JP6761882B2 - 半導体装置 - Google Patents

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Description

本発明の一態様は、半導体装置に関する。
なお本発明の一態様は、上記の技術分野に限定されない。本明細書等で開示する発明の技
術分野は、物、方法、または、製造方法に関するものである。または、本発明は、プロセ
ス、マシン、マニュファクチャ、または、組成物(コンポジション・オブ・マター)に関
するものである。そのため、より具体的に本明細書で開示する本発明の一態様の技術分野
としては、半導体装置、表示装置、発光装置、蓄電装置、記憶装置、それらの駆動方法、
または、それらの製造方法、を一例として挙げることができる。
近年、揮発性の記憶部を有するフリップフロップ回路(以下、FF回路と略記する場合が
ある)と、不揮発性のシャドーレジスタ回路(以下、SR回路と略記する場合がある)と
を組み合わせることでデータの退避及び復帰を可能にした、データ保持回路の開発が進ん
でいる(例えば特許文献1を参照)。
このデータ保持回路は、電源遮断時においてデータをFF回路からSR回路に退避させ、
電源復帰時にデータをSR回路からFF回路に復帰させることで、電源停止時においても
データを保持する機能を有している。このデータの退避及び復帰の処理により、電源遮断
前のデータが電源復帰後であっても失われず、中断した演算処理を再開することが可能で
ある。
特開2013−34040号公報
消費電力の低減を図るためにFF回路のパワーゲーティングを行う場合、FF回路内のデ
ータが消失してしまう。そのため、不揮発性のSR回路にFF回路内のデータを退避(バ
ックアップ)させ、電源の復帰後にデータを復帰(リカバリー)させることが必要になる
このデータの退避及び復帰を行う動作を、FF回路が動作中に適用する場合、データの退
避あるいは復帰に問題が生じる。ここでは第1のラッチ回路(マスターラッチともいう)
と第2のラッチ回路(スレーブラッチともいう)で構成される2相クロックのFF回路に
ついて説明する。
具体的には、第1のラッチ回路及び第2のラッチ回路のそれぞれに与える制御信号(2相
クロックのいずれか一方に相当する信号)が、データの退避あるいは復帰中に変化した場
合、FF回路内の第1のラッチ回路あるいは第2のラッチ回路が新たなデータを取り込ん
でしまい、本来退避(または復帰)したいデータと異なってしまうといった問題が生じる
そこで、本発明の一態様は、上記のような誤動作を低減できる、新規な構成の半導体装置
等を提供することを課題の一とする。または、本発明の一態様は、消費電力を低減できる
、新規な構成の半導体装置等を提供することを課題の一とする。または、本発明の一態様
は、新規な半導体装置等を提供することを課題の一とする。
なお本発明の一態様の課題は、上記列挙した課題に限定されない。上記列挙した課題は、
他の課題の存在を妨げるものではない。なお他の課題は、以下の記載で述べる、本項目で
言及していない課題である。本項目で言及していない課題は、当業者であれば明細書又は
図面等の記載から導き出せるものであり、これらの記載から適宜抽出することができる。
なお、本発明の一態様は、上記列挙した記載、及び/又は他の課題のうち、少なくとも一
つの課題を解決するものである。
本発明の一態様は、第1の回路と第2の回路とを有する半導体装置であって、第1の回路
は、第3の回路と第4の回路とを有し、第3の回路は、第5の回路と第6の回路とを有し
、第4の回路は、不揮発性の記憶部として機能することができる回路を有し、第2の回路
は、クロック信号、第1の信号及び第2の信号を基に、第3の信号及び第4の信号を出力
することができる機能を有し、第5の回路及び第6の回路は、データをラッチすることが
できる機能を有し、第3の信号は、第5の回路を制御することができる機能を有し、第4
の信号は、第6の回路を制御することができる機能を有し、第4の回路は、第1の期間に
おいて、第1の信号を基に、第5の回路及び第6の回路から第4の回路へデータを退避さ
せることができる機能と、第2の期間において、第2の信号を基に、第4の回路から第5
の回路及び第6の回路へデータを復帰させることができる機能とを有し、第3の信号、及
び、第4の信号は、第1の期間及び第2の期間において、同じ論理レベルを有する信号で
ある半導体装置である。
なおその他の本発明の一態様については、以下で述べる実施の形態における説明、及び図
面に記載されている。
本発明の一態様は、誤動作を低減できる、新規な構成の半導体装置等を提供することがで
きる。または、本発明の一態様は、消費電力を低減できる、新規な構成の半導体装置等を
提供することができる。または、本発明の一態様は、新規な半導体装置等を提供すること
ができる。
なお本発明の一態様の効果は、上記列挙した効果に限定されない。上記列挙した効果は、
他の効果の存在を妨げるものではない。なお他の効果は、以下の記載で述べる、本項目で
言及していない効果である。本項目で言及していない効果は、当業者であれば明細書又は
図面等の記載から導き出せるものであり、これらの記載から適宜抽出することができる。
なお、本発明の一態様は、上記列挙した効果、及び/又は他の効果のうち、少なくとも一
つの効果を有するものである。従って本発明の一態様は、場合によっては、上記列挙した
効果を有さない場合もある。
本発明の一態様を説明するための回路ブロック図及びタイミングチャート図。 本発明の一態様を説明するための回路図及びタイミングチャート図。 本発明の一態様を説明するための回路図。 本発明の一態様を説明するためのタイミングチャート図。 本発明の一態様を説明するための回路図及びタイミングチャート図。 本発明の一態様を説明するための回路図及びタイミングチャート図。 本発明の一態様を説明するための回路図及びタイミングチャート図。 本発明の一態様を説明するためのブロック図。 本発明の一態様を説明するためのブロック図。 本発明の一態様を説明するためのブロック図。 電子機器の一例を示す図。 本発明の一態様を説明するための回路ブロック図。 本発明の一態様を説明するためのブロック図。 本発明の一態様を説明するための回路図。 本発明の一態様を説明するための回路図。 実施例の構成を説明するためのブロック図。 実施例の構成を説明するための回路図。 実施例の構成を説明するための回路図。 実施例の構成を説明するための回路図。 実施例の構成を説明するための写真図。 実施例の構成を説明するためのブロック図。 実施例の構成を説明するための波形図。 実施例の構成を説明するためのブロック図。 実施例の構成を説明するためのグラフ。 実施例の構成を説明するためのグラフ。
以下、実施の形態について図面を参照しながら説明する。但し、実施の形態は多くの異な
る態様で実施することが可能であり、趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及
び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本発明は、
以下の実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
また、図面において、大きさ、層の厚さ、又は領域は、明瞭化のために誇張されている場
合がある。よって、必ずしもそのスケールに限定されない。なお図面は、理想的な例を模
式的に示したものであり、図面に示す形状又は値などに限定されない。例えば、ノイズに
よる信号、電圧、若しくは電流のばらつき、又は、タイミングのずれによる信号、電圧、
若しくは電流のばらつきなどを含むことが可能である。
また本明細書等において、トランジスタとは、ゲートと、ドレインと、ソースとを含む少
なくとも三つの端子を有する素子である。そして、ドレイン(ドレイン端子、ドレイン領
域又はドレイン電極)とソース(ソース端子、ソース領域又はソース電極)の間にチャネ
ル領域を有しており、ドレインとチャネル領域とソースとを介して電流を流すことができ
るものである。
ここで、ソースとドレインとは、トランジスタの構造又は動作条件等によって変わるため
、いずれがソース又はドレインであるかを限定することが困難である。そこで、ソースと
して機能する部分、及びドレインとして機能する部分を、ソース又はドレインと呼ばず、
ソースとドレインとの一方を第1電極と表記し、ソースとドレインとの他方を第2電極と
表記する場合がある。
なお本明細書にて用いる「第1」、「第2」、「第3」という序数詞は、構成要素の混同
を避けるために付したものであり、数的に限定するものではないことを付記する。
なお本明細書において、AとBとが接続されている、とは、AとBとが直接接続されてい
るものの他、電気的に接続されているものを含むものとする。ここで、AとBとが電気的
に接続されているとは、AとBとの間で、何らかの電気的作用を有する対象物が存在する
とき、AとBとの電気信号の授受を可能とするものをいう。
なお、例えば、トランジスタのソース(又は第1の端子など)が、Z1を介して(又は介
さず)、Xと電気的に接続され、トランジスタのドレイン(又は第2の端子など)が、Z
2を介して(又は介さず)、Yと電気的に接続されている場合や、トランジスタのソース
(又は第1の端子など)が、Z1の一部と直接的に接続され、Z1の別の一部がXと直接
的に接続され、トランジスタのドレイン(又は第2の端子など)が、Z2の一部と直接的
に接続され、Z2の別の一部がYと直接的に接続されている場合では、以下のように表現
することが出来る。
例えば、「XとYとトランジスタのソース(又は第1の端子など)とドレイン(又は第2
の端子など)とは、互いに電気的に接続されており、X、トランジスタのソース(又は第
1の端子など)、トランジスタのドレイン(又は第2の端子など)、Yの順序で電気的に
接続されている。」と表現することができる。または、「トランジスタのソース(又は第
1の端子など)は、Xと電気的に接続され、トランジスタのドレイン(又は第2の端子な
ど)はYと電気的に接続され、X、トランジスタのソース(又は第1の端子など)、トラ
ンジスタのドレイン(又は第2の端子など)、Yは、この順序で電気的に接続されている
」と表現することができる。または、「Xは、トランジスタのソース(又は第1の端子な
ど)とドレイン(又は第2の端子など)とを介して、Yと電気的に接続され、X、トラン
ジスタのソース(又は第1の端子など)、トランジスタのドレイン(又は第2の端子など
)、Yは、この接続順序で設けられている」と表現することができる。これらの例と同様
な表現方法を用いて、回路構成における接続の順序について規定することにより、トラン
ジスタのソース(又は第1の端子など)と、ドレイン(又は第2の端子など)とを、区別
して、技術的範囲を決定することができる。なお、これらの表現方法は、一例であり、こ
れらの表現方法に限定されない。ここで、X、Y、Z1、Z2は、対象物(例えば、装置
、素子、回路、配線、電極、端子、導電膜、層、など)であるとする。
なお本明細書において、「上に」、「下に」などの配置を示す語句は、構成同士の位置関
