JP6762414B1 - 表面性状に優れたステンレス鋼およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】大型非金属介在物クラスターが形成しない形態として、表面欠陥が抑制され表面性状に優れたステンレス鋼及びその製造方法を提供する。【解決手段】以下質量%にてC:0.001〜0.050%、Si:0.02〜1.00%、Mn:0.01〜1.00%、P:0.030%以下、S:0.005%以下、Ni:30.0〜38.0%、Cr:21.0〜25.0%、Mo:4.00〜8.00%、Cu:1.0〜5.0%、Al:0.005〜0.150%、N:0.180〜0.300%、O:0.0001〜0.0050%、Mg:0.0001〜0.0050%、Ca:0.0001〜0.0050%、残部がFe及び不可避的不純物から成り、非金属介在物はMgO、CaO−Al2O3−MgO系酸化物、MgO・Al2O3のうち1種以上を含み、MgO・Al2O3の個数比率が50個数%以下である表面性状に優れたステンレス鋼およびその製造方法。【選択図】なし

Description

本発明は、いわゆる排煙脱硫装置に用いるのに好適な、表面性状に優れ且つ耐孔食性および耐酸性に優れるオーステナイト系ステンレス鋼に関するものである。
船舶や火力発電所で用いられる排煙脱硫装置は、厳しい硫酸環境で使用されるため、CrやNi、Mo、Cu等を多量に含有し、耐食性および耐酸性を向上させたオーステナイト系ステンレス鋼が広く用いられている。近年、船舶の排出ガスに関する環境規制が厳しくなるに伴い、より優れた耐孔食性および耐酸性をもつオーステナイト系ステンレス鋼の需要が拡大している。
上記の通り、排煙脱硫装置においてオーステナイト系ステンレス鋼は硫酸環境に直接曝されるため、表面性状は耐酸性に影響を及ぼす。特に、表面に存在している介在物は大きな影響を及ぼすために、介在物性状を精緻に制御することが重要である。
ところで、このようなFe‐Cr−Ni−Mo−N系オーステナイト系ステンレス鋼の溶製時には、脱酸材としてAlを添加する場合があり、それによって清浄性を高める精錬手法が知られているが、このAlによって冷延板にはAl、CaOおよびMgO・Al系の非金属介在物が存在していた。Al、CaOおよびMgO・Al系の非金属介在物はクラスターとして大型化するため、表面欠陥を生ずる場合があった。
特許文献1では、吹錬仕上げ期における鋼中Alの含有量をスラグ中のSiOとの関係において、次式:wt%Al≧ (wt%SiO)/500+0.01に調整すれば、介在物の形態を低融点で熱間圧延でより延びやすいCaO−Al系に制御することができ、表面欠陥や内質欠陥のない高清浄ステンレス鋼を製造することができる技術が開示されている。
特許文献2では、スラグ組成を制御することにより、非金属介在物中のMgO・Alの個数比率が50%以下であり、且つ、非金属介在物のうち、MgO・Al はMgO:10〜40%、Al:60〜90%であり、CaO−Al系酸化物は、CaO:30〜70%、Al:30〜70%である場合に、表面欠陥の発生が抑制されたステンレス鋼が製造可能であるとされている。
一方で、特許文献3では、近年更なる耐食性および耐酸性の向上を目的として、Cuを0.10〜3.00%を含有するスーパーオーステナイト系ステンレス鋼が開発されている。しかし、Cuを3%ほど高く含有するFe‐Cr−Ni−Mo−Cu系スーパーオーステナイト系ステンレス鋼の介在物制御技術は確立されていなかった。
特開2001−220619号公報 特開2019−35124号公報 特開2018−172709号公報
上記の課題に鑑み、本発明は、非金属介在物を大型のクラスターが形成しない形態とすることによって、表面欠陥の発生が抑制され表面性状に優れたステンレス鋼を提供することを目的とする。更に、それを実現するステンレス鋼の製造方法も提供する。
