JP6666798B2 - ベントダクトおよびその製造方法 - Google Patents

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Description

この発明は、開閉弁により通気路を開閉するベントダクトおよびベントダクトの製造方法に関するものである。
自動車等の車両には、車室内の空気を換気するための排気口として、クォーターベントダクトと呼ばれるダクトが設けられている(例えば特許文献1参照)。クォーターベントダクトは、通気路を有する筒状のダクト本体と、ゴムなどの可撓性を有する材料で形成されて、通気路を開閉可能な開閉弁とを備えている。クォーターベントダクトは、ダクト本体を車体に形成された孔に嵌め合わせて、ダクト本体のフランジ部に設けられたシール部を車体に押し当てることで、シール部によって車体との間を封止するようになっている。開閉弁は、ダクト本体において通気路の上側を画成する上壁部に接合されて通気路に垂れ下がっており、車両内外の気圧差により、通気路を塞ぐ閉じ姿勢から車両外向きへのみ開くようになっている。そして、クォーターベントダクトは、開閉弁が車両外向きへ開放することで車室内からの空気の排出を許容する一方で、自重で閉じ姿勢となる開閉弁により車両外側から埃や水などが車室側へ入り込むのを防止している。
前記クォーターベントダクトは、ダクト本体と開閉弁とを別々の成形型でそれぞれ成形し、ダクト本体に形成した突起に、開閉弁に形成した孔を嵌め合わせることや(特許文献1参照)、ダクト本体に形成した取付孔に、開閉弁に形成した取付片を嵌め込むことや、熱カシメや超音波溶着などで接合することなどで、開閉弁をダクト本体に取り付けて得られる。
特開2015−182598号公報
前記ダクト本体には、形状を保持し得る剛性が必要とされるのに対して、シール部には車体に弾力的に当たる可撓性が必要とされるので、ダクト本体とシール部とは別々に形成されることが一般的である。すなわち、ダクト本体を成形する工程と、ダクト本体にシール部を設ける工程と、ダクト本体に開閉弁を取り付けて外れないように処理する工程とを、それぞれ行うことになり、クォーターベントダクトを得るために工数がかかっている。
すなわち本発明は、従来の技術に係る前記問題に鑑み、これらを好適に解決するべく提案されたものであって、製造を簡単にすることができるベントダクトおよびベントダクトの製造方法を提供することを目的とする。
前記課題を克服し、所期の目的を達成するため、本願の請求項1に係る発明のベントダクトは、
通気路が設けられたダクト本体と、
前記ダクト本体に取り付けられ、前記通気路を開閉する開閉弁と、
前記ダクト本体に外方へ延出するように形成されたフランジ部に設けられたシール部と、
前記ダクト本体に前記通気路に臨むように設けられ、前記開閉弁に設けられた取付孔に挿入される掛止部と、
前記ダクト本体に前記フランジ部から前記掛止部にかけて設けられた接続部を介して前記シール部と一体的に形成され、前記取付孔に通した該掛止部に接合して前記開閉弁を保持する保持部とを備えたことを要旨とする。
請求項1に係る発明によれば、開閉弁を保持する保持部を、接続部で繋げてシール部と一体化しているので、保持部とシール部とを一緒に成形することができる。すなわち、開閉弁を固定するための処理とシール部の形成とを併せて行うことが可能であるので、ベントダクトの製造を簡単にすることができる。
請求項2に係る発明では、 前記掛止部は、互いに離間して複数設けられると共に、個々の掛止部に対応して形成される前記保持部が互いに離間して設けられたことを要旨とする。
請求項2に係る発明によれば、複数の保持部が互いに離間するように設けられているので、保持部の変形による開閉弁への影響を抑えることができる。
請求項3に係る発明では、前記ダクト本体に前記通気路に臨むように設けられ、前記開閉弁に設けられた位置決め孔に通して、該開閉弁をダクト本体に対して位置決めする位置決め部を備えたことを要旨とする。
請求項3に係る発明によれば、開閉弁が位置決め孔に通した位置決め部でダクト本体に対して位置決めされているので、開閉弁の閉じ姿勢において通気路を適切に塞ぐことができる。
請求項4に係る発明では、前記ダクト本体に設けられ、車体に設けられた開口の開口縁に引っ掛け可能な係止部を備え、
前記接続部は、前記係止部に対して、前記車体の開口へ前記ダクト本体を挿入する際の挿入方向後側に延在するように設けられたことを要旨とする。
