JP2005000126A - 味噌の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】味噌の有する脂質代謝改善作用、特にコレステロール低減化作用を増強する方法や、脂質代謝改善作用、特にコレステロール低減化作用が増強された味噌の製造方法を提供すること。
【解決手段】味噌原料の仕込み混合物を熟成させた後に、好ましくは品温70〜95℃で3〜40分間加熱処理し、リン脂質を、得られる味噌の乾燥物100重量部中、好ましくは0.4〜2.0重量部含有されるように添加することを特徴とする味噌の脂質代謝改善方法及び味噌の製造方法を提供する。

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、脂質代謝改善作用が増強された味噌の製造方法、特にコレステロール低減作用が増強された味噌の製造方法や、味噌の脂質代謝改善作用の増強方法等に関する。
【0002】
【従来の技術】
脂質代謝は、食物由来のトリグリセリドを主体とする脂肪を生体内で異化(分解)、同化(蓄積)する過程を指し、広義には脂質のエネルギー化反応、脂肪酸の生合成、アシルグリセロールの生合成、リン脂質の代謝、コレステロールの代謝等を含むものである(例えば、非特許文献1参照。)。
【0003】
近年、成人病、中でも心臓血管系の疾患による死亡率が増大しており、その発症の危険率と血中脂質濃度の相関が指摘されている。このような中、食品成分により血中脂質濃度、特にコレステロール濃度を下げようとする試みがなされている。
【0004】
味噌は日本人の食事には欠かせないもので、日常的に摂取する食品である。味噌は血中コレステロールを低減させる作用を有することが知られている(例えば、非特許文献2参照。)。したがって、味噌の有する血中コレステロール低減作用を増強することは、成人病の予防や治療という観点から有用である。
【0005】
リン脂質は、血中のコレステロール濃度を低減させる物質として知られており、例えば大豆リン脂質を数%以上と多量に飼料中に添加すると、血中のコレステロール濃度が低減するなどの生理効果が動物実験により確認されている(例えば、非特許文献3参照。)。
【0006】
血中のコレステロール濃度を低下させる方法として、大豆レシチンを含む組織状の大豆タンパク質を用いる方法(例えば、非特許文献4参照。)、タンパク質とリン脂質の結合物又はタンパク質加水分解物とリン脂質の結合物(以下、CSPHPと略す)を用いる方法が知られている(例えば、特許文献1参照。)。また、味噌にCSPHPを添加することにより、血中コレステロール濃度を低下できることが知られている(例えば、非特許文献5参照。)。
【0007】
味噌にリン脂質を添加した例としては、即席味噌スープの製造方法において、通常の製造方法により製造された味噌に加え、デンプン、薬味、調味料等を牛乳、水で混合溶解し、これを凍結乾燥の後、又は凍結乾燥前に酸性クエン酸ソーダ及び卵黄レシチンを加えて安定化する即席味噌スープの製造方法(例えば、特許文献2参照。)があり、この製造方法において卵黄レシチンは、栄養価の向上に役立ち、各原材料成分の分散安定に効果を有するものであるとされている。また、固形味噌の製造方法において、通常の味噌の製造法により得られた味噌を乾燥し、乳化剤として、レシチン等を添加し、固化させて固形味噌を製造する方法が知られている(例えば、特許文献3参照。)。さらに、味噌の製造工程のいずれかの工程において地下茎の根菜類の蒸し、つぶしたものを所定量混合し、さらに健康食品を混合する味噌の製造方法において、該健康食品として多数列挙されている中にレシチンが示されている方法が知られている(例えば、特許文献4参照。)。さらに、特定量のドコサヘキサエン酸、(香辛野菜成分)、及び特定量のレシチンを味噌に添加する味噌の製造方法(例えば、特許文献5,6参照。)が知られてる。
【0008】
一方、リン脂質は味噌の製造過程で分解されてしまうことが知られている。例えば、味噌の原料である大豆にはレシチンが含有されているが、分解されてしまうため、通常、味噌中のレシチン濃度は、乾燥重量比で0.2%以下である。また、リン脂質の分解の抑制については、麹抽出物を100℃で5分間加熱処理して、大豆レシチンを添加すると大豆レシチンの分解が抑制されることが報告されている(例えば、非特許文献6参照。)。
