JP6761631B2 - ベーカリー食品用混合物 - Google Patents

ベーカリー食品用混合物 Download PDF

Info

Publication number
JP6761631B2
JP6761631B2 JP2015225261A JP2015225261A JP6761631B2 JP 6761631 B2 JP6761631 B2 JP 6761631B2 JP 2015225261 A JP2015225261 A JP 2015225261A JP 2015225261 A JP2015225261 A JP 2015225261A JP 6761631 B2 JP6761631 B2 JP 6761631B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mass
bakery food
enzyme
raw material
flour
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015225261A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017093299A (ja
Inventor
高橋 直人
直人 高橋
隆弘 柳下
隆弘 柳下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nisshin Seifun Premix Inc
Original Assignee
Nisshin Seifun Premix Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nisshin Seifun Premix Inc filed Critical Nisshin Seifun Premix Inc
Priority to JP2015225261A priority Critical patent/JP6761631B2/ja
Publication of JP2017093299A publication Critical patent/JP2017093299A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6761631B2 publication Critical patent/JP6761631B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Bakery Products And Manufacturing Methods Therefor (AREA)

Description

本発明は、パン類、焼き菓子類等のベーカリー食品の製造に使用可能な混合物に関する。
近年、消費者の嗜好は多様化し、既存の概念にとらわれない斬新な食品が要望される傾向にあり、ベーカリー食品においても食感や外観等の諸特性について新しさが要望されている。また、ベーカリー食品は通常、製造直後の焼き立てよりも、製造後一定時間経過してから食される場合の方が多く、また保存後、電子レンジ加熱(レンジアップ)する等してから食される場合も多いため、ベーカリー食品には、斯かる喫食スタイルに対応し得る老化耐性あるいはレンジアップ耐性も要望されている。
特許文献1には、焼成後に嵩を減少させて保存されレンジアップによって嵩が復元する焼成圧縮パンに関し、パンの原材料として、小麦粉、α化タピオカ澱粉、α化ワキシー澱粉等に加えてさらに、大豆又は卵黄由来のレシチンを使用することが記載されており、それによってパンの復元性、風味、食感が向上するとされている。
特許文献2には、シュー皮等の中空構造の膨化食品の生地に関し、卵及び小麦粉を用いずに製造される生地として、タピオカ澱粉、ワキシー種澱粉等から選ばれる澱粉質原料と乳加工品と水とを含むものが記載されており、また、該乳加工品として、牛乳等の乳成分を酸又は凝乳酵素で凝集又は凝固させ且つ熟成させないもの、具体的にはクリームチーズ、ヨーグルト、カゼイン等が記載されている。特許文献2によれば、斯かる生地によって、皮部がソフトな膨化食品が得られるとされている。
特開平11−18671号公報 特開平2014−54216号公報
従来にない新しい食感が得られ、且つ老化耐性に優れるベーカリー食品が要望されているが、特許文献1及び2の如き従来技術は斯かる要望に応えられていないのが現状である。
