以下、本発明の実施の形態の例を、図面を用いて説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、本発明を実現するための一例であり、本発明が適用される装置の構成や各種条件によって、適宜修正または変更されるべきものであり、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではない。また、後述する各実施形態の一部を適宜組み合わせて構成されてもよい。
(実施の形態1)
<撮像装置の構成>
図1および図2は、本発明の実施の形態1に係る撮像装置の構成の一例を示す図である。図3および図4は、本発明の実施の形態1に係る撮像装置の構成の一例を示すブロック図である。図1(A)および図2(A)は、装置本体の背面から見た斜視図、図1(B)および図2(B)は、背面に対して左から見た断面図である。なお、図1(B)および図2(B)では、後述するEVF(電子ビューファインダー)の構成が明示されている。
撮像装置100は、図1、図3に示すように、装置本体190、撮像光学系101、撮像素子102、撮像画像生成部103、不揮発性メモリ121、メモリ122、操作入力部123、スピーカー124、ストレージ部125、表示画像生成部126、画像調整部127、マイク128、姿勢検出センサ130、接眼検出センサ131、制御部110、表示デバイス150、EVF170等を備えている。なお、撮像装置100は各部を駆動する電源を供給するために内部電源(内蔵電池または格納部に格納された交換式電池など)または外部電源接続部を備えるが、説明を簡略化するために図示は省略する。
図1、図3は、表示デバイス150がバックライトを必要としない方式の場合の例である。これに対して、図2、図4の例では、表示デバイス150がバックライトを用いる方式の例であり、第1のバックライト155および第2のバックライト156をさらに備えている。以下、図1、図3の例と図2、図4の例を並列的に説明する。
装置本体190は、図1(A)および図2(A)に示すように、例えば直方体状に構成されている。装置本体190は、撮像装置100の撮像光学系101が光を取り込む前面190aと、表示デバイス150が横長の矩形状に配置される背面190bと、上面190eと底面190fと、前面190aに対して装置本体190の左右のそれぞれに位置する第1の側面190cと第2の側面190dとを有する。したがって、装置本体190の第1の側面190cと第2の側面190dとは互いに装置本体190の反対側に位置している。装置本体190には、撮像装置100を構成する各部が装置本体190内部および装置本体190の各面に設けられている。装置本体190の上面190e付近の領域は、撮像装置100の軍艦部を構成している。
撮像光学系101は、例えば図1(B)、図2(B)、図3および図4に示すように、その一部が装置本体190の前面190aから突出するように設けられている。この突出部を鏡筒と称する。撮像光学系101は、例えば、図示しないレンズや絞り等を備えている。撮像光学系101は、装置本体190の前面190a側において被写体からの入射光を取り込む。例えば、図1(B)、図2(B)には、装置本体190の前面190a側から所定の画角の光が、撮像光学系101から取り込まれる例が示されている。取り込まれた入射光は、図示しないレンズにより集光され、集光された入射光が撮像素子102に照射される。このような撮像光学系101の構成は既知の技術を用いればよく、本願発明においては特定の構成に限定されない。なお、沈胴式構造を採用する場合には、撮像光学系101の鏡筒部分は、撮像装置100の電源がオンされると、装置本体190の前面190aから突出し、撮像装置100の電源がオフされると、前面190aから突出した部分が装置本体190内に収納されるように構成されてもよい。
撮像素子102は、例えば、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)、CCD(Charge Coupled Device)等で構成されている。撮像素子102のそれぞれの画素では、撮像光学系101から照射された入射光が電荷として蓄えられることにより、撮像光学系101からの入射光が電気信号に変換される。このように、撮像素子102では、画素ごとに画像信号としての電気信号が生成される。すなわち、撮像素子102は、撮像光学系101を通過した光を受光して電気信号を生成する。生成された電気信号は、撮像素子102から撮像画像生成部103へ出力される。
撮像画像生成部103は、撮像素子102から出力された各画素の電気信号に基づいて被写体の撮像画像等の画像を生成する。例えば、撮像画像生成部103は、撮像素子102から出力された電気信号を、所定ビットの階調幅を持ったデジタル画像データに変換することにより被写体の撮像画像を生成する。あるいは、撮像画像生成部103は、撮像素子102への露光量を異ならせて生成した複数の撮像画像に基づいてHDR(High Dynamic Range)合成画像を生成する。また、撮像画像生成部103は、撮像素子102から連続して出力された電気信号に基づいて動画像を生成してもよい。動画像が生成される際、例えば、後述するマイク128により外部の音声情報が取得される。生成された撮像画像、HDR合成画像、動画像、取得された音声情報等は、撮像画像生成部103からストレージ部125へ出力され、ストレージ部125に格納される。
また、撮像画像生成部103は、後述する背面ライブビューモードおよびEVFライブビューモードでは、撮像素子102から連続して出力された電気信号に基づいて生成した画像を連続して表示デバイス150、またはEVF表示素子171へ出力し、表示デバイス150、またはEVF表示素子171にライブビュー画像を表示させる。
不揮発性メモリ121は、撮像装置100に各種機能を実現させる各種プログラムやメニュー画像等を格納する。例えば、不揮発性メモリ121は、撮像装置100の基本動作に関するプログラム、カメラ機能に関するプログラム、音声認識機能に関するプログラム等の各種プログラムを格納する。また、不揮発性メモリ121は、撮像装置100に関する設定情報等を格納する。
メモリ122では、不揮発性メモリ121に格納された各種プログラムが展開される。メモリ122に展開された各種プログラムが制御部110により実行されると、撮像装置100では、各プログラムが有する各種機能が実現される。例えば、基本動作に関するプログラムが実行されると、撮像装置100では、基本動作が実現される。また、例えば、カメラ機能に関するプログラムが実行されると、撮像装置100では、カメラ機能が実現される。また、例えば、撮像装置100は、音声認識機能に関するプログラムが実行されると、音声認識機能が実現されるように構成されてもよい。
操作入力部123は、撮像装置100に対する操作指示の入力を行う指示入力部である。操作入力部123は、例えば図1(A)および図2(A)に示すように、撮像ボタン123a、メニューボタン123b、操作ボタン123c、操作入力キー123d、電源スイッチ123e等を含む。また、これら以外の操作ボタン等が設けられてもよい。
電源スイッチ123eは、例えば装置本体190の上面190eに設けられており、撮像装置100の電源オン状態と電源オフ状態とを切り替える。以下の説明の各部の動作は、原則として電源オン状態で機能を発揮するものである。
撮像ボタン123aは、装置本体190の上面190eに設けられている。具体的には、撮像ボタン123aは、例えば図1(A)および図2(A)に示すように、装置本体190の上面190eにおける、装置本体190の第1の側面190c側に設けられている。撮像ボタン123aは、軽く押し込まれるといわゆる半押し状態となり、撮像光学系101により、被写体に対するフォーカシングが行われる。また、撮像ボタン123aが強く押し込まれると、被写体の撮像が行われる。なお、撮像ボタン123aは、装置本体の第2の側面190d側に設けられてもよい。
メニューボタン123b、操作ボタン123c、操作入力キー123dは、例えば図1(A)および図2(A)に示すように、装置本体190の背面190bの第1の側面190c側に設けられている。メニューボタン123bが操作されると、例えば、後述する表示デバイス150等にメニュー画面が表示される。操作ボタン123cが操作されると、例えば、後述する背面表示モードとEVF表示モードとの切り替え、後述するライブビューモードと再生モードとの切り替え等が行われる。
操作入力キー123dが操作されると、例えばメニュー画面において、設定変更される項目の選択、変更内容の選択等が行われる。また、操作入力キー123dが操作されると、例えば表示デバイス150等に表示させる画像の選択等が行われる。また、操作入力キー123dが操作されると、撮像モード(例えば、通常撮像モード、HDR撮像モード、動画像撮像モード等)の選択、フォーカスポイントの選択、撮像感度の選択等が行われる。
スピーカー124は、例えば、動画像に関連する音声を出力する。また、スピーカー124は、例えば、撮像装置100のシャッター音、操作等に関する通知音、警告音等を出力する。