請求項4に係る発明によれば、ダクト本体を車体の開口に挿入する際に、接続部が係止部の位置の目印となるので、ダクト本体を車体に取り付け易い。
前記課題を克服し、所期の目的を達成するため、本願の請求項5に係る発明のベントダクトの製造方法は、
通気路を設けたダクト本体を成形し、
前記ダクト本体に前記通気路に臨むように形成された掛止部に、該ダクト本体と別に成形された開閉弁に形成された取付孔を通して、開閉弁をダクト本体に設置し、
前記ダクト本体に外方へ延出するように形成されたフランジ部から前記掛止部にかけて該ダクト本体に設けられた充填部を介して原料を注入して、該フランジ部に設けるシール部と、前記取付孔に通した掛止部に接合して前記開閉弁を保持する保持部とを、一体成形するようにしたことを要旨とする。
請求項5に係る発明によれば、充填部を介して原料を注入して、シール部と保持部とを一体成形するので、製造工程を減らして、ベントダクトの製造を簡易にすることができる。
請求項6に係る発明では、前記ダクト本体と、前記シール部および前記保持部とを、別々の成形型で成形するようにしたことを要旨とする。
請求項6に係る発明によれば、ダクト本体の成形収縮に起因する変形の影響を受けることなく、開閉弁をダクト本体に精度よく取り付けることができる。
請求項7に係る発明では、前記掛止部を、互いに離間して複数設けると共に、個々の掛止部に対応して形成する前記保持部を互いに離間するように形成したことを要旨とする。
請求項7に係る発明によれば、複数の保持部が互いに離間しているので、保持部の成形収縮による開閉弁への影響を抑えることができる。
請求項8に係る発明では、前記開閉弁を前記ダクト本体に設置する際に、該ダクト本体に形成された位置決め部に、該開閉弁に形成された位置決め孔を通して、開閉弁をダクト本体に対して位置決めするようにしたことを要旨とする。
請求項8に係る発明によれば、開閉弁が位置決め孔に通した位置決め部でダクト本体に対して位置決めされているので、保持部を成形する際に開閉弁の位置ずれを防止することができ、開閉弁をダクト本体に対して精度よく取り付けることができる。
本発明に係るベントダクトによれば、製造を簡単にすることができる。本発明に係るベントダクトの製造方法によれば、ベントダクトを簡単に製造することができる。
本発明の好適な実施例に係るベントダクトを示す概略斜視図である。 実施例のベントダクトを示す正面図である。 実施例のベントダクトを示す背面図である。 (a)は実施例のベントダクトを示す側面図であり、(b)は図2のA−A線断面図である。 (a)は図2のB−B線断面図であり、(b)は図2のC−C線断面図である。 実施例のダクト本体を示す正面図である。 実施例のベントダクトの製造工程を示す説明図であって、(a)は開閉弁の取り付け状況を示し、(b)は成形型でシール部と保持部とを成形する状況を示す。 実施例のベントダクトの車体への取り付けを示す説明図である。
次に、本発明に係るベントダクトおよびベントダクトの製造方法につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照して以下に説明する。なお、実施例では、自動車等の車両に設置されて、サイドトリム回りの隙間などを通って車室内から車外に排出される空気の排気口となるクォーターベントダクトを例示する。
図1に示すように、実施例に係るベントダクト10は、車両外側および車両の車室側に通じて空気が流通可能な通気路14が設けられたダクト本体12と、通気路14を開閉する開閉弁16とを備えている。ベントダクト10は、例えばリアバンパーの内側に、通気路14が水平向きに開口するように設置される。ベントダクト10は、上縁部をダクト本体12に固定した開閉弁16が通気路14に吊り下がり、可撓性を有する開閉弁16が、通気路14の車室側に向けた内向きと通気路14の車両外側に向けた外向きとに開閉可能に構成される。ここで、開閉弁16は、自重による内向きの変位がダクト本体12で規制されて、通気路14を塞ぐ閉じ姿勢になると共に、閉じ姿勢から外向きへ変位することで通気路14を開放するよう構成される。
ベントダクト10は、自重で閉じ姿勢となった開閉弁16によって、通気路14を塞いで車両外側からの埃や水などの異物の侵入を防止する。また、ベントダクト10は、ドアを閉じたときなどの車室内外の気圧差により開閉弁16が外向きへ開くことで、車室内から車両外側へ向けた空気の流通を許容する。なお、以下の説明では、ベントダクト10において、通気路14における車両外側に通じる側を前側といい、通気路14における車室側に通じる側を後側という。また、前後に揺動する開閉弁16の開閉方向と直交する水平方向が、ベンドダクト10の横方向になる。
