JP6761518B2 - ベントダクト - Google Patents

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Description

この発明は、開閉弁により通気路を開閉するベントダクトに関するものである。
自動車等の車両には、車室内の空気を換気するための排気口として、クォーターベントダクトと呼ばれるダクトが設けられている(例えば特許文献1〜3参照)。クォーターベントダクトは、通気路を有する筒状のダクト本体と、ゴムなどの可撓性を有する材料で形成されて、通気路を開閉可能な開閉弁とを備えている。開閉弁は、ダクト本体において通気路の上側を画成する上壁部に接合されて通気路に垂れ下がっており、車両内外の気圧差により、通気路を塞ぐ閉じ姿勢から車両外向きへのみ開くようになっている。そして、クォーターベントダクトは、開閉弁が車両外向きへ開放することで車室内からの空気の排出を許容する一方で、自重で閉じ姿勢となる開閉弁により車両外側から埃や水などが車室側へ入り込むのを防止している。
前記クォーターベントダクトは、ダクト本体と開閉弁とを別々の成形型でそれぞれ成形し、熱カシメや超音波溶着などにより、開閉弁をダクト本体に接合して得られる。また、特許文献1のように、多色成形によって、ダクト本体と開閉弁とを一体成形することが提案されている。更に別の方法としては、特許文献2および3のように、ダクト本体と開閉弁とを型成形した後に、ダクト本体を残した割型と開閉弁を残した割型とを型閉じし、ダクト本体および開閉弁を隙間に充填した樹脂により接合することも提案されている。なお、特許文献1〜3のクォーターベントダクトは、通気路を塞ぐ閉じ姿勢で開閉弁がダクト本体に接合される。
特開平11−48765号公報 特許第4390364号公報 特許第4539897号公報
前述したクォーターベントダクトは、可撓性を有する薄板状の開閉弁を自重で閉じ姿勢になるように構成しているので、シール性を確保するのが難しい。特に熱カシメ等に際して開閉弁の上縁部を、熱をかけつつ押さえることや、開閉弁の上縁部を接合する樹脂の収縮などにより、開閉弁に上方へ向けた応力が残留する。このため、開閉弁の下端部が残留応力により開き側へまくれ上がり、閉じ姿勢において所望のシール性を確保することができないおそれがある。
すなわち本発明は、従来の技術に係る前記問題に鑑み、これらを好適に解決するべく提案されたものであって、シール性がよい開閉弁を備えたベントダクトを提供することを目的とする。
前記課題を克服し、所期の目的を達成するため、本願の請求項1に係る発明のベントダクトは、
車両外側および車室側に通じる通気路が設けられたダクト本体と、上縁部がダクト本体に接合されて通気路に吊り下がり、自重による通気路の車室側に向けた内向きの変位がダクト本体で支持されて通気路を塞ぐ閉じ姿勢になると共に、該閉じ姿勢から、通気路の車両外側に向けた外向きに弾性変形することで通気路を開放する開閉弁とを備えたベントダクトであって、
前記ダクト本体は、
前記通気路の上側を区画する壁部に下方へ張り出すように形成された張出片と、
前記張出片に形成され、前記通気路に開口する弁取付部と、
前記開閉弁を前記閉じ姿勢で支持する受け面と
前記通気路を区切るように設けられた区画壁部とを備え、
前記開閉弁は、
該開閉弁の上縁部に設けられ、前記弁取付部内で前記ダクト本体に対して接合された接合部と、
前記接合部に連ねて前記通気路に臨むように形成され、可撓性を有する弁本体とを備え、
前記受け面および前記区画壁部の前端は、同一平面上に揃うように構成され、
前記弁本体は、前記開閉弁が閉じ姿勢にあるとき、前記接合部に連なる上部と前記受け面のうちの前記通気路の下側開口縁部に支持される下縁部との間が上下方向の全体に亘って前記区画壁部の前端から離れるように外向きに膨らむ1つの凸になるように湾曲していることを要旨とする。
請求項1に係る発明によれば、開閉弁の弁本体が、ダクト本体に接合する接合部に連なる上部と下縁部との間で外向きに凸になるように湾曲する形状であるから、閉じ姿勢でダクト本体の受け面に支持される弁本体の下縁部がまくれ上がり難くなり、開閉弁の弁本体による通気路のシール性を向上することができる。