ストレージ部125は、例えば、フラッシュメモリ、SSD(Solid State Drive)、HDD(Hard Disc Drive)等の不揮発性メモリで構成されている。ストレージ部125は、例えば、撮像画像生成部103で生成された撮像画像、HDR合成画像、動画像、マイク128で取得された動画像に関連する音声情報等を格納する。ストレージ部125は、内部ストレージだけではなく、これに加えてまたはこれに変えて、着脱式の外部ストレージを備えてもよい。
表示画像生成部126は、例えば、後述する表示デバイス150やEVF170に表示させる各種画像(例えば、上述した設定画面、撮像モード選択画面、撮像画像選択画面、フォーカスポイント選択画面等に関する画像)を生成する。表示画像生成部126は、これらの画像以外にも、例えば、撮像する際における現在の設定情報(例えば、撮像モード、撮像素子102の感度、シャッター速度、絞り値、デジタル水準器等の各種情報)の画面を組み合わせた画像を生成してもよい。
画像調整部127は、表示デバイス150、EVF表示素子171に表示させる画像の調整を行う。例えば、生成された撮像画像等のファイルサイズが大きく、表示デバイス150等に表示しきれない場合には、画像調整部127は、表示デバイス150に撮像画像が収まるよう、撮像画像の画質の調整を行う。また、例えば、生成された撮像画像のファイルサイズが小さく、表示デバイス150の一部にしか撮像画像が表示されない場合には、画像調整部127は、拡大させた撮像画像が表示されるよう、撮像画像の画質の調整を行ってもよい。
マイク128は、例えば動画像を撮像する場合等に、撮像装置100の外部の音声を取得する。マイク128は、例えば、取得した音声を制御部110に出力し、制御部110において音声に関する音声データが生成される。生成された音声データは、ストレージ部125に出力され格納される。
姿勢検出センサ130は、例えば、加速度センサで構成されている。姿勢検出センサ130は、撮像装置100に掛かる重力加速度の大きさ、方向を測定する。姿勢検出センサ130は、測定した重力加速度の大きさ、方向を、加速度情報として制御部110に出力し、制御部110は、加速度情報に基づいて、撮像装置100の姿勢を検出する。
接眼検出センサ131は、ユーザがEVF170のEVF接眼部174を使用しているかを検出する。接眼検出センサ131は、EVF170のEVF接眼部174の近傍に設けられている。例えば、接眼検出センサ131は、図1(A)および図2(A)に示すように、装置本体190の背面190bにおける、第2の側面190dと上面190eとが交差する位置の近傍に設けられている。接眼検出センサ131は、例えば、赤外線方式の近接センサを用いればよい。また、接眼検出センサ131は、これ以外にも、誘導方式、静電容量方式、超音波方式、電磁波方式等で構成されてもよい。接眼検出センサ131は、例えば、EVF170のEVF接眼部174付近におけるユーザの検出結果をユーザ検出情報として制御部110に出力し、制御部110は、ユーザ検出情報に基づいて、ユーザがEVF170を使用しているかを検出する。
表示デバイス150は、装置本体190の背面190bに設けられ、撮像素子102が生成した電気信号に基づいて生成される画像を表示可能である。表示デバイス150は、例えば図1(A)および図2(A)に示すように、装置本体190の背面190bにおいて、操作入力部123(例えば、メニューボタン123b、操作ボタン123c、操作入力キー123d)と接眼検出センサ131との間の領域を覆うように設けられている。表示デバイス150は、例えば、図1(A)および図2(A)に示すように、横長の矩形状に構成されている。また、表示デバイス150は、透光性を有している。表示デバイス150は、例えば、有機EL(Electroluminescence)パネル、液晶パネル等で構成されている。透過性を有する表示デバイスの具体的な構造は、例えば、米国特許公開公報US2015/0098039等に開示される既知の構造を用いればよい。
有機EL(Electroluminescence)パネルなどの自発光方式の表示デバイスではバックライトが不要である。よって、このようなバックライトが不要な表示デバイスを用いる場合の構成としては、図1(A)に示されるように、表示デバイス150の裏面のうちEVF接眼部174以外の部分と装置本体190との間にバックライトを設けずに裏面遮光マスク(遮光マスク)175を設ければよい。裏面遮光マスク175は、例えば遮光性を有する樹脂等で構成されている。この場合、EVF接眼部174以外の領域では、表示デバイス150を透過した光や表示デバイス150自らが発する光は裏面遮光マスク175で遮断され、装置本体190内部側へ透過しない。
また、液晶パネルなど、ユーザに表示内容を視認させるためにバックライトを要する方式の表示デバイスを用いる場合には、図4に示す第1のバックライト155を表示デバイス150のEVF接眼部174以外の部分と裏面遮光マスク175の間に設ければよい。すなわち、第1のバックライト155は、表示デバイス150の表示領域のうちEVF接眼部174以外の領域の裏面に配置されている。ここで、表示デバイス150を透過した光や第1のバックライト155が発する光は、裏面遮光マスク175で遮断され、装置本体190内部側へ透過しない。ここで、第1のバックライト155だけでは、表示デバイス150のうちEVF接眼部174の部分についてのバックライトが実現できず、表示デバイス150のうちEVF接眼部174の部分だけ暗くなってしまう。そこで、例えば図2(B)に示すように、表示デバイス150のうちEVF接眼部174の部分についてのバックライト機能を実現するために、EVF170内に第2のバックライト156が設けられている。第2のバックライト156の具体的構成および配置は後述する。
EVF170は、例えば図1(B)および図2(B)に示すように、装置本体190の内部に設けられ、撮像素子102が生成した電気信号に基づいて生成される画像を表示可能である。EVF170は、EVF表示素子171、EVF光学系172、EVF暗室173、EVF接眼部(接眼部)174等を備えている。
EVF表示素子171は、撮像光学系101、撮像素子102、撮像画像生成部103を介して生成された撮像画像等の再生画像(静止画像または動画像)やライブビュー画像等を表示する。また、EVF表示素子171はメニュー画像を表示する。EVF表示素子171は、例えば、有機ELパネル、液晶パネル等で構成されている。
表示デバイス150にバックライトが不要な表示デバイスを用いる場合、EVF光学系172は、例えば図1(B)に示すように、レンズ172a、172c、ミラー172bを有するように構成される。EVF光学系172は、図1および図2に示すように、装置本体190の外部から見て、表示デバイス150の透過性を有する領域に設けられたEVF接眼部174の領域の裏側に配置されている。EVF表示素子171が形成する光学像の光は、EVF光学系172を介してEVF接眼部174に導かれ、ユーザの眼の網膜に結像する。すなわち、EVF表示素子171で表示された画像は、EVF光学系172を介してEVF接眼部174で視認される。
なお、EVF光学系172の光学設計は、例えば、特開2005−148487や特開2007−311925などに開示される既知の技術を用いればよい。
また、表示デバイス150にバックライトを要する表示デバイスを用いる場合、EVF光学系172は、例えば図2(B)に示すように、レンズ172a、172c、ハーフミラー172d、第2のバックライト156を有するように構成すればよい。EVF表示素子171の表示内容をユーザに視認させるときには、第2のバックライト156をオフとし、EVF表示素子171が形成する光学像の光は、ハーフミラー172dを有するEVF光学系172を介してEVF接眼部174に導かれる。すなわち、このときEVF表示素子171で表示された画像は、EVF光学系172を介してEVF接眼部174で視認される。第2のバックライト156のバックライト機能をオンにするときには、EVF表示素子171の発光をオフとし、第2のバックライト156の発する光は、ハーフミラー172dおよびEVF光学系172の一部を透過して、表示デバイス150のうちEVF接眼部174の部分のバックライトとして機能する。このように、EVF170内に第2のバックライト156を設けることにより、表示デバイス150のうちEVF接眼部174の部分のバックライトが欠落することを防ぐことができる。
なお、図3および図4においては、説明を簡単にするために、EVF170内のEVF光学系172の各要素の図示は省略している。
EVF暗室173は、遮光性を有する材質で構成され、EVF表示素子171、EVF光学系172、EVF接眼部174の周囲を取り囲むように設けられている。EVF170内では、EVF接眼部174を除く領域が遮光され、EVF170内に暗室状態が構成されている。すなわち、EVF170は、EVF接眼部174を除いて遮光性を有するように構成されている。このように、EVF170内が暗室状態となっているため、装置本体190内部側の光がEVF170内に入らなくなっており、さらに、EVF170内の光や透過性を有する表示デバイス150のEVF接眼部174の部分を介してEVF170に入射した光も装置本体190内部側に入らないように構成されている。したがって、EVF光学系172とEVF表示素子171が、EVF接眼部174を除いて遮光性を有する空間に配置されている。また、前述した第2のバックライト156は、このような遮光性を有する空間に配置されている。