前記ダクト本体12は、ポリプロピレン(PP)などの熱可塑性樹脂を材料とする硬質の樹脂成形品であり、図1〜図3に示すように実施例では横長略矩形状の開口を有する筒形に形成されている。ダクト本体12は、通気路14の上側を区画する上壁部18と、この上壁部18と通気路14を挟んで対向し、通気路14の下側を区画する下壁部20と、互いに通気路14を左右に挟んで対向し、通気路14の横側を区画する一対の横壁部22,22とにより外郭が構成されている。ダクト本体12は、上下および左右の壁部18,20,22,22において通気路14の前側開口を画成する前端が、前後方向の同じ位置に揃っている。また、上壁部18の後端は、下壁部20の後端よりわずかに後側に位置すると共に、上下の壁部18,20の後端は、前後位置が横方向にそれぞれ揃っている。更に、左右の横壁部22,22は、後端が上壁部18から下壁部20側に向かうにつれて前側へ傾いている。ダクト本体12には、上壁部18と下壁部20との間に延在して通気路14を左右に区切る板状の区画壁部24が、横方向に離間して複数形成されている。区画壁部24は、後端が上壁部18の後端から下壁部20の後端を結んで形成され、前端が上壁部18の後端から下壁部20の前端に向けて傾斜するように形成されている(図4(b)および図5参照)。すなわち、区画壁部24は、前端が上から下に向かうにつれて前側へ変位するように傾いている。
前記ダクト本体12には、上壁部18の受け面18a、横壁部22の受け面22a、区画壁部24の前端の受け面24aおよび下壁部20の受け面20aが連なって、上から下側に向かうにつれて前側へ傾斜する開閉弁16の受け面が形成される(図6参照)。ダクト本体12は、前記受け面18a,20a,22a,24aによって、開閉弁16を上から下に向かうにつれて前側へ傾斜する閉じ姿勢で支持すると共に、閉じ姿勢を越えた後側への揺動を規制している。
図1〜図5に示すように、前記ダクト本体12には、該ダクト本体12の外郭をなす各壁部18,20,22,22の前端から通気路14と反対側へ延出する板状のフランジ部26が全周に亘って形成されている。フランジ部26は、 通気路14を画成する壁部18,20,22から外方へ延出するように形成される。ベントダクト10は、車体S(図8参照)に開設された取付開口(開口)Saにダクト本体12の外郭をなす壁部18,20,22,22を挿入すると共に、フランジ部26を開口の開口縁に重ねた状態で車体Sに取り付けられる。フランジ部26には、ベントダクト10を車体Sに取り付けた際に該車体Sに相対する後面に、シール部28が設けられている。シール部28は、オレフィン系エラストマー(TPO)やスチレン系エラストマー等のエラストマー、エチレン−プロピレン−ジエンゴム等のゴム系材料など、弾性変形可能な材料で構成されている。シール部28は、フランジ部26の後面に接合した接合部分から車体Sへの当接部分が舌片状に延びるように形成されており、当接部分が可撓性を有している。シール部28は、フランジ部26の全周に亘って延在しており、ダクト本体12の全周を囲むように配置されている。そして、シール部28は、ベントダクト10を車体Sに取り付けた際に、取付開口Saの開口縁に弾力的に当接して、フランジ部26と車体Sとの間を封止するようになっている(図8(b)参照)。
図3〜図5に示すように、上壁部18および下壁部20には、ベントダクト10を車体Sに取り付けるための係止部30が設けられている。係止部30は、上壁部18および下壁部20において横方向に離間して複数設けられており、実施例では、2つの係止部30が左右に離間して配置されている。係止部30は、壁部18,20の外面から通気路14と反対側へ突出した後に前方へ屈曲する鉤形状であり、ベントダクト10を車体Sに取り付けた際に取付開口Saの開口縁に引っ掛かるようになっている(図8(b)参照)。実施例のベントダクト10は、ダクト本体12を斜めにした状態で、下壁部20に設けられた下側の係止部30から車体Sの取付開口Saの下側開口縁に引っ掛けている(図8(a))。そして、下側の係止部30を支点として上側のフランジ部26を押すことで、上側の係止部30を取付開口Saに押し込み、上側の係止部30を取付開口Saの上側開口縁に引っ掛けて、ベントダクト10を車体Sに取り付ける。