請求項2に係る発明では、前記閉じ姿勢にある前記弁本体は、前記接合部に連なる上部が、該弁本体の縁部を閉じ姿勢で支持する前記ダクト本体の受け面よりも外向きに指向すると共に、該上部に沿って下縁部まで直線的に延ばした状態から内向きに変形した状態で、該受け面に支持されることを要旨とする。
請求項2に係る発明によれば、内向きに変形した状態で閉じ姿勢となる開閉弁の弁本体で通気路を塞ぐことで、弁本体による通気路のシール性を更に向上することができる。
請求項3に係る発明では、前記弁本体は、前記接合部よりも横方向へ延出するように形成され、
前記弁本体における前記接合部よりも横側に延びる側部を、左右方向全体に亘って外向きに凸になるように湾曲する形状としたことを要旨とする。
請求項3に係る発明によれば、閉じ姿勢でダクト本体の受け面に支持される弁本体の側縁部がまくれ上がり難くなり、開閉弁の弁本体による通気路のシール性を向上することができる。
本発明に係るベントダクトによれば、閉じ姿勢にある開閉弁によって通気路をより適切にシールすることができる。
本発明の好適な実施例に係るベントダクトを示す概略斜視図であり、開閉弁を二点鎖線で示している。 実施例のベントダクトを示す正面図である。 実施例のベントダクトを示す背面図である。 図2のA−A線断面図である。 図2のB−B線断面図である。
次に、本発明に係るベントダクトにつき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照して以下に説明する。なお、実施例では、自動車等の車両に設置されて、サイドトリム回りの隙間などを通って車室内から車外に排出される空気の排気口となるクォーターベントダクトを例示する。
図1に示すように、実施例に係るベントダクト10は、車両外側および車両の車室側に通じて空気が流通可能な通気路14が設けられたダクト本体12と、通気路14を開閉する開閉弁16とを備え、例えばリアバンパーの内側に通気路14が水平向きに開口するように設置される。ベントダクト10は、上縁部をダクト本体12に固定した開閉弁16が通気路14に吊り下がり、可撓性を有する開閉弁16が、通気路14の車室側に向けた内向きと通気路14の車両外側に向けた外向きとに開閉可能に構成される。ここで、開閉弁16は、自重による内向きの変位がダクト本体12で規制されて、通気路14を塞ぐ閉じ姿勢になると共に、閉じ姿勢から外向きへ弾性変形することで通気路14を開放するよう構成される。そして、ベントダクト10は、自重で閉じ姿勢となった開閉弁16によって、通気路14を塞いで車両外側からの埃や水などの異物の侵入を防止する。また、ベントダクト10は、ドアを閉じたときなどの車室内外の気圧差により開閉弁16が外向きへ弾性変形することで、車室内から車両外側へ向けた空気の流通を許容する。なお、以下の説明では、ベントダクト10において、通気路14における車両外側に通じる側を前側といい、通気路14における車室側に通じる側を後側という。また、前後に揺動する開閉弁16の開閉方向と直交する水平方向が、ベントダクト10の横方向になる。
前記ダクト本体12は、ポリプロピレン(PP)などの熱可塑性樹脂を材料とする硬質の樹脂成形品であり、図1および図2に示すように実施例では横長略矩形状の開口を有する筒形に形成されている。ダクト本体12は、通気路14の上側を区画する上壁部(壁部)18と、この上壁部18と通気路14を挟んで対向し、通気路14の下側を区画する下壁部20と、互いに通気路14を左右に挟んで対向し、通気路14の横側を区画する一対の横壁部22,22とにより外郭が構成されている。ダクト本体12は、上および横の壁部18,22,22において通気路14の前側開口を画成する前端が、前後方向の同じ位置に揃い、下壁部20の前端が上および横の壁部18,22,22の前端よりわずかに後側に凹んでいる。また、上壁部18の後端は、下壁部20の後端よりわずかに後側に位置すると共に、上下の壁部18,20の後端は、前後位置が横方向にそれぞれ揃っている。更に、左右の横壁部22,22は、後端が上壁部18から下壁部20側に向かうにつれて前側へ傾いている。ダクト本体12には、上壁部18と下壁部20との間に延在して通気路14を左右に区切る板状の区画壁部24が、横方向に離間して複数形成されている。区画壁部24は、後端が上壁部18の後端から下壁部20の後端を結んで形成され、前端が上壁部18の後端から下壁部20の前端に向けて傾斜するように形成されている(図4参照)。すなわち、区画壁部24は、前端が上から下に向かうにつれて前側へ変位するように傾いている。