本発明の課題は、もっちりした食感を有し、老化耐性に優れるベーカリー食品を製造可能なベーカリー食品用混合物を提供することに関する。
本発明は、タピオカ澱粉、ワキシー種由来の澱粉及びワキシー種由来の穀物粉からなる群から選択される1種又は2種以上を15〜80質量%含有する原料粉と、酵素処理レシチン、酵素処理全卵及び酵素処理卵黄からなる群から選択される1種又は2種以上とを含むベーカリー食品用混合物である。
また本発明は、タピオカ澱粉、ワキシー種由来の澱粉及びワキシー種由来の穀物粉からなる群から選択される1種又は2種以上を15〜80質量%含有する原料粉と、リン脂質加水分解酵素と、全卵及び卵黄からなる群から選択される1種又は2種以上とを含むベーカリー食品用混合物である。
また本発明は、前記の本発明のベーカリー食品用混合物と水とを含むベーカリー食品用生地である。
本発明のベーカリー食品用混合物によれば、もっちり感が強く従来にない新しい食感を有し、老化耐性に優れるベーカリー食品が得られる。
本発明のベーカリー食品用混合物には主原料として原料粉が含まれるところ、該原料粉には、タピオカ澱粉、ワキシー種由来の澱粉及びワキシー種由来の穀物粉からなる群(以下、この群に含まれるものを「特定穀粉類」ともいう)から選択される1種又は2種以上が含まれる。前記特定穀粉類として特に好ましいものはタピオカ澱粉である。
本発明で用いるタピオカ澱粉及びワキシー種由来の澱粉は、それぞれ、未処理澱粉でも良く、未処理澱粉に加工を施した加工澱粉でも良く、未処理澱粉と加工澱粉との混合品でも良い。加工澱粉を得るために未処理澱粉に施す加工としては、例えば、アセチル化、ヒドロキシプロピル化、エーテル化、架橋、酸化、α化等が挙げられ、これらの加工の2つ以上を組み合わせても良い。尚、本発明で用いる「澱粉」は、小麦等の植物(穀類)から化学的又は物理的手段によって取り出された抽出物としての澱粉を意味し、本発明のベーカリー食品用混合物中に含まれる小麦粉等の植物由来の原材料に本来的に含まれている澱粉(取り出されていない澱粉)を含まない。
本発明で用いるワキシー種由来の澱粉は、実質的にアミロペクチン100質量%の澱粉であり、具体的には例えば、ワキシーコーン澱粉、もち米澱粉、ワキシー馬鈴薯澱粉等のもち種澱粉が挙げられる。
また、本発明で用いるワキシー種由来の穀物粉は、ワキシー種(もち種)の植物の粉砕物であり、典型的には、イネ科植物等の穀類の頴果又はその乾燥物の粉砕物が挙げられる。ワキシー種由来の穀物粉としては、具体的には例えば、ワキシーコーンフラワー、もち小麦粉、もち米粉、もち大麦粉等が挙げられる。
本発明に係る原料粉における前記特定穀粉類の含有量(2種以上の前記特定穀粉類を含む場合はそれらの合計含有量)は、該原料粉の全質量に対して、15〜80質量%であり、好ましくは20〜80質量%、さらに好ましくは45〜80質量%である。原料粉中の前記特定穀粉類の含有量が斯かる特定範囲から外れていると、後述する実施例と比較例との対比から明らかなように、もっちり感が強く老化耐性に優れるベーカリー食品を提供可能なベーカリー食品用混合物が得られない。
本発明に係る原料粉には、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、前記特定穀粉類以外の他の穀粉が含まれていても良い。この他の穀粉としては、例えば、薄力粉、中力粉、強力粉、デュラム小麦粉等の小麦粉の他に、小麦粉以外の穀粉として、グルテン、ライ麦粉、大麦粉、そば粉、米粉、コーンフラワー、オーツ麦粉、ホワイトソルガム粉、大豆粉、ポテトフラワー等が挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。他の穀粉は未処理のものでも良く、未処理のものにα化等の加工を施したものでも良い。本発明に係る原料粉における他の穀粉の含有量は、該原料粉の全質量に対して、好ましくは20〜85質量%、さらに好ましくは20〜55質量%である。
本発明のベーカリー食品用混合物は、前述した原料粉(主原料)に加えてさらに、副原料として下記1)又は2)を含む。後述する実施例と比較例との対比から明らかなように、下記1)又は2)は、もっちり感が強く老化耐性に優れるベーカリー食品を提供可能なベーカリー食品用混合物を得るためには欠くことのできない必須成分である。尚、本発明のベーカリー食品用混合物は通常、常温常圧下において粉体であるが、下記2)を含む形態、即ち下記1)の酵素処理リン脂質を製造する際の原材料となり得るものを含む形態は、常温常圧下において粉体とは言い難い流動物であり得る。即ち本発明のベーカリー食品用混合物は、粉体、そぼろ状、流動物の何れかの形態をとり得る。