発明者らは、表面欠陥が生じたステンレス鋼冷延板の表面欠陥を詳細に調査することにより、表面欠陥の原因はクラスター状のAl、CaO、およびMgO・Al系の非金属介在物であることを見出した。この種の非金属介在物は高融点であり、クラスター化しやすいことに加え硬質であるため、表面欠陥の起点となっていた。発明者らは、このような調査結果をもとに非金属介在物の組成について種々検討したところ、非金属介在物はMgO、CaO−Al−MgO系酸化物、MgO・Alのうち1種または2種以上を含み、MgO・Alの個数比率が50%以下である場合に、その非金属介在物はクラスター化しにくく、表面欠陥の発生原因になりにくいことを見出した。また、そのような非金属介在物は、熱間圧延および冷間圧延で微細に分断されるために、清浄性に優れることも判った。
よって本発明のステンレス鋼は上記知見に基いてなされたものであり、以下質量%にて、C:0.001〜0.050%、Si:0.02〜1.00%、Mn:0.01〜1.00%、P:0.030%以下、S:0.005%以下、Ni:30.0〜38.0%、Cr:21.0〜25.0%、Mo:4.00〜8.00%、Cu:2.2〜5.0%、Al:0.005〜0.150%、N:0.180〜0.300%、O:0.0001〜0.0050%、Mg:0.0001〜0.0050%、Ca:0.0001〜0.0050%、残部がFe及び不可避的不純物から成り、非金属介在物は、必須成分であるCaO−Al −MgO系酸化物およびMgO・Al と、任意成分であるMgOからなりサイズ5μm以上のMgO・Alの個数比率が50個数%以下であり、非金属介在物のうち、CaO−Al −MgO系酸化物は、Cu Oを含み、SiO 、MnO、Sのうち1種または2種以上をさらに含み、それらの合計(SiO +MnO+Cu O+S)が0.1〜10.0%であることを特徴としている。
本発明においては、必要に応じてCo:0.50%以下、B:0.01%以下を含有することが好ましい。
本発明においては、前記非金属介在物のうち、CaO−Al−MgO系酸化物はCaO:30〜70%、Al:10〜60%、MgO:10〜30%であり、MgO・AlはMgO:10〜40%、Al:60〜90%であることが好ましい。
更に、本願発明では製造方法も提供する。すなわち、電気炉にて原料を溶解し、次いで、AOD、VODのいずれか一方または両方を用いて脱炭した後に、石灰、蛍石を投入し、次いで、フェロシリコン合金、Alの一方または両方を投入し、CaO:50〜70%、SiO:3〜20%、MgO:3〜15%、Al:20%以下、CuO:0.5%以下からなるCaO−SiO−MgO−Al−F系スラグを用い、Cr還元、脱酸、脱硫を行い、連続鋳造機で鋳造してスラブを製造することを特徴とするステンレス鋼の製造方法である。
まず、本発明のステンレス鋼の化学成分限定理由を示す。なお、以下の説明においては、「%」は「mass%(質量%)」を意味する。
(C:0.001〜0.050%)
Cは、オーステナイト相安定化元素であるが、多量に存在すると、CrおよびMoと結合して炭化物を形成し、母材に含まれる固溶CrおよびMo量を低下させ、耐食性を劣化させる。そのため、C含有量は0.001〜0.050%とした。好ましくは、0.010〜0.015%である。
(Si:0.02〜1.00%)
Siは、脱酸に有効な元素であるため、本願発明において重要な元素である。酸素濃度を0.0050%以下に制御するためには、0.02%は必要である。更に、CaO−SiO−MgO−Al−F系スラグ中のCaOやMgOを還元し、溶鋼中にCaやMgをそれぞれ0.0001%以上供給する役割もある。これにより、介在物を無害なMgO、CaO−Al 系に維持する効果がある。その観点からも0.02%は必要である。一方、1.00%を超えて含有すると、スラグ中のCaOやMgOを還元しすぎてしまい、Ca、Mgを0.0050% 以上供給してしまう。その結果Caは、CaO単体の介在物を形成させてしまい、製品に表面欠陥を発生させ表面性状を低下させてしまう。また、Mgはスラブ中にMg気泡を形成して表面欠陥をもたらす危険がある。そのため、Si含有量は、0.02〜1.00%と規定した。好ましくは0.15〜0.80%である。