【0009】
【非特許文献1】
三崎旭著、栄養学のための生化学、朝倉書店、1993年、p.123〜125
【非特許文献2】
中央味噌研究所報告、1988年、第16号、p.53〜57
【非特許文献3】
日本栄養食糧学会誌.、1988年、第41巻、p.23〜28
【非特許文献4】
Annu. Nutr. Metab.、1985年、第29巻、p.348〜357
【非特許文献5】
薬理と治療、2003年、第31巻、第2号、p.155〜161
【非特許文献6】
日本食品工業学会誌、1969年、第16巻、第2号、p.57〜62
【特許文献1】
国際公開第97/09059号パンフレット
【特許文献2】
特開昭58−134978号公報
【特許文献3】
特公昭52−43920号公報
【特許文献4】
特開平7−236447号公報
【特許文献5】
特開平6−276989号公報
【特許文献6】
特開平6−237729号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、日本人が日常的に食している味噌汁等に用いる味噌に、コレステロールを低減する作用が知られているが(上記非特許文献1)、味噌の良好な風味を保ったまま、コレステロール低減化作用等の脂質代謝改善作用の優れた味噌を提供することが望まれていた。また、上記のように、CSPHPを食品である味噌に添加することも知られている(例えば、特許文献1参照。)が、タンパク質とリン脂質とを結合状態とするための特殊な工程を必要とする煩雑さを有していた。さらに、レシチン等のリン脂質を栄養の向上や乳化剤として味噌製品の製造に用いることも知られていた。このように、味噌にコレステロール低減化作用があることや、味噌にリン脂質を添加することは知られていたが、味噌の脂質代謝改善作用の増強という観点からリン脂質を味噌に添加することは全く知られていなかった。本発明の課題は、味噌の有する脂質代謝改善作用、特にコレステロール低減化作用を増強する方法及び該味噌の製造方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決する手段】
本発明は、味噌原料の仕込み混合物を熟成させた後に加熱処理し、加熱処理後にリン脂質を添加することを特徴とする味噌の脂質代謝改善作用の増強方法(請求項1)や、加熱処理が、品温70℃〜95℃で、3〜40分間の加熱処理であることを特徴とする請求項1記載の味噌の脂質代謝改善作用の増強方法(請求項2)や、加熱処理が、品温75℃〜85℃で、3〜5分間の加熱処理であることを特徴とする請求項2記載の味噌の脂質代謝改善作用の増強方法(請求項3)や、リン脂質を添加した後、さらに熟成させることを特徴とする請求項1〜3のいずれか記載の味噌の脂質代謝改善作用の増強方法(請求項4)や、リン脂質を、味噌の乾燥物100重量部中0.4〜2.0重量部含有するように添加することを特徴とする請求項1〜4のいずれか記載の味噌の脂質代謝改善作用の増強方法(請求項5)や、リン脂質が、酵素処理レシチンであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか記載の味噌の脂質代謝改善作用の増強方法(請求項6)や、脂質代謝改善作用がコレステロール低減作用であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか記載の味噌の脂質代謝改善作用の増強方法(請求項7)に関する。
【0012】
また本発明は、味噌原料の仕込み混合物を熟成させた後に加熱処理し、加熱処理後にリン脂質を添加することを特徴とする脂質代謝改善作用が増強された味噌の製造方法(請求項8)や、加熱処理が、品温70℃〜95℃で、3〜40分間の加熱処理であることを特徴とする請求項8記載の脂質代謝改善作用が増強された味噌の製造方法(請求項9)や、加熱処理が、品温75℃〜85℃で、3〜5分間の加熱処理であることを特徴とする請求項9記載の脂質代謝改善作用が増強された味噌の製造方法(請求項10)や、リン脂質を添加した後、さらに熟成させることを特徴とする請求項8〜10のいずれか記載の脂質代謝改善作用が増強された味噌の製造方法(請求項11)や、リン脂質を、味噌の乾燥物100重量部中0.4〜2.0重量部含有するように添加することを特徴とする請求項9〜12のいずれか記載の脂質代謝改善作用が増強された味噌の製造方法(請求項12)や、リン脂質が、酵素処理レシチンであることを特徴とする請求項8〜12のいずれか記載の脂質代謝改善作用が増強された味噌の製造方法(請求項13)や、脂質代謝改善作用がコレステロール低減作用であることを特徴とする請求項8〜13のいずれか記載の脂質代謝改善作用が増強された味噌の製造方法(請求項14)に関する。
