はシャフト部11、環状部材12a、12b、スリーブ部14、潤滑油50を備える。既述のように、シャフト部11及び環状部材12a、12bは静止部2の一部であり、スリーブ部14は回転部3の一部である。
流体動圧軸受4はコニカル型であり、スリーブ部14に対向するシャフト部11、環状部材12a及び環状部材12bによって径方向及び軸方向の荷重を支持する。
対向する第1内周面14a及び環状部材12aの下面には動圧溝(不図示)が形成される。また、対向する第3内周面14c及び環状部材12bの上面には動圧溝(不図示)が形成される。動圧溝は回転部3の回転時に潤滑油50に流体動圧を誘起する。なお、第1内周面14a及び環状部材12aの下面の一方に動圧溝を形成してもよく、第3内周面14c及び環状部材12bの上面の一方に動圧溝を形成してもよい。
スピンドルモータ10のコイル15に駆動電流を与えると、コイル15には径方向の磁束が発生する。コイル15とマグネット16との間の磁束の作用によりトルクが発生し、静止部2に対して回転部3が中心軸Lを中心として回転する。
環状部材12a、12bに対してスリーブ部14が回転駆動すると、動圧溝はポンピング作用により微小間隙S中に充填された潤滑油50に流体動圧を誘起する。これにより、スリーブ部14は環状部材12a、12bと非接触で径方向及び軸方向に支持され、環状部材12a、12b及びシャフト部11に対して円滑に高速回転することができる。
(4.潤滑油の構成)
潤滑油50としては、例えば、ポリオールエステル系オイル、ジエステル系オイル、モノエステル系オイル等のエステルを主成分とするオイルが基油として使用される。エステルを主成分とするオイルは、耐摩耗性、熱安定性、及び流動性に優れているため、流体動圧軸受4の潤滑油50として好適である。
また、潤滑油50には金属塩又はイオン液体を含む帯電防止剤が添加されている。帯電防止剤を潤滑油50に添加することにより、潤滑油50を介して対向する環状部12a、12bとスリーブ部14との間で発生する電位差を低減することができる。
これにより、スピンドルモータ10を高温環境下又は高湿環境下で駆動した時に静止部2と回転部3との間に発生する微小の電位差によるディスク20への読み書きエラーの発生を防止することができる。
なお、潤滑油50は金属塩又はイオン液体を0.01重量%以上5重量%以下含むことが好ましい。
帯電防止剤に含まれる金属塩又はイオン液体のアニオンは炭素数が1以上8以下のパーフルオロアルキル基を有することが好ましい。
パーフルオロアルキル基はCF基を有するため炭素数が1以上8以下であっても疎水性が高い。なお、パーフルオロアルキル基の炭素数が9より大きくなると疎水性及び親水性の両方が低下する。また、パーフルオロアルキル基はC−F結合を有するため結合エネルギーが大きく耐熱性及び耐せん断性が高い。
このため、パーフルオロアルキル基を有するアニオンを帯電防止剤に含有させることにより、帯電防止剤が潤滑油50に対して容易に溶解するとともに潤滑油50の耐熱性及び耐せん断性が高温(50℃〜150℃)又は高湿(82g/m以上)の環境下において長時間安定する。
炭素数が1以上8以下のパーフルオロアルキル基を有するアニオンの具体例は下記式(1)〜式(10)で表される。
Figure 0006764424
(1)
[式中、n=0〜8]
Figure 0006764424
(2)
[式中、p≠q、p=0〜8、q=0〜8]
Figure 0006764424
(3)
[式中、m=0〜8]
Figure 0006764424
(4)
[式中、n=0〜8]
Figure 0006764424
(5)
[式中、p≠q、p=0〜8、q=0〜8]
Figure 0006764424
(6)
[式中、n=0〜8]
Figure 0006764424
(7)
[式中、p≠q、p=0〜8、q=0〜8]
Figure 0006764424
(8)
[式中、n=0〜8]
Figure 0006764424
(9)
[式中、p≠q、p=0〜8、q=0〜8]
Figure 0006764424
(10)
[式中、l≠m≠n、l=0〜8、m=0〜8、n=0〜8]
Figure 0006764424
(11)
[式中、n=0〜8]
また、帯電防止剤に含まれる金属塩又はイオン液体のアニオンに下記式(12)で表されるアニオンを用いてもよい。
Figure 0006764424
(12)
また、帯電防止剤が金属塩を含む場合、金属塩は上記式(1)〜式(12)で表されるアニオンのカウンターカチオンとしてNa、Rb、Cs、Li、Kのいずれかのカチオンを有する。