係を、図面を参照して説明するために、便宜上用いている。また、構成同士の位置関係は
、各構成を描写する方向に応じて適宜変化するものである。従って、明細書で説明した語
句に限定されず、状況に応じて適切に言い換えることができる。
なお図面におけるブロック図の各回路ブロックの配置は、説明のため位置関係を特定する
ものであり、異なる回路ブロックで別々の機能を実現するよう示していても、実際の回路
ブロックにおいては同じ回路ブロック内で別々の機能を実現しうるように設けられている
場合もある。また図面における各回路ブロックの機能は、説明のため機能を特定するもの
であり、一つの回路ブロックとして示していても、実際の回路ブロックにおいては一つの
回路ブロックで行う処理を、複数の回路ブロックで行うよう設けられている場合もある。
(実施の形態1)
図1(A)に示す回路ブロック図は、本発明の一態様による半導体装置として機能するデ
ータ保持回路10、及び該データ保持回路10を制御する信号を生成するための制御信号
生成回路12を含む図である。
図1(A)に示すデータ保持回路10は、揮発性の記憶部を有するFF回路14(揮発性
のフリップフロップ回路)と不揮発性のSR回路16(シャドーレジスタ回路)と、を有
する順序回路である。データ保持回路10は、電源線VL、VSSによって電源電圧が与
えられる。データ保持回路10は、電源線の電位を切り替えることで、パワーゲーティン
グを行うことができる。データ保持回路10で電源電圧の供給が行われる時にFF回路1
4に保持されたデータは、電源電圧の供給を停止する前にSR回路16に退避する。退避
したデータは、電源電圧の供給を再開した後にSR回路16からFF回路14に復帰させ
る。なおデータ保持回路10は、データを保持する回路であるため、記憶回路、あるいは
単に回路という場合がある。
図1(A)に示す制御信号生成回路12は、クロック信号CLK、退避制御信号BUEN
、及び復帰制御信号REENが与えられ、制御信号ph1、ph2を出力する回路である
。制御信号ph2は、第1のラッチ回路18でのデータの転送・保持を制御するための信
号である。また、制御信号ph1は、第2のラッチ回路20でのデータの転送・保持を制
御するための信号である。
なお制御信号生成回路12は、データ保持回路10が複数設けられる場合、データ保持回
路毎に設ける構成とすればよい。該構成とすることで、データ保持回路10に入力される
制御信号ph1、ph2の遅延を抑制することができる。なお制御信号生成回路12は、
単相のクロック信号を基に、組み合わせ回路を介して制御信号ph1、ph2を得る構成
とすればよい。
なお制御信号生成回路12は、図12に示すように、複数のデータ保持回路10に対して
一つ設ける構成としてもよい。該構成とすることで、制御信号生成回路12の数を減らし
、半導体装置の小型化を図ることができる。
図1(A)に示すFF回路14は、第1のラッチ回路18と第2のラッチ回路20と、を
有する回路である。FF回路14は、第1のラッチ回路18に接続されたデータ端子Dよ
りデータが与えられる。FF回路14は、第2のラッチ回路20に接続された出力端子Q
よりデータを出力する。第1のラッチ回路18は、制御信号ph2がHレベルでデータ端
子Dから第1のラッチ回路18にデータを転送し、制御信号ph2がLレベルで保持する
。また、第2のラッチ回路20は、制御信号ph1がHレベルで第1のラッチ回路18か
ら第2のラッチ回路20にデータを転送し、制御信号ph1がLレベルで保持する。
なお制御信号ph1、制御信号ph2は、クロック信号と反転クロック信号に相当する信
号であるが、共にLレベルとなる期間を有することでデータレーシングが生じにくくなる
利点を有する。なお制御信号ph1、制御信号ph2を2相クロック、特に共にLレベル
となる期間を有する2相クロックをノンオーバーラップ2相クロックと呼ぶことがある。
FF回路14は、電源電圧の供給が行われる状態で、制御信号ph1、ph2に従ってデ
ータを保持・出力するための順序回路である。なおFF回路14は、データを保持する回
路であるため、記憶回路、あるいは単に回路という場合がある。FF回路14はデータを
転送するためのアナログスイッチ、及びラッチ回路を構成するためのインバータ回路、等
の組み合わせ回路により構成することができる。
第1のラッチ回路18及び第2のラッチ回路20を有する構成とすることで、交互にデー
タの転送及び保持を行う構成とすることができ、FF回路14におけるデータのレーシン
グによる誤動作を防ぐことができる。また第1のラッチ回路18及び第2のラッチ回路2
0は、データを保持するためのインバータループが形成される。該ラッチ回路が有するノ
ードのそれぞれには、データ端子Dより与えられたデータに応じた電位を保持することが
できる。
図1(A)に示すSR回路16は、不揮発性記憶回路22と不揮発性記憶回路24と、を
有する回路である。
SR回路16は、電源電圧の供給が停止している期間において、データの保持ができる回
路である。なおSR回路16は、データを保持する回路であるため、記憶回路、あるいは
単に回路という場合がある。SR回路16は、不揮発性の記憶素子を有する回路である。
なお不揮発性の記憶素子としては、フラッシュメモリの他、強誘電体メモリ(FeRAM
)、磁気抵抗メモリ(MRAM)、相変化メモリ(PRAM)、抵抗変化型メモリ(Re
RAM)等を用いることができる。あるいは酸化物半導体層を有するトランジスタにおい
てオフ電流が極めて小さいことを利用した、電荷の保持によりデータの保持を行う回路を
不揮発性の記憶素子としてもよい。酸化物半導体層を有するトランジスタを用いて不揮発
性の記憶素子を形成することで、シリコン層を有するトランジスタと積層して設けること
ができる。
なお、チャネル部に酸化物半導体層を有するトランジスタにおいて、オフ電流が極めて小
さいということを利用する記憶回路の場合には、情報を保持する期間において、トランジ
スタには、所定の電圧が供給され続けている場合がある。例えば、トランジスタのゲート
には、トランジスタが完全にオフ状態となるような電圧が供給され続けている場合がある
。または、トランジスタのバックゲートには、トランジスタのしきい値電圧がシフトして
、トランジスタがノーマリオフ状態になるような電圧が供給され続けている場合がある。
そのような場合には、情報を保持する期間において、記憶回路に電圧が供給されているこ
とになるが、電流がほとんど流れないため、電力をほとんど消費しない。したがって、電
力をほとんど消費しないことから、仮に、所定の電圧が記憶回路に供給されているとして
も、実質的には、記憶回路は不揮発性であると表現することができる。
SR回路16で保持するデータは、退避制御信号BUENの制御によって、第1のラッチ
回路18から不揮発性記憶回路22、第2のラッチ回路20から不揮発性記憶回路24に
転送される。またSR回路16で保持されたデータは、復帰制御信号REENの制御によ
って不揮発性記憶回路22から第1のラッチ回路18、不揮発性記憶回路24から第2の
ラッチ回路20に転送される。
なお不揮発性記憶回路22及び不揮発性記憶回路24は、それぞれ第1の不揮発性記憶回
路、第2の不揮発性記憶回路という場合がある。
不揮発性記憶回路22は第1のラッチ回路18が有するラッチに接続され、第1のラッチ
回路18に保持されたデータを電源電圧の供給が停止する期間に保持する。不揮発性記憶
回路24は第2のラッチ20が有するラッチに接続され、第2のラッチ回路20に保持さ
れたデータを電源電圧の供給が停止する期間に保持する。第1のラッチ回路18と不揮発
性記憶回路22、及び第2のラッチ回路20と不揮発性記憶回路24、との間でのデータ
の退避は退避制御信号BUEN、復帰は復帰制御信号REENによって制御される。
退避制御信号BUENは、Hレベルで第1のラッチ回路18及び第2のラッチ回路20か
ら不揮発性記憶回路22及び不揮発性記憶回路24にデータを退避させ、Lレベルでデー
タを保持する信号である。復帰制御信号REENは、Hレベルで不揮発性記憶回路22及
び不揮発性記憶回路24から第1のラッチ回路18及び第2のラッチ回路20にデータを
復帰させ、Lレベルで該データの復帰を停止する信号である。なお退避制御信号BUEN
は、単に制御信号、あるいは信号という場合がある。また復帰制御信号REENは、単に
制御信号、あるいは信号という場合がある。
電源線VL、VSSは、データ保持回路10へのパワーゲーティングを制御するための電
源線である。電源線VL、VSSは、与える電位を切り替えることで電源電圧の供給の停
止、あるいは再開を制御することで、データ保持回路10へのパワーゲーティングを制御
することができる。なお、一例として、電源電圧の供給を停止する場合、電源線VLの電
位はVSSとし、電源線VSSのVSSと等電位とする。また、電源電圧の供給を再開す
る場合、電源線VLの電位はVDDとし、電源線VSSの電位をVSSとする。また、な
お電源線VSSの電位はVSSとして説明するが、グラウンド電位でもよい。
本発明の一態様では、第1のラッチ回路及び第2のラッチ回路を有する揮発性の記憶部を
有するFF回路と、不揮発性の記憶部を有するSR回路と、を有するデータ保持回路と、
第1のラッチ回路に与える第1の制御信号、及び第2のラッチ回路に与える第2の制御信
号を生成する制御信号生成回路と、を有する構成とする。シャドーレジスタは、退避制御
信号又は復帰制御信号を基に、第1のラッチ回路及び第2のラッチ回路との間でデータの
退避又は復帰が制御される回路とする。そして制御信号生成回路は、クロック信号、退避
制御信号、及び復帰制御信号を基に、データの退避又は復帰する期間において、Lレベル
とする第1の制御信号及び第2の制御信号を生成する回路とする。
該構成とすることでデータ保持回路は、電源遮断時においてデータをFF回路からSR回
路に退避させ、電源復帰時にデータをSR回路からFF回路に復帰させることで、電源停
止時においてもデータを保持することができる。このデータの退避及び復帰の処理により
、電源遮断前のデータが電源復帰後であっても失われず、中断した演算処理を再開するこ
とが可能である。そのため、データ保持回路への間欠的なパワーゲーティングを図ること
ができるため、低消費電力化を図ることができる。
このデータの退避及び復帰を行う構成を第1のラッチ回路及び第2のラッチ回路を有する
FF回路に適用する場合、データのレーシングによる誤動作を防ぐことが必要になるが、
本発明の一態様では、制御信号生成回路において、クロック信号、退避制御信号、及び復
帰制御信号を基に、データの退避又は復帰する期間において、Lレベルとする第1の制御
信号及び第2の制御信号を生成する構成とする。そのため、第1のラッチ回路及び第2の
ラッチ回路のそれぞれに与える制御信号が、データの退避あるいは復帰中に変化した場合
、FF回路内の第1のラッチ回路あるいは第2のラッチ回路が新たなデータを取り込んで
しまい、本来退避(または復帰)したいデータと異なってしまうといった誤動作を低減す
ることができる。
次いで図1(A)に示す回路ブロックに示すデータ保持回路10及び制御信号生成回路1