1)酵素処理レシチン、酵素処理全卵及び酵素処理卵黄からなる群(以下、この群に含まれるものを「酵素処理リン脂質」ともいう)から選択される1種又は2種以上。
2)リン脂質加水分解酵素、並びに、全卵及び卵黄からなる群から選択される1種又は2種以上。
前記1)の酵素処理レシチン(リゾレシチン)は、ホスファチジルコリンなどとも呼ばれるレシチン(1,2−ジアシルグリセロリン脂質)に酵素処理を施して得られるもので、一般に、リゾホスファチジルコリン、リゾホスファチジルエタノールアミン、リゾホスファチジルイノシトール及びリゾホスファチジルセリンからなる群から選択される1種又は2種以上を含む。レシチンにおいてはその蛋白質の殆どが脂質と複合化したリポタンパク質として存在しているところ、酵素処理レシチンは、このリポタンパク質に含まれる脂質を部分的ないし全体的に酵素で分解処理したものであるから、リポタンパク質としての構造は概ね維持しているものの、未酵素処理のレシチンとは異なった組成や立体構造を有していると推察される。レシチンの酵素処理には、公知のリン脂質加水分解酵素を用いることができ、具体的には例えばリパーゼ、ホスホリパーゼAが挙げられ、特にホスホリパーゼAが好ましい。ホスホリパーゼAとしては、豚等の哺乳類の膵液や、微生物を起源とした市販のホスホリパーゼAを使用することができる。
また、前記1)の酵素処理全卵(リゾ化全卵)及び酵素処理卵黄(リゾ化卵黄)は、文字通り、酵素処理を施した全卵又は卵黄であり、典型的には、基質としての未処理の全卵又は卵黄に、公知のリン脂質加水分解酵素例えばホスホリパーゼAを作用させて、全卵又は卵黄蛋白質と複合しているリン脂質をリゾリン脂質にした、ホスホリパーゼA処理全卵又は卵黄が挙げられる。尚、通常、全卵又は卵黄にはリン脂質としてレシチンが含まれているから、全卵又は卵黄にリン脂質加水分解酵素を作用させて得られた酵素処理全卵又は卵黄は、前記酵素処理レシチンでもある。酵素処理全卵又は卵黄の原材料である未処理の全卵又は卵黄としては、生、凍結、粉末、加塩、加糖等の任意の形態のものを用いることができる。
一方、前記2)は、要は、前記1)の酵素処理リン脂質を製造する際の原材料となり得るものである。本発明のベーカリー食品用混合物においては、前記1)のいわば完成品としての酵素処理リン脂質ではなく、その原材料であるリン脂質加水分解酵素並びに未処理の全卵及び/又は卵黄を含有させることによっても、酵素処理リン脂質を含有させた場合と同様の効果が奏される。前記2)のリン脂質加水分解酵素並びに全卵及び卵黄については、それぞれ、前記1)で述べた通りである。
本発明のベーカリー食品用混合物が前記1)を含む場合、該ベーカリー食品用混合物における前記酵素処理リン脂質の含有量(2種以上の前記酵素処理リン脂質を含む場合はそれらの合計含有量)は、該ベーカリー食品用混合物中の前記原料粉100質量部に対して、好ましくは0.001〜2質量部、さらに好ましくは0.1〜1質量部である。
本発明のベーカリー食品用混合物が前記2)を含む場合、該ベーカリー食品用混合物における前記リン脂質加水分解酵素(例えばホスホリパーゼA)の酵素活性(酵素力価)は、好ましくは0.05〜200unit/100g、さらに好ましくは0.1〜100unit/100gであり、また、該ベーカリー食品用混合物における前記全卵及び卵黄の合計含有量は、該ベーカリー食品用混合物中の前記原料粉100質量部に対して、好ましくは0.1〜200質量部、さらに好ましくは0.2〜120質量部である。
本発明のベーカリー食品用混合物には、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、前記各成分、即ち前記特定穀粉類を特定量含む原料粉(主原料)及び前記1)又は前記2)(副原料)以外の他の成分を含有させることができる。この他の成分(添加材料)としては、この種のベーカリー食品用混合物において通常用いられるものとして例えば、炭酸水素ナトリウム(重曹)、ベーキングパウダー、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、塩化アンモニウム等の膨張剤又はイースト;サラダ油等の油脂類;砂糖、ぶどう糖、果糖、乳糖、麦芽糖、水飴、デキストリン、トレハロース、ソルビトール等の糖類;牛乳、脱脂粉乳、バター等の乳製品;食塩等の塩類;乳化剤、増粘剤、酸味料、香料、香辛料、着色料、果汁、ビタミン類等の添加物等が挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明のベーカリー食品用混合物は、種々のベーカリー食品の製造に適用可能である。