【0013】
さらに本発明は、請求項1〜7のいずれか記載の味噌の脂質代謝改善作用の増強方法、又は請求項8〜14のいずれか記載の脂質代謝改善作用が増強された味噌の製造方法により得られることを特徴とする脂質代謝改善作用が増強された味噌(請求項15)や、請求項15記載の脂質代謝改善作用が増強された味噌を含有することを特徴とする飲食品(請求項16)や、請求項15記載の脂質代謝改善作用が増強された味噌を有効成分とすることを特徴とする脂質代謝改善剤(請求項17)に関する。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の味噌の脂質代謝改善作用の増強方法や、本発明の脂質代謝改善作用が増強された味噌の製造方法としては、味噌原料の仕込み混合物を熟成させた後に加熱処理し、加熱処理後にリン脂質を添加する方法であれば特に制限されるものではなく、上記加熱処理後に添加されるリン脂質としては、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルイノシトール、ホスファチジルセリン、スフィンゴミエリン、ホスファチジン酸等の他、これらの混合物であるレシチン等を挙げることができる。
【0015】
レシチンとしては、脳、肝臓、卵黄などの動物由来のものや、大豆などの植物由来のものや、酵母など微生物由来のものを挙げることができるが、中でも、大豆や卵黄に由来するレシチンを好適に例示することができる。レシチンは、そのまま用いてもよいが、ホスホリパーゼ等の酵素で処理して得られる酵素処理レシチンが好ましい。かかる酵素処理レシチンとしては、例えば、ホスホリパーゼAで処理したレシチン、ホスホリパーゼDで処理したレシチン、ホスホリパーゼA及びDで処理したレシチンから選ばれる一種又は二種以上を組合わせたものが用いられる。本発明で用いるこれらのリン脂質は市販されており、容易に入手することができる。例えば、市販の酵素処理レシチンとして、エルマイザーAC(T&Kレシチン社製)を挙げることができる。
【0016】
本発明の味噌の脂質代謝改善作用の増強方法や本発明の脂質代謝改善作用が増強された味噌の製造方法における味噌の製造は、加熱工程及びリン脂質を添加する工程を有する以外は、通常の味噌の製造法が用いられる。例えば以下の(a)〜(d)の工程を有する味噌の製造法を例示することができる。
(a)大豆の洗浄、浸漬、蒸煮を行い冷却する工程。
(b)米、麦、大豆等を洗浄、浸漬、蒸煮、冷却を行い、さらに製麹する工程。
(c)上記(a)で得られた蒸煮大豆及び(b)で得られた麹に、食塩、水、必要に応じて酵母、乳酸菌等を混合し均質になるように攪拌する工程。
(d)上記(c)で得られた混合物を容器に充填し、熟成させる工程。
【0017】
本発明においては、味噌の製造における、大豆、麹、食塩等の味噌の原料を混合した混合物を味噌原料の仕込み混合物という。上記の味噌の製造法の例では、(c)の工程で得られる混合物が味噌原料の仕込み混合物である。また、本発明においては、味噌とは仕込み混合物を熟成させて得られるものをいう。したがって、本発明の味噌の脂質代謝改善作用の増強方法においては、熟成後の味噌が有する脂質代謝改善作用を増強するために、熟成後の味噌に加熱処理し、加熱処理後にリン脂質を添加することが必要である。なお、リン脂質を添加した後に、さらに熟成させることが、リン脂質添加による影響をマイルドにする上で好ましい。
【0018】
加熱処理は、熟成終了後、仕込み容器から味噌を取り出した後に行うことが好ましい。加熱方法としては、味噌を加熱することができる方法であれば、いずれの方法であってもよく、例えば、マイクロ波照射による加熱方法、赤外線もしくは遠赤外線照射による加熱方法、通電等のジュール熱による加熱方法、蒸気等による加熱方法等の直接的又は間接的加熱方法等を挙げることができるが、通電加熱や攪拌下の間接加熱等の均一に加熱することができる方法が好ましい。