EVF接眼部174は、例えば図1(A)および図2(A)に示すように、表示デバイス150の一部に設けられている。具体的には、EVF接眼部174は、表示デバイス150において、装置本体190の第2の側面190d側、かつ、装置本体190の上面190e側に設けられている。より具体的には、EVF接眼部174は、例えば図1(A)に示すように、表示デバイス150の第2の側面190d側かつ上面190e側の領域に設けられている。EVF暗室173の開口部は、表示デバイス150と接している。EVF接眼部174は、EVF暗室173の開口部と、EVF暗室173の開口部と接する領域の表示デバイス150とが一体となって構成されている。なお、撮像ボタン123aが、装置本体190の第2の側面190d側に設けられた場合には、EVF接眼部174は、表示デバイス150において、装置本体190の第1の側面190c側、かつ、装置本体190の上面190e側に設けられていることが好ましい。当該EVF接眼部174の配置の利点を、図5および図6を用いて説明する。
図5は、横位置で撮像装置を使用した場合における構え方の一例を示す図である。図6は、縦位置で撮像装置を使用した場合における構え方の一例を示す図である。EVF接眼部174が上述の位置に配置されていれば、撮像装置100が横位置で使用されても、例えば図5に示すように、撮像ボタン123aを操作するユーザの手と、EVF接眼部174を覗くユーザの顔とが交錯しない。また、撮像装置100が縦位置で使用されても、例えば図6に示すように、撮像ボタン123aを操作するユーザの手と、EVF接眼部174を覗くユーザの顔とが交錯しない。
制御部110は、例えば、マイクロプロセッサユニット等のコンピュータで構成されている。制御部110は、メモリ122に展開された各種プログラムを実行することにより、撮像装置100を構成する各部を制御する。
制御部110は、例えば、基本動作に関するプログラムを実行すると、撮像装置100を構成する各部に対して基本動作に関する制御を行う。例えば、図示しない電源スイッチが操作され、撮像装置100がオンされると、制御部110は、基本動作に関するプログラムに基づいて撮像装置100の各部を起動させる。
制御部110は、例えば、カメラ機能に関するプログラムを実行すると、撮像装置100を構成する各部に対してカメラ機能に関する制御を行う。例えば、制御部110は、撮像ボタン123aが操作されると、撮像に係る各部を制御して被写体を撮像させる。また、制御部110は、各部に対して撮像した被写体の静止画像、動画像等の画像等を生成させる。また、制御部110は、例えば、メニューボタン123b、操作ボタン123c、操作入力キー123d等への操作に基づいて、撮像装置100の各部に対する制御を行う。
制御部110は、音声認識機能に関するプログラムを実行すると、撮像装置100を構成する各部に対して音声認識機能に関する制御を行う。例えば、制御部110は、スピーカー124による音声の出力、マイク128による音声の取得等を行わせる。
<背面表示モード>
図7〜図9は、本発明の実施の形態1に係る背面表示モードおよびEVF表示モードにおける表示デバイスの表示内容の一例を示す図である。制御部110は、表示デバイス150にライブビュー画像や再生画像を表示させる背面表示モード(第1の表示モード)と、EVF170にライブビュー画像や再生画像を表示させるEVF表示モード(第2の表示モード)とを切り替える。
制御部110は、例えば、表示デバイス150をオンさせると、EVF170をオフさせる背面表示モードに切り替える。具体的には、制御部110は、操作ボタン123c等が操作され、背面表示モードが選択された場合には、表示デバイス150をオンさせ、EVF表示素子171をオフさせる。背面表示モードは、背面ライブビューモード、背面再生モードからなる。
なお、図2および図4に示される表示デバイス150にバックライトを要する表示デバイスを用いる場合には、背面表示モード(第1の表示モード)では、制御部110は、第1のバックライト155と第2のバックライト156をオンさせる。
なお、「EVF表示素子171をオフさせる」とは、制御部110が、EVF表示素子171への通電をオフさせる場合や、EVF表示素子171へ通電させた状態で、EVF表示素子171による画像表示を停止させ、EVF表示素子171を発光させない場合も含まれる。
背面ライブビューモードとは、表示デバイス150に被写体のライブビュー画像を表示させることをいう。具体的には、制御部110は、撮像素子102に対し、画素ごとの電気信号を連続して撮像画像生成部103へ出力させる。また、制御部110は、撮像画像生成部103に対し、被写体の画像を連続して生成させる。そして、制御部110は、撮像画像生成部103に対し、生成させた画像を連続して表示デバイス150へ出力させる。このように、制御部110は、例えば図7(A)に示すように、表示デバイス150に被写体のライブビュー画像を表示させる。なお、この間、制御部110は、EVF表示素子171をオフさせておき、例えば図7(A)に示すように、EVF表示素子171にライブビュー画像等が表示されないようにしておく。
一方、背面再生モードとは、撮像装置100で撮像され、ストレージ部125に記録された画像(静止画像または動画像)を表示デバイス150に表示することをいう。具体的には、制御部110は、撮像された画像をユーザに選択させる画像選択メニューを表示デバイス150に表示させる。制御部110は、ユーザに選択された画像をストレージ部125から読み出し、表示デバイス150へ出力する。このように、制御部110は、例えば図7(B)に示すように、表示デバイス150に再生画像を表示させる。なお、背面再生モードにおいても、制御部110は、例えば図7(B)に示すように、EVF170をオフさせておき、EVF表示素子171に画像が表示されないようにしておく。
背面表示モードでは、制御部110は、表示デバイス150に対し、表示デバイス150に表示された画像の情報を表示させるようにしてもよい。例えば、制御部110は、図8(A)、(B)に示すように、EVF接眼部174の装置本体190の第1の側面190c側の表示デバイス150に画像を表示させる。また、制御部110は、EVF接眼部174の装置本体190の底面190f側の表示デバイス150に画像の情報を表示させる。
言い換えれば、制御部110は、EVF接眼部174の第1の側面190c側の領域にライブビュー画像または再生画像を表示させ、EVF接眼部174の下側の領域にライブビュー画像または再生画像の情報を表示させる。また、制御部110は、表示デバイス150に表示されたライブビュー画像または再生画像の情報を、例えば、ライブビュー画像または再生画像に重ねて表示させてもよい。その際、制御部110は、ライブビュー画像または再生画像の視認性を損なわないよう、例えば、ライブビュー画像または再生画像の端にライブビュー画像または再生画像の情報を表示させるようにすることが好ましい。
また、背面表示モードでは、制御部110は、EVF接眼部174と隣接する領域の表示デバイス150に、EVF170が利用可能であることを示す画像を表示させてもよい。
例えば、制御部110は、図9(A)、(B)に示すように、装置本体190の底面190f側から第1の側面側190c側に渡ってEVF接眼部174を取り囲む領域の表示デバイス150に、EVF170が利用可能であることを示す画像(例えば“EVF READY”などの表示)を表示させてもよい。
<EVF表示モード>
また、制御部110は、EVF170をオンさせるとEVF接眼部174の表示デバイス150をオフさせる、EVF表示モードに切り替える。具体的には、制御部110は、操作ボタン123c等が操作され、EVF表示モードが選択された場合には、EVF表示素子171をオンさせ、表示デバイス150の表示領域のうちEVF接眼部174の部分の表示をオフさせる。EVF表示モードは、EVFライブビューモード、EVF再生モードからなる。
なお、図2および図4に示される表示デバイス150にバックライトを要する表示デバイス装置を用いる場合には、EVF表示モード(第2の表示モード)では、制御部110は、第1のバックライト155と第2のバックライト156をともにオフさせる。
なお、「表示デバイス150の表示領域のうちEVF接眼部174の部分の表示をオフさせる」とは、制御部110が、EVF接眼部174の表示デバイス150への通電をオフさせる場合や、EVF接眼部174の表示デバイス150へ通電させた状態で、EVF接眼部174の表示デバイス150による画像表示を停止させ、EVF接眼部174の表示デバイス150を発光させない場合も含まれる。