前記開閉弁16は、薄い板状体であって、オレフィン系エラストマー(TPO)やスチレン系エラストマー等のエラストマー、エチレン−プロピレン−ジエンゴム等のゴム系材料など、弾性変形可能な材料で構成されている。開閉弁16は、上壁部18、横壁部22,22および下壁部20に囲われる通気路14の開口面よりも一回り大きく形成されている。開閉弁16は、上縁部がダクト本体12の上壁部18に取り付けられ、上壁部18から吊り下がる開閉弁16に、閉じ姿勢に向けて自重が作用するようになっている。開閉弁16は、ダクト本体12の前記受け面18a,20a,22a,24aに重なる閉じ姿勢で通気路14を塞ぎ、この閉じ姿勢において、傾斜する受け面18a,20a,22a,24aによって上から下に向かうにつれて前側へ傾いた状態で支持される(図4(b)および図5)。
次に、開閉弁16のダクト本体12への取付構造について具体的に説明する。図4(b)に示すように、ベントダクト10は、ダクト本体12に通気路14に臨むように設けられ、開閉弁16の上縁部に設けられた取付孔16aに挿入される掛止部32と、取付孔16aに通した掛止部32に接合して開閉弁16を保持する保持部34とを備えている。ここで、ベントダクト10において、フランジ部26から掛止部32にかけてダクト本体12に設けられた接続部36を介して、シール部28と保持部34とが一体的に形成されている。すなわち、保持部34および接続部36は、シール部28と同じ材料で一つに連なった部分として形成されており、ダクト本体12と異なる材料で形成される。そして、実施例の保持部34および接続部36は、弾力性を有している。
図4(b)および図6に示すように、掛止部32は、上壁部18から通気路14内側へ向けて延出するように形成された掛止台部33の前面から前方へ突出するように設けられた円柱状の突片であり、実施例では前記受け面18a,20a,22a,24aに対して直交する角度で突出している。掛止部32は、開閉弁16の厚みと同じまたは当該厚みより大きく突出する寸法で形成されて、実施例では、開閉弁16の厚みよりわずかに大きく設定されて、挿入した取付孔16aからわずかに前方へ突出するようになっている。取付孔16aは、掛止部32の外径よりも大きく形成されて、取付孔16aの開口縁と掛止部32との間に隙間があくように設定されている。掛止台部33は、取付孔16aよりも大きく形成されて、ダクト本体12に取り付けた開閉弁16は、取付孔16aの後側に位置する掛止台部33によって取付孔16aが塞がれる。掛止部32は、通気路14の上部に横方向に互いに離間して複数設けられ、実施例では、通気路14の上部において左右の縁側にそれぞれ偏倚して、2つの掛止部32,32が設けられている(図6参照)。そして、掛止部32および掛止台部33は、ダクト本体12と一体的に形成されている。
図5(a)に示すように、接続部36は、ダクト本体12の上部に延在するフランジ部26に前後に貫通する充填孔38aを通るように形成された第1接続部分36aで、上のフランジ部26の後面に設けられたシール部28に繋がっている。また、接続部36は、第1接続部分36aに連ねて設けられ、上のフランジ部26の前面に横方向に延在する第2接続部分36bと、第2接続部分36bから分岐して上壁部18の通気路14に臨む内面を通って該上壁部18の後端に向けて延在する第3接続部分36cとを備えている(図1参照)。第2接続部分36bおよび第3接続部分36cは、上のフランジ部26および上壁部18に溝状(実施例)または開口状に形成された充填部38(図6参照)に嵌まるように設けられて、ダクト本体12に接合している。このように、ダクト本体12には、上のフランジ部26から上壁部18を通って掛止部32にかけて充填部38が設けられて、この充填部38に接続部36が配置されている。
充填部38の充填孔38aは、前記係止部30の前側に対応する位置に配置され、上側の係止部30を取付開口Saに引っ掛ける際に押し込む部分に弾力性を有する接続部36が延在している。換言すると、接続部36は、上側の係止部30に対して、車体Sの取付開口Saへダクト本体12を挿入する際の挿入方向後側に延在するように設けられている。