(Mn:0.01〜1.00%)
Mnは、オーステナイト相安定化元素であるため、0.01%以上は添加する必要がある。しかしながら、多量に添加することで耐酸化性が損なわれるため、1.00%を上限とした。好ましくは、0.20〜0.80%である。
(P:0.030%以下)
Pは、粒界に偏析して熱間加工時に割れを発生させる有害元素であるため、極力低減することが望ましく、0.030%以下に制限する。好ましくは0.020%以下である。
(S:0.005%以下)
Sは、粒界に偏析して低融点化合物を形成し、熱間加工性を阻害する有害元素であるため、極力低下させることが望ましく、0.005%以下に制限する。これを達成するために、Al含有量の下限を0.005%とし、脱酸を進行させO濃度を0.0001〜0.0050%の範囲に制御することで、脱硫を進行させた。好ましくは、0.003%以下である。さらに好ましくは0.002%以下である。
(Ni:30.0〜38.0%)
Niは、オーステナイト相安定化元素であるとともに、塩化物を含む溶液環境における耐孔食性、耐隙間腐食性ならびに耐応力腐食割れ性を改善する効果を有するために、30.0%以上含有させる。しかしながら、過剰な添加はコスト上昇につながり好ましくないため、上限を38.0%とする。好ましくは、32.5〜37.5%である。
(Cr:21.0%〜25.0%)
Crは、ステンレス鋼板表面に不動態皮膜を形成させる元素であり、耐酸性、耐孔食性、耐隙間腐食性ならびに耐応力腐食割れ性を改善するための母材の構成成分として、最も重量な元素である。しかしながら、Cr含有量が21.0%未満では十分な耐食性が得られない。逆に、含有量が25.0%を超えると、σ相を生成し脆化を招く。以上の理由から、Cr含有量は21.0〜25.0%と規定する。好ましくは、22.0〜24.0%である。
(Mo:4.00〜8.00%)
Moは、少量の添加でも塩化物が存在する湿潤環境および高温大気環境下での耐食性を著しく改善し、添加量に比例して耐食性を向上する効果がある。さらに、脱酸に有効なSiは1.00%を上限としているが、MoはSiの活量係数を高めて脱酸力を補う効果があり、有用な元素である。したがって、4.00%以上添加することが必要である。一方で、Moを多量に添加した材料では、高温大気環境下でかつ表面の酸素ポテンシャルが少ない場合には、Moが優先酸化を起こして、酸化皮膜の剥離が生じ、表面欠陥が発生する原因となり得るため、上限は8.0%とした。好ましくは、5.70〜7.50%である。
(Al:0.005〜0.150%)
Alは脱酸のために非常な有効な元素であり、酸素濃度を0.0001〜0.0050%の範囲に制御できると共に、CaO−SiO−MgO−Al−F系スラグ中のCaOおよびMgOを還元し、溶鋼中にCaやMgをそれぞれ0.0001%以上供給し、介在物を無害なMgO、CaO−Al系に制御する効果がある。さらに、CaO−SiO−MgO−Al−F系スラグ中に含まれるCuOを還元し、溶鋼中にCuを供給することで、Cuを安定して1.0%以上歩留らせる効果がある。これらは、下記の反応による。
3(MgO)+2Al=3Mg+(Al) …(1)
3(CaO)+2Al=3Ca+(Al) …(2)
3(CuO)+2Al=6Cu+(Al) …(3)
括弧内はスラグ中の成分、下線は溶鋼中成分を示す。
Al濃度が0.005%未満だと脱酸が進行せず、酸素濃度が0.0050%を超えて高くなってしまう。更に、脱酸が進行しないために脱硫が阻害され、S濃度が0.005%を超えて高くなってしまい、Cu濃度は(3)式の反応によって1.0%を下回ってしまう。一方で、Al濃度が0.150%を超えて高いと、上記のMg濃度が(1)式、(2)式の反応によって0.0050%を超えて高くなり、Ca濃度も0.0050%を超えて高くなってしまい、Cu濃度は(3)式の反応によって5.0%を上回ってしまう。したがって、Al含有量の範囲は0.005〜0.150%と規定する。好ましくは、0.007〜0.120%である。