【0019】
加熱処理条件としては、加熱処理後に添加したリン脂質による味噌の脂質代謝改善作用を増強しうる処理条件であれば特に制限されないが、味噌や味噌汁等の風味に影響を与えない加熱処理条件が好ましい。加熱処理条件は、加熱温度と加熱時間によって規定することが好ましく、また加熱温度としては品温で表示することがより適切である。例えば、品温70℃〜95℃で3〜40分間の加熱、具体的には、品温70℃で10〜40分間、好ましくは10分間の加熱、75℃で5〜30分間、好ましくは5分間の加熱、品温85℃で3〜20分間、好ましくは3分間の加熱、品温95℃で3〜10分間、好ましくは3分間の加熱を行うことが好ましく、中でも品温75〜85℃で3〜5分間行うことが特に好ましい。品温70℃未満の加熱ではリン脂質の残存量が少なくなる。品温が95℃を越えると、味噌の香りが劣化し、褐色化するおそれがある。味噌の加熱処理条件と味噌中のリン脂質残存率とを表1に示す。
【0020】
【表1】
Figure 2005000126
【0021】
本発明の味噌の脂質代謝改善作用の増強方法や本発明の脂質代謝改善作用が増強された味噌の製造方法において、加熱処理後の味噌に添加する酵素処理レシチン等のリン脂質の量は、味噌が有する脂質代謝改善作用を増強しうる量であれば特に制限されないが、味噌の乾燥物100重量部中、0.2重量部以上、好ましくは0.4重量部以上で、2.0重量部以下の含有量となるように添加することが好ましい。加熱処理後の味噌に、リン脂質を添加することにより、加熱処理せず、かつリン脂質を添加しないで得られる味噌、加熱処理せずにリン脂質を添加して得られる味噌、及び加熱処理してリン脂質を添加しないで得られる味噌に比べて、味噌の有する生体の脂質代謝改善作用、すなわち味噌の有する血中総コレステロール濃度、血中LDLコレステロール濃度及び中性脂肪濃度の低減化を増強することができる。なお、0.2重量部未満の含有量となる添加では、リン脂質を添加しない味噌に比べて、リン脂質含量に変わりがない場合があり、その場合は脂質代謝改善作用に大差がないことになる。また、風味の観点から、2.0重量部以下の含有量となるように添加することが好ましい。また、加熱処理後の味噌にリン脂質を添加した後、さらに熟成をすることもできる。リン脂質添加後の熟成期間は1日間〜1年間が好ましく、1日間〜6ヶ月間がより好ましく、1〜10日間がさらに好ましい。また、リン脂質添加後、熟成の有無にかかわらず、加熱処理後にリン脂質を添加した味噌を熱風乾燥、凍結乾燥法等により乾燥させ、乾燥味噌としてもよい。
味噌中のリン脂質の測定方法は、飲食品中のリン脂質量を測定する通常の方法を用いることができるが、日本油化学会編の基準油脂分析試験法に準じて定量するのが望ましい。市販のキット、例えば和光純薬工業社製のリン脂質−テストワコー等を用いることもできる。
【0022】
リン脂質はそのまま添加してもよいが、必要に応じて、さらに無機塩、酸、タンパク質、タンパク質とリン脂質の結合物又はタンパク質加水分解物とリン脂質の結合物(CSPHP、例えば協和発酵工業社製)、アミノ酸類、核酸、糖類等の飲食品に使用可能な各種添加物とともに添加してもよい。上記無機塩としては、食塩、塩化カリウム、塩化アンモニウム等を挙げることができる。上記酸としては、アスコルビン酸、フマル酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、脂肪酸等のカルボン酸及びそれらの塩等を挙げることができ、該塩としては、ナトリウム塩及びカリウム塩を挙げることができる。上記タンパク質としては、大豆タンパク質、小麦タンパク質等の植物性タンパク質、乳タンパク質、畜肉タンパク質、魚肉タンパク質、卵白タンパク質等の動物性タンパク質を挙げることができる。上記アミノ酸としては、グルタミン酸ナトリウム、グリシン等を挙げることができる。上記核酸としてはイノシン酸ナトリウム、グアニル酸ナトリウム等を挙げることができる。上記糖類としては、ショ糖、ブドウ糖、乳糖等を挙げることができる。
【0023】
リン脂質、及び必要に応じて添加する他の添加物はそのまま味噌に添加しても良いし、水等の媒体に懸濁してから添加してもよい。添加方法としては、味噌と均一に混合される方法であればいずれの方法であってもよく、特に攪拌する必要はないが、必要に応じて攪拌してもよい。