図4に示すように、前記上壁部18は、前後方向に延在する該上壁部18の本体部分から下方へ張り出すように形成された上張出片(張出片)26を備えている。上張出片26は、上壁部18の後縁(車両における内外方向内側の縁)に本体部分から屈曲するように形成されると共に、上壁部18の横方向全体に亘って設けられている。そして、上張出片26の下端には、区画壁部24の上端が連なっている。上張出片26は、通気路14に臨む面として、上壁部18における本体部分の通気路面に連なって上から下方へ向かうにつれて後側へ傾斜するように形成された傾斜面26aと、該傾斜面26aの下方に連なって上から下方へ向かうにつれて前側へ傾斜するように形成された上受け面(受け面)26bとを備えている(図2および図4参照)。なお、上張出片26における通気路14と反対側の外面は、上から下方に向かうにつれて後側へ変位するよう斜めに延在し、所謂C面になっている。左右の横壁部22,22の後端には、通気路14の内側へ向けて張り出す横張出片28がそれぞれ形成されている(図1〜図3および図5参照)。上から下に向けて前側に変位する横壁部22の後端から張り出す横張出片28の前面は、区画壁部24の前端と前後位置が揃うように形成されて、上から下に向かうにつれて前側へ傾斜する横受け面(受け面)28aとなっている。また、横受け面28aは、上端が上張出片26の上受け面26bに連なると共に、下端が下壁部20の前端に設けられた下受け面(受け面)20aに連なり、上受け面26bから横受け面28aおよび下受け面20aに亘る一連の斜面を構成している。区画壁部24の前端は、上張出片26の上受け面26bの下端および下壁部20の下受け面20aに連なっており、上受け面26bから区画壁部24の前端および下受け面20aに亘る一連の斜面を構成している。
前記ダクト本体12には、上張出片26の上受け面26b、横張出片28の横受け面28a、区画壁部24の前端および下壁部20の下受け面20aが連なって、上から下側に向かうにつれて前側へ傾斜する開閉弁16の受け面が形成されている。そして、ダクト本体12は、受け面26b,28a,20aによって、開閉弁16を上から下に向かうにつれて前側へ傾斜する閉じ姿勢で支持すると共に、閉じ姿勢を越えた後側への揺動を規制している。
図2〜図4に示すように、前記上張出片26には、開閉弁16の上縁部が取り付けられる弁取付部30が、通気路14に開口するように形成されている。実施例の弁取付部30は、上張出片26を貫通する貫通孔であり、通気路14側の開口が上張出片26の傾斜面26aにあいている(図4参照)。また、弁取付部30は、上張出片26の横方向(車両の内外方向と交差する横方向)に連続して形成されると共に、上張出片26の下縁で規定される通気路14の上縁(通気路14の横幅)よりも横幅が小さく設定されている。
図1〜図5に示すように、前記ダクト本体12には、該ダクト本体12の外郭をなす各壁部18,20,22,22の前端から通気路14と反対側へ延出する板状のフランジ部31が全周に亘って形成されている。そして、ベントダクト10は、車体(取り付け対象)に開設された開口にダクト本体12の外郭をなす壁部18,20,22,22を挿入すると共に、フランジ部31を開口の開口縁に重ねた状態で車体に取り付けられる。