(Cu:1.0〜5.0%)
Cuは、耐硫酸腐食性を改善するのに有効であり、本願発明において重要な元素である。そのため、少なくとも1.0%以上添加する必要がある。しかし、過剰に添加すると熱間加工性を低下させ、割れが発生して表面欠陥の原因となるために、上限を5.0%と規定する。好ましくは、2.5〜4.0%であり、下限は3.0%を超えるとさらに好ましい。溶鋼中に効果的にCuを添加させるには、Alを0.005%以上添加することで、(3)式の反応によって脱酸を進行させ、スラグ中のCuOを還元してその濃度を下げることが望ましい。よって、CaO−SiO−MgO−Al−F系スラグ中のCuOは0.5%以下に制御すればよい。
(N:0.180〜0.300%)
Nは、侵入型元素であり耐食性を向上させる元素であるため、0.180%以上添加する必要がある。しかし、N含有量が過剰になると、Crと共に窒化物を形成し、加工性に悪影響を及ぼすため、上限を0.300%と規定する。好ましくは0.190〜0.240%である。
(O:0.0001〜0.0050%)
酸素濃度は介在物と密接に関連しているため、本願発明において非常に重要である。Oは、鋼中に0.0050%を超えて存在すると、介在物個数が多くなって表面欠陥の発生に結びつく。しかしながら、0.0001%未満だとAlがスラグ中のCaOやMgOを還元する能力を高めすぎてしまい、CaおよびMg濃度が上限の0.0050%を上回ってしまう。したがって、O含有量は0.0001〜0.0050%と規定する。好ましくは0.0020〜0.0040%である。
(Mg:0.0001〜0.0050%)
Mgは鋼中の非金属介在物の組成を、表面性状に悪影響の無いMgO、CaO−Al−MgO に制御するために有効な元素である。その効果は、含有量が0.0001%未満では得られず、逆に、0.0050%を超えて含有させると、スラブ中にMg気泡を形成するため、最終製品に表面欠陥をもたらす。そのため、Mg含有量は、0.0001〜0.0050%と規定した。好ましくは、0.0016〜0.0040%である。
溶鋼中に効果的にMgを添加させるには、(1)式で示す反応を利用することが好ましい。上記の範囲にMgを制御するには、スラグ組成をCaO:50〜70%、SiO:3〜20%、MgO:3〜15%、Al:20%以下に制御すればよい。
(Ca:0.0001〜0.0050%)
Caは鋼中の非金属介在物の組成を、クラスターを形成せず、表面品質に悪影響の無いCaO−Al−MgO系酸化物に制御するために有効な元素である。その効果は、含有量が0.0001%未満では得られず、逆に、0.0050% を超えて含有させると、CaO単体の介在物が形成し、最終製品に表面欠陥をもたらす。したがって、Ca含有量は0.0001〜0.0050%と規定した。好ましくは、0.0004〜0.0040%である。
溶鋼中に効果的にCaを供給するは、(2)式で示す反応を利用することが好ましい。Caを上記の範囲に制御するには、スラグ組成をCaO:50〜70%、SiO:3〜20%、MgO:3〜15%、Al:20%以下に制御すればよい。
(Co:0.5%以下)
特に限定はしないが、Coはオーステナイト安定化元素であるため、0.5%以下で含有すると好ましい。
(B:0.01%以下)
特に限定はしないが、Bを微量に添加することで熱間加工性が向上するため、0.01%以下で含有すると好ましい。
(非金属介在物)
本発明では、非金属介在物組成は、MgO、CaO−Al−MgO、MgO・Al酸化物の1種または2種以上を含み、MgO・Alの個数比率が50%以下であることを好ましい態様としている。以下、非金属介在物の個数比率限定の根拠を示す。
(非金属介在物組成は、MgO、CaO−Al−MgO、MgO・Al 系酸化物の1種または2種以上を含み、MgO・Alは個数比率で50個数%以下)