本発明でいうベーカリー食品は、穀粉を主体とし、これに必要に応じてイーストや膨張剤(ベーキングパウダー等)、水、食塩、砂糖などの副材料を加えて得られた発酵又は非発酵生地を、焼成、蒸し、フライ等の加熱処理に供して得られる食品をいう。本発明が適用可能なベーカリー食品の例としては、パン類;ピザ類;ケーキ類;ワッフル、シュー、ビスケット、どら焼き、焼き饅頭等の和洋焼き菓子;ドーナツ等の揚げ菓子等が挙げられる。パン類としては、食パン、ロールパン、白パン、黒パン、フランスパン、コッペパン、クロワッサン、調理パン、菓子パン、蒸しパン等が挙げられる。ケーキ類としては、スポンジケーキ、バターケーキ、ロールケーキ、ホットケーキ、ブッセ、バームクーヘン、パウンドケーキ、チーズケーキ、スナックケーキ、マフィン、バー、クッキー、パンケーキ等が挙げられる。
本発明には、前記の本発明のベーカリー食品用混合物と水とを含むベーカリー食品用生地が含まれる。本発明のベーカリー食品用生地は、この種のベーカリー食品用生地の製造方法に準じて製造することができ、例えば、本発明のベーカリー食品用混合物と水とを含むベーカリー食品用生地に、必要に応じ前記添加材料の1種以上を添加・混捏することで製造することができる。本発明のベーカリー食品用生地における含水率は、製造目的物であるベーカリー食品の種類等に応じて適宜選択すれば良く特に制限されないが、通常10〜150質量%程度である。
本発明を具体的に説明するために実施例を挙げるが、本発明は以下の実施例によって制限されるものではない。なお、実施例1〜17は参考例である。
〔実施例1〜14及び比較例1〜11〕
原料粉(主原料)100質量部に副原料を所定量混合して、下記表1及び表2に示す組成のベーカリー食品用混合物を調製した。尚、ベーカリー食品用混合物の調製は、これを用いたベーカリー食品(焼き菓子)の製造における一連の作業の一部として実施した。
〔評価試験〕
各実施例及び比較例のベーカリー食品用混合物を用いて、下記方法によりベーカリー食品の一種である焼き菓子を製造し、その製造直後の焼き菓子を10人のパネラーに食してもらい、その際の食感(もっちり感)を下記評価基準により評価してもらった。
また、製造した焼き菓子の一部を室温25℃の環境下に24時間放置した後、同環境下で10人のパネラーに手指で触ってもらい、その際のやわらかさを下記評価基準により評価してもらって、老化耐性を評価した。
以上の結果(パネラー10人の平均点)を下記表1及び表2に示す。
(焼き菓子の製造方法)
市販のミキサーに評価対象のベーカリー食品用混合物を投入し、さらに、該ベーカリー食品用混合物中の原料粉(主原料)100質量部に対して、砂糖1質量部、塩1質量部、サラダ油25質量部、水120質量部を加えて、低速で2分間、高速で2分間ミキシングして生地用組成物を得、その生地用組成物を捏ね上げ温度25℃で捏ね上げて生地を調製し、10分間のフロアタイムをとった後、天板に生地を20gずつ分注し、190℃にて15分間焼成して焼き菓子を製造した。
(もっちり感の評価基準)
5点:もっちり感が十分にあり、非常に良好。
4点:もっちり感があり、良好。
3点:もっちり感が若干足りない。
2点:もっちり感に乏しい。
1点:もっちり感が無く、非常に不良。
(老化耐性の評価基準)
5点:十分にやわらかく、非常に良好。
4点:やわらかく、良好。
3点:やわらかさが若干足りない。
2点:やわらかさに乏しい。
1点:やわらかく無く、非常に不良。
Figure 0006761631
Figure 0006761631
〔実施例15及び比較例12〕
原料粉(主原料)100質量部に副原料を所定量混合して、下記表3に示す組成のベーカリー食品用混合物を調製した。具体的には、下記方法によりベーカリー食品の一種であるマフィンを製造し、そのマフィンの製造における一連の作業の一部として、ベーカリー食品用混合物を調製した。製造したマフィンについて前記評価試験と同様に、食感(もっちり感)及び老化耐性をそれぞれ評価した。その結果(パネラー10人の平均点)を下記表3に示す。
(マフィンの製造方法)