EVFライブビューモードとは、EVF170に被写体のライブビュー画像を表示させることをいう。具体的には、制御部110は、撮像素子102に対し、画素ごとの電気信号を連続して撮像画像生成部103へ出力させる。また、制御部110は、撮像画像生成部103に対し、被写体の画像を連続して生成させる。そして、制御部110は、撮像画像生成部103に対し、生成させた画像を連続してEVF170のEVF表示素子171へ出力させ、EVF表示素子171に画像を表示させる。このように、制御部110は、例えば図7(A)に示すように、EVF170に被写体のライブビュー画像を表示させる。なお、この間、制御部110は、例えば図7(A)に示すように、EVF接眼部174の表示デバイス150をオフさせておき、EVF接眼部174の表示デバイス150にライブビュー画像等が表示されないようにしておく。
一方、EVF再生モードとは、撮像装置100で撮像され、ストレージ部125に記録された画像(静止画像または動画像)をEVF170に表示することをいう。具体的には、制御部110は、撮像された画像をユーザに選択させる画像選択メニューをEVF表示素子171に表示させる。制御部110は、ユーザに選択された画像をストレージ部125から読み出し、EVF表示素子171へ出力し、EVF表示素子171に再生画像を表示させる。このように、制御部110は、例えば図7(B)に示すように、EVF170に再生画像を表示させる。なお、EVF再生モードにおいても、制御部110は、例えば図7(B)に示すように、EVF接眼部174の表示デバイス150をオフさせておき、EVF接眼部174の表示デバイス150に画像が表示されないようにしておく。
EVFライブビューモードやEVF再生モードなどのEVF表示モードでは、制御部110は、例えば図7(A)、(B)、図8(A)、(B)に示すように、表示デバイス150の表示領域のうちEVF接眼部174以外の部分を黒表示させてもよい。これにより、表示デバイス150の発光が抑えられ、EVF接眼部174に接眼するユーザの眼に不要な光が入ってEVF表示素子171の表示内容の視認性が低下することを防ぐことができる。
また、EVF表示モードでは、制御部110は、表示デバイス150の表示領域のうちEVF接眼部174と隣接する領域に、EVF170がオンされていることを示す画像を表示させてもよい。
例えば、制御部110は、図9(A)、(B)に示すように、装置本体190の底面190f側から第1の側面側190c側に渡ってEVF接眼部174を取り囲む表示デバイス150に、EVF170がオンされていることを示す画像を表示させる。また、制御部110は、例えば図9(A)、(B)に示すように、これら以外の領域の表示デバイス150を黒表示させてもよい。
図10は、本発明の実施の形態1に係るEVFに表示される画像の一例を示す図である。EVF表示モードでは、制御部110は、EVF170に対し、EVF170に表示された画像(ライブビュー画像または再生画像)の情報を表示させるようにしてもよい。例えば、制御部110は、例えば図10(A)に示すように、EVF表示素子171に対し、画像と画像の情報とを同一画面に別個で表示させてもよい。また、制御部110は、例えば図10(B)に示すように、画像に画像の情報を重ねて表示させてもよい。また、制御部110は、画像の情報以外にも、撮像装置100の設定情報やメニュー等を表示させてもよい。
制御部110は、操作ボタン123c等の操作により表示モードを切り替える際、例えば図7(A)、図8(A)、図9(A)に示すように、背面ライブビューモードとEVFライブビューモードとを相互に切り替え、例えば図7(B)、図8(B)、図9(B)に示すように、背面再生モードとEVF再生モードとを相互に切り替える。また、制御部110は、これら以外にも、背面ライブビューモードとEVF再生モードとを相互に切り替えてもよいし、背面再生モードとEVFライブビューモードとを相互に切り替えてもよい。
<表示モードの自動切り替え>
ここまでは、表示モードが手動で切り替えられる場合について説明したが、表示モードが自動で切り替えられてもよい。
図11は、背面表示モードおよびEVF表示モードにおける各部の状態を比較して示す図である。接眼検出センサ131がユーザの接眼を検出していない場合には、制御部110は、例えば図11に示すように、表示デバイス150をオンさせ、EVF170をオフさせる背面表示モードに切り替える。このとき、表示デバイス150がバックライトを要する方式の表示デバイスである場合、制御部110は、第1のバックライト155と第2のバックライト156をともにオンさせる。
また、接眼検出センサ131が、ユーザの接眼を検出すると、制御部110は、例えば図11に示すように、EVF接眼部174の表示デバイス150をオフさせ、EVF170をオンさせるEVF表示モードに切り替える。このとき、表示デバイス150がバックライトを要する方式の表示デバイスである場合、制御部110は、第1のバックライト155と第2のバックライト156をともにオフさせる。
このように、制御部110は、接眼検出センサ131によるユーザの接眼の検出結果に基づいて、背面表示モードとEVF表示モードとを交互に切り替える。具体的には、制御部110は、例えば図7(A)、図8(A)、図9(A)に示すように、背面ライブビューモードとEVFライブビューモードとを相互に切り替える。また、制御部110は、例えば図7(B)、図8(B)、図9(B)に示すように、背面再生モードとEVF再生モードとを相互に切り替える。また、表示モードを自動で切り替える場合にも、制御部110は、背面ライブビューモードとEVF再生モードとを相互に切り替えてもよいし、背面再生モードとEVFライブビューモードとを相互に切り替えてもよい。
<本実施の形態による効果>
本実施の形態によれば、EVF170のEVF接眼部174が表示デバイス150に設けられている。
この構成によれば、EVF接眼部174と表示デバイス150とを別個で設けなくてもよいので、EVF接眼部174の領域サイズと表示デバイス150の領域サイズのトレードオフが解消される。具体的には、装置本体190の背面190bに表示デバイス150の領域を確保すれば、EVF接眼部174の設置スペースを別途確保する必要はない。これにより、装置本体190の背面190bに表示デバイス150およびEVF接眼部174をより好適に配置した撮像装置100が提供される。
また、本実施の形態によれば、EVF接眼部174以外の表示デバイス150と装置本体190との間には、裏面遮光マスク175が設けられている。
この構成によれば、EVF接眼部174以外の領域において、表示デバイス150を透過した光が裏面遮光マスク175で遮断されるので、透過光の乱反射が抑えられる。これにより、表示デバイス150のコントラストの低下が抑えられ、表示デバイス150で表示されライブビュー画像等の視認性を向上させた撮像装置100が提供される。
また、本実施の形態によれば、EVF光学系172が、装置本体190の外部から見て、表示デバイス150の透過性を有する領域に設けられたEVF接眼部174の領域の裏側に配置されている。
この構成によれば、EVF表示素子171とEVF接眼部174との間の距離が短縮されるので、EVF170のサイズを抑えることができる。これにより、サイズの増大を抑えつつ、EVF170を備えた撮像装置100が提供される。
また、本実施の形態によれば、表示デバイス150が横長の矩形状に構成され、装置本体190の上面190eにおける、装置本体190の第1の側面190c側に撮像ボタン123aが設けられている。そして、EVF接眼部174が、表示デバイス150において、装置本体190の第2の側面190d側、かつ、装置本体190の上面190e側に設けられている。
この構成によれば、横位置および縦位置で撮像装置100を使用した場合でも、撮像ボタン123aを操作するユーザの手と、EVF接眼部174を覗くユーザの顔とが交錯しないので、取り回しに優れた撮像装置100が提供される。
また、本実施の形態によれば、EVF170が、EVF接眼部174を除いて遮光性を有している。すなわち、EVF光学系172とEVF表示素子171が、EVF接眼部174を除いて遮光性を有する空間に配置されている。
この構成によれば、EVF接眼部174を透過した光がEVF暗室173で遮断されるので、EVF170を介して装置本体190内へ光が侵入しなくなる。これにより、ノイズを低減した高品質な撮像画像が生成される。また、この構成によれば、接眼中にEVF170内を暗室環境にすることができ、EVF接眼部174におけるコントラストの低下が抑えられ、EVF170における画像等の視認性を向上させた撮像装置100が提供される。
また、本実施の形態によれば、制御部110は、表示デバイス150をオンさせると、EVF170をオフさせる背面表示モードに切り替える。
この構成によれば、背面表示モードにおいて、EVF接眼部174の部分において、表示デバイス150による画像等の表示と、EVF170による画像等の表示とが重ならないので、表示デバイス150の表示品質を向上させた撮像装置100が提供される。
また、本実施の形態によれば、背面表示モードにおいて、制御部110は、表示デバイス150に対し、表示デバイス150に表示された画像の情報を表示させる。
この構成によれば、画像の情報がユーザに認識されるので、利便性に優れた撮像装置100が提供される。