2の動作について説明する。図1(B)には、図1(A)に示す回路ブロックで入出力さ
れる各信号について、通常動作時、データ退避時、電源供給停止時、データ復帰時におけ
るタイミングチャートの模式図を示す。
なお図1(B)では、通常動作時の期間をP1、データ退避時の期間をP2、電源供給停
止時の期間をP3、データ復帰時の期間をP4として説明を行う。また図1(B)では、
図1(A)に示すクロック信号CLK、制御信号ph1、制御信号ph2、データ端子D
のデータ、第1のラッチ回路(M.Lat.)で保持されるデータ、第2のラッチ回路(
S.Lat.)で保持されるデータ、退避制御信号BUEN、復帰制御信号REEN、不
揮発性記憶回路22(MEM.1)に保持されるデータ、不揮発性記憶回路24(MEM
.2)に保持されるデータ、電源線VLの電位、についての各期間での変化について示す
なお、第1のラッチ回路18及び第2のラッチ回路20で保持されるデータとして、図1
(B)ではデータD0乃至D3で図示する。データD0乃至D3は、「1」又は「0」に
よる二値のデータであり、データ「1」をHレベルの電位、データ「0」をLレベルの電
位として保持する。なお第1のラッチ回路18及び第2のラッチ回路20は、インバータ
ループを有する。インバータループは、Hレベル又はLレベルの電位を2つのノードで保
持する。各ノードに保持されたHレベル又はLレベルの電位は、不揮発性記憶回路22及
び不揮発性記憶回路24に保持される。
また第1のラッチ回路18及び第2のラッチ回路20は、制御信号ph1及び制御信号p
h2がHレベルのときデータをラッチ回路に転送、そして保持を行う構成とする。また、
不揮発性記憶回路22及び不揮発性記憶回路24は、上述したように、退避制御信号BU
ENがHレベルで第1のラッチ回路18及び第2のラッチ回路20からデータが退避され
、Lレベルでデータを保持する。また、不揮発性記憶回路22及び不揮発性記憶回路24
は、復帰制御信号REENがHレベルで第1のラッチ回路18及び第2のラッチ回路20
にデータを復帰させ、Lレベルで該データの復帰を停止する。また、電源線VLの電位は
通常動作時、データ退避時、データ復帰時にVDDとし、電源供給停止時にVSSとする
まず通常動作時(図1(B)中、期間P1)では、制御信号生成回路12にクロック信号
CLKと、Lレベルの退避制御信号BUEN及び復帰制御信号REENと、が与えられる
。そして制御信号ph1及び制御信号ph2が生成され、データ端子DのデータD0、D
1を第1のラッチ回路18及び第2のラッチ回路20が有するインバータループに転送し
、保持する。
次いでデータ退避時(図1(B)中、期間P2)では、制御信号生成回路12にクロック
信号CLKが入力されるものの、退避制御信号BUENがHレベルとなる。この場合、制
御信号生成回路12は、制御信号ph1及び制御信号ph2がトグル動作を停止する信号
となるよう出力する。第1のラッチ回路18及び第2のラッチ回路20に保持されたデー
タD0、D1が、不揮発性記憶回路22及び不揮発性記憶回路24に退避される。
次いで電源供給停止時(図1(B)中、期間P3)では、電源線VLをVSSにし、電源
電圧の供給を停止する。この停止によって、クロック信号CLK、退避制御信号BUEN
、復帰制御信号REENをLレベルにする。電源電圧の供給が停止することで、第1のラ
ッチ回路18及び第2のラッチ回路20が有するインバータループに保持されるデータは
消失するものの、不揮発性記憶回路22及び不揮発性記憶回路24にデータ退避時に退避
したデータが保持される。
次いでデータ復帰時(図1(B)中、期間P4)では、制御信号生成回路12にクロック
信号CLKが入力されるものの、復帰制御信号REENがHレベルとなる。この場合、制
御信号生成回路12は、制御信号ph1及び制御信号ph2がトグル動作を停止する信号
となるよう出力する。不揮発性記憶回路22及び不揮発性記憶回路24に保持されたデー
タD0、D1が、第1のラッチ回路18及び第2のラッチ回路20に復帰される。
再度、通常動作時(図1(B)中、期間P1)では、制御信号生成回路12にクロック信
号CLKと、Lレベルの退避制御信号BUEN及び復帰制御信号REENと、が与えられ
る。そして制御信号ph1及び制御信号ph2が生成され、データ端子DのデータD2、
D3を第1のラッチ回路18及び第2のラッチ回路20が有するインバータループに転送
し、保持する。
図1(B)に示すように本発明の一態様において、制御信号生成回路は、データ退避時及
びデータ復帰時に制御信号ph1及び制御信号ph2をLレベルとなるよう出力する。該
構成とすることでデータ保持回路は、電源遮断時において、第1のラッチ回路18及び第
2のラッチ回路20と不揮発性記憶回路22及び不揮発性記憶回路24との間でデータを
退避・復帰させる際、第1のラッチ回路あるいは第2のラッチ回路が新たなデータを取り
込んでしまい、本来退避(または復帰)したいデータと異なってしまうといった誤動作を
低減することができる。
次に、データ退避時及びデータ復帰時に制御信号ph1及び制御信号ph2をLレベルと
なるよう出力するための制御信号生成回路12の具体的な構成について説明する。
図2(A)には制御信号生成回路12の回路構成の一例を示す。制御信号生成回路12は
インバータ回路30、遅延回路32(図中、delay cir.と表記)、インバータ
回路34、36、NAND回路38、40、NOR回路42、NOR回路44を有する。
なおNAND回路、NOR回路等の組み合わせ回路は、同じ論理レベルの信号を出力でき
る組み合わせ回路に置き換えることが可能であり、一例としては図14に示す回路のよう
に、NAND回路38、40をNOR回路39、41、NOR回路42、44をNAND
回路43、45に置き換えすることができる。
なお遅延回路32として機能する回路の一例を図2(B)に示す。遅延回路32は、複数
のインバータ回路46及び容量素子48を有する。なお容量素子48は複数のインバータ
回路46での信号の遅延を大きくするために設けられたものであり、必ずしも設ける必要
はない。
クロック信号CLKがインバータ回路30に入力されると、反転したクロック信号が生成
される。反転したクロック信号は、遅延回路32の入力部INに与えられることで出力部
OUTでは、遅延且つ反転したクロック信号が生成される。インバータ回路34を介した
入力部INの信号と出力部OUTの信号をNAND回路38に入力し、ノードNA_1で
の信号を得る。またインバータ回路36を介した出力部OUTの信号と入力部INの信号
をNAND回路40に入力し、ノードNA_2での信号を得る。ノードNA_1での信号
と、退避制御信号BUEN及び復帰制御信号REENとが、NOR回路42に入力され、
制御信号ph1を得る。また、ノードNA_2での信号と、退避制御信号BUEN及び復
帰制御信号REENとが、NOR回路44に入力され、制御信号ph2を得る。
図2(C)には図2(A)に示す制御信号生成回路12で得られる信号のタイミングチャ
ート図を示す。図2(C)では、図1(B)と同様に、図2(A)に示す各信号について
、P1乃至P4時におけるタイミングチャートの模式図を示す。
図2(C)に示すように本発明の一態様において、制御信号生成回路は、データ退避時及
びデータ復帰時に制御信号ph1及び制御信号ph2をLレベルとなるよう出力すること
ができる。該構成とすることでデータ保持回路は、電源遮断時において、第1のラッチ回
路18及び第2のラッチ回路20と不揮発性記憶回路22及び不揮発性記憶回路24との
間でデータを退避・復帰させる際、第1のラッチ回路あるいは第2のラッチ回路が新たな
データを取り込んでしまい、本来退避(または復帰)したいデータと異なってしまうとい
った誤動作を低減することができる。
次いで、電源電圧の供給が行われる期間ではFF回路14でデータを保持し、電源電圧の
供給が停止している期間ではSR回路16でデータの保持を行うことのできるデータ保持
回路10の具体的な構成について図3を用いて説明する。
FF回路14は、第1のラッチ回路18及び第2のラッチ回路20を有する。第1のラッ
チ回路18は、アナログスイッチ50、NAND回路52及びインバータ回路54を有す
る。第2のラッチ回路20は、アナログスイッチ56、インバータ回路58及びNAND
回路60を有する。なおNAND回路、NOR回路等の組み合わせ回路は、同じ論理レベ
ルの信号を出力できる組み合わせ回路に置き換えることが可能であり、一例としては図1
5に示すデータ保持回路10mのように、NAND回路52、60をNOR回路52A、
60Aに置き換えすることができる。
制御信号ph2及びインバータ回路62を介して反転した制御信号ph2は、アナログス
イッチ50とインバータ回路54とが交互に導通状態となるよう制御するための信号であ
る。また制御信号ph1及びインバータ回路64を介して反転した制御信号ph1は、ア
ナログスイッチ50とインバータ回路54とが交互に導通状態となるよう制御するための
信号である。
具体的には、制御信号ph2がHレベルのときアナログスイッチ50が導通状態となり、
データ端子DのデータがNAND回路52の第1の入力端子に与えられ、インバータ回路
54の出力はハイインピーダンスとなる。制御信号ph2がLレベルのときアナログスイ
ッチ50が非導通状態となり、NAND回路52及びインバータ回路54の双方がインバ
ータ回路として機能し、NAND回路52の第1の入力端子に与えられたデータを保持す
る。
また制御信号ph1がHレベルのときアナログスイッチ56が導通状態となり、NAND
回路52の出力データがインバータ回路58を介してNAND回路60の第1の入力端子
に与えられ、NAND回路60の出力はハイインピーダンスとなる。制御信号ph1がL
レベルのときアナログスイッチ56が非導通状態となり、NAND回路60及びインバー
タ回路58の双方がインバータ回路として機能し、NAND回路60の第1の入力端子に
与えられたデータを保持する。
なおNAND回路52及びNAND回路60の第2の入力端子には、リセット信号RES
ETが入力される。リセット信号RESETをHレベルとすることで、NAND回路52
及びNAND回路60をインバータ回路として機能させ、Lレベルとすることで出力端子
の信号をHレベルにする。
SR回路16は、不揮発性記憶回路22及び不揮発性記憶回路24を有する。なお図3で
は、不揮発性記憶回路22及び不揮発性記憶回路24が有する不揮発性の記憶素子として
酸化物半導体層を有するトランジスタを用いた回路を用いて構成する。酸化物半導体層を
有するトランジスタは、オフ電流が極めて小さいため、電荷を保持することができ、この
電荷の保持を利用してデータの保持を行う回路として用いることができる。
不揮発性記憶回路22は、第1のラッチ回路18が有するインバータループを構成する2
つのノードに接続される記憶回路66A、66Bを有する。また不揮発性記憶回路24は
、第2のラッチ回路20が有するインバータループを構成する2つのノードに接続される
記憶回路66C、66Dを有する。なお記憶回路66A、66B、66C、66Dは同じ