市販のミキサーに評価対象のベーカリー食品用混合物を投入し、さらに、該ベーカリー食品用混合物中の原料粉(主原料)100質量部に対して、砂糖60質量部、ベーキングパウダー3質量部、脱脂粉乳2質量部、全卵50質量部、水25質量部、マーガリン50質量部を加えて、低速で2分間、高速で2分間ミキシングして生地用組成物を得、その生地用組成物を捏ね上げ温度25℃で捏ね上げて生地を調製し、10分間のフロアタイムをとった後、グラシン紙に生地を40gずつ分注し、180℃にて25分間焼成してマフィンを製造した。
〔実施例16及び比較例13〕
原料粉(主原料)100質量部に副原料を所定量混合して、下記表3に示す組成のベーカリー食品用混合物を調製した。具体的には、下記方法によりベーカリー食品の一種であるドーナツを製造し、そのドーナツの製造における一連の作業の一部として、ベーカリー食品用混合物を調製した。製造したドーナツについて前記評価試験と同様に、食感(もっちり感)及び老化耐性をそれぞれ評価した。その結果(パネラー10人の平均点)を下記表3に示す。
(ドーナツの製造方法)
市販のミキサーに評価対象のベーカリー食品用混合物を投入し、さらに、該ベーカリー食品用混合物中の原料粉(主原料)100質量部に対して、砂糖l5質量部、ベーキングパウダー3質量部、脱脂粉乳2質量部、全卵30質量部、水30質量部、マーガリン10質量部を加えて、低速で1分間、中高速で2分間ミキシングして生地用組成物を得、その生地用組成物を捏ね上げ温度25℃で捏ね上げて生地を調製し、10分間のフロアタイムをとった後、20gに分割し、185℃にて4分間フライしてドーナツを製造した。
〔実施例17及び比較例14〕
原料粉(主原料)100質量部に副原料を所定量混合して、下記表3に示す組成のベーカリー食品用混合物を調製した。具体的には、下記方法によりベーカリー食品の一種であるパンを製造し、そのパンの製造における一連の作業の一部として、ベーカリー食品用混合物を調製した。製造したパンについて前記評価試験と同様に、食感(もっちり感)及び老化耐性をそれぞれ評価した。その結果(パネラー10人の平均点)を下記表3に示す。
(パンの製造方法)
市販のミキサーに評価対象のベーカリー食品用混合物を投入し、さらに、該ベーカリー食品用混合物中の原料粉(主原料)100質量部に対して、砂糖15質量部、脱脂粉乳2質量部、食塩1.5質量部、イーストフード0.1質量部、全卵10質量部、水45質量部、生イースト3.5質量部を加えて、低速で3分間、中低速で5分間、中高速で2分間ミキシングし、かき落とし後、マーガリン10質量部を加えてさらに、低速で2分間、中低速で2分間、中高速で2分間ミキシングして生地用組成物を得、その生地用組成物を捏ね上げ温度27℃で捏ね上げて生地を調整し、27℃75%で60分間発酵をとった後、50gに分割し、20分ベンチタイムをとり、再度丸めて成形し、38℃85%のホイロ50分をとり、しかる後、200℃の窯で10分焼成して、パンを製造した。
Figure 0006761631
各実施例及び比較例で使用した原材料の詳細は下記の通り。
(1)主原料
・薄力粉:日清製粉製、商品名「フラワー」
・α化小麦粉:日清製粉製、商品名「アルファフラワーP」
・タピオカエーテル化澱粉(タピオカ由来ヒドロキシプロピル澱粉):松谷化学工業製、商品名「ゆり2」
・タピオカアセチル化澱粉(タピオカ由来酢酸澱粉):Jオイルミルズ製、商品名「EAT−2」
・タピオカα化澱粉:松谷化学工業製、商品名「マツノリンM−22」
・ワキシーコーン澱粉:Jオイルミルズ製、商品名「ワキシーコーンスターチY」
・もち米澱粉:上越スターチ製、商品名「モチールB」
・強力粉:日清製粉製、商品名「ミリオン」
・グルテン:グリコ栄養食品製、商品名「AグルK」
(2)副原料
・酵素処理レシチン:日清オイリオ製、商品名「ベイシスLP―20E」
・酵素処理全卵:下記方法により調製した酵素処理全卵粉
・酵素処理卵黄:太陽化学製、商品名「ヨークレートパウダーLP」
・未処理レシチン:辻製油製、商品名「SLP−ホワイト」
(酵素処理全卵粉の調製方法)
全卵(キューピータマゴ製、商品名「液全卵(殺菌)」)1000gに、リン脂質加水分解酵素〔ナガセケムテックス製、商品名「デナベイクRICH」(ホスホリパーゼA2)〕を20g添加し、37℃で120分反応させた後に凍結乾燥させ、その乾燥物をミルミキサーで粉砕し、その粉砕物を品温100℃で5分間加熱して酵素を失活させた後、100メッシュの篩を通す。その篩通過画分が目的の酵素処理全卵粉(酵素処理全卵)である。