【0024】
本発明の脂質代謝改善作用が増強された味噌(以下「本発明の味噌」という)としては、上記本発明の味噌の脂質代謝改善作用の増強方法や脂質代謝改善作用が増強された味噌の製造方法により得られる味噌であれば特に制限されるものではない。本発明の味噌は、味噌としてそのまま用いてもよいし、必要に応じて、さらに上記のリン脂質とともに用いることのできる各種添加物の他に、香辛料、調味料等を添加して用いてもよい。香辛料としては、各種の香辛料があげられ、調味料としては醤油、エキス等の天然調味料等があげられる。
【0025】
本発明の飲食品としては、上記本発明の味噌を含有するものであれば特に制限されず、対象となる飲食品としては、スープ、シチュー、ジュース類、清涼飲料水、茶類、乳酸菌飲料、冷菓、乳、乳製品(バター、チーズ、ヨーグルト、加工乳、脱脂乳等)、畜肉、畜肉製品(ハム、ソーセージ、ハンバーグ等)、魚肉、魚肉製品(蒲鉾、竹輪、さつま揚げ、ソーセージ等)、卵、卵製品(だし巻き、卵豆腐等)、菓子類(クッキー、ゼリー、スナック菓子等)、パン類、麺類、漬物類、燻製品、干物、佃煮、塩蔵品等を挙げることができ、味噌を添加する以外は通常の飲食品の製造法を用いて製造することができる。また、これらの飲食品の形態としては、通常の飲食品の形態の他、自然流動食、半消化態栄養食、成分栄養食、ドリンク栄養食等の形態があげられる。
【0026】
上記本発明の味噌又は本発明の味噌を含有する飲食品を摂取することにより、ヒト又は非ヒト動物の脂質代謝を改善することができる。特に、コレステロールの代謝を改善させ、血中のコレステロール濃度を低減させることができる。したがって、本発明の味噌又は本発明の味噌を含有する飲食品は、ヒト又は非ヒト動物の脂肪肝、高血圧、高脂血症、動脈硬化症、肥満症、糖尿病、心筋梗塞等の疾患の予防又は治療に好適に用いることができる。本発明の味噌又は本発明の味噌を含有する飲食品の摂取量は、特に限定されるものではなく、また、摂取形態、症状の程度、年齢、体重等に応じて異なるが、例えば、血中のコレステロール濃度低減作用を得るためには、本発明の味噌の乾燥物として、成人一人あたり、1日1〜50g摂取することが好ましく、5〜30g摂取することがさらに好ましい。摂取期間は、特に限定されないが、通常1日間〜1年間、好ましくは1週間〜3ケ月間である。
【0027】
本発明の脂質代謝改善剤としては、本発明の味噌を有効成分とするものであれば特に制限されるものではなく、本発明の味噌に必要に応じて薬理学的に許容される一種もしくはそれ以上の担体と一緒に混合し、製剤学の技術分野においてよく知られている任意の方法により製剤化して、これを脂質代謝改善剤とすることができる。本発明の脂質代謝改善剤の投与経路としては、経口又は非経口をあげることができるが、経口であることが好ましい。投与する剤形としては、例えば、錠剤、散剤、顆粒剤、丸剤、カプセル剤、懸濁剤、乳剤、エリキシル剤、シロップ剤、液剤、浸剤、煎剤、エキス剤、チンキ剤、流エキス剤等をあげることができる。経口剤を製剤化する際には、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、分散剤、懸濁剤、乳化剤、希釈剤、緩衝剤、抗酸化剤、細菌抑制剤等の添加剤を用いることができる。
【0028】
経口剤の剤形が、錠剤、散剤、顆粒剤等の場合には、乳糖、白糖、ブドウ糖、ショ糖、マンニトール、ソルビトール等の糖類、バレイショ、コムギ、トウモロコシ等の澱粉、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、炭酸水素ナトリウム、塩化ナトリウム等の無機物、結晶セルロース、カンゾウ末、ゲンチアナ末等の植物末等の賦形剤、澱粉、寒天、ゼラチン末、結晶セルロース、カルメロースナトリウム、カルメロースカルシウム、炭酸カルシウム、炭酸水素ナトリウム、アルギン酸ナトリウム等の崩壊剤、ステアリン酸マグネシウム、タルク、水素添加植物油、マクロゴール、シリコーン油等の滑沢剤、ポリビニールアルコール、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、カルメロース、ゼラチン、澱粉のり液等の結合剤、脂肪酸エステル等の界面活性剤、グリセリン等の可塑剤などを添加して、製剤化することができる。また、経口剤の剤形がシロップ剤等の液体調製物である場合は、水、ショ糖、ソルビトール、果糖等の糖類、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール等のグリコール類、ごま油、オリーブ油、大豆油等の油類、p−ヒドロキシ安息香酸エステル類等の防腐剤、ストロベリーフレーバー、ペパーミント等のフレーバー類などを添加して、製剤化することができる。