回路構成のため、記憶回路66Aの回路構成について詳述する。
記憶回路66Aは、インバータ回路68、トランジスタ70、容量素子72、トランジス
タ74、トランジスタ76を有する。また、記憶回路66Aは、少なくとも電源電圧の供
給が停止している期間において、データ「1」又は「0」に対応する電位を保持すること
が可能なノードF1を有する。記憶回路66B、66C、66Dでは、記憶回路66Aの
ノードF1に対応するノードとしてノードF2乃至F4を有する。なお記憶回路66Aが
有するトランジスタ74、76は、nチャネル型のトランジスタとして説明するが、退避
制御信号BUEN及び復帰制御信号REENの論理レベルを反転させることでpチャネル
型のトランジスタにも適用可能である。
ノードF1は、少なくとも電源電圧の供給が停止する期間において、第1のラッチ回路1
8が有するインバータループを構成する2つのノードの一方の電位を保持する。ノードF
2は、少なくとも電源電圧の供給が停止する期間において、第1のラッチ回路18が有す
るインバータループを構成する2つのノードの他方の電位を保持する。ノードF3は、少
なくとも電源電圧の供給が停止する期間において、第2のラッチ回路20が有するインバ
ータループを構成する2つのノードの一方の電位を保持する。ノードF4は、少なくとも
電源電圧の供給が停止する期間において、第2のラッチ回路20が有するインバータルー
プを構成する2つのノードの他方の電位を保持する。
インバータ回路68の入力端子は、第1のラッチ回路18が有するインバータループを構
成する2つのノードの一方に接続されている。インバータ回路68の出力端子は、トラン
ジスタ70のソース及びドレインの一方に接続されている。
トランジスタ70は、ゲートが退避制御信号BUENを与えられる配線に接続されている
。トランジスタ70は、ソース及びドレインの他方がトランジスタ74のゲート、容量素
子72の一方の電極に接続されている。そしてトランジスタ70のソース及びドレインの
他方、トランジスタ74のゲート、容量素子72の一方の電極を接続するノードをノード
F1としている。容量素子72は、他方の電極がVSSを与える電源線に接続されている
が、別の電位(例えばGND)であってもよい。なお容量素子72は、トランジスタ74
のゲート容量等の寄生容量を大きくしておくことで、省略することが可能である。
トランジスタ74はソース及びドレインの一方がVSSを与える電源線に接続され、ソー
ス及びドレインの他方が、トランジスタ76のソース及びドレインの一方に接続されてい
る。
トランジスタ76は、ゲートが復帰制御信号REENを与えられる配線に接続されている
。トランジスタ76は、ソース及びドレインの他方が、第1のラッチ回路18が有するイ
ンバータループを構成する2つのノードの一方に接続されている。
退避制御信号BUENはLレベルからHレベルに切り替えることでトランジスタ70が導
通状態となり、第1のラッチ回路18のデータを反転したデータをノードF1に転送する
ことができる。退避制御信号BUENをLレベルにすることで、トランジスタ70は非導
通状態となり、ノードF1の電荷が保持される。この電荷に応じた電位は、第1のラッチ
回路18のデータを反転したデータの電位に相当する。そのため、ノードF1では、第1
のラッチ回路18のデータを保持することができる。
復帰制御信号REENはLレベルからHレベルに切り替えることで、トランジスタ76が
導通状態となる。そしてトランジスタ74の導通状態又は非導通状態はノードF1の電位
、すなわち第1のラッチ回路18のデータを反転したデータの電位によって決まる。例え
ば、第1のラッチ回路18のデータがHレベルであれば、ノードF1の電位はLレベルと
なり、トランジスタ74が非導通状態(高抵抗状態)となる。一方で第1のラッチ回路1
8のデータがLレベルであれば、ノードF1の電位はHレベルとなり、トランジスタ74
が導通状態(低抵抗状態)となる。
ここまで第1のラッチ回路18のデータを退避、復帰する記憶回路66Aについて説明し
たが、同じく第1のラッチ回路18のデータを退避、復帰する記憶回路66Bについても
同じ動作を行う。記憶回路66BのノードF2では、ノードF1とは異なる論理レベルの
データを保持する。例えば、ノードF1の電位がHレベルであれば、ノードF2の電位は
Lレベルとなり、記憶回路66B内のトランジスタ74が非導通状態(高抵抗状態)とな
る。一方でノードF1の電位がLレベルであれば、ノードF2の電位はHレベルとなり、
記憶回路66B内のトランジスタ74が導通状態(低抵抗状態)となる。
また第2のラッチ回路20のデータを退避、復帰する記憶回路66C、66Dは、記憶回
路66A、66Bと同じ回路構成を有する。そのため記憶回路66CのノードF3では、
記憶回路66DのノードF4とは異なる論理レベルのデータを保持する。すなわち、ノー
ドF3、F4のうち一方のノードの電位がHレベルであれば、ノードF3、F4のうち他
方のノードの電位はLレベルとなり、記憶回路66C、66D内のトランジスタ74が導
通状態(低抵抗状態)又は不導通状態(高抵抗状態)となる。
ノードF1乃至F4の電位によって決まる、各記憶回路でのトランジスタ74の導通状態
(低抵抗状態)、非導通状態(高抵抗状態)は、記憶回路66A、66B、あるいは記憶
回路66Aと66Bといった組み合わせでそれぞれ異なるように決まる。そのため、トラ
ンジスタ76を導通状態とした状態でインバータループへの電源電圧の供給を再開するこ
とで、第1のラッチ回路18が有するインバータループを構成する2つのノードに電位差
が生じる。この電位差を利用して第1のラッチ回路18が有するインバータループの電位
を元のデータの電位にする。同様に復帰制御信号REENをLレベルからHレベルに切り
替えることで、第2のラッチ回路20のデータを保持するノードF3またはF4に保持さ
れたHレベルが、第2のラッチ回路20が有するインバータループを構成する2つのノー
ドの一方の電位を元のデータの電位にする。そのため、第1のラッチ回路18及び第2の
ラッチ回路20では、データの復帰を図ることができる。
図3のデータ保持回路の構成では、退避制御信号BUENのHレベルの電位は、トランジ
スタ70のしきい値電圧よりも高い電位であればよい。退避制御信号BUENのLレベル
の電位は、トランジスタ70のしきい値電圧よりも低い電位であればよい。なお、この構
成では、ノードF1乃至F4には、インバータループを構成するノードで保持する電位よ
りも、トランジスタ70のしきい値電圧分だけ低下した電位を、データとして保持するこ
とになる。
また図3のデータ保持回路の構成は、ノードF1とF2、ノードF3とF4の電位差を用
いて、FF回路14のデータの復元を行う。そのため、ノードF1とF2、ノードF3と
F4の一方の電位が相対的に高ければ、SR回路16でのデータの保持が可能である。従
ってノードF1とF2、ノードF3とF4にトランジスタ70のしきい値電圧分だけ低下
した電位が保持されたとしても、FF回路14のデータの復元を行うことができる。
また図3のデータ保持回路の構成では、ノードF1とF2、ノードF3とF4に保持され
る電荷が時間の経過により少なくなったとしても、データの保持後の動作を正常に行う許
容範囲を広げることができる。例えば、ノードF1に電位V1が保持され、ノードF2に
電位V2(<V1)が保持されていたとする。この場合、時間の経過と共に電荷が減少し
て双方のノードからΔVだけ電位が減少したとすると、ノードF1は、電位(V1ーΔV
)となる。また、ノードF2は、電位V2がVSSの場合、電位V2がGNDより小さい
場合、電位(V2+ΔV)となる。このような場合であっても本実施の形態の構成では、
ノードF1及びノードF2の一方(ここではノードF1)が相対的に高い電位を保持して
いれば、データの保持後の動作を正常に行うことができる。従って、SR回路16におけ
る、データの保持時間を延長することが容易になる。
また図3のデータ保持回路の構成では、上述したように、ノードF1とF2のいずれか一
方、ノードF3とF4のいずれか一方の電位が相対的に高い電位であればよいため、予め
退避制御信号BUENのHレベルの電位を高くするなどの対策は不要とすることが可能で
ある。従って、データ保持回路に電源電圧を供給する電源回路で生成される電圧レベルの
数を低減でき、退避制御信号BUENの振幅を小さくした駆動を行うことができる。
なお、トランジスタ70は、半導体層に酸化物半導体を用いたトランジスタとすることで
、ノードF1乃至F4から漏れる電荷の経路は、トランジスタ70のソース及びドレイン
を介する経路が支配的となる。ただし、半導体層に酸化物半導体を用いたトランジスタの
オフ電流値は著しく小さい。よって、当該トランジスタがオフする期間においては、ノー
ドF1乃至F4の電位を概略一定に保持することが可能である。その結果、ノードF1乃
至F4は、電源電圧が供給されるか否かに依存せずにデータを保持することが可能である
またトランジスタ74、トランジスタ76は、各種の半導体材料を用いて構成することが
可能である。例えば、シリコン又はゲルマニウムなどの材料を用いることができる。また
、化合物半導体又は酸化物半導体を用いることも可能である。なお、トランジスタ74、
76としては、移動度が高いトランジスタ(例えば、チャネルが単結晶シリコンに形成さ
れるトランジスタなど)を適用することが好ましい。
次に、図3に示すデータ保持回路10の動作について図4に示すタイミングチャート図を
用いて説明する。
図4において、VDDはデータ保持回路10に電源電位を与える電源線の電位を表す。ま
た、RESETはリセット信号を与える配線の電位を表す。また、ph1は制御信号ph
1、ph2は制御信号ph2の信号の変化を表す。また、Dはデータ端子のデータを表す
。また、Qは出力端子のデータを表す。また、M.Lat.は第1のラッチ回路で保持す
るデータを表す。また、S.Lat.は第2のラッチ回路で保持するデータを表す。また
、BUENは退避制御信号BUENの信号の変化を表す。また、REENは復帰制御信号
REENの信号の変化を表す。また、F1乃至F4はノードF1乃至F4で保持するデー
タを表す。
入出力、または保持されるデータは、HレベルまたはLレベルの電位であるが、ここでは
入力される順に”D0”乃至”D3”のように表記する。また、”D0”の反転値には、
”D0_b”として表記する。また図面においては、”D0”の反転値を”D0”の上側
に線を付して表記する。
図4に示すタイミングチャート図において、期間P1乃至P4は、図1(B)で説明した
通常動作時、データ退避時、電源供給停止時、データ復帰時を表している。
期間P1では、退避制御信号BUEN及び復帰制御信号REENがLレベルであり、制御
信号ph1及びph2がHレベルのとき、第1のラッチ回路、第2のラッチ回路にデータ
が転送される。転送されたデータは、第1のラッチ回路及び第2のラッチ回路が有する双
方のインバータループに保持される。なお期間P1では、ノードF1乃至F4の電位は、