また、本実施の形態によれば、表示デバイス150がバックライトを要する方式の表示デバイスである場合、EVF接眼部174以外の表示デバイス150と装置本体190との間に、第1のバックライト155が設けられており、EVF170内には第2のバックライト156が設けられている。
この構成によれば、背面表示モードにおいて、表示デバイス150のEVF接眼部174の部分のみバックライトが欠落すること防止することができる。
また、本実施の形態によれば、表示デバイス150は自発光方式の表示デバイスである有機EL素子で構成されている。
この構成によれば、バックライトを省略することができるので、軽量化、薄型化された表示デバイス150が提供される。これにより、軽量化、薄型化された撮像装置100が提供される。
また、本実施の形態によれば、制御部110は、EVF170をオンさせると、EVF接眼部174の表示デバイス150をオフさせるEVF表示モードに切り替える。
この構成によれば、EVF表示モードにおいて、EVF接眼部174の部分において、EVFによる画像等の表示と、表示デバイス150による画像等の表示とが重ならないので、EVF170での表示品質を向上させた撮像装置100が提供される。
また、本実施の形態によれば、EVF表示モードにおいて、制御部110は、EVF接眼部174以外の表示デバイス150を黒表示させる。
この構成によれば、EVF接眼部174に接眼するユーザの眼に不要な光が入ってEVF170の表示内容のコントラストの低下をより抑えた撮像装置100が提供される。
また、本実施の形態によれば、EVF表示モードにおいて、制御部110は、EVF接眼部174と隣接する領域の表示デバイス150に、EVF170がオンされていることを示す画像を表示させる。
この構成によれば、現在の表示モードがユーザに認識されるので、利便性に優れた撮像装置100が提供される。
また、本実施の形態によれば、EVF表示モードにおいて、制御部110は、EVF170に対し、EVF170に表示された画像の情報を表示させる。
この構成によれば、ユーザはEVF接眼部174から眼を離すことなく画像の情報を取得することができるので、利便性に優れた撮像装置100が提供される。
また、本実施の形態によれば、表示デバイス150がバックライトを要する方式の表示デバイスである場合、EVF接眼部174以外の表示デバイス150と装置本体190との間に、第1のバックライト155が設けられており、EVF170内には第2のバックライト156が設けられ、EVF表示モードにおいては、EVF170内には第2のバックライト156をオフにする。
この構成によれば、EVF表示モードにおいて、EVF170の表示内容のコントラストの低下をより抑えた撮像装置100が提供される。
また、本実施の形態によれば、接眼検出センサ131が、ユーザの接眼を検出していない場合には、制御部110は、表示デバイス150をオンさせ、EVF170をオフさせる背面表示モードに切り替える。
この構成によれば、ユーザがEVF接眼部174から眼を離していれば、自動的に背面表示モードに切り替わるので、表示モードの切り替え操作が不要で、利便性に優れた撮像装置100が提供される。
また、本実施の形態によれば、接眼検出センサ131が、ユーザの接眼を検出すると、制御部110は、EVF接眼部174の表示デバイス150をオフさせ、EVF170をオンさせるEVF表示モードに切り替える。
この構成によれば、ユーザがEVF接眼部174を覗き込んでいれば、自動的にEVF表示モードに切り替わるので、表示モードの切り替え操作が不要で、利便性に優れた撮像装置100が提供される。
(実施の形態2)
本実施の形態では、表示デバイス150に隣接して、遮光部材が設けられた場合について説明する。図12は、本発明の実施の形態2に係る撮像装置の構成の一例を示す背面図である。
本実施の形態に係る撮像装置200は、例えば図12に示すように、遮光部材281を備えている。具体的には、装置本体190の背面190bには、表示デバイス150の周囲に、ユーザの接眼時にEVF接眼部174とユーザの顔の間から、EVF接眼部174への光の侵入を抑える遮光部材281が設けられている。
遮光部材281は、例えば図12に示すように、表示デバイス150に対して、装置本体190の第2の側面190d側および上面190e側に渡って設けられている。例えば、遮光部材281は、図12に示すように、遮光部材281aおよび遮光部材281bで構成されている。遮光部材281aは、図12に示すように、装置本体190の第2の側面190d側で、表示デバイス150の短手方向(縦方向)に延在して設けられている。一方、遮光部材281bは、装置本体190の上面190e側で、表示デバイス150の長手方向(横方向)に延在して設けられている。これにより、図5に示すようにユーザが横位置で撮像装置を使用した場合、太陽光が注きこむ可能性が高い装置本体190の上面190e側や装置本体190の第2の側面190d側からの光の侵入を抑えることが可能となる。遮光部材281(281a、281b)は、例えば、遮光性を有する樹脂等で構成されている。
なお、ここでは、例えば図12に示すように、EVF接眼部174の第2の側面190d側、上面190e側に遮光部材281a、282bが設けられているが、これ以外にも、EVF接眼部174の周囲には、可能な限り遮光部材が設けられることが好ましい。
図13は、本発明の実施の形態2に係る撮像装置の他の構成の例を示す図である。遮光部材281は、例えば図13に示すように、装置本体190の上面190e側における長さが、表示デバイス150の長手方向におけるEVF接眼部174の長さの2倍以上となるように構成されていることが好ましい。すなわち、遮光部材281は、横方向の長さが、EVF接眼部174の横方向の長さの2倍以上となるように構成されている。このように、遮光部材281bは、横方向の長さがEVF接眼部174の横方向の幅よりも十分に長く構成されていることが好ましい。これにより、図5に示すようにユーザが横位置で撮像装置を使用した場合、太陽光が注きこむ可能性が高い装置本体190の上面190eからの光の侵入可能角度を極力狭めることが可能となる。また、例えば、図6に示すようにユーザが縦位置で撮像装置を使用した場合、太陽光が注きこむ可能性が高い装置本体190の第1の側面190c側からの光の侵入可能角度を極力狭めることが可能となる。
図14は、本発明の実施の形態2に係る撮像装置の他の構成の例を示す背面図である。本実施の形態における撮像装置200では、遮光部材282が、表示デバイス150に対して、装置本体190の第1の側面190c側に設けられてもよい。これにより、例えば、図6に示すようにユーザが縦位置で撮像装置を使用した場合、太陽光が注きこむ可能性が高い装置本体190の第1の側面190c側からの光の侵入をさらに防ぐことが可能となる。遮光部材282は、図14に示すように、表示デバイス150の短手方向(縦方向)に延在している。
<本実施の形態による効果>
本実施の形態によれば、上述の実施の形態による効果に加え、以下の効果を奏する。本実施の形態によれば、遮光部材281が、表示デバイス190の周囲に隣接して設けられている。
この構成によれば、ユーザの接眼時にEVF接眼部174とユーザの顔の間からEVF接眼部174に入射する光が抑えられるので、EVF170におけるコントラストの低下が抑えられ、EVF170の視認性を向上させた撮像装置200が提供される。
また、本実施の形態によれば、遮光部材281が、表示デバイス150に対して、装置本体190の第2の側面190d側および前記上面190e側に渡って設けられている。また、遮光部材281は、装置本体190の第2の側面190d側では、表示デバイス150の短手方向に延在し、装置本体190の上面190e側では、表示デバイス150の長手方向に延在している。
この構成によれば、遮光部材281が、EVF接眼部174の近傍に設けられることとなるので、EVF接眼部174への光の侵入をより抑えられる。これにより、EVF170におけるコントラストの低下がより抑えられ、EVF170の視認性をより向上させた撮像装置200が提供される。
また、本実施の形態によれば、遮光部材281は、装置本体190の上面190e側における長さが、表示デバイス150の長手方向におけるEVF接眼部174の長さの2倍以上となるように構成されている。
この構成によれば、表示デバイス150の第1の側面190c側斜め上方からの光の侵入が抑えられるので、EVF170におけるコントラストの低下がより抑えられ、EVF170の視認性をより向上させた撮像装置200が提供される。
また、本実施の形態によれば、遮光部材282が、表示デバイス150に対して、装置本体190の第1の側面190c側に設けられ、表示デバイス150の短手方向に延在している。
この構成によれば、表示デバイス150の横方向からの光の侵入が抑えられるので、EVF170の視認性をより向上させた撮像装置200が提供される。また、この構成によれば、撮像装置200が縦位置で使用される場合でも、表示デバイス150の上方からの光の侵入が抑えられるので、EVF170におけるコントラストの低下が抑えられ、EVF170の視認性を向上させた撮像装置200が提供される。
(実施の形態3)