Claims (4)

  1. ワキシー種由来の穀物粉からなる群から選択される1種又は2種以上を15〜80質量%含有する原料粉と、酵素処理レシチンから選択される1種又は2種以上の酵素処理リン脂質とを含み、且つ卵黄又は全卵のホスホリパーゼ処理物を含まず、
    前記酵素処理が、ホスホリパーゼA2を用いた処理であり、
    前記酵素処理リン脂質の含有量は、前記原料粉100質量部に対して0.001〜2.5質量部であるベーカリー食品用混合物。
  2. 前記原料粉における前記ワキシー種由来の穀物粉からなる群から選択される1種又は2種以上の含有量が、45〜80質量%である、請求項1に記載のベーカリー食品用混合物。
  3. 前記酵素処理レシチンが、大豆のホスホリパーゼ処理物である、請求項1又は2に記載のベーカリー食品用混合物。
  4. 請求項1〜3の何れか1項に記載のベーカリー食品用混合物と水とを含むベーカリー食品用生地。
JP2015225261A 2015-11-18 2015-11-18 ベーカリー食品用混合物 Active JP6761631B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015225261A JP6761631B2 (ja) 2015-11-18 2015-11-18 ベーカリー食品用混合物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015225261A JP6761631B2 (ja) 2015-11-18 2015-11-18 ベーカリー食品用混合物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017093299A JP2017093299A (ja) 2017-06-01
JP6761631B2 true JP6761631B2 (ja) 2020-09-30