不定値(unknown)として示しているが、前の期間に書き込まれたデータを記憶し
ている場合もある。
次いで期間P2で、退避制御信号BUENをHレベルにすることで、制御信号ph1及び
ph2をLレベルに固定する。このとき、第1のラッチ回路は取り込んだデータ”D1”
をインバータループで保持する。また、第2のラッチ回路は取り込んだデータ”D0”を
インバータループで保持する。取り込んだデータは、反転した論理レベルの電位がノード
F1乃至F4に与えられるため、ノードF1の電位は、”D1_b”となる。同様に、ノ
ードF2乃至F4について”D1”、”D0”、”D0_b”となる。
期間P3で、電源電圧の供給を停止し、退避制御信号BUENをLレベルにする。このと
き、ノードF1乃至F4は浮遊状態となり、データを記憶する。このように、SR回路1
6にデータが記憶され、FF回路14のデータは消失する。
期間P4で、電源電圧の供給を再開し、復帰制御信号REENをHレベルとすることで、
制御信号ph1及びph2をLレベルに固定する。このとき、第1のラッチ回路及び第2
のラッチ回路が有するインバータループを構成するノードの電位は、記憶回路66A乃至
66Dが有するトランジスタ74でのチャネル抵抗の差で決定される。そのため、第1の
ラッチ回路及び第2のラッチ回路が有するインバータループを構成するノードの電位に電
位差が生じ、常にノードF1乃至F4に従ったデータの復元を行うことができる。
再度期間P1で、復帰制御信号REENがLレベルになり、これ以降、通常動作期間にな
り、データの転送と保持が再開される。
本実施の形態で示すデータ保持回路では、図2で説明した制御信号生成回路12により、
データ退避時及びデータ復帰時に制御信号ph1及び制御信号ph2をLレベルとなるよ
う出力することができる。図3及び図4で説明するデータ保持回路は、電源遮断時におい
て、第1のラッチ回路18及び第2のラッチ回路20と不揮発性記憶回路22及び不揮発
性記憶回路24との間でデータを退避・復帰させる際、第1のラッチ回路あるいは第2の
ラッチ回路が新たなデータを取り込んでしまい、本来退避(または復帰)したいデータと
異なってしまうといった誤動作を低減することができる。
以上説明した本実施の形態の構成では、第1のラッチ回路及び第2のラッチ回路を有する
揮発性の記憶部を有するFF回路と、不揮発性の記憶部を有するSR回路と、を有するデ
ータ保持回路と、第1のラッチ回路に与える第1の制御信号、及び第2のラッチ回路に与
える第2の制御信号を生成する制御信号生成回路と、を有する構成とする。シャドーレジ
スタは、退避制御信号又は復帰制御信号を基に、第1のラッチ回路及び第2のラッチ回路
との間でデータの退避又は復帰が制御される回路とする。そして制御信号生成回路は、ク
ロック信号、退避制御信号、及び復帰制御信号を基に、データの退避又は復帰する期間に
おいて、Lレベルとする第1の制御信号及び第2の制御信号を生成する回路とする。
該構成とすることでデータ保持回路は、電源遮断時においてデータをFF回路からSR回
路に退避させ、電源復帰時にデータをSR回路からFF回路に復帰させることで、電源停
止時においてもデータを保持することができる。このデータの退避及び復帰の処理により
、電源遮断前のデータが電源復帰後であっても失われず、中断した演算処理を再開するこ
とが可能である。そのため、データ保持回路への間欠的なパワーゲーティングを図ること
ができるため、低消費電力化を図ることができる。
このデータの退避及び復帰を行う構成を第1のラッチ回路及び第2のラッチ回路を有する
FF回路に適用する場合、データのレーシングによる誤動作を防ぐことが必要になるが、
本発明の一態様では、制御信号生成回路において、クロック信号、退避制御信号、及び復
帰制御信号を基に、データの退避又は復帰する期間において、Lレベルとする第1の制御
信号及び第2の制御信号を生成する構成とする。そのため、第1のラッチ回路及び第2の
ラッチ回路のそれぞれに与える制御信号が、データの退避あるいは復帰中に変化した場合
、FF回路内の第1のラッチ回路あるいは第2のラッチ回路が新たなデータを取り込んで
しまい、本来退避(または復帰)したいデータと異なってしまうといった誤動作を低減す
ることができる。
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することができる。
(実施の形態2)
本実施の形態では、上記実施の形態1で説明した制御信号生成回路12の変形例について
説明する。
≪変形例1≫
図5(A)には図2で示した制御信号生成回路12の変形例の回路構成の一例を示す。制
御信号生成回路12AはNAND回路80、NOR回路81、遅延回路32、インバータ
回路34、36、NAND回路38、40、インバータ回路82、インバータ回路84を
有する。
退避制御信号BUEN及び復帰制御信号REENをNOR回路81に入力して出力される
信号と、クロック信号CLKとをNAND回路80に入力すると、通常動作時にのみトグ
ル動作を行うクロック信号の波形が入力部INで得られる。入力部INで得られる信号は
、遅延回路32の入力部INに与えられることで出力部OUTでは、遅延した信号が生成
される。インバータ回路34を介した入力部INの信号と出力部OUTの信号をNAND
回路38に入力し、さらにインバータ回路82で反転させて制御信号ph1を得る。また
インバータ回路36を介した出力部OUTの信号と入力部INの信号をNAND回路40
に入力し、さらにインバータ回路84で反転させて制御信号ph2を得る。
図5(B)には図5(A)に示す制御信号生成回路12Aで得られる信号のタイミングチ
ャート図を示す。図5(B)では、図1(B)と同様に、図5(A)に示す各信号につい
て、P1乃至P4時におけるタイミングチャートの模式図を示す。
図5(B)に示すように本発明の一態様において、制御信号生成回路は、データ退避時及
びデータ復帰時に制御信号ph1及び制御信号ph2をLレベルとなるよう出力すること
ができる。該構成とすることでデータ保持回路は、電源遮断時において、第1のラッチ回
路18及び第2のラッチ回路20と不揮発性記憶回路22及び不揮発性記憶回路24との
間でデータを退避・復帰させる際、第1のラッチ回路あるいは第2のラッチ回路が新たな
データを取り込んでしまい、本来退避(または復帰)したいデータと異なってしまうとい
った誤動作を低減することができる。
加えて図5(A)の制御信号生成回路の構成では、データ退避時及びデータ復帰時に入力
部INの信号をLレベルとなるよう制御することができる。該構成とすることで制御信号
生成回路12Aが有する遅延回路32、インバータ回路34、36、NAND回路38、
40が出力する信号を、データ退避時及びデータ復帰時において、Lレベルにすることが
できる。そのため、配線を充放電するために要する、動的な消費電力を削減することがで
きる。
≪変形例2≫
図6(A)には図2で示した制御信号生成回路12の変形例の回路構成の一例を示す。制
御信号生成回路12Bはインバータ回路30、遅延回路32、インバータ回路34、36
、NAND回路38、40、NOR回路42、NOR回路44、OR回路86、Dフリッ
プフロップ回路88(以下、DFF回路88)を有する。
クロック信号CLKがインバータ回路30に入力されると、反転したクロック信号が生成
される。反転したクロック信号は、遅延回路32の入力部INに与えられることで出力部
OUTでは、遅延且つ反転したクロック信号が生成される。インバータ回路34を介した
入力部INの信号と出力部OUTの信号をNAND回路38に入力し、ノードNA_1で
の信号を得る。またインバータ回路36を介した出力部OUTの信号と入力部INの信号
をNAND回路40に入力し、ノードNA_2での信号を得る。
退避制御信号BUENと復帰制御信号REENは、OR回路86に入力される。OR回路
86で得られる信号(OR_OUT)は、DFF回路88の入力データDとして与えられ
る。この入力データはノードNA_2での信号の立ち上がりエッジでフリップフロップ回
路内のラッチ回路に取り込まれる。保持する電位の変化に従ってDFF回路88の出力信
号が得られる。
なおDFF回路88として機能する回路の一例を図6(B)に示す。DFF回路88は、
インバータ回路90、アナログスイッチ92、ラッチ回路94、アナログスイッチ96及
びラッチ回路98を有する。なおDFF回路88は、ノードNA_2での信号がLレベル
の際の信号をラッチ回路94に取り込み、立ち上がりエッジでラッチ回路98に保持する
ことで、DFF回路88からNOR回路44に与える信号(ノードFF_1の信号)を生
成することができる。
ノードFF_1の信号は、退避制御信号BUEN又は復帰制御信号REENのいずれかの
信号がHレベルになった後、ノードNA_2での信号の立ち上がりエッジが出現した後に
Hレベルとなる信号である。すなわちノードFF_1の信号は、制御信号ph2がHレベ
ルを出力した後に、Hレベルとなる信号である。この場合、制御信号ph2が立ち上がる
前、あるいは途中に退避制御信号BUEN又は復帰制御信号REENがHレベルになって
データの取り込みが行われないといったことがない。そのため、制御信号ph2が立ち上
がり、データの取り込みが完了した後にデータ退避期間、データ復帰期間とすることがで
きる。
DFF回路88で得られるノードFF_1の信号と、ノードNA_1での信号とが、NO
R回路42に入力され、制御信号ph1を得る。また、DFF回路88で得られるノード
FF_1の信号と、ノードNA_2での信号とが、NOR回路44に入力され、制御信号
ph2を得る。
図6(C)には図6(A)に示す制御信号生成回路12Bで得られる信号のタイミングチ
ャート図を示す。図6(C)では、図1(B)と同様に、図6(A)に示す各信号につい
て、P1乃至P4時におけるタイミングチャートの模式図を示す。
図6(C)に示すように本発明の一態様において、制御信号生成回路は、データ退避時及
びデータ復帰時に制御信号ph1及び制御信号ph2をLレベルとなるよう出力すること
ができる。該構成とすることでデータ保持回路は、電源遮断時において、第1のラッチ回
路18及び第2のラッチ回路20と不揮発性記憶回路22及び不揮発性記憶回路24との
間でデータを退避・復帰させる際、第1のラッチ回路あるいは第2のラッチ回路が新たな
データを取り込んでしまい、本来退避(または復帰)したいデータと異なってしまうとい
った誤動作を低減することができる。
加えて図6(C)の制御信号生成回路の構成では、制御信号ph2が立ち上がり、データ
の取り込みが完了した後に、ノードFF_1の信号をHレベルとし、制御信号ph1及び
制御信号ph2をLレベルとなるデータ退避期間とすることができる。また、図6(C)
の制御信号生成回路の構成では、制御信号ph2が立ち上がり、次に制御信号ph1がH
レベルとなるタイミングで、ノードFF_1の信号をHレベルからLレベルにし、データ
復帰期間とすることができる。この場合、退避制御信号BUEN及び復帰制御信号REE
Nの変化によらず、データ退避期間及びデータ復帰期間での動作を行うことができる。そ