【0029】
本発明の脂質代謝改善剤中の本発明の味噌の量は特に限定されないが、本発明の脂質代謝改善剤100重量部中、1〜100重量部、好ましくは10〜100重量部であることが好ましい。本発明の脂質代謝改善剤の投与量は特に限定されるものではなく、また、摂取形態、症状の程度、年齢、体重等に応じて異なるが、例えば、血中のコレステロール濃度低減作用を得るためには、本発明の味噌の乾燥物として、成人一人あたり、1日1〜50g摂取することが好ましく、5〜30g摂取することがさらに好ましい。
以下に試験例を示す。
【0030】
試験例1
5週令のWistar系雄ラットを用い、市販の固形飼料(CE−2、日本クレア社製)を3日間与え予備飼育を行い、体重に有意差が生じないように1群6匹に分けた。予備飼育後、18時間絶食させてから、表2に示す組成を有する飼料1〜4及び水を9日間自由摂取させ、それぞれの群を試験群1〜4とした。表2中の数値は重量部を示す。
なお、飼料100重量部中の酵素分解レシチンの含有量は、飼料1では、0重量部、飼料2では0.4重量部、飼料3では0.04重量部、飼料4では0.32重量部である。
【0031】
【表2】
Figure 2005000126
【0032】
9日間飼育後、18時間絶食させ、ペントバルビタールナトリウム(和光純薬工業社製)による麻酔下で副大動脈より採血した。血液を遠心分離(4℃、3000rpm、10分間)し、血清を取得した。該血清中の総コレステロール濃度、LDLコレステロール濃度及び中性脂肪濃度をそれぞれ市販の測定キットであるデタミナ−TC555(協和メデックス社製)、デタミナ−L LDL−C(協和メデックス社製)及びトリグリセライド Gテストワコー(和光純薬工業社製)を用い、それぞれ、添付の説明書に記載の方法に準じて測定した。なお、飼料添加前の各群の平均体重はいずれも102gであり、10日後の各群の平均体重はいずれも154g〜159gであり、群間に有意な差はなかった。各群の血中の血清中の総コレステロール濃度、LDLコレステロール濃度及び中性脂肪濃度を表3に示す。実験結果は、平均値±標準誤差で示した。
【0033】
【表3】
Figure 2005000126
【0034】
表3から明らかなように、血中の総コレステロール濃度は酵素分解レシチンのみを含有する飼料を摂取した試験群2は飼料1を摂取した試験群1(コントロール群)とほぼ同等であった。加熱処理を行わず、酵素分解レシチンを添加しない味噌の乾燥物(乾燥物B)を添加した飼料を摂取した試験群3では試験群1及び2と比較して明らかに低下していた。酵素分解レシチンを加熱処理後の味噌に添加して得られる味噌の乾燥物(乾燥物A)を添加した飼料を摂取した試験群4では、試験群1、試験群2及び試験群3と比較し、血中総コレステロールの濃度が低下していた。なお、飼料中のリン脂質濃度は試験群4に用いた飼料(飼料4)の方が、試験群2に用いた飼料(飼料2)に比べて低い。このことから、単独で摂取しても血中コレステロール濃度の低減効果の認められない量の酵素分解レシチンを加熱処理した味噌に添加して摂取することにより、味噌の有する血中コレステロール低減効果を増強することができることが明らかである。なお、血中のLDLコレステロール濃度及び中性脂肪濃度のいずれについても血中総コレステロール濃度と同様の傾向が見られた。
【0035】
【実施例】
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明の技術的範囲はこれらの例示に限定されるものではない。
実施例1