なお、金属塩のカウンターカチオンがLiの場合、式(1)のn=1、式(3)のm=1、m=4及び式(8)のn=1を除く。また、金属塩のカウンターカチオンがKとの場合、式(1)のn=1及び式(3)のm=1を除く。
また、帯電防止剤がイオン液体を含む場合、イオン液体は上記式(1)〜式(12)で表されるアニオンのカウンターカチオンとして下記式(13)〜式(21)で表されるいずれかのカチオンを有する。
Figure 0006764424
(13)
[式中、R1、R2は、炭素数が1〜22のアルキル基又はアルケニル基、若しくは炭素数が6〜30のアリール基又はアルキルベンゼン基]
Figure 0006764424
(14)
[式中、R1、R2、R3、R4は、炭素数が1〜22のアルキル基又はアルケニル基、若しくは炭素数が6〜30のアリール基又はアルキルベンゼン基]
Figure 0006764424
(15)
[式中、Rは、炭素数が1〜22のアルキル基又はアルケニル基、若しくは炭素数が6〜30のアリール基又はアルキルベンゼン基]
Figure 0006764424
(16)
[式中、R1、R2は、炭素数が1〜22のアルキル基又はアルケニル基、若しくは炭素数が6〜30のアリール基又はアルキルベンゼン基]
Figure 0006764424
(17)
[式中、R1、R2は、炭素数が1〜22のアルキル基又はアルケニル基、若しくは炭素数が6〜30のアリール基又はアルキルベンゼン基]
Figure 0006764424
(18)
[式中、R1、R2、R3、R4は、炭素数が1〜22のアルキル基又はアルケニル基、若しくは炭素数が6〜30のアリール基又はアルキルベンゼン基]
Figure 0006764424
(19)
[式中、R1、R2は、炭素数が1〜22のアルキル基又はアルケニル基、若しくは炭素数が6〜30のアリール基又はアルキルベンゼン基]
Figure 0006764424
(20)
[式中、R1、R2は、炭素数が1〜22のアルキル基又はアルケニル基、若しくは炭素数が6〜30のアリール基又はアルキルベンゼン基]
Figure 0006764424
(21)
また、潤滑油50はソルビタン脂肪酸エステルから成るノニオン性界面活性剤を含む。ノニオン性界面活性剤を含むことにより、潤滑油50中で金属塩又はイオン液体を分散することができる。なお、潤滑油50はノニオン性界面活性剤を0.01重量%以上1重量%以下含むことが好ましい。
本実施形態によると、流体動圧軸受4の潤滑油50に金属塩又はイオン液体を含む帯電防止剤を添加したので、静止部2と回転部3との間に発生する微少の電位差によるディスク20への書き込みエラーの発生を防止することができる。
また、帯電防止剤に含まれる金属塩又はイオン液体は炭素数が1以上8以下のパーフルオロアルキル基を有するアニオンを含むので、帯電防止剤が潤滑油50に容易に溶解するとともに潤滑油50の耐熱性及び耐せん断性を高温又は高湿の環境下で長時間安定させることができる。
また、帯電防止剤に含まれる金属塩又はイオン液体が式(1)〜式(12)で表わされるいずれかのアニオンを含むことにより、耐熱性及び耐せん断性の安定した潤滑油50を容易に実現することができる。
また、帯電防止剤に金属塩又はイオン液体を0.01重量%以上5重量%以下含むので、耐熱性及び耐せん断性の安定した潤滑油50を容易に実現することができる。
また、帯電防止剤に含まれる金属塩がNa、Rb、Cs、Li、Kとのいずれかのカチオンを有するので、耐熱性及び耐せん断性の安定した潤滑油50を容易に実現することができる。
また、帯電防止剤に含まれるイオン液体が式(13)〜式(21)で表わされるいずれかのカチオンを有するので、耐熱性及び耐せん断性の安定した潤滑油50を容易に実現することができる。
また、帯電防止剤がソルビタン脂肪酸エステルから成るノニオン性界面活性剤を含むので、金属塩又はイオン液体を分散させることができる。
また、帯電防止剤にソルビタン脂肪酸エステルから成るノニオン性界面活性剤を0.01重量%以上5重量%以下含むので、金属塩又はイオン液体が分散した潤滑油50をより容易に実現することができる。
次に本発明の効果について、実施例及び比較例を用いて具体的に説明する。以下の実験では、帯電防止剤を添加した潤滑油50を用いてシャフト部11とスリーブ部14との間の電位差について評価を行った。
以下の実施例1〜実施例19及び比較例1に係る潤滑油は全て基油として分子量が420以上480以下のモノエステル系オイルを用いた。また、実施例1〜実施例19の潤滑油には異なる帯電防止剤を0.05重量%添加した。