のため、誤動作が低減された、データ退避期間及びデータ復帰期間での制御信号ph1及
び制御信号ph2の生成を行うことができる。
≪変形例3≫
図7(A)には図6(B)で示したDFF回路88の変形例の回路構成の一例を示す。D
FF回路88Aはインバータ回路90、アナログスイッチ92、ラッチ回路94A、アナ
ログスイッチ96及びラッチ回路98Aを有する。ラッチ回路94A及びラッチ回路98
Aは、インバータ回路、及びリセット信号FF_RESが与えられるNAND回路で構成
される。
DFF回路88Aは、ラッチ回路94A及びラッチ回路98Aにリセット信号FF_RE
SのLレベルの信号を与えることで、強制的にHレベルを保持するよう制御することがで
きる。この場合、電源供給停止時においてDFF回路88への電源電圧の供給を停止して
も、再開後に強制的にノードFF_1の信号をHレベルに保持することができる。そのた
め電源電圧の供給を停止後に再開しても、制御信号生成回路の機能を維持することができ
る。なおリセット信号FF_RESは、電源電圧の供給を停止するよりも直前にLレベル
とすればよく、電源電圧の供給を再開する直後にLレベルとすればよい。該構成とするこ
とで、制御信号ph1及び制御信号ph2をLレベルとするデータ退避期間及びデータ復
帰期間とすることができる。
図7(B)には図7(A)に示すDFF回路88Aを図6(A)に示す制御信号生成回路
12Bで適用した場合に得られる信号のタイミングチャート図を示す。図7(B)では、
図6(A)に示す各信号、及びリセット信号FF_RESについて、P1乃至P4時にお
けるタイミングチャートの模式図を示す。
図7(B)に示すように本発明の一態様において、制御信号生成回路は、データ退避時及
びデータ復帰時に制御信号ph1及び制御信号ph2をLレベルとなるよう出力すること
ができる。該構成とすることでデータ保持回路は、電源遮断時において、第1のラッチ回
路18及び第2のラッチ回路20と不揮発性記憶回路22及び不揮発性記憶回路24との
間でデータを退避・復帰させる際、第1のラッチ回路あるいは第2のラッチ回路が新たな
データを取り込んでしまい、本来退避(または復帰)したいデータと異なってしまうとい
った誤動作を低減することができる。
加えて図7(A)に示すDFF回路88Aを図6(A)に示す制御信号生成回路12Bで
適用した場合では、DFF回路88への電源電圧の供給を停止しても、再開後に強制的に
ノードFF_1の信号をHレベルに保持することができる。そのため、誤動作が低減され
、かつ消費電力が低減できる動作を行うことができる。
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することができる。
(実施の形態3)
本実施の形態では、半導体装置の応用例について具体例を挙げて説明する。特に本実施の
形態では、PLD(Programmable Logic Device)、あるいは
CPU(Central Processing Unit)への半導体装置の応用例に
ついて説明する。
図8はPLDが有するロジックアレイのブロック図についての一例を示す図である。ロジ
ックアレイ300は、アレイ状の複数のLE(Logic Element)301を有
する。ここでアレイ状とは、行列状にロジックエレメントが周期的に配列していることを
指し、配列は図8の配列に限られない。
また、LE301を囲むように、複数の配線が形成されている。図8においては、これら
の配線は複数の水平な配線群303と複数の垂直な配線群304とにより構成される。配
線群とは、複数の配線からなる配線の束である。水平な配線群303と垂直な配線群30
4とが交わる部分にはスイッチ部302が設けられる。また、水平な配線群303及び垂
直な配線群304は入出力端子305に接続され、ロジックアレイ300の外部回路と信
号の授受を行う。
複数のLE301の入出力端子は、それぞれ周囲に設けられた水平な配線群303や垂直
な配線群304に接続している。例えば、LE301の入出力端子は図8においてそれぞ
れ上下左右の側で水平な配線群303や垂直な配線群304と接続している。この入出力
端子を用いることで、LE301は他のLE301に接続することができる。任意のLE
301と、これと異なるLE301との接続経路は、スイッチ部302内に設けられた配
線間の接続を切り替えるためのスイッチによって決定される。
スイッチ部302内における、配線間の接続を切り替えるスイッチのオン又はオフは、コ
ンフィギュレーションデータを記憶するコンフィギュレーションメモリに応じて決定され
る。スイッチ部302に設けられるコンフィギュレーションメモリは、書き換え可能な構
成とする場合、記憶するコンフィギュレーションデータがパワーゲーティング時の電源の
停止により消失しないよう、不揮発性の記憶素子を有する構成とすることが好ましい。
なお不揮発性の記憶素子としては、フラッシュメモリの他、強誘電体メモリ(FeRAM
)、磁気抵抗メモリ(MRAM)、相変化メモリ(PRAM)、抵抗変化型メモリ(Re
RAM)等を用いることができる。あるいは酸化物半導体層を有するトランジスタにおい
てオフ電流が極めて小さいことを利用した、電荷の保持によりデータの保持を行う回路を
不揮発性記憶素子としてもよい。酸化物半導体層を有するトランジスタを用いて不揮発性
の記憶素子を形成することで、シリコン層を有するトランジスタと積層して設けることが
できる。
図9は図8で示したLE301のブロック図の一例を示す図である。図9に示すLE30
1は、一例として、LUT311(Look Up Table)、データ保持回路31
2、及びマルチプレクサ313を有する。また図9では、LUT311及びマルチプレク
サ313に接続されて、コンフィギュレーションメモリ314、315が設けられている
。また図9では、データ保持回路312に接続されて、制御信号生成回路310が設けら
れている。
なお図9では制御信号生成回路310をLE301内に設ける構成としたが、図13に示
すように、LE301の外部に設ける構成としてもよい。該構成とすることで、制御信号
生成回路310の数を減らし、LE310の回路規模を縮小することができる。
なおコンフィギュレーションメモリ314、315は、書き換え可能な構成とする場合、
記憶するコンフィギュレーションデータがパワーゲーティング時の電源の停止により消失
しないよう、不揮発性の記憶素子を有する構成とすることが好ましい。
なおコンフィギュレーションデータとは、一例としては、LUT311のデータ、マルチ
プレクサ313の入力信号の選択情報、スイッチ部302の導通又は非導通を選択するデ
ータをいう。またコンフィギュレーションメモリとは、コンフィギュレーションデータを
記憶する記憶素子をいう。
LUT311は、コンフィギュレーションメモリ314に記憶されたコンフィギュレーシ
ョンデータの内容によって、定められる論理回路が異なる。そして、コンフィギュレーシ
ョンデータが確定すると、LUT311は、入力端子316に与えられた複数の入力信号
の入力値に対する、一の出力値が定まる。そして、LUT311からは、上記出力値を含
む信号が出力される。
データ保持回路312は、上記実施の形態で説明したデータ保持回路である。データ保持
回路312は、制御信号生成回路310より出力される制御信号ph1、ph2に同期し
てLUT311から出力される信号を保持し、マルチプレクサ313に出力する。また退
避制御信号BUEN、復帰制御信号REENにより保持するデータがパワーゲーティング
時の電源の停止により消失しないよう、FF回路とSR回路との間でデータの退避又は復
帰が制御される。
制御信号生成回路310は、上記実施の形態で説明した制御信号生成回路である。制御信
号生成回路310は、クロック信号CLK、退避制御信号BUEN、復帰制御信号REE
Nをもとに制御信号ph1、ph2を生成することができる。生成された制御信号ph1
、ph2は、上記実施の形態で説明したように、データの退避時又は復帰時において、誤
動作がないように第1のラッチ回路及び第2のラッチ回路を制御することができる信号で
ある。
マルチプレクサ313は、LUT311からの出力信号と、データ保持回路312からの
出力信号とが入力されている。そして、マルチプレクサ313は、コンフィギュレーショ
ンメモリ315に保持されているコンフィギュレーションデータに従って、上記2つの出
力信号のいずれか一方に切り替えて出力する。マルチプレクサ313からの出力信号は、
出力端子317から出力される。
本発明の一態様では、上記実施の形態で説明したデータ保持回路、及び制御信号生成回路
といった回路をLE内に有する。そのため、データの退避又は復帰時において誤動作を防
ぐことができる。またパワーゲーティングによる電源の停止を図ることで低消費電力化を
図ることができる。
次いで図10は、CPUのブロック図の一例を示す図である。
CPU400は、一例として、プログラムカウンタ411、命令レジスタ412、命令デ
コーダ413、汎用レジスタ414、及びALU415(Arithmetic Log
ic Unit)を有する。CPU400の外部には、CPU400とのデータの入出力
を行うための主記憶装置401が設けられる。
プログラムカウンタ411は、読み出す(フェッチする)命令(コマンド)のアドレスを
記憶するレジスタである。命令レジスタ412は、主記憶装置401から命令デコーダ4
13に送られるデータを一時的に記憶しておくレジスタである。命令デコーダ413は、
入力されたデータをデコードし、汎用レジスタ414でのレジスタ指定、及びALU41
5での演算方法指定等の信号を生成する回路である。汎用レジスタ414は、主記憶装置
401から読み出されたデータ、ALU415の演算処理の途中で得られたデータ、或い
はALU415の演算処理の結果得られたデータ、などを記憶することができる。ALU
415は、四則演算、論理演算などの各種演算処理を行う機能を有する。なお、CPU4
00には、別途データキャッシュ等、すなわち演算結果などを一時的に記憶する回路があ
ってもよい。
次いで、CPU400の動作について説明する。
CPU400は、プログラムカウンタ411で指定された、読み出す命令のアドレスを主
記憶装置401に出力するよう、指示を行う。次いで主記憶装置401に記憶された、実
行する命令のアドレスからデータを読み出し、命令レジスタ412に記憶させる。
命令デコーダ413は、命令レジスタ412に記憶されたデータをデコードし、命令を実
行する。具体的には、汎用レジスタ414でのレジスタ指定、及びALU415での演算
方法指定等の信号を生成する。
汎用レジスタ414では、命令に従って、命令デコーダ413で指定されたデータをAL
U415又は主記憶装置401に出力する。ALUでは、命令デコーダ413で指定され
た演算方法に基づいて、演算処理を実行し、演算結果を汎用レジスタ414に記憶する。
そして、命令の実行が終了すると、CPU400は、命令を読み出し、命令レジスタ41
2から読み出したデータをデコード、命令を実行するという動作を繰り返す。
本発明の一態様では、プログラムカウンタ411、命令レジスタ412、命令デコーダ4