本発明に係るステンレス鋼は、鋼のSi、Al、Mg、Caの含有量に従い、MgO、CaO−Al−MgO、MgO・Al系酸化物のうち1種または2種以上含む。これらの介在物のうち前2者が含有されていても問題ない理由は、MgOおよびCaO−Al−MgO系酸化物は、連続鋳造機におけるタンディッシュからモールドに注湯するための浸漬ノズルの内壁に付着せず、大型の付着堆積物を生成しないため、表面欠陥を生じないためである。一方で、3番目のMgO・Alは浸漬ノズルに付着し、大型化した付着堆積物が脱落して、溶鋼と共に鋳型内に運ばれ、凝固シェルに補足されることで、表面欠陥の原因となり得る。しかしながら、MgO・Alの個数比率が50個数%以下であれば、その付着傾向は軽度であり、表面欠陥の発生数が抑えられることが判った。したがって、MgO・Alの個数比率は50個数%以下と規定する。
(CaO−Al−MgO系酸化物の成分比がCaO:30〜70%、Al:10〜60%、MgO:10〜30%)
CaO−Al−MgO系酸化物のうちCaO、Al、MgOの組成が上記の範囲内であれば、溶融状態を保つため、より好ましい。この範囲外となると、固体としての挙動を示すため、連続鋳造機における浸漬ノズルの内壁への付着傾向を示すようになり、表面欠陥の原因となる。したがって、CaOは30〜70%、Alは10〜60%、MgOは10〜30%と規定した。好ましくは、CaOは38〜50%、Alは20〜45%、MgOは18〜25%である。
(MgO・Alの構成成分比がMgO:10〜40%、Al:60〜90%)
MgO・Alは比較的広い固溶体を持つ化合物であり、上記の範囲で固溶体となる。基本的に連続鋳造機の浸漬ノズル内壁に付着し、表面欠陥に結びつくため、避けるべき介在物である。しかしながら、個数比率が50個数%以下であれば、付着は軽減されて、表面欠陥の原因になりにくくなるため、このように規定する。
(SiO+MnO+CuO+S):0.1〜10.0%)
また、CaO−Al−MgO系酸化物は、その介在物粒子内にSiO、MnO、CuO、Sを含有することがあるが、その合計値(SiO+MnO+CuO+S)が0.1〜10.0%となる範囲で含んでいると好ましい。
その理由は、(SiO+MnO+CuO+S)が本発明の範囲であれば、CaO−Al−MgO系酸化物の性質を向上するためである。すなわち、連続鋳造機の浸漬ノズルの内壁に付着しないために大型化せず表面欠陥を発生させない。また、鋼中のSは、上述したとおり、粒界に偏析して低融点化合物を形成し、熱間加工性を阻害する有害元素であるが、SをCaO−Al−MgO系酸化物中に固着することで、熱間加工性を維持する効果がある。また、CuOは、Alの結合ネットワークを切断してクラスター化を防止するとともに粘度を下げる効果がある。
以上の観点から、CaO−Al−MgO系酸化物中に含まれる(SiO+MnO+CuO+S)の下限を0.1%と規定する。一方で、CaO−Al−MgO系酸化物中に(SiO+MnO+CuO+S)が10.0%を超えて含まれる場合、酸素濃度が本願発明の0.0050%を超えて非金属介在物が多くなる状況となり、表面欠陥を発生させてしまうため、上限を10%と規定する。
CaOおよびAl介在物は、最も避けるべき介在物である。この理由を説明する。
(CaO)
CaO介在物は、連続鋳造機の浸漬ノズルの内壁に付着し、付着堆積物が大型化することで表面欠陥に結びつくため、避けるべき介在物である。
(Al
Al介在物は、連続鋳造機の浸漬ノズルの内壁に付着し、付着堆積物が大型化することで表面欠陥に結びつくため、避けるべき介在物である。
(製造方法)