図1および図3に示すように、前記ダクト本体12には、外郭をなす壁部18,20の外面に、ベントダクト10を車体に取り付けた際に、車体に当たって通気路14側へ押される当接部32が設けられている。実施例のダクト本体12では、開閉弁16が固定される弁取付部30を設けた上壁部18と、この上壁部18に対向する下壁部20のそれぞれに、当接部32が設けられている。当接部32は、上壁部18および下壁部20において横方向に離間して複数設けられており、実施例では、上壁部18および下壁部20の横方向中央位置と、この中央位置を挟んで左右対称な位置とのそれぞれに配置されている。また、各当接部32は、横方向に連続して開口する弁取付部30の開口範囲に対して前後方向に重なる位置に配置され、上壁部18において当接部32の後側で弁取付部30が開口している(図3参照)。当接部32は、壁部18,20の外面から通気路14と反対側へ突出して横方向が板厚方向となる板状のリブであり、前端がフランジ部31の後面に連なると共に後端が円弧状に面取りされた形状になっている。また、上壁部18および下壁部20には、ベントダクト10を車体に取り付けるための係止部34が設けられている。係止部34は、上壁部18および下壁部20において横方向に離間して複数設けられており、実施例では、横方向中央の当接部32と左右の当接部32との間に配置されている。また、各係止部34は、横方向に連続して開口する弁取付部30の開口範囲に対して前後方向に重なる位置に配置され、上壁部18において係止部34の後側で弁取付部30が開口している。係止部34は、壁部18,20の外面から通気路14と反対側へ突出した後に前方へ屈曲する鉤形状であり、ベントダクト10を車体に取り付けた際に車体に引っ掛かるようになっている。
前記開閉弁16は、薄い板状体であって、オレフィン系エラストマー(TPO)やスチレン系エラストマー等のエラストマー、エチレン−プロピレン−ジエンゴム等のゴム系材料など、弾性変形可能な材料で構成されている。図4に示すように、開閉弁16は、該開閉弁16の上縁部に設けられ、弁取付部30内でダクト本体12に対して固定される接合部36と、この接合部36の下側に一体的に連ねて形成されて、通気路14に配置される弁本体38とから構成されている。開閉弁16は、上壁部18における上張出片26の弁取付部30に接合部36が固定されているだけで、上張出片26から通気路14に吊り下がる弁本体38に、閉じ姿勢に向けて自重が作用するようになっている。開閉弁16は、弁本体38がダクト本体12の受け面26b,28a,20aに重なる閉じ姿勢で通気路14を塞ぎ、この閉じ姿勢において、傾斜する受け面26b,28a,20aによって、弁本体38が上から下に向かうにつれて前側へ傾いた状態で支持される。ベントダクト10は、開閉弁16の弁本体38自体が前側へ変形してダクト本体12の受け面26b,28a,20aから離間することで、開閉弁16とダクト本体12の壁部18,20,22,22との間にできる隙間から空気を排出する。
図4に示すように、前記接合部36は、弁取付部30に収まって、弁取付部30を画成する壁に接合されている。また、接合部36は、弁本体38と同様に弾力性を有している。接合部36は、上張出片26に横方向へ連続して形成された弁取付部30の横方向全体に亘って連続的に延在するように形成され、接合部36によって弁取付部30における通気路14側の開口を塞いでいる。より具体的には、接合部36は、弁取付部30の上下に亘って形成された支持片36aと、この支持片36aから通気路14と反対側へ延出するように形成された接続片36bとを備えている。支持片36aは、上張出片26を貫通する弁取付部30の通気路14側に偏倚して設けられると共に、弁取付部30の横方向全体に亘って延在するように設けられ、弁取付部30の通気路14側だけを塞いでいる。また、支持片36aは、弁本体38の板厚方向に延出するよう形成される。支持片36aは、弁本体38における前側(外向き)の板面よりも上方へ張り出している。接続片36bは、支持片36aから通気路14と反対側へ連ねて、弁取付部30に空間を残すように該弁取付部30を画成する上側の壁に沿って延在するように形成されている。すなわち、接続片36bは、弁取付部30の下側の壁と間があくように、弁取付部30の上下幅よりも薄く形成されて、接合部36で弁取付部30全体を完全に埋めないように構成される。なお、接続片36bは、弁取付部30の横方向全体に亘って延在するように設けられている。このように、接合部36は、弁取付部30に空間を残すように通気路14側に充填された支持片36aによって、弁取付部30を弾力的に支持している。