13、汎用レジスタ414といった回路内における一時的なデータの記憶を行うレジスタ
に、上記実施の形態で示した半導体装置を用いることで、データの退避又は復帰時におい
て誤動作を防ぐことができる。またパワーゲーティングによる電源の停止を図ることで低
消費電力化を図ることができる。よって、CPU400誤動作、消費電力を小さく抑える
ことができる。
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することができる。
(実施の形態4)
本発明の一態様に係る半導体装置は、表示機器、パーソナルコンピュータ、記録媒体を備
えた画像再生装置(代表的にはDVD:Digital Versatile Disc
等の記録媒体を再生し、その画像を表示しうるディスプレイを有する装置)に用いること
ができる。その他に、本発明の一態様に係る半導体装置を用いることができる電子機器と
して、携帯電話、携帯型を含むゲーム機、携帯情報端末、電子書籍、ビデオカメラ、デジ
タルスチルカメラなどのカメラ、ゴーグル型ディスプレイ(ヘッドマウントディスプレイ
)、ナビゲーションシステム、音響再生装置(カーオーディオ、デジタルオーディオプレ
イヤー等)、複写機、ファクシミリ、プリンター、プリンター複合機、現金自動預け入れ
払い機(ATM)、自動販売機などが挙げられる。これら電子機器の具体例を図11に示
す。
図11(A)は携帯型ゲーム機であり、筐体5001、筐体5002、表示部5003、
表示部5004、マイクロホン5005、スピーカ5006、操作キー5007、スタイ
ラス5008等を有する。なお、図11(A)に示した携帯型ゲーム機は、2つの表示部
5003と表示部5004とを有しているが、携帯型ゲーム機が有する表示部の数は、こ
れに限定されない。
図11(B)は携帯情報端末であり、第1の筐体5601、第2の筐体5602、第1の
表示部5603、第2の表示部5604、接続部5605、操作キー5606等を有する
。第1の表示部5603は第1の筐体5601に設けられており、第2の表示部5604
は第2の筐体5602に設けられている。そして、第1の筐体5601と第2の筐体56
02とは、接続部5605により接続されており、第1の筐体5601と第2の筐体56
02の間の角度は、接続部5605により変更が可能となっている。第1の表示部560
3における映像の切り替えを、接続部5605における第1の筐体5601と第2の筐体
5602との間の角度に従って、行う構成としても良い。また、第1の表示部5603及
び第2の表示部5604の少なくとも一方に、位置入力装置としての機能が付加された表
示装置を用いるようにしても良い。なお、位置入力装置としての機能は、表示装置にタッ
チパネルを設けることで付加することができる。あるいは、位置入力装置としての機能は
、フォトセンサとも呼ばれる光電変換素子を表示装置の画素部に設けることでも、付加す
ることができる。
図11(C)はノート型パーソナルコンピュータであり、筐体5401、表示部5402
、キーボード5403、ポインティングデバイス5404等を有する。
図11(D)は電気冷凍冷蔵庫であり、筐体5301、冷蔵室用扉5302、冷凍室用扉
5303等を有する。
図11(E)はビデオカメラであり、第1の筐体5801、第2の筐体5802、表示部
5803、操作キー5804、レンズ5805、接続部5806等を有する。操作キー5
804及びレンズ5805は第1の筐体5801に設けられており、表示部5803は第
2の筐体5802に設けられている。そして、第1の筐体5801と第2筐体5802と
は、接続部5806により接続されており、第1の筐体5801と第2筐体5802の間
の角度は、接続部5806により変更が可能となっている。表示部5803における映像
の切り替えを、接続部5806における第1の筐体5801と第2の筐体5802との間
の角度に従って行う構成としても良い。
図11(F)は普通自動車であり、車体5101、車輪5102、ダッシュボード510
3、ライト5104等を有する。
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することができる。
2相クロックを用いた半導体装置の応用例として、PLDの一種であるFPGA(Fie
ld Programmable Gate Array)を作製した。本実施例では、
FPGAの具体的な構成について説明する。作製したFPGAは、不揮発性のシャドーレ
ジスタを有するPLE(Programmable Logic Element)毎に
パワーゲーティング可能な、マルチコンテキストFPGAである。
図16には、作製した、マルチコンテキストFPGAのブロック図を示す。なお以降の説
明では図面との対応を図るために上記説明した退避制御信号BUENをφとし、復帰制
御信号をφとする。同様に、クロック信号CLKをCLKSYSとする。同様に、リセ
ット信号をφとする。また、コンテキストを切り替えるための信号をφCTXとする。
また、ロジックエレメントLEは、PLE<0>、PLE<1>のように連番を付して示
す。また、スイッチ部は、ルーティングスイッチを表すRSとして示す。
図16は、制御信号生成回路601(図中、Clock Generatorという場合
もある)、コンフィギュラブル入出力回路602(図中、Configurable I
/Oという場合もある)、ロウデコーダ603(図中、Row Driverという場合
もある)、カラムデコーダ604(図中、Column Driverという場合もある
)、コンフィギュレーションコントローラ605を示す。また、ロジックエレメントとし
てプログラマブルロジックエレメントPLE<0>、PLE<1>、スイッチ部としてル
ーティングスイッチRSを示す。
プログラマブルロジックエレメントPLE<0>、PLE<1>は、コンフィギュレーシ
ョンメモリに記憶されたコンフィギュレーションデータに応じて、機能を切り替えること
ができる。ルーティングスイッチRSは、コンフィギュレーションデータを記憶するコン
フィギュレーションメモリに応じて、配線間の接続を切り替えることができる。
図17(A)には、プログラマブルロジックエレメントPLE<0>、PLE<1>に適
用可能なPLEの構成例を示す。図17(A)は、4入力ルックアップテーブルLUT、
不揮発性レジスタNVReg、等を有する。また、PLEは、パワーゲーティングを行う
ためのパワースイッチPSWが接続される。
ルックアップテーブルLUT等において、コンテキスト数に応じて切り替え可能なコンフ
ィギュレーションメモリセットCMを有する。PLEは、コンフィギュレーションメモリ
セットCMに記憶されるコンフィギュレーションデータを、コンテキストを切り替える信
号φCTXに従って切り替えて、機能を切り替えることができる。
パワースイッチPSWにおいて、ゲートにコンフィギュレーションメモリセットCMが接
続される。パワースイッチPSWは、コンフィギュレーションメモリセットCMに記憶さ
れるコンフィギュレーションデータに従ってオンまたはオフが制御され、コンテキスト数
に応じて電位VDDPLEを切り替えてパワーゲーティングする。
不揮発性レジスタNVRegは、コンテキスト数に応じた複数のシャドーレジスタを有す
るレジスタである。不揮発性レジスタNVRegは、コンテキストに対応するφとφ
に従ってデータの退避あるいは復帰を制御することができる。
図17(B)には、コンフィギュレーションメモリセットCMの構成例を示す。コンフィ
ギュレーションメモリセットCMは、信号φCTXに従ってコンフィギュレーションメモ
リのいずれか一の出力信号をOUTに出力する。
図17(B)には、コンフィギュレーションメモリの回路構成の一例を併せて示す。図1
7(B)では、トランジスタM1乃至M4、容量素子C1,C2を示している。コンフィ
ギュレーションメモリは、トランジスタM1、M2をOSトランジスタとし、OSトラン
ジスタのオフ電流が低い特性を利用してデータを保持する。具体的には、wlineをハ
イレベルとしてトランジスタM1、M2をオンにし、ノードFN1、FN2にbline
,blinebの論理レベルが判定した信号を書きこみ、保持する。そして、トランジス
タM3又はM4の一方の導通状態を選択される状態として、ハイレベル又はローレベルの
出力信号を得る。
図18には、不揮発性レジスタNVRegの構成例を示す。不揮発性レジスタNVReg
は、上記実施の形態1の図3で説明したFF回路14、及びSR回路16(シャドーレジ
スタ)を有する。SR回路は、コンテキスト数に応じて設けられ、SR回路16_1、1
6_2としている。
FF回路14には、データD、信号φ、制御信号ph1、ph2が与えられ、出力信号
Qを出力する。回路構成は、上記実施の形態1の図3を参照すればよい。
SR回路16_1、16_2は、切り替えられるコンテキストに対応してφS<1>、φ
L<1>、あるいはφS<2>、φL<2>が与えられる。例えばコンテキスト1であれ
ば、SR回路16_1を選択するφS<1>、φL<1>によってデータの退避あるいは
復帰を制御すればよい。同様に、コンテキスト2であれば、SR回路16_2を選択する
φS<2>、φL<2>によってデータの退避あるいは復帰を制御すればよい。
図19には、ルーティングスイッチRSの構成例を示す。ルーティングスイッチRSは、
コンテキストに対応してコンフィギュレーションメモリを有し、信号φCTXに従ってP
LE<i>とPLE<j>との接続を切り替える。
図19には、ルーティングスイッチRSが有するコンフィギュレーションメモリの回路構
成の一例を併せて示す。図19では、トランジスタM5、M6及び容量素子C3を示して
いる。図19のコンフィギュレーションメモリは、トランジスタM5をOSトランジスタ
とし、OSトランジスタのオフ電流が低い特性を利用してデータを保持する。具体的には
、wlineをハイレベルとしてトランジスタM5をオンにし、ノードFN3にblin
eの信号を書きこみ、保持する。そして、トランジスタM5又はトランジスタM6の一方
の導通状態を選択してinとoutの間の接続を切り替える。
図20に、実際に作製したFPGAのチップ写真を示す。図20には、図16で説明した
各回路が配置されている。なお図20に示すFPGAは、図21に示すブロック図で表す
ことができる。実際に作製したFPGAのダイ(Die)では、プログラマブルロジック
エレメントを20個(PLE<0>乃至PLE<19>)配置した。
図22に、コンテキストを切り替えて、FPGAの機能を切り替えた際の出力波形を示す
。コンテキストの切り替えによってContext<1>ではFPGAをシフタ―として
機能させ、Context<2>ではFPGAをカウンターとして機能させた。いずれも
良好な波形が得られた。
作製したFPGAの消費電力削減効果を検証した。比較のため、TypeAとして上記作
製したFPGA、TypeBとして揮発性のシャドーレジスタを有するFPGA、Typ
eCとしてパワーゲーティング機能を省略したFPGA、TypeDとしてパワーゲーテ