(a)大豆34kg、米17kg、食塩12kg、水37kgを原料として用い、常法に従って、仕込み・混合・熟成して味噌100kgを得た。該味噌をスタティックミキサー(ノリタケ社製)を用いて攪拌しながら、蒸気間接加熱により品温85℃で5分間加熱した。エルマイザーAC(酵素分解レシチン、T&Kレシチン社製)を1.0kg添加し、ニーダーで10分間混合し、さらに1週間熟成させ、味噌Aを得た。味噌A(1kg)を凍結乾燥したところ約500gの味噌の乾燥物を得た。この味噌の乾燥物を乾燥物Aとした。
(b)上記(a)の味噌Aの製造において、85℃で5分間加熱せず、エルマイザーACを添加しない以外は同様の方法で味噌Bを作製した。味噌B(1kg)を凍結乾燥したところ約500gの味噌の乾燥物を得た。この味噌の乾燥物を乾燥物Bとした。
(c)上記(a)の味噌Aの製造において、エルマイザーACを添加しない以外は同様の方法で味噌Cを作製した。味噌C(1kg)を凍結乾燥したところ約500gの味噌の乾燥物を得た。この味噌の乾燥物を乾燥物Cとした。
(d)上記(a)の味噌Aの製造において、85℃で5分間加熱しない以外は同様の方法で味噌Dを作製した。味噌D(1kg)を凍結乾燥したところ約500gの味噌の乾燥物を得た。この乾燥物を乾燥物Dとした。
【0036】
上記乾燥物A〜Dを50ml容ガラスフラスコにそれぞれ1g入れ、5%(v/v)メタノール含有クロロホルム20gを加え、約40℃で30分間保持した。遠心分離後、抽出液をデカンテーションで300ml容ナス型フラスコに移した。ガラスフラスコに残った抽出残さに5%(v/v)メタノール含有クロロホルム20gを加え約40℃で30分間保持した。抽出液をナス型フラスコに移し、すでに得ていた抽出液と混合した。ガラスフラスコに残った抽出残さに再度5%(v/v)メタノール含有クロロホルム20gを加え約40℃で30分間保持し、抽出液をナス型フラスコに移して既に得ていた抽出液と混合した。ナス型フラスコ内の抽出液をロータリーエバポレーター、遠心濃縮器で順次濃縮し、抽出物を得た。該抽出物中のリン脂質含有量をリン脂質テストワコー(和光純薬工業社製)を用いて定量した。その結果、乾燥物A100重量部中のリン脂質量は1.6重量部であり、乾燥物B100重量部中のリン脂質量は0.2重量部であり、乾燥物C100重量部中のリン脂質量は0.2重量部であり、乾燥物D100重量部中のリン脂質は0.2重量部であった。以上のことから、味噌を加熱した後、リン脂質を添加することで、味噌をさらに熟成させた後もリン脂質が残存することが明らかとなった。
【0037】
実施例2
大豆34kg、米17kg、食塩12kg、水37kgを原料として用い、常法に従って、仕込み・混合・熟成させて味噌100kgを得た。得られた味噌を実施例1と同様にして品温85℃で5分間加熱した。加熱した該味噌100gにエルマイザーAC(酵素分解レシチン、T&Kレシチン社製)を0g、0.2g、0.4g、0.6g、0.8g又は1.0g添加し、ニーダーで10分間混合し、さらに1週間熟成させた。得られた味噌をそれぞれ、味噌1〜6とした。この味噌1〜6の一部をそれぞれ凍結乾燥し、乾燥物1〜6を得た。次に、乾燥物A〜Cを用いるかわりに乾燥物1〜6を用いる以外は実施例1と同様の方法で、乾燥物1〜6それぞれ100重量部中のリン脂質の含量を求めた。その結果、乾燥物1〜6それぞれ100重量部中のリン脂質の含量は、それぞれ0.1、0.4、0.8、1.2、1.6及び2.0重量部であった。
【0038】
上記味噌1〜6の一部を用いて味噌汁を作り、20代、30代の男女20名をパネラーとして官能試験に供した。5点評価法、すなわち、エルマイザーAC添加量が0%(無添加)の風味を5点満点中3点としたときに各添加量における風味について下記のような基準で評価した。
5点:無添加味噌よりも非常に優れる。
4点:無添加味噌よりもやや優れる。
3点:無添加味噌と同等。
2点:無添加味噌よりも劣るが、味噌汁としては飲める。
1点:無添加味噌よりも劣り、味噌汁とは言えない。
パネラーによる結果を図1に示す。図1からわかるように、味噌1〜6を用いて得られた味噌汁はいずれも味噌汁として飲める風味を有する味噌汁であった。
【0039】
実施例3
味噌含有食品の製造例を示す。まず、水1Lに昆布2枚(羅臼産真昆布)を入れ1時間放置した後、加温し沸騰する直前に昆布を取り出した。沸騰後、削ったかつお節20gを入れ、再沸騰後3分間抽出した。かつお節を除去した後、刻みネギ及び豆腐を入れ強火で5分間加熱した。加熱後、実施例1で製造した味噌A85gをときながら添加し、味噌汁を製造した。得られた味噌汁は通常の味噌を用いた味噌汁と変わらず美味しく食べることが出来た。