図2に示すように、弁本体38は、上壁部18における上張出片26の下端、横壁部22,22における横張出片28,28の延出端、下壁部20の前端に囲われる通気路14の開口面よりも一回り大きく形成されている。弁本体38は、接合部36よりも横方向へ延出するように形成され、通気路14よりも横幅が狭い弁取付部30に合わせて形成された接合部36よりも左右にそれぞれ大きくなっている。また、弁本体38は、支持片36aの下側に偏倚する位置に連ねて形成されている。開閉弁16は、接合部36が弁取付部30の貫通方向に沿って延在する接続片36bから弁取付部30を塞ぐ支持片36aにかけて鉤状に屈曲するように連なり、弁本体38が上下に延在する支持片36aに対して交差する方向へ延出するように連なっている。図4に示すように、実施例の開閉弁16は、縦断面視において、接合部36の接続片36bおよび支持片36aから弁本体38にかけてクランク状に曲がっている。
図4に示すように、前記弁本体38は、接合部36の支持片36aに連なる上部が、該弁本体38の縁部を閉じ姿勢で支持する受け面26b,28a,20aよりも前側(外向き)に指向して延在するように形成されている。そして、弁本体38は、支持片36aに連なる上部と下受け面20aに支持される下縁部との間が、前側(外向き)に凸になるように湾曲している。換言すると、弁本体38は、支持片36aに連なる上部が、閉じ姿勢で弁本体38の下縁部を支持する下受け面20aと弁取付部30における通気路14側の下側開口縁を結んだ仮想ライン(実施例では区画壁部24の前端と揃っている)よりも前側へ離れる向きで弁取付部30から延出した後に、通気路14を閉じる側(後側)へ曲がった湾曲形状になっている。また、弁本体38は、接合部36よりも横方向へ延出する側部が、前側(外向き)に凸になるように湾曲しており、接合部36に連なる上部と下縁部との間だけでなく、閉じ姿勢で横張出片28の横受け面28aで支持される左右の側縁部の間も、前側へ凸になるように湾曲している(図5参照)。このように、弁本体38は、縁部が閉じ姿勢でダクト本体12の受け面26b,28a,20aに当接するように、中央部と比べて縁部が後側へ延出するように緩く湾曲している。ここで、開閉弁16は、弁本体38が接合部36に連なる上部に沿って下縁部まで直線的に延ばした状態(図4の二点鎖線)から自重等により後側(内向き)に変形することで湾曲した形状で、ダクト本体12の受け面26b,28a,20aで支持される。
前記ベントダクト10は、ダクト本体12と開閉弁16とを1つの成形型で一体的に成形しても、ダクト本体12と開閉弁16とを別々に型成形した後に、開閉弁16の接合部36をダクト本体12の弁取付部30に接着剤などで取り付けてもよい。一体成形する場合は、閉じ姿勢から通気路14を開く側へ傾けた状態(図4の二点鎖線)に合わせて、開閉弁16の弁本体38を接合部36に連なる上部から下縁部まで直線的に延在するようにダクト本体12と一体成形し、一体成形した状態から弁本体38を自重等により後側(内向き)に変形させることで、湾曲形状とするのがよい。なお、一体成形した際に、樹脂材料から成形されるダクト本体12および/または接合部36自体の接合力によって、接合部36がダクト本体12に接合される。また、後付けする場合は、弁本体38を接合部36に連なる上部から下縁部まで直線的に延在する形状で成形した開閉弁16を、閉じ姿勢から通気路14を開く側へ傾けた状態になるようにダクト本体12に取り付け、この取り付け状態から弁本体38を自重等により後側(内向き)に変形させることで、湾曲形状とするのがよい。
〔実施例の作用〕
次に、実施例に係るベントダクト10の作用について説明する。実施例のベントダクト10は、開閉弁16において通気路14に臨む弁本体38が、ダクト本体12の上張出片26に開口する弁取付部30内で接合する接合部36に連なる上部と、ダクト本体12の下受け面20aで支持される下縁部との間で外向きに凸になるように湾曲する形状であるから、下縁部を下受け面20aに突き当てて封止することができると共に、閉じ姿勢で下受け面20aに支持された下縁部が前側へまくれ上がり難くなる。従って、開閉弁16の弁本体38による通気路14のシール性を向上することができる。