ィング機能、シャドーレジスタ機能を省略したFPGAの消費電力を測定した。
比較するTypeA乃至TypeDでは、図22で示す機能を切り替えて消費電力の測定
を行った。Context<1>をTask1とし、Context<2>をTask2
とした。
TypeAでは、Task1の機能を実現するためにFPGAが有するPLE<0>乃至
PLE<7>を利用し、Task2の機能を実現するためにPLE<0>乃至PLE<4
>を利用する。その他のPLE<8>乃至PLE<19>は、パワーゲーティング機能に
よって電源供給が停止される。
図23では、前述した、TypeA乃至TypeDのPLE<0>乃至PLE<19>の
機能の切り替えの様子を可視化して示している。TypeA乃至TypeDを上段から順
に示している。
図23の左列には、Context<1>でシフター回路を実現する為に必要なPLEを
一点鎖線で囲み、Context<2>でカウンター回路を実現する為に必要なPLEを
太い二点鎖線で囲んでいる。また、動作に不要なPLEは、図中ハッチングを付して示し
ている。TypeDでは、シャドーレジスタがないため、Task2の機能を実現するC
ontext<2>のカウンター回路を実現する為に必要なPLEは、PLE<10>乃
至PLE<14>を利用している。
図23の中列には、Task1において、パワーゲーティングされるPLEにハッチング
を付して示している。TypeC、TypeDでは、パワーゲーティング機能がないため
、パワーゲーティングされない。
図23の右列には、Task2において、パワーゲーティングされるPLEにハッチング
を付して示している。TypeBでは、揮発性レジスタにデータを退避、あるいは復帰が
できないため、使用しないPLE<5>乃至<7>でもパワーゲーティングできない。ま
た、TypeC、TypeDでは、パワーゲーティング機能がないため、パワーゲーティ
ングされない。
図24では、Task1において、各PLEが消費する電力の総計をTypeA乃至Ty
peDで比較して示す。図中、左側がクロック信号の周波数を1MHzとし、右側がクロ
ック信号の周波数を20MHzとしたものである。演算に使用するPLE<0>乃至PL
E<7>では、TypeA乃至TypeDでも一様に電力を消費する。一方で、演算に寄
与しないPLE<8>乃至PLE<19>は、TypeA及びTypeBでほとんど消費
電力がないものの、パワーゲーティング機能のないTypeC及びTypeDで消費電力
が増える要因となった。
図25では、Task2において、各PLEが消費する電力の総計をTypeA乃至Ty
peDで比較して示す。図中、左側がクロック信号の周波数を1MHzとし、右側がクロ
ック信号の周波数を20MHzとしたものである。演算に使用するPLE<0>乃至PL
E<4>では、TypeA乃至TypeDでも一様に電力を消費する。一方で、演算に寄
与しないPLE<8>乃至PLE<19>は、TypeA及びTypeBでほとんど消費
電力がないものの、パワーゲーティング機能のないTypeC及びTypeDで消費電力
が増える要因となった。また、TypeBは、データの退避及び復帰ができず、パワーゲ
ーティングができないため、PLE<5>乃至PLE<7>における消費電力の分だけT
ypeAよりも消費電力が増える要因となった。
以上の結果より、2相クロックを用いた半導体装置の応用例として示した、不揮発性のシ
ャドーレジスタを有することで、PLEのパワーゲーティング可能な、マルチコンテキス
トFPGAは、消費電力が比較的小さいことがわかった。
F1 ノード
F2 ノード
F3 ノード
F4 ノード
FF_1 ノード
NA_1 ノード
NA_2 ノード
P1 期間
P2 期間
P3 期間
P4 期間
ph1 制御信号
ph2 制御信号
REEN 復帰制御信号
BUEN 退避制御信号
V1 電位
V2 電位
10 データ保持回路
12 制御信号生成回路
12A 制御信号生成回路
12B 制御信号生成回路
14 FF回路
16 SR回路
18 第1のラッチ回路
20 第2のラッチ回路
22 不揮発性記憶回路
24 不揮発性記憶回路
30 インバータ回路
32 遅延回路
34 インバータ回路
36 インバータ回路
38 NAND回路
39 NOR回路
40 NAND回路
41 NOR回路
42 NOR回路
43 NAND回路
44 NOR回路
45 NAND回路
46 インバータ回路
48 容量素子
50 アナログスイッチ
52 NAND回路
52A NOR回路
54 インバータ回路
56 アナログスイッチ
58 インバータ回路
60 NAND回路
60A NOR回路
62 インバータ回路
64 インバータ回路
66A 記憶回路
66B 記憶回路
66C 記憶回路
66D 記憶回路
68 インバータ回路
70 トランジスタ
72 容量素子
74 トランジスタ
76 トランジスタ
80 NAND回路
81 NOR回路
82 インバータ回路
84 インバータ回路
86 OR回路
88 DFF回路
88A DFF回路
90 インバータ回路
92 アナログスイッチ
94 ラッチ回路
94A ラッチ回路
96 アナログスイッチ
98 ラッチ回路
98A ラッチ回路
300 ロジックアレイ
301 LE
302 スイッチ部
303 配線群
304 配線群
305 入出力端子
310 制御信号生成回路
311 LUT
312 データ保持回路
313 マルチプレクサ
314 コンフィギュレーションメモリ
315 コンフィギュレーションメモリ
316 入力端子
317 出力端子
400 CPU
401 主記憶装置
411 プログラムカウンタ
412 命令レジスタ
413 命令デコーダ
414 汎用レジスタ
415 ALU
5001 筐体
5002 筐体
5003 表示部
5004 表示部
5005 マイクロホン
5006 スピーカ
5007 操作キー
5008 スタイラス
5101 車体
5102 車輪
5103 ダッシュボード
5104 ライト
5301 筐体
5302 冷蔵室用扉
5303 冷凍室用扉
5401 筐体
5402 表示部
5403 キーボード
5404 ポインティングデバイス
5601 筐体
5602 筐体
5603 表示部
5604 表示部
5605 接続部
5606 操作キー
5801 筐体
5802 筐体
5803 表示部
5804 操作キー
5805 レンズ
5806 接続部

Claims (3)

  1. 回路は、クロック信号、第1の信号及び第2の信号を基に、第3の信号及び第4の信号を出力することができる機能を有し、
    前記回路は、第1の組み合わせ回路と、第2の組み合わせ回路と、第3の組み合わせ回路と、第4の組み合わせ回路とを有し、
    前記第1の組み合わせ回路は、前記クロック信号及び第5の信号を基に、第6の信号を出力することができる機能を有し、
    前記第5の信号は、前記クロック信号を反転した第7の信号を、遅延させた信号であり、
    前記第2の組み合わせ回路は、前記第7の信号及び第8の信号を基に、第9の信号を出力することができる機能を有し、
    前記第8の信号は、前記クロック信号を遅延させた信号であり、
    前記第1の組み合わせ回路及び前記第2の組み合わせ回路は、入力された信号の否定論理積を出力することができる機能を有し、
    前記第3の組み合わせ回路は、前記第1の信号と、前記第2の信号と、前記第6の信号とを基に、前記第4の信号を出力することができる機能を有し、
    前記第4の組み合わせ回路は、前記第1の信号と、前記第2の信号と、前記第9の信号とを基に、前記第3の信号を出力することができる機能を有し、
    前記第3の組み合わせ回路及び前記第4の組み合わせ回路は、入力された信号の否定論理和を出力することができる機能を有する半導体装置。
  2. 回路は、クロック信号、第1の信号及び第2の信号を基に、第3の信号及び第4の信号を出力することができる機能を有し、
    前記回路は、第1の組み合わせ回路と、第2の組み合わせ回路と、第3の組み合わせ回路と、第4の組み合わせ回路と、を有し、
    前記第1の組み合わせ回路は、前記第1の信号及び第2の信号を基に、第5の信号を出力することができる機能を有し、
    前記第1の組み合わせ回路は、入力された信号の否定論理和を出力することができる機能を有し、
    前記第2の組み合わせ回路は、前記クロック信号を反転した信号及び前記第5の信号を基に、第6の信号を出力することのできる機能を有し、
    前記第2の組み合わせ回路は、入力された信号の否定論理積を出力することができる機能を有し、
    前記第3の組み合わせ回路は、第7の信号及び第8の信号を基に、前記第3の信号を出力することができる機能を有し、
    前記第7の信号は、前記第6の信号を遅延させた信号であり、
    前記第8の信号は、前記第6の信号を反転させた信号であり、
    前記第4の組み合わせ回路は、前記第6の信号及び第9の信号を基に、前記第4の信号を出力することができる機能を有し、
    前記第9の信号は、前記第7の信号を、反転させた信号であり、
    前記第3の組み合わせ回路及び前記第4の組み合わせ回路は、入力された信号の論理積を出力することができる機能を有する半導体装置。
  3. 回路は、クロック信号、第1の信号及び第2の信号を基に、第3の信号及び第4の信号を出力することができる機能を有し、
    前記回路は、第1の組み合わせ回路と、第2の組み合わせ回路と、第3の組み合わせ回路と、第4の組み合わせ回路と、第5の組み合わせ回路と、順序回路と、を有し、
    前記第1の組み合わせ回路は、前記クロック信号及び第5の信号を基に、第6の信号を出力することができる機能を有し、
    前記第5の信号は、前記クロック信号を反転した第7の信号を、遅延させた信号であり、
    前記第2の組み合わせ回路は、前記第7の信号及び第8の信号を基に、第9の信号を出力することができる機能を有し、
    前記第8の信号は、前記クロック信号を遅延させた信号であり、
    前記第1の組み合わせ回路及び前記第2の組み合わせ回路は、入力された信号の否定論理積を出力することができる機能を有し、
    前記第3の組み合わせ回路は、前記第1の信号と、前記第2の信号とを基に、第10の信号を出力することができる機能を有し、
    前記第3の組み合わせ回路は、入力された信号の論理和を出力することができる機能を有し、
    前記順序回路は、前記第9の信号と、前記第10の信号とを基に、第11の信号を出力する機能を有し、
    前記順序回路は、フリップフロップとしての機能を有し、
    前記第4の組み合わせ回路は、前記第6の信号及び前記第11の信号を基に、前記第3の信号を出力することができる機能を有し、
    前記第5の組み合わせ回路は、前記第9の信号及び前記第11の信号を基に、前記第4の信号を出力することができる機能を有し、
    前記第4の組み合わせ回路及び前記第5の組み合わせ回路は、入力された信号の否定論理和を出力することができる機能を有する半導体装置。
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