本実施の形態では、実施の形態1の撮像装置の効果を有しながら、表示デバイス150にタッチセンサ180を設け、タッチパネルとして機能させる例を説明する。なお、以下の説明において、「ユーザから見て」と説明される方向はそれぞれの図において「ユーザから見た方向」として示されている方向を示すものとなる。この場合、「ユーザから見た方向」は装置本体190の背面190b側から見た方向であるので、横位置撮影の「ユーザから見た方向」の左右方向は、側装置本体190の前面190a側から見た方向と左右が反対となる。
<撮像装置の構成>
図15および図16は、本発明の実施の形態3に係る撮像装置の構成の一例を示す図である。
図15に示す撮像装置300は図1の撮像装置100に対して、表示デバイス150の前面に透明なタッチセンサ180を設け、さらに図1と異なる構成を有する接眼センサ132を設けたものである。その他の構成および動作は実施の形態1の図1の撮像装置100と同様であるため、説明を省略する。図16に示す撮像装置300は図2の撮像装置100に対して、表示デバイス150の前面に透明なタッチセンサ180を設け、さらに図1と異なる構成を有する接眼センサ132を設けたものである。その他の構成および動作は実施の形態1の図1の撮像装置100と同様であるため、説明を省略する。
図15および図16の撮像装置300のいずれにおいても、タッチセンサ180は静電容量方式、抵抗膜方式、超音波表面弾性波方式などのセンサにより、タッチセンサ表面へのユーザの指の接触、およびその位置などを検知する。制御部110は、タッチセンサ180の検出結果に基づいて撮像装置300の各機能を制御する。
<背面表示モードとEVF表示モードの手動切り替え>
本実施の形態において、背面表示モードとEVF表示モードの手動切り替えについては、実施の形態1の撮像装置と同様の動作であるため、説明を省略する。
<背面表示モードとEVF表示モードの自動切り替え>
本実施の形態の撮像装置300は、実施の形態1の撮像装置の接眼センサ131と異なる接眼センサ132を備える。背面表示モードとEVF表示モードの自動切り替えについては接眼センサ132の検出結果を用いて行うため、実施の形態1と異なる動作となる。以下、接眼センサ132の構成例と接眼センサ132の検出結果に基づく撮像装置300の動作例について説明する。
<接眼センサ132の構成例>
図17〜図24を用いて本発明の実施の形態3に係る接眼センサ132の構成例について説明する。
図17は、本発明の実施の形態3に係る接眼センサ132の構成の一例を説明する図である。本発明の実施の形態1で説明したとおり、撮像ボタン123aは、例えば図1(A)および図2(A)に示すように、装置本体190の上面190eにおいて、装置本体190の第1の側面190c側に設けられている。
ここで、本発明の実施の形態3に係る接眼センサ132は、少なくとも第1近接センサ132aと第2近接センサ132bを含む複数の近接センサを含みこれらは異なる位置に設けられている。これらの近接センサは、赤外線方式の近接センサでもよく、または、誘導方式、静電容量方式、超音波方式、電磁波方式等で構成されてもよい。全ての近接センサが同一の方式でも良いが、必ずしも全て同一の方式である必要はなく、異なる方式の近接センサが混在していてもよい。これらの第1近接センサ132aと第2近接センサ132bは、装置本体190の背面190bに設けられている。
ここで、図17の例では、第1近接センサ132aは、装置本体190の背面190bにおいて表示デバイス150のEVF接眼部174より上面190e側で、装置本体190の上面190eより下側となる位置に配置されている。例えば、EVF接眼部174の第1の側面190c側端の上側付近に配置されている。
もう一つの近接センサである第2近接センサ132bは、装置本体190の背面190bにおいて表示デバイス150のEVF接眼部174より第2の側面190d側で、装置本体190の第2の側面190dより第1の側面190c側となる位置に配置されている。例えば、EVF接眼部174の下端の第2の側面190d側付近に配置されている。
<横位置撮影の動作例>
ユーザが撮像装置300で横位置撮影する場合の、これら複数の近接センサの配置とユーザの指との位置関係の例を、図18および図19を用いて説明する。図を見やすくするためにユーザの指は、撮像装置300が透過して見える線画として記載する。これは以降の図でユーザの指を表記する場合、いずれも同様であるものとする。
まず、図18に示すように、横位置撮影において、装置本体190の上面190eにある撮像ボタン123aはユーザの右手の人差し指350で操作できるようにレイアウトされる。そのとき、ユーザの右手の親指351は、操作ボタン123cなどの装置本体190の背面190bの他の操作ボタンを操作可能となる。また、その他の指は装置本体190自体の保持に用いられるのが一般的である。
ユーザの右手は上述のように装置本体190の上面190eの操作ボタンの操作、背面190bの操作ボタンの操作、および装置本体190自体の保持に用いられるため、表示デバイス150上のタッチセンサ180の操作は、左手の指を用いて行われることとなる。ここで、ユーザが表示デバイス150表示を見るために、眼の前の位置に表示デバイス150を合わせた状態では、ユーザの左肩の位置は眼の高さより低く、かつユーザから見て左側にある。すると、ユーザが左手人差し指でEVF接眼部174付近をタッチする場合、その指の方向はユーザから見て右上方向を指すのが自然である。よって、ユーザの左手人差し指361は図18に示すような位置になって第2近接センサ132bに覆いかぶさる可能性がある。この場合、第2近接センサ132bがユーザの左手人差し指361の接近を検出する可能性がある。この状態では、表示デバイス150に表示された映像等に対してユーザがタッチ操作を試みるのであるから、撮像装置300の表示デバイス150とEVF170の表示状態は実施の形態1で説明した「背面表示モード」となっている必要がある。
しかしながら、表示デバイス150上のタッチセンサ180の操作を目的とする場合、図19に示すようにユーザの左手人差し指362が第1近接センサ132aと第2近接センサ132bとの両者に覆いかぶさる可能性は非常に低い。なぜならば、図19に示す状態では、ユーザの左手人差し指362の位置は、表示デバイス150(タッチセンサ180)の領域を超えてしまっており、タッチ操作が実現しないからである。
これに対し、横位置撮影において、ユーザが装置本体190のEVF接眼部174に接眼して撮影するように装置本体190を構える場合の状態を図20に示す。この場合、第1近接センサ132aと第2近接センサ132bの両者ともユーザの頭390の顔の部分の接近を検出することとなる。当然この状態では、撮像装置300の表示デバイス150とEVF170の表示状態は実施の形態1で説明した「EVF表示モード」となっている必要がある。
すると、図18、図19、図20の状況を比較して考慮すると、上述の横位置撮影において、第1近接センサ132aと第2近接センサ132bの両者が物体の接近を検出する場合は、ユーザはタッチセンサ180に対するタッチ操作ではなく、EVF接眼部174に接眼している可能性が高いので、撮像装置300の表示デバイス150とEVF170の表示状態は実施の形態1で説明した「EVF表示モード」とすればよい。第1近接センサ132aと第2近接センサ132bのうち一つのみが物体の接近を検出する場合は、ユーザの接眼ではなく、タッチセンサ180に対するタッチ操作のための指などの接近を検出している可能が高いため、撮像装置300の表示デバイス150とEVF170の表示状態は実施の形態1で説明した「背面表示モード」とすればよいこととなる。
<縦位置撮影の動作例>
次に、ユーザが撮像装置300で縦位置撮影する場合の、これら複数の近接センサの配置とユーザの指との位置関係の例を、図21〜図23を用いて説明する。
まず、図21に示すように、縦位置撮影においても、装置本体190の上面190eにある撮像ボタン123aはユーザの右手の人差し指350で操作できるようにレイアウトされる。そのとき、ユーザの右手の親指351は、操作ボタン123cなどの装置本体190の背面190bの他の操作ボタンを操作可能となる。また、その他の指は装置本体190自体の保持に用いられるのが一般的である。また、ユーザの右手は上述のように装置本体190の上面190eの操作ボタンの操作、背面190bの操作ボタンの操作、および装置本体190自体の保持に用いられる。
すなわち、縦位置撮影における装置本体190に対するユーザの右手の指操作では、ユーザが撮像ボタン123aの位置に合わせて腕を傾けるので、ユーザの右手の指と装置本体190との相対的な位置関係は大きくは変わらない。
これに対し、装置本体190に対するユーザの左手の指操作においても、ユーザが表示デバイス150の表示を見るために、眼の前の位置に表示デバイス150を合わせた状態では、ユーザの左肩の位置は眼の高さより低く、かつユーザから見て左側にある。すると、縦位置撮影においても、ユーザが左手人差し指でEVF接眼部174付近をタッチする場合、その指の方向はユーザから見て右上方向を指すのが自然である。