本願発明においては、ステンレス鋼の製造方法も提案する。まず、電気炉にて原料を溶解し、Ni:30.0〜38.0%、Cr:21.0〜25.0%を含有するステンレス溶鋼を溶製し、次いで、AOD、VODの一方または両方を用いて脱炭した後に、石灰、蛍石を投入し、フェロシリコン合金、Alの一方または両方を投入し、CaO:50〜70%、SiO:3〜20%、MgO:3〜15%、Al:20%以下からなるCaO−SiO−MgO−Al−F系スラグを用いて溶鋼を精錬する。その後、取鍋に出鋼して、温度調整ならびに成分調整を行い、連続鋳造機によりスラブを製造する。製造したスラブは、表面を研削し、加熱したのちに熱間圧延を実施して熱帯を製造し、焼鈍、酸洗を行い、表面のスケールを除去する。最終的に冷間圧延を施して薄板を製造する方法である。これにより、非金属介在物は、MgO、CaO−Al−MgO、MgO・Al系酸化物の1種または2種以上に制御でき、かつMgO・Alの個数比率を50%以下に抑えることができるため、表面性状に優れたステンレス鋼を得ることができる。
本発明に係るステンレス鋼の製造方法では、上述のようにスラグの組成に特徴を有している。以下、本発明で規定するスラグ組成の根拠を説明する。
(CaO:50〜70%、SiO:3〜20%)
スラグ中のCaO濃度およびSiO濃度は、脱酸および脱硫を効率よく行い、かつ介在物制御を行うための元素である。CaO濃度が70%を越えると、スラグ中Ca O の活量が高くなり、(2)式の反応が進行しすぎる。そのため、溶鋼中に還元されるCa濃度が0.0050%を超えて高くなり、CaO単体の非金属介在物が生成し、浸漬ノズル内に介在物が付着すると、付着堆積物が脱落して、溶融合金とともに鋳型内に運ばれ、凝固シェルに捕捉されることで、最終製品に表面欠陥をもたらす。したがって、上限を70%と規定する。一方、CaO濃度が50%未満だと、脱酸、脱硫が進まずに、本発明におけるS濃度、O濃度を規定の範囲に制御することができなくなる。したがって、下限を50%と規定する。また、SiO濃度はスラグの最適な流動性を確保するため、3〜20%と規定する。
(MgO:3〜15%)
スラグ中のMgOは、溶鋼中に含まれるMg濃度を請求項に記載される濃度範囲に制御
するために重要な元素であるとともに、非金属介在物を本発明に好ましい組成に制御する上で重要な元素である。したがって、スラグ中のMgOは少なくとも3%以上である必要がある。一方、MgO濃度が15% を超えると、(1)式の反応が進行しすぎてしまい、溶鋼中のMg濃度が高くなり、スラブ中にMg気泡を形成するため、最終製品に表面欠陥をもたらす。したがって、MgO濃度の上限を15%と規定する。スラグ中のMgOは、AOD精錬、あるいはVOD精錬する際に使用されるドロマイトレンガ、またはマグクロレンガがスラグ中に溶け出すことで、所定の範囲となる。あるいは、所定の範囲に制御するため、ドロマイトレンガ、マグクロレンガの廃レンガのうち一方または両方を添加してもよい。
(Al:20%未満)
スラグ中のAlが高いと、MgO・Alが個数比率で50%を超えて生成する。また、クラスター化しやすいAl介在物も形成してしまうため、スラグ中のAl濃度は極力下げる必要がある。そのため、上限を20%と規定する。
(CuO:0.5%以下)
Cuは有価金属であり、スラグ中にCuOとして含まれると、溶鋼中Cuの歩留りを低下させてしまう。そのため、スラグ中に含まれるCuOは、0.5%以下とした。(3)式の反応によって還元することが効果的である。
(F:1〜10%)
Fはスラグ精錬を行う際に、スラグを溶融状態に保つ役割があるため、少なくとも1%以上添加する必要がある。F濃度が1%を下回ると、スラグが融けず流動性が低くなってしまう。一方で、F濃度が10%を超えて高くなると、スラグの流動性が著しく高くなるため、レンガの溶損が顕著となる。したがって、1〜10%と規定する。
次に、実施例を提示して本発明の効果をより明らかにする。ところで、本発明は以下の実施例にのみ限定されるものではない。容量60トンの電気炉により、フェロニッケル、純ニッケル、フェロクロム、鉄屑、ステンレス屑、Fe−Ni合金屑、Cuなどを原料として溶解した。一部の鋼種ではFe−Moも原料として添加した。その後、AODおよびVODの一方または両方においてCを除去するための酸素吹精(酸化精錬)を行い、石灰石および蛍石を投入し、CaO−SiO−Al−MgO−F系スラグを生成させ、さらに、FeSi合金およびAlの一方または両方を投入し、Cr還元を行い、次いで脱酸した。その後、さらにAr撹拌して脱硫を進めた。AOD、VODではマグクロレンガをライニングした。その後、取鍋に出鋼して、温度調整ならびに成分調整を行い、連続鋳造機によりスラブを製造した。