図1および図4(b)に示すように、保持部34は、接続部36の第3接続部分36cの後端に連ねて、掛止部32のそれぞれに対応して設けられている。保持部34は、取付孔16aに通した掛止部32の前側を覆うと共に、掛止部32と取付孔16aとの隙間を埋めるように設けられ、接触する開閉弁16および掛止部32と接合している。なお、保持部34は、取付孔16aから突出した掛止部32を囲って、掛止部32に繋がっている。また、保持部34は、上縁が上壁部18の内面と開閉弁16の上縁との隙間を埋めて上壁部18の内面に接しており、下縁が掛止部32を越えて取付孔16aの下縁よりも下方に延在している。更に、保持部34は、横方向の幅が取付孔16aの横幅よりも大きく設定されて、取付孔16aの横縁よりも1mm程度大きくなるように形成するのが好ましい。ベントダクト10には、横方向に離間する2つの掛止部32,32に対応して2箇所の保持部34,34が互いに離間するように設けられ、隣り合う保持部34,34同士が互いに繋がらず、かつ開閉弁16を保持し得る最小限の幅で形成されている。保持部34は、掛止台部33との間に開閉弁16を挟んで開閉弁16の上縁部を保持し、開閉弁16自身の変形による通気路14の開閉を許容する。
図1および図5(b)に示すように、ベントダクト10は、ダクト本体12に通気路14に臨むように設けた位置決め部40に、開閉弁16に形成した位置決め孔16bを通して、開閉弁16をダクト本体12に取り付ける際に、開閉弁16をダクト本体12に対して位置決め可能になっている。位置決め部40は、上壁部18から通気路14内側へ向けて延出するように形成された位置決め台部41の前面から前方へ突出するように設けられた円柱状の突片であり、実施例では前記受け面18a,20a,22a,24aに対して直交する角度で突出している。位置決め部40は、開閉弁16の厚みより大きく突出する寸法で形成されて、実施例では、掛止部32の突出寸法よりも大きく設定されて、挿入した位置決め孔16bから前方へ突出するようになっている。位置決め孔16bは、位置決め部40の外径より大きく設定されて、精度よく位置決めするという観点から位置決め部40の外径に合わせて開口寸法を設定するのが好ましい。位置決め台部41は、位置決め孔16bよりも大きく形成されて、ダクト本体12に取り付けた開閉弁16は、位置決め孔16bの後側に位置する位置決め台部41によって位置決め孔16bが塞がれる。図6に示すように、位置決め部40は、通気路14の上部に横方向に互いに離間して複数設けられ、実施例では、通気路14の上部において左右の掛止部32,32の間に、2つの位置決め部40,40が設けられている。そして、位置決め部40および位置決め台部41は、ダクト本体12と一体的に形成されている。
次に、実施例に係るベントダクト10の製造方法について説明する。第1の成形型において、ダクト本体12を射出成形などにより成形する。このとき、掛止部32や位置決め部40などの各部が同時に形成されると共に、フランジ部26に形成される充填孔38aも含めて充填部38がダクト本体12に形成される。また、例えばカレンダー成形によりシート状に押し出すことなどで、開閉弁16をダクト本体12と別途成形し、打ち抜き加工等により所定形状に形成する。なお、取付孔16aや位置決め孔16bは、成形と同時または成形後の後処理により形成する。第1の成形型から取り出したダクト本体12が冷却して収縮が収まった後に、第2の成形型42(図7(b))にセットする。第2の成形型42に前側を開放した状態でセットされたダクト本体12の位置決め部40に位置決め孔16bを前側から通し、掛止部32に取付孔16aを前側から通すことで、開閉弁16をダクト本体12にセットする(図7(a))。
第2の成形型42を型閉じすることで、シール部28に対応する第1空間44aを有するキャビティ44が画成される。また、第2の成形型42には、キャビティ44として、充填部38と第2の成形型42の型面との間に接続部36に対応する第2空間44bが画成されると共に、開閉弁16と第2の成形型42の型面との間に保持部34に対応する第3空間44cが画成される。キャビティ44において、第1空間44a、第2空間44bおよび第3空間44cは連通している(図7(b))。第2の成形型42において充填孔38aの前側に対応した位置に配置された注入部46から原料をキャビティ44に射出成形することで、上側のフランジ部26に開設された充填孔38aを介してフランジ部26の後側の第1空間44aに原料が充填され、シール部28が成形される。また同時に、充填部38により画成される第2空間44bを通って、原料が開閉弁16の取付孔16aから前側に臨む掛止部32を覆うように第3空間44cに充填され、接続部36および保持部34が一緒に成形される。このように、シール部28の成形に合わせて充填部38を介して原料が第3空間44cに充填されるので、開閉弁16および掛止部32と接合して該開閉弁16を保持する保持部34が、シール部28および接続部36と一体成形される。