また、開閉弁16は、ダクト本体12の弁取付部30に接合される接合部36よりも弁本体38の横幅が大きく形成されているので、弁本体38において接合部36よりも横側へ延出する側部を、弁取付部30に固定された接合部36に阻まれることなく曲げることができる。これにより、開閉弁16は、接合部36よりも横側に延びる弁本体38の側部を、外向きに凸になるように湾曲させることができ、閉じ姿勢において弁本体38の側縁部を横受け面28aに突き当てると共に接合部36の横側に延びる上縁部を上受け面26bに突き当てて通気路14を封止することができる。このように、開閉弁16は、弁本体38の縁部が通気路14の開き側にまくれ上がり難く、縁部の一部だけが前側へ変形することを抑えることができる。そして、ベントダクト10は、閉じ姿勢にある開閉弁16の弁本体38の縁部全体に亘ってダクト本体12の受け面26b,28a,20aと接するので、開閉弁16による通気路14のシール性をより向上することができる。また、車両走行時の振動によっても、閉じ姿勢にある開閉弁16をばたつき難くすることができ、埃や水など異物の内部侵入を好適に阻むことができる。
前記ベントダクト10は、弁取付部30から通気路14に延出する開閉弁16の弁本体38が自重等により後側に変形してダクト本体12の受け面26b,28a,20aに支持されることで、開閉弁16が通気路14を塞ぐ閉じ姿勢になる。ベントダクト10は、ダクト本体12の受け面26b,28a,20aに合わせて開閉弁16を取り付けて通気路14を塞いでいるのではなく、通気路14を閉じる方向へ向けて変形した状態で開閉弁16が閉じ姿勢となる。これにより、閉じ姿勢にある開閉弁16の弁本体38を、ダクト本体12に受け面26b,28a,20aにより密着させることができ、弁本体38による通気路14のシール性を向上することができる。
前記ベントダクト10は、上壁部18の上張出片26を貫通するように弁取付部30が形成されているが、弁取付部30の通気路14側を塞ぐように設けられて弾力性を有する接合部36の支持片36aによって、弁取付部30をつぶれないように弾力的に支持することができる。ここで、ベントダクト10は、上張出片26において横方向に連続して形成された弁取付部30に合わせて、接合部36を弁取付部30の横方向全体に亘って形成してあるから、弁取付部30を横方向全体に亘って支持片36aで支持することができ、ダクト本体12の不適切な変形を防止できる。
前記ベントダクト10は、ダクト本体12において弁取付部30に対して上下方向にかかる力を接合部36の支持片36aで弾力的に受けて、この支持片36aで受けた力を該支持片36aに連なる弁本体38が閉じ姿勢になるように作用させることができる。ここで、ベントダクト10は、弁取付部30の通気路14側を塞ぐ支持片36aから通気路14と反対側へ延びる接続片36bを弁取付部30に空間を残すように薄肉に形成し、接合部36によって弁取付部30を完全に埋めない構成としてある。これにより、ベントダクト10は、接合部36で弁取付部30の全体を埋める構成よりも支持片36aに対して力を作用し易くできる。また、ベントダクト10は、上張出片26において横方向に連続して形成された弁取付部30に合わせて、接合部36を弁取付部30の横方向全体に亘って連続して形成してあるから、接合部36に連なる弁本体38の横方向の広い範囲に亘って、ダクト本体12から接合部36にかかった力を作用させることができる。従って、ベントダクト10は、接合部36の支持片36aで受けて該支持片36aに連なる弁本体38に作用する力によって、弁本体38を閉じ姿勢でなじませることができるので、弁本体38による通気路14のシール性をより向上させることができる。しかも、ベントダクト10は、車体に取り付けた際に当接部32が通気路14側に押されて、当接部32が形成された上壁部18に設けられた弁取付部30に接合する接合部36に下方へ向けて積極的に力を加えることができる。そして、開閉弁16では、弁取付部30から接合部36に受けた力が弁本体38を閉じる方向となる下方へ作用することになり、通気路14のシール性をより向上することができる。特に、閉じ姿勢から通気路14を開く側へ傾けた状態の弁本体38に合わせて開閉弁16を一体成形または取り付ける場合は、接合部36でダクト本体12から受けて弁本体38に作用する力によって、弁本体38を後側(内向き)に変形して閉じ姿勢になるようになじませることができる。