製造したスラブは、表面を研削後、熱間圧延を実施して熱帯を製造した。その後、焼鈍、酸洗を行い、表面のスケールを除去した。最終的に冷間圧延を施し、板厚1mmの冷延板を製造した。
得られたステンレス鋼の化学成分、および、AODもしくはVOD精錬終了時のスラグ組成を表1に、非金属介在物組成、介在物の形態および品質評価を表2に示す。ここで、発明例1はVOD精錬、発明例5はAODに引続きVODにて精錬し、それ以外はAODにて精錬した。なお、表中の−は、無添加のため、分析限界以下であったことを示す。[ ] で示す数値は、本発明の請求項の範囲外であることを示す。なお、表2では発明例でありながら[ ]が付されている例があるが、これらは従属請求項を満たさないということであり、独立請求項の範囲は満たしている。また、No.の項目の番号に付されている※は、発明の範囲から外れる参考例を示す。
Figure 0006762414
Figure 0006762414
なお、分析および評価は下記の(1)〜(4)の通りに行った。
(1)合金の化学成分およびスラグ組成:蛍光X線分析装置を用いて定量分析を行い、合
金の酸素濃度は不活性ガスインパルス融解赤外線吸収法で定量分析を行った。
(2)非金属介在物組成: 鋳込み開始直後、タンディッシュにて採取したサンプルを鏡面
研磨し、SEM−EDSを用いて、サイズ5μm以上の介在物をランダムに20点測定した。
(3)スピネル介在物の個数比率:上記(2)の測定の結果から個数比率を評価した。
(4)品質評価: 圧延により製造した上記冷延板の表面を、全長に渡って目視で観察し、表面欠陥の個数をカウントした。品質評価に当たっては、表面欠陥が見られなかったものを◎、1〜5個の表面欠陥が見られたものを○、6個以上の表面欠陥が見られたものを×とした。
発明例の1〜10は、本発明の範囲を満足していたために、冷延板の表面において、表面欠陥が見られない、もしくは1〜5個の表面欠陥が見られる程度であり、良好な表面性状を得ることが出来た。
発明例8は、Al濃度が0.009%と範囲内ではあるが低かったため、脱酸がやや不十分であり、スラグ中からのCaおよびMgの供給が不足し、CaO−Al−MgO系酸化物中の(SiO+MnO+CuO+S)が10.2%と規定の範囲を上回り、O濃度が高くなった結果、非金属介在物による表面欠陥が若干ではあるが発生した。
発明例9は、Al濃度が0.012%と範囲内ではあるが低かったため、脱酸がやや不十分であり、スラグ中からのCa供給量が不十分であったために、MgO・Al酸化物が生成し、その個数比率が45%と範囲内ではあるが高くなった。その結果、浸漬ノズルの内壁に付着して大型化したものが鋼中に捕捉されることで、表面欠陥が若干ではあるが発生した。
一方、比較例は本願発明の範囲を逸脱したため、表面欠陥が多数発生した。以下に、各例について説明する。
比較例11は、Si濃度が0.01%、Al濃度が0.002%と、いずれも規定の範囲を下回ったため、脱酸が十分に進行せず、スラグ中からのMgおよびCaの供給量が不足し、Caについては鋼中に歩留らなかった。その結果、CaO−Al−MgO系酸化物中のAlが78.5%、CaO−Al−MgO系酸化物中の(SiO+MnO+CuO+S)が15.1%と高くなると共に、O濃度が高くなった結果、非金属介在物による表面欠陥が多数発生した。
比較例12は、Si濃度は規定の範囲内であったものの、Al濃度が0.003%と規定の範囲より低くなったため、比較例11と同様に脱酸が十分に進行せず、スラグ中からのCaおよびMgの供給量が不足し、CaO−Al−MgO系酸化物中の(SiO+MnO+CuO+S)が14.3%と高くなるとともに、O濃度が高くなった結果、非金属介在物による表面欠陥が多数発生した。