すると、図21に示すように、ユーザの左手人差し指363が第1近接センサ132aに覆いかぶさる可能性がある。この場合、第1近接センサ132aがユーザの左手人差し指363の接近を検出する可能性がある。この状態では、表示デバイス150に表示された映像等に対してユーザがタッチ操作を試みるのであるから、撮像装置300の表示デバイス150とEVF170の表示状態は実施の形態1で説明した「背面表示モード」となっている必要がある。
また同様に、図22に示すように、ユーザの左手人差し指364が第2近接センサ132bに覆いかぶさる可能性がある。この場合、第2近接センサ132aがユーザの左手人差し指364の接近を検出する可能性がある。この状態では、表示デバイス150に表示された映像等に対してユーザがタッチ操作を試みるのであるから、撮像装置300の表示デバイス150とEVF170の表示状態は実施の形態1で説明した「背面表示モード」となっている必要がある。
しかしながら、表示デバイス150上のタッチセンサ180の操作を目的とする場合、図23に示すユーザの左手人差し指365のように、第1近接センサ132aと第2近接センサ132bとの両者に覆いかぶさる可能性は非常に低い。その理由は以下のとおりである。まず上述のとおり、ユーザが表示デバイス150の表示を見るために、眼の前の位置に表示デバイス150を合わせた状態では、ユーザの左肩の位置は眼の高さより低く、かつユーザから見て左側にある。ここで、眼の前の位置に表示デバイス150を合わせた状態では、左手人差し指365のように指先をユーザから見て左上向きに向けようとするのは、ユーザの肩と左ひじの姿勢を考えれば容易ではない。すなわち、撮像装置300において、第1近接センサ132aが、装置本体190の背面190bにおいて表示デバイス150のEVF接眼部174より上側で装置本体190の上面190eの下側となる位置に配置されており、第2近接センサ132bが装置本体190の背面190bにおいて表示デバイス150のEVF接眼部174より第2の側面190d側で装置本体190の第2の側面190dの第1の側面190c側となる位置に配置されていることにより、縦位置撮影時に人差し指で両方のセンサを同時に押さえることが困難な位置に配置されていることになる。
これに対し、縦位置撮影において、ユーザが装置本体190のEVF接眼部174に接眼して撮影するように装置本体190を構える場合の状態を図24に示す。この場合、第1近接センサ132aと第2近接センサ132bの両者ともユーザの頭390の顔の部分の接近を検出することとなる。当然この状態では、撮像装置300の表示デバイス150とEVF170の表示状態は実施の形態1で説明した「EVF表示モード」となっている必要がある。
すると、図21、図22、図23、図24の状況を比較して考慮すると、上述の縦位置撮影において、第1近接センサ132aと第2近接センサ132bの両者が物体の接近を検出する場合は、ユーザはタッチセンサ180に対するタッチ操作ではなく、EVF接眼部174に接眼している可能性が高いので、撮像装置300の表示デバイス150とEVF170の表示状態は実施の形態1で説明した「EVF表示モード」とすればよい。第1近接センサ132aと第2近接センサ132bのうち一つのみが物体の接近を検出する場合は、ユーザの接眼ではなく、タッチセンサ180に対するタッチ操作のための指などの接近を検出している可能が高いため、撮像装置300の表示デバイス150とEVF170の表示状態は実施の形態1で説明した「背面表示モード」とすればよいこととなる。
図25は、本実施の形態における、第1近接センサ132aと第2近接センサ132bの検出結果における各部の状態を比較して示す図である。
第1近接センサ132aと第2近接センサ132bとがともに物体の接近を検出していないときは、制御部110は「ユーザが接眼していない」と判定する。ここで、制御部110は、例えば実施の形態1の図11と同様に、表示デバイス150をオンさせ、EVF170をオフさせる「背面表示モード」に切り替える。このとき、表示デバイス150がバックライトを要する方式の表示デバイスである場合、制御部110は、第1のバックライト155と第2のバックライト156をともにオンさせる。このとき、ユーザがタッチ操作を行う可能性があるので、タッチセンサ180のタッチ検出処理はオン状態とする。その他の「背面表示モード」の動作は実施の形態1と同様なので、説明を省略する。
また、(1)第1近接センサ132aが物体の接近を検出し第2近接センサ132bが物体の接近を検出していないときや(2)第1近接センサ132aが物体の接近を検出しておらず第2近接センサ132bが物体の接近を検出しているとき、など、複数の近接センサのうち一つのみが物体の接近を検出している場合は、図18、図21、図22の例で説明したとおり、ユーザの接眼ではなくタッチ操作のための指の接近である可能性が高い。よって、制御部110は、「ユーザが接眼していない」と判定する。この場合も、制御部110は、例えば実施の形態1の図11と同様に、表示デバイス150をオンさせ、EVF170をオフさせる「背面表示モード」に切り替える。このとき、ユーザがタッチ操作を行っている可能性が高いので、タッチセンサ180のタッチ検出処理はオン状態とする。「背面表示モード」の説明は繰り返しになるので説明を省略する。
これに対し、第1近接センサ132aと第2近接センサ132bとがともに物体の接近を検出しているときは、図20や図24で説明したとおり、タッチ操作のための指の接近の可能性は低く、ユーザの接眼の可能性が高い。よって、制御部110は、「ユーザが接眼している」と判定する。このとき、制御部110は、例えば実施の形態1の図11と同様にEVF接眼部174の表示デバイス150をオフさせ、EVF170をオンさせる「EVF表示モード」に切り替える。このとき、表示デバイス150がバックライトを要する方式の表示デバイスである場合、制御部110は、第1のバックライト155と第2のバックライト156をともにオフさせる。このとき、表示デバイス150がオフ状態となるので、原則としてタッチセンサ180のタッチ検出処理はオフ状態とすればよい。その他の「EVF表示モード」の動作は実施の形態1と同様なので、説明を省略する。ここで、この検出状態のタッチパネル180の動作の変形例として、タッチセンサ180の一部の領域のみタッチ検出処理はオン状態とし、その他の領域をオフ状態としてもよい。当該変形例について説明する。この検出状態ではユーザは接眼しているので、タッチセンサ180の領域のうちEVF接眼部174の周辺はユーザの顔がタッチセンサに接触または近接している可能性が高い。しかしながらタッチセンサ180の領域の大きさによっては、EVF接眼部174から離れた領域、例えば、タッチセンサ180の領域の第1の側面190c側端近くの領域はタッチセンサに接触または近接していないこともある。このような設計の場合、「EVF表示モード」においても、タッチセンサ180の領域の第1の側面190c側端近くの一部領域についてタッチ検出をオン状態にしておき、この領域についてユーザの右手の親指でタッチ操作を行うことが可能な構成としてもよい。具体的なタッチ操作としては、当該一部領域における右手の親指のタッチ状態での移動を検出し、検出した移動を制御部110がパーソナルコンピュータのトラックボール操作のような相対的移動操作として認識してもよい。制御部110は、相対的移動操作に基づいて当該EVF170に表示するカーソルの移動操作を行うなどの制御が可能となる。
このように、本実施の形態において、制御部110は、接眼検出センサ132が有する複数の近接センサ(例えば、第1近接センサ132aと第2近接センサ132b)の物体の接近の検出結果に基づいて、背面表示モードとEVF表示モードとを選択的に切り替える。ここで、本実施の形態においても、背面表示モードとEVF表示モードの切り替えには、背面ライブビューモードとEVFライブビューモードの切り替えや、背面再生モードとEVF再生モードの切り替えなどがある。その具体的な表示例は、実施の形態1の図7、図8、図9で説明した表示例と同様であるので、説明は省略する。
<接眼センサ132の配置の変形例>
次に、本実施の形態の接眼センサ132が有する複数の近接センサの配置の変形例について、図26から図30を用いて説明する。
まず、図26から図30のいずれにおいても、接眼センサ132が有する第1近接センサ132aと第2近接センサ132bについての複数の配置例を例示している。例えば、
第1近接センサ132aについては、EVF接眼部174の第2の側面190d側端上部付近である位置A、第1近接センサ132aの第1の側面190c側端がEVF接眼部174の左右方向の中央付近である位置B、EVF接眼部174の第1の側面190c側端上部付近である位置C、EVF接眼部174の第1の側面190c側端上部から若干第1の側面190c側に離れた位置Dの配置例が示されている。第2近接センサ132bについては、EVF接眼部174の第2の側面190d側上端付近である位置O、第2近接センサ132bの上端がEVF接眼部174の上下方向の中央付近である位置P、EVF接眼部174の第1の側面190c側下端付近である位置Q、EVF接眼部174の第1の側面190c側下端付近から若干下に離れた位置Rの配置例が示されている。