Family

ID=58802985

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015225261A Active JP6761631B2 (ja) 2015-11-18 2015-11-18 ベーカリー食品用混合物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6761631B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6995532B2 (ja) * 2017-08-30 2022-01-14 株式会社ニップン ドーナツ用組成物及びドーナツ生地
JP6891137B2 (ja) * 2018-02-06 2021-06-18 日清フーズ株式会社 焼き菓子用ミックス
JP7334447B2 (ja) * 2019-04-09 2023-08-29 王子ホールディングス株式会社 パンケーキおよびパンケーキプレミックス
JP7495781B2 (ja) * 2019-07-08 2024-06-05 昭和産業株式会社 ケーキ類用生地及びケーキ類用組成物、並びに前記ケーキ類用生地又は前記ケーキ類用組成物を用いたケーキ類

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3700015B2 (ja) * 1997-04-24 2005-09-28 松谷化学工業株式会社 パン類及びその製造法
JP2003325140A (ja) * 2002-05-09 2003-11-18 Taiyo Kagaku Co Ltd 菓子又はパン用品質改良剤及び菓子又はパン
JP2005000126A (ja) * 2003-06-13 2005-01-06 Marukome Kk 味噌の製造方法
JP2005218400A (ja) * 2004-02-09 2005-08-18 Nagase Chemtex Corp 保存安定性にすぐれた乳飲料
JP2009227601A (ja) * 2008-03-21 2009-10-08 Adeka Corp 血圧降下剤
JP6046355B2 (ja) * 2012-02-29 2016-12-14 日清製粉プレミックス株式会社 ベーカリー食品用ミックス
JP6147688B2 (ja) * 2014-03-03 2017-06-14 松谷化学工業株式会社 ベーカリー製品及びその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017093299A (ja) 2017-06-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5153610B2 (ja) 穀粉含有生地及びその製造方法
KR20160129001A (ko) 베이커리 제품 및 그 제조 방법
JP7099819B2 (ja) ベーカリー食品用ミックス
JP6761631B2 (ja) ベーカリー食品用混合物
JP5420493B2 (ja) 電子レンジ加熱に適したパン類およびそのためのパン類用穀粉組成物
WO2014128873A1 (ja) 生地主体食品用組成物
JP2021000060A (ja) 改質小麦粉
TW200939966A (en) Process for producing bakery product
JP4693121B2 (ja) 小麦粉およびこれを使用した焼き菓子
JP2010000045A (ja) 食品用小麦粉粉末中麺の製造方法
JP5813299B2 (ja) ドライフルーツ入りパン類の製造方法
JP2021078462A (ja) 製パン用油脂組成物、製パン用穀粉生地、製パン用穀粉生地の製造方法
JP6666644B2 (ja) ベーカリー食品用ミックス
JP7093167B2 (ja) パンの製造方法
JP6813408B2 (ja) 小麦ふすまを用いたパン類の製造方法
JP6667954B2 (ja) ベーカリー製品及びその製造方法
JP2009201468A (ja) ベーカリー製品用湯種生地、及び該湯種生地を用いたベーカリー製品
JP6066258B2 (ja) 穀類加工品の老化防止用組成物
JP6203018B2 (ja) パン
JP2010158194A (ja) 米粉中麺の製造方法
JP2021048791A (ja) 製パン用油脂組成物、製パン用穀粉生地、製パン用穀粉生地の製造方法
JP6812725B2 (ja) 製パン用油脂組成物
JP6873746B2 (ja) ベーカリー製品用穀粉組成物及びベーカリー製品の製造方法
JP2021100403A (ja) ベーカリー食品の製造方法
WO2018139030A1 (ja) ベーカリー食品の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20160309

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20180214

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180419

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190220

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190312

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190425

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190917

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191016

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20200324

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200608

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20200616

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200818

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200907

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6761631

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250