〔実施例の作用〕
次に、実施例の作用について説明する。実施例のベントダクト10によれば、フランジ部26に設けられるシール部28と、開閉弁16を保持する保持部34とが、接続部36で繋げて同じ材料で一体化した構成であるので、保持部34とシール部28とを一緒に成形することができる。すなわち、開閉弁16をダクト本体12に対して固定するための処理とシール部28の形成とを併せて行うことができるので、シール部28の形成とは別に、超音波、熱、インパルス、カシメなどにより開閉弁16をダクト本体12に溶着する構成と異なり、ベントダクト10の製造を簡単にすることができる。また、ベントダクト10は、開閉弁16に開設された取付孔16aが保持部34で覆われて塞がれると共に、位置決め孔16bが位置決め台部41で塞がれるので、取付孔16aおよび位置決め孔16bから車両の排気ガスが車室に侵入することを防止できる。また、開閉弁16は、例えばダクト本体12に開設された孔に開閉弁16に形成した突起を挿入して取り付ける構成とは異なり、取付孔16aおよび位置決め孔16bを穴開けするだけで、通気路14に合わせた簡単な外形形状とすることができる。従って、シートを裁断して開閉弁16を得る際に、廃棄ロスを少なくして、歩留まりをよくすることができる。
ベントダクト10は、個々の掛止部32に対応して形成される保持部34が互いに離間して設けられているので、保持部34の変形による開閉弁16への影響を抑えることができる。ここで、ベントダクト10は、開閉弁16をエラストマー系の材料で構成する際に保持部34もエラストマー系の材料で構成してもよく、開閉弁16をゴム系の材料で構成する際に保持部34もゴム系の材料で構成してもよい。また、開閉弁16をゴム系の材料で構成する際に保持部34をエラストマー系の材料で構成してもよい。ただし、保持部34を構成する材料とダクト本体12(掛止部32)を構成する材料とが、保持部34を成形する際に互いに融着する組み合わせが好ましい。そして、ベントダクト10は、開閉弁16が位置決め孔16bに通した位置決め部40でダクト本体12に対して位置決めされているので、開閉弁16の閉じ姿勢において通気路14を適切に塞ぐことができる。
ベントダクト10は、係止部30に対応する位置に接続部36が延在しているので、ダクト本体12を車体Sの取付開口Saに挿入する際に、接続部36が係止部30の位置の目印となるので、ダクト本体12を車体Sに取り付け易い。しかも、接続部36は、シール部28と同様に弾力性を有しているので、ダクト本体12を取付開口Saに挿入する際に接続部36を押すことで、作業者の負担を軽減することができる。
前述した製造方法によれば、シール部28を成形する第1空間44aと、保持部34を成形する第3空間44cとを、ダクト本体12の充填部38で画成される第2空間44bを介して繋げてあるので、キャビティ44に原料を注入することで、シール部28と保持部34とを一緒に成形することができる。このように、シール部28と保持部34とを一体成形するので、製造工程を減らして、ベントダクト10の製造を簡易にすることができる。前記製造方法によれば、超音波、熱、インパルス、カシメなどにより開閉弁16をダクト本体12に溶着する構成のように、開閉弁16を接合するための手段を通すために上壁部18と開閉弁16の上縁部との間にスペースを設ける必要がなくなる。従って、上壁部18の後端に設ける通気路14内側へ向けて張り出す張出部分の寸法を最小限に抑えることができる。そして、得られるベントダクト10は、通気路14の開口面積を大きく確保することができるので、通風抵抗を小さくすることができ、車室の空気を逃がす際に開閉弁16を適切に開放させることができる。
前述した製造方法によれば、ダクト本体12と、シール部28および保持部34とを、別々の成形型で成形しているので、ダクト本体12の成形収縮が収まった後に、ダクト本体12に開閉弁16がセットされて、シール部28および保持部34が一体成形される。このため、ダクト本体12の成形収縮に起因する変形の影響を受けることなく、開閉弁16をダクト本体12に精度よく取り付けることができる。