前記接合部36は、支持片36aが弁取付部30の通気路14側を塞ぐように接合されると共に、支持片36aから通気路14と反対側に延びる接続片36bが弁取付部30の上側の壁に接合されているから、前述したようにダクト本体12から力が作用し易いように弁取付部30に空間を残したとしても、上張出片26との接合面積を大きくかせいで、上張出片26に対して強固に接合することができる。
(変更例)
前述した実施例に限らず、例えば以下のようにも変更可能である。
(1)ダクト本体は、左右の横壁部の間および/または区画壁部の間に、仕切壁部を設け、通気路を上下に区切るよう構成してもよい。この場合に、下側の通気路の上側を画成する仕切壁部の後縁に通気路側へ向けて下方へ張り出すように設けた張出片に弁取付部を形成し、仕切壁部の弁取付部に開閉弁の上縁部を接合するようにしてもよい。このように、上下に区画された通気路のそれぞれを、上下に配置した複数の開閉弁で塞ぐ構成にも採用し得る。
(2)ベントダクトは、左右に並べて配置した複数の開閉弁により通気路を塞ぐように構成してもよい。
(3)実施例では、弁本体がダクト本体の受け面よりも前側に指向する上部に沿って下縁部まで直線的に延在するように開閉弁を一体成形または取り付けて、弁本体を後側(内向き)に変形させることで湾曲形状としたが、弁本体を予め前側(外向き)に凸になるように形成してもよい。
(4)弁取付部を、張出部の横方向に並べて複数箇所設けて、弁取付部のそれぞれに接合部を収めて開閉弁をダクト本体に対して固定する構成であってもよい。
12 ダクト本体,14 通気路,16 開閉弁,18 上壁部(壁部),
20a 下受け面(受け面),26 上張出片(張出片),26b 上受け面(受け面),
28a 横受け面(受け面),30 弁取付部,32 当接部,36 接合部,
36a 支持片,36b 接続片,38 弁本体

Claims (3)

  1. 車両外側および車室側に通じる通気路が設けられたダクト本体と、上縁部がダクト本体に接合されて通気路に吊り下がり、自重による通気路の車室側に向けた内向きの変位がダクト本体で支持されて通気路を塞ぐ閉じ姿勢になると共に、該閉じ姿勢から、通気路の車両外側に向けた外向きに弾性変形することで通気路を開放する開閉弁とを備えたベントダクトであって、
    前記ダクト本体は、
    前記通気路の上側を区画する壁部に下方へ張り出すように形成された張出片と、
    前記張出片に形成され、前記通気路に開口する弁取付部と、
    前記開閉弁を前記閉じ姿勢で支持する受け面と
    前記通気路を区切るように設けられた区画壁部とを備え、
    前記開閉弁は、
    該開閉弁の上縁部に設けられ、前記弁取付部内で前記ダクト本体に対して接合された接合部と、
    前記接合部に連ねて前記通気路に臨むように形成され、可撓性を有する弁本体とを備え、
    前記受け面および前記区画壁部の前端は、同一平面上に揃うように構成され、
    前記弁本体は、前記開閉弁が閉じ姿勢にあるとき、前記接合部に連なる上部と前記受け面のうちの前記通気路の下側開口縁部に支持される下縁部との間が上下方向の全体に亘って前記区画壁部の前端から離れるように外向きに膨らむ1つの凸になるように湾曲している
    ことを特徴とするベントダクト。
  2. 前記閉じ姿勢にある前記弁本体は、前記接合部に連なる上部が、該弁本体の縁部を閉じ姿勢で支持する前記ダクト本体の受け面よりも外向きに指向すると共に、該上部に沿って下縁部まで直線的に延ばした状態から内向きに変形した状態で、該受け面に支持される請求項1記載のベントダクト。
  3. 前記弁本体は、前記接合部よりも横方向へ延出するように形成され、
    前記弁本体における前記接合部よりも横側に延びる側部を、左右方向全体に亘って外向きに凸になるように湾曲する形状とした請求項1または2記載のベントダクト。
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