図26から図30では、これらの複数の配置例のうちから、好適な配置例の組合せについて、説明する。
図26は、ユーザが撮像装置300で横位置撮影する例を示している。ここで、ユーザが左手人差し指でタッチセンサ180に対するタッチ操作を行う場合は、左手人差し指の位置366から左手人差し指の位置367のように、左手人差し指を動かした場合、第1近接センサ132aの配置例の位置A、B、C、Dのいずれにも左手人差し指が覆いかぶさることはない。すなわち、ユーザが撮像装置300で横位置撮影において、第1近接センサ132aを配置例の位置A、B、C、Dのいずれかに配置し、第2近接センサ132bを配置例の位置O、P、Q、Rのいずれかに配置した複数の組合せのうち、いずれの組合せにおいても、ユーザが左手人差し指でタッチセンサ180に対するタッチ操作で、当該二つの近接センサが左手人差し指で覆いかぶせられる可能性は低い。
次に、ユーザが撮像装置300で縦位置撮影する場合における複数の配置例の状態について説明する。縦位置撮影については、図21および図22を用いてユーザが左手人差し指をユーザから見て右上方向にした状態でタッチセンサ180に対するタッチ操作を行うことが可能であることを説明した。さらに、図23を用いてユーザが左手人差し指をユーザから見て左上方向にした状態でタッチセンサ180に対するタッチ操作を行うことが困難であることを説明した。ここで、図27〜図29は、ユーザが撮像装置300で縦位置撮影する場合の図21〜23以外の左手人差し指の向きの状態の例を示している。
まず、図27は、ユーザが撮像装置300で縦位置撮影する際に、表示デバイス150のタッチセンサ180の上面190e側端付近をユーザから見て上向きの左手人差し指367でタッチするタッチ操作を示している。眼の前の位置に表示デバイス150を合わせた状態で、左手人差し指367のように指先を上向きに向けようとするのはユーザの肩と左ひじの姿勢を考えると可能である(それ以上左手人差し指の指先をユーザから見て左上向きに回転しようとすると比較的困難になる)。このとき、図示するように、第1近接センサ132aは位置A、B、C、Dのいずれの位置でも指により左手人差し指で覆いかぶせられる可能性がある。さらに、この場合、第2近接センサ132bの配置例のうち、最も表示デバイス150の上面190e側の端に近い位置Oは同時に左手人差し指で覆いかぶせられる可能性がある。すると、位置Oに第2近接センサ132bを配置すると、ユーザの実使用上のタッチセンサ180へのタッチ操作によって、第1近接センサ132aと第2近接センサ132bとが同時に物体の接近を検知してしまう可能性があることになる。よって、本実施の形態における第2近接センサ132bの配置位置として位置Oは好ましくないこととなる。
次に、図28は、ユーザが撮像装置300で縦位置撮影する際に、表示デバイス150の第2の側面190d端付近のタッチセンサ180をユーザから見て右向きの左手人差し指368でタッチするタッチ操作を示している。眼の前の位置に表示デバイス150を合わせた状態で、左手人差し指368のように指先を右向きに向けようとするのはユーザの肩と左ひじの姿勢を考えると可能である(それ以上左手人差し指の指先をユーザから見て右下向きに回転しようとすると比較的困難になる)。このとき、図示するように、第2近接センサ132bは位置O、P、Q、Rのいずれの位置でも指により左手人差し指で覆いかぶせられる可能性がある。さらに、この場合、第2近接センサ132aの配置例のうち、最も表示デバイス150の第2の側面190d側の端に近い位置Aは同時に左手人差し指で覆いかぶせられる可能性がある。すると、位置Aに第1近接センサ132aを配置すると、ユーザの実使用上のタッチセンサ180へのタッチ操作によって、第1近接センサ132aと第2近接センサ132bとが同時に物体の接近を検知してしまう可能性があることになる。よって、本実施の形態における第1近接センサ132bの配置位置として位置Aは好ましくないこととなる。
次に、図29は、ユーザが撮像装置300で縦位置撮影する際に、表示デバイス150の第2の側面190d端付近のタッチセンサ180をユーザから見て右下向きの左手人差し指369でタッチするタッチ操作を示している。しかしながら、ユーザが表示デバイス150の表示を見るために、眼の前の位置に表示デバイス150を合わせた状態では、ユーザの左肩の位置は眼の高さより低く、かつユーザから見て左側にある。このとき、眼の前の位置に表示デバイス150を合わせた状態では、左手人差し指369のように指先をユーザから見て右下向きに向けようとするとユーザは左ひじを不自然な高さまで上げる必要があり、容易ではない。
すると、例えば、第1近接センサ132aを位置A、B、C、Dのうち、位置Aを除いた位置B、C、Dのいずれかに配置し、第2近接センサ132bを位置O、P、Q、Rのうち、位置Oを除いた位置B、C、Dのいずれかに配置すれば、ユーザが実使用上のタッチセンサ180へのタッチ操作によって、左手人差し指で第1近接センサ132aと第2近接センサ132bを同時に覆い隠すのは非常に困難であることになる。
以上本実施の形態で説明した、ユーザのタッチ操作時の指と第1近接センサ132aと第2近接センサ132bの配置の関係を考慮すると、本実施の形態における第1近接センサ132aと第2近接センサ132bの望ましい配置は図30のとおりとなる。
図30のように、装置本体190を上面190eにおける第1の側面190c側に撮像ボタン123aを配置し、タッチセンサ180を備え透光性を有する表示デバイス150の第2の側面190d側端かつ上端にEVF接眼部174が設けられている場合、第1近接センサ132aは位置Xより第1の側面190c側に配置することが望ましく、第2近接センサ132bは位置Yより下側に配置することが望ましい。具体的には、位置Xは、表示デバイス150の第2の側面190d側端からEVF接眼部174の横幅の半分の位置に第1近接センサ132aの第2の側面190d端が接するあたりの位置である。位置Yは、表示デバイス150の上端からEVF接眼部174の縦幅の半分の位置に第2近接センサ132bの上端が接するあたりの位置である。このように配置すると、図27や図28で説明した、ユーザの実使用上のタッチセンサ180へのタッチ操作によって、第1近接センサ132aと第2近接センサ132bとが同時に物体の接近を検知してしまう状態を回避することができる。なお、EVF接眼部174の大きさはヒトの平均的な眼の大きさに基づいて設計されることが一般的であり、さらに、ヒトの平均的な眼の大きさとヒトの平均的な指の太さは当然相関性がある。したがって、上述の第1近接センサ132aと第2近接センサ132bの望ましい配置位置は、EVF接眼部174の縦幅と横幅を基準に表すことで一般性の高い表現となり、例え装置本体190の大きさが異なる設計の複数種類の撮像装置300でも適用できる表現となる。
なお、本実施の形態の以上の説明では、実施の形態2で説明した遮光部材については説明していない。しかしながら、本実施の形態に掛かる撮像装置300においても、実施の形態2で説明した遮光部材を備えてもよい。この場合、当該遮光部材は、表示デバイス150と第1近接センサ132aまたは第2近接センサ132bの間に配置してもよい。また、当該遮光部材は、表示デバイス150を基準に第1近接センサ132aまたは第2近接センサ132bよりも外側に配置してもよい。
<本実施の形態による効果>
本実施の形態によれば、上述の実施の形態による効果に加え、以下の効果を奏する。本実施の形態によれば、第1近接センサ132aと第2近接センサ132bの少なくとも二つの近接センサを有し、これらの複数の近接センサの検出結果に基づいてユーザの接眼の判定を可能とする接眼センサ132を有する撮像装置300が提供される。これにより、ユーザの接眼をタッチセンサの操作と切り分けて判定することができ、タッチセンサを有する表示デバイスを背面に搭載しながら上述の実施の形態による効果を有する撮像装置を提供することが可能となる。すなわち、装置本体の背面にタッチセンサ付き表示デバイスおよび電子ビューファインダーの接眼部をより好適に配置した撮像装置を提供することが可能となる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、言うまでもなく、本発明の技術を実現する構成は、これらの実施の形態に限定されるものではない。また、文中や図中に現れる数値等は、あくまでも一例であり、異なるものを用いても本発明の効果を損なうことはない。
上述した本発明の機能等は、それらの一部または全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現されてもよいし、マイクロプロセッサユニット等のコンピュータがそれぞれの機能等を実現するプログラムを解釈して実行することによりソフトウェアで実現されてもよいし、ハードウェアとソフトウェアとが併用されて実現されてもよい。
また、図中に示した制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、必ずしも製品上の全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。