比較例13は、Si濃度が1.25%、Al濃度が0.152%と、いずれも規定の範囲を超えて高くなったため、脱酸がより進行すると共に、スラグ中からのCa供給量が増加し、CaO単相の介在物が発生した結果、浸漬ノズルの内壁で付着して大型化したものが鋼中に捕捉されることで、表面欠陥が多数発生した。
比較例14は、Si濃度が0.01%、Al濃度が0.004%と、いずれも規定の範囲を下回ったため、脱酸が十分に進行せず、スラグ中からのMgおよびCaが十分に供給されず、Mgについては鋼中に歩留らなかった。その結果、Al単相の介在物が発生し、浸漬ノズルの内壁で付着して大型化したものが鋼中に捕捉されることで、表面欠陥が多数発生した。
比較例15は、Al濃度が0.164%と規定の範囲よりも高くなったため、脱酸がより進行するとともに、スラグ中からのMg供給量が増加し、Mg濃度が0.0075%と高くなった結果、スラブ中にMg気泡が多数形成され、表面欠陥が多数発生した。
比較例16は、Al濃度が0.004%と規定の範囲よりも低くなったため、スラグ中からのCa供給量が不足してMgO・Al酸化物が生成し、その個数比率が80%と高くなった結果、浸漬ノズルの内壁に付着して大型化したものが鋼中に捕捉されることで、表面欠陥が多数発生した。
比較例17は、比較例16と比べると、Al濃度が0.004%と低いのみならず、Si濃度が0.01%と低かったために、脱酸が十分に進行せず、スラグ中からのCa供給量がより不足してMgO・Al酸化物が生成し、その個数比率が60%と高くなった結果、浸漬ノズルの内壁に付着して大型化したものが鋼中に捕捉されることで、表面欠陥が多数発生した。
過酷な硫酸環境で使用される排煙脱硫装置における使用に耐えられるステンレス鋼を安定して供給することができる。

Claims (4)

  1. 以下質量%にて、C:0.001〜0.050%、Si:0.02〜1.00%、Mn:0.01〜1.00%、P:0.030%以下、S:0.005%以下、Ni:30.0〜38.0%、Cr:21.0〜25.0%、Mo:4.00〜8.00%、Cu:2.2〜5.0%、Al:0.005〜0.150%、N:0.180〜0.300%、O:0.0001〜0.0050%、Mg:0.0001〜0.0050%、Ca:0.0001〜0.0050%、残部がFe及び不可避的不純物から成り、
    非金属介在物は、必須成分であるCaO−Al −MgO系酸化物およびMgO・Al と、任意成分であるMgOからなりサイズ5μm以上のMgO・Alの個数比率が50個数%以下であり、
    前記非金属介在物のうち、CaO−Al −MgO系酸化物は、Cu Oを含み、さらに、SiO 、MnO、Sのうち1種または2種以上をさらに含み、それらの合計(SiO +MnO+Cu O+S)が0.1〜10.0%であることを特徴とする表面性状に優れたステンレス鋼。
  2. Co:0.50%以下、B:0.01%以下をさらに含有することを特徴とする請求項1に記載の表面性状に優れたステンレス鋼。
  3. 前記非金属介在物のうち、CaO−Al−MgO系酸化物はCaO:30〜70%、Al:10〜60%、MgO:10〜30%であり、MgO・AlはMgO:10〜40%、Al:60〜90%であることを特徴とする請求項1または2に記載の表面性状に優れたステンレス鋼。
  4. 請求項1〜のいずれかに記載のステンレス鋼の製造方法であって、電気炉にて原料を溶解し、次いで、AOD、VODのいずれか一方または両方を用いて脱炭した後に、石灰、蛍石を投入し、次いで、フェロシリコン合金、Alの一方または両方を投入し、CaO:50〜70%、SiO:3〜20%、MgO:3〜15%、Al:20%以下、CuO:0.5%以下からなるCaO−SiO−MgO−Al−F系スラグを用い、Cr還元、脱酸、脱硫を行い、連続鋳造機で鋳造してスラブを製造することを特徴とする表面性状に優れたステンレス鋼の製造方法。
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