【0040】
実施例4
凍結乾燥味噌汁の製造例を示す。上記実施例3で調製した味噌汁200mlを放冷後、マイナス80℃で凍結し、凍結乾燥機で乾燥した。乾燥物をお湯200mlで懸濁したところ、美味しい味噌汁として食べることが可能であった。
【0041】
実施例5
錠剤タイプの脂質代謝改善剤の製造例を示す。実施例1で得られた乾燥物A2g、粉糖2.6g、アスコルビン酸150mg、クエン酸0.1g、ショ糖ステアリン酸エステル150mg、香料15mgを混合し、常法に従って錠剤を製造した。
【0042】
【発明の効果】
本発明によれば、味噌の有する脂質代謝改善作用の増強方法及び該味噌の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】味噌中のリン脂質の含有量と味噌の風味との関係を示す図である。横軸は、味噌乾燥物100重量部中のリン脂質の含有量(重量部)を示し、縦軸は、味噌の風味について官能検査を行った結果得られた各味噌の評価点を示す。

Claims (17)

  1. 味噌原料の仕込み混合物を熟成させた後に加熱処理し、加熱処理後にリン脂質を添加することを特徴とする味噌の脂質代謝改善作用の増強方法。
  2. 加熱処理が、品温70℃〜95℃で、3〜40分間の加熱処理であることを特徴とする請求項1記載の味噌の脂質代謝改善作用の増強方法。
  3. 加熱処理が、品温75℃〜85℃で、3〜5分間の加熱処理であることを特徴とする請求項2記載の味噌の脂質代謝改善作用の増強方法。
  4. リン脂質を添加した後、さらに熟成させることを特徴とする請求項1〜3のいずれか記載の味噌の脂質代謝改善作用の増強方法。
  5. リン脂質を、味噌の乾燥物100重量部中0.4〜2.0重量部含有するように添加することを特徴とする請求項1〜4のいずれか記載の味噌の脂質代謝改善作用の増強方法。
  6. リン脂質が、酵素処理レシチンであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか記載の味噌の脂質代謝改善作用の増強方法。
  7. 脂質代謝改善作用がコレステロール低減作用であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか記載の味噌の脂質代謝改善作用の増強方法。
  8. 味噌原料の仕込み混合物を熟成させた後に加熱処理し、加熱処理後にリン脂質を添加することを特徴とする脂質代謝改善作用が増強された味噌の製造方法。
  9. 加熱処理が、品温70℃〜95℃で、3〜40分間の加熱処理であることを特徴とする請求項8記載の脂質代謝改善作用が増強された味噌の製造方法。
  10. 加熱処理が、品温75℃〜85℃で、3〜5分間の加熱処理であることを特徴とする請求項9記載の脂質代謝改善作用が増強された味噌の製造方法。
  11. リン脂質を添加した後、さらに熟成させることを特徴とする請求項8〜10のいずれか記載の脂質代謝改善作用が増強された味噌の製造方法。
  12. リン脂質を、味噌の乾燥物100重量部中0.4〜2.0重量部含有するように添加することを特徴とする請求項9〜12のいずれか記載の脂質代謝改善作用が増強された味噌の製造方法。
  13. リン脂質が、酵素処理レシチンであることを特徴とする請求項8〜12のいずれか記載の脂質代謝改善作用が増強された味噌の製造方法。
  14. 脂質代謝改善作用がコレステロール低減作用であることを特徴とする請求項8〜13のいずれか記載の脂質代謝改善作用が増強された味噌の製造方法。
  15. 請求項1〜7のいずれか記載の味噌の脂質代謝改善作用の増強方法、又は請求項8〜14のいずれか記載の脂質代謝改善作用が増強された味噌の製造方法により得られることを特徴とする脂質代謝改善作用が増強された味噌。
  16. 請求項15記載の脂質代謝改善作用が増強された味噌を含有することを特徴とする飲食品。
  17. 請求項15記載の脂質代謝改善作用が増強された味噌を有効成分とすることを特徴とする脂質代謝改善剤。
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