実施例1の帯電防止剤は金属塩を含む。この金属塩のカチオンはNaであり、アニオンは式(1)で表され、n=1である。
実施例2の帯電防止剤は金属塩を含む。この金属塩のカチオンはNaであり、アニオンは式(1)で表され、n=1である。また、帯電防止剤にはソルビタンセスキオレエートから成るノニオン性界面活性剤を0.05重量%添加した。
実施例3の帯電防止剤は金属塩を含む。この金属塩のカチオンはNaであり、アニオンは式(11)で表される。
実施例4の帯電防止剤は金属塩を含む。この金属塩のカチオンはLiであり、アニオンは式(2)で表され、p=1、q=4である。
実施例5の帯電防止剤は金属塩を含む。この金属塩のカチオンはLiであり、アニオンは式(12)で表される。
実施例6の帯電防止剤はイオン液体を含む。このイオン液体のカチオンは式(14)で表され、R1=R2=R3=5、R4=3である。また、イオン液体のアニオンは式(1)で表され、n=1である。
実施例7の帯電防止剤はイオン液体を含む。このイオン液体のカチオンは式(14)で表され、R1=R2=R3=8、R4=1である。また、イオン液体のアニオンは式(1)で表され、n=1である。
実施例8の帯電防止剤はイオン液体を含む。このイオン液体のカチオンは式(14)で表され、R1=R2=R3=8、R4=1である。また、イオン液体のアニオンは式(2)で表され、p=1、q=4である。
実施例9の帯電防止剤はイオン液体を含む。このイオン液体のカチオンは式(14)で表され、R1=R2=R3=8、R4=1である。また、イオン液体のアニオンは式(3)で表され、m=1である。
実施例10の帯電防止剤はイオン液体を含む。このイオン液体のカチオンは式(14)で表され、R1=R2=R3=8、R4=1である。また、イオン液体のアニオンは式(4)で表され、n=1である。
実施例11の帯電防止剤はイオン液体を含む。このイオン液体のカチオンは式(14)で表され、R1=R2=R3=8、R4=1である。また、イオン液体のアニオンは式(5)で表され、p=1、q=2である。
実施例12の帯電防止剤はイオン液体を含む。このイオン液体のカチオンは式(14)で表され、R1=R2=R3=8、R4=1である。また、イオン液体のアニオンは式(6)で表され、n=1である。
実施例13の帯電防止剤はイオン液体を含む。このイオン液体のカチオンは式(14)で表され、R1=R2=R3=8、R4=1である。また、イオン液体のアニオンは式(7)で表され、p=1、q=2である。
実施例14の帯電防止剤はイオン液体を含む。このイオン液体のカチオンは式(14)で表され、R1=R2=R3=8、R4=1である。また、イオン液体のアニオンは式(8)で表され、n=1である。
実施例15の帯電防止剤はイオン液体を含む。このイオン液体のカチオンは式(14)で表され、R1=R2=R3=8、R4=1である。また、イオン液体のアニオンは式(9)で表され、p=1、q=2である。
実施例16の帯電防止剤はイオン液体を含む。このイオン液体のカチオンは式(14)で表され、R1=R2=R3=8、R4=1である。また、イオン液体のアニオンは式(10)で表され、l=1、m=2、n=3である。
実施例17の帯電防止剤はイオン液体を含む。このイオン液体のカチオンは式(14)で表され、R1=R2=R3=8、R4=1である。また、イオン液体のアニオンは式(11)で表される。
実施例18の帯電防止剤はイオン液体を含む。このイオン液体のカチオンは式(14)で表され、R1=R2=R3=8、R4=1である。また、イオン液体のアニオンは式(12)で表される。
実施例19の帯電防止剤はイオン液体を含む。このイオン液体のカチオンは式(16)で表され、R1=6、R2=2である。また、イオン液体のアニオンは式(1)で表され、n=1である。
[比較例]
比較例の潤滑油には帯電防止剤に替えて第4級アンモニウムイオン(炭素数が16以上)及びアルキルナフタレンスルホン酸イオン(炭素数が16以上)をそれぞれ0.03重量%添加した。
[電位差の評価]
実施例1〜19及び比較例に係る潤滑油は90℃に加熱して1時間撹拌した後、0℃の環境下で流体動圧軸受4の微小間隙Sに充填した。
電位差の評価はスピンドルモータ10を駆動した際のシャフト部11とスリーブ部14との間の電位差の初期値を測定した後、スピンドルモータ10を高温環境下に放置後及び高温高湿環境下に放置後に0℃の環境下で再び測定した。なお、高温環境下に放置とは具体的に、120℃の環境下でスピンドルモータ10を9000rpmの回転状態で48時間駆動し続けた。また、高温高湿環境下に放置とは120℃、334g/mの環境下でスピンドルモータ10を9000rpmの回転状態で48時間駆動し続けた。これらの結果を表1に示す。