前述した製造方法によれば、複数の保持部34が互いに離間させて成形されるので、保持部34の成形収縮による開閉弁16への影響を抑えることができる。このように、複数の保持部34を設けて開閉弁16の保持に係る力を複数の保持部34に分散し、その上で各保持部34の大きさを最小限に抑えることで、成形後に収縮する保持部34に引っ張られて開閉弁16にしわが発生することを防止できる。
前述した製造方法によれば、保持部34を成形する際に、開閉弁16が位置決め孔16bに通した位置決め部40でダクト本体12に対して位置決めされているので、原料の充填圧力によって開閉弁16が位置ずれすることを防止できる。従って、開閉弁16をダクト本体12に対して精度よく取り付けることができる。
(変更例)
前述した実施例に限らず、例えば以下のようにも変更可能である。
(1)ダクト本体は、左右の横壁部の間および/または区画壁部の間に、仕切壁部を設け、通気路を上下に区切るよう構成してもよい。この場合に、下側の通気路の上側を画成する仕切壁部の後縁に開閉弁の上縁部を取り付けるようにしてもよい。このように、上下に区画された通気路のそれぞれを、上下に配置した複数の開閉弁で塞ぐ構成にも採用し得る。
(2)ベントダクトは、左右に並べて配置した複数の開閉弁により通気路を塞ぐように構成してもよい。
(3)保持部(掛止部)および位置決め部の位置や数は、実施例の構成に限られない。ただし、開閉弁の両縁に保持部を設けることが、当該縁がまくれ上がり難くなるので望ましい。
12 ダクト本体,14 通気路,16 開閉弁,16a 取付孔,16b 位置決め孔,
26 フランジ部,28 シール部,30 係止部,32 掛止部,34 保持部,
36 接続部,38 充填部,40 位置決め部,S 車体,Sa 取付開口(開口)

Claims (8)

  1. 通気路が設けられたダクト本体と、
    前記ダクト本体に取り付けられ、前記通気路を開閉する開閉弁と、
    前記ダクト本体に外方へ延出するように形成されたフランジ部に設けられたシール部と、
    前記ダクト本体に前記通気路に臨むように設けられ、前記開閉弁に設けられた取付孔に挿入される掛止部と、
    前記ダクト本体に前記フランジ部から前記掛止部にかけて設けられた接続部を介して前記シール部と一体的に形成され、前記取付孔に通した該掛止部に接合して前記開閉弁を保持する保持部とを備えた
    ことを特徴とするベントダクト。
  2. 前記掛止部は、互いに離間して複数設けられると共に、個々の掛止部に対応して形成される前記保持部が互いに離間して設けられた請求項1記載のベントダクト。
  3. 前記ダクト本体に前記通気路に臨むように設けられ、前記開閉弁に設けられた位置決め孔に通して、該開閉弁をダクト本体に対して位置決めする位置決め部を備えた請求項1または2に記載のベントダクト。
  4. 前記ダクト本体に設けられ、車体に設けられた開口の開口縁に引っ掛け可能な係止部を備え、
    前記接続部は、前記係止部に対して、前記車体の開口へ前記ダクト本体を挿入する際の挿入方向後側に延在するように設けられた請求項1〜3の何れか一項に記載のベントダクト。
  5. 通気路を設けたダクト本体を成形し、
    前記ダクト本体に前記通気路に臨むように形成された掛止部に、該ダクト本体と別に成形された開閉弁に形成された取付孔を通して、開閉弁をダクト本体に設置し、
    前記ダクト本体に外方へ延出するように形成されたフランジ部から前記掛止部にかけて該ダクト本体に設けられた充填部を介して原料を注入して、該フランジ部に設けるシール部と、前記取付孔に通した掛止部に接合して前記開閉弁を保持する保持部とを、一体成形するようにした
    ことを特徴とするベントダクトの製造方法。
  6. 前記ダクト本体と、前記シール部および前記保持部とを、別々の成形型で成形するようにした請求項5記載のベントダクトの製造方法。
  7. 前記掛止部を、互いに離間して複数設けると共に、個々の掛止部に対応して形成する前記保持部を互いに離間するように形成した請求項5または6に記載のベントダクトの製造方法。
  8. 前記開閉弁を前記ダクト本体に設置する際に、該ダクト本体に形成された位置決め部に、該開閉弁に形成された位置決め孔を通して、開閉弁をダクト本体に対して位置決めするようにした請求項5〜7の何れか一項に記載のベントダクトの製造方法。
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