Figure 0006764424
表1に示すように、帯電防止剤を添加した実施例1〜実施例19の潤滑油は高温環境下及び高湿環境下で48時間経過後に、シャフト部11とスリーブ部14との間の電位差が−0.5V以上+0.5V以下の範囲にあることが確認された。また、帯電防止剤が添加されていない比較例の潤滑油と比較して電位差の発生を低減できることが確認された。
なお、実施例6〜18の潤滑油は、イオン液体のカチオンとして式(14)を用いて説明しているが、式(13)、または式(15)〜式(21)のいずれかに置き換えても、同等の効果が確認できる。同様に、実施例6〜18の潤滑油は、イオン液体のカチオンとしてアルキル基を含んだ式(14)を用いて説明しているが、アルケニル基、アリール基、アルキルベンゼン基のいずれに置き換えても、同等の効果が確認できる。
なお、実施例19の潤滑油は、イオン液体のカチオンとして式(16)を用いて説明しているが、式(13)〜式(15)、または式(17)〜式(21)のいずれかに置き換えても、同等の効果が確認できる。同様に、実施例19の潤滑油は、イオン液体のカチオンとしてアルキル基を含んだ式(16)を用いて説明しているが、アルケニル基、アリール基、アルキルベンゼン基のいずれに置き換えても、同等の効果が確認できる。
(5.その他)
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は本実施形態に限定されるものではない。例えば、本実施形態ではコニカル型の流体動圧軸受4を適用したが、コニカル型に限定することなく、例えば、スラスト型の流体動圧軸受4を適用してもよい。
また、本実施形態では、軸固定型のアウターロータ型スピンドルモータについて説明したが、本発明は、軸回転型のモータや、インナーロータ型スピンドルモータにも適用することができる。
2・・・静止部、
3・・・回転部、
4・・・流体動圧軸受、
10・・・スピンドルモータ、
11・・・シャフト部、
12a、12b・・・環状部材、
13・・・保持部材、
13a・・・凹部、
13b・・・フランジ部、
14・・・スリーブ部、
14a・・・第1内周面
14b・・・第2内周面
14c・・・第3内周面
15・・・コイル、
16・・・マグネット、
17・・・ベース部、
17a・・・貫通孔、
17b・・・ホルダ部、
18・・・ステータコア、
18a・・・コアバッック、
18b・・・ティース、
19・・・シール部、
20・・・ディスク、
22・・・スペーサ、
30・・・アクセス部、
31・・・ヘッド、
32・・・アーム、
33・・・ヘッド移動機構、
40・・・ハウジング、
50・・・潤滑油、
100・・・ディスク駆動装置
L・・・中心軸、
S・・・微小間隙


Claims (6)

  1. 流体動圧軸受の流体動圧軸受用潤滑油において、
    モノエステル系オイルを主成分とする基油にイオン液体を含む帯電防止剤を添加し、
    前記イオン液体は炭素数が1のパーフルオロアルキル基を有する下記式(1)で表されるアニオンと、
    下記式(14)で表されるカチオンと、を有することを特徴とする流体動圧軸受用潤滑油。
    Figure 0006764424
    (1)
    [式中、n=1]

    Figure 0006764424
    (14)
    [式中、R1、R2、R3は、炭素数が8のアルキル基であり、R4は、炭素数が1のアルキル基]
  2. 前記イオン液体を0.01重量%以上5重量%以下含むことを特徴とする請求項1に記載の流体動圧軸受用潤滑油。
  3. 50℃〜150℃の高温環境下又は湿度82g/m以上の高湿環境下で48時間経過後に、前記流体動圧軸受の静止部と回転部との電位差が、0℃で測定して−0.5V以上+0.5V以下の範囲にあることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の流体動圧軸受用潤滑油。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれかに記載の流体動圧軸受用潤滑油を封入したことを特徴とする流体動圧軸受。
  5. 請求項4に記載の流体動圧軸受を備えたことを特徴とするスピンドルモータ。
  6. 請求項5に記載のスピンドルモータを備えたことを特徴とするディスク駆動装置。

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